JPH0577557A - 熱溶融転写法および転写媒体 - Google Patents

熱溶融転写法および転写媒体

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JPH0577557A
JPH0577557A JP3315556A JP31555691A JPH0577557A JP H0577557 A JPH0577557 A JP H0577557A JP 3315556 A JP3315556 A JP 3315556A JP 31555691 A JP31555691 A JP 31555691A JP H0577557 A JPH0577557 A JP H0577557A
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JP
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transfer medium
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cloth
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JP3315556A
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Kenichi Furukawa
憲一 古川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】Tシャツなどの綿織維を、昇華性もしくは蒸発
性の染色剤を用いて、無製版プリントで染色する。 【構成】昇華性もしくは蒸発性の染色剤を含有した感熱
溶融転写インクリボンを用い、サーマルプリンタによ
り、離型性の基材の上にホットメルト樹脂を積層してな
る転写媒体に図柄を形成した後、該転写媒体と布帛を密
着して加熱することにより、昇華もしくは蒸発した染色
剤が溶融状態となった前記ホットメルト樹脂を染色し、
同時的に布帛に浸透して冷却・固着する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はTシャツなどへの無製版
転写プリント法に関する。より詳しくは、昇華性もしく
は蒸発性の染色剤に染まらない綿などの繊維に対して、
該染色剤により染色する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Tシャツへ無製版で転写プリント
を行う方法としては、顔料を色材としたカラー静電間接
転写方式の複写機を用い、図柄の鏡像を一旦シリコンオ
イルを塗布したポリエステルシートに仮定着した後、該
シートと布帛の間に厚100ミクロン程度の成膜性の強
いホットメルトフイルムを挟んで熱圧着し、該図柄を布
帛に固着した後、該シートを剥離する方法が行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法は既存のカラ
ー複写機がそのまま使え簡便であるが、以下のような問
題点を有する。即ち、図柄は紙やフイルムなどの伸び縮
みしない支持体の上に定着されないと図柄にヒビ・ワレ
が生じてしまう。これを防ぐため伸縮自在のシャツ地に
転写する場合、厚手の成膜性の強いホットメルトフイル
ムが用いられているが、これは生地の風合・着装感を著
しく悪化させている。故に本発明の課題は、簡便に図柄
を形成できるとともに、転写図柄にヒビ・ワレが発生せ
ず、しかも生地の風合を悪化させず着装感にも優れた熱
転写方法および転写媒体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、昇華性もしくは蒸発性の染色剤を含有した感熱溶融
転写インクリボンを用い、サーマルプリンタにより、離
型性の基材の上にホットメルト樹脂を積層してなる転写
媒体に図柄を形成した後、該転写媒体と布帛を密着して
加熱することにより、昇華もしくは蒸発した染色剤が溶
融状態となった前記ホットメルト樹脂を染色し、同時的
に布帛に浸透・固着することを貝い出し本発明に到達し
たものである。
【0005】
【作用】本発明に用いられる感熱溶融転写インクリボン
は特公平1−58080号公報に開示されている。これ
は薄いフイルムにシアン、マゼンタ、イエローおよび/
またはブラックの分散染料を含有した感熱溶融インクを
面順次に塗布したいわゆるカラーダンダラインクリボン
