JPH058405A - 複数吸液部材を備えたインク供給容器とそれを備えたインクジエツト記録ヘツド - Google Patents

複数吸液部材を備えたインク供給容器とそれを備えたインクジエツト記録ヘツド

Info

Publication number
JPH058405A
JPH058405A JP31674891A JP31674891A JPH058405A JP H058405 A JPH058405 A JP H058405A JP 31674891 A JP31674891 A JP 31674891A JP 31674891 A JP31674891 A JP 31674891A JP H058405 A JPH058405 A JP H058405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
liquid absorbing
absorbing member
recording head
fibrous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31674891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3281006B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Kuwabara
伸行 桑原
Masami Ikeda
雅実 池田
Naoto Asai
直人 浅井
Teruo Arashima
輝雄 荒島
Makiko Kimura
牧子 木村
Masaaki Izumida
昌明 泉田
Shigeaki Tanaka
茂昭 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP31674891A priority Critical patent/JP3281006B2/ja
Publication of JPH058405A publication Critical patent/JPH058405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3281006B2 publication Critical patent/JP3281006B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク容器内壁面を伝わって進入しくる空気
の移動を阻止し、または大幅に送らせてインク供給可能
期間の増加を達成することを目的とする。 【構成】 本発明のインク供給容器は内部のインクを排
出する排出部と、内部を大気に連通させる大気連通部と
を異なる位置に備えたインク供給容器であって、内部に
収容されたインクを該排出部側に案内するインク案内特
性を持つ第1吸液部材と、該大気連通部と第1吸液部材
との間にあって、内部に収容されたインクを保持するイ
ンク保持特性を持つ第2吸液部材とを有し、該第1およ
び第2吸液部材は少なくとも一部で互いに接触してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体インクを用いて記
録を行う各記録装置に適用できるインク供給容器および
それを備えた記録ヘッドに関し、これらを用いた複写
機,ファクシミリ、あるいはプリンタ,複合機器に関す
る。
【0002】特に本発明は、異なる吸液部材を用いてイ
ンク供給を安定して行うためのインク供給手段に対し
て、特に有効な発明である。
【0003】
【従来の技術】従来のインク供給容器としては、米国特
許第4,095,237 号明細書および同第4,306,245 号明細書
に開示されているように、インク供給容器の内部全体あ
るいはその一部に吸液性部材を設けるものが知られてい
る。このうち、後者は、インクジェットヘッドに連通す
るインク供給管の端部を多孔質弾性体で包囲している形
状のために、インク供給性がかなり優れ、容器内へ補充
されてくる空気の影響を防止する効果がある点で実用的
である。
【0004】他方、密閉容器内に色材(color) を貯蔵す
る材料を充填している構成図を開示するものとしては、
米国特許第4,164,744 号明細書がある。これは、プリン
トペンに関するものであるため、インクジェット記録の
ようにインク消費に応じて進入してくる空気の問題認識
が全くない。
【0005】また、複数のインク吸収体を用いた例を開
示する米国特許第3,967,286 号明細書は、記録ヘッドと
共に移動するインクタンク内に設けられたインク吸収体
と、このインク吸収体に当接するウイック(wick)を開示
している。しかし、この発明は、インク吸収体自体を大
気に解放した際の空気の進入に対しての問題認識がな
い。
【0006】さらに、インク収結部の共通液室あるいは
/かつインクタンク内に多孔室体を設けることを開示す
る米国特許第4,368,478 号明細書には、気泡によりイン
ク供給部の多孔質体が封止されることを防止するため、
インク供給方向に関して該多孔質体より上流側に位置さ
せたファイバーをインク中に浮遊させることが開示され
ている。しかし、この発明は、インク供給管内を気泡が
通過したものを考慮するものであり、記録ヘッド自体へ
の気泡の混入を防止するものではない。これは、この発
明が気泡の混入がどのように生じるかを解明していない
ためであり、この発明では、気泡は進入すると、即座に
インク供給容器から記録ヘッド内に誘導されてしまうも
のである。また、ファイバーやフィラーは容器内に浮遊
しているため内壁に固着したりする問題や、吐出口数が
増加した場合、さらには高速駆動した場合のインク供給
不良の問題が発生してしまう。
【0007】このように、公知の技術においては、一般
的に10個以上の吐出口を駆動する記録ヘッドや、5kHz
以上での駆動周波数に対して、十分なインク供給を確保
できるインク供給容器は知られていない。
【0008】先行して出願されている発明(欧州特許出
願90310167.3/1990)では、この従来技術に鑑みて、イン
ク供給容器内へインク供給に伴って大気が進入する状態
をインク供給性に影響のないものに調整できる容器内壁
構造や、インク供給管の端部位置に関する発明を提供し
ている。この背景技術は、進入してきた大気がインク供
給管端部に集中する時期を大幅に遅らせることを達成し
ているもので、実用的かつ優れたものである。
【0009】本発明は、この背景技術と同様に、インク
消費に伴う大気の進入の問題を解決するものであり、こ
の背景技術とは別の観点から発明されたものである。
【0010】すなわち、(本発明は)インク供給容器内
に1種類のポーラスなインク吸収部材を単体で用いてい
る以上は、上記大気の該部材の内部や該部材と容器内壁
面との間を伝わって大気がインク出口部(インク供給容
器から見て)に集中する時期を遅らせることには限界が
あり、インク残量の減少化にも限界があることに着眼し
たのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、この新規な着眼点に鑑みてなされたもので、異なる
吸液部材の使用によって、インク容器内壁面を伝わって
進入してくる空気の移動を阻止または大幅に遅らせて、
インク供給可能期間の増加を達成することを主たる目的
とする。
【0012】発明は、与えられたインク容器内にスポン
ジ様のインク吸収体を入れた場合におけるインク残量を
微少化できるインク供給容器を提供するものである。
【0013】本発明の他の目的は、複数吸液部材を、イ
ンクジェット記録ヘッドへインク供給するのにより適し
た相対的構成関係とすることで、上記進入空気を記録ヘ
ッド側から見て確実に排除でき、良好な記録を行えるイ
ンクジェット記録ヘッドを提供することにある。
【0014】本発明の別の目的は、複数吸液部材に対す
る初期状態を最適化できるインク供給容器へのインク充
填方法あるいは再使用時の再充填方法を提供するもので
ある。
【0015】さらに本発明のさらに別の目的は、インク
充填前にインク供給容器内に複数の吸液部材をより良好
に装着する装着方法を提供するものである。
【0016】また、本発明は、インク供給容器のインク
排出部構成を従来からは予想できない構成とすること
で、吐出口が10以上の多数ノズル記録ヘッドによる記録
を確実ならしめ、また、紙や布あるいは種々の記録材に
高速で記録を行う記録装置の記録を確保できる装置を提
供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上、要約するに、請求
項1記載の本発明は、内部のインクを排出する排出部
と、内部を大気に連通させる大気連通部とを異なる位置
に備えたインク供給容器であって、内部に収容されたイ
ンクを該排出部側に案内するインク案内特性を持つ第1
吸液部材と、該大気連通部と第1吸液部材との間にあっ
て、内部に収容されたインクを保持するインク保持特性
を持つ第2吸液部材とを有し、該第1および第2吸液部
材は少なくとも一部で互いに接触していることを特徴と
する。
【0018】ここで、次のようにすることができる。
【0019】上記インク供給容器は、上記第2吸液部材
を収容し上記大気連通部に直接連通する第2領域と、上
記第1吸液部材を収容する第1領域とを、上記接触部を
開放した以外をその壁で区別しており、上記第1吸液部
材が第1領域内に圧縮されている多数の繊維体を有し、
上記第2吸液部材が第2領域内に圧縮されている連続多
孔質弾性体を有している。
【0020】また、上記第1吸液部材は、上記接触を可
能にするための開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部
材と、該樹脂製包囲部材内で長さ方向に関して交差する
方向に圧縮されている多数の繊維体とを有すること、お
よび上記第1吸液部材は、長さ方向に関して交差する方
向に圧縮されている多数の繊維体を有し、上記第2吸液
部材に接触する接触部が該繊維体の繊維方向に交差する
方向であることが好ましい。
【0021】上記接触部は、上記繊維体の長さ成分の端
部に比べて中央側であることが好ましい。
【0022】上記排出部は、上記繊維体の繊維方向に関
して繊維端部を圧縮させた位置であって、繊維体の長さ
成分の端部に比べて中央側に位置することが好ましい。
【0023】上記第1吸液部材は、上記複数繊維体を圧
縮保持し、上記接触を可能にするための開口部を備えた
変形可能な樹脂製包囲部材を有し、上記第1吸液部材と
接触させた状態で、上記インク供給容器内に装填された
ものであることが好ましい。
【0024】上記接触部の近傍にインク充填用の供給部
材端部を挿入して充填インクを供給する行程を含むこと
が好ましい。
【0025】上記第2吸液部材が圧縮装填される連続多
孔質弾性体であり、かつ上記第1吸液部材は、圧縮され
ている多数の繊維体と、該多数繊維体を圧縮保持し上記
接触を可能にするための開口部を備えた変形可能な樹脂
製包囲部材とを有するもので、上記供給部材端部は該連
続多孔質弾性体側に位置して上記インク充填を行うこと
が好ましい。
【0026】上記第1吸液部材は、インクを放出するこ
とで体積膨張してインクを吸収する特性を有し、かつ上
記第2吸液部材は、インクを該第1吸液部材に供給する
ことにより、外気を吸収して体積膨張する特性を有し、
上記第1吸液部材の毛管作用力は上記第2吸液部材の毛
管作用力よりも優れていることが好ましい。
【0027】上記インク供給容器の上記排出部には、熱
エネルギーで気泡を形成する記録方式の記録ヘッドに連
通するインク案内管が接続可能であることが好ましい。
【0028】請求項12記載の発明は記録装置に対して着
脱可能なインクジェット記録ヘッドであって、インクを
吐出する多数の吐出部と該吐出部へインクを供給する共
通液室とを備えた記録ヘッド部と、該共通液室にインク
を供給するインク案内部材と、該案内部材に連結したイ
ンク供給部とを含み、該供給部は、内部のインクを該案
内部材端部に排出する排出部と、内部を大気に連通させ
る大気連通部とを異なる位置に備え、内部に収容された
インクを該排出部側に案内するインク案内特性を持つ第
1吸液部材と、該大気連通部と該第1吸液部材との間に
あって内部に収容されたインクを保持するインク保持特
性を持つ第2吸液部材と、を少なくとも一部で互いに接
触させて備えていることを特徴とする。
【0029】ここで、次のようにすることができる。
【0030】上記インク供給容器は、上記第2吸液部材
を収容し上記大気連通部に直接連通する第2領域と、上
記第1吸液部材を収容する第1領域とを、上記接触部を
開放した以外をその壁で区分しており、上記第1吸液部
材が第1領域内に圧縮されている多数の繊維体であり、
上記第2吸液部材が第2領域内に圧縮されている連続多
孔質弾性体であることが好ましい。
【0031】上記第1吸液部材は、上記接触を可能にす
るための開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材と、
該樹脂製包囲部材内に長さ方向に関して交差する方向に
圧縮されている多数の繊維体とを有することが好まし
い。
【0032】上記第1吸液部材は、長さ方向に関して交
差する方向に圧縮されている多数の繊維体を有し、上記
第2吸液部材に接触する接触部が該繊維体の繊維方向に
交差する方向であることが好ましい。
【0033】上記接触部は、上記繊維体の長さ成分の端
部に比べて中央側であることが好ましい。
【0034】上記排出部は、上記繊維体の繊維方向に関
して繊維端部を圧縮させた位置であって、繊維体の長さ
成分の端部に比べて中央側に位置することが好ましい。
【0035】上記第1吸液部材は、上記複数繊維体を圧
縮保持し、上記接触を可能にするための開口部を備えた
変形可能な樹脂製包囲部材を有し、上記第2吸液部材と
接触させた状態で、上記インク供給容器内に装填された
ものであることが好ましい。
【0036】上記第1吸液部材は、インクを放出するこ
とで体積膨張してインクを吸収する特性を有し、かつ上
記第2吸液部材は、インクを該第1吸液部材に供給する
ことで、外気を吸収して体積膨張する特性を有し、上記
