JPH0581184U - 車載型クレーンのアーム構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車載型クレーンの作業領域を拡大する。 【構成】 クレーンアーム２は支柱１の上端部に設けた
ブラケット１０に２本のリンク１１，１２の基端部を軸
１３，１４で垂直面内で揺動自在に軸支し、先端部をブ
ラケット１５に軸１６，１７で回動自在に軸支してなる
平行リンクアーム１８と、この平行リンクアーム１８の
先端ブラケット１５にポール１９にて回動自在に軸支し
た延長アーム２０とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトラック等の荷台に搭載できる車載型のクレーンに関し、特に吊り下 げ部材を垂下するアームの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電化製品の配達や農作物の運搬は、一般に小型トラック（軽トラック）の荷台 にこれら製品を載せて運ぶようにしている。しかしながら、これらの荷物をトラ ックの荷台に載せたり、荷台から下ろす作業は殆ど人手に頼っているのが現状で ある。上述した荷物の上げ下ろし作業にクレーンを用いることが考えられるが、 建築現場等で使用されるような大型のクレーンを用いることはできない。

【０００３】 そこで、トラックの荷台に搭載可能な小型クレーンが開発されつつあるが、こ のような小型クレーンとしては、支柱に揺動自在に軸支された１本のアームを備 えている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このように１本のアームを備えた車載型クレーンにおいては、 支柱周辺の荷物の吊り下げが難しく、また吊り下げた荷物の荷重によってアーム が自己回転することがある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決すべく本考案は、アームを支柱に揺動可能に軸支した二本の平 行リンクアームの先端に延長アームを回動可能に取付けて構成した。

【０００６】

【作用】

アームが二本の平行リンクアームとその先端に回動可能に取付けた延長アーム からなるので、支柱周辺の荷物の吊り上げが可能になり、しかも平行リンクアー ムを用いることで延長アームを水平に保持できるので荷物の荷重によってアーム が自己回転しにくくなる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。図１は本考案に係るア ーム構造を適用した車載型クレーンを軽トラックに搭載した状態の斜視図、図２ は同クレーンの要部正面図、図３は同クレーンの他の状態の要部正面図である。

【０００８】 車載型クレーンは主として、支柱１、クレーンアーム２及びパワーユニット３ から構成され、支柱１は角パイプからなりその下端はボルト５によって荷台Ｓ上 に着脱可能に取り付けた台座６に垂直軸を中心として回動自在に支承され、上端 は荷台Ｓの前部に設けられる鳥居７に設けたブラケット８にボルト９を用いて着 脱自在に支持されている。

【０００９】 クレーンアーム２は支柱１の上端部に設けたブラケット１０に２本のリンク１ １，１２の基端部を軸１３，１４で垂直面内で揺動自在に軸支し、先端部をブラ ケット１５に軸１６，１７で回動自在に軸支してなる平行リンクアーム１８と、 この平行リンクアーム１８の先端ブラケット１５にポール１９にて回動自在に軸 支した延長アーム２０とからなり、その延長アーム２０の先端にはブラケット２ １を設け、このブラケット２１からロープ（ワイヤーやチェーンを含む）２２を 下方に垂下し、その下端に荷物を引っ掛けるフック２３を取り付けている。

【００１０】 また、パワーユニット３はモータ、このモータで駆動する油圧ポンプ、この油 圧ポンプから作動油が給排されるシリンダユニット、シリンダユニットのピスト ンロッドの出入りを補償するサブタンク及び作動油の流路を切り替えるバルブ機 構を一体化してなり、シリンダユニットの基端部を支柱１の中間部に設けたブラ ケット２５に、ピストンロッドの先端を平行リンクアーム１８のリンク１２に設 けたブラケット２６にそれぞれ回動自在に連結している。

【００１１】 以上において、荷物を荷台に載せる場合には、作業者がクレーンアーム２を吊 り下げ位置まで廻し、次いで、パワーユニット３を駆動してシリンダユニットに 圧縮動をなさしめてクレーンアーム２を図３に示すように下げ、ロープ２２先端 のフック２３を荷物に引っ掛けた後、パワーユニット３を駆動してシリンダユニ ットに伸長動をなさしめてクレーンアーム２を図２に示すように上げて載置位置 まで廻す。

【００１２】 この場合、クレーンアーム２は二本の平行リンクアーム１８とその先端に回動 可能に取付けた延長アーム２０とからなるので、延長アーム２０を支柱１側に回 動させることができて、支柱１の周辺部での荷物の吊り下げもでき、クレーンア ーム２の回動範囲の全域を作業領域とすることができるとともに、平行リンクア ーム１８を用いることで延長アーム２０を水平に保持することができるので、荷 物の荷重によってクレーンアーム２が自己揺動しにくくなる。

【００１３】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案によれば、アームを支柱に揺動可能に軸支した二 本の平行リンクアームの先端に延長アームを回動可能に取付けて構成したので、 作業領域が拡大するとともに、荷物の荷重による自己回転を抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るアーム構造を適用した車載型クレ
ーンを軽トラックに搭載した状態の斜視図

【図２】同クレーンの要部正面図

【図３】同クレーンの他の状態の要部正面図

【符号の説明】

１…支柱、２…アーム、３…パワーユニット、６…台
座、７…鳥居、１０，１５…ブラケット、１８…平行リ
ンクアーム、１９…ポール、２０…延長アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の荷台上に垂直軸を中心として回動
   自在に支承される支柱と、この支柱の上端部に垂直面内
   で揺動可能に軸支されるとともに先端から吊り上げ部材
   が垂下するアームとを備えた車載型クレーンにおいて、
   前記アームは前記支柱に揺動可能に軸支した二本の平行
   リンクアームの先端に延長アームを回動可能に取付けて
   なることを特徴とする車載型クレーンのアーム構造。