JPH0583798A - 音声選択装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、テレビ音声及び独立音声の両方が
選択された場合でも、両音声を同時に聴くことができる
ようにすることを目的とする。 【構成】それぞれ２チャンネル分を有するテレビ音声、
独立音声が入力される入力端子１０１，１０２及び１０
３，１０４と、テレビ音声、独立音声の各チャンネル信
号をそれぞれテレビモノラル音声信号、独立モノラル音
声信号に変換する変換回路１０５，１０６と、テレビ音
声若しくは前記独立音声のいずれか一方を聴く場合は、
入力端子１０１，１０２若しくは入力端子１０３，１０
４に入力された各チャンネル信号を選択して出力端子１
１０，１１１に導出し、テレビ音声及び前記独立音声を
同時に聴く場合は、テレビモノラル音声信号及び独立モ
ノラル音声信号を選択して出力端子１１０，１１１に導
出する選択回路１０７，１０８とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、衛星放送にデジタル
音声に係わり、特に高品位テレビジョン放送の複数の音
声信号を選択する音声選択装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、放送衛星ＢＳ２ｂを使用して現行
テレビジョン放送が行われている。このうち、音声信号
は、ＱＰＳＫ（４相位相変調方式）サブキャリア方式の
デジタル信号で伝送されている。また、実用化が期待さ
れる高品位テレビ放送も、ＭＵＳＥ（Multiple Sub-Nyq
uist Sampling Encoding）方式で帯域圧縮を施し、放送
衛星を用いて伝送される。このうち、音声信号は、ベー
スバンド多重方式のデジタル信号で伝送されている。上
記２つの音声信号は、基本的には同じ様な音声伝送モー
ドを持ち共通部分が多いため、それらの規格は日本電子
機械工業会等の委員会で検討されている。図２は現行衛
星放送に係わる音声伝送モードを示している。また、図
３はＭＵＳＥ方式に係わる音声伝送モードを示してい
る。

【０００３】上記２つの衛星放送における音声伝送モー
ドには、音声の信号帯域及び伝送チャンネルがそれぞれ
１５ｋＨｚ、４チャンネルのＡモードと、２０ｋＨｚ、
２チャンネルのＢモードとがある。更に各モードの中に
は、いくつかの伝送形式がある。

【０００４】ＭＵＳＥ方式による音声伝送形式には、現
行衛星放送には無い２重ステレオ音声及び３−１方式４
チャンネルステレオ音声が使用されている。この為、現
行衛星放送ではディエンファシス情報に当てられている
コントロールビットｂ６を、ＭＵＳＥ方式では４チャン
ネル情報に当てている。２重ステレオ音声とは、従来か
らある２重モノラル音声のステレオ版である。そして、
２重モノラル音声の主モノラル、副モノラルに相当する
部分が、それぞれ主ステレオ、副ステレオとなってい
る。また、３−１方式４チャンネルステレオ音声とは、
左方、右方、中央の前方３チャンネル及び後方１チャン
ネルの音声で構成される。これらのチャンネルは独立し
た４チャンネルとして伝送される。以下、通常のテレビ
ジョン受信機、すなわち音声出力が２チャンネルである
受信機に搭載されている音声選択装置について述べる。

【０００５】図４は２重モノラル音声に対応する音声選
択装置を示している。入力端子２０１には２重モノラル
音声の主モノラル音声信号が入力される。主モノラル音
声信号は、選択回路２０３，２０４の各ａ端子に入力さ
れる。また、入力端子２０２には２重モノラル音声の副
モノラル音声信号が入力される。副モノラル音声信号
は、選択回路２０３，２０４の各ｂ端子に入力される。

【０００６】選択回路２０３は、制御端子２０５に入力
される制御信号に基づきａ，ｂ端子のいずれかを選択す
る。選択された音声信号は、ｃ端子を介し、左チャンネ
ル音声信号として出力端子２０７に導出される。選択回
路２０４も同様に、制御端子２０６に入力される制御信
号に基づきａ，ｂ端子のいずれかを選択する。選択され
た音声信号は、ｃ端子を介し、右チャンネル音声信号と
して出力端子２０８に導出される。

【０００７】以下、動作について述べる。先ず、主モノ
ラル音声が選択された場合、選択回路２０３，２０４
は、共にａ端子に入力された主モノラル音声信号を選択
して出力端子２０７，２０８に導出する。次に、副モノ
ラル音声が選択された場合、選択回路２０３，２０４
は、共にｂ端子に入力された副モノラル音声信号を選択
し、出力端子２０７，２０８に導出する。更に、主／副
モノラル音声が選択された場合、選択回路２０３は、ａ
端子に入力された主モノラル音声信号を選択し、選択回
路２０４は、ｂ端子に入力された副モノラル音声信号を
選択し、出力端子２０７，２０８に導出する。

