JPH0577754A - 後輪舵角制御装置 - Google Patents

後輪舵角制御装置

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Publication number
JPH0577754A
JPH0577754A JP23817191A JP23817191A JPH0577754A JP H0577754 A JPH0577754 A JP H0577754A JP 23817191 A JP23817191 A JP 23817191A JP 23817191 A JP23817191 A JP 23817191A JP H0577754 A JPH0577754 A JP H0577754A
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JP
Japan
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control
vehicle
steering angle
rear wheel
wheel steering
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Application number
JP23817191A
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English (en)
Inventor
Manabu Sato
学 佐藤
Moritsune Nakada
守恒 中田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後輪舵角制御装置で、車両平面運動制御に等
価な機能を発揮する空力特性制御を導入し、これと後輪
舵角制御との組合で後輪舵角の最大値を増加させなくて
も、高速域でも操縦安定性を図り、スペ−ス性の低下な
どを回避する。 【構成】 コントローラは後輪舵角制御、空力特性制御
を行う(ステップ103,104)。前者の制御では車速V 及び
ステアリングホイ−ル操舵角θを検出して( 同101)、前
輪舵角に対して後輪舵角を所定の制御則に基づいて制御
し、車両の平面運動を制御する。検出車速V をみて( 同
102)、所定の車速 VC 以上では、後輪舵角の制御の代わ
りに後者の車両の空力特性の制御を行うことにより車両
の平面運動を制御する。制御切換えで、高速時に安定性
のため専ら後輪舵角制御でそれを行う場合の限界ストロ
−ク量の大きいアクチュエ−タの使用が不要でスペ−ス
性の低下などを避けつつ低速から高速まで操安性を確保
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の後輪舵角を制御
できる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の後輪舵角を制御する制御装置とし
て、例えば本出願人の出願に係る特開平 1−145273号公
報に記載の如く、車速及びステアリングホイ−ル操舵角
を検出して、前輪舵角に対して後輪舵角を所定の伝達関
数に基づいて制御することにより、車両の応答性、安定
性の向上を実現する技術が提案されている。このものに
ついていえば、機敏性と応答安定性の両立を図ることも
可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記に記載
の後輪舵角制御装置にあっては、最大後輪舵角量は後輪
操舵用のアクチュエ−タのストロ−ク量によって決定さ
れるところ、高速時に特に安定性を確保するために上記
のアクチュエ−タのその限界ストロ−ク量をこえてしま
うような後輪舵角( 制御舵角) までが必要となる( 要求
されることとなる) 車両に対しては、対応しにくい。こ
の場合に、当該アクチュエ−タをその必要後輪舵角量を
得るのに充分なものとせんとすれば、特に限界ストロ−
ク量の大きいアクチュエ−タの使用が必要となるなどす
る。こうしたアクチュエ−タの使用はまた、スペ−ス性
の低下をきたし、それだけ後輪周りのレイアウトの自由
も狭めることともなり、製造コストの増大等を招くこと
にもなる。後輪舵角制御は、車両の平面運動を制御する
のに効果を発揮し、該制御を行わない車両に比し操安性
に寄与できるものであるが、これを専ら後輪の舵角制御
に依存するときは、前述のように一定の限界があるとい
え、一方、上記した如くのアクチュエ−タによる仕様の
変更で応じようとする方法では、スペ−ス性の低下など
に波及するのを抑えにくい。
【0004】本発明の目的は、上述の点を打破しようと
いうものである。より具体的には、車両の平面運動を制
御するにあたり、第2の車両平面運動制御手段を導入
し、これと第1の制御手段である後輪舵角制御との組合
せもって、後輪舵角の最大値を増加させなくても、該当
車両の低速から高速までの車速域において十分な操縦安
定性の確保を図ろうとするところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、車速及
