JPH0569858B2 - - Google Patents

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JPH0569858B2
JPH0569858B2 JP17083786A JP17083786A JPH0569858B2 JP H0569858 B2 JPH0569858 B2 JP H0569858B2 JP 17083786 A JP17083786 A JP 17083786A JP 17083786 A JP17083786 A JP 17083786A JP H0569858 B2 JPH0569858 B2 JP H0569858B2
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Japan
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ethylene
weight
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copolymer
carboxylic acid
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JP17083786A
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Seizo Kobayashi
Katsumi Usui
Takashi Mizoe
Noboru Yamaoka
Kazuo Matsura
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Publication of JPH0569858B2 publication Critical patent/JPH0569858B2/ja
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  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、ハードセグメントとソフトセグメン
トとを部分架橋してなる新規な熱可塑性エラスト
マー組成物に関する。さらに詳しくは、特定の触
媒を用いてエチレンとα−オレフインとを共重合
させて得られる極めて低密度のエチレン共重合
体、エチレン−α−オレフイン共重合体ゴムおよ
び特定のエチレン−α,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸エステル共重合体とのブレンド物を部分
架橋させたものであつて、柔軟性に富み、耐熱
性、耐油性にも優れ、永久ひずみが小さいなどの
特長を持つと共に流動性がきわめて良好な熱可塑
性エラストマー組成物に関する。 (従来の技術) ポリオレフイン系熱可塑性エラストマーには、
ポリエチレンやポリプロピレンなどの結晶性ポリ
オレフインをハードセグメントに、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)やエチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)
などの非晶性共重合体ゴムをソフトセグメントに
それぞれ用いたブレンド物、またはこれらブレン
ド物を部分架橋させた組成物が知られている。そ
の他、多段重合法によりハードセグメントとソフ
トセグメントを合成する方法も知られている。そ
して、これらの各セグメントの割合を変えること
により柔軟性に富むものから、剛性のあるものま
で各種のグレードの製品が製造されている。 柔軟性グレードは、ゴム的な材料として自動車
用部品、ホース、電線被覆、パツキンなどの用途
に広く応用できることから非常に注目されつつあ
る。このような柔軟性グレードを製造する場合に
は、ゴム的な柔軟性を付与するために、ソフトセ
グメント(EPRやEPDMなど)の割合を多くし、
ハードセグメント(ポリエチレンやポリプロピレ
ンなど)の割合を少なくする必要がある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、EPRやEPDMのようなソフト
セグメントは引張強度が弱く、耐熱性、流動性、
耐油性などが悪いことから、このようなソフトセ
グメントを多量に含む柔軟性のある熱可塑性エラ
ストマー組成物は、やはり上記のような欠点を持
ち、広範囲にわたつての各種用途に用いることが
できない。これらの問題点を改良するためにハー
ドセグメントの割合を増すと、柔軟性が失われ、
また永久ひずみなどの物性も低下し、柔軟性熱可
塑性エラストマーとしての機能性が損なわれる。 また、柔軟性グレードを多段重合法により合成
する場合には、ハードセグメントとソフトセグメ
ントとを別々に重合する必要から、重合装置が非
常に複雑になるとともに、重合段階での各セグメ
ントの性状や割合のコントロールが非常に難し
く、またグレードの切り換え時に不良品が発生す
ることもある。さらに生成したポリマーの回収も
ゴム的な性状のものが多量に含まれることから非
常に困難である。 本出願人は既にこれらの問題を解決した熱可塑
性エラストマー組成物を特願昭60−84393号とし
て提案したが、流動性や成形加工性の一層の改善
が望まれる。 (問題を解決するための手段) 本発明者らは、ハードセグメントとして特定の
エチレン−α−オレフイン共重合体を、ソフトセ
