JPH056746B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、ビデオテープレコーダ等の磁気テー
プを記録媒体とする磁気記録再生装置のテープテ
ンシヨン制御機構に関する。

〔発明の背景〕

周知のように、ビデオテープレコーダ等の磁気
記録再生装置においては、磁気テープの供給側リ
ールに所定の負荷トルクを付与することにより、
該供給側リールから磁気ヘツドに供給される磁気
テープに一定の張力（テープテンシヨン）を付与
し、たるみ等を防止して、磁気テープの安定走行
を図つている。

そして、該磁気テープに掛かるテープテンシヨ
ンを一定に保つために、該テープテンシヨンの変
動を検知し、それに応じて供給側リールに付与す
る負荷トルクを適宜調節するテープテンシヨン制
御機構が設けられている。

第４図は、かかるテープテンシヨン制御機構を
設けたビデオテープレコーダの一従来例を示す平
面図であり、１は磁気テープ、２は供給側リー
ル、２′はカセツト筐体、３，３′はガイドロー
ラ、４，４′は傾斜ピン、５，５′はガイドローラ
ベース、６は回転ヘツドシリンダ、７はキヤツプ
スタン、８はピンチローラ、９はテンシヨン検知
部材、１０はメインシヤーシである。

同図において、記録再生時には、まず、ガイド
ローラ３，３′及び傾斜ピン４，４′が設けられた
１対のガイドローラベース５，５′が、矢印ａ，
a′に示すように、夫々カセツト筐体２′の内側か
ら、映像・音声信号の記録再生用ヘツドが設けら
れた回転ヘツドシリンダ６側へ移動する。これに
伴つて、磁気テープ１がカセツト筐体２′から引
き出され、回転ヘツドシリンダ６に所定の巻き付
け角でもつて螺旋状にされて所定の走行位置に規
制される。また、テンシヨン検知部材９が矢印ｂ
に示すように回動して磁気テープ１に当接し、更
に、ピンチローラ８が、矢印b′に示すように回動
して磁気テープ１をキヤプスタン７に圧着し、キ
ヤプスタン７を回転駆動して磁気テープ１を一定
速度で走行させることにより、記録再生が行なわ
れる。

第５図は、第４図のビデオテープレコーダのテ
ープテンシヨン制御機構を示す平面図であつて、
記録再生動作が行なわれている状態を示し、１２
は付勢バネ、１３はテンシヨン検知部材９の一端
に設けられた検知ピン、１４はリール台、１５は
テンシヨン付加部材、１６はテンシヨン付加部材
１５のメインシヤーシ１０への接続部、１７はテ
ンシヨン付加部材１５とテンシヨン検知部材９と
の接続ピンであり、第４図に対応する部分には同
一符号をつけている。

同図において、記録再生時には、上記のよう
に、メインシヤーシ１０に立設された支軸１１に
回動可能に支持されたテンシヨン検知部材９が、
一端をメインシヤーシ１０に設けられた付勢バネ
１２によつて、矢印Ｃの方向に回動付勢されてお
り、テンシヨン検知部材９の先端部に立設された
検知ピン１３が磁気テープ１に当接する。

また、供給側リール２のリール台１４にＵ字状
に巻装されたテンシヨン付加部材１５の一端が、
テンシヨン検知部材９に立設された接続ピン１７
に回動自在に支持され、他端がメインシヤーシ１
０に固定された接続部１６に係止されている。

そして、テンシヨン検知部材９が支軸１１を中
心に回動することにより、接続ピン１７に支持さ
れたテンシヨン付加部材１５の一端も同様に移動
し、テンシヨン付加部材１５によりリール台１４
の締め付け力が変化するようになつている。