第1吸液部材の毛管作用力は上記第2吸液部材の毛管作
用力よりも優れていることが好ましい。
【0037】上記記録ヘッドは、上記多数吐出部として
10以上の吐出口と該吐出口夫々に対して熱エネルギーで
膜沸騰による気泡を形成する電気熱変換体とを有し、上
記インク案内部材の端部にフィルタを備え、上記第1吸
液部材として、繊維の長さ方向に関して交差する方向に
圧縮されている多数の繊維体を、該繊維体と上記第2吸
液部材との接触を許容する開口部を具備している樹脂製
包囲部材内に有した部材とし、該インク案内部材の端部
フィルタは該樹脂製包囲部材内の繊維長さ方向へ挿入さ
れていることが好ましい。
【0038】請求項19記載の発明は上記接触部の近傍に
インク充填用の供給部材端部を挿入して充填インクを供
給する行程を含むことを特徴とする。
【0039】ここで、次のようにすることができる。
【0040】上記第2吸液部材が圧縮装填される連続多
孔質弾性体で、上記第1吸液部材は、圧縮されている多
数の繊維体と、該多数繊維体を圧縮保持し上記接触を可
能にするための開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部
材とを有し、上記供給部材端部は該連続多孔質弾性体側
に位置して上記インク充填を行うことが好ましい。
【0041】請求項23の発明はインクを吐出する10以上
の吐出口と該吐出口夫々に対して熱エネルギーで膜沸騰
による気泡を形成する電気熱変換体とを備えた吐出部と
該吐出部へインクを供給する共通液室とを備えた記録ヘ
ッド部と、該共通液室にインクを供給し、他端にフィル
タを備えるインク案内部材と、該案内部材に連結したイ
ンク供給部材とを含み、該供給部材は、内部のインクを
該案内部材端部に排出する排出部と、該排出部とは異な
る位置に設けられ内部を大気に連通させる大気連通部
と、内部に収容されたインクを案内するインク案内特性
を持ち圧縮されている多数の繊維体と該多数繊維体を圧
縮保持し該多数繊維体を解放する開口部を備えた変形可
能な樹脂製包囲部材とからなる第1吸液部材と、該大気
連通部と該第1吸液部材との間にあって、内部に収容さ
れたインクを保持するインク保持特性を持ち、該開口部
で、該繊維体と密着しており、圧縮されて負圧を形成し
ている連続多孔質弾性体からなる第2吸液部材とを含
み、該排出部は、該インク案内部材の端部フィルタが該
樹脂製包囲部材内の繊維長さ方向へ挿入された位置であ
って、該開口部の近傍であることを特徴とする。
【0042】また、請求項24記載の発明はインクを吐出
する10以上の吐出口と該吐出口夫々に対して熱エネルギ
ーで膜沸騰による気泡を形成する電気熱変換体とを備え
た吐出部と該吐出部へインクを供給する共通液室とを備
えた記録ヘッド部と、該共通液室にインクを供給し、他
端にフィルタを備えるインク案内部材と、該案内部材に
連結したインク供給部とを含み、該供給部は、内部を大
気に連通させる大気連通部と、内部のインクを該案内部
材端部に排出する排出部と、内部に収容されたインクを
案内するインク案内特性を持ち圧縮されている多数の繊
維体と該多数繊維体を圧縮保持し該多数繊維体を解放す
る開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材とからなる
第1吸液部材と、該大気連通部と該第1吸液部材との間
にあって、内部に収容されたインクを保持するインク保
持特性を持ち、該開口部で、該繊維体と密着しており、
圧縮状態の連続多孔質弾性体からなる第2吸液部材とを
含み、該排出部は該インク案内部材の端部フィルタが該
樹脂製包囲部材内の繊維長さ方向へ3mm以上挿入された
位置であって、該案内部材の該フィルタ近傍のインク案
内方向に関して垂直な断面積を与える直径dに対して、
該第1吸液部材の該フィルタ近傍のインク案内方向に関
して垂直な断面積を与える直径DがD≧1.5×dを満足
し、上記開口部の面積が100mm2以上であることを特徴と
する。
【0043】ここで、次のようにすることができる。
【0044】上記10以上の電気熱変換体を駆動するため
の駆動手段とを有し、該駆動手段は記録信号に応じた駆
動信号を5kHz 以上の周波数で駆動することが好まし
い。
【0045】
【作用】本発明においては、第1のインク吸収体中に気
泡が発生しても、この気泡は同一方向に束ねられた繊維
体からなる第2のインク吸収体により供給口の口部から
遠ざけられる。従って、供給口の口部近傍に気泡がたま
ることがないから、気泡によりインクの供給が中断する
ことがなく、常に安定したインクの供給が行える。
【0046】また、本発明においては容器本体の内壁に
一体化された仕切り壁部により形状や材質の異なる複数
の吸収体を配置することにより、インクの消費に伴って
一方から他方へ移動する気体の移動を遅らせることがで
き、気泡や気体存在によるインク供給不良の発生を防止
し、もしくは大幅に遅らせることができる。従って、イ
ンク消費割合を、保持したインク量に対して効率よく向
上できる。
【0047】インク供給に対して負圧を司どる第2吸収
体は、インクを第1の吸収体から受けると自由に変形し
たり、部分的変動状態となることがある。本発明は、こ
の場合に対して、安定した負圧形成と、インク供給の安
定化を達成するもので、上記仕切り部材によって、第2
吸収体の変形を抑制しつつ、負圧を安定化しているの
で、第1吸収体と第2吸収体の接触状態を定常化でき、
吸収体間を移動するような空気等の第2吸収体中への移
動を阻止できる。本発明に用いる仕切り部材としては、
第2吸収体と第1吸収体との間に介在するシート,板状
体であればよく、好ましくは、第2吸収体の大半を包囲
する樹脂やアルミニウムシート(空気の移動を遅らせ、
または阻止する)がよい。
【0048】本発明においては、インク供給管口部の近
傍に移動してきた気泡は繊維体によりインク供給管口部
から遠ざけられる。したがって、気泡によるインク断絶
層の形成が確実に防止されるから、インクの供給を安定
して行える。繊維体と多孔質体とをほぼ同時にインクタ
ンクへ充填することにより、繊維体の変形を防止し、接
触域の安定化を達成できる。その後のインク充填も確実
となり、空気の残留を防止して接触部のインク伝達を確
実に伝える。
【0049】本発明においては、さらに吸収力の高い吸
収体を可撓性シートで覆い、しかも吸収力の低い方の吸
収体に切欠段部を形成し、この切欠段部に可撓性シート
で覆った吸収力の高い吸収体を圧接させ、前記吸収力の
低い吸収体の中にインクジェットユニットへインク供給
するインク供給管を差し込んだものであり、本発明によ
れば、カートリッジ本体の内壁とインク供給管口の差し
込まれている吸収体とが可撓性シートにより分離され、
インクジェットユニットへの空気侵入を防止し、インク
供給を確実にすることができる。
【0050】本発明においては、インク供給管口部に、
同一方向に束ねられた繊維体の束をその束の端面が接触
するように配したので、繊維体の束に含まれたインクは
毛管力によりインク供給管口部に集められる。繊維体の
束が可撓性チューブにより覆われているので、チューブ
内への気泡の侵入が困難となるとともに、インクの集ま
りが効率的に行われる。したがって、インク供給経路へ
のインクタンク側からの空気の侵入が確実に防止される
から、インクの供給が安定して行える。
【0051】本発明によれば、インクタンクの吐出口を
密閉し、大気開放口から真空吸引し、充分インクタンク
の真空度を上げた後、大気開放口を閉じる。次に、本発
明の特徴である注入口よりインクを注入すると、吸収体
内の空気残り、特に吸収体の仕切り部分に残る空気を除
くことが可能となる。
【0052】また、本発明の方法では、前記大気開放口
から前記第1の吸収体中に細管を挿入し、この細管を介
してインクタンク内にインクを注入することによって、
インクタンク内に残留する空気が生じなくなる。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0054】図1は、本発明のインク噴射記録ヘッドの
一実施例の構成を示す断面図である。図1中、符号1は
記録ヘッドである。この記録ヘッド1は、図示しないイ
ンク吐出機能(後述する)を備えた記録ヘッド本体2
と、この記録ヘッド本体2に記録インクを供給する記録
液吸収容器としてのインク収容体3とが一体化されて構
成されている。このインク収容体3はその内部にインク
を収容する容器であって、その内部には、その内部空間
をヘッド側の第1室3Aと容器の大気連通部側の第2室3B
とに分割する仕切り部材としての仕切り壁4が記録液収
容体3の内壁と一体化されて設けられている。この例に
おいては、仕切り壁4は、対向する第1室3Aの壁面部12
A とほぼ平行となるように設けられている。この仕切り
壁4のほぼ中央部分には、仕切り壁4により分割された
2室間を連絡する部分開口部4Aが形成されている。ま
た、インク収容体3の第1室3Aには、記録ヘッド本体2
への記録液の供給口となる供給管9がその一端部を第1
室3A内に挿入するように配設されている。供給管9の一
端部には、インク中の不純物等をインク路10内に侵入さ
せないためのフィルタ8が装着されており、供給管9の
他端の口部はインク吐出部7となっている。さらに、第
2室3Bには、インク収容体3を、記録ヘッド本体2の一
部を介して大気に連通するための大気開放孔11が設けら
れている。そして、このように構成されたインク収容体
3の第2室3Bの内部には、弾性および吸液性を有するポ
リウレタン等の連続微細多孔質体からなる第2の吸液性
部材としてのスポンジ5が収容され、第1室3Aの内部に
は、同一方向に圧縮して束ねられたポリエステル繊維等
の繊維束を備えた第1の吸液性部材としての繊維体6が
収容されている。
【0055】ここで重要な構成要素の1つは、繊維体6
の方向が記録ヘッドの供給管9の端部へ向う方向(途
中、屈曲していても良い)にあることである。この方向
性はインク供給性を優れたものにできる利点がある。こ
の繊維体をかなりの本数(例えば8000本)の繊維を繊維
方向に対して交差する方向に圧縮することで極めて微少
な毛細管力を発揮できるようになり、気泡自体の進入を
遅らせ、同時に気泡の大型化をも阻止できる効果を得る
ことができる。繊維体を所定範囲内に圧縮しておけば、
インク案内性がインク消費と共に増加するのでインクの
繊維体内への補充特性が優れ、長期的なインク供給を達
成できる。この場合気泡が進入してきてもインク案内性
が各部で優るために、気泡は繊維体内から実質的に排除
される傾向となる。この作用もインク供給にとって有効
である。
【0056】この例において、繊維体6を構成する繊維
の束の長さ方向(以下、繊維方向という)は第1室3Aの
壁面部12A および仕切り壁4の壁面とほぼ平行とされ、
その繊維体の束の両端部は上述の両壁面と直交する第1
室3Aの他の壁面部12B および12C に確実に接触してい
る。また、繊維体6の一端部における中央部分は、図に
示すように供給管9のフィルタ8の一面に直交するよう
に当接(好ましくは圧接)している。さらに、仕切り壁
4の部分開口部4Aは、供給管9の端部から適当な距離を
隔ててはいるが、互いに近接した状態に形成されてい
る。
【0057】このような構成からなるインク噴射記録ヘ
ッド1にあっては、インク吐出部7からインクが吐出さ
れるに従い、供給管9の端部のフィルタ8の近傍のイン
クから順に消費される。すなわち、第2の繊維体6に保
持されるインクには、多数の繊維が同一方向に束ねられ
ていることから、繊維方向に沿う毛管力が働く。この毛
管力により、インクは繊維体6内の各繊維に沿って速や
かに移動してフィルタ8に到達し、さらに供給管9の端
部から図示しないインク吐出手段の存在するインク吐出
部7へ確実に供給される。この作用で理解できるよう
に、この繊維体6にインクが確実に供給されれば、優れ
たインク供給を記録ヘッドに対して行うことができる。
【0058】例えば、記録ヘッドを重力方向下方に少な
くとも記録中は位置させれば、インクをその上方から供
給するようにしてこの繊維体により記録ヘッドへ供給す
れば良い。この構成の場合は、インク容器を大気から閉
鎖した系にしても良い。
【0059】図1の実施例に戻ると、第2室3B内のスポ
ンジ5の内部に、スポンジの負圧により含まれているイ
ンクは、仕切り壁4の部分開口部4Aを通って第1室3A内
の繊維体6の接触部分に供給され、同様に消費される。
これらのインクの消費と同時に、大気開放口11からは第
2室3B内へ空気が侵入して第1室3Aおよび第2室3Bの両
室の圧変化状態が回避され、インクの供給継続が確実に
なされる。
【0060】図1において、繊維体6とスポンジ5との
相対的な特性を比較すると以下のことが好ましい条件と
なる。
【0061】第1に、記録ヘッドに直接インク供給する
ものが繊維体6であり。スポンジ5は繊維体と大気連通
部との間に位置していることである。第2に繊維体とス
ポンジとは接触ないしは圧接していることである。これ
らは、インク供給容器内に外気が進入することに対し
て、気体の進入速度を遅らせ、容器内インクをより効率
よく記録ヘッドへ供給できる利点をもたらす。
【0062】第3に、繊維体6の毛細管力およびインク
吸液性さらには空気排除力のすべてにおいて、スポンジ
5よりも優れていることである。これにより、空気の進
入は、相対的にスポンジ5内部や、スポンジと内壁との
間に対して行われ易くなり、第1室3A内への到達時点を
大幅に遅らせることができる。従って、インク容器内で
無駄になってしまう残量インクはわずかなものにでき
る。
【0063】ここで、本実施例および後述の実施例に共
通する効果を、従来の問題点に比較することでより理解
を深めて戴くことにする。
【0064】従来、単一のスポンジがインク供給容器内
に圧縮充填されている場合では、空気はスポンジの負圧
力により、スポンジ内部へ移動していくことは知られて
いる。ところが、スポンジ内部へ移動する前に、空気は
インク使用直後に容器内壁を伝わって各部へ進入してし
まい、記録ヘッド側へ至ってしまう。一度進行した空気
