JPH0571410A - 車両用電子制御装置 - Google Patents

車両用電子制御装置

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JPH0571410A
JPH0571410A JP25597891A JP25597891A JPH0571410A JP H0571410 A JPH0571410 A JP H0571410A JP 25597891 A JP25597891 A JP 25597891A JP 25597891 A JP25597891 A JP 25597891A JP H0571410 A JPH0571410 A JP H0571410A
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JP
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data
microcomputer
bit
transmission
general
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Application number
JP25597891A
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English (en)
Inventor
Taku Kawauchi
卓 川内
Kenji Iwasaki
顕司 岩崎
Yuichi Fujita
裕一 藤田
Yukito Fujimoto
幸人 藤本
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの回転に同期してデータ通信が行う
ように構成された車両用電子制御装置において、データ
通信を行う複数のマイクロコンピュータ間で、相手方C
PUの異常等のチェックを行う。 【構成】 第2マイクロコンピュータ21Tはウォッチ
ドッグタイマ88を備えていて、その出力信号は、汎用
送信ポート22Pを介して第1マイクロコンピュータ1
1Tの汎用受信ポート12Qに送信される。前記第1マ
イクロコンピュータ11T側の異常信号発生手段63A
が、前記ウォッチドッグタイマ88の出力信号を用いて
第2マイクロコンピュータ21Tの異常を検出した場合
には、LED12L及びランプ12Mを付勢し、第2マ
イクロコンピュータ21Tの異常を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用電子制御装置に関
するものであり、特に、複数のマイクロコンピュータを
有する車両用電子制御装置において、各マイクロコンピ
ュータ間で直接各種データ通信を行う車両用電子制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、自動二輪車等(以下、車両とい
う)におけるエンジンの点火時期制御、あるいはインジ
ェクタを用いた燃料噴射制御等は、マイクロコンピュー
タを備えた電子制御装置を用いて行われている。また、
近年、ノッキングコントロール(ノッキング防止のため
の車両制御)等が行われるようになり、このためのノッ
キング検出手法も各種提案されている。
【0003】ところで、このノッキング検出は、比較的
複雑な処理を必要とするために、前述したような点火時
期制御、燃料噴射制御等を行うためのマイクロコンピュ
ータとは別のマイクロコンピュータを用いる場合があ
る。そして、これらのマイクロコンピュータにおいて
は、それぞれ他方のマイクロコンピュータより出力、あ
るいは演算されたデータを用いて、各種データの演算を
行う必要があるので、各マイクロコンピュータ間ではデ
ータ通信が行われる。
【0004】このため、従来においては、図19に示さ
れるように、複数のマイクロコンピュータ間(第1及び
第2マイクロコンピュータ1及び2間)に、1ビットの
データを送受信するための通信ライン3を、通信に必要
なビット数だけ設けてパラレル通信を行うか、あるいは
図20に示されるように、データ送信用及び受信用の通
信ライン4を2本設けると共に、それぞれのライン4の
送信端及び受信端にシリアルポート5を設けて、各マイ
クロコンピュータ内の基準クロックを用いたシリアル通
信を行うようになっている。
【0005】ところで、図19に示されたようなパラレ
ル通信においては、次のような欠点がある。 (A) 通信すべきデータ数が増えると、その分だけ通信ラ
インが増えるので、当該車両用電子制御装置の構成が大
形、複雑化し、また製造コストが上昇する。 (B) 通信ラインが増えただけ当該車両用電子制御装置の
故障の確率が高くなり、信頼性が低下する懸念もある。
【0006】また図20に示されたようなシリアル通信
においても、次のような欠点がある。 (C) データ送受信のためにシリアルポートが必要であ
り、当該車両用電子制御装置が大形化する。 (D) データの送受信先が複数にまたがる場合には、シリ
アルポートを増設したり、あるいは切替回路が必要とな
るので、当該車両用電子制御装置の構成がさらに複雑、
大形化する。 (E) データ通信がマイクロコンピュータのクロックに同
期して行われるので、エンジンの回転に同期したデータ
通信が行えない。すなわち、車両の制御においては、エ
ンジン回転数に応じて各種制御機器の制御(例えば点火
時期制御、燃料噴射制御、ノッキング制御等)を行う必
要があるが、エンジンの回転に同期したデータ通信が行
えないと、前記各種制御機器の制御を正確に行うことが
できない。
【0007】上記したような不具合を解決するために、
本出願人は、特願平1−287881号において、特別
なシリアルポートを必要とすることなく、かつエンジン
回転に同期して、複数のマイクロコンピュータ間でシリ
アルデータ通信を行うことができる車両用電子制御装置
をすでに提案している。この車両用電子制御装置は、具
体的には、当該車両用電子制御装置を構成する複数のマ
イクロコンピュータのそれぞれに汎用の送信ポート及び
受信ポートを設け、前記送信ポートからはクランク軸回
転角に応じて1ビットずつデータを送信すると共に、前
記受信ポートからはクランク軸回転角に応じて1ビット
ずつデータを受信するようにし、そして、データの送受
信を行う一方のマイクロコンピュータからのデータの送
信、及び該データを受信する他方のマイクロコンピュー
タによるデータの受信をタイミングをずらすようにし
て、すなわち位相差をもって行うようにしたものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記出願に開示された
技術においては、当該車両用電子制御装置を構成する複
数のマイクロコンピュータ間では、それぞれのCPU、
若しくは送信若しくは受信ポート等の異常、又はデータ
のノイズ重畳等のチェックを行う技術が開示されていな
い。
【0009】本発明は、前述の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、エンジンの回転に同
期してデータ通信が行うように構成された車両用電子制
御装置において、データ通信を行う複数のマイクロコン
ピュータ間で、それぞれのCPU、若しくは送信若しく
は受信ポート等の異常、又はデータのノイズ重畳等のチ
ェックを行うことのできる車両用電子制御装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明は、当該車両用電子制御装置を構成する
少なくとも一のマイクロコンピュータに、送信すべきデ
ータを用いて該データにパリティチェック用のパリティ
ビットを付加しフレームデータを作成するフレームデー
タ作成手段を設け、少なくとも他のマイクロコンピュー
タ側で、受信された前記フレームデータからパリティビ
ットを検出するようにした点に特徴がある。
【0011】また少なくとも一のマイクロコンピュータ
に、ウォッチドッグタイマと、該ウォッチドッグタイマ
の出力信号を送信するためのウォッチドッグ出力送信用
汎用送信ポートとを設け、少なくとも他のマイクロコン
ピュータに、前記ウォッチドッグ出力送信用汎用送信ポ
ートに接続されるウォッチドッグ出力受信用汎用受信ポ
ートを設けるようにした点にも特徴がある。
【0012】さらに、前記データ送信手段より送信され
るべきフレームデータをバッファ内に一時記憶し、該バ
ッファ内データを、クランク軸回転角に応じて1ビット
ずつ出力するようにした点にも特徴がある。
【0013】さらにまた、前記のパリティビット又はウ
ォッチドッグ出力より異常が検出された場合には、その
旨を表示するようにした点にも特徴がある。
【0014】
【作用】送信側でパリティチェック用のパリティビット
を付加したフレームデータを送信し、受信側で前記パリ
ティビットを検出するので、送信側マイクロコンピュー
タやデータの送信ラインの異常、あるいはノイズの混入
等を、データ受信側マイクロコンピュータで検出するこ
とができる。
【0015】同様に、データの送信側マイクロコンピュ