次に、かかる構成のテープテンシヨン制御機構
によるテープテンシヨン制御動作について説明す
る。

通常のテープ走行時には、リール台１４はテン
シヨン付加部材１５の締め付けによつて所定の負
荷トルクを付与されながら回転し、磁気テープ１
は、この負荷トルクによつて、所定のテープテン
シヨンが掛かつた状態で供給側リール２から供給
される。この場合、磁気テープ１に掛かるテープ
テンシヨンと、付勢バネ１２によつてテンシヨン
検知部材９に付与される矢印ｃ方向の回動力とが
つり合つた状態で、検知ピン１３が磁気テープ１
に所定の位置Ａで当接する。

ここで、磁気テープ１の巻き終りの場合や、何
んらかの外乱により、磁気テープ１にテンシヨン
が加えられると、検知ピン１３が磁気テープ１に
押圧されて移動し、これに伴つて、テープテンシ
ヨン検知部材９が、矢印c′の方向に回動される。

このため、接続ピン１７に支持されたテンシヨ
ン付加部材１５の一端も同方向に移動することに
なり、テンシヨン付加部材１５によるリール台１
４の締め付けが緩和される。したがつて、上記の
外乱等により磁気テープ１に加わつたテンシヨン
の分だけ、リール台１４に付与される負荷トルク
が減少し、磁気テープ１に掛かるテープテンシヨ
ンは減少し一定に保たれる。

一方、外乱等によつて、磁気テープ１のテープ
テンシヨンが下がつた時には、付勢バネ１２によ
る付勢力によつてテープテンシヨン検知部材９が
矢印ｃの方向に回動し、接続ピン１７に支持され
たテンシヨン付加部材１５の一端も同方向に移動
される。したがつて、テンシヨン付加部材１５に
よるリール台１４の締め付け量が増し、上記外乱
等により磁気テープ１のテンシヨンの下がつた分
だけ、リール台１４に付与される負荷トルクが増
加されるため、磁気テープ１のテープテンシヨン
は減少し一定に保たれる。

このように、磁気テープ１に掛かるテープテン
シヨンの強弱を検知ピン１３によつて検知し、テ
ンシヨン付加部材１５によるリール台１４の締め
付け力を変えることにより負荷トルクを調整し、
常に、磁気テープ１のテープテンシヨンが一定に
保たれるようになつている。

しかし、かかる従来のテープテンシヨン制御機
構では、リール台１４へのテンシヨン付加部材１
５の巻き付け角を大きくすることが困難なため、
リール台１４が、真円度にばらつきがあつたり、
偏心している場合には、テンシヨン付加部材１５
とリール台１４との接触状態が変動し、該テープ
テンシヨンが一定に保たれないという欠点があつ
た。

また、テンシヨン付加部材１５がリール台１４
に巻装されるときの長さ（図中のＬ）によつて負
荷トルクが決まるが、従来のように、テンシヨン
付加部材１５の巻き付け角を大きくすることが困
難で、該巻き付け角が小さいと、所定の負荷トル
クを得るためには、リール台１４の外径を大きく
しなければならない欠点もあつた。

更に、磁気テープ１の早送りや巻き戻し、ある
いは、ローデイング動作等のようにテープテンシ
ヨン制御を必要としないモードでは、テープテン
シヨン付加部材１５の巻き付けを解除して、リー
ル台１４の負荷トルクを除く必要があるが、かか
るテープテンシヨン制御機構では、テンシヨン検
知部材９を矢印c′の方向に回動させることにより
これを行なつていた。しかし、テンシヨン付加部
材１５を完全に解除するには、テンシヨン検知部
材９を十分に矢印c′の方向に回動させなければな
らず、特別な解除機構が必要となつて構造が複雑
になつていた。また、このように構造を複雑にし
ないために、上記解除機構を設けないと、テープ
テンシヨン制御を必要としないにもかかわらず、
リール台１４に負荷トルクが付与されてしまう欠
点があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上記従来技術の欠点を除き、
リール台が偏心したり、リール台の真円度にばら
つきがある等の場合でも、磁気テープのテープテ
ンシヨンを一定を保ち、しかも、該テープテンシ
ヨンを必要としない動作モードでのテープテンシ
ヨン制御の解除を容易に行なうことができるテー
プテンシヨン制御機構を提供することにある。

