JPH0579533U - 調光液晶装飾素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 調光液晶素子の片面に模様が積層され、更に
その上に透明保護板が積層されてなる調光液晶装飾素
子、及びこのような調光液晶装飾素子の該片面の反対面
にも透明保護板が積層されてなるもの。 【効果】 調光液晶素子の、広告効果、標識効果及びイ
ンテリア効果並びにに強度が向上せしめられた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、調光液晶装飾素子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

調光液晶素子の、広告、標識、インテリアなどへの利用が種々提案されている が、いずれも、視覚的アクセントに欠けるものであり、また、強度も必ずしも大 きくない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、調光液晶素子を広告、標識、インテリアなどに使用した場合に、こ れに視覚的アクセントを付与すると共に該素子の強度を向上せしめることを目的 とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、上記目的を達成すべく鋭意研究の結果、調光液晶素子の片面に模 様を積層することによりこれを利用した広告、標識、インテリアなどに視覚的ア クセントを付与せしめ得ること、模様層の上に更に透明保護板を積層することに より模様の保護と該素子の強度の向上とを図り得ること、また、模様層の積層さ れていない該素子の反対面にも透明保護板を積層することにより該素子の強度を より向上させ得ることを見出し、これらの知見に基いて本考案をなすに至った。

【０００５】 すなわち、本考案は、調光液晶素子の片面に模様が積層され、更にその上に透 明保護板が積層されてなる調光液晶装飾素子、及びこのような調光液晶装飾素子 の該片面の反対面にも透明保護板が積層されてなる調光液晶装飾素子に関する。

【０００６】 以下、本考案を逐次説明する。

【０００７】 本考案における調光液晶素子には特別の制限はない。調光液晶素子は、例えば 、ネマティック型その他の液晶材料を樹脂中に分散させた液晶分散樹脂層を、片 面に透明電極を有する２枚の透明基板の間に透明電極を内側にして挟持せしため 構造を有するシート状のものであることは周知である。図１参照。図１は、調光 液晶素子をそのシート面に垂直な面で切断してその積層構造を概念的に示すもの である。同図において、１ａ、１ｂ及び１ｃは、それぞれ、液晶分散樹脂層、透 明電極及び透明基板を示す。

【０００８】 このような調光液晶素子の両面に模様を積層するには、色付きのフィルム、金 属箔、紙、ラメ、顔料、塗料、インキなどを用いる。また、必要により透明接着 剤を用いることはもちろんである。

【０００９】 模様の積層には、次に例示するような種々の方法がある。すなわち、例えば、 色付きのフィルム、金属箔、紙、ラメの細片や顔料などを、接着剤を塗布した調 光液晶素子のシート面に散布する方法、散布によっては接着が充分には行ない得 ないような大きさの色付きのフィルム、金属箔、紙ラメなどの片を一片ずつ接着 剤を塗布した調光液晶素子のシート面に張付ける方法（図２の（ｂ）参照）、逆 にそのような大きさの片を１片ずつその片面に接着剤を塗布し、これを調光液晶 素子のシート面に貼付ける方法（図２の（ｃ）参照）、色付きのフィルムなどの 大きさを更に大きくして調光液晶素子と同じ大きさにして、全面的に若しくは周 縁部など部分的に接着剤を介して色付きフィルムなどと調光液晶素子とを積層せ しめる方法（図２の（ａ）参照）、液体の接着剤に代えて透明な両面接着フィル ムや透明な熱融着フィルムなどを用いる方法、塗料、インキなどで調光液晶素子 の片面に模様を描く方法などを挙げることができる。なお、本考案においては、 その機能上、例えば色付きのフィルム、金属箔などは極端な場合として単色であ って、いわゆる模様を与えていなくても、模様に含める。

