JPH057894A - 硫酸イオンを含む有機性廃水の嫌気性処理方法 - Google Patents

硫酸イオンを含む有機性廃水の嫌気性処理方法

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JPH057894A
JPH057894A JP19253091A JP19253091A JPH057894A JP H057894 A JPH057894 A JP H057894A JP 19253091 A JP19253091 A JP 19253091A JP 19253091 A JP19253091 A JP 19253091A JP H057894 A JPH057894 A JP H057894A
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JP
Japan
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hydrogen sulfide
tank
gas
bod
waste water
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Pending
Application number
JP19253091A
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English (en)
Inventor
Tadashi Nomura
忠士 野村
Naoki Murata
直樹 村田
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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    • Y02W10/12

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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫酸イオンを含む有機性廃水を高いBOD 負荷
とBOD 除去率とを維持しつつメタン発酵により嫌気性処
理すること。 【構成】 硫酸イオンを含む有機性廃水をメタン発酵に
より嫌気性処理する処理槽1の発生ガスを脱硫槽8で脱
硫したのち、ブロワ9および散気装置10により処理槽内
液中に連続定量的に通気し循環させ、ガス中の硫化水素
濃度を10000ppm以下とする。これによりメタン菌の活性
を阻害する硫化水素濃度を70mg/L以上まで低下させ、高
いBOD 負荷とBOD 除去率とを両立できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油脂製造廃水や大豆蛋白
製造廃水のような硫酸イオンが多く含まれている有機性
廃水を中温メタン菌や高温メタン菌により生物処理する
場合に適する硫酸イオンを含む有機性廃水の嫌気性処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような有機性廃水の生物処理方法
としては、活性汚泥による好気性処理とメタン菌による
嫌気性処理とが知られており、特に最近では中温メタン
菌や高温メタン菌により有機物をメタンガスと二酸化炭
素に分解する嫌気性処理方法が注目されている。ところ
が硫酸イオンが多く、かつSO4 --/BOD比が高い油脂製造
廃水や大豆蛋白製造廃水をメタン発酵により処理する場
合には、硫酸イオンが処理槽内の硫酸還元菌の作用によ
り還元され硫化水素となってガス中に移行するととも
に、その一部が処理槽内液中に溶け込んで溶存硫化水素
となり、SO4 --/BOD比が高い程ガス中の硫化水素濃度が
高くなることから、溶存硫化水素濃度を高くする。
【0003】そしてこの処理槽内液中の溶存硫化水素が
メタン菌への活性阻害を与えるため、従来はBOD 負荷を
3 〜5kg/m3日程度まで落とすことによりこの問題を回避
していた。しかしBOD 負荷をこれよりも高めるとメタン
菌の活性が阻害されるため、次第にBOD 除去率が低下
し、十分な処理効果が得られないという問題があった。
【0004】そこで特開平1-249196号公報に示されるよ
うに、メタン菌と共存する硫酸還元菌の生育を選択的に
阻害する抗生物質を添加する方法が提案されている。し
かしこの抗生物質は高価なものであり、経済的な面から
実用に供することはできない方法であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、油脂製造廃水や大豆蛋白製造廃水の
ような硫酸イオンが多く含まれている有機性廃水を、10
kg/m3 日以上の高いBOD負荷を維持しつつ90%以上の高
いBOD 除去率で処理することができる硫酸イオンを含む
有機性廃水の嫌気性処理方法を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するために研究を重ねた結果、処理槽内の液中の溶
存硫化水素濃度が70mg/L以下の濃度であればメタン菌に
活性阻害を与えないこと、そして処理槽内のガス中の硫
化水素濃度を10000ppm以下に維持すれば、溶存硫化水素
濃度を70mg/L以下にすることができることを究明した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたものであり、
硫酸イオンを含む有機性廃水をメタン発酵により嫌気性
処理するにあたり、発生ガスを脱硫したのち、散気装置
を介して処理槽内液中に連続定量的に循環させることに
より処理槽内のガス中の硫化水素濃度が10000ppm以下に
なるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図1は大豆蛋白製造工程廃水をメタン発
酵処理する装置を示すもので、1は処理槽、2はこの処
理槽1の内部に設置された高温メタン菌を固定化した多
孔質セラミックス担体、3は処理されるべき有機性廃水