【０００８】以上述べたように、従来からある２重モノ
ラル音声の場合、主音声及び副音声は、共にモノラル音
声である。従って、主モノラル音声若しくは副モノラル
音声のいずれか一方が選択された場合は、選択された音
声を聴くことができる。更に、主／副音声が選択された
場合は、主モノラル音声、副モノラル音声を同時に聴く
ことができる。

【０００９】図５はテレビ／独立音声に対応する音声選
択装置を示している。テレビ音声とは、図３で示したコ
ントロールビットｂ２，ｂ３に定められた、ステレオ１
系統、モノラル１系統、モノラル２系統及び未定義のい
ずれかの音声である。ここで、独立音声が存在するの
は、Ａモードかつ２チャンネルの場合だけである。

【００１０】入力端子３０１には、テレビ音声のうち左
チャンネル信号が入力され、入力端子３０２には、テレ
ビ音声の右チャンネル信号が入力される。左チャンネル
信号、右チャンネル信号は、それぞれ選択回路３０５，
３０６の各ａ端子に入力される。また、入力端子３０３
には、独立音声の左チャンネル信号が入力され、入力端
子３０４には、独立音声の右チャンネル信号が入力され
る。左チャンネル信号、右チャンネル信号は、それぞれ
選択回路３０５，３０６の各ｂ端子に入力される。

【００１１】選択回路３０５，３０６は、それぞれ制御
端子３０７に入力される制御信号に基づき、ａ，ｂ端子
のいずれかを選択する。選択されたチャンネルは、それ
ぞれｃ端子を介し、左チャンネル、右チャンネルとして
出力端子３０８，３０９に導出される。

【００１２】以下、動作について述べる。先ず、テレビ
音声が選択された場合、選択回路３０５，３０６は、そ
れぞれａ端子に入力された左チャンネル信号、右チャン
ネル信号を選択し、出力端子３０８，３０９に導出す
る。次に、独立音声が選択された場合、選択回路３０
５，３０６は、それぞれｂ端子に入力された左チャンネ
ル信号、右チャンネル信号を選択し、出力端子３０８，
３０９に導出する。テレビ音声及び独立音声は、それぞ
れ２チャンネル分の音声で構成されている。従って、前
述の２重モノラル音声の様に、同時に選択することはで
きない。

【００１３】この様に、独立音声が存在する場合、テレ
ビ音声は、伝送チャンネル１，２で伝送され、独立音声
は、伝送チャンネル３，４で伝送される。このため、テ
レビ音声若しくは独立音声のいずれか一方が選択された
ときは、選択された音声を聴くことができるが、テレビ
音声及び独立音声の両方を選択しても、両音声を同時に
聴くことはできない。これは、テレビ音声及び独立音声
が共に２チャンネル分を占有しているからである。しか
し、聴取者は、２重モノラル音声の場合と同様に、テレ
ビ音声及び独立音声の両方を選択して、同時に聴きたい
という要望がある。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
音声選択装置では、独立音声が存在し、テレビ音声及び
独立音声の両方を選択しても、両音声を同時に聴くこと
ができないという問題があった。

【００１５】そこでこの発明は、上記問題点を解決する
為になされたもので、テレビ音声及び独立音声の両方が
選択された場合でも、両音声を同時に聴くことができる
音声選択装置を提供することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】この発明に係わる音声選
択装置は、それぞれ２チャンネル分を有するテレビ音
声、独立音声が入力される第１及び第２の入力手段と、
前記テレビ音声、独立音声をそれぞれテレビモノラル音
声、独立モノラル音声に変換する第１及び第２の変換手
段と、前記テレビ音声若しくは前記独立音声のいずれか
一方を聴く場合は、前記第１若しくは第２の入力手段に
入力された各チャンネルを選択導出し、前記テレビ音声
及び前記独立音声を同時に聴く場合は、前記テレビモノ
ラル音声及び独立モノラル音声を選択導出する選択手段
とを備えたものである。

【００１７】

【作用】上記手段では、それぞれ２チャンネル分を有す
るテレビ音声、独立音声を、テレビモノラル音声、独立
モノラル音声に変換している。従って、テレビ音声及び
独立音声の両方が選択された場合でも、これらモノラル
音声を選択して２チャンネル分の音声を出力することに
より、テレビ音声及び独立音声を同時に聴くことができ
る。

