JPH0574168U

JPH0574168U - 可変速装置組込回転電機

Info

Publication number: JPH0574168U
Application number: JP8377292U
Authority: JP
Inventors: 秀明志津
Original assignee: 株式会社明電舎
Priority date: 1992-01-09
Filing date: 1992-12-04
Publication date: 1993-10-08

Abstract

(57)【要約】【目的】回転電機に可変速装置を組込み一括冷却とし
た。【構成】回転電機の外方又は外周に可変速装置を組込
んでファンにて冷却することにより、あるいはケース１
ａの内周、内部、外周に冷却配管７を備えたものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、半導体を応用した可変速装置とその負荷であるモータ等の回転電機との組込構造に関する。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来、モータとこのモータの可変速装置例えばトランジスタモジュールや電解コンデンサなどの素子とは、構造的にそれぞれ独立しており、この可変速装置もモータも発熱体であるため、それぞれ個別に冷却系を備えている。すなわち、それぞれ独立した冷却系を持つことは、可変速システム全体として、その全体体積を増大する要因となっている。

【０００３】また、可変速装置は多くＰＷＭ制御を行っており、このため出力ケーブルは通常の正弦波を取扱うものと比べて太くする必要があり、出力ケーブルの周囲鉄板が誘導により加熱されることが生じている。

【０００４】本考案は、全体を小型化すると共にケーブルも短くかつ加熱も生じない可変速装置組込回転電機の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する本考案の構成は、（１）回転電機の外方又は外周に同心円上に沿って又は軸方向に沿って可変速装置を備えたことを特徴とし、また、（２）回転電機のケースの外方又は外周に同心円周上に沿って又は軸方向に沿って可変速装置を備え、上記ケースの内部又は内周もしくは外周に軸方向に冷媒を通す冷却配管を備えたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

例えばモータの外周に又はその外周外方に可変速装置を組込む如く備えることにより、モータそれ自体の冷却風を可変速装置の冷却に用いる事ができ、、また、モータケースの内部又は内周又は外周に冷却配管を備えることにより、モータ自体の冷却と同時に可変速装置の冷却に寄与でき、小型化と一括冷却とを達成する。

【０００７】

【実施例】

ここで、図１〜図５を参照して本考案の実施例を説明する。図１〜図３は第１実施例であり、図１にあってモータ本体１の周囲にはモータ冷却フィン２が備えられると共に、このモータ冷却フィン２の一部には例えばトランジスタモジュール３が備えられている。このトランジスタモジュール３はモータ円周方向に沿って３個、軸方向に沿って３個備えられている。このためトランジスタモジュール３は、モータ本体１内に組込まれ小型化できると共にケーブルもわずかで済み、モータ本体１のファン４にて一括冷却される。

【０００８】図２は、第１実施例の変形例であり、モータ本体１の外方にトランジスタ冷却ヒートシンク５を設けており、このトランジスタ冷却ヒートシンク５には図１と同様円周方向に沿ってかつ軸方向に沿いトランジスタモジュール３が備えられている。トランジスタ冷却ヒートシンク５の内側にも冷却フィンが形成され、このヒートシンク５とモータ本体１とは数カ所（４カ所）にてねじ止め部６が形成されている。なお、トランジスタ冷却ヒートシンク５とモータ冷却フィン２とを一体化して形成することもできる。モータ本体１のファン４は、トランジスタ冷却ヒートシンク５とモータ冷却フィン２との間に冷却風を通す。

【０００９】図３は、図２の変形例であり、トランジスタモジュール３近傍のトランジスタ冷却フィンを長く、それ以外の部分にはモータ冷却フィン２を長くしており、それぞれの冷却効果を高めている。

【００１０】このように、図１〜図３に示す第１実施例によれば、冷却系が一つになってシステムの小型化が図られ、またケーブルの短小、誘導による加熱も極力減少できる一方、冷却効果が大きくなる。

【００１１】図４、図５は本考案の第２実施例であり、モータ本体１のケース１ａに冷媒を通す冷却配管７を備えたものを示す。すなわち、図４（ａ）のようにモータ本体１の外周に周方向にトランジスタモジュール３を備えた場合、図４（ｂ）に示すモータ本体１のケース１ａの内周又は外周にらせん状の溝を形成し、その溝内に例えば水を通す冷却配管７を配置したものを示している。この場合、最終的な製品としてみたときらせん状の貫通孔をケース１ａの内部に形成したような構造としてもよい。

【００１２】また、モータ本体１のケース１ａの内部に軸方向に沿う直線状の貫通孔７を設けたり、ケース１ａの内周又は外周に直線状の溝を形成して図４（ｃ）に示す冷却配管７を形成することができる。かかる図４（ｂ），（ｃ）に示すらせん状又は直線状の冷却配管７にあっては、図４（ａ）の如くモーター端側で周方向にトランジスタモジュール３を配置している関係上、冷媒を通す方向としてトランジスタモジュール３が取付けられている側より流すのが好ましい。これはトランジスタの許容ケース温度がモータの絶縁材許容温度に係るトランジスタ取付け場所の許容温度より低く、トランジスタを最も冷却したいという要請による。

【００１３】図５はトランジスタモジュール３が軸方向に並んだ例を示している。この場合、冷却配管７としては図５（ｂ）に示すようにケース１ａの外周面にて蛇行するように備えることにより、トランジスタモジュール３をも直接に冷却することができる。

【００１４】図４、図５ではケース１ａに対して冷却配管７を内周（図４（ｂ））、内部（図４（ｃ））、あるいは外周（図５（ｂ））に備えた例を示したが、構造上の簡単さとか冷却効率を勘案してケース内周、内部、外周いずれにも適用可能である。

【００１５】また、上述の冷却配管７を図１〜図３に適用することができ、例えば図１の外周にフィン２を備えたケース内部に直線上の冷却配管を備えたり、内周にらせん状冷却配管を備えたり、あるいはフィン２を部分的に切欠いて外周に蛇行する冷却配管を備えることができる。図２、図３におけるケース、トランジスタ冷却ヒートシンク５の少なくとも一方、あるいはこれらの間に冷却配管を備えるようにもできる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、冷却系が一つになりシステムの小形化、コストダウンが図られ、また、ケーブルの短縮や障害も少なくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一実施例の一例の（ａ）側面図と（ｂ）正面
図である。

【図２】第一実施例の変形例の（ａ）側面図と（ｂ）正
面図である。

【図３】図２の変形例の部分図である。

【図４】第二実施例の一例の（ａ）外観図と（ｂ），
（ｃ）冷却配管の構造図である。

【図５】第二実施例の変形例の（ａ）外観図と（ｂ）冷
却配管の構造図である。

【符号の説明】

１モータ本体１ａケース２モータ冷却フィン３トランジスタモジュール４ファン５トランジスタ冷却ヒートシンク６ねじ止め部７冷却配管

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】回転電機のケースの外方又は外周に同心
円周上に沿って又は軸方向に沿って可変速装置を備えた
可変速装置組込回転電機。
【請求項２】回転電機のケースの外方又は外周に同心
円周上に沿って又は軸方向に沿って可変速装置を備え、
上記ケースの内部又は内周もしくは外周に軸方向に冷媒
を通す冷却配管を備えた可変速装置組込回転電機。