びステアリングホイ−ル操舵角を検出して、前輪舵角に
対して後輪舵角を所定の制御則に基づき制御し、車両の
平面運動を制御する制御装置であって、車速が所定車速
以上のときは前記の後輪舵角の制御に代えて車両の空力
特性の制御を行うことにより車両の平面運動を制御する
制御手段を具備してなる後輪舵角制御装置が提供され
る。
【0006】
【作用】本発明装置では、車速及びステアリングホイ−
ル操舵角を検出して、前輪舵角に対して後輪舵角を所定
の制御則に基づいて制御し、車両の平面運動を制御する
が、所定の車速以上では、後輪舵角の制御の代わりに車
両の空力特性の制御を行うことにより車両の平面運動を
制御する。これにより、検出車速に応じ、所定車速未満
の低速域においては車両の平面運動制御は上記の後輪舵
角制御によってこれをなし、所定車速以上の高速域では
かかる第1の車両平面運動制御手段に代わって車両の空
力特性制御による第2の車両平面運動制御をもって車両
の平面運動の制御が実行可能で、かような制御は、高速
時に安定性のため後輪舵角制御でそれを行おうとすると
必要制御量が大きくなってスペ−ス性の低下などが生じ
てしまうであろうような場合であっても、それを避けつ
つ低速から高速まで操安性を確保することを可能ならし
めるのに役立つ。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1 〜3 は本発明装置の一実施例を示す。図
1 は全体システム図で、同図中、1L, 1Rは左右前輪、2
L, 2Rは左右後輪を夫々示す。前輪1L, 1Rはステアリン
グホイ−ル3 によりステアリングギヤ4 を介して転舵可
能とし、前輪舵角δf はステアリングホイ−ル操舵角を
θ、ステアリングギヤ比をN とすると、δf =θ/Nで表
される。本実施例装置は、車両の平面運動を制御するた
め後輪舵角制御系、及び図2 にもその一例の可変空力デ
バイスの概略構造を併せて示す如くの車両の空力特性制
御系を有し、まず、前者の系に関しては後輪操舵用のア
クチュエ−タを含む。トランスバ−スリンク5L,5R 及び
アッパア−ム6L,6R を含むリアサスペンション装置によ
り車体のリアサスペンションメンバ7 に懸架された後輪
2L, 2Rも転舵可能とし、このため、後輪のナックルア−
ム8L,8R 間をアクチュエ−タ9 及びその両端におけるサ
イドロッド10L,10R により相互に連結する。
【0008】かかる後輪操舵系のアクチュエ−タ9 は図
示の如くスプリングセンタ式復動液圧シリンダとし、そ
の2 室を夫々管路11L,11R により電磁比例式圧力制御弁
12に接続する。該制御弁12には更にエンジン駆動のポン
プ13及びリザ−バタンク14を含む液圧源の液圧管路15及
びドレン管路16を夫々接続する。ここに、上記の液圧源
におけるポンプには、舵角制御用液圧発生ポンプの他、
本例の適用車両ではパワ−ステアリング機能をも備えて
いることから、そのパワ−ステアリングコントロ−ルバ
ルブのための液圧発生ポンプも含んでいる。制御弁12は
スプリングセンタ式3 位置弁とし、両ソレノイド12L,12
R のOFF 時管路11L,11R を無圧状態にし、ソレノイド12
L のON時通電量に比例した圧力を管路11L 供給し、ソレ
ノイド12R のON時通電量に比例した圧力を管路11R 供給
するものとする。こうして、後輪2L, 2Rは、油圧シリン
ダからなるアクチュエ−タ9 のストロ−クで転舵可能と
する。
【0009】ソレノイド12L,12R のON,OFF及び通電量
は、コントロ−ラ17により制御する。コントロ−ラ17は
後輪舵角制御及び車両空力特性制御を行うことができる
もので、該コントロ−ラは、図3 に示す如く、デジタル
演算回路17a と、デジタル入力検出回路17b と、後輪舵
角制御及び車両空力特性制御のための制御プログラム、
制御定数並びにマップ、及び演算結果等を格納する記憶
回路17c と、D/A 変換器17d と、駆動回路17e とで構成
する。コントロ−ラ17には、ステアリングホイールの操
舵角θを検出する操舵角センサ18からの信号、車速Vを
検出する車速センサ19等からの信号を夫々デジタル入力
検出回路17b を経て入力する。コントロ−ラ17は、後輪
舵角制御に関し、センサ18,19 からの信号を基に車速V
及びステアリングホイ−ル操舵角θを検出して、前輪舵
角δf に対して後輪舵角δr を一定の制御則に基づいて
制御し、車両の平面運動を制御するが、所定の車速以上
では、後輪舵角の制御の代わりに車両の空力特性の制御
を行うことにより車両の平面運動を制御する車両平面運
動制御を実行する。
【0010】この場合、後輪舵角の制御が可能な本装置
において、かかる車両の空力特性の制御を行う装置を設
けて当該制御を実行させるにあたり、好ましくは、所定
の車速以上でのその車両の空力特性の制御については、
それが、所定車速未満での後輪舵角制御の延長上にあっ
て、操縦安定性が制御の切換えにより不連続とならない
ように、その車両の空力特性の制御則を決定する。好ま