【００１８】

【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１９】図１はこの発明に係わる音声選択装置を示
している。入力端子１０１には、テレビ音声の左チャン
ネル信号が入力され、入力端子１０２には、テレビ音声
の右チャンネル信号が入力される。テレビ音声の左チャ
ンネル信号、右チャンネル信号は、それぞれ変換回路１
０５のａ，ｂ端子と選択回路１０７，１０８の各ａ端子
とに入力される。

【００２０】また、入力端子１０３には、独立音声の左
チャンネル信号が入力され、入力端子１０４には、独立
音声の右チャンネル信号が入力される。独立音声の左チ
ャンネル信号、右チャンネル信号は、それぞれ変換回路
１０６のａ，ｂ端子と選択回路１０７，２０８の各ｂ端
子とに入力される。

【００２１】変換回路１０５は、ａ，ｂ端子に入力され
たテレビ音声の左チャンネル信号、右チャンネル信号を
加算して１／２とし、テレビモノラル音声信号に変換す
る。テレビモノラル音声は、ｃ端子を介して選択回路１
０７のｃ端子に入力される。

【００２２】変換回路１０６は、ａ，ｂ端子に入力され
た独立音声の左チャンネル信号、右チャンネル信号を加
算して１／２とし、独立モノラル音声信号に変換する。
独立モノラル音声信号は、ｃ端子を介して選択回路１０
８のｃ端子に入力される。

【００２３】選択回路１０５，１０６は、それぞれ制御
端子１０９に入力される制御信号に基づき、ａ，ｂ及び
ｃ端子のいずれかを選択する。そして、選択出力は、そ
れぞれｄ端子を介し、左チャンネル音声信号、右チャン
ネル音声信号として出力端子１１０，１１１に導出され
る。

【００２４】以下、動作について説明する。先ず、テレ
ビ音声が選択された場合、選択回路１０７，１０８は、
ａ端子に入力された左チャンネル信号、右チャンネル信
号を選択し、出力端子１１０，１１１に導出する。次
に、独立音声が選択された場合、選択回路１０７，１０
８は、それぞれｂ端子に入力された左チャンネル信号、
右チャンネル信号を選択し、出力端子１１０，１１１に
導出する。

【００２５】更に、テレビ／独立音声が選択された場
合、選択回路１０７，１０８は、ｃ端子に入力されたテ
レビモノラル音声信号、独立モノラル音声信号を選択
し、出力端子１１０，１１１に導出する。すなわち、出
力端子１１０，１１１にはテレビ音声、独立音声が、そ
れぞれ変換回路１０５，１０６でテレビモノラル音声、
独立モノラル音声に変換されて導出される。

【００２６】この様に、独立音声が存在する場合、テレ
ビ音声若しくは独立音声のいずれか一方が選択された場
合は、選択された音声を聴くことができる。更に、テレ
ビ音声及び独立音声をそれぞれモノラル音声に変換して
いる為、テレビ／独立音声が選択された場合は、テレビ
モノラル音声、独立モノラル音声を選択することによ
り、テレビ音声及び独立音声を同時に聴くことができ
る。

【００２７】

【発明の効果】以上説明した音声選択装置では、独立音
声が存在する場合、テレビ音声及び独立音声をそれぞれ
モノラル音声に変換している。従って、テレビ音声及び
独立音声の両方が選択された場合でも、テレビ音声、独
立音声をモノラル音声に変換して同時に聴くことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明に係わる音声選択装置を示す構成
図。

【図２】 現行衛星放送に係わる音声伝送モードを示す
図。

【図３】 ＭＵＳＥ方式に係わる音声伝送モードを示す
図。

【図４】 ２重モノラル音声に対応する音声選択装置を
示す構成図。

【図５】 テレビ／独立音声に対応する従来の音声選択
装置を示す構成図。

【符号の説明】

１０１〜１０４…入力端子、１０７，１０８…選択回
路、１０９…制御端子、１１０，１１１…出力端子、１
０５，１０６…変換回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ２チャンネル分を有するテレビ
   音声、独立音声が入力される第１及び第２の入力手段
   と、 前記テレビ音声、独立音声をそれぞれテレビモノラル音
   声、独立モノラル音声に変換する第１及び第２の変換手
   段と、 前記テレビ音声若しくは前記独立音声のいずれか一方を
   聴く場合は、前記第１若しくは第２の入力手段に入力さ
   れた各チャンネルを選択導出し、前記テレビ音声及び前
   記独立音声を同時に聴く場合は、前記テレビモノラル音
   声及び独立モノラル音声を選択導出する選択手段とを具
   備したことを特徴とする音声選択装置。