ータからデータ受信側マイクロコンピュータに対してウ
ォッチドッグタイマの出力信号が送信されるので、送信
側マイクロコンピュータの異常をデータ受信側マイクロ
コンピュータで検出することができる。
【0016】さらに、送信されるべきフレームデータを
バッファ内に一時記憶するようにすれば、クランク軸回
転角に応じたデータの送信が、バッファ内からのデータ
の読出しだけで済むようになる。
【0017】さらにまた、前記異常等が検出された場合
にその旨を表示すれば、当該車両用電子制御装置の異常
の生じた箇所(すなわち異常の生じたマイクロコンピュ
ータ、あるいはポート、通信ライン等)を特定すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説
明する。図3は本発明の第1の実施例のブロック図であ
る。同図において、当該車両のエンジン回転に応じて、
公知の手法により取り出されるシリンダパルス、TDC
パルス及びクランクパルスは、波形整形回路31を介し
て、第1マイクロコンピュータ11に入力される。
【0019】当該エンジンが、4気筒4サイクルエンジ
ンであるものとすると、シリンダパルスはクランク軸が
2回転(720度)するたびに1パルス出力、TDCパ
ルスは各気筒のピストンが上死点に達するごとに1パル
ス出力、すなわちクランク軸が2回転するごとに4パル
ス出力、そしてクランクパルスは、この例においてはT
DCパルスが1パルス出力されるたびに6パルス出力さ
れる。このシリンダパルス及びクランクパルスは、後述
する第2マイクロコンピュータ21にも入力される。
【0020】前記第1マイクロコンピュータ11は、当
該車両の主要制御、例えば点火時期制御、燃料噴射制御
等を行うものであり、CPU12(以下、メインCPU
12という)、並びにROM、RAM及び入出力インタ
ーフェース等(いずれも図示せず)を備えている。吸気
管内負圧(絶対圧)Pbaを検出するPbaセンサ32、エ
ンジン冷却水温度Tw を検出するTw センサ33、大気
圧Pa を検出するPaセンサ34、及びスロットル弁開
度を検出するTh センサ35等は、A/D変換器37を
介して前記第1マイクロコンピュータ11に接続されて
いる。また、この第1マイクロコンピュータ11は、イ
グナイタ41及びイグニションコイル42を介して点火
プラグ43に、またドライバ44を介してインジェクタ
45に、それぞれ接続されている。
【0021】前記第1マイクロコンピュータ11による
点火時期制御、燃料噴射制御は、公知の手法によるもの
である。燃料噴射制御は、例えば特公昭62−8625
号公報に記載されている。当該エンジンの吸排気弁駆動
用のカム(図示せず)は複数種有り、例えば当該エンジ
ンの回転数及び負荷に応じてそれらが選択される。この
カム選択のための信号(以下、バルブタイミングV/T
という)は、当該エンジンの回転数及びエンジンの負荷
状態信号を用いて、第1マイクロコンピュータ11で演
算される。このバルブタイミングV/Tはドライバ46
に出力され、そして、前記カムを選択するソレノイド4
7が駆動される。
【0022】前記第2マイクロコンピュータ21は、当
該エンジンのノッキングを検出するものであり、前記第
1マイクロコンピュータ11と同様にCPU22(以
下、ノックCPU22という)、並びにROM、RAM
及び入出力インターフェース等(いずれも図示せず)を
備えている。エンジンのシリンダヘッドに設けられるノ
ックセンサ(圧力センサ)38は、波形整形回路39を
介して、前記第2マイクロコンピュータ21に接続され
ている。
【0023】さて、前述のように、第2マイクロコンピ
ュータ21は、ノッキングを検出するが、このノッキン
グ検出のためには、ノックセンサ38の出力信号のみな
らず、Pbaセンサ32及びTw センサ33の出力信号、
並びにバルブタイミングV/Tをも必要とする。前記P
baセンサ32及びTw センサ33の出力信号並びにバル
ブタイミングV/T、並びにパリティチェック用のビッ
ト(パリティビットP1)は、後述する手法により、メ
インCPU12の汎用送信ポート12AからノックCP
U22の汎用受信ポート22Bに、通信ライン10を介
して直接送信される。
【0024】また、前記第1マイクロコンピュータ11
は、第2マイクロコンピュータ21で判別された、ノッ
キングしているか否かを示す情報(以下、ノック(Kno
ck)フラグという)、及びノックセンサ38が正常に動
作しているか否かを示す信号(フェ―ルセ―フ信号、以
下、F/Sフラグという)を用いて、ノッキングを防止
するための点火時期制御(以下、ノックコントロールと
いう)を行う。このノックコントロールは、当該エンジ
ンがノッキングしている場合には点火時期を遅角し、ノ
ッキングがなくなった場合には、点火時期を元に戻す
(点火時期を進角する)ものである。このようなノック
コントロールの手法は、例えば特開昭63−29061
号公報に記載されている。
【0025】前記ノックフラグ及びF/Sフラグ、並び
にパリティチェック用のパリティビットP2は、後述す
る手法により、ノックCPU22の汎用送信ポート22
AからメインCPU12の汎用受信ポート12Bに通信
ライン10を介して直接送信される。また、前記第2マ
イクロコンピュータ21は、ウォッチドッグタイマを
(図示せず)備えていて、その出力信号はノックCPU
22の汎用送信ポート22PからメインCPU12の汎
用受信ポート12Qに通信ライン10を介して直接送信
される。
【0026】前記メインCPU12及びノックCPU2
2には、それぞれ異常表示用のLED12L及びLED
22Lが接続されている。この第1マイクロコンピュー
タ11には、当該車両用電子制御装置が搭載された車両
の運転席に設けられた異常表示用のランプ12Mにも接
続されている。なお、図示されていないが、第2マイク
ロコンピュータ21も、前記ランプ12M、又は運転席
に設けられた他の異常表示用ランプ等に接続されても良
い。
【0027】なお、図3においては、同図に示された各
構成要素に電力を供給する電源(バッテリ)の図示は省
略されている。
【0028】さて、このような構成を有する車両用電子
制御装置の動作のうち、メインCPU12及びノックC
PU22間のデータ通信の手法を、以下に詳細に説明す
る。
【0029】メインCPU12の送信ポート12Aから
ノックCPU22の受信ポート22Bに対して送信され
るデータは、次の4種6ビットのデータである。 バルブタイミングV/T:“L”/“H”情報(1ビ
ット) 吸気管内負圧Pba:ゾーン情報 4段階(2ビット) 冷却水温度Tw :ゾーン情報 4段階(2ビット) パリティビットP1(パリティチェック用のビッ
ト):“0”/“1”情報(1ビット) また、ノックCPU22の送信ポート22Aからメイン
CPU12の受信ポート12Bに対して送信されるデー
タは、次の3種3ビットのデータである。 ノックフラグ:“L”/“H”情報(1ビット) F/Sフラグ:“L”/“H”情報(1ビット) パリティビットP2(パリティチェック用のビッ
ト):“0”/“1”情報(1ビット) まず、メインCPU12からノックCPU22にデータ
を送信する場合のデータ通信手法を説明する。
【0030】図4はメインCPU12からノックCPU
22へデータ送信を行う場合の主要動作を示すタイムチ
ャート、図5及び図6はこの場合にメインCPU12に
より行われる主要処理動作(クランク処理及び点火時期
/燃料量演算処理)を示すフローチャート、同様に図8
はこの場合にノックCPU22により行われる主要処理
動作(クランク処理)を示すフローチャートである。図
7及び図9はメインCPU12及びノックCPU22に
より実行されるバックグラウンド処理を示すフローチャ
ートである。
【0031】なお、図4の下方に示されたRxbufは、図
8のステップS34に関して後述する、第2マイクロコ
ンピュータ21内の8ビットバッファ(レジスタ)を示
している。また、図4に示されるように、TDCパルス
の立ち上がりの直後に発生するクランクパルスの発生ス
テージを、第0ステージとし、以下、次のTDCパルス
が発生するまで、クランクパルスの発生毎にステージ番
号がインクリメントされる。すなわち、ステージ番号は
0から5までである。このステージは、当該エンジンの
クランク軸回転角を示すものである。
【0032】メインCPU12により行われるクランク
処理(クランクパルスに同期した処理)は、各ステージ
の開始時に発生する割込み信号により行われる。図5に
は、このクランク処理のうち、メインCPU12からノ
ックCPU22へデータ送信を行う場合の主要処理のみ
が示されている。また、第0ステージにおいてクランク
処理が終了した直後に、図6に示される点火時期/燃料
量演算処理が行われる。この点火時期/燃料量演算処理
が終了する前に、第1ステージとなった場合には、図4
に示されるように、クランク処理が割り込みにより優先
的に行われ、該クランク処理が終了した後、再び点火時
期/燃料量演算処理の続きが実行される。