グメントとしてエチレン−α−オレフイン共重合
体ゴムを用いた組成物に、さらに特定のエチレン
−α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル
共重合体を組合わせることにより、柔軟性や耐熱
性などを低下させることなく高い剪断応力下にお
ける流動性が大きく改良されることを見出した。 すなわち、本発明は、(A) 少なくともマグネシ
ウムとチタンとを含有する固体成分および有機ア
ルミニウム化合物からなる触媒の存在下に、エチ
レンと炭素数3〜12のα−オレフインとを共重合
させて得られるエチレン−α−オレフイン共重合
体であつて、 (I) メルトインデツクス
0.01〜100g/10min、 () 密 度 0.860〜0.910g/cm3、 () 示差走査熱量測定法(DSC)による
最大ピーク温度が100℃以上、 () 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以
上、の性状を有するエチレン−α−オレフイ
ン共重合体10〜90重量部と、 (B) エチレン−α−オレフイン−共重合体ゴム90
〜10重量部(ここで(A)+(B)は100重量部となる
ように選ぶ。)および (C) 粘度平均分子量500〜20000で、かつα,β−
エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位を全
モノマー単位当たりを0.5〜10モル%含有する、
エチレン−α,β−エチレン性不飽和カルボン
酸エステル共重合体5〜50重量部とからなる組
成物を部分架橋させて得られる熱可塑性エラス
トマー組成物に関する。 (発明を実施するための好適な態様) 本発明に用いられるエチレン−α−オレフイン
共重合体(A)において、エチレンと共重合させるα
−オレフインは、炭素数3〜12のものである。具
体的には、プロピレン、ブテン−1,4−メチル
ペンテン−1、ヘキサン−1、オクテン−1、デ
セン−1、ドデセン−1などを挙げることができ
る。これらのうち特に好ましいのは、炭素数が3
〜6であるプロピレン、ブテン−1,4−メチル
ペンテン−1およびヘキセン−1である。また、
コモノマーとしてジエン類、例えばブタジエン、
1,4−ヘキサジエンなどを併用することもでき
る。エチレン−α−オレフイン共重合体中のα−
オレフイン含有量は5〜40モル%であることが好
ましい。 本発明において用いる上記エチレン−α−オレ
フイン共重合体(A)は、次のようにして製造でき
る。 まず使用する触媒系は、少なくともマグネシウ
ムとチタンとを含有する固体触媒成分に、有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせたものである。該
固体触媒成分としては例えば金属マグネシウム;
水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;炭酸マ
グネシウム;塩化マグネシウムなどのマグネシウ
ム塩;ケイ素、アルミニウム、カルシウムから選
ばれる金属とマグネシウム原子とを含有する複
塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物あるいは水酸化物
など;さらにはこれらの無機質固体化合物を含酸
素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化水素、ハロ
ゲン含有物質で処理または反応させたもの等のマ
グネシウムを含む無機質固体化合物に、チタン化
合物を公知の方法により担持させたものが挙げら
れる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、ポリシロキサン、酸アミド等
の有機含酸素化合物、金属アルコキシド、金属の
オキシ塩化物等の無機含酸素化合物を例示するこ
とができる。含硫黄化合物としては、チオール、
チオエーテルのような有機含硫黄化合物、二酸化
硫黄、三酸化硫黄、硫酸のような無機硫黄化合物
を例示することができる。芳香族炭化水素として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセ
ン、フエナンスレンのような各種の単環および多
環の芳香族炭化水素化合物を例示することができ
る。ハロゲン含有物質としては、塩素、塩化水
素、金属塩化物、有機ハロゲン化物のような化合
物を例示することができる。 一方、マグネシウムを含む無機質固体化合物に
担持させるチタン化合物としては、チタンのハロ
ゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシ
ド、ハロゲン化酸化物等を挙げることができる。
チタン化合物としては4価のチタン化合物と3価
のチタン化合物が好適であり、4価のチタン化合
物としては具体的には一般式Ti(OR)oX4-o(ここ
でRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≦4の整数である)で示されるも
のが好ましく、4塩化チタン、四臭化チタン、四
ヨウ化チタン、モノメトキシトリクロロチタン、
ジメトキシジクロロチタン、トリメトキシモノク
ロロチタン、テトラメトキシチタン、モノエトキ
シトリクロロチタン、ジエトキシジクロロチタ
ン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラエト
キシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチタ
ン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイソ
プロポキシモノクロロチタン、テトライソプロポ
キシチタン、モノブトキシトリクロロチタン、ジ
ブトキシジクロロチタン、モノペントキシトリク
ロロチタン、モノフエノキシトリクロロチタン、
ジフエノキシジクロロチタン、トリフエノキシモ
ノクロロチタン、テトラフエノキシチタン等を挙
げることができる。3価のチタン化合物として
は、四塩化チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン
化チタンを水素、アルミニウム、チタンあるいは
周期律表−族金属の有機金属化合物により還
元して得られる三ハロゲン化チタンが挙げられ
る。また一般式Ti(OR)nX4-n(ここでRは炭素数
1〜20のアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<
m<4の整数である)で示される4価のハロゲン
化アルコキシチタンを周期律表−族金属の有
機金属化合物により還元して得られる3価のチタ
ン化合物が挙げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 これらの触媒の具体的なものとしては、例えば
MgO−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号公報)、
Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭50−23864
号公報)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4系(特公昭51
−152号公報、特公昭52−15111号公報)、MgCl2
−SiCl4−ROH−TiCl4系(特開昭49−106581号
公報)、Mg(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4系(特公
昭52−11710号公報)、Mg−POCl3−TiCl4系(特
公昭51−153号公報)、MgCl2−AlOCl−TiCl4
(特公昭54−15316号公報)MgCl2−Al(OR)o
X3-o−Si(OR′)nX4-n−TiCl4系(特開昭56−
95909号公報)などの固体触媒成分(前記式中に
おいて、R,R′は有機残基、Xはハロゲン原子
を示す)に有機アルミニウム化合物を組み合わせ
たものが好ましい触媒系の例としてあげられる。 他の触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤール化合物などの有機マグネシ
ウム化合物とチタン化合物との反応生成物を用
い、これに有機アルミニウム化合物を組み合わせ
た触媒系を例示することができる。有機マグネシ
ウム化合物としては、たとえば、一般式RMgX,
R2Mg,RMg(OR)などの有機マグネシウム化
合物(ここでRは炭素数1〜20の有機残基、Xは
ハロゲンを示す)およびこれらのエーテル錯合
体、またこれらの有機マグネシウム化合物をさら
に他の有機金属化合物、例えば有機ナトリウム、
有機リチウム、有機カリウム、有機ホウ素、有機
カルシウム、有機亜鉛などの各種化合物を加えて
変性したものを用いることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、例えば
RMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号公報)、
RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭54−
12953号公報)、RMgX−ハロゲン化フエノール
−TiCl4系(特公昭54−12954号公報)、RMgX−
CO2−TiCl4系(特開昭47−73009号公報)等の固
体触媒成分に有機アルミニウム化合物を組み合わ
せたものを挙げることができる。 また他の触媒系の例としては固体触媒成分とし
て、SiO2,Al2O3等の無機酸化物と前記の少なく
ともマグネシウムおよびチタンを含有する固体触
媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、こ
れに有機アルミニウム化合物を組み合わせたもの
を例示することができる。無機酸化物としては、
SiO2、Al2O3の他にCaO,B2O3,SnO2等を挙げ
ることができ、またこれらの酸化物の複酸化物も
なんら支障なく使用できる。これら各種の無機酸
化物とマグネシウムおよびチタンを含有する固体
触媒成分を接触させる方法としては公知の方法を
採用することができる。すなわち、不活性触媒の
存在下または不存在下に、温度20〜400℃、好ま
しくは50〜300℃で通常5分〜20時間反応させる
方法、共粉砕処理による方法、あるいはこれらの
方法を適宜組み合わせることにより反応させても
よい。 これらの触媒系の具体的な例としては、例え
ば、SiO2−ROH−MgCl2−TiCl4系(特開昭56−
47407号公報)、SiO2−R−O−R′−MgO−AlCl3
−TiCl4系(特開昭57−187305号公報)、SiO2
MgCl2−Al−(OR)3−TiCl4−Si(OR′)4系(特開
昭58−21405号公報)(前記式中においてR,
