JPH05658A - 液圧倍力装置のシール装置 - Google Patents

液圧倍力装置のシール装置

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JPH05658A
JPH05658A JP3031710A JP3171091A JPH05658A JP H05658 A JPH05658 A JP H05658A JP 3031710 A JP3031710 A JP 3031710A JP 3171091 A JP3171091 A JP 3171091A JP H05658 A JPH05658 A JP H05658A
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housing
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sleeve
power
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Michio Kobayashi
道夫 小林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】入力軸のシール手段による摺動抵抗を低減さ
せ、かつ摺動面を長く形成しても液圧倍力装置の軸方向
寸法が大きくなるのを防止する。 【構成】液圧倍力装置のパワーピストン3に連動させた
スリーブ55をハウジング(プラグ5)に摺動自在に嵌
合する。上記プラグ5と入力軸17との間に低圧側シー
ル手段71を設けて排出通路38と大気間をシールさ
せ、またプラグ5とスリーブ55との間に設けた第1シ
ール手段68と、上記スリーブ55と入力軸17との間
に設けた第2シール手段62、69、70とにより動力
室8と排出通路38間をシールさせる。そして特にスリ
ーブ55と入力軸17との間の第2シール手段を摺動面
70から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置等に用
いられる液圧倍力装置に関し、より詳しくは入力軸周り
のシール装置に関する。
【従来の技術】従来、液圧倍力装置として、ハウジング
内に摺動自在に設けたパワーピストンと、上記ハウジン
グ内でパワーピストンの後部に形成した動力室と、上記
ハウジングにパワーピストンの後部側から摺動自在に貫
通させた入力軸と、上記パワーピストンと入力軸の先端
部とに渡って設けられ、該入力軸に加えられた入力に応
じた液圧を上記動力室に供給する制御弁と、上記入力軸
の軸部とハウジングとに形成され、上記制御弁を介して
動力室とリザーバとを連通させる排出通路と、上記動力
室と排出通路間をシールするゴム製の高圧側シール部材
と、上記排出通路と大気間をシールするゴム製の低圧側
シール部材とを備えたものが知られている(特開平2−
60871号公報、特開平2−74456号公報)。上
記公報の液圧倍力装置においては、入力軸が前進される
と上記制御弁により該入力軸に加えられた入力に応じた
液圧が動力室に供給され、それによってパワーピストン
が前進されて倍力作用がなされるようになる。そして入
力軸への入力が解除されると、上記動力室に供給された
圧油は制御弁から排出通路を介してリザーバに排出され
る。そして上記排出通路を入力軸の軸部とハウジングと
に渡って形成した場合には、ハウジングに形成した排出
通路がハウジングと入力軸との間隙を介して動力室に連
通するのを阻止する高圧側シール部材と、ハウジングに
形成した排出通路がハウジングと入力軸との間隙を介し
て大気に連通するのを阻止する低圧側シール部材とが必
要となる。また従来、例えば入力軸とハウジングとの摺
動面間のクリアランスを小さく設定して、その摺動面を
シール手段として利用することが知られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、特にゴム製
の高圧側シール部材は、高圧となる動力室と実質的に圧
力が零となる排出通路間の連通を遮断する必要があるの
で、その大きな圧力差をシールする能力が要求される。
そのため、該高圧側シール部材が入力軸に大きな摺動抵
抗を与える結果となり、軽快な操作フィーリングが得ら
れなかった。かかる欠点に対し、上述したように入力軸
とハウジングとの摺動面間のクリアランスを小さくして