しくは、更に、その場合において、上記空力特性の制御
則は、これを、車両の前輪部に空気力による揚力が作用
しないように、車両の後輪部には、ステアリングホイ−
ル操舵動作に応じて、空気力により、下向きの力が作用
するように、空力デバイスを制御するものとなす。
【0011】また、上記の車両の前輪部、後輪部での空
力デバイスの制御のよる態様の場合を含んで、制御の切
換えのための上述の所定の車速は、好ましくは、下記
式、 ( ∂2Fy (V)/∂V2) V=Vc=0 ----- 1 を満たす車速Vc に選ぶことができる。ここに、 F
y は、後記式で表されるヨ−共振周波数であり、これに
ついての詳細は後の該当する説明箇所で述べられる。
【0012】車両の空力特性制御系をも組合せての統合
的な車両の平面運動制御のための本例での基本的な構成
は、上述もし、あるいは前掲公報にも示されてもいる後
輪舵角制御系に、前記コントロ−ラ17をも含む車両の空
力特性を制御する制御手段、更には、ヨ−レイトセンサ
20、横加速度センサ( 横G センサ)21 を追加したものと
することができ、更にはまた、エンジン30( 図2 ) の補
機駆動軸と前記車輪舵角制御用液圧発生ポンプ13を接
続、切断可能な電磁クラッチ31を追加した構成のものと
することができる。図示実施例の場合は、車両の空力特
性を制御する制御機構の部分の構成は、次のようであ
る。即ち、図 2に併せて示すように、車両の前部部分に
ついては、回転可能な可動翼40を備えると共に、コント
ロ−ラ17の出力電流 (指令電流I)によって制御されるア
クチュエ−タ41と、該アクチュエ−タにより作動される
クランク軸42とを有して、可動翼40をクランク軸42に連
結し支持軸43で支持して、アクチュエ−タ41でこれを作
動させるものとする。また、車両の後部部分について
は、回転可能な可動翼50を備えると共に、コントロ−ラ
17の出力電流 (指令電流I)によって制御されるアクチュ
エ−タ51としての例えば電動モ−タと、該モ−タの出力
軸に固着したピニオンギヤ52及びこれに噛み合うギヤ53
とを有し、該ギヤに一体で支持軸54周りに回転可能に可
動翼50を支持して、アクチュエ−タ51で作動させる構成
のものとする。上記は、可変空力デバイスを構成するも
のであるが、その可変制御手段を含んで、これらは図に
例示の如くの位置で車両の前部及び後部に設置される。
なお、以下では、前部の可動翼40についてはこれをフロ
ントスポイラと、また後部の可動翼50についてはこれを
リヤウイングと呼ぶこととする。
【0013】上記のヨ−レイト(d/dt)φ検出用のヨ−レ
イトセンサ20からの信号、及び横加速度g 検出用の横G
センサ21からの信号も前記センサ18,19 からの信号と同
様コントロ−ラ17のデジタル入力検出回路17b に入力す
る。コントロ−ラ17には、その記憶回路17c に制御の切
換えについての制御デ−タとしての前記で触れたような
切換用車速値が判別値として予め格納されており、これ
に基づき制御領域を判別し、車両の空力特性制御よる制
御領域( 高速域) と判断したのときは、フロントスポイ
ラ40用のアクチュエ−タ41、リヤウイング50用のアクチ
ュエ−タ51に対する指令電流 If, Ir を決定し送出し
て、かかるアクチュエ−タを作動させ、これによりフロ
ントスポイラ40の迎角、リヤウイング50の迎角を制御し
車両の平面運動の制御を行う。更に、記憶回路17c に
は、本実施例では、車両空力特性制御のため、上記フロ
ントスポイラ40、リヤウイング50の迎角αに関して前輪
揚力係数 CLf=0 , 後輪揚力係数C Lr=0 を実現するフ
ロントスポイラ迎角αf , リヤウイング迎角αr ( 図5
参照) が得られるフロントスポイラ用アクチュエ−タ4
1、リヤウイング用アクチュエ−タ51の指令電流値 if ,
ir についてのデ−タ、後輪スリップ角とタイヤコ−ナ
リングフォ−スとタイヤ荷重との関係を示す3次元マッ
プ( 図10参照) についての特性デ−タ等が予め格納され
ている。コントロ−ラ17はまた、本実施例では、上記の
制御切換えに関連して、高速域でのエンジン補機駆動損
失の大きな要因となる車輪転舵用ポンプの作動を停止せ
しめるべく、かかる切換えと連動した電磁クラッチ31に
対する制御も実行することができる。
【0014】図4は、上記コントローラ17で実行される
後輪舵角制御と車両の空力特性制御とによる車両の平面
運動制御のための制御プログラムの一例を示すフローチ
ャートである。
【0015】まず、ステップ101 では、各センサ18,19,
20,21 からの信号を入力し、ステアリングホイ−ル操舵
角θ、車速V、ヨ−レイト(d/dt)φ、横加速度g を読み
込む。これらの読込み入力情報は、ステアリングホイ−
ル操舵角θ及び車速Vについてはステップ103 の後輪舵
角制御( 第1 の車両平面運動制御) で用いられ、車速V
についてはまたステップ102 の判別処理に適用される
が、本例プログラム例では、これらは更にヨ−レイト(d
/dt)φ、横加速度g とともに後述のステップ104での空