R′は炭化水素残基を示す。)等に有機アルミニウ
ム化合物を組み合わたものを挙げることができ
る。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステルとの
付加物として使用しても何ら支障がない。さらに
は、あらゆる場合において、有機カルボン酸エス
テルの存在下に調整された触媒系を使用すること
も何ら支障なく実施できる。 ここで有機カルボン酸エステルとしては各種の
脂肪族、脂環系、芳香族カルボン酸エステルが用
いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族カルボ
ン酸エステルが用いられる。具体的な例としては
安息香酸、アニス酸、トルイル酸のメチル、エチ
ルなどのアルキルエステルをあげることができ
る。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al,R2AlX,RAlX2,R2AlOR,RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、エチルアルミニウムセスキクロリド、およ
びこれらの混合物等があげられる。 有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが、通常チタン化合物に対して0.1〜1000
モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大幅に向上させ、未処理の場合よりも一
層安定に運転することもできる。このとき使用す
るα−オレフインとしては種々のものが使用可能
であるが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフ
インであり、さらに好ましくは炭素数3〜8のα
−オレフインが望ましい。これらのα−オレフイ
ンの例としては、例えばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセ
ン−1等およびこれらの混合物などをあげること
ができる。触媒系とα−オレフインとの接触時の
温度、時間は広い範囲で選ぶことができ、例えば
0〜200℃、好ましくは0〜110℃で1分〜24時間
で接触処理させることができる。接触させるα−
オレフインの量も広い範囲で選べるが、通常、前
記固体触媒成分1g当たり1g〜50000g、好ま
しくは5g〜30000g程度のα−オレフインで処
理し、前記固体触媒成分1g当たり1g〜500g
のα−オレフインを反応させることが望ましい。
このとき、接触時の圧力は任意に選ぶことができ
るが通常、−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に接触さ
せることが望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させてもよい
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固体触媒成分と組み合わせのちα−
オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウム
化合物を重合のさいに別途添加して重合反応を行
つてもよい。また、触媒系とα−オレフインとの
接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウムなどその他の不活
性ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチグラ−型触媒によるオレフ
インの重合反応と同様にして行われる。すなわち
反応はすべて実質的に酸素、水などを絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件は温度20〜300℃、好ましくは40〜200℃
であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好まし
くは2Kg/cm2・Gないし60Kg/cm2・Gである。分
子量の調節は重合温度、触媒のモル比などの重合
条件を変えることによつてもある程度調節できる
が、重合系中に水素を添加することにより効果的
に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度など
の重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上の多
段階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 以上のようにして合成されたエチレン−α−オ
レフイン共重合体(A)のメルトインデツクス(MI,
JISK6760による)は、0.01〜100g/10min、好
ましくは0.1〜50g/10minである。密度(JIS
K6760による)は、0.860〜0.910g/cm3、好まし
くは0.870〜0.905g/cm3、さらに好ましくは0.870
〜0.900g/cm3である。示差走査熱量測定法
(DSC)による最大ピークの温度(Tm)は100℃
以上、好ましくは110℃以上である。沸騰n−ヘ
キサン不溶分は10重量%以上、好ましくは20〜95
重量%、さらに好ましくは20〜90重量%である。 エチレン−α−オレフイン共重合体(A)のMIが
0.01g/10mim未満では、熱可塑性エラストマー
組成物のMIが低下し過ぎ流動性が悪くなる。ま
