JPH0575385B2 - - Google Patents

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JPH0575385B2
JPH0575385B2 JP13019685A JP13019685A JPH0575385B2 JP H0575385 B2 JPH0575385 B2 JP H0575385B2 JP 13019685 A JP13019685 A JP 13019685A JP 13019685 A JP13019685 A JP 13019685A JP H0575385 B2 JPH0575385 B2 JP H0575385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、糸状菌に属するカビを使用してリパ
ーゼ類を製造する方法、詳しくは、糸状菌に属す
るカビを液体培地中で培養し、リパーゼ類を多量
に、且つ安定的に生成させる方法に関するもので
ある。 〔従来の技術〕 リパーゼは古くから膵臓を主とする動物資源や
ヒマ等の植物資源から製造されており、微生物を
利用する方法としても、特公昭40−4421号公報、
同40−4422号、同42−8912号公報、同56−42266
号公報、アグリカルチユアル・アンド・ビオロジ
カル・ケミストリー(Agricaltural and
Biological Chemistry)38巻6号1249(1974年)、
同誌39巻5号1063頁(1975年)、同誌33巻3号299
頁(1969年)等に記載されている如く、アスペル
ギルス(Aspergillus)属、ゲオトリカム
(Geotricum)属、ペニシリウム(Penicillium)
属、リゾープス(Rhizopus)属、ムコール
(Mucor)属等の糸状菌を培養して製造する方法
が知られている。 リパーゼは古くから医薬品(消化剤)として用
いられており、又、乳脂を加水分解してフレーバ
ーを生産するためにも使用されている。 また、リポプロテインリパーゼは、動物体内酵
素として知られていたが、リゾープス
(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属によつて
類似の微生物リポプロテインリパーゼが生産され
ることが知られ、血中脂肪の測定に利用されてい
る。微生物リポプロテインリパーゼの製造方法に
ついては、特公昭41−7836号公報、同58−37834
号公報、アグリカルチユアル・アンド・ビオロジ
カル・ケミストリー(Agricaltural and
Biological Chemistry)44巻4号799頁(1980
年)等に記載されている方法が知られている。 また、リゾフオスフオリパーゼについては、バ
イオケミカル・ジヤーナル(Biochemical
Journal)70巻559頁(1958年)にペニシリウム・
ノタータム(Penicillium notatum)による製法
が知られており、レシチンからグリセロフオスフ
オコリンを製造するのに利用できる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前述の従来の方法では、リパーゼ類を多量に且
つ安定的に製造することが難しく、そのためリパ
ーゼ類は比較的高価格なものとなつている。その
ため、例えば、リパーゼを前述の医薬品等の用途
に使用する場合は、リパーゼが比較的高価格でも
コスト的に引き合うのであるが、最近、油脂の分
解、油脂のエステル交換にリパーゼを使用する方
法が開発され、特にカビ起源のリパーゼはトリグ
リセリドのα位に位置特異性がり、油脂のエステ
ル交換に有用とされており、この様な用途に使用
する場合は、リパーゼの価格が高価格では企業化
する際に支障となるのでコスト的に安価なリパー
ゼの製造方法が要求される。 従つて、本発明の目的は、リパーゼ類を簡単な
手段で安価且つ多量に製造する方法を提供するこ
とにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記目的を、糸状菌に属しリパーゼ
類を生産するカビを液状培地で培養し、培養物中
からリパーゼ類を取得するに際し、培地中の基質
がほぼ消費されて溶存酸素濃度が増加し始める時
点から糸状菌が利用しうる基質を菌体濃度が増加
しない程度に流加し、培養物中のリパーゼ類濃度
を増加させることによつて達成したものである。 以下に本発明のリパーゼ類の製造方法について
詳述する。 本発明のリパーゼ類の製造方法により生産され
るリパーゼ類としては、リパーゼ(酵素番号
3.1.1.3)、微生物リポプロテインリパーゼ(酵素