は、気泡状態となり、さらに大型化してインク供給特性
を低下させてしまう。この特性の回復のために、吸引ポ
ンプで記録ヘッド吐出口側から空気を吸引することが行
われても、一時的な回復が多量インクの損失を犠牲にし
て行えるだけで、この問題は再び生じてしまう。
【0065】本実施例や以下の実施例では、この問題自
体の発生を大幅に遅らせることができ、また、ほとんど
発生しなくなることが確認されており、優れた効果であ
ることが認められよう。
【0066】また、この例においては、上述の部分開口
部4Aを通じてスポンジ5と繊維体6とが接触しているこ
とから、スポンジ5から繊維体6へのインクの移動は円
滑に行われる。
【0067】この開口部4Aにおけるスポンジ5と繊維体
6との関係についてより好ましい条件について説明す
る。本例は、この開口部4Aを容器の内壁4で形成してい
るため、開口部自体はスポンジや繊維体に比べて剛体で
形成され変形するものではない。開口部4Aにおけるイン
ク供給方向に関しての壁4の厚みは薄い程度良いが、あ
る程度の厚みがある。従って、この空間内に対して、ス
ポンジ5,繊維体6のいずれか少なくとも一方が突出し
ていることが好ましい。本例では、この開口面積を100m
m2以上である200mm2としているので、両者が互いに突出
し合い(Fig1)、その空間を埋めている。この空間内に繊
維体が存在することは、第2室3B内から第1室3A内への
気泡の移動を阻止する効果が向上し、スポンジからイン
クを受ける能力が向上する。また、この空間にスポンジ
が存在することはスポンジの中心部にある負圧中心が開
口部4A側にわずかにシフトするので、スポンジ内に残る
インク残量をよりわずかなものにすることができる。
【0068】また、本実施例は、スポンジ5と繊維体6
との接触状態について、より好ましい構成を採用してい
る。図2の(A),(B) は、共に本発明に含まれるものであ
るが、相対的に図2の(A) が好ましく、これを本例は採
用している。図2中、Xはインクがスポンジから繊維体
6へ移動する方向を示しており、スポンジ内気泡もこの
方向Xに移動することになる。図2の(A) は、繊維体6
の束の周囲、すなわち束ねられた繊維体の側部にスポン
ジ5を接触させる構成である。
【0069】すなわち、スポンジからのインク供給方向
が繊維体の繊維のインク案内方向に対して交差する方向
である。この接触構成によってスポンジからのインク供
給は気泡が繊維体内へ進入することが阻止されるのでよ
り長期にわたって安定化できる。
【0070】また、図2の(B) に示すように、繊維体6
を構成する繊維体の束の断面に繊維体6を構成する多孔
質体を接触させるようにすると、繊維体6に含まれる気
泡が繊維体の束の各繊維体間の僅かな隙間に拘束される
ものの、気泡よりもインクの方が案内されるので、イン
ク供給不良は生じることなく、従来よりはるかに長期的
にインク供給できる。従って、図2(B) よりも図2(A)
の方が相対的に好ましい条件となる。
【0071】たとえ繊維体6中に気泡が侵入したとして
も、繊維体の束の両端部が第1室3Aの壁面部12B および
12C に接触しているから、気泡は壁面部12B および12C
のいずれかに押しやられる。これにより、気泡は供給管
9のフィルタ8に達することはなく、フィルタ8の近傍
から排除される。
【0072】また、仕切り壁4の部分開口部4Aが、供給
管9の口部から適当な距離を隔てて形成されているの
で、吸収体5のインクは部分開口部4Aを通って吸収体6
に一旦保持されたのち、供給管9の口部からインク吐出
部7へ送られる。この点によっても、吸収体5中の気泡
がインク吐出部7へ移動するのを確実に防止することが
できる。
【0073】図3は、本発明のインク噴射記録ヘッドの
他の実施例の構成を示す断面図である。図3中、符号60
はインク噴射記録ヘッドである。この記録ヘッド60の構
成は、第1図に示した記録ヘッド1とほぼ同様であり、
同一または類似の部分には同一符号を符してその部分の
説明を省略する。図3に示す記録ヘッド60においては、
インク収容体3の内部に仕切り壁部として2つの仕切り
壁61および62がインク収容体3の内壁と一体化されて設
けられ、これら仕切り壁61および62により収容体3の内
部空間が1つの第1室3Aとこの第1室3Aの両側に仕切り
壁部としての仕切り壁61および62を隔てて第1室3Aを包
囲するように隣接する断面上2つの第2室3Bおよび3C
(室3Bと3Cは一つの室である)とに分割されている。各
仕切り壁61および62のほぼ中央部分には、それぞれ部分
開口部61A および62A が設けられている。また、第1室
3Aの内部には、先の実施例とほぼ同様に、インク路10お
よびインク吐出部7に連結する供給管9の一端部が両仕
切り壁61および62の各壁面に平行となるように挿入さ
れ、この供給管9の一端部の口部にはフィルタ8が装着
されている。このような第1室3A内には、繊維体6の繊
維方向が両仕切り壁61および62の各壁面と平行になるよ
うに、また供給管9の口部のフィルタ8の一面に吸収体
の繊維体の束の一端の中央部が当接するように配設され
ている。また、上述の第2室3Bおよび3Cの内部には、ス
ポンジ5が充填されている。この例においては、断面図
上では2つの第2室のうち第2室3Bのみに大気開放口11
が設けられているが、これらを2つの室にした場合、こ
の開放口11は両室3B,3C それぞれに設けられる。また、
この例においても、第1の吸収体5と第2の吸収体6と
は、2つの部分開口部61A および62A を通じて接触して
おり、吸収体5から吸収体6へのインクの供給が円滑に
なされるようになっている。
【0074】このような構成の液体噴射記録ヘッド60に
あっても、インク吐出部7からインクが吐出されるに従
い、供給管9の口部のフィルタ8の近傍のインクから順
に消費される。すなわち、繊維体6が同一方向に束ねら
れていることから、繊維方向に沿う毛管力が働く。この
毛管力により、インクは繊維体に沿って速やかに移動し
てフィルタ8に到達し、さらに供給管9の口部から図示
しないインク吐出手段によりインク吐出部7へ送り出さ
れる。また、第2室3Bおよび3C内の第1の吸収体5中に
含まれるインクは、仕切り壁61および62の部分開口部61
A および62A を通って第1室3A内の第2の吸収体6に供
給され、同様に消費される。これらのインクの消費と同
時に、大気開放口11からは第2室3B内へ空気が侵入して
第1室3Aおよび第2室3Bおよび3Cの圧力変化状態が回避
され、インクの供給が確実になされる。
【0075】特に、この例においては、先の実施例の場
合よりも部分開口部の開口面積を大きくとれるので、ス
ポンジ5から繊維体6へのインク供給を効率良く行える
利点がある。
【0076】また、この例においても、部分開口部61A
および62Aを通じてスポンジ5と繊維体6とが接触して
いるから、インクの移動は円滑に行われる。ここでの繊
維体6およびスポンジ5の2ケ所の接触は、図2(A)と
同じである。
【0077】また、上述の各実施例では、インク収納容
器の内壁に一体化された仕切り部材を仕切り壁4または
仕切り壁61および62により構成したが、インク収納容器
の内面リブや内面に接合された部材等により構成しても
よい。
【0078】さらに、仕切り部材として変形可能な弾性
シートをインクタンクに接合した構成であってもよい。
この場合、インクタンク内の気体やインク存在状態ある
いは温度等の環境によるインク保持部材自体の変位によ
り、インク供給やインク伝達割合が乱されることを弾性
シートが変位することにより防止できる利点がある。
【0079】またさらに、仕切り壁部を略筒状とし、そ
の内部に繊維束を配設し、かつ仕切り壁部とインク収納
容器との間に弾性かつ吸液性を有する多孔質体を配設し
た構成とすることもできる。
【0080】図4(A),(B) 、図5は、上述の仕切り部材
として、繊維体または吸収体に一体的ではあっても良い
が、インク容器の内壁には固定されていないシートを用
いた実施例の説明図である。
【0081】図4(A),(B) 、図5において、 インク供
給に対して負圧を司どる繊維体とスポンジは、インクを
受けると自由に変形したり、部分的変動状態となること
がある。本実施例、この場合に対して、安定した負圧形
成と、インク供給の安定化を達成するもので、上記仕切
り部材によって、繊維体の変形を抑制しつつ、負圧を安
定化しているので、スポンジと繊維体の接触状態を定常
化でき、異なる吸液部材間を移動するような空気の移動
を阻止できる。本発明に用いる仕切り部材としては、第
2吸収体と第1吸収体との間に介在するシート,板状体
であればよく、好ましくは、繊維体の大半を包囲する樹
脂やアルミニウムシート(空気の移動を遅らせ、または
阻止する)がよい。
【0082】図4(A) および(B) は本発明のシート様仕
切部材の一実施例に係るインクタンクの断面図および斜
視図である。図中、符号1は本発明のインクタンクを示
すもので、このインクタンク1Aの内部は部分開口部40A
を持つ仕切り部材40によって2分割されている。インク
タンクのインク排出部では、連通管9の接続される部分
(一方の隔室)に繊維体6が充填されている。他の部分
(他方の隔室)には弾性吸液性の多孔質体4が充填さ
れ、この部分に大気への開放口11が形成されている。前
記仕切り部材40は可撓性のシートであり、本例ではポリ
エチレンを使用している。インクを利用するために、管
9からインクが排出されるが、そのために当然、インク
タンク1内部のインク量が減少する。この補充のための
空気とインクとの置換は、前記大気開放口11から行われ
る。しかし、インクを供給している管5は仕切り部材40
によって隔たれており、しかも、繊維体6の毛管現象に
よって管9の周囲は常にインクが密の状態に保たれ、イ
ンクの供給が安定化されている。また、仕切り部材40が
可撓性のシートであることから、インク残量の変化によ
る2部材間5,6の内部圧力状態の変化に柔軟に対応
し、繊維体6と多孔質体5との接触を安定に保つ効果を
もたらしている。
【0083】図4(A),(B) において採用されている繊維
体の案内方向とスポンジ多孔質体からのインク供給方向
は、交差する関係で図2(A) と同等である。弾性多孔質
体は、通常、タンク内に圧縮充填されており、インクを
供給する代わりに空気を内部へ吸収すると体積膨張する
傾向にある。これに対して、繊維体は、インク吸収によ
って繊維間が広がる方向なり、逆にインク供給すると繊
維間が縮まる。従って、繊維体が微少な体積変動を行っ
ても、多孔質体は、インクを繊維体に供給するにつれて
繊維体の繊維方向に対して交差する方向の押圧力を増す
ように変化する。この変化は、互いの接触を良好にする
ばかりか繊維体の優れた毛管力を維持する作用が得られ
る。従って、インクタンク内のインク供給は長期にわた
って安定することになる。
【0084】図5は、図4(A),(B) のインクタンク1Aを
キヤノン(株)製BJカートリッジBC01に適用した図の分
解図である。詳細な図10ないし図12で後述するとして、
ここでは、要部のみ説明する・インクカートリッジIJC
は、カートリッジ本体1000にインクジェットユニットイJ
U ,インクジェットヘッドIJH を一体化したものであ
る。カートリッジ本体1000には、前述した繊維束の部分
と開口40A をもつ仕切部材40と多孔質体900 とがこの順
に圧接した状態で同時に圧入されている。このタンク部
からヘッドIJH へのインク供給は、供給口1200を貫通す
るインク供給管2200を介してインク導管1600で共通液室
のインク受け口1500に供給されることで行われる。イン
クジェットヘッドIJH は、後述するように熱エネルギー
で気泡を形成し、もってインク滴を吐出する方式のマル
チノズル型ヘッドであり、高周波駆動でオンデマンド記
録を行う。
【0085】従って、上述したインクタンク1Aを適用し
たことでインクタンク内インクを安定してヘッドへ供給
できたので、記録不良を防止し、吐出用の膜沸騰による
気泡形成を安定化できた。
【0086】なお、上記実施例は、可撓性シートとした
が、図4,図5の繊維体を包囲する可撓性チューブとし
ても同様に効果が得られた。特にチューブ状として、繊
維体を予め圧縮した状態にすることは、インクタンク内
への装填を容易に行えるので好ましい。
【0087】以上説明したように、図4,図5の実施例
は、インク供給に対して負圧を司どる第2の吸収体がイ
ンクを第1の吸収体から受けると自由に変形したり、部
分的変動状態となることがある場合に対して、安定した
負圧形成と、インク供給の安定化を達成するものであ
る。本発明では、その仕切り部材によって、第2の吸収
体の変形を抑制しつつ、負圧を安定化しているので、第
1の吸収体と第2の吸収体の接触状態を定常化でき、吸
収体間を移動するような空気等の第2吸収体中への移動
を阻止できる。
【0088】図6ないし図8は、繊維体の包囲部材を用
いたインクタンクの実施例を説明するものである。図6
〜8における繊維体は、インク排出部に対して均等に配
分されたもので、繊維体のインク供給性をインク排出部
に対して均一に作用せしめる利点がある。
【0089】また、本例においては、より好ましいイン
クタンク内への異なる2つの吸液部材の装填方法につい
ても説明することにする。
【0090】つまり、繊維体と多孔質体とをほぼ同時に
インクタンクヘ充填することにより、繊維体の変形を防
止し、接触域の安定化を達成できる。その後のインク充
填も確実となり、空気の残留を防止して接触部のインク
伝達を確実に行える。
【0091】図6は、インクタンクの分解図を示してい
る。この図で、多孔質体900 は、前記実施例と異なり繊
維体をタンク内に角部を収納するようにテーパが付けら
れている。このテーパ部に対して、円筒状の仕切部材の
開口904 が当接し、繊維体902 との密着性を向上するこ
とができる。
【0092】900 はインクを保持する多孔質体、902 は
常に一定量のインクを吸収できる繊維体、903 は繊維体
902 を保持固定しかつ多孔質体900 に圧接する仕切り部
材としての可撓性材料からなるチューブ、904 は多孔質