たMIが100g/10minを越えると引張強度などの
低下がおこり望ましくない。密度が0.860g/cm3
未満では、引張強度が低下し、組成物の表面にベ
タつきが発生し、外観を損なう。また密度が
0.910g/cm3以上では柔軟性や透明性が低下し望
ましくない。DSCによる最大ピーク温度が100℃
未満では、引張強度が低下し、また組成物の表面
にベタつきが発生しさらに耐熱性や耐油性も低下
してしまい望ましくない。沸騰n−ヘキサン不溶
分が10重量%未満になると、引張強度が低下した
り、組成物の表面がベタついたりして望ましくな
い。 本発明において用いられるもう一つの成分であ
るエチレン−α−オレフイン共重合体ゴム(B)と
は、エチレン−α−オレフイン共重合体ゴムまた
はエチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共重
合体ゴムであり、これらの共重合体ゴムは非晶性
の共重合体である。 エチレン−α−オレフイン共重合体ゴム(B)成分
中のα−オレフインとしては、プロピレン、ブテ
ン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1などが挙げられ
る。特に好ましくはプロピレンである。 非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエ
ン、1,6−オクタジエン、ジシクロペンタジエ
ン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネ
ンなどが挙げられる。好ましくは、1,4−ヘキ
サジエンやエチリデンノルボルネンである。 本発明において用いられるエチレン−α−オレ
フイン共重合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4
100℃)は10〜95程度のものが好ましい。エチレ
ン−α−オレフイン共重合体ゴムのムーニー粘度
が10より小さいと、熱可塑性エラストマー組成物
の引張強度が低下したり、表面がベタついたりし
て望ましくない。ムーニー粘度が95を越えると熱
可塑性エラストマー組成物の流れ性が悪くなり好
ましくない。 本発明の熱可塑性エラストマーの構成成分であ
るエチレン−α−オレフイン共重合体(A)とエチレ
ン−α−オレフイン共重合体ゴム(B)とは容易に区
別される。たとえ両者は構成するモノマーが同一
でありかつ密度が同一であつても、DSCによる
最大ピーク温度は成分(A)のほうが遥かに高く、成
分(B)は最大ピーク温度が存在しても高々30〜50℃
程度である。また沸騰n−ヘキサン不溶分につい
ても、成分(B)は不溶分が存在しないか、存在して
も極めて微量である。さらに両成分の製法も大き
く異なつている。成分(A)は前述したようにマグネ
シウムおよびチタンを含む触媒を用いて製造され
るのに対し、成分(B)は通常バナジウム系触媒によ
つて製造される。 本発明のさらにもう一つの成分であるエチレン
−α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル
共重合体(C)は、高圧下でエチレンとα,β−エチ
レン性不飽和カルボン酸エステルとをラジカル共
重合体させる方法や、比較的高分子量のエチレン
−α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル
共重合体を不活性雰囲気下、水または水蒸気の存
在下、150〜600℃に加熱減成する方法などで製造
される。 なお本発明で用いられる成分(C)中のα,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸エステルとしては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、あるい
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタク
リル酸オクチル等のアクリル酸またはメタクリル
酸と1〜12個の炭素原子を有するアルコールとの
エステルなどをあげることができ、これらは混合
物でも使用することができる。 本発明で使用されるエチレン−α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸エステル共重合体は粘度平
均分子量500〜20000、好ましくは1000〜10000で
あり、かつα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
エステル単位を0.5〜10モル%、好ましくは1〜
5モル%含有するものである。粘度平均分子量が
500未満では得られる組成物にベタツキなどが発
生し、また20000を越えると得られる組成物の流
動性が向上しない。α,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸エステル単位が10モル%を越えると得ら
れる組成物の引張強度の低下が起き、0.5モル%
未満では柔軟性が不足し、永久ひずみが大きくな
つたりして好ましくない。尚エチレンにα,β−
エチレン性不飽和カルボン酸エステルを共重合す
る場合該エステルの加水分解物に相当する不飽和
カルボン酸がしばしば少量共重合されるが、これ
ら少量の不飽和カルボン酸単位の共存は許容され
る。 本発明の熱可塑性エラストマー組成物に占める
エチレン−α−オレフイン共重合体(A)とエチレン
