JPH0583408U - エアシリンダーの中間停止回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で操作がし易く、しかもピストン
を中間位置に正確に停止させられるようにした、エアシ
リンダーの中間停止回路を提供する。 【構成】 エアシリンダーの給気側と排気側とに管路を
介して接続された三方向切り換え操作弁を備え、この操
作弁の切り換えによって前記エアシリンダーのピストン
を動かすようにしたエアシリンダーであって、管路の途
中に切換弁を接続する。操作弁が中立位置となった時
に、切換弁によってエアシリンダーの給気側と排気側と
の回路を連結するように形成してピストンをエアシリン
ダーの中間位置に停止させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工作機械等に組み込まれるエアシリンダーの中間停止回路に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、工作機械におけるワーク等の搬送装置の駆動源としてエアシリンダー が組み込まれることがあり、このエアシリンダーの一方の端部に給気口を設ける と共に他方の端部に排気口を設け、これらの吸排口に管路を接続し且つその管路 に電磁弁等の操作弁を接続して吸排気の方向を制御し、これによりエアシリンダ ー内のピストン位置を移動させて送り又は戻し運動をさせるようにしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のエアシリンダーにおいて、操作弁を中立位置にして管路をブロック し、正確に位置決めするためにエアシリンダー内のピストンを丁度中間位置に停 止させたいような場合があるが、慣性等によってピストンを急停止させることは 困難であり、ピストンの停止位置が真ん中よりずれることが多かった。 このような事態を防止するために、エアシリンダー内のピストンを中間位置に 停止させる機構が種々提案されているが、何れも設定条件が複雑で実際には操作 が面倒であり、構成が複雑で大型化し高価なものになる等の問題を有している。

【０００４】 本考案は、このような従来の問題点を解決するためになされ、構成が簡単で操 作がし易くしかもピストンを中間位置に正確に停止させられるようにした、エア シリンダーの中間停止回路を提供することを課題としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、エアシリンダーの 給気側と排気側とに管路を介して接続された三方向切り換え操作弁を備え、この 操作弁の切り換えによって前記エアシリンダーのピストンを動かすようにしたエ アシリンダーであって、前記管路の途中に切換弁を接続し、前記操作弁が中立位 置となった時に前記切換弁によって前記エアシリンダーの給気側と排気側との回 路を連結するように形成して、前記ピストンをエアシリンダーの中間位置に停止 させることを要旨とするものである。

【０００６】

【作 用】

操作弁を切り換えて中立位置にすると、操作弁へのエアの供給は断たれると同 時に切換弁が切り換わってエアシリンダーの給気側の管路と排気側管路とを接続 し、この切換弁を介してエアシリンダーとの間に回路が連結され、送り側と戻り 側との圧力差をなくしてピストンを丁度中間位置に停止させることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳説する。 図１において、１はエアシリンダーであり、一方の端部に給気口１ａが、他方の 端部に排気口１ｂがそれぞれ設けられ、内部にはピストン２を備えてこのピスト ン２が図の左方又は右方に動くようにしてある。

【０００８】 ３は電磁弁からなる５ポート３位置の操作弁であり、前記エアシリンダー１の 給気口１ａとは給気管４で接続され、エアシリンダー１の排気口１ｂとは排気管 ５で接続され、更にレギュレーター６とは給気管７で、マフラー８とは排気管９ でそれぞれ接続されている。

【０００９】 １０は電磁弁からなる５ポート２位置の切換弁であり、前記給気管４の分岐管 ４ａ及び排気管５の分岐管５ａとの間に設けられている。この切換弁１０は前記 操作弁３が中立位置Ｎになった時に、図１に示すように前記給気管４の分岐管４ ａと排気管５の分岐管５ａとを接続するようになっている。