番号3.1.1.34)、又はリゾフオスフオリパーゼ(酵
素番号3.1.1.5)等が挙げられる。 本発明で使用される糸状菌としては、 アスペルギルス・フラバス(Aspergillus
flavus)ATCC 11492、アスペルギルス・オリゼ
エー(Aspergillus oryzae)ATCC 14605、アス
ペルギルス・パラジイテイカス(Aspergillus
parasiticus)ATCC 26850等のアスペルギルス
(Aspergillus)属、 ビユーベリア・バシアーナ(Beauveria
bassiana)ATCC 26037,26851等のビユーベリ
ア(Beauveria)属、 ゲオトリカム・キヤンデイダム(Geotricum
cand idum)ATCC 34614、ゲオトリカム・クレ
バニイ(Geotricum klebahnii)ATCC 2001等
のゲオトカム(Geotricum)属、 メタリジウム・アニスプリアエ
(Metarhizium anispliae)ATCC 26852等のメ
タリジウム(Metarhizium)属、 ムコール・フラバス(Mucor flavus)IAM
6143、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)
IAM 9741、ムコール・ジヤバニカス(Mucor
Javanicus)IAM 6108,6089等のムコール
(Mucor)属、 ペシロミセス・フアリノサス(Paecilomyces
farinosus)ATCC 26853等のペシロミセス
(Paecilomyces)属、 ペニシリウム・カセイコラム(Penicillium
caseicolum)ATCC 24936、ペニシリウム・シ
クロピウム(Penicillium cyclopium)ATCC
34613等のペニシリウム(Penicillium)属、 リゾープス・デレマー(Rhizopus delemer)
IFO 4697,4726,4754,4771,4773,ATTC
34612、リゾープス・キネンシス(Rhizopus
chinensis)FERM 2767、リゾープス・ニベウス
(Rhizopus niveus)IFO 4759、リゾープス・ジ
ヤポニカス(Rhizopus japonicus)IFO 5318,
4758等のリゾープス(Rhizopus)属、 ヴエルテイシリウム・レカニー(Verticillium
lecanii)ATCC 26854等のヴエルテイシリウム
(Verticillium)属等が挙げられる。 尚、IFOは財団法人醗酵研究所保存菌株、
ATCCはアメリカン・タイプ・カルチユアー・コ
レクシヨン保存菌株、FERMは工業技術院微生
物工業技術研究所保存菌株、IAMは東京大学応
用微生物研究所保存菌株を示し、いずれも一般に
入手可能である。 本発明で流加される基質としは、グルコース、
シユークロース、マルトース、フラクトース、グ
リセリン、デキストリン、可溶性デンプン等の水
溶性炭水化物;界面活性剤、燐脂質、蛋白等によ
つて安定に乳化された動植物油脂の水中油型乳化
油脂や豆乳、牛乳等の天然の乳化油脂類;ポリペ
プトン、トリプトン、イーストエキス、魚肉又は
畜肉のエキス等の蛋白分解物;コーンステイープ
リカー、脱脂大豆粉又はその抽出液、カゼインソ
ーダ、その他アルブミンの如き水溶性蛋白質、及
びこれらの混合物等の蛋白質を、単独又は適宜組
み合わせて使用できる。 基質を流加して微生物を培養することは公知で
あるが、従来の流加培養法は、例えばバン酵母の
生産の場合に連続的に糖液を流加し、アルコール
醗酵を避けつつ菌体を増殖させるとか、特開昭60
−49792号公報に記載の如くバクテリアに糖を自
動的に間歇的に流加して菌体を増殖させるとかの
ように菌体の増殖を目的としたもので、本発明の
場合は、そのような従来の方法よりもはるかに少
ない量の流加しか行わないのが特徴である。 而して、本発明のリパーゼの製造方法を実施す
るに際しては、先ず、上記糸状菌に属しリパーゼ
類を生産するカビをポテトシユークロース寒天培
地等で培養して菌体を増殖させる。次いで、胞子
を形成する場合は胞子を、胞子を形成しない場合
は菌体を、適当な培養器中の液状培地に接種し、
培養する。接種量は特に限定されないが、胞子の
場合はおよそ104〜108個/100ml、菌体の場合は
およそ1白金耳/100mlである。 本発明で使用される液状培地には、通常、
KH2PO4やMgSO4等の無機塩が0.01〜0.2重量%
程度添加されており、その他に必要に応じてグル
コース、シユークロース、可溶性デンプン等の糖