と称されているものである。本発明に用いられる昇華性
または蒸発性の染色剤としては、大気圧70〜260℃
で昇華または蒸発する染色剤が好ましい。例えば、ア
ゾ、アントラキノン、キノフタロン、スチリル、ジーま
たはトリフェニルメタン、オキサジン、トリアジン、キ
サンテン、メチン、アゾメチン、チクリジン、ジアジン
などの染料であり、これらの他1、4−シメチルアミノ
アソトラキノン、臭化または塩化1、5−ジハイドロオ
キシ−4、8−ジアミノ−アントラキノン、1、4−シ
アミノ−2、3−ジクロロ−アントラキノン、1−アミ
ノ−ハイドロオキシ−アントラキノン、1−アミノ−4
−ハイドロオキシ−2−(β−メトキシ−エトキシ)−
アントラキノン、1、4−ジアミノ−アントラキノン−
2−カルボキシル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチ
ルエステル、1−アミノ−4−アニリド−アントラキノ
ン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリド(またはシ
クロヘキシアミノ)−アントラキノン、1−ハイドロオ
キシ−2−(p−アセトアミノ−フェニルアゾ)−4−
メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルア
ゾ)−ピラゾロン、3−ハイドロオキシ−キノフタロン
などである。また塩基性染料としてはマラカイトグリー
ンや、メチルバイオレットや酢酸ナトリウム、ナトリウ
ムエタレート、ナトリウムメチラートなどで変性した染
料などである。
【0006】本発明に用いられる転写媒体は、離型性の
基材の上に前記熱転写工程における温度で溶融するホッ
トメルト樹脂を積層したものである。離型性の基材はパ
ラフィン、ワックスなどの比較的低温で急激に溶融・軟
化する物質やシリコン樹脂などの表面エネルギーの低い
樹脂を基紙に含浸・塗布したものが好適に利用される。
アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性
樹脂は一般に昇華性もしくは蒸発性の染色剤を捕捉する
性質があるが、発色性、染料の非移行性、耐候性、合成
の操作容易性から、ホットメルト樹脂としてはポリエス
テル樹脂が好適に用いられる。これは2塩基酸および2
価アルコールに2種あるいはそれ以上の成分をランダム
重合することによって、融点、結晶性、2次転移点、溶
剤に対する溶解性および機械的性質を比較的自由に操作
することが可能で、非晶性の柔軟な可尭性に富んだもの
や、結晶性の硬いものなど幅広い種類の樹脂が調製でき
る。具体的には、東レ製の高分子量飽和共重合ポリエス
テル樹脂「ケミット|シリーズがあり、例えばR−99
(分子量23000、融点75℃、軟化点100℃、溶
解粘度1200ポイズ(160℃))、R−282(分
子量23000、融点113℃、軟化点135℃、溶解
粘度1300ポイズ(200℃))、R−50(分子量
26000、非晶性、軟化点140℃、溶解粘度800
ポイズ(200℃))等を挙げることができる。
【0007】昇華性もしくは蒸発性の前記染色剤を含有
した感熱溶融転写インクリボンを用い、サーマルプリン
タにより、離型性の前記基材の上に前記ホットメルト樹
脂を積層してなる転写媒体に図柄を形成した後、該転写
媒体と布帛を密着して加熱(例えば190℃で30秒
間)することにより、溶融したホットメルト樹脂は該転
写媒体に転写されているインクに含有されている前記染
色剤により染色されるとともに、同時的に布帛に浸透し
て冷却・固着する。しかるのち前記転写媒体を剥離する
ことにより熱溶融転写は完了する。被転写体が布帛であ
る場合、柔飲性維侍のためホットメルト樹脂の軟化点は
実用上許す限り低いのがよく、好ましくは160℃以下
がよい。
【0008】
【実施例】以下、実施例にもとずいて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例1)3.5ミクロン厚のルミラー(東レ製ポリ
エステルフイルム)の表面にポリエチレンワックス(融
点103℃)を20重量%分散した水性エマルジョンを
塗布乾燥し、厚さ2g/mのワックス層を得た。当該
ワックス層表面に以下の処方の各着色インクをホットメ
ルトコーティング法にて塗布し、厚さ10g/mのイ