【0033】また、図6には、点火時期/燃料量演算処
理のうち、メインCPU12からノックCPU22へデ
ータ通信を行う場合の主要処理のみが示されている。ま
た、メインCPU12は、演算等の負荷が軽くなった場
合に、図7に示されるバックグラウンド処理を行う。
【0034】ノックCPU22により行われるクランク
処理も、各ステージの開始時に発生する割込み信号によ
り行われる。図8には、このクランク処理のうち、メイ
ンCPU12からノックCPU22へデータ送信を行う
場合の主要処理のみが示されている。また、ノックCP
U22は、演算等の負荷が軽くなった場合に、図9に示
されるバックグラウンド処理を行う。
【0035】まず、メインCPU12の動作から説明す
る。まず図6の点火時期/燃料量演算処理においては、
ステップS11で、Pbaセンサ32より出力される吸気
管内負圧Pba信号を読み込む。ステップS12において
は、読み込まれたPbaを、4段階に区分された領域(ゾ
ーン)のうちのいずれに入るかを決定する。すなわち、
この処理では、読み込まれたPbaを2ビットのデジタル
データに変換する。この変換された2ビットデータは、
第1マイクロコンピュータ11内の8ビットバッファ
(レジスタ)Txbuf(第0ビット〜第7ビット)のうち
の第1及び第2ビット目に記憶される(図10A参照、
同図において、Pbaデータは符号Xで示されている)。
【0036】ステップS13においては、後述する図7
のステップS22において判別、記憶された冷却水温度
Tw の領域(ゾーン)を読み出す。この冷却水温度ゾー
ンは、前述のように4段階に区分されており、Tw デー
タは2ビットである。また、前記ステップS22におい
ては、Tw データは、第1マイクロコンピュータ11内
の8ビットレジスタの第3〜第4ビット目に記憶されて
いる(図10B参照、同図において、Tw データは符号
Yで示されている)。
【0037】ステップS14においては、ステップS1
3において読み出された8ビットレジスタの内容を、バ
ッファTxbuf内に合成する(図10C参照)。
【0038】ステップS15においては、当該第1マイ
クロコンピュータ11で演算、設定されたバルブタイミ
ングV/T(1ビットデータ)が読み込まれ、そして、
ステップS16において、前記データがバッファTxbuf
の第5ビット目に記憶される(図10D参照、同図にお
いて、バルブタイミングV/Tデータは符号Zで示され
ている。)。
【0039】ステップS16Aにおいては、バッファT
xbufの第1〜第5ビットまでのデータを元にパリティビ
ットP1を設定する。このパリティビットP1は、ステ
ップS16Bにおいて、バッファTxbufの第0ビットに
記憶される(図10E参照)。
【0040】以下の説明においては、このようにバッフ
ァTxbuf内に記憶が完了された6ビットのデータ(Pb
a、Tw 、V/T及びP1)を、フレームデータとい
う。
【0041】ステップS18においては、点火時期(角
度)、燃料噴射量等の演算、エンジンの負荷判別、バル
ブタイミングV/Tの設定等が行われる。このステップ
S18での点火時期の演算においては、後述するステッ
プS17(図13及び図17参照)で取り込まれたノッ
クフラグ(ノッキングしているか否かの情報)を参照し
て、点火時期の遅角量を設定し、該遅角量に応じて点火
時期を修正する。その後、図示されない他の処理が行わ
れて、当該処理は終了する。
【0042】つぎに、図5に示されたクランク処理にお
いて、まずステップS1では、当該ステ―ジが何番目の
ステ―ジであるか、すなわちステージ番号が判別され
る。そして、ステップS2においては、各ステージに応
じた各種処理(例えば、前記した図6で演算された点火
時期の、角度→時間変換、点火のためのタイマスタート
等)が実行される。
【0043】つぎに、ステップS5においては、判別さ
れたステージ番号がnに設定される。ステップS6にお
いては、前述した図6のステップS16においてバッフ
ァTxbufに構成されたフレームデータのうちの第nビッ
ト目のデータを、送信ポート12Aに出力する。すなわ
ち、図4に示された点火時期/燃料量演算処理の、符号
Aで示された時点で図6のステップS16Bで示された
処理が完了した場合(すなわちフレームデータが完成し
た場合)には、該ステップS16Bにおいて合成された
バッファTxbufの第1及び第2ビット目のデータ(Pb
a)が、それぞれ第1及び第2ステージで送信ポート1
2Aに出力され、同様にバッファTxbufの第3及び第4
ビット目のデータ(Tw )、並びに第5ビット目のデー
タ(バルブタイミングV/T)、並びに第0ビット目の
データ(パリティビットP1)が、それぞれ第3、第
4、第5及び第0ステージで出力される。その後、図示
されない他の処理が行われて、当該処理は終了する。
【0044】図7のバックグラウンド処理においては、
ステップS21でTwセンサ33の出力信号を読み込
む。ステップS22においては、読み込まれたTw が4
段階に区分されたゾーンのうちのいずれに入るかを判別
する。すなわち、この処理では、Tw を2ビットのデジ
タルデータに変換する。この変換された2ビットデータ
は、図6のステップS13に関して前述したように、第
1マイクロコンピュータ11内の8ビットレジスタ(第
0〜第7ビット)のうちの第3及び第4ビット目に記憶
される(図10B参照)。
【0045】つぎに、ノックCPU22の動作を説明す
る。図8のクランク処理において、まずステップS31
においては、ステージ番号が判別される。そして、ステ
ップS32においては、各ステージに応じた各種処理
(例えば、ノッキング判別等)が実行される。
【0046】ステップS33においては、判別されたス
テージ番号がnに設定される。このステップS33に引
き続いて、ステップS34の処理が行われるが、このス
テップS34の処理は、図5に示されたメインCPU1
2のステップS6の処理が開始されるまでに完了される
ようになっている。すなわち、図5に示された、メイン
CPU12により実行されるクランク処理、及び図8に
示された、ノックCPU22により実行されるクランク
処理は、各ステージの開始と同時に実行されるが、図8
のステップS34の処理は該クランク処理開始直後に行
われるのに対し、図5のステップS6の処理は、該クラ
ンク処理開始からしばらくたってから(すなわち、ステ
ップS2の処理、及び図12に関して後述するステップ
S3,S4等の処理が実行されてから)行われる。
【0047】後述するように、ステップS34の処理
は、送信ポート12Aに発生するデータをノックCPU
22に読み込む処理であるが、前記したステップS34
及びS6の処理タイミングのずれにより、換言すれば、
ステップS34及びS6の位相差により、図4に示され
たように、各ステージ開始直後に、送信ポート12Aに
発生するデータがノックCPU22に読み込まれ、その
後に、前記送信ポート12Aに発生するデータが更新さ
れる。
【0048】ステップS34においては、メインCPU
12の送信ポート12Aに発生されているデータを読み
込み、第2のマイクロコンピュータ21内の8ビットバ
ッファRxbuf(第0ビット〜第7ビット)のうちの第
(n−2)ビット目に記憶する。すなわち、上記読み込
みが各ステージで行われることにより、図4に示される
ように、バッファRxbufの第0〜第5ビット目に、メイ
ンCPU12の送信ポート12Aに発生されたPba、T
w 、V/T及びP1の各データが記憶される。その後、
図示されない他の処理が行われて、当該処理は終了す
る。
【0049】図9のバックグラウンド処理においては、
ステップS41で当該第2マイクロコンピュータ21に
より、ノックセンサ38が正常に機能しているか否かが
判別され、この判別結果に応じてF/Sフラグが発生さ
れる。
【0050】つぎに、ノックCPU22からメインCP
U12にデータを送信する場合のデータ通信手法を説明
する。図11はノックCPU22からメインCPU12
へデータ送信を行う場合の主要動作を示すタイムチャー
ト、図12及び図13はこの場合にメインCPU12に
より行われる主要処理動作(クランク処理及び点火時期
/燃料量演算処理)を示すフローチャート、同様に図1
4はこの場合にノックCPU22により行われる主要処
理動作(クランク処理)を示すフローチャートである。
【0051】なお、図12及び図13には、メインCP
U12により行われるクランク処理及び点火時期/燃料
量演算処理のうち、ノックCPU22からメインCPU
12へデータ送信を行う場合の主要処理のみが示されて
いる。また図14には、ノックCPU22により行われ
るクランク処理のうち、ノックCPU22からメインC
PU12へデータ送信を行う場合の主要処理のみが示さ
れている。
【0052】まず、ノックCPU22により実行される
図14のクランク処理では、ステージ判別等が行われた
後(図8のステップS31等の後)、ステップS35に
おいて当該ステージが第0ステージであるか否かが判別