類が0〜4重量%程度添加されていてもよく、更
にコーンステイーブリカー、豆乳、大豆粉、イー
ストエキス、ポリペプトン等が添加されていても
よい。 培養は、PH5.0〜6.5程度で適当な温度例えば20
〜33℃で振蘯培養、通気攪拌培養等によればよ
い。 そして、溶存酸素濃度が上昇し始めた時点から
上記基質の流加を開始し、溶存酸素濃度、PH、菌
体量がほぼ一定に推移するように上記基質の流加
量を設定する。一般的には、必要な基質の流加量
は糖類を基準とすると、蛋白は多めに、乳化油脂
類は少なめとなる。しかしながら、過少すぎては
添加効果が見られないので各々の菌株と基質の組
合せにより適宜定めればよいが、実際上は培養系
内の菌体乾物重量に対して毎時1〜6重量%、好
ましくは毎時1.5〜4.5重量%程度とするのがよ
い。流加方式は、一定時間を区切つて間歇的に流
加する方法、グリコースセンサーや溶存酸素濃度
センサー等を使用してコンピユータ制御によりほ
ぼ連続的に流加する方法等が用いられる。 培養物中からのリパーゼ類の取得は、培養中随
時リパーゼ活性を測定し、リパーゼ活性がほぼ最
大となる時点で菌体を濾過等の常法により除去
し、濾液を更に限外濾過し又はせずに、硫酸アン
モニウム沈澱法、アセトンやアルコール等による
有機溶媒沈澱法、イオン交換樹脂による吸着法等
で処理しリパーゼ類を回収する方法により行うこ
とができる。また、培養時間が長い場合や大容量
の場合は、基質を流加しつつ培養液を抜き出して
菌体分離及びその後の処理を行つてもよい。 本発明の方法により得られたリパーゼ類は、各
種用途に、従来法により得られたリパーゼ類と同
様にして使用できる。 〔実施例〕 以下に本発明の実施例、及び比較例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 尚、実施例及び比較例において、リパーゼ活性
の測定及びリポプロテインリパーゼ活性の測定
は、それぞれ以下のように行つた。 〔リパーゼ活性の測定〕 リパーゼ活性の測定は、農化誌36巻10号860頁
(1962年)に記載の山田等の方法に基づき以下の
ように行つた。 方 法 100mlの三角フラスコにPH6.0の0.1Mリン酸緩
衝液4mlとオリーブ油乳化液(80℃以下で溶解し
た2%ポリビニルアルコール水溶液と日局オリー
ブ油を3:1に混合乳化したもの)5mlを加え、
37±0.2℃で5分間予熱する。これにリパーゼを
含む試料1mlを加え、37±0.2℃で正確に30分間
反応させる。直ちにアセトン・エタノール(1:
1)液10mlを加えて反応を停止させた後、0.05N
苛性ソーダ液10mlとアセトン・エタノール(1:
1)液10mlを加え、フエノールフタレーンを指示
薬として0.05N塩酸溶液で逆滴定する。(ブラン
クとして0.1Mリン酸緩衝液とオリーブ油乳化液
にアセトン・エタノール液を加えた後、試料1ml
を加えたものを用いる。 リパーゼ活性の計算式 リパーゼ 活性(U/ml)=Tb−Ts/0.6×10×f×n 註〕Tb……ブランク滴定値; Ts……試料滴
定値; f……0.05N塩酸力価; n……試料希釈
倍数 (このリパーゼ活性は、脂肪酸0.1μeg/minを
遊離させる酵素量を1単位(U)とする。) 〔リポプロテインリパーゼ活性の測定〕 基質として、2%ポリビニルアルコール溶液
22.5mlにオリーブ油2.0gを加えて10℃以下で乳
化したもの1mlと成牛血清50mlを加えて37℃で30
分間インキユベートしたものを作成する。この基
質溶液2mlに0.2Mリン酸緩衝液(PH2.0)2mlを
加え37℃で5分間予熱する。これに上記の緩衝液
で適当に希釈した酵素液1mlを加え37℃で10分間
反応させ、濁度の減少を660nmの吸光度を測定す
ることにより求める。濁度の減少量と脂肪酸の生
成量とは比例関係が成り立つことが一般に知られ
ているので、予めダンコンベの方法〔ジヤーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of
Biochemistry)88,8(1963年)〕により生成脂
肪酸量と濁度減少の関係を調べた結果から酵素量
を知る。即ち、ここで示す酵素量1単位(U)と
は、脂肪酸μeg/minを遊離させる酵素量である。 実施例1及び比較例1 グルコース2%、コーンステイープリカー10
%、KH2PO40.1%、及びMgSO4・7H2O0.05%を
含有するPH5.8の培地60に、同一の培地400mlに
胞子数として106個/100mlの割合で接種し、28℃
で2日間培養したリゾープス・デレマーIFO
4754菌を接種し、通気量1VVM、温度28℃、回