力特性制御( 第2 の車両平面運動制御) でも用いられ
る。続くステップ102 で車速Vのチエックのため、制御
切換用の所定車速Vc値を用い、V≧Vcが成立するかを判
断する。ここで、判別値であるVc値は、基本的には空力
の影響が顕著となる車速であるかどうかで設定すること
ができるものであるが、ここでは前記式1 によるものと
する( 式1 によるときは、より適切なものとなることに
ついては、後述する)。しかして、上記判別の結果、車
速Vが所定車速Vcを超えない低車速域のときは、ステッ
プ103 で後輪舵角制御により車両の平面運動を制御する
一方、V≧Vcの場合には、即ち空力の影響が顕著となる
所定の車速以上では、制御をステップ104 側に切換え、
後輪舵角制御の代わりに、空力特性を制御しこれで車両
の平面運動を制御する。
【0016】今、V<Vcで後輪舵角制御の制御領域であ
ったとすると、次のようにして該制御が行われる。即
ち、所定の車速Vc未満の車速では、その場合の制御とし
ての後輪舵角制御は前掲公報によるものと同一であって
よく、コントローラ17は入力車速、ステアリングホイ−
ル操舵角情報及び記憶回路17c の 格納情報を基に所定
の伝達関数による手法に従い演算を実行し、演算結果に
対応した後輪舵角δr 制御用の制御信号を得、これを制
御弁12へ送出する この際コントローラ17は制御弁12のいずれのソレノイド
12L または12R に制御電流を供給すべきかを操舵角θか
ら決定し、対応する管路11L または11R に制御電流( 演
算後輪舵角δr ) に応じた液圧を発生させる。アクチュ
エ−タ9 はこの液圧に応じた方向へまたこの液圧に応じ
た距離だけストロ−クし、これにより後輪2L, 2Rを対応
方向へ演算結果に応じた舵角だけ転舵することができ
る。以上により、低速域では後輪舵角の制御で車両の平
面運動を制御させることになる。
【0017】一方、前記ステップ102 においてV≧Vcで
あると判断されると、ステアリングホイ−ル操舵時には
車両の平面運動の制御は前記ステップ104 の実行によっ
て遂行される。即ち、、所定の車速Vc以上では、後輪舵
角の制御の代わりに車両の空力特性の制御を行うことに
より車両の平面運動を制御し、また、このとき液圧源の
ポンプ作動禁止制御もステップ104 で実行する。かかる
ポンプ作動のための制御は車速センサ19からの車速Vが
所定の車速値Vcに達した時、コントローラ17からの指令
電流により、エンジン30の動力をポンプ13に伝達する電
磁クラッチ31をして、その伝達経路を遮断状態にするこ
とによりポンプ13の作動を停止させることで行う。
【0018】このようにするのは、次のような点からで
ある。前掲公報による後輪舵角制御装置は、車速の上昇
に応じて、車両の後輪舵角δr を大きくすることにより
後輪のコ−ナリングフォ−スを増し、操縦安定性を図る
システムであるところ、補機駆動損失の面からみると、
特に、高速域では、車輪舵角を発生するアクチュエ−タ
内の液圧を発生するポンプによるエンジンの補機駆動損
失が大きくなり、その分燃費が悪化する。しかるに、本
実施例のように、車両の空力特性制御への切換えと上記
ポンプ13作動停止をなせば、燃費悪化も抑制することが
可能で、そこで、空力の影響が顕著となる所定の車速以
上では、ポンプ13を停止し、一方、操縦安定性の面につ
いては、その車速域においてのステアリングホイ−ル転
舵時に、車両の空力特性を制御することにより対応する
ものである。従って、後輪舵角制御用液圧源のポンプの
作動を停止させてもよいので、燃費の向上も狙える。な
お、上記のようにポンプ13の作動を停止させるが、この
とき、ポンプ13は本車両では、パワ−ステアリングの操
舵反力制御にも同時に供しているため、ポンプの停止に
より所定の車速Vc以上では、ステアリングのパワ−アシ
ストがなくなるが、元来、高速域(所定の車速Vc以上の
領域)でのパワ−アシスト量は十分小さく、よってその
影響はパワ−ステアリング車両でも無視できるといえ
る。
【0019】上記ステップ104 の処理における可変空力
デバイスを使用しての車両空力特性制御は、コントロー
ラ17のデジタル演算回路での演算によりフロントスポイ
ラ可動用アクチュエ−タ41、リヤウイング迎角可変用ア
クチュエ−タ51に対する指令電流 If, Ir を得、これを
出力しアクチュエ−タ41,51 のフロントスポイラ及びリ
ヤウイング迎角制御でこれを行う。迎角制御で車体の作
用する空気力の大きさと上下方向が制御できて、輪荷重
を変えてコ−ナリングパワ−を制御することもでき、車
両の平面運動の制御において低速域の後輪舵角制御と高
速域での車両空力制御は車両の操縦安定性に対して等価
な機能を発揮させることが可能であり、従って、かかる
第2の制御手段たる車両空力制御の導入により車両の平
面運動の制御が高速域でも実現できる。車両空力特性制
御で代わって行うことから、高速時に特に安定性を確保
するために後輪舵角制御用アクチュエ−タの限界ストロ
−ク量をこえる後輪舵角が必要となる車両に対してで
も、特に限界ストロ−ク量の大きいアクチュエ−タが必