される。第0ステージであれば、ステップS36におい
て、当該第2マイクロコンピュータ21で演算されたノ
ックフラグがノックCPU22の送信ポート22Aに出
力される。
【0053】前記ステップS35において当該ステージ
が第0ステージでないことが判別されると、ステップS
37において、当該ステージが第2ステージであるか否
かが判別される。第2ステージであれば、ステップS3
8において、F/SフラグがノックCPU22の送信ポ
ート22Aに出力される。
【0054】前記ステップS37において当該ステージ
が第2ステージでないことが判別されると、ステップS
39Aにおいて、当該ステージが第4ステージであるか
否かが判別される。第4ステージであれば、ステップS
39Bにおいて、その直前の第0及び第2ステージで送
信ポート22Aに出力されたノックフラグ及びF/Sフ
ラグを元にパリティビットP2を設定し、該パリティビ
ットP2が送信ポート22Aに出力される。
【0055】ステップS36、S38若しくはS39B
を終了した後、又は当該ステージが第0、第2若しくは
第4ステージでない場合には、その後、図示されない他
の処理が行われて、当該処理は終了する。
【0056】つぎに、メインCPU12により実行され
る図12のクランク処理では、所定のステージ判別(図
5のステップS1)等が実行された後、ステップS3に
おいて当該ステージが第3ステージであるか否かが判別
される。第3ステージであれば、ステップS4において
メインCPU12の受信ポート12Bに生じたデータ
(すなわち、ノックCPU22の送信ポート22Aに発
生したデータ)を、F/Sフラグとして読み込む。
【0057】ステップS3において第3ステージでない
ことが判定された場合には、ステップS4Aにおいて当
該ステージが第5ステージであるか否かが判別される。
第5ステージであれば、ステップS4Bにおいてノック
CPU22の送信ポート22Aに発生したデータを、パ
リティビットP2として読み込む。
【0058】ステップS4若しくはS4Bの処理が終了
した後、又は当該ステージが第3ステージでも第5ステ
ージでもない場合には、その後、図示されない他の処理
が行われて、当該処理は終了する。
【0059】メインCPU12により実行される図13
の点火時期/燃料量演算処理では、ステップS17にお
いて、メインCPU12の受信ポート12Bに生じたデ
ータ(すなわち、ノックCPU22の送信ポート22A
に発生したデータ)を、ノックフラグとして読み込む。
このステップS17の処理は、バッファTxbufの合成が
終了した後(図6のステップS16Bの処理が終了した
後)に行われる。
【0060】このように、第2マイクロコンピュータ2
1で演算されたノックフラグ及びF/Sフラグ、並びに
該ノックフラグ及びF/Sフラグを元に設定されたパリ
ティビットP2が、第1マイクロコンピュータ11に転
送される。
【0061】さて、このように第1マイクロコンピュー
タ11から第2マイクロコンピュータ21に対してデー
タの送信が行われ、逆に、第2マイクロコンピュータ2
1から第1マイクロコンピュータ11に対してもデータ
の送信が行われる。そして、このデータ通信は、ステー
ジごとに、すなわちエンジンの回転(クランク軸回転
角)に応じて、行われる。
【0062】ところで、第1マイクロコンピュータ11
から第2マイクロコンピュータ21に対して行われるデ
ータ送信、及び第2マイクロコンピュータ21から第1
マイクロコンピュータ11に対して行われるデータ送信
を、それぞれ異なるタイムチャート及びフローチャート
を用いて説明したが、これらの通信は、同時進行的に行
われる。すなわち、図5及び図12に示された、メイン
CPU12により実行されるクランク処理、図6及び図
13に示された、メインCPU12により実行される点
火時期/燃料量演算処理、図8及び図14に示された、
ノックCPU22により実行されるクランク処理は、そ
れぞれ同一のクランク処理プログラム、点火時期/燃料
量演算処理プログラムとして、各マイクロコンピュータ
11及び12に記憶されている。
【0063】図15は本発明の第1の実施例のタイムチ
ャートであり、前掲した図4及び図11に示されたタイ
ムチャートを合成したものである。図16はメインCP
U12により実行されるクランク処理を示すフローチャ
ートであり、前掲した図5及び図12に示されたフロー
チャートを合成したものである。同様に、図17はメイ
ンCPU12により実行される点火時期/燃料量演算処
理を示すフローチャート、図18はノックCPU22に
より実行されるクランク処理を示すフローチャートであ
り、それぞれ前掲した図6及び図13、並びに図8及び
図14に示されたフローチャートを合成したものであ
る。図15〜図18において、それぞれの図を作成(合
成)するために用いられた各図と同一の符号は、同一又
は同等部分をあらわしているので、その説明は省略す
る。
【0064】なお、図17(図6)に示されたステップ
S16Bまでの処理は、高エンジン回転時も、第0ステ
ージの間に実行される必要があり、また図17(図1
3)のステップS17の処理は、高エンジン回転時も第
0ステージから第1ステージの間に実行される必要があ
る。このステップS17の処理は、第1ステージのクラ
ンク処理において実行されても良いし、また第0ステー
ジにおいてノックフラグが送信ポート22Aに出力され
た後であれば、該ステージのクランク処理で行われても
良い。
【0065】さらに、図16(図12)のステップS3
及びS4、並びにS4A及びS4Bにおいて説明したよ
うに、メインCPU12によるF/Sフラグの読み込
み、及びパリティビットP2の読み込みは、第3ステー
ジ及び第5ステージで行われるものとしたが、送信ポー
ト22AにF/Sフラグ及びパリティビットP2が出力
された後であれば、第2ステージあるいは第4ステージ
であっても良い。
【0066】さて、図6及び図17に示されたように、
メインCPU12により実行される点火時期/燃料量演
算処理においては、Pbaの読み込み及びゾーン判別(A
/D変換)、バックグラウンド処理で読み込み及びゾー
ン判別されたTw の読出し、並びにバルブタイミングV
/Tの読み込み、並びにそれら各データを用いたパリテ
ィビットP1の設定が行われ、そして、これらデータを
用いてバッファTxbuf内に6ビットのフレームデータが
構成されるので、各ステージにおいて実行されるメイン
CPU12のクランク処理(図5及び図16)において
は、単にバッファTxbufから1ビットずつデータを読み
出すだけで良い。
【0067】この結果、メインCPU12により実行さ
れるクランク処理の負荷が軽減され、その処理時間があ
まり長くならないので、エンジン回転数が高くなって
も、エンジンの制御を良好に行なうことができる。
【0068】図1及び図2は本発明の第1の実施例の機
能ブロック図であり、それぞれを組み合せて全図が完成
する。図1及び図2において、図3と同一の符号は、同
一又は同等部分をあらわしている。また図1及び図2に
おいて、破線の左側は第1マイクロコンピュータ11の
構成を、そして破線の右側は第2マイクロコンピュータ
21の構成を示している。
【0069】まず、第1マイクロコンピュータ11側に
おいて、シリンダパルス、TDCパルス及びクランクパ
ルスは、ステージ判別手段51及びエンジン回転数判別
手段52に入力される。前記ステージ判別手段51にお
いては、ステージ番号が判別され、エンジン回転数判別
手段52においては、エンジン回転数が判別される。
【0070】燃料噴射制御手段58は、エンジン回転数
信号、並びにPbaセンサ32、Twセンサ33、Pa セ
ンサ34及びTh センサ35の出力信号等を用いて、公
知の適宜の手法により、インジェクタ45より噴射され
る燃料の噴射量、燃料噴射タイミング等を演算する。こ
の燃料噴射制御手段58の出力信号は、ドライバ44に
入力され、これによりインジェクタ45が駆動される。
【0071】点火時期制御手段59は、エンジン回転数
信号及びTh センサ35の出力信号等を用いて、点火時
期を演算する。この点火時期制御手段59の出力信号
は、イグナイタ41に入力される。このイグナイタ41
は、イグニションコイル42を介して、点火プラグ43
に接続されている。
【0072】負荷判別手段54は、Pbaセンサ32及び
/あるいはThセンサ35の出力信号、あるいはその他
の信号を用いて、公知の手法により、当該エンジンの負
荷を検出する。
【0073】V/T演算手段53は、エンジン回転数信
号及びエンジンの負荷信号(負荷判別手段54の出力信
号)を用いて、バルブタイミングV/Tを演算する。こ
の演算されたバルブタイミングV/Tは、ドライバ46
に入力され、これにより、複数設けられた吸排気弁駆動
用のカム選択用のソレノイド47が駆動される。
【0074】ゾーン判別手段55及び56は、Pbaセン
サ32及びTwセンサ33の出力信号が、それぞれ4段
階に区分されたゾーンのいずれに属するかを判別し、そ