転数250回転/分で通気攪拌培養した。その培養
経過を第1図及び第2図に示す。第1図及び第2
図中、1は醗酵時間と培養液の溶存酸素濃度
(DO、飽和値を100とする)との関係を示すグラ
フ、2は醗酵時間と培養液のPHとの関係を示すグ
ラフ、3は醗酵時間と培養液の菌体濃度(乾重量
%)との関係を示すグラフ、4は醗酵時間と培養
液のグルコース濃度との関係を示すグラフ、及び
5は醗酵時間とリパーゼ活性(U/ml)との関係
を示すグラフである。 第1図は、培養に際し、溶存酸素濃度の上昇開
始直後からグルコースの30W/V%溶液をグルコ
ース分として1時間毎に32gづつ流加(12回、即
ち11時間)した場合(実施例1)の培養経過を示
す。また、第2図は、流加を行わなかつた場合
(比較例1)の培養経過を示す。 第1図及び第2図から明らかな如く、実施例1
及び比較例1の何れの場合も、醗酵開始後20時間
でグルコースが消費され、次いで蛋白質等の資化
が始まり、菌体量は依然として増加するが、醗酵
開始後31時間で基質が消費しつくされ、急激に溶
存酸素濃度とPHの上昇が始まる。しかし、実施例
1において基質の流加を開始した時点以後におい
ては、何れの場合も、菌体濃度は殆ど増加しない
が、基質を流加しなかつた比較例1の場合は、醗
酵開始後34時間でリパーゼ活性が最大(261U/
ml)となり、以後は分解されて減少したのに対
し、基質を流加した実施例1の場合は、溶存酸素
濃度がほぼ同一水準を維持しており、醗酵開始後
45時間でリパーゼ活性が最大(510U/ml)とな
り、基質の流加によりリパーゼ活性はほぼ2倍と
なつた。 実施例2〜3及び比較例2 リゾープス・デレマーATCC 34612菌を、ポリ
ペプトン4%、グルコース2%、KH2PO40.1%、
及びMgSO4・7H2O0.05%を含有する培地400ml
を含む2の三角フラスコ中に胞子数として106
個/100mlを接種し、28℃で2日間回転培養し、
種菌とした。また、それぞれ下記表−1に示す各
種培地60を含む100の醗酵槽を121℃で20分間
殺菌した。次いで、これらの培地に、それぞれ上
記種菌を接種し、28℃で250回転/分の攪拌を行
い、頭初は通気量0.5VVMとし、溶存酸素濃度
(以下DOという)が1/5となつた以降は1VVMと
して培養した。比較例2は流加を行わず、実施例
2及び3は、培地中の基質が菌体によつて消費し
つくされ、DOが上昇しだした直後から流加を開
始し、それぞれ9時間及び7時間の流加を行つた
ものである。実施例2はグルコースのみ(流加量
30g/時)、実施例3はグルコース(流加量20
g/時)とポリペプトン(流加量15g/時)をそ
れぞれ水溶液として流加した。比較例2の最大リ
パーゼ活性が204U/mlに対し、実施例2では
508U/ml、実施例3では427U/mlの最大リパー
ゼ活性が得られた(下記表−1参照)。 実施例4〜7及び比較例3 菌株としてリゾープス・デレマー IFO 4697
菌を用い、且つそれぞれ下記表−1に示す各種培
地を用いた以外は実施例2と同様にして実施し
た。但し、比較例3は流加を行わず、実施例4は
シユークロース(流加量28g/時、流加時間5時
間)、実施例5はシユークロース(流加量26g/
時、流加時間10時間)、実施例6は乳化油脂(流
加量20g/時、流加時間7時間)、実施例7はポ
リペプトン(流加量45g/時、流加時間7時間)
をそれぞれ流加した。実施例においては、比較例
3に対して、流加時間の短いもので1.7倍、長い
もので2倍程度のリパーゼ活性が得られた(下記
表−1参照)。
【表】 実施例8〜10及び比較例4〜6 下記表−2の菌種欄に示す菌を用いた以外は、
実施例8〜10は実施例2の培養条件と、比較例4
〜6は比較例2の培養条件と同様にして実施し
た。流加開始時間は菌種によつて異なつたが、流
加時間は全て7時間とした。その結果を下記表−
2に示す。何れの菌を用いた場合も、実施例は比
較例に対してそれぞれ流加により2倍程度のリパ
ーゼ活性の向上が認められた。
【表】 尚、培養系に蓄積されたリパーゼは、全ての実
施例につき、菌体を濾過又は遠心分離によつて除
去し、培養濾液を限外濾過濃縮を行うか又は行わ
ずに、硫酸アンモニウム沈澱法、アセトンやアル
コール等による有機溶媒沈澱法、イオン交換樹脂
による吸着法等、常用的な手段で粗精製又は精製
して用いることができる。 実施例11〜12及び比較例7〜8 実施例11及び比較例7はゲオトリカム・キヤン
デイダム ATCC 34614菌を用い、実施例12及び
比較例8はアスペルギルス・オリゼエー ATCC
14605菌を用いた。培地は、米ヌカ4%、コーン