体901 から繊維体902 へインクを供給するチューブ903
に設けられた開口としてのインク供給口である。
【0093】図7は、図6に示した吸収体群901 をイン
クタンク1000内へ収納し、インク排出部として、インク
ジェットユニットIJU のインク供給管2200を繊維体902
に挿入した状態を模式的に示す図である。
【0094】ここで多孔質体900 はインクの保持力を有
するポリウレタン等の多孔質体で構成され、繊維体902
を変形させるための傾斜部または凹部を有するものであ
ることが好ましい。多孔質体900 と繊維体902 との接触
は単面よりも多面あるいは曲面によるものが好ましく、
インク供給状態を安定かつ有効にする接触形態であるこ
とが好ましい。また、繊維体902 はインクを多孔質体90
0 からインクジェットユニットIJU のインク供給管2200
へ供給するに十分なインク量を常に吸収しておけるもの
であって、空気の混入を防ぐ毛管力の高いポリエステル
繊維等の繊維体で構成される。さらに、繊維体902 の配
設方向を、挿入されたインク供給管2200の延在方向に平
行となるように揃え、その繊維体の束の外側をポリエチ
レン等の可撓性のチューブ903 で覆う。
【0095】このような構成によりインクジェットユニ
ットIJU へのインク供給を円滑に行うことができ、さら
にインクタンクIT内壁を伝わってくる空気を遮蔽して吸
収体への空気の混入を防止することも可能である。ま
た、インク供給管2200は、第7図に示すように、繊維体
902 に挿入されていれば、その機能を勿論果たせるが、
インクもれがないように繊維体902 にインク供給管2200
の口部が圧接されていれば、インクの供給不良の解消,
インクの安定供給も十分に可能である。
【0096】また、インクタンクIT内に多孔質体901 お
よび繊維体902 を同時に充填することが好ましい。同時
充填により、繊維体902 の変形を防止し、かつ多孔質体
901と繊維体902 との接触域の安定化を達成できると共
に充填後のインクのばらつきを防止し、空気の残留を防
止して接触域でのインク伝達を確実に行える。
【0097】このような構成をとることによって、イン
クジェットユニットIJU へインクを供給するためのイン
ク供給管2200の口部の周囲部分の繊維体902 内に常に一
定量のインクを吸収しておけるため、インクジェットユ
ニットIJU へのインク供給が不十分となることはない。
また繊維体902 は毛管力によってインクを吸収している
ため、その吸収力はまわりの温度や湿度,気圧,衝撃等
による特性の変化を起こさない。従って、従来吸収体に
よるインク保持における問題点であった環境条件の変化
によって引き起こされるインク保持特性の変化によるイ
ンク供給不足を防止できる。
【0098】図8本発明にかかる他の実施例のインク収
納容器を示す図である。この例における繊維体902 は角
柱形である。このため、多孔質体900 にはその角部を角
柱状に切り欠いて形成した切欠きが設けられており、こ
の切欠きに包囲仕切部材付繊維体902 が挿入されるよう
になっている。このように、繊維体902 の繊維束の断面
形状が矩形であってもインク供給経路としては同様であ
るから、その果たす機能としては前述の実施例と同じで
ある。
【0099】以上説明したように、本実施例によれば、
容器本体の内壁と多孔質体との間に繊維体を存在させ、
多孔質体に対する繊維体の安定配置を可能にしているの
で、インク供給不良が防止される。繊維体を包囲する形
状の多孔質体を用いることにより接触域へのインク保持
力や供給力を高めて、より効率よい供給を達成できる。
【0100】また、繊維体を用いたことにより、インク
吸収体と記録ヘッドのインク供給管との間において空気
の層の形成を防止できるので、引き起こされる画像劣化
や不吐出等の発生を確実に防止することができる。した
がって、回復操作に伴う余分なインクの消費の低減やイ
ンクジェットカートリッジの信頼性の向上に大きく寄与
することが可能となる。このことはカートリッジタイプ
の記録ヘッドの普及さらにはインクジェット記録の普及
に大きく貢献するものである。
【0101】図9ないし図14を用いて、インクジェット
記録ヘッドおよびその装置として、より好ましい実施例
を説明する。本実施例の前述実施例に加えられる特徴を
まとめると、記録液収容部内の記録液吸収体が、前記記
録液供給管側(インク排出側)に位置するとともに吸液
性の大きな第1の吸収体と、この第1の吸収体より吸液
性の小さな第2の吸収体とから構成され、前記第1の吸
収体と第2の吸収体が、第1の吸収体から第2の吸収体
へ記録液の負圧が生じるように、少なくとも部分的に接
触していることを特徴とする液体噴射記録ヘッドであ
る。
【0102】図9は本発明の液体噴射記録ヘッドを構成
するインクタンクを示すものであるが、この図9のイン
クタンクの構造を説明する前に図10ないし図12を用い
て、本発明が実施もしくは適用される好適なインクジェ
ットユニットIJU,インクジェットヘッドIJH,インクタン
クIT,インクジェットカートリッジIJC,インクジェット
記録装置本体IJRA, キャリッジHCのそれぞれ、およびそ
れぞれの関係を説明する。
【0103】本例でのインクジェットカートリッジIJC
は、図11の斜視図でわかるように、インクの収納割合が
大きくなっているもので、インクタンクITの前方面より
もわずかにインクジェットユニットIJU の先端部が突出
した形状である。このインクジェットカートリッジIJC
は、インクジェット記録装置本体IJRAに載置されている
キャリッジHC不図示の位置決め手段および電気的接点と
によって固定支持されると共に、該キャリッジHCに対し
て着脱可能な交換,インク再充填可能タイプである。
【0104】(i) インクジェットユニットIJU 構成説明 インクジェットユニットIJU は、電気信号に応じて膜沸
騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを
生成する電気熱変換体を用いて記録を行う方式のユニッ
トである。
【0105】図10において、100 はSi基板上に複数の列
状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電
力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成さ
れて成るヒータボードである。200 はヒータボード100
に対する配線基板であり、ヒータボード100 の配線に対
応する配線(例えばワイヤボンディングにより接続され
る)と、この配線の端部に位置し本体装置からの電気信
号を受けるパッド201とを有している。
【0106】1300は複数のインク流路をそれぞれ区分す
るための隔壁や各インク流路へインクを与えるためにイ
ンクを収納するための共通液室等を設けた溝付天板で、
インクタンクITから供給されるインクを受けて上述の共
通液室へ導入するインク受け口1500と、各インク流路に
対応した吐出口を複数有するオリフィスプレート400を
一体成型したものである。これらの一体成型材料として
はポリサルフォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料で
もよい。
【0107】300 は配線基板200 の裏面を平面で支持す
る例えば金属製の支持体で、インクジェットユニットの
底板となる。500 は押えばねであり、M字形状でそのM
字の中央で共通液室を軽圧で押圧すると共に前だれ部50
1 で液路の一部、好ましくは吐出口近傍の領域を線圧で
集中押圧する。ヒータボード100 および天板1300を押え
ばねの足部が支持体300 の穴3121を通って支持体300 の
裏面側に係合することでこれらを挟み込んだ状態で両者
を係合させることにより、押えばね500 とその前だれ部
501 の集中付勢力によってヒータボード100 と天板1300
とを圧着固定する。また、支持体300 は、インクタンク
ITの2つの位置決め凸起1012および位置決めかつ融着保
持用凸起1800等に係合する位置決め用穴312,1900,2000
を有する他、装置本体IJRAのキャリッジHCに対する位置
決め用の突起2500,2600 を裏面側に有している。加えて
支持体300 はインクタンクからのインク供給を可能とす
るインク供給管2200(後述)を貫通可能にする穴320 を
も有している。支持体300に対する配線基板200 の取付
は、接着剤等で貼着して行われる。なお、支持体300 の
凹部2400,2400 は、それぞれ位置決め用突起2500,2600
の近傍に設けられており、組立てられたインクジェット
カートリッジIJC(図11)において、その周囲の3辺を平
行溝3000,3001 の複数で形成されたヘッド先端域の延長
点にあって、ゴミやインク等の不要物が突起2500,2600
に至ることがないように位置している。この平行溝3000
が形成されている。蓋部材800 は、図11でわかるよう
に、インクジェットカートリッジIJC の外壁を形成する
と共に、インクタンクとでインクジェットユニットIJU
を収納する空間部を形成している。また、この平行溝30
01が形成されているインク供給部材600 は、前述したイ
ンク供給管2200に連続するインク導管1600を供給管2200
側が固定の片持ちばりとして形成し、インク導管の固定
側とインク供給管2200との毛管現象を確保するための封
止ピン602 が挿入されている。なお、601 はインクタン
クITと供給管2200との結合シールを行うパッキン、700
は供給管のタンク側端部に設けられたフィルタである。
【0108】このインク供給部材600 は、モールド成型
されているので、安価で位置精度が高く形成製造上の精
度低下を無くしているだけでなく、片持ちばりの導管16
00によって大量生産時においても導管1600の上述インク
受け口1500に対する圧接状態が安定化できる。本例で
は、この圧接状態下で封止用接着剤をインク供給部材側
から流し込むだけで、より完全な連通状態を確実に得る
ことができている。なお、インク供給部材600 の支持体
300 に対する固定は、支持体300 の穴1901,1902に対す
るインク供給部材600 の裏面側ピン(不図示)を支持体
300 の穴1901,1902 を介して貫通突出せしめ、支持体30
0 の裏面側に突出した部分を熱融着することで簡単に行
われる。なお、この熱融着された裏面部のわずかな突出
領域は、インクタンクITのインクジェットユニットIJU
取付面側壁面のくぼみ(不図示)内に収められるのでユ
ニットIJU の位置決め面は正確に得られる。
【0109】(ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリッジ本体1000と、第1インク
吸収体群900 第2インク吸収体902 とインク吸収体群90
1 をカートリッジ本体1000の上記ユニットIJU取付面と
は反対側の側面から挿入した後、これを封止する蓋部材
1100とで構成されている。
【0110】第2吸収体902 は、一部に開口部(不図
示)が形成されている可撓性シート903 で周囲を覆われ
ており、前記開口部は第1インク吸収体900 と圧接され
て、カートリッジ本体1000内に配置される。1200は上記
各部100 〜600 からなるユニットIJU に対してインクを
供給するための供給口であると共に、当該ユニットをカ
ートリッジ本体1000の部分1010に配置する前の工程で供
給口1200よりインクを注入することにより吸収体900 の
インク含浸を行うための注入口でもある。
【0111】この本例では、インクを供給可能な部分
は、大気連通口とこの供給口とになるが、インク吸収体
からのインク供給性を良好に行うための本体1000内リブ
2300と蓋部材1100の部分リブ2500,2400 とによって形成
されたタンク内空気存在領域を、大気連通口1401側から
連続させてインク供給口1200から最も遠い角部域にわた
って形成している。このリブ1000は、インクタンクの本
体1000の後方面において、キャリッジ移動方向に平行な
リブを4本有し、吸収体が後方面に密着することを防止
している。また、部分リブ2400,2500は、同様にリブ10
00に対して対応する延長上にある蓋部材1100の内面に設
けられているが、リブ1000とは異なり分割された状態と
なっていて空気の存在空間を前者より増加させている。
なお、部分リブ2500,2400は蓋部材1000の全面積の半分
以下の面に分散された形となっている。これらのリブに
よってインク吸収体のタンク供給口1200から最も遠い角
部の領域のインクをより安定させつつも確実に供給口12
00側へ毛管力で導くことができた。1401はカートリッジ
内部を大気に連通するために蓋部材に設けた大気連通口
である。1400は大気連通口1401の内方に配置される止液
部材であり、これにより大気連通口1401からのインク漏
洩が防止される。
【0112】前述したインクタンクITのインク収容空間
は長方体形状であり、その長辺を側面にもつ場合である
ので上述したリブの配置構成は特に有効であるが、キャ
リッジの移動方向に長辺を持つ場合または立方体の場合
は、蓋部材1100の全体にリブを設けるようにすることで
インク吸収体群900 からのインク供給を安定化できる。
限られた空間内にインクをできるだけ収納するためには
直方体形状が適しているが、この収納されたインクを無
駄なく記録に使用するためには、上述したように、角部
の領域に対して近接する2面領域に上記作用を行えるリ
ブを設けることが重要である。さらに本実施例における
インクタンクITの内面リブは、直方体形状のインク吸収
体の厚み方向に対してほぼ均一な分布で配置されてい
る。この構成は、吸収体全体のインク消費に対して、大
気圧分布を均一化しつつインク残量をほとんど無ならし
めることができるため重要な構成である。さらに、この
リブの配置上の技術思想を詳述すれば、直方体の4角形
上面においてインクタンクのインク供給口1200を投影し