れぞれを2ビットのディジタル信号に変換する。そし
て、判別、変換されたゾーン情報は、第0ステージにお
いて、バッファTxbuf57に出力される。また、同様
に、V/T演算手段53の出力信号、すなわちバルブタ
イミングV/T(1ビットデータ)も、第0ステージに
おいて、前記バッファTxbuf57に出力される。そし
て、バッファTxbuf57の第1ビット〜第5ビットの領
域に図10Dで示されたような5ビットデータが完成す
ると、該データを用いてパリティビット設定手段におい
てパリティビットP1が設定され、該ビットP1が前記
バッファTxbuf57の第0ビット目に配置される。これ
により、第0ステージにおいて、バッファTxbuf57内
に図10Eで示されたような6ビットのフレームデータ
が完成する。
【0075】バッファTxbuf57内のフレームデータ
は、各ステージごとに1ビットずつ送信ポート12Aに
出力される。詳しくは、図4(又は図15)に示される
ように、第1及び第2ステージにおいてはPbaの2ビッ
トデータが、第3及び第4ステージにおいてはTw の2
ビットデータが、第5ステージにおいてはバルブタイミ
ングV/Tの1ビットデータが、そして第0ステージに
おいてはパリティビットP1の1ビットデータが、それ
ぞれ送信ポ―ト12Aに出力される。
【0076】一方、第2マイクロコンピュータ21側に
おいては、シリンダパルス及びクランクパルスがステー
ジ判別手段81に入力される。このステージ判別手段8
1は、前記ステージ判別手段51と同様に、ステージ番
号を判別する。
【0077】バッファRxbuf82は、送信ポート12A
から受信ポート22Bに転送されたデータを、各ステー
ジごとに1ビットずつ取り込む。詳しくは、図4(図1
5)に示されるように、第2及び第3ステージにおいて
はPbaの2ビットデータが、第4及び第5ステージにお
いてはTw の2ビットデータが、第0ステージにおいて
はバルブタイミングV/Tの1ビットデータが、そして
第1ステージにおいてはパリティビットP1の1ビット
データが、それぞれバッファRxbuf82の第0〜第5ビ
ット目の領域に取り込まれる。
【0078】バッファRxbuf82内にデータが取り込ま
れると、該データは、データ判別手段83に転送され、
そしてデータの内容が判別される。判別されたデータの
うち、Pba、Tw 及びバルブタイミングV/Tの各デー
タは、ノッキング判別手段84に入力される。また、前
記バッファRxbuf82内に取り込まれたデータは、異常
信号発生手段86に入力される。この異常信号発生手段
86は、Pba、Tw 及びバルブタイミングV/Tの5ビ
ットデータと、パリティビットP1とを比較し、該P1
が正しいか否かを判定する。パリティビットP1が誤っ
たデータであれば、第1マイクロコンピュータ11側の
異常表示のために、LED22Lを付勢する。
【0079】前記ノッキング判別手段84は、判別され
たPba、Tw 及びバルブタイミングV/Tの各データ、
及びノックセンサ38より出力された信号を用いて、ノ
ッキングの有無を判別し、ノックフラグを出力する。こ
のノックフラグは、図11(図15)に示されるよう
に、第0ステージにおいて送信ポート22Aに出力され
る。
【0080】F/S判別手段85は、ノックセンサ38
が正常であるか否かを判別し、F/Sフラグを発生す
る。このF/Sフラグは、図11(図15)に示される
ように、第2ステージにおいて送信ポート22Aに出力
される。
【0081】パリティビット設定手段87は、前記のよ
うに送信ポート22Aに出力されたノックフラグ及びF
/Sフラグの2ビットデータを用いて、パリティビット
P2を設定する。このパリティビットP2は、図11
(図15)に示されるように、第4ステージにおいて送
信ポート22Aに出力される。
【0082】再び第1マイクロコンピュータ11側に戻
り、第0ステージ、第3ステージ及び第5ステージにお
いては、送信ポート22Aより受信ポート12Bに転送
されたデータが、それぞれノックフラグ、F/Sフラ
グ、及びパリティビットP2として異常信号発生手段6
3に取り込まれる。この異常信号発生手段63は、ノッ
クフラグ及びF/Sフラグの2ビットデータと、パリテ
ィビットP2とを比較し、該P2が正しいか否かを判定
する。パリティビットP2が誤ったデータであれば、第
2マイクロコンピュータ21側の異常表示のためにLE
D12L及びランプ12Mを付勢する。
【0083】なお、LED12L及び/あるいはランプ
12Mが、他のマイクロコンピュータ等の異常をも表示
するように構成されている場合には、LED12L及び
ランプ12Mを単に付勢するだけでなく、それらを点滅
し、該点滅をその異常固有のパターンで行うようにして
も良い。LED22Lの付勢についても同様である。
【0084】受信ポート12Bで受信されたデータは、
データ判別手段62にも転送され、データ(ノックフラ
グ及びF/Sフラグ)の内容が判別される。そして、ノ
ッキング制御手段60は、ノックフラグに応じて、点火
時期制御手段59よりイグナイタ41へ出力される点火
時期データを修正する。
【0085】第2マイクロコンピュータ21は、ウォッ
チドッグタイマ88を備えていて、その出力(ウォッチ
ドッグ出力)は送信ポート22Pより第1マイクロコン
ピュータ11の受信ポート12Qに転送される。前記異
常信号発生手段63は、例えば所定の周期で前記受信ポ
ート12Qの状態を監視していて、ウォッチドッグ出力
より第2マイクロコンピュータ21の異常が検出された
場合には、その異常表示のために、前記LED12L及
びランプ12Lを付勢する。なお、ウォッチドッグタイ
マを第1マイクロコンピュータ11側にも設けて、その
異常を第2マイクロコンピュータ21側に通知しても良
い。
【0086】さて、前述の説明においては、当該車両の
主な制御を行う第1マイクロコンピュータ11は、ノッ
キングの判定を行う第2マイクロコンピュータ21と通
信を行うものとしたが、ブレーキ制御や、発進、加速時
の車両の空転を抑えるトラクション制御、あるいはその
他の制御を前記第1マイクロコンピュータ11と別のマ
イクロコンピュータで行う場合には、それらマイクロコ
ンピュータ間での通信にも、本願発明は適用可能である
ことは当然である。
【0087】また、データ通信を行うマイクロコンピュ
ータは、3つ以上であっても本発明の適用が可能であ
る。
【0088】さらに、第1マイクロコンピュータ11か
ら第2マイクロコンピュータ21にデータの送信を行う
場合においては、メインCPU12の点火時期/燃料量
演算処理で、所定の1フレ―ム(隣接するステ―ジ6個
分)で送信されるべき全データ、換言すれば、所定のタ
イミングごとに送信されるべき全デ―タを用いてバッフ
ァTxbuf内にフレームデータを作成し、該フレームデー
タを、各ステージ毎に行われるメインCPU12のクラ
ンク処理において1ビットずつ第2マイクロコンピュー
タ21に送信するものとして説明したが、該クランク処
理の処理時間遅延を許容するならば、バッファTxbuf内
でのフレームデータの作成を省略し、各データの送信ス
テージで行われる各クランク処理において、各データの
読出し及びA/D変換を行い、該データの送信を行うよ
うにしても良い。
【0089】すなわち、例えばPbaの送信に関しては、
図6(図17)のステップS11及びS12の処理を、
メインCPU12の、第1ステージのクランク処理で行
い、A/D変換された2ビットのPbaデータの送信を、
第1及び第2ステージのクランク処理において1ビット
ずつ行うようにしても良い。
【0090】また、逆に、第2マイクロコンピュータ2
1から第1マイクロコンピュータ11にデータの送信を
行う場合に、前述したフレームデータと同様のものを、
該第2マイクロコンピュータ21のバッファ内に一旦形
成し、その後、ノックCPU22により各ステージ毎に
実行されるクランク処理において、該バッファ内データ
を1ビットずつ第1マイクロコンピュータ11に対して
出力するようにしても良いことは当然である。
【0091】さて、前記したように、少なくともメイン
CPU12からノックCPU22に対するデータ送信
は、各ステージごとに1ビットずつ行われるが、上記実
施例では、そのステージ数は6であり、またメインCP
U12からノックCPU22に送信されるデータは、パ
リティビットP1を含めて6ビットである。したがっ
て、例えばノックCPU22側で行われるデータの精度
を上げるべく、送信すべきデータのビット数を多くした
いような場合、すなわちメインCPU12からノックC
PU22に送信すべきデータを7ビット以上とするよう
な場合には、メインCPU12に設けられる送信ポート
12A、及びノックCPU22に設けられる受信ポート
22Bをそれぞれ複数とし、ステージごとのデータ送信
を複数ビットずつ行うようにする必要がある。
【0092】また、前記実施例では、ノックCPU22
はノッキングの有無のみを検出し、ノッキングに応じた
点火時期の遅角量はメインCPU12側で演算されるも