ステイープリカー5%、グルコース1%、KH2
PO40.1%、MgSO4・7H2O0.05%、及び消泡剤ア
デカノールSX 294(旭電化工業(株)製)0.05%を含
有するもの(PH5.8)を用いた。上記菌をそれぞ
れ上記培地100mlを含む500ml三角フラスコ中で28
℃で2日間培養し、種菌とした。また、それぞれ
上記培地6を含む10のジヤーフアーメンター
を121℃で30分間殺菌した。次いで、これらの殺
菌済の培地にそれぞれ上記種菌を胞子数として
106個/100ml接種し、実施例は基質が消費されて
DOが上昇し始めた直後から6時間、毎時3gの
グルコースを流加し、流加後1時間後に培養を終
了した。比較例は流加を行わず、DOが上昇し始
めてから1時間後に培養を終了した。培養終了
後、菌体を遠心分離した後、常法によつてリパー
ゼを回収した。 DO上昇後1時間後のリパーゼ活性は下記表−
3の通りであり、何れの菌を用いた場合でも、実
施例は比較例に対してそれぞれ流加により2倍程
度のリパーゼ活性の向上が認められた。
〔発明の効果〕
本発明のリパーゼ類の製造方法によれば、リパ
ーゼ類を簡単な手段で安価且つ多量に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における培養経過を示すグラ
フ、及び第2図は比較例1における培養経過を示
すグラフである。 1……醗酵時間と培養液の溶存酸素濃度
(DO、飽和値を100とする)との関係を示すグラ
フ、2……醗酵時間と培養液のPHとの関係を示す
グラフ、3……醗酵時間と培養液の菌体濃度(乾
重量%)との関係を示すグラフ、4……醗酵時間
と培養液のグルコース濃度との関係を示すグラ
フ、5……醗酵時間とリパーゼ活性(U/ml)と
の関係を示すグラフ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 糸状菌に属しリパーゼ類を生産するカビを液
    状培地で培養し、培養物中からリパーゼ類を取得
    するに際し、培地中の基質がほぼ消費されて溶存
    酸素濃度が増加し始める時点から糸状菌が利用し
    うる基質を菌体濃度が増加しない程度に流加し、
    培養物中のリパーゼ類濃度を増加させることを特
    徴とするリパーゼ類の製造方法。 2 流加される基質が、水溶性炭水化物、乳化油
    脂類、蛋白分解物、又は蛋白質から選ばれた1種
    又は2種以上の混合物であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のリパーゼ類の製造方
    法。 3 流加される基質の量が、培養系内の菌体乾物
    重量に対して毎時1〜6重量%であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のリパーゼ類の
    製造方法。 4 リパーゼ類が、リパーゼ(酵素番号3.1.1.3)、
    微生物リポプロテインリパーゼ(酵素番号
    3.1.1.34)、又はリゾフオスフオリパーゼ(酵素番
    号3.1.1.5)のいずれかであることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のリパーゼ類の製造方
    法。 5 糸状菌が、アスペルギルス(Aspergillus)
    属、ビユーベリア(Beauveria)属、ゲオトリカ
    ム(Geotricum)属、メタリジウム
    (Metarhizium)属、ムコール(Mucor)属、ペ
    シロミセス(Paecilomyces)属、ペニシリウム
    (Penicillium)属、リゾープス(Rhizopus)属、
    又はヴエルテイシリウム(Verticillium)属のい
    ずれかに属する菌であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のリパーゼ類の製造方法。 6 糸状菌が、ムコール(Mucor)属又はリゾ
    ープス(Rhizopus)属のいずれかに属する菌で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載
    のリパーゼ類の製造方法。 7 糸状菌が、ペニシリウム(Penicillium)属
    に属する菌であることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項記載のリパーゼ類の製造方法。
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