JPH0578296A - N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体の製造法 - Google Patents

N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体の製造法

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JPH0578296A
JPH0578296A JP23825091A JP23825091A JPH0578296A JP H0578296 A JPH0578296 A JP H0578296A JP 23825091 A JP23825091 A JP 23825091A JP 23825091 A JP23825091 A JP 23825091A JP H0578296 A JPH0578296 A JP H0578296A
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JP
Japan
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derivative
meth
substituted
aminoacetal
acrylamide
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JP23825091A
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English (en)
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Atsushi Mashita
淳 真下
Hiroyasu Kotou
浩恭 小藤
Yasuhiro Kimura
康弘 木村
Koji Takeuchi
光二 竹内
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 化1に示されるアミノアセタール誘導体か
ら、化2に示されるN−置換ジアルキルアセタ−ル(メ
タ)アクリルアミドを製造する過程において、塩基の存
在下でアミノアセタール誘導体を熱分解することを特徴
とするN−置換ジアルキルアセタ−ル(メタ)アクリル
アミド製造法。 【化1】 (式中nは3または4、R1は水素またはメチル基、R
2は炭素数1〜3のアルキル基を各々表す。) 【化2】 (式中nは3または4、R1は水素またはメチル基、R
2は炭素数1〜3のアルキル基を各々表す。) 【効果】上記方法により化2に示されるN−置換ジアル
キルアセタ−ル(メタ)アクリルアミドを副生物がほと
んどなく高収率で合成することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着剤、被覆剤、架橋
剤として有用なN−置換ジアルキルアセタール(メタ)
アクリルアミド誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術および問題点】化2で示されるN−置換
(メタ)アクリルアミド誘導体は、分子内にアクリルア
ミドおよびアセタール基をもつ化合物である。該化合物
は、ジオール反応性の架橋性モノマーとして有用である
ことが、特開昭61−227552、62−36405
等により開示されている。しかし、このN−置換(メ
タ)アクリルアミド誘導体の工業的に有用な製造法は確
立されていない。
【0003】一般に種々の方法によってN−置換(メ
タ)アクリルアミドが合成されているが、該化合物は分
子内に反応性が極めて高いアセタール基を有しているの
で、その合成法も自ずと制限される。最も簡便な合成法
は(メタ)アクリル酸クロリドと下記化3で示されるア
ミノアセタールとの反応による方法であるが、この方法
は高価な(メタ)アクリル酸クロリドを使用するために
工業的には適さない。
【0004】
【化3】 (式中R2は炭素数1〜3のアルキル基を各々表す。)
【0005】より安価な(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリル酸エステル、および(メタ)アクリルアミドと
化3で示されるアミノアセタールとの直接的なアミノリ
シスは、二重結合に対してアミンのマイケル付加反応が
起こるために目的とする化合物の収率が低く、工業化は
困難である。そこでその二重結合にあらかじめアミン、
アルコール等の求核試薬をマイケル付加させて、二重結
合を保護する方法が一般に知られている。例えば、アク
リル酸メチルにメタノールを付加させた後に、これとア
ミンとのアミノリシスを行い、ひき続いて生成物を熱分
解(脱メタノール)することによって目的とするN−置
換アクリルアミドを得る方法である。特開平3−120
244において化2で示されるアクリルアミド誘導体も
この方法による合成が試みられている。しかし、マイケ
ル付加による二重結合の保護は、完全なものではなく、
アミノリシスの際に保護基と基質のアミンとの置換反応
が起こり、結局直接的なアミノリシスの場合と同様の副
生物ができるために目的とするN−置換アクリルアミド
の収率を低下させるという問題点をもつ。
【0006】この方法とは別に、アクリロイル基の二重
結合をシクロペンタジエン等で保護する方法が知られて
いる。具体的にはアクリル酸メチルとシクロペンタジエ
ンと反応せしめ、ディールス−アルダー付加体とした後
にアミンとのアミノリシスを行い、ひき続いて生成物を
熱分解(逆ディールス−アルダー反応)することにより
目的とするN−置換アクリルアミドを得る方法である。