該摺動面を高圧側シール手段として利用すれば、ゴム製
のシール部材を用いる場合に比較して摺動抵抗を小さく
でき、軽快な操作フィーリングを得ることができる。し
かしながら、排出通路を入力軸の軸部とハウジングとに
渡って形成する場合には、入力軸が進退動しても常に入
力軸側の通路とハウジング側の通路との連通を確保する
必要があることから、上記高圧側シール部材と低圧側シ
ール部材とは上記連通部分の両側に、入力軸の進退作動
量以上の間隔を隔てて配設する必要がある。そして高圧
側シール手段としての上記摺動面は、充分なシール作用
を得るために大きな軸方向長さが必要となり、しかもこ
の摺動面を上記連通部分の高圧側に軸方向に直列に設け
る必要があるので、液圧倍力装置の軸方向寸法が大きく
ならざるを得なかった。本発明はそのような事情に鑑
み、摺動面を高圧側シール手段として利用しても、液圧
倍力装置の軸方向寸法が大きくなるのを可及的に防止で
きるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上述
した構成を有する従来の液圧倍力装置のシール装置にお
いて、上記ハウジングにスリーブを摺動自在に嵌合して
該スリーブを上記パワーピストンに連動させるととも
に、該スリーブに上記入力軸を摺動自在に嵌合し、上記
低圧側シール手段をハウジングと入力軸との間に設けて
上記排出通路と大気間をシールさせ、また上記高圧側シ
ール手段を、上記ハウジングとスリーブとの間に設けた
第1シール手段と、上記スリーブと入力軸との間に設け
た第2シール手段とから構成して上記動力室と排出通路
間をシールさせ、さらに上記第2シール手段をスリーブ
と入力軸との摺動面から構成したものである。
【作用】上記構成によれば、入力軸の摺動抵抗は、ハウ
ジングと入力軸との間に設けた低圧側シール手段と、高
圧側シール手段を構成する第2シール手段、すなわちス
リーブと入力軸との摺動面とによって与えられるので、
従来装置に比較して摺動抵抗を小さくでき、軽快な操作
フィーリングを得ることができる。そして入力軸が進退
動しても常に入力軸側の通路とハウジング側の通路との
連通を確保するために、例えばハウジングとスリーブと
の間の第1シール手段をゴム製シール部材とし、かつ第
1シール手段と低圧側シール手段とを従来のように入力
軸の進退作動量以上の間隔を隔ててハウジングに設けた
としても、第2シール手段としてのスリーブと入力軸と
の摺動面は、必然的に上記第1シール手段と低圧側シー
ル手段との間に形成されるようになる。つまり上述の例
の場合、ハウジングに設けた上記第1シール手段は、パ
ワーピストンと連動して進退作動するスリーブの外周面
をシールする必要があり、他方、該スリーブの内周面が
第2シール手段の摺動面を構成しているので、該摺動面
は必然的に第1シール手段よりも低圧側シール手段側に
延びるようになる。したがって、充分なシール作用を得
るために上記摺動面を軸方向に長く形成しても、該摺動
面を上記第1シール手段と低圧側シール手段との間隔に
オーバーラップして形成することができるので、液圧倍
力装置の軸方向寸法が大きくなるのを可及的に防止する
ことができる。なお、上記第1シール手段をゴム製シー
ル部材から構成する必要はなく、この第1シール手段を
ハウジングとスリーブとの摺動面から構成してもよい。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、液圧倍力装置のハウジング1にボア
2を形成してあり、このボア2内に、右側後部に筒状部
3Aを形成したパワーピストン3を摺動自在に嵌合して
いる。このパワーピストン3の左端部に設けたプッシュ
ロッド4は液密を保持してハウジング1の外部に摺動自
在に突出させてあり、その先端部を図示しないマスタシ
リンダのピストンに連動させている。上記ボア2の右端
開口部は上記ハウジング1の一部を構成するプラグ5に
よって密封してあり、このプラグ5はハウジング1に螺
着したナット6によってハウジング1に一体に固定して
いる。上記プラグ5とパワーピストン3との間には圧油
が導入される動力室8を形成してあり、またパワーピス
トン3の上記動力室8と反対側に形成した低圧室9内に
ばね10を収容し、このばね10の弾撥力によって通常
はパワーピストン3をプラグ5に当接する図示非作動位
置に保持している。そして上記ばね10を収納した低圧
