JPH057138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、洋酒等酒類、ハム、各種贈答品等
を嵌め込み外箱の中に収容される飾カバー付き品
物台に関するものである。

〔従来の技術〕

この種の飾カバー付き品物台として、第５図及
び第６図に示すように、上部が開口した直方体状
の外箱５１の中に収容して使用され、高さが外箱
の高さの約1/2を有し頂板５２に品物嵌入用凹所
５３を備え内部に品物用枕５４を立設した直方体
状箱形品物台５５と、品物台の上面全体を覆う美
しい織布からなる飾カバー５６とからなるものが
知られている。

品物台５５の対の側壁５７及び対の端壁５８に
は、複数のスリツト５９を刻設し、飾カバー５６
の周縁をこのスリツトの中へ突入させて飾カバー
を係止していた。

スリツトには、一線状のもの正面逆Ｕ字形状の
もの等がある。

なお品物台には、上述のように、段ボール等の
厚紙からなる箱体のほかに、プラスチツク成形品
や木製品があり、また飾カバーを取付ける手段と
して接着剤で貼着すること、ステツチワイヤ等の
留め具で固着することがある。

品物Ａは、飾カバーの上に置きこのままで品物
嵌入用凹所に嵌め込み枕に当接安定させ、ほぼ下
半部が箱体内に没入収容される。

品物は美しい飾カバーによつて引立てられて商
品価値が向上するようになる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、この飾カバー付き品物台について
は、包装現場で品物台に飾カバーを取付ける際、
スリツトの中へ先の尖つた道具を用いて飾カバー
の周縁を一々差し込まなければならずかなり手間
がかかり、１日の組立個数が少なくコスト高とな
ると共に外観上も取付部が乱れて体裁が悪い等の
問題点があつた。

この考案は、従来品の有するこのような問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、品物台への飾カバーの取付けを容易にす
ると共に取付部が美しい飾カバー付き品物台を提
供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案における
飾カバー付き品物台は、頂面に品物を嵌め込む凹
所を備えた品物台と、この品物台の表面を覆う飾
カバーとからなり、前記飾カバーの周縁にゴム紐
等の弾性帯を取付けこの収縮弾性で品物台に係止
させるようにしたものである。

〔作用〕

この様に構成された飾カバー付き品物台は、弾
性帯を引伸ばして品物台の表面に飾カバーをかぶ
せ手を離すと周縁が収縮し、一挙動で品物第に飾
カバーが取付けられ、飾カバーの下縁が直線状と
なる。

〔実施例〕

第１図〜第３図は、この考案の一実施例を示
し、この飾カバー付き品物台は、段ボール等の厚
紙からなる頂板１、対の側板２、対の端板３及び
底板４により形成された直方体状箱形品物台５
と、この品物台５の上面全体を覆う美しい織物の
飾カバー６とからなり、飾カバーの周縁には長さ
が短か目のゴム紐７が取付けられて周縁が収縮
し、この収縮弾性によつて、品物台にこの飾カバ
ーをかぶせると品物台の周囲の側板、端板に係止
されるようになる。

飾カバーで覆われた品物台は、比較的深い上部
が開口した外箱５１の中へ収容して使用される。
なお、品物によつては必ずしも外箱の中へ収容せ
ず単独で展示販売されることもある。

品物台５は、頂板１の中央部に品物例えば酒類
を嵌め込むため瓶の形状の切欠きによつて品物嵌
入用凹所８が形成され、この凹所８に品物支持用
の枕９が立設されている。更に箱体の四隅には高
さ方向中央部に、飾カバーのゴム紐部を挿入する
小さい切込み１０が設けられている。

なお、この切込み１０は必ずしも必要ではなく
省略することもできる。

飾カバー６は、第３図に示すように、ブルー、
オレンジ等の鮮明なカラーに着色された美しい長
円形状の織物からなり、周縁を僅かに折返して細
い袋１１が縫製され、この袋の中に長さがカバー
周長より短か目のゴム紐７が挿通され輪を形成
し、この周縁が収縮して風船状を形成している。
また飾カバーは品物台の表面より広さが大きく品
物台にかぶせても余裕があり、凹所の中で底に達
し、ここに嵌入した品物の下半部を覆うようにな
る。

前記飾カバー付き品物台を組立て使用する場
合、品物台５の表面にゴム紐を引伸ばしながら飾
カバー６をかぶせると共に、四隅の切込み１０に
ゴム紐部を挿入係止させ、台本体の頂板の凹所に
品物Ａを飾カバーの上から寝かせて嵌め込み、外
箱の中へ収容する。

なお、この考案の飾カバー付き品物台は、品物
台として、上述のような紙箱体のほか、品物嵌入
用凹所を備えたプラスチツク成形台、木製台、充
填物で周囲を盛上がらせた台等があり、また飾カ
バーとして織布のほか、レザー、フイルム、和紙
等がある。更に弾性帯は飾カバーの周縁に１周し
て取付けるほか、部分的に取付けてもよい。

第４図は、この考案の他の実施例を示す側面図
であり、品物台５の側板２の中央部に、飾カバー
係止用の対の丸孔１２が設けられると共に丸孔間
に水平状スリツト１３が連設されたものである。
丸孔及びスリツトはコーナの切込み１０とほぼ同
じ高さに設けられており、飾カバー６の下縁ゴム
紐部がスリツトより一挙動で押し込まれて係止さ
れ安定する。この実施例は側板の寸法が長い大き
な品物台の場合特に有用である。

〔考案の効果〕

この考案は、上述の通り構成されているので、
次に記載する効果を奏する。

飾カバーの周縁にゴム紐等の弾性帯を取付けて
その収縮弾性で品物台に係止させるようにしたも
のであつて、組立包装時一挙動の操作で飾カバー
の取付けが可能であり作業能率が大幅に向上する
と共に飾カバーの周縁に弾性帯の収縮による微細
な折り目、即ち細かいプリーツが均等に発生し商
品に対する装飾性が一段と向上し、更に飾カバー
の下縁が一直線状となり外観上美しい等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す分解斜視
図、第２図は同上の組立縦断面図、第３図は同上
の飾カバーを示す断面図、第４図はこの考案の他
の実施例を示す側面図である。また、第５図及び
第６図は従来例を示す斜視図及び縦断面図であ
る。 Ａ……品物、１，５２……頂板、５，５５……
品物台、６，５６……飾カバー、７……ゴム紐、
８，５３……凹所、５１……外箱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂面に品物を嵌め込む凹所を備えた品物台と、
   この品物台の上面を覆う飾カバーとからなり、前
   記飾カバーの周縁にゴム紐等の弾性帯を取付けこ
   の収縮弾性で品物台に係止させるようにした飾カ
   バー付き品物台。