この方法によればアミノリシスの際に副生物がほとんど
なく、二重結合の保護として適当であり、高収率でN−
置換アクリルアミドを得ることができる。しかし一方、
前述のマイケル付加によって二重結合を保護する方法よ
りも脱保護の条件が厳しくなる。特開昭47−3431
1、49−66625、49−69655には比較的低
分子量かつ単純な鎖状アミンおよび環状アミンのN−置
換アクリルアミドの合成が開示されているが、化2で示
されるような分子内に活性な反応性基をもつ化合物につ
いては何等触れられていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】アミノアセタール誘導
体を熱分解する際に、N−置換(メタ)アクリルアミド
誘導体を高純度で得るために、アミノアセタール誘導体
のアセタール基が分子内、又は分子間で縮合した副反応
生成物をともなわない製造法を確立することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはディールス
−アルダー付加体を経由するN−置換ジアルキルアセタ
−ル(メタ)アクリルアミドの製造法を鋭意検討した結
果、高収率で目的物を得られる条件を見いだし、本発明
を完成した。すなわち化1に示されるアミノアセタール
誘導体から、化2に示されるN−置換ジアルキルアセタ
−ル(メタ)アクリルアミドを製造する過程において、
アミノアセタール誘導体に塩基を添加した条件でこれを
熱分解することを特徴とするN−置換ジアルキルアセタ
−ル(メタ)アクリルアミド製造法である。
【0009】アミノアセタール誘導体の合成は、特開平
2−306950開示の方法により合成できる。
【0010】アミノアセタール誘導体を熱分解する際
に、条件によって生じ易いアセタール基が分子内、ある
いは分子間で縮合する副反応は、アミノアセタール誘導
体に塩基を添加することによって容易にかつ確実に防ぐ
ことができることがわかった。本発明に用いることので
きる塩基は炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の
無機塩基および、三級アミン、ピリジン等の有機塩基が
ある。またアミノリシスの触媒として用いられるアルカ
リ金属のアルコラ−トまたはアルカリ金属の水素化物等
を用いることも可能である。また、生成物の重合を抑え
るために、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、
ベンゾキノン、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、
2,3−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、アンス
ラキノン、フェノチアジン、トコフェノール等の重合禁
止剤を加えることが好ましい。熱分解反応は、気相で行
なうことが望ましい。この反応は一般的な真空フラッシ
ュ熱分解装置を用いることができる。すなわち、ラッシ
リング等の充填物を詰め、200〜800℃に加熱され
た反応塔に、減圧下アミノアセタール誘導体の蒸気を通
してこれを分解する。分解物の内、目的とするN−置換
(メタ)アクリルアミド誘導体は、水冷することにより
選択的に凝縮させ、これを捕集する。またもう一つの低
沸点分解物であるところのシクロペンタジエンは、液体
窒素等で冷却されたトラップにおいて回収される。熱分
解反応は、反応塔の温度の他に、反応塔内の表面積、ア
ミノアセタール誘導体蒸気の流速等の影響を受ける。し
かし、反応塔内では逆ディールス−アルダー反応以外の
副反応はほとんどみられない。したがって熱分解が不十
分な場合は、N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体の
他に、原料であるところのアミノアセタール誘導体がそ
のまま回収されるが、反応塔の温度を高くする、反応塔
内の表面積を広くする、アミノアセタール誘導体蒸気の
流速を遅くする等の適切な条件を設定すれば、アミノア
セタール誘導体は、はぼ定量的に熱分解され、高収率で
N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体を与える。以
下、実施例をもって説明する。
【0011】
【実施例】
【0012】
【参考例1】シクロペンタジエン175gをアクリル酸
メチル207gに攪拌しながら徐々に滴下した。その際
反応混合物の温度は25〜30℃に保った。滴下終了
後、30℃以下で反応混合物を一晩攪拌した。減圧蒸留
によりノルボルネンカルボン酸メチルエステル356g
を得た。この化合物304gに4,4−ジメトキシブチ
ルアミン266gとナトリウムメトキシド28%メタノ
−ル溶液19g(基質に対して5mol%)とを加え、
120℃油浴上6時間加熱攪拌した。放冷後、反応混合
物に水200mlおよびジクロロメタン1lを加えた。
この水層を中和するのに必要な量の塩酸を徐々に加えた
後、有機層を分離した。有機層からジクロロメタンを留
去し、5−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキ
シアミド−2−ノルボルネン(B)440gを得た(ガ
スクロマトグラフィーによる純度99%)。
【0013】
【実施例1】参考例1により得た5−N−(4,4−ジ
メトキシブチル)カルボキシアミド−2−ノルボルネン
(B)60gに炭酸ナトリウム1.2g(基質に対し5
mol%相当)を添加した後、1.1torrの減圧下
において加熱し、これを気化させた。ラッシヒリングを
充填し300℃に保った反応塔(直径2cm、長さ25