た位置を中心として、長辺を半径とする円弧を描いたと
きに、その円弧よりも外側に位置する吸収体に対して、
大気圧状態が早期に与えられるようにその円弧よりも外
側の面に上記リブを配設することが重要となる。この場
合、タンクの大気連通口は、このリブ配設領域に大気を
導入できる位置であれば、本例に限られることではな
い。
【0113】インクジェットカートリッジIJC として組
立てられると、インクはカートリッジ内部より供給口12
00、支持体300 に設けた穴320 および供給タンク600 の
中裏面側に設けた導入口を介して供給タンク600 内に供
給され、その内部を通った後、導出口より適宜の供給管
および天板400 のインク導入口1500を介して共通液室内
へと流入する。以上におけるインク連通用の接続部に
は、例えばシリコンゴムやブチルゴム等のパッキンが配
設され、これによって封止が行われてインク供給路が確
保される。
【0114】なお、本実施例においては天板1300は耐イ
ンク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサルフォ
ン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレンなどの
樹脂を用い、オリフィスプレート部400 と共に金型内で
一体に同時成型してある。
【0115】上述のように一体成型部品は、インク供給
部材600 、天板・オリフィスプレート一体、インクタン
ク本体1000としたので組立て精度が高水準になるばかり
でなく、大量生産の品質向上に極めて有効である。また
部品点数の個数は従来に比較して減少できているので、
優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0116】(iv)装置本体の概略説明 図12は本発明が適用されるインクジェット記録装置IJRA
の外観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動
力伝達ギア5011,5009 を介して回転するリードスクリュ
ー5005のら線溝5004に対して係合するキャリッッジHCは
ピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008は
フォトカプラでキャリッジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドの
前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段でキャッ
プ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。また、5012は、吸引回復の吸引を開始
するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の
移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッ
チ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0117】これらのキャッピング,クリーニング,吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー5005の作用によってそれらの対
応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、
周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本
例にはいずれも適用できる。上述における各構成は単独
でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にとって
好ましい構成例を示している。
【0118】図9において、900 は第1インク吸収体で
あり、902は第2インク吸収体である。第2インク吸収
体902 は第1インク吸収体900 よりインク吸収力が高
く、本実施例では、第1インク吸収体900 はウレタン吸
収体であり、第2インク吸収体902 は1方向案内ポリエ
ステル繊維体である。
【0119】第2インク吸収体902 は一部に開口部(不
図示)が形成されている可撓性シート903 で周囲を覆わ
れている。
【0120】第1インク吸収体900 と第2インク吸収体
902 は、前記開口部を介して互いに圧接する様に配置さ
れ、インクタンクカートリッジ本体1000の内に収納され
る。
【0121】図13(A)(B),図14(A)(B)は、それぞれ本発
明を実施した第1インク吸収体900と、第2インク吸収
体902 を示すものである。
【0122】図13において、第1インク吸収体900 は、
その端部においてL1L2だけ部分的に切断された形状(切
欠段部)をなす。距離L1L2は、図14の第2インク吸収体
902をインクタンクの内壁に圧接させるために、この吸
収体902 の径よりも小さく、本実施例では、第2インク
吸収体901 の径16mmに対して、L1=11mm ,L2=12mm の時
に、第1インク吸収体900 と第2インク吸収体902 との
圧接が第1の吸収体900 の切欠段部において十分に行な
われた。
【0123】図14において、第1インク吸収体900 と第
2インク吸収体902 とが直接に圧接される可撓性シート
903 の開口部904 の面積は、ヘッド特性や必要供給量に
合わせて決定される。
【0124】本実施例では、距離L3 は12mm,距離L4
は16mmとするのが望ましい。
【0125】開口部904 の面積が100mm2以上であれば、
内部の繊維体902 は、確実に図14(B) に示すように開口
からわずかにその側面の一部を突出して突出部902Aを形
成する。この突出部902Aは、前述したようにインクの受
取りと気泡排除効果がある。
【0126】以上説明したように、本実施例によれば、
インクを充填後、所望のインク量にするためにインクを
部分排出・除去する場合、一方向案内繊維体の周囲を覆
う可撓性シートがインクタンクカートリッジの内壁に圧
接していることにより、壁をつたわってくる空気を遮断
することができ、インクジェットユニットへの空気侵入
を防止することができ、安定したインク供給が可能とな
る。
【0127】また、インクは一方向案内繊維体より吸収
力の低い多孔質体等の吸収体から排出・除去されるた
め、繊維体はインク排出時に生じるインク分布の乱れの
影響をうけにくくなり、その結果、インクジェットユニ
ットへの空気侵入を防止でき、滑らかなインク供給が可
能となる。
【0128】図15は、本発明具体例の構成関係を説明す
るためのものである。
【0129】このインク収納容器ITは、インクを収容す
る容器本体1000A とこの容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材
800Aとから概略構成されている。
【0130】この容器本体1000A には、その一壁面部を
貫通するようにインク供給管2200の一端部が挿入されて
いる。このインク供給管2200は、容器本体1000A 内に保
持されるインクをインクジェットヘッドのインク吐出部
へ送るためのインク供給経路をなすものである。この容
器本体1000A の内部には、インクを保持するポリウレタ
ン等の多孔質体からなる第1の吸収体900 と、同一方向
に束ねられたポリエステル繊維等からなる繊維体の束90
2(不図示)をポリエチレン等の可撓性材料からなるチュ
ーブ903 で覆ってなる第2の吸収体905 とが共に圧縮さ
れた状態で充填されている。第2の吸収体905 のチュー
ブ403 の周面には、第1の吸収体900 から第2の吸収体
905 内部へのインク供給用の窓口となる開口部904 が設
けられている。第2の吸収体905 におけるチューブ903
への繊維体束902 の充填は、チューブ903 の長さ方向に
沿って繊維体束902 の繊維方向、すなわち長さ方向を揃
え、この方向に対して垂直方向に圧縮して行われる。
【0131】なお、1000B は、シール部材でインクもれ
を防止する部材である。このため、チューブ903 の開口
部904 を通じて第1の吸収体900 を構成する多孔質体と
第2の吸収体905 の構成要素の1つである繊維体束902
の周面とが接触するから、第1の吸収体900 から第2の
吸収体905 内部へのインクの供給が確実に行える。ま
た、そのチューブ903 に被覆された繊維体束902 の一端
部の中央部内に上述のインク供給管2200の端部を押し付
けるようにして挿入され、その端部は容器本体1の内部
に充填されて位置決めされている。
【0132】このような構成のインク収納容器ITでは、
上述したチューブ903 の開口部904の開口面積Sを100mm
2以上とし、インク供給管2200の一端部のチューブ903
内への挿入深さLを3mm以上とし、チューブ903 の内径
Dをインク供給管5の端部の内口径dの1.5 倍以上(好
ましくは2.0 倍以上)とする条件を同時に満たすことに
より、インク吐出部における吐出特性に悪影響を与えず
に、安定かつ高効率のインク供給を行うことができた。
【0133】これらの条件は、製造誤差や設定誤差があ
っても本発明の効果をより確実にする条件として好まし
いものである。また、この条件を満足していることで、
高速インク消費に対して充分追従できるインク供給が達
成できる。
【0134】また、供給管は繊維体の中心部に挿入さ
れ、その周囲の繊維体の方向性が供給管に沿っているこ
とが好ましい。さらに、供給管の管径は繊維体の束径の
10倍以下の範囲に集中しているのがよい。好ましくは5
倍以下が最適である。
【0135】このように、繊維束によるインク集中供給
は供給管方向に沿って、3mm以上の差分によって気体が
供給管端に到達する時期をほとんどのインク消費終了の
時期まで充分に遅らせることができる。
【0136】多孔質体からなる第1の吸収体と繊維体を
含む第2の吸収体との100mm2以上の接触は、環境変動や
インク残量が少なくなった場合でも第1の吸収体から第
2の吸収体へのインク供給パスが不連続にならないよう
にするために適しており、好ましい条件である。
【0137】図16,図17は、本発明の上述構成をより効
果的に初期から安定したインク供給を行うためのインク
充填方法および再利用時のインク再充填方法を説明する
ものである。
【0138】本発明は前述した構成により、多少気泡や
空気がインク容器内にあってもインク供給性は従来より
優れている。しかし、初期に2つの異なるインク吸液部
材の接触部付近に空気や気泡が存在しない方が、より安
定した効果を初期から得られるので好ましいものであ
る。以下の説明は、この2つのインク吸液部材の接触部
近傍に空気や気泡の存在がないように、インクを初期あ
るいは再充填できる方法に関するものである。
【0139】前記課題を解決するために、本発明のヘッ
ドは、前記多孔質体と繊維体との間の部分開口部の近傍
の前記インクタンク壁にインク注入口を形成したことを
特徴とする。
【0140】上記構成によれば、インクタンクの吐出口
を密閉し、前述の大気開放口1401から真空吸引し、充分
インクタンク内の真空度を上げた後、大気開放口を閉じ
る。次に、本発明の特徴である注入口よりインクを注入
すると、各インク吸液部材内部の空気残り、特に部材間
の仕切り部分に残る空気を除くことが可能となった。
【0141】また、前記課題を解決するために、本発明
の方法では、前記大気開放口から前記多孔質体中に細管
を挿入し、この細管を介してインクタンク内にインクを
注入することによって、インクタンク内に残留する空気
が生じないようにした。
【0142】図16は、本発明の特徴を最も良く表わす図
であり、各図番の構成は、前述の構成がすべて適用され
るものであり、詳細は前述説明を援用することとし、こ
こでの説明は省略する。
【0143】1000C は、インクタンク自体に設けられた
インク充填用注入口である。この注入口1000C は、繊維
体902 を包囲するチューブ903 の開口904 の近傍であっ
て、多孔質体900 を収納している側に設けられている。
大気開放口からインクを充填するとチューブ903 の開口
904 近傍には気体が存在してしまうが、本例のようにこ
の注入口1000C からインク注入を行うことで、多孔質吸
収体内の空気は大気開放口側へ移動し易くなり、また、
開口904 からインクは繊維体内へ充填されることにな
り、インク供給用の接触域からの気体排除が確実に行え
る。
【0144】このように、開口904 の近傍のインク注入
口1000Cからインク注入を行うことにより、残留空気量
を低減することができる。
【0145】なお、前記インク注入口1000C には着脱自
在にキャップを嵌めておくことが好ましい。このように
キャップを取りつけておけば、インクの再注入が可能で
あり、これによりヘッドの再使用が可能になる。
【0146】図17は、図16のように注入口1000C を設け
ずとも、大気連通部1401を利用する実施例を示すが、重
要なことは、異なるインク吸液部材同志の接触部近傍に
記録液充填用挿入管の注入先端を位置せしめ、インク供
給を行うことである。この場合、注入先端は、多孔質
体,繊維体のいずれであっても良く、理想的にはこれら
の接触部が適している。なお、再充填においては、この
接触部においてインク残分があるので、インク充填用の
注入先端は、初期充填よりも多少この接触部から離れた
位置でも良い。いずれにしてもインク供給容器全体から
見て、接触部近傍にインク注入が行われれば良い。
【0147】図17に示すように大気開放口から細管100
を挿入すれば、前記実施例での効果と同様の効果が期待
できる。
【0148】以上説明したように、複数の吸収体を含む
インクタンクにおいて、インク注入口を、吸収体間のイ
ンク移動用の部分開口部近傍にすることで、吸収体内で
の残留空気を低減することができる。
【0149】なお、ヘッドへのインク供給側吸収体を、
圧縮チューブで覆われた繊維で構成しているために、毛
管力が上がり、フィルター下部の空気だまりができにく
