JPH0572859U - 可動トレイ型ソータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷装置或いは複写装置から出る印刷用紙或
いは複写用紙を多数の組にソーティングすべく連結使用
できると共にソーティング不要時の用紙受容容量の大き
い可動トレイ型ソータを提供する。 【構成】 複数個のビントレイと用紙搬送用の搬送トレ
イとがスライダにより支持されたソータに於て、搬送ト
レイの出口端に排紙トレイを適宜取外し可能に取付ける
構造とした可動トレイ型ソータ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、印刷装置或いは複写装置より送り出される印刷用紙或いは複写用紙 を分配受容するソータに係り、特に可動トレイ型のソータに係る。

【０００２】

【従来の技術】

印刷装置や複写装置より送り出される印刷用紙或いは複写用紙を分配受容する ソータは従来より種々提案されており、その一つは、各々ビンを構成する複数個 のトレイと、前記複数個のトレイを一括支持するスライダとを有し、前記スライ ダが移動することにより前記ビンに用紙を受入れるよう構成された可動トレイ型 ソータとして知られている。可動トレイ型ソータは、一般に、スライダに複数個 のトレイを上下方向に互いに所定間隔をおいて一列に有しており、前記スライダ と共に前記複数個のトレイが一斉に上下方向に前記トレイの配設間隔に応じて分 割移動することにより各トレイ間のビンが印刷装置或いは複写装置の用紙排出口 に順次整合し、前記ビン内に前記用紙排出口より送り出される用紙を受入れるよ うになっており、そのビン数は前記トレイの個数により決まる。

【０００３】 従って、可動トレイ型ソータに於ては、前記トレイの個数が増大することによ ってビン数が増大するが、そのビン数の増大に伴い高さが高くなり、起立した人 によって各ビンより用紙が容易に無理なく取出されるためにはその個数の増大に 限度がある。

【０００４】 高さを高くすることなく必要に応じて選択的にビン数を無制限に増大するため に、各々ビンを構成する複数個のビントレイと、前記複数個のビントレイを一括 支持するスライダとを有し、前記スライダが移動することにより前記ビンの各々 に用紙を受入れるよう構成され、前記スライダには用紙受入れ方向に用紙を搬送 する搬送手段を備えた搬送トレイが取付けられている如き可動トレイ型ソータを 用い、複数個の可動トレイ型ソータをその用紙受入れ方向に連結し、印刷装置或 いは複写装置の用紙排出口に近い側の前側のソータの前記搬送トレイにより後側 のソータへ用紙を送り込むことにより、ソータの連結個数に応じてソータ高さを 高くすることなくビン数を無制限に増大することが特開昭５９−１５８７６３号 公報に於て提案されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如くスライダに支持された複数個のビントレイと用紙搬送手段を供えた 搬送トレイとを有し順次連結可能に構成される可動トレイ型ソータは、ソーティ ングの必要なしに印刷用紙や複写用紙を受けるときには、複数個のビントレイの いずれか一つ、例えば最上段のビントレイを印刷用紙や複写用紙の排紙口に整合 させた状態を保って使用される。

【０００６】 しかし、複数個のビントレイが上下に重ねられる構造では、各ビントレイの大 きさはあまり大きくできないので、各ビントレイの用紙受容容量は比較的小さく 、ソーティングなしで大量の印刷用紙や複写用紙を受容する場合にビントレイの 容量不足が生ずる虞れがある。

【０００７】 本考案は、上記の如くスライダに支持された複数個のビントレイと搬送トレイ とを有する可動トレイ型ソータを、ソーティングの必要がないときに大容量の用 紙受容装置として作動することができ、更に又この種の可動トレイ型ソータが特 に孔版印刷装置による孔版印刷用紙を取扱う場合に、印刷用紙が積重ねられる前 にできるだけ印刷インキを乾燥させる効果が得られるように、改良することを課 題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