cm)中にその蒸気を導いて熱分解し、次に水冷の冷却
器に通じて高沸点の分解物であるアクリルアミドブチル
アルデヒドジメチルアセタール(A)を、液体窒素浴上
のトラップによりさらに低沸点の分解物であるシクロペ
ンタジエンを各々捕集した。高沸点分解物のガスクロマ
トグラフィーを測定した。結果を表1に示した。
【0014】
【実施例2】参考例1により得た5−N−(4,4−ジ
メトキシブチル)カルボキシアミド−2−ノルボルネン
(B)60gに炭酸ナトリウム1.2g(基質に対し5
mol%相当)を添加した後、1.2torrの減圧下
において加熱し、これを気化させた。ラッシヒリングを
充填し300℃に保った反応塔(直径4cm、長さ25
cm)中にその蒸気を導いて熱分解し、次に水冷の冷却
器に通じて高沸点の分解物であるアクリルアミドブチル
アルデヒドジメチルアセタール(A)を、液体窒素浴上
のトラップによりさらに低沸点の分解物であるシクロペ
ンタジエンを各々捕集した。高沸点分解物のガスクロマ
トグラフィーを測定した。結果を表1に示した。
【0015】
【実施例3】実施例1に同じく、参考例1により得た5
−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキシアミド
−2−ノルボルネン60gに炭酸ナトリウム1.2g
(基質に対し5mol%相当)を添加した後、1.4t
orrの減圧下において気相中、温度条件400℃以外
は実施例1と同様にして熱分解した。高沸点分解物のガ
スクロマトグラフィーを測定した。結果を表1に示し
た。
【0016】
【実施例4】実施例2に同じく、参考例1により得た5
−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキシアミド
−2−ノルボルネン60gに炭酸ナトリウム1.2g
(基質に対し5mol%相当)を添加した後、1.2t
orrの減圧下において気相中、温度条件400℃以外
は実施例2と同様にして熱分解した。高沸点分解物のガ
スクロマトグラフィーを測定した。結果を表1に示し
た。
【0017】
【実施例5】実施例1に同じく、参考例1により得た5
−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキシアミド
−2−ノルボルネン60gに炭酸ナトリウム1.2g
(基質に対し5mol%相当)を添加した後、1.2t
orrの減圧下において気相中、温度条件500℃以外
は実施例1と同様にして熱分解した。高沸点分解物のガ
スクロマトグラフィーを測定した。結果を表1に示し
た。
【0018】
【実施例6】実施例1に同じく、参考例1により得た5
−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキシアミド
−2−ノルボルネン60gに炭酸ナトリウム1.2g
(基質に対し5mol%相当)を添加した後、1.2t
orrの減圧下において気相中、温度条件600℃以外
は実施例1と同様にして熱分解した。高沸点分解物のガ
スクロマトグラフィーを測定した。結果を表1に示し
た。
【0019】
【比較例1】実施例1と同じ反応装置を用いて1.8t
orrの減圧下、分解温度300℃で、参考例1により
得た5−N−(4,4−ジメトキシブチル)カルボキシ
アミド−2−ノルボルネン60gを塩基未添加で熱分解
した。高沸点分解物のガスクロマトグラフィーを測定し
た。結果を表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【本発明の効果】化1で示されるアミノアセタール誘導
体に塩基を添加した条件下でこれを熱分解することによ
り化2に示されるN−置換ジアルキルアセタ−ル(メ
タ)アクリルアミドを副生物がほとんどなく高収率で合
成することができた。
フロントページの続き (72)発明者 竹内 光二 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1に示されるアミノアセタール誘導体か
    ら、化2に示されるN−置換ジアルキルアセタ−ル(メ
    タ)アクリルアミドを製造する過程において、塩基の存
    在下でアミノアセタール誘導体を熱分解することを特徴
    とするN−置換ジアルキルアセタ−ル(メタ)アクリル
    アミド製造法。 【化1】 (式中nは3または4、R1は水素またはメチル基、R
    2は炭素数1〜3のアルキル基を各々表す。) 【化2】 (式中nは3または4、R1は水素またはメチル基、R
    2は炭素数1〜3のアルキル基を各々表す。)
JP23825091A 1991-09-18 1991-09-18 N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体の製造法 Pending JPH0578296A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053537A (ja) * 2000-08-07 2002-02-19 Kohjin Co Ltd 気相熱分解時の重合防止方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053537A (ja) * 2000-08-07 2002-02-19 Kohjin Co Ltd 気相熱分解時の重合防止方法
JP4618853B2 (ja) * 2000-08-07 2011-01-26 株式会社興人 気相熱分解時の重合防止方法

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