のとしたが、ノックCPU側でノッキングの状態を判定
すると共に、該状態に応じて点火時期の遅角量をも演算
して、該遅角量をノックCPUからメインCPUに送信
するような場合にも、送信すべきデータは7ビットを超
える場合がある。
【0093】以下に、メインCPU及びノックCPUに
データ送信用の汎用送信ポート及びデータ受信用の汎用
受信ポートをそれぞれ2つずつ設け、ステージごとのデ
ータ送受信を2ビットずつ行う本発明の第2の実施例を
説明する。
【0094】図21は本発明の第2の実施例の機能ブロ
ック図である。同図において、図1〜図3と同一の符号
は、同一又は同等部分をあらわしている。図21におい
て、シリンダパルス、TDCパルス及びクランクパルス
は、波形整形回路31を介して第1マイクロコンピュー
タ11Tのステージ判別手段51に入力される。そして
ステージ判定出力は、制御量等演算手段91に出力され
る。また吸気管内負圧Pba、冷却水温度Tw 、大気圧P
a 、スロットル弁開度Th 及び大気温度Ta 等を検出す
る各種センサも、前記制御量等演算手段91に接続され
ている。この制御量等演算手段91は、後述のようにス
テージごとに2ビットずつ(すなわち6ステージで12
ビットの)データを第2マイクロコンピュータ21Tに
送信する。このデータ送信用として、当該第1マイクロ
コンピュータ11Tには、2つの8ビットバッファTxb
uf1 及びTxbuf2 と、それらに接続された2つの汎用送
信ポート12Aとが設けられている。
【0095】第2マイクロコンピュータ21Tには、前
記2つのポート12Aに接続された2つの汎用受信ポー
ト22Bと、該ポート22Bに接続された2つの8ビッ
トバッファRxbuf1 及びRxbuf2 とが設けられている。
前記制御量等演算手段91より送信される12ビットデ
ータは、このRxbuf1 及びRxbuf2 を介して制御量等演
算手段92に入力される。
【0096】ステージ判別手段81は、シリンダパルス
及びクランクパルスを用いてステージを判別する。前記
制御量等演算手段92は、ステージ情報、第1マイクロ
コンピュータ11Tより送信された各種データ、及びノ
ックセンサより入力される信号を用いて、当該車両のノ
ッキングの状態を検出すると共に、その状態に応じて点
火時期の遅角量を演算する。制御量等演算手段92は、
この遅角量、及び後述する各種データを、後述のように
ステージごとに2ビットずつ(すなわち6ステージで1
2ビット)第1マイクロコンピュータ11Tに送信す
る。このデータ送信用として、当該第2マイクロコンピ
ュータ21Tには、2つの8ビットバッファTxbuf3 及
びTxbuf4 と、それらに接続された2つの汎用送信ポー
ト22Aとが設けられている。
【0097】前記第1マイクロコンピュータ11Tに
は、前記2つのポート22Aに接続された2つの汎用受
信ポート12Bと、該ポート12Bに接続された2つの
8ビットバッファRxbuf3 及びRxbuf4 とが設けられて
いる。前記制御量等演算手段92より送信される12ビ
ットデータは、このRxbuf3 及びRxbuf4 を介して制御
量等演算手段91に入力される。そして、前記制御量等
演算手段91は、前記のように入力されたデータ、及び
Pba、Tw 、Pa 、Th 及びTa 等を用いて、点火時
期、燃料噴射量、吸排気弁駆動用カムの駆動信号等を演
算する。
【0098】前記制御量等演算手段91及び92は、互
いに相手方より送信されたパリティビットをチェック
し、異常を検出した場合には、異常信号発生手段63A
を介してLED12L及びランプ12Mを、あるいは直
接LED22Lを付勢する。
【0099】この実施例においても、第2マイクロコン
ピュータ21Tにはウォッチドッグタイマ88が設けら
れていて、その出力であるウォッチドッグ出力は、汎用
送信ポート22Pを介して第1マイクロコンピュータ1
1Tの汎用受信ポート12Qに送信される。そして、こ
のウォッチドッグ信号より異常信号発生手段63Aが第
2マイクロコンピュータ21Tの異常を検出した場合に
は、LED12L及びランプ12Mが付勢される。
【0100】以上の説明より明らかなように、第1及び
第2マイクロコンピュータ11T及び21Tは、それぞ
れ5つのポートを備えていて、送信ポート12A及び受
信ポート22B、送信ポート22A及び受信ポート12
B、並びに送信ポート22P及び受信ポート12Qが、
それぞれ5本の通信ライン10で接続されている。
【0101】さて、この第2の実施例において第1マイ
クロコンピュータ11TのメインCPU、及び第2マイ
クロコンピュータ21TのノックCPU間で送受信され
るデータ(ウォッチドッグ出力を除く)は、次の通りで
ある。
【0102】まず、メインCPUの2つの送信ポート1
2Aから、ノックCPUの2つの受信ポート22Bに対
して送信されるデータは、次の7種12ビットのデータ
である。 (1) 吸気管内負圧Pba:ゾーン情報 16段階(Pba0
〜Pba3 、4ビット) (2) 冷却水温度Tw :ゾーン情報 4段階(Tw0及びT
w1、2ビット) (3) 大気温度Ta :ゾーン情報 2段階(1ビット) (4) バルブタイミングV/T:“L”/“H”情報(1
ビット) (5) フュエルカット処理中情報F/C:“L”/“H”
情報(1ビット) (6) ノックコントロール以外での点火時期遅角制御中情
報R/C:“L”/“H”情報(1ビット) (7) パリティビット:“0”/“1”情報(P00及びP
01、2ビット) また、ノックCPUの2つの送信ポート22Aから、メ
インCPUの2つの受信ポート12Bに対して送信され
るデータは、次の4種12ビットのデータである。 (8) ノッキングによる点火時期遅角量Igkn :(Igkn0
〜Igkn6、7ビット) (9) F/Sフラグ:“L”/“H”情報(1ビット) (10)パリティビット:“0”/“1”情報(P02及びP
03、2ビット) (11)チェックビット:“H”固定(Cb0及びCb1、2ビ
ット) 図22は第1マイクロコンピュータ11Tに設けられる
2つの8ビットバッファTxbuf1 及びTxbuf2 を示す図
であり、それら内部の第0ビット目から第5ビット目ま
での領域に6ビットのフレームデータが完成した状態が
示されている。この各フレームデータを構成するPba0
〜Pba3 (Pbaゾーン情報)、Tw0及びTw1(Tw ゾー
ン情報)、Ta (Ta ゾーン情報)、V/T、F/C、
R/C、並びにP00及びP01は、共に第1マイクロコン
ピュータ11T側の演算で決定されるが、このうちTw0
及びTw1、並びにTa は例えばバックグラウンド処理の
演算で、また他のデータは例えば点火時期/燃料量演算
処理で決定される。もちろん、パリティビットP00及び
P01は、Txbuf1 及びTxbuf2 の第1ビット目〜第5ビ
ット目までのデータの配列が完成した時点で、これらの
5ビットデータに応じてそれぞれ決定される。
【0103】これらのフレームデータは、少なくとも第
0ステージまでに完成される。そして、次の第1ステー
ジから、ステージごとに実行される第1マイクロコンピ
ュータ11Tのクランク処理において、そのステージ番
号に応じたビット位置のデータ(すなわち第1ステージ
においては第1ビット目のデータ(Pba0 及びPba1)
が、次の第2ステージにおいては第2ビット目のデータ
(Pba2 及びPba3 ))が汎用送信ポート12Aを介し
て出力される。そして、フレームデータの送信は、第0
ステージにおいて終了する。
【0104】このようにして、第1マイクロコンピュー
タ11Tから第2マイクロコンピュータ21Tに対し
て、各ステージごとに2ビットずつ(各Txbuf1 及びT
xbuf2より1ビットずつ)データが送信される。
【0105】図23は第2マイクロコンピュータ21T
に設けられる2つの8ビットバッファTxbuf3 及びTxb
uf4 を示す図である。この図23には、図22と同様
に、それら内部の第0ビット目から第5ビット目までの
領域に6ビットのフレームデータが完成した状態が示さ
れている。
【0106】この各フレームデータを構成するIgkn0〜
Igkn6、F/Sフラグ、パリティビットP02及びP03、
並びにチェックビットCb0及びCb1は、共に第2マイク
ロコンピュータ21T側のクランク処理で決定される。
パリティビットP02及びP03は、Txbuf3 及びTxbuf4
の第3ビット目〜第5ビット目及び第0ビット目までの
データの配列が完成した時点で、これら各4ビットデー
タに応じてそれぞれ決定され、それらの第2ビット目に
配置される。この後、各Txbuf3 及びTxbuf4の第1ビ
ット目にCb0及びCb1(“H”固定)が配置され、これ
によりフレームデータが完成する。
【0107】これらのフレームデータは、少なくとも第
0ステージまでに完成される。そして、次の第1ステー
ジから、ステージごとに実行される第2マイクロコンピ
ュータ21Tのクランク処理において、そのステージ番