〔発明の概要〕

この目的を達成するために、本発明では、第１
の発明（特許請求の範囲第１項）として、 テープ（該当−実施例符号１）に当接され該テ
ープのテンシヨン変動に応じ、テープ面に対し垂
直または略垂直の方向に第１の支点（該当−実施
例符号１１）回りに回動変位する構成を有するテ
ンシヨン検知部材（該当−実施例符号９）と、 第１の部分（該当−実施例符号１７）が上記テ
ンシヨン検知部材に第１の接続部（該当−実施例
符号３０）で結合され、第２の部分（該当−実施
例符号２８）がリール台（該当−実施例符号１
４）に当接されることにより上記テンシヨン検知
部材の変位に対応した負荷トルクを上記リール台
に与える構成を有するテンシヨン付加部材（該当
−実施例符号１５）と、 該テンシヨン付加部材の第２の部分（該当−実
施例符号２８）と連続で上記第１の部分の反対側
に位置する第３の部分（該当−実施例符号５０）
が接続される第２の接続部（該当−実施例符号３
１）を備え、第２の支点（該当−実施例符号１
９）の回りに回動され上記第２の接続部の位置を
上記第２の支点回りに変位させる構成を有するテ
ンシヨン付加アーム（該当−実施例符号１８）と
を備え、 上記テンシヨン検知部材（該当−実施例符号
９）の上記第１の支点（該当−実施例符号１１）
の中心（該当−実施例符号B′）と上記第１の接
続部（該当−実施例符号３０）の中心（該当−実
施例符号Ｂ）を通過する直線（該当−実施例符号
Ｄ）が上記第２の支点（該当−実施例符号１９）
の中心（該当−実施例符号Ａ）と上記リール台
（該当−実施例符号１４の中心（該当−実施例符
号A′）との間を通り、かつ、上記テンシヨン付
加部材（該当−実施例符号１５）の第３の部分
（該当−実施例符号５０）が、上記直線（該当−
実施例符号Ｄ）に対しリール台（該当−実施例符
号１４）側にあつて、かつ上記第１の接続部の中
心及び上記第１の支点の中心から上記リール台外
周への２本の接線ではさまれる領域に配置される
構成とする。