かかる課題は、本考案によれば、各々ビンを構成する複数個のビントレイと、 前記複数個のビントレイを一括支持するスライダとを有し、前記スライダが移動 することにより前記ビンの各々に用紙を受入れるよう構成され、前記スライダに は用紙受入れ方向に用紙を搬送する用紙搬送手段を備えた搬送トレイが取付けら れている可動トレイ型ソータに於て、前記搬送トレイの出口端に適宜取外し可能 に排紙トレイを取付けたことを特徴とする可動トレイ型ソータによって達成され る。

【０００９】

【作用】

上記の如く複数個のビントレイと搬送トレイとを有する可動トレイ型ソータの 搬送トレイの出口端に排紙トレイを適宜取外し可能に取付ける構造とすることに より、かかる可動トレイ型ソータをソーティングを行わない排紙受容装置として 作動させる場合には、排紙トレイを任意に大きくしておくことにより、十分大き い用紙受容容量を有する態様ににて作動させることさせることができる。

【００１０】 又上記の排紙トレイは搬送トレイの出口端に取付けられるので、このソータが 孔版印刷装置の排紙の受容に使用されるときには、孔版印刷装置より排出された 印刷用紙は搬送トレイによりその搬送距離を搬送された後排紙トレイ上に受けら れ、印刷用紙が印刷装置を出た後排紙トレイ内にて積重ねられる前に空気中を移 動する距離が増大し、印刷用紙の積重ねに先立つインキの乾燥がよくなり、特に 印刷用紙の積重ねに先立つインキの乾燥が重要である孔版印刷の場合有益なイン キ乾燥作用がられる。

【００１１】 又勿論かかる可動トレイ型ソータを複数台連結して多数組のソーティングを行 うときには、少なくとも連結の手前側に位置するソータは排紙トレイを取外した 状態にて使用されればよい。

【００１２】

【実施例】

以下に添付の図を参照して本発明を実施例について詳細に説明する。

【００１３】 図１は本発明による可動トレイ型ソータの一つの実施例を示している。１はソ ータを総括的に示しており、該ソータはキャスタ４を備えた基台２を有し、基台 ２の一端部にはポスト３が垂直方向に設けられている。ポスト３はその高さ方向 の中間部に用紙受入れ口５を有している。ポスト３には用紙受入れ口５を用紙が 通過したことを検出するセンサ２５が取付けらけている。ポスト３には案内レー ル６がその延在方向、即ち上下方向に延在して設けられている。案内レール６は 用紙受入れ口５に対応する高さ位置を横切って上下方向に延在しており、該案内 レールにはスライダ７が上下方向に摺動可能に係合している。

【００１４】 スライダ７には箱状の以下に説明されるように用紙を搬送する装置を備えた搬 送トレイ８とビンとして作用する板状の複数個のビントレイ９とが上下方向に互 いに所定の等間隔をおいて取付けられている。ビントレイ９は各々その上に用紙 を受入れてこれを収容するビン１０を構成しており、スライダ７がレール６に案 内されて上下方向に各トレイの配設間隔に応じて上下方向に分割移動することに より各トレイの一つが選択的に用紙受入れ口５に整合するようになっている。

【００１５】 搬送トレイ８は、最下段に設けられており、ビントレイ９が用紙受入れ方向に 見て上方に傾斜しているのに対し、搬送トレイ８は、実質的に水平に設けられ、 最下段のビントレイ９との間に用紙受入れ方向、即ち図にて左右方向に見て両端 を開放された用紙通路２４を構成している。

【００１６】 搬送トレイ８にはその用紙を受入れる入口端の近傍と用紙が出ていく出口端の 近傍とに各々軸１４と１５とによって担持されたプーリ１６と１７とが設けられ ている。プーリ１６と１７にはゴム或いはゴム類似品により構成された糸状の無 端ベルト１８が掛け渡されている。無端ベルト１８はその上側スパンにて搬送ト レイ８の上面に沿って用紙受入れ方向に延在している。プーリ１６はトレイ８の 箱内に設けられた電動機１９にベルト式の伝動装置２０によって駆動連結され、 電動機１９によって図にて時計廻り方向に選択的に回転駆動されるようになって いる。搬送トレイ８の上板には複数個の空気吸引口２０が設けられており、また 搬送トレイ８の下底部には電動式の吸引ファン装置２１が取付けられており、該 吸引ファン装置は空気吸引口２０より外気を吸引して用紙を無端ベルト１８上に 吸引保持するようになっている。