号に応じたビット位置のデータ(すなわち第1ステージ
においては第1ビット目のデータ(Cb0及びCb1)が、
次の第2ステージにおいては第2ビット目のデータ(P
02及びP03))が汎用送信ポート22Aを介して出力さ
れる。そして、フレームデータの送信は、第0ステージ
において終了する。
【0108】このようにして、第2マイクロコンピュー
タ21Tから第1マイクロコンピュータ11Tに対し
て、各ステージごとに2ビットずつ(各Txbuf3 及びT
xbuf4より1ビットずつ)データが送信される。
【0109】図24はメインCPU及びノックCPUに
よるデータ送受信の手順の一例を示すタイムチャートで
ある。同図において、メインCPU側及びノックCPU
側のクランク処理に示された符号R及びTは、それぞれ
のCPUから見た場合の受信データ及び送信データを示
している。
【0110】図24において、メインCPUでは、第1
の実施例と異なり、ステージ開始と共にまず点火時期/
燃料量演算処理が実行され、その後クランク処理が実行
される。そして、メインCPU側でのデータの受信及び
送信は、ノックCPU側でステージ開始と同時に実行さ
れるクランク処理で行なわれるデータの受信及び送信か
ら、ずれた(この例では遅れた)タイミングで行なわれ
る。すなわち、ノックCPUのデータ送信→メインCP
Uのデータ受信→メインCPUのデータ送信→ノックC
PUのデータ受信→ノックCPUのデータ送信→…とい
うように、メインCPU及びノックCPU間でのデータ
送受信は、それぞれ異なるタイミングで、すなわち位相
差をもって実行される。
【0111】この実施例においては、前記のタイミング
確保のために、ノックCPU側では、そのクランク処理
の最初の方のデータ受信及びデータ送信を行ない、メイ
ンCPU側では、クランク処理を点火時期/燃料量演算
処理よりも後で行ない、かつ該クランク処理の最後の方
でデータ受信及びデータ送信を行なうようにしている
が、要はメインCPU及びノックCPU間で異なるタイ
ミングでデータの送受信を行ない、データの送受信を確
実に行なうことができれば良い。
【0112】さて、図22に関して前述したように、第
0ステージにおいて、第1マイクロコンピュータ11T
より第2マイクロコンピュータ21Tに対して、パリテ
ィビットP00及びP01が送信される。第2マイクロコン
ピュータ21Tは、P00及びP01と、それ以外のフレー
ムデータとを比較して、第1マイクロコンピュータ11
T、あるいは受信データに異常が生じているか否かを判
定し、異常判定の場合には、LED22L(図22)を
付勢する。また、第1マイクロコンピュータ11Tに送
信する点火時期遅角量を、例えば固定値とする。
【0113】同様に、第2マイクロコンピュータ21T
から第1マイクロコンピュータ11Tに対しては、第1
及び第2ステージにおいて、チェックビットCb0及びC
b1、並びにパリティビットP02及びP03が送信される。
第1マイクロコンピュータ11Tは、Cb0及びCb1が
“L”であると判定した場合には、第2マイクロコンピ
ュータ21T、あるいは受信データに異常が生じている
ものと判定し、LED12L及び/あるいはランプ12
Mを付勢する。またP02及びP03と、該P02及びP03並
びにCb0及びCb1以外のフレームデータとを比較して、
第2マイクロコンピュータ21Tあるいは受信データに
異常が生じているものと判定した場合にも、LED12
L及び/あるいはランプ12Mを付勢する。前記異常検
出時には、第2マイクロコンピュータ21Tより送信さ
れたデータは採用されない。
【0114】なお、Cb0及びCb1は、そのフレームデー
タの最初の送出ステージである第1ステージで送信され
るので、該Cb0及びCb1による異常検出時には、残りの
データ(すなわちIgkn0〜Igkn6、F/Sフラグ並びに
P02及びP03)を受信する必要がない。したがって、当
該第1マイクロコンピュータ11Tの負荷が軽減され
る。
【0115】また、この第2の実施例では、各ステージ
ごとに点火時期/燃料量を演算するものであり、例えば
6気筒エンジンにおいては各気筒の点火ごとにその点火
時期/燃料量を演算することができるが、第1の実施例
に示したように点火時期/燃料量演算処理を6ステージ
ごとに1回のみ行なうようにしても良い。
【0116】さらに、図24においては、ノックCPU
によるデータ送信は50[μs]以内に完了され、メイ
ンCPUによるデータ受信は、100[μs]以上経過
した後に行なわれるものとして示されているが、これは
あくまでも一例である。
【0117】さらにまた、チェックビットCb0及びCb1
は、第2マイクロコンピュータ21Tのみより送信され
るものとしたが、第1マイクロコンピュータ11Tから
も送信するようにしても良いことは当然である。また、
ウォッチドッグタイマを第1マイクロコンピュータ側に
も設けて、その出力を第2マイクロコンピュータ側に送
るようにしても良い。
【0118】さらに、異常検知時に付勢される異常表示
手段は、ランプやLEDのみに限定されず、LCD表示
装置や音声出力装置等を用いても良い。
【0119】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果が達成される。 (1) 請求項1ないし3記載の車両用電子制御装置によれ
ば、データの受信側マイクロコンピュータで、送信側マ
イクロコンピュータやデータの送信ラインの異常、ある
いはノイズの混入等を検出することができる。 (2) 請求項4記載の車両用電子制御装置によれば、クラ
ンク軸回転角に応じたデータの送信が、バッファ内から
のデータの読出しだけで済むようになるので、クランク
軸回転角に応じた、データ送信のためのデータ処理以外
のデータ処理(クランク処理)に要する時間が遅延され
ることがない。この結果、エンジン回転数が高くなって
も、車両制御のための各種制御も遅延されず、良好に行
われることができる。 (3) 請求項5記載の車両用電子制御装置によれば、相手
側マイクロコンピュータの異常が検出された場合にその
旨が表示されるので、当該車両用電子制御装置の異常の
生じた箇所(すなわち異常の生じたマイクロコンピュー
タ、あるいはポート、通信ライン等)を特定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の機能ブロック図の一
部を示すものであり、図2と組み合わせてその全体図を
示す。
【図2】 本発明の第1の実施例の機能ブロック図の一
部を示すものであり、図1と組み合わせてその全体図を
示す。
【図3】 本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図4】 メインCPU12からノックCPU22へデ
ータ送信を行う場合の主要動作を示すタイムチャートで
ある。
【図5】 メインCPU12により行われる処理動作の
うちの、メインCPU12からノックCPU22へデー
タ送信を行う場合の主要処理動作(クランク処理)を示
すフローチャートである。
【図6】 メインCPU12により行われる処理動作の
うちの、メインCPU12からノックCPU22へデー
タ送信を行う場合の主要処理動作(点火時期/燃料量演
算処理)を示すフローチャートである。
【図7】 メインCPU12により行われるバックグラ
ウンド処理を示すフローチャートである。
【図8】 ノックCPU22により行われる処理動作の
うちの、メインCPU12からノックCPU22へデー
タ送信を行う場合の主要処理動作(クランク処理)を示
すフローチャートである。
【図9】 ノックCPU22により行われるバックグラ
ウンド処理を示すフローチャートである。
【図10】 第1マイクロコンピュータ11に設けられ
る8ビットバッファTxbuf、及び該バッファ内にデータ
が構成される様子を説明するための図である。
【図11】 ノックCPU22からメインCPU12へ
データ送信を行う場合の主要動作を示すタイムチャート
である。
【図12】 メインCPU12により行われる処理動作
のうちの、ノックCPU22からメインCPU12へデ
ータ送信を行う場合の主要処理動作(クランク処理)を
示すフローチャートである。
【図13】 メインCPU12により行われる処理動作
のうちの、ノックCPU22からメインCPU12へデ
ータ送信を行う場合の主要処理動作(点火時期/燃料量
演算処理)を示すフローチャートである。
【図14】 ノックCPU22により行われる処理動作
のうちの、ノックCPU22からメインCPU12へデ
ータ送信を行う場合の主要処理動作(クランク処理)を
示すフローチャートである。
【図15】 本発明の第1の実施例のタイムチャートで
ある。
【図16】 メインCPU12により実行されるクラン
ク処理を示すフローチャートである。
【図17】 メインCPU12により実行される点火時
期/燃料量演算処理を示すフローチャートである。
【図18】 ノックCPU22により実行されるクラン
ク処理を示すフローチャートである。