室9は、ハウジング1に形成した通路11を介して図示
しないリザーバに連通している。上記ハウジング1の一
部を構成するプラグ5には図示しないブレーキペダルに
連動させた入力軸17を摺動自在に貫通させてあり、こ
の入力軸17の左側先端部と上記パワーピストン3の筒
状部3Aの内側とに渡って制御弁18を設けている。上
記制御弁18は、パワーピストン3の筒状部3A内に設
けたプレート19に形成した第1弁座20と、ばね21
の弾撥力により上記動力室8と反対側から第1弁座20
に着座させたボール弁22と、上記入力軸17の先端部
に設けられてボール弁22を第1弁座20から離座させ
る環状ピン23と、さらにこの環状ピン23の先端部に
形成されて上記ボール弁22が着座する第2弁座24と
を備えている。上記プレート19は、リテーナ56、5
6’およびパワーピストン3の筒状部3Aに螺着した固
定ねじ58によってパワーピストン3に固定している。
図示非作動状態では、ボール弁22はばね21の弾撥力
により上記第1弁座20に着座し、この第1弁座20の
右側に形成した上記動力室8と左側に形成した圧力室2
9との連通を遮断している。この圧力室29は供給通路
30を介して図示しないポンプに連通しており、このポ
ンプによって常に圧力室29内に所定圧の圧油を供給し
ている。上記供給通路30は、パワーピストン3に形成
した半径方向の通路31と、パワーピストン3の外周面
に形成した環状溝32と、ハウジング1に形成した半径
方向の通路33と、さらにこの通路33と上記ポンプと
を接続する図示しない導管とから構成している。また、
図示非作動状態では、上記環状ピン23の先端部の第2
弁座24は第1弁座20に着座したボール弁22から離
隔しており、この状態では上記動力室8は排出通路38
を介してリザーバに連通している。この排出通路38
は、環状ピン23の軸部に形成した通路39と、環状ピ
ン23と入力軸17との間に介在させたシム40の軸部
に形成した通路41と、入力軸17の軸部に形成した通
路42と、プラグ5に形成した通路43と、ハウジング
1に形成した通路44とから構成してあり、この通路4
4を上述の通路11に接続することにより該排出通路3
8を図示しないリザーバに連通させている。さらに、上
記制御弁を構成するボール弁22の左端部は液密を保っ
てカラー48に摺動自在に貫通させ、該カラー48の左
側部分にバランス室49を形成している。そしてこのバ
ランス室49をパワーピストン3に形成した連通路50
および上記プレート19に形成した透孔51を介して上
記動力室8に連通させ、上記ボール弁22のバランス室
49側の受圧面積を、第1弁座20の内径の面積から第
2弁座24の内径の面積を差引いた面積、すなわちボー
ル弁22の動力室8側の受圧面積より大きく設定してい
る。このような受圧面積の設定により、上記入力軸17
および環状ピン23が前進されてボール弁22が第1弁
座20から離座され、それによって動力室8内の圧力が
上昇した際に、環状ピン23の第2弁座22に着座して
いるボール弁22が該第2弁座24から離隔されて液洩
れが生じるのを防止している。然して、上記ハウジング
1の一部を構成するプラグ5にはその左端部にパワーピ
ストン3の筒状部3A内に突出する筒状のガイド部5A
を設けてあり、このガイド部5Aにスリーブとしての反
力ピストン55を摺動自在に嵌合して該ガイド部5Aで
反力ピストン55を摺動自在に支持させている。そして
この反力ピストン55の軸部に上記入力軸17を摺動自
在に嵌合することにより、上記ガイド部5Aで支持され
た反力ピストン55で入力軸17を摺動自在に支持させ
ている。上記反力ピストン55の左端部には半径方向外
方に延びるフランジ部55Aを形成してあり、このフラ
ンジ部55Aの外周部と上記パワーピストン3の筒状部
3A内に設けたリテーナ56との間にばね57を弾装し
て、通常は上記反力ピストン55をプレート19に当接
した図示非作動位置に保持させている。この状態では上
記反力ピストン55は入力軸17に対する前進位置に位
置されて該入力軸17に設けた段状のストッパ17Aか
ら離隔している。そして後に詳述するように、上記反力
ピストン55に加わる動力室8内の油圧の作用力が上記
ばね57のセット荷重以上となると、反力ピストン55
がばね57に抗して入力軸17に対して後退され、上記
ストッパ17Aに当接するようになる。その結果、反力