要となり、スペ−ス性の低下、製造コストが増大するな
どすることも避けられる。
【0020】以下、図5 以下をも参照して本実施例にお
ける車両の空力特性の制御内容について説明するが、次
に示す内容は、操安性の不連続をもなくすための車両の
空力特性制御方法の一例である。本発明では、制御を切
り換えるわけであるが、低速域後輪舵角制御と高速域車
両空力制御は車両の操縦安定性に対して等価な効果をも
ち、制御方法の切換えにより、操縦安定性に不連続が生
じないようにすることが一方の側から他方の側へ制御が
連続的に移行する際においてもより適切な運動特性を達
成する上では必要があるところから、これも考慮して本
制御例では後輪舵角制御から連続的に空力特性制御に切
換えることができるようにする。車両に対する空気力
は、車速の2 乗に比例して大きくなり、車速上昇時、所
定の車速に達したときの後輪舵角と操縦安定性上等価な
空力特性を確保すれば、所定の車速以上での高速域で
は、常に、十分な安定性を確保することもできる。従っ
て、こうした空力特性の制御則を可変空力デバイス等(
本実施例では、可動翼であるフロントスポイラ、リヤウ
イング) に採用し、上記も実現せんとする。
【0021】図5 をみるに、これは、リヤウイングの迎
角α特性を示す図であるが、空力デバイスであるフロン
トスポイラ、リヤウイングの迎角特性は、各々前輪揚力
係数C Lf=0 , 後輪揚力係数C Lr=0 を実現するフロン
トスポイラ迎角αf ,リヤウイング迎角αr が、各々失
速角以下であり、かつ、リヤウイングについては、図4
に示すように、αr <α<αstall ( 失速角) の迎角特
性がほぼ線形である。このような特性の迎角の可変制御
を上述の操縦安定性の面について適用する。
【0022】車両の操縦安定性に関して、まず、ここ
で、操縦安定性を評価する1つの指標であるスタビリテ
ィファクタ Ks 、及びヨ−共振周波数 Fy について考え
てみる。スタビリティファクタ Ks 、ヨ−共振周波数 F
y は夫々下記式で表される。 Ks =M/L2{( b/C1)-(a/C2)} --- 2 Fy =( ωn /2π) ・ -1+{1+2 ωn 2 τ2(1+ ( ωn 2 τ2/2)-2ξ2)}1/2 1/2 ・(1/ ωn τ) --- 3 ここに、M:車両重量、L:ホイ−ルベ−ス、a:重心- 前輪
中心間距離、b:重心-後輪中心間距離、C1: 前輪タイヤ
コ−ナリングパワ−、C2: 後輪タイヤコ−ナリングパワ
−である。また、上記式2 において、ωn は固有振動
数、τは1 次進み時定数、ξは減衰率で、夫々下記式で
表される。 ωn =(L/v) ・{(C1C2/MI)(1+ Ks V2) }1/2 ----- 4 τ=aMV2/LC2 ─5 ξ={I(C1+C2)+M(C1a2+C2b2) }/ {2l(MIC1C2(1+ K s V2)1/2 }--- 6 但し、I:ヨ−慣性モ−メント
【0023】上記のようなスタビリティファクタ Ks
横軸、ヨ−共振周波数 Fy を縦軸にとった Ks − Fy
図を示すのが図 6であり、次に、こうした Ks − Fy
図上で操安性を考えてみるに、前掲公報のもののよう
に、低速域で機敏性を重視すると、図 6の Ks − Fy
図上でA 点、高速時で安定性を重視すると、B 点のよう
な位置づけとなる。かかる後輪舵角制御では、車速の上
昇につれ、A 点からB 点に、後輪舵角を大きくすること
により Ks − Fy の関係が移動する。しかして、このよ
うな Ks − Fy 線図上のA 点からB点への軌跡は、車両
の前輪のコ−ナリングパワ−を一定としながら、後輪の
コ−ナリングパワ−を変化させた曲線に一致する。よっ
て、空力特性制御と組合せのとき、空力特性の制御と後
輪舵角制御が Ks − Fy 線図上で不連続にならないよう
にするには、空力特性の制御により、車速上昇に対し、
前輪のコ−ナリングパワ−一定の状態で、後輪のコ−ナ
リングパワ−を可変、即ち大きくすればよく、第一には
これに着目している。
【0024】さて、その場合に、車両の空力特性と前後
輪のコ−ナリングパワ−との関係については、次のよう
に考えればよい。車両が走行するとき、車体には車速の
2 乗に比例する空気力により車両に上下方向の力が作用
する。上下力は前後輪の輪荷重の変化として表され、空
気力による輪荷重の変化分は、以下のように表される。 前輪輪荷重変化: Δ WF = 1/2・ρV2A1 CLf ----- 7 後輪輪荷重変化: Δ WR = 1/2・ρV2A1 CLr ----- 8 ここに、ρ: 空気密度、A1: 前面投影面積であり、ま
た、前輪揚力係数 CLf、後輪揚力係数 CLrについては、
夫々正( >0)でリフトを意味する。これにより、車体に
作用する空気力の大きさと上下方向を、前輪揚力係数 C
Lf, 後輪揚力係数 CLr, 車速Vで決定することができ
る。
【0025】一方、コ−ナリングパワ−につき、作用す
る空気力の方向性として、例えば、後輪に下方向の力(C
Lr<0 でダウン) が作用しているときの後輪のコ−ナリ