い構造となっている。
【0150】本充填方法採用以前は、60℃の加速試験に
おいて、1時間でインク落ちしていたヘッドが本充填方
法により、16時間まで伸びるようになった。
【0151】図18は、本発明がより効果を発揮するマル
チ吐出口の電気熱変換体を用いたインクジェット記録装
置の概略図である。
【0152】図においてHは、吐出口を10個以上備え、
各吐出口にそれぞれ対応した電気熱変換体EHと各吐出口
に連通する液路が共通している共通液室C.C.を具備した
インクジェットヘッドであり、SPはインク貯蔵部内のイ
ンクを該共通液室へ供給するための供給管である。EC
は、電気熱変換体EHをそれぞれ個々または同時に駆動す
るための選択回路であり、共通電極を有するヘッドに対
して駆動手段DMに応じた駆動を行う。RSは記録信号発生
部で、読取手段や通信手段、あるいは受信器,ホストコ
ンピュータ等が含まれる。駆動手段は、記録信号RSによ
り、5kHz 以上の駆動周波数で電気熱変換体を駆動でき
るものである。なお、Yは供給管SP内のインク供給方向
である。
【0153】図18内におけるインク供給容器の内部構造
は前述した実施例すべてが適用されるものであり、ITA
は前述した繊維体で、HMは前述した包囲仕切部材、THは
仕切部材の開口、AHは大気連通部、ITB はインク保有部
で前述の多孔質体あるいは多孔質体無のインク室であっ
ても良い。
【0154】本実施例では、インク供給管の端部がテー
パをなしており、その端部のフィルターは、繊維体の繊
維方向に対して傾斜している。この端部が仕切部材HM中
に挿入されている長さは、最短がL1、最長がL2である。
この場合、上述した長さLとして判定するには、(L1
L2)/2を上記Lとし(L 1 +L 2 )/2≧3(mm) であれば実用
上有効である。なお好ましくは、最短L1が上記Lに相当
させL1≧3(mm) であることが最適である。この場合供給
管の内径は、インク供給方向Yに対して垂直なもので、
上記仕切部材HM内に位置する内径dとなる。
【0155】いずれにしても、上述のS≧100(mm2),d
≧1.5D,L≧3mm の条件の最適条件はもとより、上述の
各実施例は、この装置構成に特に有効な発明となり、消
費されるインク量に対して充分応答したインク供給生態
を奏する。
【0156】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気
熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギにより
インクの状態変化(膜沸騰)を生起させる方式の記録ヘ
ッド、記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達
成できるからである。
【0157】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129 号明細書,同第4740796 号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好
ましい。
【0158】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0159】本発明においては、第1のインク吸収体中
に気泡が発生しても、この気泡は同一方向に束ねられた
繊維体からなる第2のインク吸収体により供給口の口部
から遠ざけられる。従って、供給口の口部近傍に気泡が
たまることがないから、気泡によりインクの供給が中断
することがなく、常に安定したインクの供給が行える。
【0160】また、本発明においては容器本体の内壁に
一体化された仕切り壁部により形状や材質の異なる複数
の吸収体を配置することにより、インクの消費に伴って
一方から他方へ移動する気体の移動を遅らせることがで
き、気泡や気体存在によるインク供給不良の発生を防止
し、もしくは大幅に遅らせることができる。従って、イ
ンク消費割合を、保持したインク量に対して効率よく向
上できる。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安定したインク供給を確保し、ヘッド内への気泡混入を
確実に防ぎ、余分なインク消費をまねく回復操作を極力
少なくし、吸収体に保持されたインクを最大限に有効に
使用することが可能である。
【0162】また、本発明は、インク供給に対して負圧
を司る第2の吸収体がインクを第1の吸収体から受ける
と自由に変形したり、部分的変動状態となることがある
場合に対して、安定した負圧形成と、インク供給の安定
化を達成するものである。本発明では、その仕切り部材
によって、第2の吸収体の変形を抑制しつつ、負圧を安
定化しているので、第1の吸収体と第2の吸収体の接触
状態を定常化でき、吸収体間を移動するような空気等の
第2吸収体中への移動を阻止できる。
【0163】さらに、本発明によれば、容器本体の内壁
と多孔質体との間に繊維体を存在させ、多孔質体に対す
る繊維体の安定配置を可能にしているので、インク供給
不良が防止される。繊維体を包囲する形状の多孔質体を
用いることにより接触域へのインク保持力や供給力を高
めて、より効率よい供給を達成できる。また、繊維体を
用いたことにより、インク吸収体と記録ヘッドのインク
供給管との間において空気の層の形成を防止できるの
で、引き起こされる画像劣化や不吐出等の発生を確実に
防止することができる。したがって、回復操作に伴う余
分なインクの消費の低減やインクジェットカートリッジ
の信頼性の向上に大きく寄与することが可能となる。こ
のことはカートリッジタイプの記録ヘッドの普及さらに
はインクジェット記録の普及に大きく貢献するものであ
る。
【0164】さらに、本発明によれば、インクを充填
後、所望のインク量にするためにインクを部分排出・除
去する場合、一方向案内繊維体の周囲を覆う可撓性シー
トがインクタンクカートリッジの内壁に圧接しているこ
とにより、壁をつたわってくる空気を遮断することがで
き、インクジェットユニットへの空気侵入を防止するこ
とができ、安定したインク供給が可能となる。また、イ
ンクは一方向案内繊維体より吸収力の低い吸収体から排
出・除去されるため、第2吸収体はインク排出時に生じ
るインク分布の乱れの影響を受けにくくなり、その結
果、インクジェットユニットへの空気侵入を防止でき、
滑らかなインク供給が可能となる。
【0165】本発明によれば、インク供給管口部に、同
一方向に束ねられた繊維体の束をその束の端面が接触す
るように配したので、繊維体の束に含まれたインクは毛
管力によりインク供給管口部に集められる。繊維体の束
が可撓性チューブにより覆われているので、チューブ内
への気泡の侵入が困難となるとともに、インクの集まり
が効率的に行われる。したがって、長時間放置しておい
ても、インク供給経路へのインクタンク側からの空気の
侵入が確実に防止されるので、画像劣化や不吐出等の発
生が防止され、インクの供給が安定して行える。
【0166】本発明によれば、複数の吸収体を含むイン
クタンクにおいて、インク注入口を、吸収体間のインク
移動用の部分開口部近傍にすることで、吸収体内での残
留空気を低減することができる。残留空気は、インクジ
ェットヘッドユニットへのインク移動を妨げ、インクを
ユニット側に送れなくしてしまい、インク落ちという弊
害が起こる。これに対し、前記したように、本発明によ
れば、空気残りを低減でき、インク落ちの発生頻度を減
らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク噴射記録ヘッドの一実施例の構
成を示す断面図である。
【図2】本発明に用いられるインク案内部材としての繊
維体の束への気泡の侵入メカニズムを説明するための模
式図であって、(A) は繊維体束への気泡が侵入し得ない
状態を示す図、(B) は繊維体束への気泡がわずかに侵入
し得るが従来より優れた状態を示す図である。
【図3】本発明のインク噴射記録ヘッドの他の実施例の
構成を示す断面図である。
【図4】(A) および(B) は本発明を可撓性シートの仕切
りにより実施したインクタンクの断面図および斜視図で
ある。
【図5】第4実施例を実施したインクタンク構造を持つ
交換可能または着脱可能なヘッドの分解斜視図である。
【図6】本発明の包囲部材を用いた一実施例におけるイ
ンク収納容器の内部構造を示す分解斜視図である。
【図7】図6に示したインク収納容器内の吸収体の配置
構成およびインク供給管の挿入位置を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の図6の実施例の変形例におけるインク
収納容器の内部構造を示す概略構成図である。
【図9】本発明に係るインク噴射ヘッドを構成するイン
クタンクの構成図である。
【図10】本発明に係るヘッドを構成するインクジェッ
トカートリッジの構成図である。
【図11】インクジェットカートリッジの斜視図であ
る。
【図12】インクジェット記録装置の概念図である。
【図13】(A) および(B) は本発明を実施した第1イン
ク吸収体の構成図である。
【図14】(A) および(B) は本発明を実施した一方向案
内繊維体の構成図である。
【図15】本発明を実施する上でより好ましい具体的構
成関係を説明する説明図である。
【図16】本発明のインク充填方法に関するインクタン
ク構成を説明する説明図である。
【図17】本発明のインク充填方法における要部を説明
する説明図である。
【図18】本発明がより好適に実施されるマルチヘッド
の駆動装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 記録ヘッド本体 3 インク収容体 4 仕切り壁 5 スポンジ 6 繊維体 7 インク吐出部 8 フィルタ 9 供給管 10 インク路 11 大気開放孔 12A,12B,12C 壁面部 40 仕切部材 60 インク噴射記録ヘッド 61 仕切り壁 62 仕切り壁 900 多孔質体 901 吸収体群 902 繊維体 903 チューブ 904 インク供給口 1000 インクタンク 1200 供給口 1500 インク受け口 1600 インク導管 2200 インク供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−329752 (32)優先日 平2(1990)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−329753 (32)優先日 平2(1990)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−329754 (32)優先日 平2(1990)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 荒島 輝雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木村 牧子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 泉田 昌明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 茂昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部のインクを排出する排出部と、内部
    を大気に連通させる大気連通部とを異なる位置に備えた
    インク供給容器であって、 内部に収容されたインクを該排出部側に案内するインク
    案内特性を持つ第1吸液部材と、 該大気連通部と第1吸液部材との間にあって、内部に収
    容されたインクを保持するインク保持特性を持つ第2吸
    液部材とを有し、 該第1および第2吸液部材は少なくとも一部で互いに接
    触していることを特徴とするインク供給容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインク供給容器におい
    て、 上記インク供給容器は、上記第2吸液部材を収容し上記
    大気連通部に直接連通する第2領域と、上記第1吸液部
    材を収容する第1領域とを、上記接触部を開放した以外
    をその壁で区別しており、上記第1吸液部材が第1領域
    内に圧縮されている多数の繊維体を有し、上記第2吸液
    部材が第2領域内に圧縮されている連続多孔質弾性体を
    有していることを特徴とするインク供給容器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のインク供給容器におい
    て、 上記第1吸液部材は、上記接触を可能にするための開口
    部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材と、該樹脂製包囲
    部材内で長さ方向に関して交差する方向に圧縮されてい
    る多数の繊維体とを有することを特徴とするインク供給
    容器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のインク供給容器におい
    て、 上記第1吸液部材は、長さ方向に関して交差する方向に
    圧縮されている多数の繊維体を有し、上記第2吸液部材
    に接触する接触部が該繊維体の繊維方向に交差する方向
    であることを特徴とするインク供給容器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のインク供給容器におい
    て、 上記接触部は、上記繊維体の長さ成分の端部に比べて中
    央側であることを特徴とするインク供給容器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のインク供給容器におい
    て、 上記排出部は、上記繊維体の繊維方向に関して繊維端部
    を圧縮させた位置であって、繊維体の長さ成分の端部に
    比べて中央側に位置することを特徴とするインク供給容