第２の発明（特許請求の範囲第２項）として、 テープ（該当−実施例符号１）に当接され該テ
ープのテンシヨン変動に応じ、テープ面に対し垂
直または略垂直の方向に第１の支点（該当−実施
例符号１１）回りに回動変位する構成を有するテ
ンシヨン検知部材（該当−実施例符号９）と、 第１の部分（該当−実施例符号１７）が上記テ
ンシヨン検知部材に第１の接続部（該当−実施例
符号３０）で結合され、第２の部分（該当−実施
例符号２８）がリール台（該当−実施例符号１
４）に当接されることにより上記テンシヨン検知
部材の変位に対応した負荷トルクを上記リール台
に与える構成を有するテンシヨン付加部材（該当
−実施例符号１５）と、 該テンシヨン付加部材の第２の部分（該当−実
施例符号２８）と連続で上記第１の部分の反対側
に位置する第３の部分（該当−実施例符号５０）
が接続される第２の接続部（該当−実施例符号３
１）を備え、第２の支点（該当−実施例符号１
９）の回りに回動され上記第２の接続部の位置を
上記第２の支点回りに変位させる構成を有するテ
ンシヨン付加アーム（該当−実施例符号１８）と
を備え、 上記テンシヨン検知部材（該当−実施例符号
９）の上記第１の支点（該当−実施例符号１１）
の中心（該当−実施例符号B′）と上記第１の接
続部（該当−実施例符号３０）の中心（該当−実
施例符号Ｂ）を通過する直線（該当−実施例符号
Ｄ）が上記第２の支点（該当−実施例符号１９）
の中心（該当−実施例符号Ａ）と上記リール台
（該当−実施例符号１４）の中心（該当−実施例
符号A′）との間を通り、かつ、上記テンシヨン
付加部材（該当−実施例符号１５）の第３の部分
（該当−実施例符号５０）が、上記直線（該当−
実施例符号Ｄ）に対しリール台（該当−実施例符
号１４）側にあつて、かつ上記第１の接続部の中
心及び上記第１の支点の中心から上記リール台外
周への２本の接線ではさまれる領域に配置され、 上記テンシヨン付加アーム（該当−実施例符号
１８）は、上記直線（該当−実施例符号Ｄ）に対
し上記テンシヨン付加部材（該当−実施例符号１
５）の上記第３の部分（該当−実施例符号５０）
とは反対の方向に解除動作用アーム部（該当−実
施例符号２２）を有し、該解除動作用アーム部に
は当接部（該当−実施例符号２５）を備え、 上記テンシヨン検知部材（該当−実施例符号
９）は、上記テンシヨン付加アーム（該当−実施
例符号１８）の上記当接部（該当−実施例符号２
５）が接する位置に被当接部を備え、上記テンシ
ヨン付加アーム（該当−実施例符号１８）の上記
当接部（該当−実施例符号２５）が上記テンシヨ
ン検知部材（該当−実施例符号９）の上記被当接
部に当接された状態において、上記テンシヨン検
知部材は、該当接力によつてテープから離れる方
向に変位され、かつ上記第１の接続部（該当−実
施例符号３０）が上記リール台（該当−実施例符
号１４）側に変位される構成を有し、上記テンシ
ヨン付加アーム（該当−実施例符号１８）は、上
記第２の接続部（該当−実施例符号３１）が上記
テンシヨン検知部材の上記第１の接続部（該当−
実施例符号３０）と連動して、上記テンシヨン付
加部材（該当−実施例符号１５）の上記第２の部
分（該当−実施例符号２８）において上記リール
台（該当−実施例符号１４）への巻き付けを解除
するように変位される構成とする。

上記第１及び第２の発明の構成において、上記
テンシヨン付加アーム（該当−実施例符号１８）
は、支点（該当−実施例符号１９）回りの第２接
続部（該当−実施例符号３１）の回動により上記
リール台（該当−実施例符号１４）に対する上記
テンシヨン付加部材（該当−実施例符号１５）の
当接をオン状態またはオフ（解除）状態に切り換
える作用をする。また、かかる構成及び作用によ
つて、リール台（該当−実施例符号１４）に対す
るテンシヨン付加部材（該当一実施例符号１５）
の当接角が容易に大きくとれ、これによつて当接
の全周積分効果を得ることができ、リール台（該
当−実施例符号１４）が偏心等している場合にも
該リール台（該当−実施例符号１４）とテンシヨ
ン付加部材（該当−実施例符号１５）との間の接
触状態の変動が抑えられ磁気テープのテンシヨン
変動が低減される。

また、磁気テープにテンシヨンを付加しない場
合には、リール台（該当−実施例符号１４）から
のテンシヨン付加部材（該当−実施例符号１５）
の確実な解除と、磁気テープからのテンシヨン検
知部材（該当−実施例符号９）の確実な離間とが
容易になされる効果が得られる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を図面とともに説明す
る。

第１図ａ，第２図は本発明によるテープテンシ
ヨン制御機構の一実施例を示す平面図であり、第
１図ａは、記録再生時のように磁気テープの走行
に際してテープテンシヨン制御が行なわれている
場合を示し、第２図は、ローデイング等のモード
に際してテープテンシヨン制御が解除された場合
を示す。れらの図において、１８はテンシヨン付
加アーム、１９は支軸、２０は付勢バネ、２１は
ストツパ、２２は解除動作用アーム部、２３はア
ーム制御ピン、２４は長溝、２５は当接部であ
り、第５図に対応する部分には同一符号をつけて
いる。

第１図ａにおいて、記録再生などのテープテン
シヨン制御が行なわれる場合には、第５図で示し
たように、付勢バネ１２によつて回動付勢された
テープテンシヨン検知部材９が、検知ピン１３を
介して磁気テープ１に当接する。