ンク層をもった感熱溶融転写インクリボンを得た。 着色インク処方(重量部) 色材(日本化薬製 以下同様) イエローインク カヤセットイエローA−G 10部 マゼンタインク カヤセットレッドB 10部 シアンインク カヤセットブルーFR 10部 バインダ カルナバワックス 30部 マイクロクリスタリンワックス 30部 柔軟剤 石油樹脂 10部 体質顔料 コロイダルシリカ 10部 熱伝導性物質 アルミニウム粉末 10部 次にシリコン樹脂を塗布した離型紙に前記ポリエステル
樹脂R−99、R−283、R−50をそれぞれホット
メルトコーティング法にて塗布し、30g/晶のホット
メルト樹脂層を持った3種類の転写媒体を得た。前記感
熱溶融転写イソクリボンを用い、カラーサーマルプリン
タ(COLORMASTER PLUS カルコンプ
製)を便用して、前記3種類の転写媒体に図柄をプリン
トした。次に該転写媒体とTシャツの綿地を密着して1
90℃で30秒間加熱した後、該転写媒体を剥離した。
この結果、図柄が鮮明に染色され、柔軟性・通風性に富
み、着装感に優れた3種類のTシャツ地を得た。
【0009】
【発明の効果】本発明の結果、コンピュータを用いてデ
ザインした図柄を、簡便かつ高品質にTシャツなどの綿
地に転写・再現することが可能となった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、離型性の基材の上にホットメルト樹脂を積層してな
る転写媒体に、昇華性もしくは蒸発性の染色剤を含有し
た記録材料を用いて図柄を形成した後、該転写媒体と布
帛を密着して加熱することにより、昇華もしくは蒸発し
た染色剤が溶融状態となった前記ホットメルト樹脂を染
色し、同時的に布帛に浸透・固着することを見い出し本
発明に到達したものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【実施例】以下、実施例にもとすいて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例1)3.5ミクロン厚のルミラー(東レ製ポリ
エステルフイルム)の表面にポリエチレンワックス(融
点103℃)を20重量%分散した水性エマルジョンを
塗布乾燥し、厚さ2g/mのワックス層を得た。当該
ワックス層表面に以下の処方の各着色インクをホットメ
ルトコーティング法にて塗布し、厚さ10g/mのイ
ンク層をもった感熱溶融転写インクリボンを得た。 着色インク処方(重量部) 色材(日本化薬製 以下同様) イエローインク カヤセットイエローA−G 10部 マゼンタインク カヤセットレッドB 10部 シアンインク カヤセットブルーFR 10部 バインダ カルナバワックス 30部 マイクロクリスタリンワックス 30部 柔軟剤 石油樹脂 10部 体質顔料 コロイダルシリカ 10部 熱伝導性物質 アルミニウム粉末 10部 次に市販の離型紙に前記ポリエステル樹脂R−99、R
−283、R−50をそれぞれホットメルトコーティン
グ法にて塗布し、30g/mのホットメルト樹脂層を
持った3種類の転写媒体を得た。前記感熱溶融転写イン
クリボンを用い、カラーサーマルプリンタ(COLOR
MASTER PLUS カルコンプ製)を使用して、
前記3種類の転写媒体に図柄をプリントした。次に該転
写媒体とTシャツの綿地を密着して190℃で30秒間
加熱した後、該転写媒体を剥離した。この結果、図柄が
鮮明に染色され、柔軟性・通風性に富み、着装感に優れ
た3種類のTシャツ地を得た。 (実施例2)市販の離型紙に前記ポリエステル樹脂R−
99、R−283、R−50をそれぞれホットメルトコ
ーティング法にて塗布し、30g/mのホットメルト
樹脂層を持った3種類の転写媒体を得た。この転写媒体
に転写捺染インク ドライオカラーTRP(商品名、大
日本インキ化学工業社製)を用いて図柄の平版印刷を行
った。次に該転写媒体とTシャツの綿地を密着して19
0℃で30秒間加熱した後、該転写媒体を剥離した。こ
の結果、図柄が鮮明に染色され、柔軟性・通風性に富
み、着装感に優れた3種類のTシャツ地を得た。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明に用いられる転写媒体は、離型性の
基材の上に前記熱転写工程における温度で溶融するホッ
トメルト樹脂を積層したものである。離型性の基材はパ
ラフィン、ワックスなどの比較的低温で急激に溶融・軟
化する物質やシリコン樹脂、ふっ素樹脂、メラミン樹脂
などの表面エネルギーの低い樹脂を基紙に含浸・塗布し