【００１７】 搬送トレイ８の出口端には排紙トレイ２２を選択的に搬送トレイ８に取付ける ための取付部材２３が設けられている。

【００１８】 スライダ７には一連のラック歯１１が上下方向に延在して設けられており、該 ラック歯には軸１２によってポスト３に回転可能に取付けられた駆動ピニヨン１ ３が噛合している。ピニヨン１３は、基台２上の駆動制御ボックス２a 内の図に は示されていない電動機によって選択的に回転駆動され、スライダ７を最下段の 用紙通路が用紙受入れ口５に整合する最上昇位置と図示されている如く最上段の ビン１０が用紙受入れ口５に整合する最降下位置との間に搬送トレイ８及びビン トレイ９の配設間隔に応じて分割駆動するようになっている。

【００１９】 上述の如き構成よりなる可動トレイ型ソータ１は、例えば第２図に示されてい る如く、孔版式の製版印刷装置３０と組合せられて用いられる。製版印刷装置３ ０は、特願昭５７−２０７２１６号に於て提案されている如き孔版式製版印刷装 置であって良く、外周面に原紙クランプ装置３２を有し内側に図示されていない インキ供給装置を有し図にて反時計廻り方向に回転駆動される多孔構造の円筒状 版胴３１と、プレスローラ３３と、給紙台３４と、給紙ローラ３５と、ベルト式 の強制排紙装置３６と、可動光源ボックス３７と固定の押圧板３８とを含む押圧 式感熱製版装置３９と、原紙貯容部４０と、原紙カッタ４１とを含んでおり、全 体を架台４５上に載置されている。

【００２０】 製版印刷装置３０の用紙排出口４２は製版印刷装置４２が架台４５上に載置さ れることによりソータ１の用紙受入れ口５に対応する高さ位置に位置する。製版 印刷装置３０の用紙排出口４２とソータ１の用紙受入れ口５との間にはベルト式 の用紙搬送装置４３が配設され、製版印刷装置３０の用紙排出口４２より排出さ れる印刷済みの印刷用紙は用紙搬送装置４３によってソータ１の用紙受入れ口５ へ向けて搬送されるようになっている。 用紙搬送装置４３の用紙搬送速度及び 無端ベルト１８による用紙搬送速度は製版印刷装置３０が最高速度にて印刷され ている時の排紙速度にほぼ等しい速度に設定されていて良く、これによって印刷 用紙の排紙及び分配収納過程に於て印刷用紙の排紙流れが淀むことがない。

【００２１】 ソートモードに於ては、製版印刷装置３０よりの印刷用紙が用紙受入れ口５を 通過してこれに整合しているビン１０内に収納されたことがセンサ２５によって 検出されるたびにスライダ７が前記最上昇位置より最降下位置へ向けて分割駆動 され、用紙受入れ口５に整合するビン１０が変更されることにより各ビン１０に 印刷用紙が分配収納される。各ビン１０に印刷用紙が分配収納されてスライダ７ が、第２図に示されている如く、最上昇位置に位置すると、用紙通路２４が用紙 受入れ口５に整合するようなり、この時には製版印刷装置３０の用紙排出口４２ より用紙搬送装置４３によってソータ１の用紙受入れ口５へ搬送された印刷用紙 は更に搬送トレイ８上の無端ベルト１８によって用紙通路２４を通過して排紙ト レイ２２上に排紙される。勿論ソータ１は図に示す状態にてソーティングを行わ ないで印刷用紙を全て排紙トレイ２２に受ける態様に使用されてもよい。

【００２２】 又、印刷枚数がソータ１のビン数を上回る時にはその過剰枚数分の印刷用紙は 搬送トレイ８の無端ベルト１８によってすべて排紙トレイ２２上に排紙されて良 い。