【００１０】 １１、１２は逆止弁であり、前記給気管４、排気管５の要部にそれぞれ接続さ れている。

【００１１】 本考案に係るエアシリンダーの中間停止回路は上記のように構成され、前記操 作弁３を切り換えることによって前記シリンダー１のピストン２を左又は右に動 かすことができる。即ち、図１に示す中立位置Ｎから左位置Ｌに合わせると給気 管７と給気管４とが接続されてシリンダー１の給気口１ａからエアが供給され、 ピストン２を右方に動かす。この時、ピストン２により押された右側のエアは、 シリンダー１の排気口１ｂから排気管５側に押し出され、この排気管５とマニホ ールドＭ側の排気管９とが前記左位置Ｌのポートにより接続されているため、排 気管５内のエアは排気管９からマフラー８に至って外部に排気される。この場合 は、切換弁１０は右側に励磁することにより給排気は閉じられピストン２が動く 。

【００１２】 一方、図１に示す中立位置から右位置Ｒに合わせると今度は給気管７と排気管 ５とが接続されてシリンダー１の排気口１ｂからエアが供給され、ピストン２を 左方に動かす。この時、ピストン２により押された左側のエアは、シリンダー１ の給気口１ａから給気管４側に押し出され、この給気管４とマニホールドＭ側の 排気管９とが前記右位置Ｒのポートにより接続されているため、給気管４内のエ アは排気管９からマフラー８に至って外部に排気される。

【００１３】 前記操作弁３を中立位置Ｎにすると、全部のポートがブロックされて吸排気が いずれも不能になると同時に、前記切換弁１０が図１に示す左位置となって給気 管４の分岐管４ａと排気管５の分岐管５ａとが接続される。 従って、この操作弁３を介してシリンダー１との間に連結回路が形成され、シ リンダー１内のピストン２の両側でエアの圧力差がなくなり、ピストン２はシリ ンダー１の丁度中間位置で停止することになる。

【００１４】 前記操作弁３を再び左位置Ｌ又は右位置Ｒに切り換えると、切換弁５は右位置 に切り換わって給気管４の分岐管４ａと排気管５の分岐管５ａとが非接続状態と なるようにしてあり、前記のように操作弁３の切り換えによってシリンダー１の ピストン２を左方又は右方に動かすことができる。つまり、操作弁３が中立位置 Ｎになった時のみ、切換弁１０が働いてシリンダー１の給気側と排気側の回路が 連結され、ピストン２を中間位置に停止させるようにしてある。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、エアシリンダーの給気側と排気側とに管路を 介して接続された三方向切り換え操作弁を備え、この操作弁の切り換えによって 前記エアシリンダーのピストンを動かすようにしたエアシリンダーにおいて、前 記管路の途中に切換弁を接続し、前記操作弁が中立位置となった時に前記切換弁 によって前記エアシリンダーの給気側と排気側の回路を連結するように形成し、 ピストンの両側でエアの圧力差をなくしてピストンをエアシリンダーの中間位置 に停止させるようにしたので、従来の中間停止機構に比して構成が簡単で操作が し易く、しかもピストンを中間位置に正確に停止させることができ、高精度の位 置決めが可能となり、利用範囲が拡大する等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例を示す説明図である。

【符号の説明】

１…エアシリンダー １ａ…給気口 １ｂ…排気口
２…ピストン ３…操作弁 ４…給気管 ４ａ…分岐管 ５…排
気管 ５ａ…分岐管 ６…レギュレーター ７…給気管 ８…マフラー
９…排気管 １０…切換弁 １１、１２…逆止弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エアシリンダーの給気側と排気側とに管
   路を介して接続された三方向切り換え操作弁を備え、こ
   の操作弁の切り換えによって前記エアシリンダーのピス
   トンを動かすようにしたエアシリンダーであって、前記
   管路の途中に切換弁を接続し、前記操作弁が中立位置と
   なった時に前記切換弁によって前記エアシリンダーの給
   気側と排気側の回路を連結するように形成して、前記ピ
   ストンをエアシリンダーの中間位置に停止させることを
   特徴とするエアシリンダーの中間停止回路。