たものが好適に用いられる。ホットメルト樹脂は一般に
昇華性もしくは蒸発性の染色剤を補足する性質がある
が、発色性、染料の非移行性、耐光性から飽和ポリエス
テル樹脂が好適に用いられる。これは2塩基酸および2
価アルコールに2種あるいはそれ以上の成分をランダム
重合することによって得られるもので、融点、結晶性、
2次転移点、溶剤に対する溶解性および機械的性質を比
較的自由に操作することが可能である。具体的には、東
レ製の飽和共重合ポリエステル樹脂「ケミット」シリー
ズがあり、例えばR−99(分子量23000、融点7
5℃、軟化点100℃)、R−282(分子量2300
0、融点113℃、軟化点113℃)、R−50(分子
量26000、非晶性、軟化点140℃)等を挙げるこ
とができる。融点の低いホットメルト樹脂を塗布した転
写媒体は、感熱溶融転写インクリボンを重ねてサーマル
ヘッドで加熱したとき、転写媒体とリボンが粘着しやす
く走行性に問題がでてくる場合がある。これについて
は、本発明におけるような溶融転写タイプではなく、昇
華転写タイプのサーマルプリンタの用紙においても課題
となっており、特開昭58−197089号公報、特開
昭58−215398号公報に開示された考え方が本発
明に好ましく転用できる。前者は、飽和ポリエステル製
のバインダーに合成アルミノ珪酸ソーダを含む顔料を分
散するもので、必要に応じて重質または軽質炭酸カルシ
ウム、カオリン、シリカ、タルク、二酸化チタン、水酸
化アルミニウム、マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜
鉛等任意の顔料を併用するものである。合成アルミノ珪
酸ソーダは合成珪酸塩ともいわれており、主たる組成と
して酸化珪素67〜73%、酸化アルミニウム8〜11
%、酸化ナトリウム5〜6%を含む白色の合成顔料であ
る。後者は、架橋ポリエステルの形成成分を熱可塑性ポ
リエステル中に均一に混合し塗布したあと、加熱その他
の手段により熱可塑性ポリエステルマトリクス中に架橋
ポリエステルを形成する方法である。架橋ポリエステル
を形成する第1の方法は、熱可塑性ポリエステルそれ自
体を架橋剤を混合することにより部分的に架橋させる方
法である。第2の方法は、熱可塑性ポリエステル中に不
飽和ポリエステルを混合し、該混合物を基紙に塗布後、
加熱硬化せしめる方法である。第3の方法は、前記の不
飽和ポリエステルに代えてポリエステルアクリレートの
ごとき放射線硬化樹脂を用いる方法である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【実施例】以下、実施例にもとずいて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。まず感熱溶融転写インクリボンの処方
について述べる。3.5ミクロン厚のルミラー(東レ製
ポリエステルフイルム)の表面にポリエチレンワックス
(融点103℃)を20重量%分散した水性エマルジョ
ンを塗布乾燥し、厚さ2g/mのワックス層を得た。
当該ワックス層表面に以下の処方の各着色インクをホッ
トメルトコーティング法にて塗布し、厚さ10g/m
のインク層をもった感熱溶融転写インクリボンを得た。 着色インク処方(重量部) 色材(日本化薬製 以下同様) イエローインク カヤセットイエローA−G 10部 マゼンタインク カヤセットレッドB 10部 シアンインク カヤセットブルーFR 10部 バインダ カルナバワックス 30部 マイクロクリスタリンワックス 30部 柔軟剤 石油樹脂 10部 体質顔料 コロイダルシリカ 10部 熱伝導性物質 アルミニウム粉末 10部 次に転写媒体の作成法について述べる。前記飽和共重合
ポリエステル樹脂ケミットR−282をホットメルトコ
ーティング法にて離型紙に50g/mの割合で塗布し
転写媒体を得た。次に顔料分散タイプの処方について述
べる。飽和ポリエステルの40%水分散液(東洋紡製バ
イロナールMD−1200)50重量部に合成アルミノ
珪酸ソーダ(J・M・ヒューバー製ゼオレックス17
S)のスラリー50部(固形分)を混合し、離型紙に5
0g/mの割合で塗布し乾燥し転写媒体を得た。次に
架橋ポリエステル分散タイプの処方について述べる。熱
可塑性ポリエステル15部、メチロールメラミン3部、
酢酸エチル50部、メチルエチルケトン28部およびパ
ラトルエンスルホン酸0.5部からなる溶液を離型紙に
50g/mの割合で塗布し、130℃で2分間加熱硬