−α−オレフイン共重合体ゴム(B)との組成割合
は、(A)/(B)が90〜10/10〜90(重量比)、好ましく
は75〜25/25〜75(重量比)である。 エチレン−α−オレフイン共重合体(A)の量が90
重量部を越えると柔軟性がなくなり、永久伸びが
悪くなり、また10重量部より少なくなると引張強
度が低下し、耐油性が悪くなるため望ましくな
い。 またエチレン−α,β−エチレン性不飽和カル
ボン酸エステル共重合体(C)の(A)および(B)の合計量
に対する割合は5〜50/100、好ましくは10〜
40/100((C)/(A)+(B))、重量比)である。成分(C)
が50重量部を越えると引張強度の低下や表面のベ
タツキを生じ、5重量部未満では組成物の流動性
が向上しない。 本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造す
るには、エチレン−α−オレフイン共重合体(A)、
エチレン−α−オレフイン共重合体(B)およびエチ
レン−α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エス
テル共重合体(C)とを前記の組成割合となるよう均
一に配合し、部分架橋させる方法や成分(A)と成分
(B)とを配合・部分架橋後成分(C)を配合する方法な
どがあげられる。 部分架橋物を製造する方法としては、任意の公
知技術が使用できる。代表的な例は、上記配合物
に架橋例を添加して機械的な溶融混練を行う方法
であり、一軸および二軸押出機、バンバリーミキ
サー、各種ニーダー、ロールなどを用いて部分架
橋させることができる。溶融混練の温度は一般に
300℃以下であり、好ましくは使用する架橋剤の
半減期が1分以下となる温度で、通常100〜300℃
である。また、架橋剤を含浸等により混合した
後、熱あるいは放射線によつて部分架橋させても
よい。 架橋剤としては通常、有機過酸化物が用いられ
る。具体的には2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブ
チルパーオキシド、ジ(t−ブチルパーオキシ)
ジイソプロピルベンゼン、ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ジイソブチルベンゼン、ジクミルパーオキ
シド、t−ブチルクミルパーオキシド、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−クロ
ルベンゾイルパーオキシドなどが挙げられる。ま
た、架橋助剤を併用してもよい。具体的には液状
ポリブタジエン、ジビニルベンゼン、エチレンジ
メタクリレート、シアリールフタレートなどをあ
げることができる。 架橋剤の使用量は0.005〜3重量%、好ましく
は0.05〜1.0重量%である。架橋剤の使用量は架
橋組成物に要求される性能によつて決定されるの
で必ずしもこれらの数値に限定されるものではな
い。また数種類の架橋剤や架橋助剤を目的によつ
て併用してもよい。 このようにして部分架橋させて得られる本発明
の熱可塑性エラストマー組成物を沸騰キシレンで
5時間抽出して測定される沸騰キシレン不溶分率
(ゲル分率)は、0.5〜60重量%、好ましくは2〜
40重量%である。ゲル分率が0.5重量%より少な
いと耐熱性などが低下し、またゲル分率が60重量
%を越えると流動性が低下し、望ましくない。 架橋の前後、ないしは架橋時(特に溶融混練
時)に、カーボンブラツク、炭酸カルシウム、シ
リカ、金属繊維、炭素繊維などの各種フイラー
や、酸化防止剤、難燃化剤、着色剤等の添加剤ま
た、フイラーの分散を容易にするとともに柔軟性
や弾性を増す目的で、パラフイン系、ナフテン系
あるいは芳香族系等の鉱物油を必要に応じて配合
してもよい。更に、本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物としての性能を変えない範囲内に於い
て、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなど
の結晶性ポリオレフイン、天然ゴム、各種合成ゴ
ム、スチレン系熱可塑性エラストマーなどの各種
樹脂やゴムを必要に応じて配合してもよい。 (発明の効果) 本発明によつて得られる熱可塑性エラストマー
組成物は、下記のような特性を有している。 (イ) 高い剪断応力下での流動性が優れるため成形
加工が容易であり、成形品の外観に優れる。 (ロ) 未架橋のものと比較して、耐熱性、耐油性に
優れている。 (ハ) 永久伸びが小さく、変形しにくい。 (ニ) 透明性に優れている。 (ホ) 密度が低く、非常に軽量である。 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記
のような優れた特性を有していることから、その
応用範囲は極めて広い。本発明の熱可塑性エラス
トマー組成物の用途例としては、例えば、 (イ) 自動車用内装用シート、泥よけ、モール、カ
バー (ロ) 電線被覆用材料 (ハ) 各種電気器具の部品 (ニ) ホース (ホ) 各種パツキン (ヘ) 窓わく用シール材 (ト) 遮音材料 (チ) 各種ポリマーの改質材 などがあげられる。 (発明の実施例) 以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらによつて限定されるものでは
ない。なお、各実施例および比較例における物性