    器。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のインク供給容器におい
    て、 上記第1吸液部材は、上記複数繊維体を圧縮保持し、上
    記接触を可能にするための開口部を備えた変形可能な樹
    脂製包囲部材を有し、上記第1吸液部材と接触させた状
    態で、上記インク供給容器内に装填されたものであるこ
    とを特徴とするインク供給容器。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のインク供給容器にインク
    を充填する充填方法であって、 上記接触部の近傍にインク充填用の供給部材端部を挿入
    して充填インクを供給する行程を含むことを特徴とする
    インク充填方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の充填方法であって、 上記第2吸液部材が圧縮装填される連続多孔質弾性体で
    あり、かつ上記第1吸液部材は、圧縮されている多数の
    繊維体と、該多数繊維体を圧縮保持し上記接触を可能に
    するための開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材と
    を有するもので、上記供給部材端部は該連続多孔質弾性
    体側に位置して上記インク充填を行うことを特徴とする
    インク充填方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のインク供給容器であっ
    て、 上記第1吸液部材は、インクを放出することで体積膨張
    してインクを吸収する特性を有し、かつ上記第2吸液部
    材は、インクを該第1吸液部材に供給することにより、
    外気を吸収して体積膨張する特性を有し、上記第1吸液
    部材の毛管作用力は上記第2吸液部材の毛管作用力より
    も優れていることを特徴とするインク供給容器。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のインク供給容器であっ
    て、 上記インク供給容器の上記排出部には、熱エネルギーで
    気泡を形成する記録方式の記録ヘッドに連通するインク
    案内管が接続可能であることを特徴とするインク供給容
    器。
  12. 【請求項12】 記録装置に対して着脱可能なインクジ
    ェット記録ヘッドであって、 インクを吐出する多数の吐出部と該吐出部へインクを供
    給する共通液室とを備えた記録ヘッド部と、 該共通液室にインクを供給するインク案内部材と、 該案内部材に連結したインク供給部とを含み、 該供給部は、内部のインクを該案内部材端部に排出する
    排出部と、内部を大気に連通させる大気連通部とを異な
    る位置に備え、内部に収容されたインクを該排出部側に
    案内するインク案内特性を持つ第1吸液部材と、該大気
    連通部と該第1吸液部材との間にあって内部に収容され
    たインクを保持するインク保持特性を持つ第2吸液部材
    と、を少なくとも一部で互いに接触させて備えているこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の記録ヘッドであって、 上記インク供給容器は、上記第2吸液部材を収容し上記
    大気連通部に直接連通する第2領域と、上記第1吸液部
    材を収容する第1領域とを、上記接触部を開放した以外
    をその壁で区分しており、上記第1吸液部材が第1領域
    内に圧縮されている多数の繊維体であり、上記第2吸液
    部材が第2領域内に圧縮されている連続多孔質弾性体で
    あることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の記録ヘッドであって、 上記第1吸液部材は、上記接触を可能にするための開口
    部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材と、該樹脂製包囲
    部材内に長さ方向に関して交差する方向に圧縮されてい
    る多数の繊維体とを有することを特徴とするインクジェ
    ット記録ヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の記録ヘッドであって、 上記第1吸液部材は、長さ方向に関して交差する方向に
    圧縮されている多数の繊維体を有し、上記第2吸液部材
    に接触する接触部が該繊維体の繊維方向に交差する方向
    であることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の記録ヘッドであって、 上記接触部は、上記繊維体の長さ成分の端部に比べて中
    央側であることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の記録ヘッドであって、 上記排出部は、上記繊維体の繊維方向に関して繊維端部
    を圧縮させた位置であって、繊維体の長さ成分の端部に
    比べて中央側に位置することを特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  18. 【請求項18】 請求項14記載の記録ヘッドであって、 上記第1吸液部材は、上記複数繊維体を圧縮保持し、上
    記接触を可能にするための開口部を備えた変形可能な樹
    脂製包囲部材を有し、上記第2吸液部材と接触させた状
    態で、上記インク供給容器内に装填されたものであるこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  19. 【請求項19】 請求項12記載の記録ヘッドにインクを
    充填する充填方法であって、 上記接触部の近傍にインク充填用の供給部材端部を挿入
    して充填インクを供給する工程を含むことを特徴とする
    インク充填方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の充填方法であって、 上記第2吸液部材が圧縮装填される連続多孔質弾性体
    で、上記第1吸液部材は、圧縮されている多数の繊維体
    と、該多数繊維体を圧縮保持し上記接触を可能にするた
    めの開口部を備えた変形可能な樹脂製包囲部材とを有
    し、上記供給部材端部は該連続多孔質弾性体側に位置し
    て上記インク充填を行うことを特徴とするインク充填方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項12記載の記録ヘッドであって、 上記第1吸液部材は、インクを放出することで体積膨張
    してインクを吸収する特性を有し、かつ上記第2吸液部
    材は、インクを該第1吸液部材に供給することで、外気
    を吸収して体積膨張する特性を有し、上記第1吸液部材
    の毛管作用力は上記第2吸液部材の毛管作用力よりも優
    れていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の記録ヘッドであって、 上記記録ヘッドは、上記多数吐出部として10以上の吐出
    口と該吐出口夫々に対して熱エネルギーで膜沸騰による
    気泡を形成する電気熱変換体とを有し、上記インク案内
    部材の端部にフィルタを備え、上記第1吸液部材とし
    て、繊維の長さ方向に関して交差する方向に圧縮されて
    いる多数の繊維体を、該繊維体と上記第2吸液部材との
    接触を許容する開口部を具備している樹脂製包囲部材内
    に有した部材とし、該インク案内部材の端部フィルタは
    該樹脂製包囲部材内の繊維長さ方向へ挿入されているこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  23. 【請求項23】 インクを吐出する10以上の吐出口と該
    吐出口夫々に対して熱エネルギーで膜沸騰による気泡を
    形成する電気熱変換体とを備えた吐出部と該吐出部へイ
    ンクを供給する共通液室とを備えた記録ヘッド部と、 該共通液室にインクを供給し、他端にフィルタを備える
    インク案内部材と、 該案内部材に連結したインク供給部材とを含み、 該供給部材は、 内部のインクを該案内部材端部に排出する排出部と、 該排出部とは異なる位置に設けられ内部を大気に連通さ
    せる大気連通部と、 内部に収容されたインクを案内するインク案内特性を持
    ち圧縮されている多数の繊維体と該多数繊維体を圧縮保
    持し該多数繊維体を解放する開口部を備えた変形可能な
    樹脂製包囲部材とからなる第1吸液部材と、 該大気連通部と該第1吸液部材との間にあって、内部に
    収容されたインクを保持するインク保持特性を持ち、該
    開口部で、該繊維体と密着しており、圧縮されて負圧を
    形成している連続多孔質弾性体からなる第2吸液部材と
    を含み、 該排出部は、該インク案内部材の端部フィルタが該樹脂
    製包囲部材内の繊維長さ方向へ挿入された位置であっ
    て、該開口部の近傍であることを特徴とするインクジェ
    ット記録ヘッド。
  24. 【請求項24】 インクを吐出する10以上の吐出口と該
    吐出口夫々に対して熱エネルギーで膜沸騰による気泡を
    形成する電気熱変換体とを備えた吐出部と該吐出部へイ
    ンクを供給する共通液室とを備えた記録ヘッド部と、 該共通液室にインクを供給し、他端にフィルタを備える
    インク案内部材と、 該案内部材に連結したインク供給部とを含み、 該供給部は、 内部を大気に連通させる大気連通部と、 内部のインクを該案内部材端部に排出する排出部と、 内部に収容されたインクを案内するインク案内特性を持
    ち圧縮されている多数の繊維体と該多数繊維体を圧縮保
    持し該多数繊維体を解放する開口部を備えた変形可能な
    樹脂製包囲部材とからなる第1吸液部材と、 該大気連通部と該第1吸液部材との間にあって、内部に
    収容されたインクを保持するインク保持特性を持ち、該
    開口部で、該繊維体と密着しており、圧縮状態の連続多
    孔質弾性体からなる第2吸液部材とを含み、 該排出部は該インク案内部材の端部フィルタが該樹脂製
    包囲部材内の繊維長さ方向へ3mm以上挿入された位置で
    あって、該案内部材の該フィルタ近傍のインク案内方向
    に関して垂直な断面積を与える直径dに対して、該第1
    吸液部材の該フィルタ近傍のインク案内方向に関して垂
    直な断面積を与える直径DがD≧1.5 ×dを満足し、上
    記開口部の面積が100mm2以上であることを特徴とするイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の記録ヘッドを有し、か
    つ上記10以上の電気熱変換体を駆動するための駆動手段
    とを有し、 該駆動手段は記録信号に応じた駆動信号を5kHz 以上の
    周波数で駆動することを特徴とする記録装置。
JP31674891A 1990-11-30 1991-11-29 インク供給容器およびインク供給装置 Expired - Lifetime JP3281006B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31674891A JP3281006B2 (ja) 1990-11-30 1991-11-29 インク供給容器およびインク供給装置

Applications Claiming Priority (13)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32974990 1990-11-30
JP32975390 1990-11-30
JP32975490 1990-11-30
JP2-329752 1990-11-30
JP32974890 1990-11-30
JP2-329749 1990-11-30
JP2-329753 1990-11-30
JP2-329751 1990-11-30
JP2-329754 1990-11-30
JP32975190 1990-11-30
JP2-329748 1990-11-30
JP32975290 1990-11-30
JP31674891A JP3281006B2 (ja) 1990-11-30 1991-11-29 インク供給容器およびインク供給装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000318136A Division JP3209992B2 (ja) 1990-11-30 2000-10-18 インク供給容器ならびにインクジェット記録ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH058405A true JPH058405A (ja) 1993-01-19
JP3281006B2 JP3281006B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=27566893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31674891A Expired - Lifetime JP3281006B2 (ja) 1990-11-30 1991-11-29 インク供給容器およびインク供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3281006B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0691207A2 (en) 1994-07-06 1996-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
