JPH057707U

JPH057707U - 弾性舗装材

Info

Publication number: JPH057707U
Application number: JP3423591U
Authority: JP
Inventors: 潤一荒川; 好夫相原
Original assignee: 株式会社ダイフレツクス; 株式会社エーワイケミカル
Priority date: 1991-04-17
Filing date: 1991-04-17
Publication date: 1993-02-02

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】従来からあるスポーツ施設向弾性舗装よりも
安全で快適な児童、園児等等が安心して遊べる遊技場向
きの弾性舗装材を提供する【構成】本発明の弾性舗装材１は、発泡チップ２を薄
いバインダー層を介して相互に結合させた構造のもの
で、各発泡チップ間には空隙３が形成されている。発泡
チップは独立気泡性のゴムおよび（または）プラスチッ
ク発泡体からなり、２から１０倍の発泡率を有する。【効果】発泡チップ内の気泡と、発泡チップ相互間に
存在する空隙の相互作用により、適度な衝撃吸収性とソ
フト性がを発揮し、人体への衝撃を大幅に減少するの
で、老人、子供にも非常に安全性が高く、安心できる舗
装体となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運動場や道路などの表面を舗装するための弾性舗装材に関し、とくに歩行あるいは走行時に適度なクッション性を与える弾性舗装材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、各種運動施設では、アンツーカ等の伝統的な材料に代わって、有機材料からなる適当な厚さの材が用いられるようになっている。たとえば陸上競技場、各種球技場、体育館等では、ゴム硬度（ＪＩＳ）が４０〜６０程度のウレタン系舗装材が広く使用されている。しかしながらこの舗装材は衝撃エネルギーの吸収能力が小さいため、長時間の運動で人体の脚、腰を傷めるという欠点がある。このような欠点を解消するものとして、ＥＰＤＭあるいは廃タイヤ等から得たゴムチップ（ゴム硬度５０〜６０程度）をバインダーで結合した、内部に空隙を有する多孔性の舗装材が開発された。この多孔性舗装材では、空隙内の空気の大きい衝撃エネルギー吸収能力によって反発弾性が弱められているので、人体への悪影響が減少する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の多孔性舗装材は、一般のスポーツ施設（テニス、バスケット等）には適しているが、小学校、老人ホーム等の施設（園庭、校庭等の遊び場）には、ソフト性に欠け、剛性が高すぎる。

【０００４】本考案の目的は、スポーツを主体とした舗装ではなく、より安全性を重視した適度な柔らかさを持った遊技場向きの弾性舗装材を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の弾性舗装材は、発泡チップをバインダーで結合させたものからなり、発泡チップとして、独立した気泡からなる空隙構造を有し、その気泡率が２から１０倍であるものが使用される。本考案において、発泡チップの気泡構造およびその気泡率が重要で、気泡率が２から１０倍である独立気泡構造の発泡チップのみが適する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図面にしたがって説明する。

【０００７】図１には、本考案の一実施例による弾性舗装材１が示されている。この弾性舗装材１は、発泡チップ２を薄いバインダー層を介して相互に結合させた構造のもので、各発泡チップ２間には空隙３が形成されている。

【０００８】発泡チップ２は、たとえば天然ゴム、ＳＢＲ、ＢＲ、ＥＰＤＭ、ＰＵ等のゴム、あるいはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のプラスチックからなる、好ましくは独立気泡性の発泡体で、２から１０倍の発泡率を有する。

【０００９】発泡チップ２の粒径は、その材質、発泡率等によって、また弾性舗装材１の用途等に応じて任意に選択されるが、一般には約１〜５mmが適当である。

【００１０】発泡チップ２を結合するためのバインダーとしては、ゴムあるいは合成樹脂の接着に一般に使用されているゴム系あるいは合成樹脂系バインダー、たとえばウレタンゴム、ＥＶＡ、アクリル樹脂等を使用することができる。

【００１１】発泡チップとして気泡率：約３倍平均粒径：約５mm の発泡ゴムチップを使用し、この発泡チップ１００重量部に対して２０重量部のゴム系バインダーを混合したのち、透水性アスファルトコンクリートからなる下地基盤の表面にプライマーを介して、厚さ２０mmで塗工した。得られた弾性舗装材は下記の特性を有していた。

【００１２】圧縮力（１０％）：０．５〜０．７kg/cm² 抗張力：５．０〜８．０kg/cm² 比重：０．５〜０．７図２には、本考案の他の実施例による弾性舗装材１が示されている。この例の弾性舗装材１は、発泡チップ２と発泡していないゴムチップ４とを適当な割合で混合した混合チップを、薄いバインダー層を介して相互に結合させた構造のもので、各チップ２、４間には空隙３が形成されている。ゴムチップ４の代わりに、非発泡プラスチックチップを用いてもよい。

【００１３】本考案の図１に示した弾性舗装材１を実際に施工するに当たっては、たとえば図３に示すように、透水性アスファルトコンクリートのような下地基盤６の表面に適当なプライマー５を塗布したのち、発泡チップ２にバインダーを加えて混合した混合物を所定の厚さに塗工する方法が採られる。あるいは、発泡チップ２とバインダーとの混合物を予め所定の厚さの材に成形しておき、この成形材を下地基盤の表面上にプライマーを介して敷工することもできる。

【００１４】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案の弾性舗装材は、２から１０倍の発泡率を有する独立気泡性のゴムおよび（または）プラスチック発泡体チップをバインダーで結合した構造からなっているので、従来の同種の弾性舗装材とは異なり、ソフト感が高い。しかも発泡チップ相互間に存在する空隙との相互作用により、適度な衝撃吸収性を発揮し、人体へ傷害を与える危険性が大幅に減少する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による弾性舗装材の部分縦断
面図。

【図２】本考案の他の実施例による弾性舗装材の部分縦
断面図。

【図３】図１の弾性舗装材が下地基盤上に設けられた状
態を示す部分縦断面図。

【符号の説明】

１弾性舗装材２発泡チップ３空隙４ゴムチップ５プライマー６下地基盤

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】発泡チップをバインダーで結合させた材
からなり、前記発泡チップは、独立した気泡からなる空
隙構造を有し、その気泡率が２から１０倍である弾性舗
装材。
【請求項２】前記発泡チップが発泡ゴムチップである
請求項１記載の弾性舗装材。
【請求項３】前記発泡チップが発泡プラスチックチッ
プである請求項１記載の弾性舗装材。
【請求項４】前記発泡チップが発泡ゴムチップと発泡
プラスチックチップとの混合物である請求項１記載の弾
性舗装材。
【請求項５】前記バインダーが発泡ゴムチップとゴム
チップゴムとの混合物である請求項１記載の弾性舗装
材。
【請求項６】前記バインダーが発泡ゴムチップとウレ
タンチップとの混合物である請求項１記載の弾性舗装
材。
【請求項７】前記バインダーが発泡プラスチックチッ
プとゴムチップとの混合物である請求項１記載の弾性舗
装材。
【請求項８】前記バインダーが発泡プラスチックチッ
プとウレタンチップとの混合物である請求項１記載の弾
性舗装材。
【請求項９】前記バインダーがゴム系バインダーであ
る請求項１からの８いずれか１項に記載の弾性舗装材。
【請求項１０】前記バインダーが合成樹脂系バインダ
ーである請求項１から８のいずれか１項に記載の弾性舗
装材。
【請求項１１】前記バインダーがウレタンバインダー
である請求項１０に記載の弾性舗装材。