測定は下記の方法によつた。 [DSCによる測定法] 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムから
約5mgの試料を精秤し、それをDSC装置にセツ
トし、170℃に昇温してその温度で15min保持し
た後、降温速度2.5℃/minで0℃まで冷却する。
次に、この状態から昇温速度10℃/minで170℃
まで昇温して測定を行う。0℃から170℃に昇温
する間に現われた最大ピークの頂点の温度を最大
ピーク温度(Tm)とする。 [沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法] 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を行う。
n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾燥(7時
間、真空下、50℃)後、次式により沸騰n−ヘキ
サン不溶分(C6不溶分)を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%)=抽出
済シート重量/未抽出シート重量×100(重量%) [試験用シートの作成] 樹脂組成物を、厚さ2mm、縦×横が150mm×150
mmのモールドに入れ、210℃で5分予熱後、同温
度で150Kg/cm2、5分間加圧成形し、ついで30℃、
150Kg/cm2の加圧下で10分間冷却した。それを50
℃、20時間アニーリング後、室温で24時間放置
し、物性の測定を行つた。 [フローパラメーター:FP] FP=230℃、21.6Kg荷重時のメルト
フローインデツクス/230℃、2.16Kg荷重時のメルトフ
ローインデツクス FPの値が大きい程成形時の流れ性がよい。 [引張試験] JIS K6301に準じて、3号ダンベルを用いて試
験片を作り、50mm/分の引張速度で測定した。 [永久伸び] JIS K6301に準じて、3号ダンベルを用いて試
験片を作成した。試験片を100%伸長した状態で
10分間保持し、急に収縮させ10分間放置後の伸び
率より求めた。 [ビカツト軟化点] 試験用シート作成法に従つて、厚さ3mmの試料
を作り、それを測定に用いた。加熱浴槽中の試験
片に垂直に置いた針状圧子を通じて250gの荷重
を加えながら、50℃/60分の速度で伝熱媒体を昇
温させ、針状圧子が1mm侵入したときの伝熱媒体
の温度をビカツト軟化点とした。 [硬度] JIS K6301に準じて試験片を作成し、A形試験
機を用いて測定した。 [ゲル分率] 熱プレス(200℃×5分)を用いて、厚さ200μ
mのシートを作成し、40mm×20mmのシートを3枚
切り取り、それらをそれぞれ120メツシユの金網
製の袋に入れて、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰キシレンで5時間抽出を行う。沸騰
キシレン不溶分を取り出し、真空乾燥(7時間、
80℃)を行い、沸騰キシレン不溶分をゲル分率と
して求める。 実施例 1 実質的に無水の塩化マグネシウム、1,2−ジ
クロルエタンおよび四塩化チタンから得られた固
体触媒成分とトリエチルアルミニウムからなる触
媒を用いてエチレンとブテン−1とを共重合させ
てエチレン−ブテン−1共重合体を得た。 このエチレン−ブテン−1共重合体のエチレン
含量は88.3モル%、メルトインデツクスは0.9
g/10分、密度は0.896g/cm3、DSCの最大ピー
ク温度は119.8℃、沸騰n−ヘキサン不溶分は82
重量%であつた。 また別に三塩化バナジル−エチルアルミニウム
セスキクロリド系触媒を用いて、エチレン、プロ
ピレンおよびエチリデンノルボルネン(ENB)
を共重合させ共重合体ゴムを得た。共重合体ゴム
のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は90であり、
プロピレン含有量は27重量%、密度は0.863g/
cm3共重合体ゴム中のENB含有量はヨウ素価に換
算して16であつた。 もう一つの成分であるエチレン−アクリル酸エ
チル共重合体は、高分子量のエチレン−アクリル
酸エチル共重合体(アクリル酸エチル含有量4.9
モル%、メルトインデツクス9g/10分)を窒素
雰囲気中、水蒸気存在下、355℃、130Kg/cm2で4
時間熱減成を行つて得た。得られた熱減成物の粘
度平均分子量は5500、アクリル酸エチルおよびア
クリル酸の含有量はそれぞれ3.2モル%および1.2
モル%であつた。 これらのエチレン−ブテン−1共重合体50重量
部、エチレン−プロピレン−ENB共重合体ゴム
50重量部およびエチレン−アクリル酸エチル共重
合体20重量部にジ(t−ブチルパーオキシ)ジプ
ロピルベンゼン(架橋剤)0.1重量%、イルガノ
ツクス1010(酸化防止剤;チバ ガイギー社商品
名)0.1重量%およびステアリン酸カルシウム
(滑剤)0.1重量%(重量%はいずれも全重合体
100重量%に対する)を添加混合後、200℃に予熱
されたバンバリーミキサーに投入し、ローター回
転数40rpmで20分間混練し、熱可塑性エラストマ
ー組成物を得た。各種物性の評価結果を表1に示
す。 実施例 2 実施例1においてエチレン−アクリル酸エチル
共重合体の配合量を10重量部とした以外は実施例
1と同様に行つた。評価結果を表1に示した。 実施例 3 実施例1においてエチレン−アクリル酸エチル
共重合体の配合量を40重量部とした以外は実施例