US5555007A (en) * 1993-09-23 1996-09-10 Olivetti-Canon Industriale, S.P.A. Refillable ink jet printing module
US5856838A (en) * 1996-02-21 1999-01-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink supply device and recording apparatus
US6033063A (en) * 1994-11-07 2000-03-07 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink printer and ink tank with ink spill prevention
US6365701B1 (en) 1998-05-29 2002-04-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink-contacting member, ink-absorbing member, ink tank and ink-jet cartridge
JP2003089223A (ja) * 2001-08-13 2003-03-25 Hewlett Packard Co <Hp> インクジェットプリントカートリッジおよび該カートリッジ内での拡散した気泡の制御方法
US6698871B1 (en) 1997-12-26 2004-03-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink-contacting member, ink-absorbing member, ink tank and ink-jet cartridge, and ink-jet recording apparatus using the same
US7401909B2 (en) 1994-08-24 2008-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container, carriage for the holder and ink jet printer
US8783824B2 (en) * 2007-09-27 2014-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Capping unit for ink jet recording unit
JP2017077691A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 エステー産業株式会社 インクカートリッジ
CN106671611A (zh) * 2017-02-28 2017-05-17 谢媛 一种打印机墨盒
JP2017081075A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 キヤノン株式会社 液体吐出装置及びヘッド
JP2018118428A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 セイコーエプソン株式会社 液体収容体

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5555007A (en) * 1993-09-23 1996-09-10 Olivetti-Canon Industriale, S.P.A. Refillable ink jet printing module
US6394591B1 (en) 1994-07-06 2002-05-28 Canon Kabushiki Kaisha Ink container
EP0691207A2 (en) 1994-07-06 1996-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
US6578957B2 (en) 1994-07-06 2003-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
EP1027994A2 (en) 1994-07-06 2000-08-16 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
US6137512A (en) * 1994-07-06 2000-10-24 Canon Kabushiki Kaisha Ink container
EP1110737A2 (en) 1994-07-06 2001-06-27 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
US6412932B1 (en) 1994-07-06 2002-07-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink jet head having ink container, ink jet apparatus having ink container, and manufacturing method for ink container
US8425022B2 (en) 1994-08-24 2013-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container, carriage for the holder, and ink jet printer
US7401909B2 (en) 1994-08-24 2008-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container, carriage for the holder and ink jet printer
US7914137B2 (en) 1994-08-24 2011-03-29 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container, carriage for the holder, and ink jet printer
US7407274B2 (en) 1994-08-24 2008-08-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container carriage for the holder and ink jet printer
US7407275B2 (en) 1994-08-24 2008-08-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink container for ink jet printer, holder for the container, carriage for the holder and ink jet printer
US6033063A (en) * 1994-11-07 2000-03-07 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink printer and ink tank with ink spill prevention
US5856838A (en) * 1996-02-21 1999-01-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink supply device and recording apparatus
US6698871B1 (en) 1997-12-26 2004-03-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink-contacting member, ink-absorbing member, ink tank and ink-jet cartridge, and ink-jet recording apparatus using the same
US6634739B2 (en) 1998-05-29 2003-10-21 Canon Kabushiki Kaisha Ink-contacting member, ink-absorbing member, ink tank and ink-jet cartridge
US6365701B1 (en) 1998-05-29 2002-04-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink-contacting member, ink-absorbing member, ink tank and ink-jet cartridge
JP2003089223A (ja) * 2001-08-13 2003-03-25 Hewlett Packard Co <Hp> インクジェットプリントカートリッジおよび該カートリッジ内での拡散した気泡の制御方法
US8783824B2 (en) * 2007-09-27 2014-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Capping unit for ink jet recording unit
JP2017077691A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 エステー産業株式会社 インクカートリッジ
JP2017081075A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 キヤノン株式会社 液体吐出装置及びヘッド
JP2018118428A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 セイコーエプソン株式会社 液体収容体
CN106671611A (zh) * 2017-02-28 2017-05-17 谢媛 一种打印机墨盒

Also Published As

Publication number Publication date
JP3281006B2 (ja) 2002-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0488829B1 (en) Ink container and recording head having same
TWI221450B (en) Ink container, recording head and recording device using same
EP0578331B1 (en) Method of filling an ink cartridge for ink jet recording apparatus
US5903294A (en) Ink container, ink cartridge, ink jet apparatus, and manufacturing method therefor
KR0135399B1 (ko) 잉크 유도 요소를 구비한 잉크 카트리지를 갖는 기록 유니트를 사용하는 잉크 제트 기록 장치
US5648802A (en) Cap for an ink jet recording head
EP0418817A1 (en) Ink jet recording head and ink jet recording apparatus using same
JPH058405A (ja) 複数吸液部材を備えたインク供給容器とそれを備えたインクジエツト記録ヘツド
US5185615A (en) Ink jet recording method and apparatus for recovering ejection at a particular orifice by ejecting ink from adjacent orifices
JP2004338383A (ja) インクカートリッジ、該インクカートリッジを搭載する記録装置および該インクタンクの製造方法
JP2004142442A (ja) インク供給システム、インクジェット記録装置、インク収納容器、インク補充容器、およびインクジェットカートリッジ
US5500666A (en) Capping member for indirectly venting the interior of an ink container, and recording cartridge and apparatus using same
JP2003237107A (ja) 液体噴射記録ヘッドおよび液体噴射記録装置
JP3209992B2 (ja) インク供給容器ならびにインクジェット記録ヘッド
JP3944192B2 (ja) 液体タンク
EP0419189A1 (en) Capping member for an ink container of a recording head cartridge of an ink jet recording apparatus
JP7310217B2 (ja) タンクユニット及び液体消費装置
JPH03101944A (ja) インクジェットカートリッジ
JPH08183184A (ja) インクタンク、インクジェットカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP3768985B2 (ja) インクタンク、該インクタンクを用いる記録ヘッド及び記録装置
JP3165792B2 (ja) 液体収納容器
JPH06134990A (ja) インクジェットヘッド,インクジェットヘッドカートリッジ,およびインクジェット装置
JPH06270413A (ja) インクジェット記録装置
JP4018556B2 (ja) インクタンク
JPH0839800A (ja) インクジェットプリントヘッドおよびプリント装置ならびにプリント方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10