このテンシヨン検知部材９の背面側には、テン
シヨン付加アーム１８が、メインシヤーシ１０に
立設された支軸１９に回動可能に支持され、一端
をメインシヤーシ１０に固定された付勢バネ２０
が設けられて矢印ｄ方向に回動付勢されている。
また、テンシヨン付加アーム１８の一部から解除
動作用アーム部２２が突出しており、その先端に
立設された当接部２５が、メインシヤーシ１０に
位置決め可能に設けられたストツパ２１に当接す
ることにより、テンシヨン付加アーム１８の回動
範囲が規制されている。

供給側リール２のリール台１４には、テンシヨ
ン付加部材１５が略全周にわたつて巻装され、該
テンシヨン付加部材１５の一端がテンシヨン付加
アーム１８の一端に回動可能に軸支され、その他
端は、接続ピン１７によつてテンシヨン検知部材
９に回動可能に支持されている。第１図ｂは、第
１図ａの構成を判り易くために、構成要素を簡略
化して示した図であり、第１図ａに対応する部分
には、同一符号をつけている。

ここで、テンシヨン付加アーム１８に付与され
る回動付勢力のほうが、テンシヨン部材９に付与
される回動付勢力よりも大きくなるように、夫々
の付勢バネ１２，２０が設計されているので、テ
ンシヨン検知部材９が回動したときでも、テンシ
ヨン付加アーム１８は何ら影響をうけず、上記の
所定位置に固定されるようになつている。

また第１図ａにおいて、テンシヨン付加アーム
１８の背面側のメインシヤーシ１０には、長溝２
４が設けられ、図示していない操作機構に連動し
て長溝２４内をその長手方向に移動するアーム制
御ピン２３が立設されている。なお、録再生時な
どのテープテンシヨン制御を行なう場合には、ア
ーム制御２３は、長溝２４の端部にあつてテンシ
ヨン付加アーム１８に当接せず、後述するテンシ
ヨン制御を解除する時には、テンシヨン付加アー
ム１８を押圧して回動させるようになつている。

かかる構成をしたテープテンシヨン制御機構の
動作は、第５図で説明したのと同様に行なわれ
る。すなわち、外乱等によつて磁気テープ１に掛
かるテープテンシヨンの変化を検知ピン１３で検
知し、該検知ピン１３の移動に伴つてテンシヨン
検知部材９が回動することにより、接続ピン１７
に支持されたテンシヨン付加部材１５の一端も移
動する。そして、テンシヨン付加部材１５による
リール台１４への締め付け力が適宜変化すること
により、負荷トルクが調整され、磁気テープ１の
テープテンシヨンが一定となるように制御され
る。

ただし、この実施例では、テンシヨン付加部材
１５がリール台１４のほぼ全周にわたつて巻装さ
れるように、テンシヨン付加アーム１８が配置さ
れているので、リール台１４が偏心しても、全周
積分効果により、テープテンシヨン付加部材１５
とリール台１４との接触状態の変動がきわめて少
なくなり、従来よりも、磁気テープ１に掛かるテ
ープテンシヨンは一定に保たれる。

次に、第２図において、磁気テープ１の早送り
や巻戻し等によりテープテンシヨン制御を解除す
る場合には、図示していない操作機構によりアー
ム制御ピン２３が長溝２４に沿つて移動し、これ
に判つて、テンシヨン付加アーム１８は押圧され
て矢印d′の方向に回転される。

また、この回転により、テンシヨン部材９が当
接部２５に押圧されて矢印c′の方向に回動し、検
知ピン１３が磁気テープ１から離される。

更に、テンシヨン付加アーム１８とテンシヨン
検知部材９に夫々支持されているテンシヨン付加
部材１５の両端が、上記の回動に追従して移動す
るので、テンシヨン付加部材１５はリール台１４
から完全に離脱される。

したがつて、リール台１４に負何トルクが付与
されなくなり、こうして、テープテンシヨン制御
が解除されて、磁気テープ１の早送りや巻き戻し
等の動作がスムーズに行なえる。