ングパワ−を考えれば、後輪に下方向の力が作用する
と、即ち後輪荷重が増加する。ここで、図7 は、タイヤ
コ−ナリングフォ−ス CF と横すべり角βとの関係を表
すものであるが、一般に、これは図示のような特性とな
る。図中、 (イ) 、 (ロ) 、 (ハ) は、夫々車体に揚力
が作用した場合、車体に揚力が作用しない場合、車体に
下向き力が作用した場合の特性で、輪荷重については、
W- <W0< W+ の関係にあり、また、所定横すべり角β
0 での各特性の対応タイヤコ−ナリングフォ−スは CF
- < CF 0 < CF + の関係にある。従って、タイヤの横
すべり角が一定でも、輪荷重が増えると、コ−ナリング
フォ−スは増え、コ−ナリングフォ−スと横すべり角と
の関係を示す直線の傾き=コ−ナリングパワ−は増加す
る。上記から、後輪でいえば、後輪に下方向の力が作用
するときは、後輪のコ−ナリングパワ−は増加する。逆
に、後輪に上方向の力(CLr>0 でリフト) が作用してい
るときは、後輪のコ−ナリングパワ−は減少する。よっ
て、前輪の場合を含めて、前輪揚力係数 CLf, 後輪揚力
係数 CLr、前後輪のコ−ナリングパワ−C1, C2の関係を
簡単にまとめれば、次のようなパタ−ンになる。
【0026】 前後輪に発生する揚力とコ−ナリングパワ−の関係 空力特性 前輪コ−ナリングパワ− 後輪コ−ナリングパワ− (1) CLf>0 減少 変化なし (2) CLf=0 変化なし 変化なし (3) CLf<0 増加 変化なし (4) CLr>0 変化なし 減少 (5) CLr=0 変化なし 変化なし (6) CLr<0 変化なし 増加
【0027】上記パタ−ンを考慮すれば、本制御例で狙
いとすべき空力特性の制御の方向(車速上昇に対し、前
輪コ−ナリングパワ−一定、後輪コ−ナリングパワ−を
大へと変える) は、パタ−ン(2),(5),(6) で、前輪揚力
係数 CLf=0 , 後輪揚力係数C Lr≦0 となるようにする
ことである。第二にはこれに着目したのである。上記の
CLf, CLrとなるようにすれば、低速域での後輪舵角制
御から連続的に空力特性制御に切換えることができるこ
とが分かる。
【0028】更に、上記の切換えに関していうなら、そ
の制御を切換える車速VC については、次のように考え
ればよい。先に触れたスタビリティファクタ Ks −ヨ−
共振周波数 Fy 特性で、空気力の影響が顕著となる車速
について考察するため、車速に対してのスタビリティフ
ァクタ Ks 、ヨ−共振周波数 Fy の各特性、即ちスタビ
リティファクタ Ks と車速V との関係の Ks −V 特性、
ヨ−共振周波数 Fy と車速V との関係の Fy −V 特性を
考えてみる。前者の Ks −V 特性は、空気力による前後
輪タイヤコ−ナリングパワ−C1, C2の車速依存性によ
り、図8 のようになり、後者の Fy −V 特性では図9 に
示されるようなものになる。ここに、図8 において、特
性 (ニ) は車体に揚力が作用しない場合で空力分なしの
ものであり、特性(ホ) は前輪に下向き力が作用または
後輪に揚力が作用した場合、特性 (ヘ) は前輪に揚力が
作用または後輪に下向き力が作用した場合で、前輪でい
えば、特性は、前輪押下力大で (ニ) から (ホ) 側へ、
前輪リフト大で (ニ) から (ヘ) 側へのものとなる。ま
た、図9 においては、特性 (ト) はやはり車体に揚力が
作用しない場合で空力分なしのものであって、特性
(チ) が前輪に下向き力が作用または後輪に揚力が作用
した場合、特性 (リ) が前輪に揚力が作用または後輪に
下向き力が作用した場合であり、後輪でいえば、特性
は、後輪リフト大で (ト) から (チ) 側へ、後輪押下力
大で (ト) から (リ) 側へのものとなる。
【0029】かように Ks −V 特性は図8 のようにな
り、 Fy −V 特性では図9 のようになることから、図9
の Fy −V 特性の変曲点( 車速値で V= VC ) の前後で
Ks ,Fy の車速特性への空力特性の影響が大きくなる。
これは、前述の式3 で示されるヨ−共振周波数 Fy がV
の1/2乗に比例する関数であるため変曲点をもつためで
ある。従って、制御を切換える車速 VC 値としては、 ( ∂2Fy (V)/∂V2) V=Vc=0 即ち、先に示した式1 で表されるものとなり、 Ks −F
y 特性で空気力の影響が顕著となる車速について考えた
場合の制御切換え用車速値はこれが適切なものとなる。
【0030】以上のような観点から、空力特性の制御則
を設定でき、また制御を切換える車速 VC は上記の如く
に選んで、図4の制御プログラムでこれを実現する。そ
の内容は、V ≧V C のとき、前述のパタ−ンから、車両
の前輪部に空気力による揚力が作用しないように、車両
の後輪部には、ステアリングホイ−ル操舵動作に応じ
て、空気力により下向きの力が作用するように、フロン
トスポイラ40及びリヤウイング50を制御することであ
る。図4 に戻って、説明していくと、具体的な手順は、