【図19】 複数のマイクロコンピュータ間で行われる
従来のデータ通信手法の一例を示す図である。
【図20】 複数のマイクロコンピュータ間で行われる
従来のデータ通信手法の他の例を示す図である。
【図21】 本発明の第2の実施例の機能ブロック図で
ある。
【図22】 第1マイクロコンピュータ11Tに設けら
れる2つの8ビットバッファTxbuf1 及びTxbuf2 を示
す図である。
【図23】 第2マイクロコンピュータ21Tに設けら
れる2つの8ビットバッファTxbuf3 及びTxbuf4 を示
す図である。
【図24】 本発明の第2の実施例のタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
11,11T…第1マイクロコンピュータ、12…メイ
ンCPU、12A…汎用送信ポート、12B,12Q…
汎用受信ポート、12L,22L…LED、12M…ラ
ンプ、21,21T…第2マイクロコンピュータ、22
…ノックCPU、22A,22P…汎用送信ポート、2
2B…汎用受信ポート、38…ノックセンサ、43…点
火プラグ、45…インジェクタ、47…ソレノイド、5
1,81…ステージ判別手段、57…バッファTxbuf、
60…ノッキング制御手段、63,63A,86…異常
信号発生手段、82…バッファRxbuf、84…ノッキン
グ判別手段、87…パリティビット設定手段、88…ウ
ォッチドッグタイマ、91,92…制御量等演算手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】 図24において、メインCPUでは、第
1の実施例と同様に、ステージ開始と共にまずクランク
処理が実行される。そして、メインCPU側でのデータ
の受信及び送信は、ノックCPU側でステージ開始と同
時に実行されるクランク処理で行なわれるデータの受信
及び送信から、ずれた(この例では遅れた)タイミング
で行なわれる。すなわち、ノックCPUのデータ送信→
メインCPUのデータ受信→メインCPUのデータ送信
→ノックCPUのデータ受信→ノックCPUのデータ送
信→…というように、メインCPU及びノックCPU間
でのデータ送受信は、それぞれ異なるタイミングで、す
なわち位相差をもって実行される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】 また、この第2の実施例でも、第1の実
施例と同様に点火時期/燃料量演算処理を6ステージご
とに1回のみ行なうようにしたが、各ステージごとに点
火時期/燃料量を毎回演算するようにしてもよい。例え
ば6気筒エンジンにおいては、各気筒の点火ごとにその
点火時期/燃料量を演算するように構成しても良い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正内容】
【図24】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 幸人 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転角に応じて各種処理を
    行う複数のマイクロコンピュータを備え、該回転角に応
    じて、前記各マイクロコンピュータ間でシリアルデータ
    通信を行う車両用電子制御装置において、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも一
    のマイクロコンピュータは、送信すべきデータを用いて
    該データにパリティチェック用のパリティビットを付加
    しフレームデータを作成するフレームデータ作成手段
    と、前記フレームデータを送信するためのフレームデー
    タ送信用汎用送信ポートと、クランク軸回転角に応じ
    て、前記フレームデータを、前記フレームデータ送信用
    汎用送信ポートに所定の順番で1ビットずつデータを送
    出するデータ送信手段とを具備し、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも他
    のマイクロコンピュータは、前記フレームデータ送信用
    汎用送信ポートに接続されるフレームデータ受信用汎用
    受信ポートと、クランク軸回転角に応じて、前記フレー
    ムデータ受信用汎用受信ポートから1ビットずつデータ
    を受信するデータ受信手段と、受信データからパリティ
    ビットを検出し、前記一のマイクロコンピュータ及び受
    信データの少なくとも一方の異常を検出する異常検出手
    段とを具備し、 前記データ送信手段及びデータ受信手段は、位相差をも
    ってデータの送信及び受信を行うことを特徴とする車両
    用電子制御装置。
  2. 【請求項2】 クランク軸の回転角に応じて各種処理を
    行う複数のマイクロコンピュータを備え、該回転角に応
    じて、前記各マイクロコンピュータ間でシリアルデータ
    通信を行う車両用電子制御装置において、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも一
    のマイクロコンピュータは、ウォッチドッグタイマと、
    該ウォッチドッグタイマの出力信号を送信するためのウ
    ォッチドッグ出力送信用汎用送信ポートとを具備し、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも他
    のマイクロコンピュータは、前記ウォッチドッグ出力送
    信用汎用送信ポートに接続されるウォッチドッグ出力受
    信用汎用受信ポートと、前記ウォッチドッグ出力受信用
    汎用受信ポートから前記ウォッチドッグタイマの出力信
    号を検出し、前記一のマイクロコンピュータ及び受信デ
    ータの少なくとも一方の異常を検出する異常検出手段と
    を具備したことを特徴とする車両用電子制御装置。
  3. 【請求項3】 クランク軸の回転角に応じて各種処理を
    行う複数のマイクロコンピュータを備え、該回転角に応
    じて、前記各マイクロコンピュータ間でシリアルデータ
    通信を行う車両用電子制御装置において、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも一
    のマイクロコンピュータは、送信すべきデータを用いて
    該データにパリティチェック用のパリティビットを付加
    しフレームデータを作成するフレームデータ作成手段
    と、前記フレームデータを送信するためのフレームデー
    タ送信用汎用送信ポートと、クランク軸回転角に応じ
    て、前記フレームデータを、前記フレームデータ送信用
    汎用送信ポートに所定の順番で1ビットずつデータを送
    出するデータ送信手段と、ウォッチドッグタイマと、該
    ウォッチドッグタイマの出力信号を送信するためのウォ
    ッチドッグ出力送信用汎用送信ポートとを具備し、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの少なくとも他
    のマイクロコンピュータは、前記フレームデータ送信用
    汎用送信ポートに接続されるフレームデータ受信用汎用
    受信ポートと、クランク軸回転角に応じて、前記フレー
    ムデータ受信用汎用受信ポートから1ビットずつデータ
    を受信するデータ受信手段と、前記ウォッチドッグ出力
    送信用汎用送信ポートに接続されるウォッチドッグ出力
    受信用汎用受信ポートと、異常検出手段とを具備し、 前記データ送信手段及びデータ受信手段は、位相差をも
    ってデータの送信及び受信を行い、 前記異常検出手段は、受信データからパリティビットを
    検出すると共に、前記ウォッチドッグ出力受信用汎用受
    信ポートから前記ウォッチドッグタイマの出力信号を検
    出し、前記パリティビット及び前記ウォッチドッグタイ
    マの出力の少なくとも一方に応じて、前記一のマイクロ
    コンピュータ及び受信データの少なくとも一方の異常を
    検出することを特徴とする車両用電子制御装置。
  4. 【請求項4】 前記一のマイクロコンピュータは、さら
    に、前記データ送信手段より送信されるべきフレームデ
    ータをバッファ内に一時記憶すると共に、前記データ送
    出手段は、クランク軸回転角に応じて、前記バッファ内
    データを1ビットずつ前記フレームデータ送信用汎用送
    信ポートに送出することを特徴とする請求項1又は3記
    載の車両用電子制御装置。
  5. 【請求項5】 前記異常検出手段に接続され、該手段の
    出力に応じて異常を表示する異常表示手段をさらに備え
    たことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の車両用電子制御装置。
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