第３図は、本発明によるテープテンシヨン制御
機構の他の実施例を示す平面図であつて、磁気テ
ープ１の磁性面側に、検知ピン１３が当接してテ
ープテンシヨンを検知するように構成されてお
り、第１図ａに対応する部分には同一符号をつけ
ている。

同図において、支軸１１に回動可能に支持され
たテンシヨン検知部材９は、付勢バネ１２によつ
て図面上（以下、同様）時計回り方向に回転付勢
され、検知ピン１３が磁気テープ１に当接してい
る。

支軸１９に回動可能に支持されたテンシヨン付
加アーム１８は、付勢バネ２０によつて反時計回
り方向に回転付勢され、当接部２５がストツパ２
１に当接することによつて、その回動範囲が規制
されている。

テンシヨン付加部材１５は、リール台１４のほ
ぼ全周にわたつて巻装され、その一端が接続ピン
１７によつてテンシヨン検知部材９に回動可能に
支持され、他端がテンシヨン付加アーム１８の先
端部分に回動可能に支持されている。

アーム制御ピ２３は、テンシヨン付加アーム１
８の付勢バネ２０の取り付け部分の背面側から立
設され、図示していない操作機構により長溝２４
を移動可能になつている。

次に、かかる構成のテープテンシヨン制御機構
の動作を説明すると、外乱等により磁気テープ１
のテープテンシヨンが変動した場合、前記実施例
と同様に、該テープテンシヨンの変動を検知ピン
１３が検知し、テンシヨン検知部材９の回動に伴
つて、テンシヨン付加部材１５によるリール台１
４への締め付け量が変化し、負荷トルクが適宜調
整される。

一方、テープテンシヨン制御を行なわない場合
には、図示していない操作機構により、アーム制
御ピン２３が長溝２４内を移動し、テンシヨン付
加アーム１８を押圧して時計回り方向に回転させ
る。

このため、テンシヨン検知部材９が、当接部２
５に押圧されて反時計回り方向に回動し、これに
伴つて、検知ピン１３が磁気テープ１から離され
る。また、テンシヨン付加部材１５はリール台１
４から完全に離脱され、リール台１４への負荷ト
ルクの付与が解除される。