ピストン55がストッパ17Aに当接する以前には、該
反力ピストン55に加わっていた動力室8内の油圧の作
用力がばね57およびリテーナ56を介してパワーピス
トン3で受けられていたのに対し、反力ピストン55が
ストッパ17Aに当接すると、上記作用力が反力として
入力軸17に伝達されるようになるので、反力ピストン
55がストッパ17Aに当接する前後で倍力比を変更す
ることができる。さらに、上記ばね57およびリテーナ
56は、上記ガイド部5Aの外周とパワーピストン3の
筒状部3Aの内周との間に形成した間隙内に配置してい
る。したがって、図示非作動状態において、上記ガイド
部5Aと、反力ピストン55のガイド部5Aに対する摺
動部分と、入力軸17の反力ピストン55に対する摺動
部分と、さらに反力ピストン55を付勢するばね57と
は、相互に軸方向にオーバーラップしながら半径方向に
配置されるようになる。その結果、例えば反力ピストン
55の摺動部分と入力軸17の摺動部分とを軸方向に直
列に配置していた従来装置に比較して、液圧倍力装置の
軸方向寸法を減少させることができる。次に、入力軸1
7の作動初期のロスストローク減少機構について説明す
ると、上記入力軸17の先端部に先端側を縮径させた段
部17Bを形成してあり、この段部17Bより先端側を
筒状ストッパ部材61の右端部に形成した半径方向内方
のフランジ部61A内に挿通させて、該筒状ストッパ部
材61のフランジ部61Aを上記段部17Bに当接させ
ている。そして上記段部17Bよりも先端側の入力軸1
7の外周と上記筒状ストッパ部材61の内周との間に環
状部材62を圧入することにより、入力軸17に筒状ス
トッパ部材61を固定すると同時に両者間の液密を保持
している。上記筒状ストッパ部材61の左側先端部に
は、図2に示すように、半径方向対向位置に半径方向外
方に突出するストッパ61Bを一体に形成してあり、各
ストッパ61Bは、上記反力ピストン55のフランジ部
55Aに形成した直径方向のスリット55Bを介して反
力ピストン55の軸部分よりも外方に突出させている。
そして上記筒状ストッパ部材61内に上述したシム40
と環状ピン23とを順次挿入し、かつ環状ピン23と上
記プレート19との間にばね63を弾装して、図示非作
動状態では、上記ストッパ61Bを上記ガイド部5Aの
左端面に当接させて入力軸17の後退を規制させてい
る。他方、上記リテーナ56の左端部はストッパ61B
に隣接した右側位置まで延長させてあり、パワーピスト
ン3の後退作動時にはそのリテーナ56で入力軸17の
後退を規制することができるようにしている。ところ
で、上記ボア2内に形成した動力室8の半径方向外方側
は、プラグ5の外周に設けたシール部材66と、パワー
ピストン3の外周に設けたシール部材67とによって液
密を保持している。他方、動力室8の半径方向内方側と
上記排出通路38との間は、次の4箇所からなるシール
手段でシールしている。すなわち、動力室8に連通する
反力ピストン55とガイド部5Aとの間隙はガイド部5
Aの内周に設けたシール部材68によって密封してあ
り、また動力室8に連通する筒状ストッパ部材61と環
状ピン23との間隙は環状ピン23の外周に設けたシー
ル部材69によって密封している。さらに、動力室8に
連通する筒状ストッパ部材61と反力ピストン55との
間隙は、上述した環状部材62と、反力ピストン55と
入力軸17との軸方向の相対的に長い摺動面70とによ
って密封している。また、上記排出通路38と大気との
間は、上記プラグ5の内外周に設けたシール部材71、
72によって密封している。以上の構成において、図示
しないブレーキペダルの踏込みが解除されている図示非
作動状態では、上記環状ピン23はこれとプレート19
との間に弾装したばね63によって右方に付勢されてボ
ール弁22から離隔し、動力室8は排出通路38を介し
てリザーバに連通している。この状態から、上記ブレー
キペダルが踏込まれて入力軸17が前進されると、上記
環状ピン23の先端部に形成した第2弁座24がボール
弁22に当接して排出通路38と動力室8との連通を遮
断するとともに、環状ピン23によってボール弁22が
ばね21に抗して第1弁座20から離座されるので(図
3のA点)、圧力室29内に常時導入されていた圧油
が、環状ピン23の外周とプレート19の内周との間隙
を介して動力室8内に導入される。動力室8内に圧油が