次のようである。車速Vcに達した時、ステップ104 の処
理でポンプ作動停止を行うことについては既に述べた
が、車速がその車速Vcに達するとまた、コントロ−ラ17
は、前輪揚力係数 CLf=0 を実現するための処理を実行
する。即ち、その記憶回路17c には、コントローラ17か
らの指令電流により作動するフロントスポイラ用アクチ
ュエ−タ41、リヤウイング用アクチュエ−タ51により迎
角を可変制御可能なフロントスポイラ40、リヤウイング
50に対し、前輪揚力係数 CLf=0 , 後輪揚力係数C Lr
0 を実現する迎角αf , 迎角αr が得られるアクチュエ
−タ41、アクチュエ−タ51の指令電流値 if ,ir が記憶
されおり、よって、車速が車速Vcに達すると同時に、こ
れの読出しを実行し、フロントスポイラ用アクチュエ−
タ41へ指令電流If = if として出力する。これによ
り、コントローラ17から該アクチュエ−タ41にはフロン
トスポイラ迎角制御指令電流 If ( = if ) が送られ、
当該アクチュエ−タの作動により、フロントスポイラ迎
角αf が、即ち前輪揚力係数 CLf=0 が実現する。これ
については、車速Vc以上の高速域で維持される。車速V
がVc値以上のとき、フロントスポイラ迎角αf を保持す
ることで、車速変化に伴う前記 Ks − Fy 特性( 図5)の
変化を、低車速域での変化の延長上に保持することがで
きる。同時に、前輪のコ−ナリングパワ−が車速変化に
対して一定になるため、ステアリングホイ−ル3 の操舵
力の変化を防ぐこともできる。
【0031】更に、車速Vが車速Vcに達した後に、ステ
アリングホイ−ル3 を転舵するとき、以下の処理が実行
される。即ち、まず、操舵角センサ18よりのステップ10
1 での読込みθ値からδf =θ/Nで前輪舵角δf を得、
これを基に仮想後輪転舵角δr (I) を決定する。ここ
に、かかるδr (I) 値の決定方法については、これも前
掲公報による後輪舵角のものと同一であってよい。次い
で、仮想後輪転舵角δr (I) を決定したなら、これに基
に対応する後輪についてのタイヤコ−ナリングフォ−ス
変化代を決定する。かかる処理に、後輪横すべり角( ス
リップ角) βとタイヤコ−ナリングフォ−ス CF とタイ
ヤ荷重W との関係が示された3次元マップを用いる。図
10に示すものがその3次元マップの一例で、これを予め
コントローラ17の記憶回路17c に記憶しておき、上記の
タイヤコ−ナリングフォ−ス変化代の決定では、該マッ
プに基づき、まず、δr (I) 分に対応するタイヤコ−ナ
リングフォ−ス変化代Δ CF を図中左側の特性から決定
するのである。しかして、次に、同じ値Δ CF を得るた
めに、図中右側の特性から、δr (I)=0 としてタイヤ
荷重の変化分ΔW = W+ -W0 を決定する。ここで、上記
の決定には後輪横すべり角β0 が情報として必要であ
り、ここでは、次のようにしてこれを得るものとする。
即ち、本実施例では、後輪横すべり角β0 につき、車速
センサ19、ヨ−レイトセンサ20、横G センサ21からのス
テップ101 での各読込み車速V 値、横加速度g値、ヨ−
レイト(d/dt)φを用い、これらに対し、コントローラ内
で下記式、即ち β=∫{(g/V)-(d/dt)φ}dt ----- 9 として β0 =β-(b/V)(d/dt)φ ----- 10 の演算を行うことにより得ている。
【0032】かくして、上記マップでタイヤ荷重の変化
分ΔW を得たなら、続いて、タイヤ荷重変化分ΔW よ
り、後輪揚力係数 CLrの変化代を求める。この場合、空
力特性の変化代としての後輪揚力係数の変化代Δ C
Lrは、これを前記式8 に照らし、下記式 Δ CLr=ΔW (1/2・ρV2A1)----- 11 より計算で演算して得ることができる。
【0033】しかして上記Δ CLr値を算出の後は、該後
輪揚力係数の変化代Δ CLrを得るために必要な迎角変化
分を求める処理を実行するのである。これがため、記憶
回路17c には、本実施例では、前記図5 に示した如きリ
ヤウイング50の迎角特性デ−タをも格納しておくものと
する。後輪揚力係数 CLrとリヤウイング迎角αとの関係
は、線形であり、よって、記憶回路17c に記憶されたか
かる関係から、 Δ CLr=k Δα -----12 但し、k : 定数、Δα: 迎角変化分 に基づき、上述の変化代Δ CLrを得るために必要な迎角
変化分Δαを決定することができる。
【0034】上記の処理を実行し、リヤウイング用のア
クチュエ−タ51の指令電流 Ir を設定する。即ち、実際
に、リヤウイング50を可変するときには、指令電流 Ir
については上記迎角変化分Δαによるものを加味したも
のであり、コントローラ17から該アクチュエ−タ51に送
られる指令電流 Ir に関しては、迎角変化分Δαを実現
する指令電流i に、前述した後輪揚力係数 CLr=0 を実
現する指令電流 ir (記憶値) を加えた Ir =i+ ir
指令電流となる。コントローラ17から該アクチュエ−タ
51にはこうした迎角制御指令電流 Ir =i+ ir が送ら