以上説明したように、これらの実施例によれ
ば、テンシヨン付加アーム１８により、テンシヨ
ン付加部材１５を、リール台１４のほぼ全周にわ
たつて巻装することができるため、全周積分効果
によりテープテンシヨン制御性が向上し、リール
台１４の真円度のばらつきや、外周振れ等による
影響が軽減される。また、早送りや巻き戻し、あ
るいは、ローデイングモード等のテンシヨン制御
を必要としないモードでは、テンシヨン付加アー
ム１８を回転させるだけで、検知ピン１３を磁気
テープから離すことができるとともに、テンシヨ
ン付加部材１５をリール台１４から完全に離脱さ
せることができるので、簡単な構造にして、しか
も、容易にテンシヨン制御の解除を行なうことが
できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、テンシ
ヨン付加部材の磁気テープリールへの巻き付け角
を大きくしたことにより、該磁気テープリールの
真円度のばらつきや、その偏心等の影響による磁
気テープのテープテンシヨンの変動を経減でき
て、安定したテープテンシヨン制御が行なえるの
で、磁気テープを円滑に走行させることができ、
しかも、テンシヨン付加部材の両端を、磁気テー
プリールの周方向に夫々逆方向に広範囲で移動さ
せることによつて、テープテンシヨン制御の解除
を行なうようにしたので、簡単な構成にして、し
かも、容易にテープテンシヨン制御の解除が行な
えるものであつて、上記従来技術の欠点を除いて
優れた機能の磁気記録再生装置のテープテンシヨ
ン制御機構を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａと第２図は本発明による磁気記録再生
装置のテープテンシヨン制御機構の一実施例を示
す平面図、第１図ｂは第１図ａの構成要素を簡略
化して示す平面図、第３図はその他の実施例を示
す平面図、第４図は従来のビデオテープレコーダ
の一例を示す平面図、第５図は第４図のビデオテ
ープレコーダに具備されたテープテンシヨン制御
機構を示す平面図である。 ９……テンシヨン検知部材、１２，２０……付
勢バネ、１３……検知ピン、１５……テンシヨン
付加部材、１８……テンシヨン付加アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ テープに当接され該テープのテンシヨン変動
   に応じテープ面に対し垂直または略垂直の方向に
   第１の支点回りに回動変位する構成を有するテン
   シヨン検知部材と、 第１の部分が上記テンシヨン検知部材に第１の
   接続部で結合され、第２の部分がリール台に当接
   されることより上記テンシヨン検知部材の変位に
   対応した負荷トルクを上記リール台に与える構成
   を有するテンシヨン付加部材と、 該テンシヨン付加部材の第２の部分と連続で上
   記第１の部分の反対側に位置する第３の部分が接
   続される第２の接続部を備え、第２の支点回りに
   回動され上記第２の接続部の位置を上記第２の支
   点回りに変位させる構成を有するテンシヨン付加
   アームと、 を備え、 上記テンシヨン検知部材の上記第１の支点の中
   心と上記第１の接続部の中心を通過する直線が上
   記第２の支点の中心と上記リール台の中心との間
   を通り、かつ、上記テンシヨン付加部材の上記第
   ３の部分が、上記直線に対し上記リール台側にあ
   つて、かつ上記第１の接続部の中心及び上記第１
   の支点の中心から上記リール台外周への２本の接
   線ではさまれる領域に配置される、 ことを特徴とする磁気記録再生装置のテープテン
   シヨン制御機構。 ２ テープに当接され該テープのテンシヨン変動
   に応じテープ面に対し垂直または略垂直の方向に
   第１の支点回りに回動変位する構成を有するテン
   シヨン検知部材と、 第１の部分が上記テンシヨン検知部材に第１の
   接続部で結合され、第２の部分がリール台に当接
   されることにより上記テンシヨン検知部材の変位
   に対応した負荷トルクを上記リール台に与える構
   成を有するテンシヨン付加部材と、 該テンシヨン付加部材の第２の部分と連続で上
   記第１の部分の反対側に位置する第３の部分が接
   続される第２の接続部を備え、第２の支点回りに
   回動され上記第２の接続部の位置を上記第２の支
   点回りに変位させる構成を有するテンシヨン付加
   アームと、 を備え、 上記テンシヨン検知部材の上記第１の支点の中
   心と上記第１の接続部の中心を通過する直線が上
   記第２の支点の中心と上記リール台の中心との間
   を通り、かつ、上記テンシヨン付加部材の第３の
   部分が、上記直線に対し上記リール台側にあつ
   て、かつ上記第１の接続部の中心及び上記第１の
   支点の中心から上記リール台外周への２本の接線
   ではさまれる領域に配置され、 上記テンシヨン付加アームは、上記直線に対し
   上記テンシヨン付加部材の上記第３の部分とは反
   対の方向に解除動作用アーム部を有し該解除動作
   用アーム部には当接部を備え、 上記テンシヨン検知部材は、上記テンシヨン付
   加アームの上記当接部が接する位置に被当接部を
   備え、 上記テンシヨン付加アームの上記当接部が上記
   テンシヨン検知部材の上記被当接部に当接された
   状態において、 上記テンシヨン検知部材は、該接力によつてテ
   ープから離れる方向に変位され、かつ上記第１の
   接続部が上記リール台側に変位される構成を有
   し、 上記テンシヨン付加アームは、上記第２の接続
   部が上記テンシヨン検知部材の上記第１の接続部
   と連動して、上記テンシヨン付加部材の上記第２
   の部分において上記リール台への巻き付けを解除
   するように変位される構成を有する、 ことを特徴とする磁気記録再生装置のテープテン
   シヨン制御機構。