1と同様に行つた。評価結果を表1に示した。 実施例 4 実施例1におけるエチレン−ブテン−1共重合
体の配合量を75重量部、エチレン−プロピレン−
ENB共重合体ゴムを25重量部にした以外は、実
施例1と全く同様にしてエラストマー組成物を得
た。その評価結果を表1に示した。 実施例 5 実施例1におけるエチレン−ブテン−1共重合
体の配合量を25重量部、エチレン−プロピレン−
ENB共重合体ゴムを75重量部にした以外は、実
施例1と全く同様にしてエラストマー組成物を得
た。その評価結果を表1に示した。 実施例 6 実施例1において、粘度平均分子量が9400、ア
クリル酸エチルおよびアクリル酸の含有量はそれ
ぞれ2.7モル%および0.4モル%のエチレン−アク
リル酸エチル共重合体を用いた以外は実施例1と
同様に行つた。評価結果を表1に示した。 実施例 7 実質的に無水の塩化マグネシウム、アントラセ
ンおよび四塩化チタンから得られた固体触媒成分
とトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて
エチレンとプロピレンを共重合して、エチレン−
プロピレン共重合体を得た。このエチレン−プロ
ピレン共重合体のエチレン含有量は85.5モル%、
メルトインデツクス1.0g/10分、密度は0.890
g/cm3、DSCの最大ピーク温度は121.6℃、沸騰
n−ヘキサン不溶分は58重量%であつた。 実施例1におけるエチレン−ブテン−1共重合
体の代わりに、上記エチレン−プロピレン共重合
体を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてエ
ラストマー組成物を得た。その評価結果を表1に
示した。 実施例 8 実施例1において各成分の配合順序を変えてエ
ラストマー組成物を得た。すなわちエチレン−ブ
テン−1共重合体、エチレン−プロピレン−
ENB共重合体ゴム、架橋剤、酸化防止剤および
滑剤を混合後、200℃のバンバリーミキサーにて
10分間混練した後、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体を加え、再度10分間混練してエラストマ
ー組成物を得た。その評価結果を表1に示した。
なお、各成分の混合割合は実施例1と同一であ
る。 実施例 9 実施例1においてエチレン−プロピレン−
ENB共重合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4、100
℃)が62のものを用いた以外は実施例1と同様に
行つた。評価結果を表1に示す。 比較例 1 実施例1においてエチレン−アクリル酸エチル
共重合体を用いなかつた以外は実施例1と同様に
行つた。評価結果を表1に示した。 比較例 2 実施例1においてエチレン−アクリル酸エチル
共重合体を70重量部用いた以外は実施例1と同様
に行つた。評価結果を表1に示した。 比較例 3 実施例2において架橋剤を用いなかつたことを
除いては実施例2と同様に行つた。評価結果を表
1に示した。 比較例 4 実施例1においてエチレン−ブテン−1共重合
体のかわりに直鎖状低密度ポリエチレン(日本石
油化学(株)製品、リニレツクスAF2320;メルトイ
ンデツクス1.0g/10min、密度0.922g/cm3
DSCの最大ピーク温度122.1℃、沸騰n−ヘキサ
ン不溶分98.8重量%)を用いた以外は実施例1と
同様に行つた。結果を表1に示す。 以上の結果より明らかなように、本発明によつ
て得られる熱可塑性エラストマー組成物は柔軟性
に富み、耐熱性、引張特性にも優れ、高剪断応力
下での流動性がきわめて良好なものである。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 少なくともマグネシウムとチタンとを含
    有する固体成分および有機アルミニウム化合物
    からなる触媒の存在下に、エチレンと炭素数3
    〜12のα−オレフインとを共重合させて得られ
    るエチレン−α−オレフイン共重合体であつ
    て、 (I) メルトインデツクス
    0.01〜100g/10min、 () 密 度 0.860〜0.910g/cm3、 () 示差走査熱量測定法(DSC)による
    最大ピーク温度が10℃以上および () 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以
    上の性状を有するエチレン−α−オレフイン
    共重合体10〜90重量部と、 (B) エチレン−α−オレフイン−共重合体ゴム90
    〜10重量部(ここで(A)+(B)は100重量部となる
    ように選ぶ。)および (C) 粘度平均分子量が500〜20000で、かつα,β
    −エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位を
    全モノマー単位当たり0.5〜10モル%含有する、
    エチレン−α,β−エチレン性不飽和カルボン
    酸エステル共重合体5〜50重量部とからなる組
    成物を部分架橋させて得られる熱可塑性エラス
    トマー組成物。
JP17083786A 1986-07-22 1986-07-22 熱可塑性エラストマ−組成物 Granted JPS6327544A (ja)

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