化させて転写媒体を得た。 (実施例1)前記感熱溶融転写インクリボンを用い、カ
ラーサーマルプリンタ(COLORMASTER PL
US カルコンプ製)を使用して、前記3種類の転写媒
体に図柄をプリントした。次に該転写媒体とTシャツの
綿地を密着して190℃で30秒間加熱した後、該転写
媒体を剥離した。この結果、図柄が鮮明に染色され、柔
軟性・通風性に富み、着装感に優れた3種類のTシャツ
地を得た。 (実施例2)前記3種類の転写媒体に、転写捺染インク
「ドライオカラーTRP」(商品名、大日本インキ化学
工業社製)を用いて図柄の平版印刷を行った。次に該転
写媒体とTシャツの綿地を密着して190℃で30秒間
加熱した後、該転写媒体を剥離した。この結果、図柄が
鮮明に染色され、柔軟性・通風性に富み、着装感に優れ
た3種類のTシャツ地を得た。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】熱溶融転写法および転写媒体
【特許請求の範囲】
【請求頂2】図柄形成方法が感熱溶融転写法または印刷
法であることを特徴とする請求項1記載の熱溶融転写
法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はTシャツなどへの無製版
転写プリント法に関する。より詳しくは、昇華性もしく
は蒸発性の染色剤に染まらない綿などの織維に対して、
該染色剤により染色する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Tシャツへ無製版で転写プリント
を行う方法としては、顔料を色材としたカラー静電間接
転写方式の複写機を用い、図柄の鏡像を一旦シリコンオ
イルを塗布したポリエステルシートに仮定着した後、該
シートと布帛の間に厚100ミクロン程度の成膜性の強
いホットメルトフイルムを挟んで熱圧着し、該図柄を布
帛に固着した後、該シートを剥離する方法が行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法は既存のカラ
ー複写機がそのまま使え簡便であるが、以下のような問
題点を有する。即ち、図柄は紙やフイルムなどの伸び縮
みしない支持体の上に定着されないと図柄にヒビ・ワレ
が生じてしまう。これを防ぐため伸縮自在のTシャツ地
に転写する場合、厚手の成膜性の強いホットメルトフイ
ルムが用いられているが、これは生地の風合・着装感を
著しく悪化させている。故に本発明の課題は、簡便に図
柄を形成できるとともに、転写図柄にヒビ・ワレが発生
せず、しかも生地の風合を悪化させず着装感にも優れた
熱転写方法および転写媒体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、基体シートの上にホットメルト樹脂を積層してなる
転写媒体に、昇華性もしくは蒸発性の染色剤を含有した
記録材料を用いて図柄を形成した後、該転写媒体と布帛
を密着して加熱することにより、昇華もしくは蒸発した
染色剤が溶融状態となった前記ホットメルト樹脂を染色
し、同時的に布帛に浸透・固着することを見い出し本発
明に到達したものである。
【0005】
【作用】本発明に用いられる感熱溶融転写インクリボン
は特公平1−58080号公報に開示されている。これ
は薄いフイルムにシアン、マゼンタ、イエローおよび/
またはブラックの分散染料を含有した感熱溶融インクを
面順次に塗布したいわゆる捺染用カラーダンダラインク
リボンと称されているものである。本発明に用いられる
昇華性または蒸発性の染色剤としては、大気圧70〜2
60℃で昇華または蒸発する染色剤が好ましい。例え
ば、アゾ、アントラキノン、キノフタロン、スチリル、
ジ−またはトリフェニルメタン、オキサジン、トリアジ
ン、キサンテン、メチン、アゾメチン、チクリジン、ジ
アジンなどの染料であり、これらの他1、4−ジメチル
アミノアントラキノン、臭化または塩化1、5−ジハイ
ドロオキシ−4、8−ジアミノ−アントラキノン、1、
4−ジアミノ−2、3−ジクロロ−アントラキノン、1
−アミノ−ハイドロオキシ−アントラキノン、1−アミ
ノ−4−ハイドロオキシ−2−(β−メトキシ−エトキ
シ)−アントラキノン、1、4−ジアミノ−アントラキ
ノン−2−カルボキシル酸のメチル、エチル、プロピ
ル、ブチルエステル、1−アミノ−4−アニリド−アン
トラキノン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリド
(またはシクロヘキシアミノ)−アントラキノン、1−
ハイドロオキシ−2−(p−アセトアミノ−フェニルア
ゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロ
フェニルアゾ)−ピラゾロン、3−ハイドロオキシ−キ
ノフタロンなどである。また塩基性染料としてはマラカ
イトグリーンや、メチルバイオレットや酢酸ナトリウ
ム、ナトリウムエタレート、ナトリウムメチラートなど
で変性した染料などである。
【0006】本発明に用いられる転写媒体は、基体シー
トの上に前記熱転写工程における温度で溶融するホント
メルト樹脂を積層したものである。剥離をスムーズに行
うために、基体シートは紙にパラフィン、ワックスなど
の比較的低温で急激に溶融する物質を塗布したものや、
ポリエチレン引きした紙やフイルムにシリコン樹脂、ふ
っ素樹脂、メラミン樹脂などの表面エネルギーの低い樹
脂を塗布したものなどの常法の離型シートが好適に用い
られる。
【0007】ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレンン−酢酸ビニル
共重合樹脂などのホットメルト樹脂は一般に昇華性もし
くは蒸発性の染色剤を捕捉する性質があるが、発色性、
染料の非移行昇華性、耐光性からポリエステル樹脂が好
適に用いられる。これは2塩基酸および2価アルコール
に2種あるいはそれ以上の成分をランダム重合すること
によって得られるもので、融点、結晶性、2次転移点、
溶剤に対する溶解性および機械的性質を比較的自由に操
作することが可能である。具体的には、東レ製の飽和共
重合ポリエステル樹脂「ケミット」シリーズがあり、例
えばR−99(分子量23000、、軟化点100
℃)、R−282(分子量23000、軟化点113
℃)、R−50(分子量26000、非晶性、軟化点1
40℃)等を挙げることができる。
【0008】軟化点の低いホットメルト樹脂を塗布した
転写媒体は、感熱溶融転写インクリボンを重ねてサーマ
ルヘッドで加熱したとき、転写媒体とリボンが粘着しや
すく走行性に問題がでてくる場合がある。これについて
は、軟化点の低いホットメルト樹脂を塗布した上に軟化
点のより高いホットメルト樹脂を薄く積層する方法とと
もに、昇華転写タイプのサーマルプリンタの用紙におい
て開示されている特開昭58−197089号公報、特
開昭58−215398号公報の考え方が本発明に好ま
しく転用できる。
【0009】前者は、飽和ポリエステル製のバインダー
に合成アルミノ珪酸ソーダを含む顔料を分散するもの
で、必要に応じて重質または軽質炭酸カルシウム、カオ
リン、シリカ、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛等任意の
顔料を併用するものである。合成アルミノ珪酸ソーダは
合成珪酸塩ともいわれており、主たる組成として酸化珪
素67〜73%、酸化アルミニウム8〜11%、酸化ナ
トリウム5〜6%を含む白色の合成顔料である。
【0010】後者は、架橋ポリエステルの形成成分を熱
可塑性ポリエステル中に均一に混合し塗布したあと、加
熱その他の手段により熱可塑性ポリエステルマトリクス
中に架橋ポリエステルを形成する方法である。架橋ポリ
エステルを形成する第1の方法は、熱可塑性ポリエステ
ルそれ自体を架橋剤を混合することにより部分的に架橋
させる方法である。第2の方法は、熱可塑性ポリエステ
ル中に不飽和ポリエステルを混合し、該混合物を基紙に
塗布後、加熱硬化せしめる方法である。第3の方法は、
前記の不飽和ポリエステルに代えてポリエステルアクリ
レートのごとき放射線硬化樹脂を用いる方法である。
【0011】昇華性もしくは蒸発性の前記染色剤を含有
した感熱溶融転写インクリポンを用い、サーマルプリン
タにより、基体シートの上に前記ホットメルト樹脂を積
層してなる転写媒体に図柄を形成した後、該転写媒体と
布帛を密着して加熱(例えば190℃で30抄間)する
ことにより、溶融したホットメルト樹脂は該転写媒体に
転写されているインクに含有されている前記染色剤によ
り染色されるとともに、同時的に布帛に浸透して冷却・
固着する。しかるのち前記転写媒体を剥離することによ
り熱溶融転写は完了する。
【0012】
【実施例】ます感熱溶融転写インクリボンの処方につい
て述べる。3.5ミクロン厚のルミラー(東レ製ポリエ
ステルフイルム)の表面にポリエチレンワックス(融点
103℃)を20重量%分散した水性エマルジョンを塗