【００２３】 ソータ１は、一つのものではビン数が不足する場合には、第３図に示されてい る如く複数個をその用紙受入れ方向に多連に連結されて用いられ、ビン数の増設 を行われる。この場合、少なくとも他の一つのソータに先立って配置されるソー タの排紙トレイ２２は取外される。

【００２４】 かかる連結モードに於ては、印刷開始時に於ては、各ソータ１のスライダ７は 全て最降下位置に位置しており、まず製版印刷装置３０の側ある最前列のソータ １のビン１０が用紙受入れ口５より一枚の印刷用紙を受入れるたびにこの最前列 のソータ１のスライダ７が最上昇位置へ向けて分割移動する。この最前列のソー タ１の全てのビン１０内に各々印刷用紙が分配収納され、スライダ７が最上昇位 置に位置すると、用紙受入れ口５に用紙通路２４が整合するようになり、製版印 刷装置３０よりの印刷用紙は、最前列のソータ１の無端ベルト１８によってその 用紙通路２４を通過してこれより一つ後列、即ち中列のソータ１の用紙受入れ口 ５よりそれのビン１０へ送り込まれるようになり、今度はこの中列のソータ１の ビン１０が用紙受入れ口５より一枚の印刷用紙を受入れるたびに該中列のソータ １のスライダ７が最降下位置より最上昇位置へ向けて分割移動し、ビン１０の各 々に印刷用紙が分配収納される。前記中列のソータ１のスライダ７が最上昇位置 に位置するようになると、製版印刷装置３０よりの印刷用紙は、最前列のソータ １の用紙通路２４及び中列のソータ１の用紙通路２４を経て最後列のソータ１の 用紙受入れ口５へ搬送され、この最後列のソータのビン１０に分配収納されるよ うになる。

【００２５】 スタッドモード時に於ては、ビン１０に所定枚数の印刷用紙が収納されるたび に上述したソートモード時と同様にスライダ７が分割移動し、各列のビン１０に 各々所定枚数の印刷用紙が仕分け収納されるようになる。

【００２６】 以上に於ては、本考案を特定の実施例について詳細に説明したが、本考案は、 これに限定されるものではなく、本考案の範囲内にて種々の実施例が可能である ことは当業者にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による可動トレイ型ソータの一つの実施
例を示す縦断面図。

【図２】本考案による可動トレイ型ソータを製版印刷装
置と組合せて使用する状態を示す概略構成図。

【図３】本考案による可動トレイ型ソータを多連に連結
して使用する状態を示す概略構成図。

【符号の説明】

１…可動トレイ型ソータ ２…基台 ３…ボスト ４…キャスタ ５…用紙受入れ口 ６…案内レール ７…スライダ ８…搬送トレイ ９…ビントレイ １０…ビン １１…ラック歯 １２…軸 １３…駆動ピニヨン １４、１５…軸 １６、１７…プーリ １８…無端ベルト １９…電動機 ２０…空気吸引口 ２１…吸引ファン装置 ２２…排紙トレイ ２３…取付部材 ２４…用紙通路 ２５…センサ ３０…製版印刷装置 ３１…円筒状版胴 ３２…原紙クランプ装置 ３３…プレスローラ ３４…給紙台 ３５…給紙ローラ ３６…強制排紙装置 ３７…可動光源ボックス ３８…押圧板 ３９…押圧式感熱製版装置 ４０…原紙貯容部 ４１…原紙カッタ ４２…用紙排出口 ４３…用紙搬送装置 ４５…架台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各々ビンを構成する複数個のビントレイと、前記複数個
   のビントレイを一括支持するスライダとを有し、前記ス
   ライダが移動することにより前記ビンの各々に用紙を受
   入れるよう構成され、前記スライダには用紙受入れ方向
   に用紙を搬送する用紙搬送手段を備えた搬送トレイが取
   付けられている可動トレイ型ソータに於て、前記搬送ト
   レイの出口端に適宜取外し可能に排紙トレイを取付けた
   ことを特徴とする可動トレイ型ソータ。