れ、かかる指令電流 Ir =i+ ir によりリヤウイング迎
角可変用アクチュエ−タ51を作動させ、リヤウイング50
の迎角を可変制御するのである。
【0035】以上のような制御則により、既述したよう
な観点からの空力特性の制御則も実現できる。車速Vc以
上では、後輪舵角制御に代えて、等価な性能を発揮する
空力特性制御としたことにより、スペ−ス性の低下、製
造コストの増大を防止する等が可能であると同時に、高
速域でのエンジン補機駆動損失の大きな要因である車両
転舵用ポンプの作動を停止させることもできて、低速か
ら高速まで、連続的な操安性を高度に維持しつつ、燃費
等の向上を図ることもできる。
【0036】なお、本発明は、上記の具体的な制御則、
即ち操安性の不連続をもなくすための車両の空力特性制
御方法の一例として述べた制御則をも含めて、それらに
限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、車両の平面運動を制御
において、、第2の車両平面運動制御としての車両の空
力特性の制御手段を導入し、これと第1の制御である後
輪舵角制御との組合せもって、所定車速以上の高車速域
のときでも適切に車両の平面運動を制御し得て、高速時
に安定性のため後輪舵角制御でそれを行おうとすると必
要制御量が大きくなってスペ−ス性の低下などが生じて
しまうであろうような場合のものと比較して、後輪舵角
の最大値を増加させなくても、該当車両の低速から高速
までの車速域で操縦安定性を実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明制御装置の一実施例を示すシステム図で
ある。
【図2】同例での主として空力性能可変装置の一例を示
す概略構造図である。
【図3】同例での制御系の構成を示すブロック線図であ
る。
【図4】コントローラの制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】実施例装置による制御の説明に供する特性図に
して、リヤウイングの迎角特性を示す図である。
【図6】同じく、スタビリティファクタ Ks とヨ−共振
周波数 Fy との関係を表す Ks − Fy 線図である。
【図7】同じく、タイヤコ−ナリングフォ−ス CF と横
すべり角との関係を表す図である。
【図8】同じく、スタビリティファクタ Ks と車速V と
の関係を表す Ks −V 特性図である。
【図9】同じく、ヨ−共振周波数 Fy と車速V との関係
を表す Fy −V 特性図である。
【図10】図4のプログラムの空力特性制御に適用され
る3次元マップの一例であって、後輪スリップ角とタイ
ヤコ−ナリングフォ−ス CF とタイヤ荷重W との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1L, 1R 前輪 2L, 2R 後輪 3 ステアリングホイ−ル 9 アクチュエ−タ 12 電磁比例式圧力制御弁 13 ポンプ 17 コントローラ 18 操舵角センサ 19 車速センサ 20 ヨ−レイトセンサ 21 横G センサ 30 エンジン 31 電磁クラッッチ 40 フロントスポイラ 41 フロントスポイラ可動用アクチュエ−タ 42 クランク軸 43,54 支持軸 50 リヤウイング 51 リヤウイング迎角可変用アクチュエ−タ 52 ピニオンギヤ 53 ギヤ 55 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速及びステアリングホイ−ル操舵角を
    検出して、前輪舵角に対して後輪舵角を所定の制御則に
    基づき制御し、車両の平面運動を制御する制御装置であ
    って、 車速が所定車速以上のときは前記の後輪舵角の制御に代
    え車両の空力特性の制御を行うことにより車両の平面運
    動を制御する制御手段を具備してなることを特徴とする
    後輪舵角制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105523081A (zh) * 2014-10-17 2016-04-27 现代摩比斯株式会社 后轮转向装置及其控制方法
JP2016215826A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 トヨタ自動車株式会社 車両運動制御装置

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US9821842B2 (en) 2014-10-17 2017-11-21 Hyundai Mobis Co., Ltd. Rear wheel steering system and control method thereof
CN105523081B (zh) * 2014-10-17 2018-02-27 现代摩比斯株式会社 后轮转向装置及其控制方法
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