布乾燥し、厚さ2g/mのワックス層を得た。当該ワ
ックス層表面に以下の処方の各着色インクをソルベント
コーティング法にて塗布し、厚さ5g/mのインク層
をもった感熱溶融転写インクリボンを得た。 着色インク処方(重量部) 色材(日本化薬製 以下同様) イエローインク カヤセットイエローA−G 10部 マゼンタインク カヤセットレッドB 10部 シアンインク カヤセットブルーFR 10部 バインダ カルナバワックス 30部 マイクロクリスタリンワックス 30部 柔軟剤 石油樹脂 10部 体質顔料 コロイダルシリカ 10部 熱伝導性物質 アルミニウム粉末 10部
【0013】次に転写媒体の作成法について述べる。 前記飽和共重合ポリエステル樹脂ケミットR−28
2を押出法にて離型紙に30g/mの割合で塗布し
た。この上に飽和ポリエステル樹脂の30%水分散液
(東洋紡製バイロナール、軟化点160℃)を30g/
の割合で塗布し乾燥し積層タイプの転写媒体を得
た。 前記バイロナール50重量部に合成アルミノ珪酸ソ
ーダ(J・M・ヒューバー製ゼオレックス17S)のス
ラリー50部(固形分)を混合し、離型紙に50g/m
の割合で塗布し乾燥し顔料分散タイプの転写媒体を得
た。 熱可塑性ポリエステル15部、メチロールメラミン
3部、酢酸エチル50部、メチルエチルケトン28部お
よびパラトルエンスルホン酸0.5部からなる溶液を離
型紙に50g/mの割合で塗布し、130℃で2分間
加熱硬化させて架橋ポリエステル分散タイプの転写媒体
を得た。
【0014】(実施例1)前記感熱溶融転写インクリボ
ンを用い、カラーサーマルプリンタ(COLORMAS
TER PLUS カルコンプ製)を使用して、前記3
種類の転写媒体に図柄をプリントした。次に該転写媒体
とTシャツの綿地を密着して190℃で30秒間加熱し
た後、該転写媒体を剥離した。この結果、図柄が鮮明に
染色され、柔軟性・通風性に富み、着装感に優れた3種
類のTシャツ地を得た。
【0015】(実施例2)前記3種類の転写媒体に、転
写捺染インク「ドライオカラーTRP」(商品名、大日
本インキ化学工業社製)を用いて図柄の平版印刷を行っ
た。次に該転写媒体とTシャツの綿地を密着して190
℃で30秒間加熱した後、該転写媒体を剥離した。この
結果、図柄が鮮明に染色され、柔軟性・通風性に富み、
着装感に優れた3種類のTシャツ地を得た。
【0016】
【発明の効果】本発明の結果、コンピュータを用いてデ
サインした図柄を、簡便かつ高品質にTシャツなどの綿
地に転写・再現することが可能となった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇華性もしくは蒸発性の染色剤を含有した
    感熱溶融転写インクリボンを用い、サーマルプリンタに
    より、離型性の基材の上にホットメルト樹脂を積層して
    なる転写媒体に図柄を形成した後、該転写媒体と布帛を
    密着して加熱し、該図柄を布帛に転写した後、該転写媒
    体を剥離することを特徴とする熱溶融転写法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱溶融転写法に用いる転写
    媒体。
  3. 【請求項3】ホットメルト樹脂が軟化点160℃以下の
    ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項2記載
    の転写媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1415798A4 (en) * 2001-07-30 2005-09-07 Kiwa Chemical Ind Co Ltd PRINTING LAMINATE TEMPORARY DISPLAY LAYER SUPPORT
US9333785B2 (en) 2011-09-26 2016-05-10 Casio Electronics Manufacturing Co., Ltd. Apparatus and method for forming thermal transfer printing sheet, thermal transfer printing sheet and thermal transfer printing method

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