のタンクである。また4は処理槽1におけるメタン発酵
により生じた消化ガスを貯留するためのガスホルダーで
あって、処理槽1の上部空間とパイプにより接続されて
いる。5は処理槽1において処理された水を取り出す処
理水タンクである。
【0008】また6は処理槽1内のPHを所定値に維持
するためのアルカリタンク、7は栄養源タンク、8は処
理槽1で発生したガス中の硫化水素を除去する脱硫槽で
あり、脱硫されたガスは前記のガスホルダー4へ送ら
れ、更にブロワ9および散気装置10によって処理槽1の
液中へ連続定量的に送られる。
【0009】本実施例の装置により処理される有機性廃
水としては、大豆蛋白製造工程廃水のほか、油脂製造工
程廃水、アルコール蒸留廃水、パルプ廃液等がある。こ
れらの廃水は多量の硫酸イオンを含み、SO4 --/BOD比が
高いことが多く、処理槽1においてメタン発酵により処
理するとメタン菌と同様の生育条件下で硫酸還元菌が繁
殖し、硫酸イオンがメタン菌の活性を阻害する硫化水素
に還元されるため、前記したようにメタン発酵が抑制さ
れて処理能力やBOD 除去率が低下することとなる。
【0010】そこで本発明においては、発生した消化ガ
ス中の硫化水素を脱硫槽8で除去したのちガスホルダー
4に貯え、この脱硫ガスをブロワ9および散気装置10に
よって処理槽1の液中へ連続定量的に通気する。このと
き循環量は処理槽1内のガス中の硫化水素濃度が10000p
pm以下になるように調節する。このように脱硫ガスを処
理槽1の液中へ循環させるとにより処理槽1内のガス中
の硫化水素濃度を10000ppm以下にして、処理槽1中の溶
存硫化水素濃度を70mg/L以下とすることが本発明の最大
の特徴である。
【0011】脱硫ガスの通気量を上記のように限定した
理由は、大豆蛋白製造工程廃水のメタン発酵による処理
データを集成した図2以下のグラフに示される通りであ
る。すなわち、図2に示されるように処理槽1内の液中
の溶存硫化水素濃度が70mg/L以上になるとBOD 除去率が
急激に低下する。また図3に示されるように液中の溶存
硫化水素濃度はガス中の硫化水素濃度に依存し、液中の
溶存硫化水素濃度を70mg/L以下に維持するにはガス中の
硫化水素濃度を10000ppm以下としなければならないこと
が分かる。
【0012】以上の条件が満足された本発明の場合に
は、図4に示されるように原廃水中に硫酸イオンが5000
mg/L、SO4 --/BOD比が0.25含まれていても90%以上の高
いBOD除去率が維持されているが、従来法では硫酸イオ
ンが500mg/L 、SO4 --/BOD比が0.025 以上になると急激
にBOD除去率が低下している。更に図5に示されるよう
に、本発明によればBOD負荷を10kg/m3 日としても90%
程度のBOD 除去率を維持することができる。なおこれら
のデータは高温メタン菌についてのものであるが、中温
メタン菌についても同様の傾向を確認することができ
た。
【0013】本発明は以上の説明から明らかなように、
処理槽から発生するガスを脱硫したのち、散気装置を介
して処理槽内液中に連続定量的に通気し循環させること
によって処理槽内のガス中の硫化水素濃度を10000ppm以
下に維持し、これによって処理槽内液中の溶存硫化水素
濃度を70mg/L以下としたものである。この結果、本発明
によればBOD 負荷を10kg/m3 日とした場合にも90%以
上の高いBOD 除去率を確保することができる。よって本
発明は従来の問題点を解消した硫酸イオンを含む有機性
廃水の嫌気性処理方法として、産業の発展に寄与すると
ころは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する断面図である。
【図2】処理槽液中の溶存硫化水素濃度とBOD 除去率と
の関係を示すグラフである。
【図3】処理槽内ガス中の硫化水素濃度と処理槽液中の
溶存硫化水素濃度との関係を示すグラフである。
【図4】廃水中の硫酸イオン濃度およびSO4 --/BOD比と
BOD 除去率との関係を示すグラフである。
【図5】BOD 負荷とBOD 除去率との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 処理槽 2 多孔質セラミックス担体 4 ガスホルダー 8 脱硫槽 9 ブロワ 10 散気装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 硫酸イオンを含む有機性廃水をメタン発
    酵により嫌気性処理するにあたり、発生ガスを脱硫した
    のち散気装置を介して処理槽内液中に連続定量的に循環
    させることにより、処理槽内のガス中の硫化水素濃度が
    10000ppm以下になるようにしたことを特徴とする硫酸イ
    オンを含む有機性廃水の嫌気性処理方法。
JP19253091A 1991-07-05 1991-07-05 硫酸イオンを含む有機性廃水の嫌気性処理方法 Pending JPH057894A (ja)

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JPH057894A true JPH057894A (ja) 1993-01-19

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5919589A (ja) * 1982-07-23 1984-02-01 Sumitomo Jukikai Envirotec Kk メタン発酵処理における脱硫方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5919589A (ja) * 1982-07-23 1984-02-01 Sumitomo Jukikai Envirotec Kk メタン発酵処理における脱硫方法

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19960112