【００１０】 調光液晶素子の片面に模様を積層し、更にこの上に模様の保護のために透明保 護板を積層する。透明保護板の材料としては、例えば、透明ガラス及び透明プラ スチックのシートを挙げることができる。必要により透明接着剤、透明な両面接 着フィルムや透明な熱融着フィルムなどを使用することももちろんである。この ような透明保護板は、模様層の保護のみならず、本考案の調光液晶装飾素子の強 度を向上せしめる効果も奏する。

【００１１】 図２の（ａ）〜（ｃ）は、片面に模様を積層し、更にその上に透明保護板を積 層した調光液晶素子、すなわち、本考案の調光液晶装飾素子をそのシート面に垂 直な面で切断してその積層構造を概念的に示すものである。同図において、１， ２，３及び４は、それぞれ、調光液晶素子、接着剤、模様及び透明保護板を示す 。（ａ）は、色付きフィルムなどの模様の材料が調光液晶素子のシート面に部分 的に積層されている場合であり、（ｂ）は模様の材料が調光液晶素子のシート面 の全面にわたって積層されている場合である。

【００１２】 図３は、本考案の調光液晶装飾素子の作動を説明するためのものである。調光 液晶素子の片面に人物及び波からなる模様を積層し、更にその上に透明保護板を 積層してなる本考案の調光液晶装飾素子を該片面の反対面を見ながら電圧を印加 する（ＯＮ）と人物及び波からなる模様が視覚的アクセントをもって現れわれ、 電圧の印加を止める（ＯＦＦ）と人物及び波からなる模様が消失する。

【００１３】 調光液晶素子の片面に模様が積層され、更にその上に透明保護板が積層されて なる本考案の調光液晶装飾素子は、必要により又は所望により、該片面の反対面 に透明保護板を積層することによりその強度を向上させることができる。透明保 護材の材料としては、透明ガラス及び透明プラスチックのシートなどを挙げるこ とができ、このような材料を調光液晶装飾素子の該反対面に積層するには適宜透 明接着剤、透明な両面接着フィルムや透明な熱融着フィルムなどを使用するとよ いことは、前述したところと同様である。図４は、このようにして調光液晶素子 の両面に透明保護板を積層されてなる本考案の調光液晶装飾素子を示す。符号の 意味は図２におけると同じであり、また、（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）は、それぞ れ、図２の（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）に対応する。

【００１４】

【実施例】

実施例１ 片面に透明電極を有する２枚の透明基板の間に透明電極を内側にして液晶分散 樹脂層を挟持した市販の調光液晶素子の片面に２液性エポキシ系接着剤を塗布し 、その上に金箔粉を散布し、更にその上に透明アクリル板（30cm×30cm×３mm） を圧着して、透明保護板を積層した調光液晶装飾素子を製作した。

【００１５】 実施例２ 実施例１で製作した調光液晶装飾素子の、透明保護板を積層しなかった面に２ 液性エポキシ系接着剤を塗布し、その上に透明アクリル板（30cm×30cm×３mm） を圧着して強度の向上した調光液晶装飾素子を製作した。

【００１６】

【考案の効果】

本考案により、広告、標識、インテリア効果の向上しかつ強度の向上した調光 液晶素子が提供されるところとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】調光液晶素子の構造を示す概念図である。

【図２】本考案の調光液晶装飾素子の構造を示す概念図
である。

【図３】本考案の調光液晶装飾素子の作動を説明する図
である。

【図４】本考案の調光液晶装飾素子の構造を示す概念図
である。

【符号の簡単な説明】

１ 調光液晶素子 ２ 接着剤 ３ 模様 ４ 透明保護板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 調光液晶素子の片面に模様が積層され、
   更にその上に透明保護板が積層されてなる調光液晶装飾
   素子。
2. 【請求項２】 調光液晶素子の片面に模様が積層され、
   更にその上に透明保護板が積層され、かつ、該片面の反
   対面に透明保護板が積層されてなる調光液晶装飾素子。
3. 【請求項３】 該模様が色付きのフィルム、金属箔、
   紙、ラメ、顔料、塗料又はインキで表示されている請求
   項１又は２記載の調光液晶装飾素子。