導入されると、パワーピストン3がばね10に抗して左
方に前進されるとともに、反力ピストン55がばね57
に抗して右方に変位されるが、その作動初期には反力ピ
ストン55はばね57によって入力軸17のストッパ1
7Aから離隔された状態に保たれている。この状態で
は、反力ピストン55に加わる動力室8内の油圧の作用
力は、ばね57、リテーナ56および固定ねじ58を介
してパワーピストン3で受けられており、該作用力が入
力軸17に伝達されることがない。したがって、入力軸
17を介して運転者に伝達される反力は、直接入力軸1
7に作用する動力室8内の油圧によって得られ、この際
の入力軸17の受圧面積は相対的に小さいので、大きな
倍力比で出力が上昇する(図3の直線B参照)。上記動
力室8内の油圧が上昇してパワーピストン3の左方の前
進が進み、実質的なブレーキ作用がなされるようになる
と、上記反力ピストン55が入力軸17のストッパ17
Aに当接する(図3のC点)。これにより反力ピストン
55に加わる作用力がストッパ17Aを介して入力軸1
7に伝達されるようになるので倍力比が小さくなり、こ
れ以後小さな倍力比で出力が上昇する(図3の直線D参
照)。また、上記ブレーキペダルの踏込み時に入力軸1
7に加わるシール部分からの抵抗は、反力ピストン55
と入力軸17との間の摺動面70と、プラグ5の内周に
設けたシール部材71とから与えられる抵抗となる。そ
して特に高圧となる動力室8と排出通路38間のシール
手段を摺動面70としているので、この間にゴム製のシ
ール部材を設けた場合に比較して入力軸17に加わるシ
ール部分の抵抗を充分に小さくすることができ、それに
よりブレーキペダルの踏込み初期の操作フィーリングを
軽快なものとすることができる。さらに、上記シール部
材68と71は、入力軸17が進退動しても該入力軸1
7に形成した通路42とプラグ5に形成した通路43と
の連通を確保しなければならないので、その入力軸17
の進退作動量以上に軸方向に隔てて配置する必要があ
る。他方、上記摺動面70は、充分なシール作用を得る
ためには軸方向に長く形成する必要があるが、本実施例
ではその摺動面70を、図示非作動状態において、上記
シール部材68と71との間隔内に形成しているので、
摺動面70を軸方向に長く形成しても液圧倍力装置の軸
方向寸法が大きくなるのを防止することができる。次
に、上述したブレーキ作動状態からブレーキペダルの踏
込みが解除され、上記環状ピン23がばね63によって
右方に変位されるとボール弁22が第1弁座20に着座
するので、圧力室29と動力室8との連通が遮断され
る。これに引続き環状ピン23の第2弁座24がボール
弁22から離隔すると、動力室8が排出通路38を介し
てリザーバに連通するので、動力室8内の油圧が低下し
てパワーピストン3が右方に後退される。この際、入力
軸17の後退は、これと一体の筒状ストッパ部材61の
ストッパ61Bがパワーピストン3と一体のリテーナ5
6に当接することによって規制されており、この状態で
は第1弁座20に着座したボール弁22と環状ピン23
の第2弁座24とが大きく離隔して両者間に大きな流路
面積を確保している。そしてパワーピストン3の右端部
がプラグ5に当接する寸前となると、リテーナ56に当
接していた筒状ストッパ部材61のストッパ61Bがガ
イド部5Aに当接するようになる。この状態から所定距
離だけパワーピストン3が後退してその右端部がプラグ
5に当接して停止すると、筒状ストッパ部材61のスト
ッパ61Bはパワーピストン3に対して上記所定距離だ
け前進され、上記環状ピン23の第2弁座24を第1弁
座20に着座したボール弁22に近接した位置に位置さ
せる。したがって次回のブレーキペダルの踏込み時に
は、直ちに第2弁座24がボール弁22に着座して動力
室8とリザーバとの連通を遮断するので、ブレーキペダ
ルの踏込み初期のロスストロークを減少させることがで
きる。なお、上記シール部材68は、ガイド部5Aの内
周に設ける代わりに反力ピストン55の右端部外周に設
けるようにしてもよく、或いは該シール部材68を省略
してガイド部5Aと反力ピストン55との摺動面をシー
ル手段としてもよい。さらにロスストローク減少機構を
省略してもよく、その場合には筒状ストッパ部材61、
環状部材62およびシム40を省略し、環状ピン23を
入力軸17の先端部に一体に成形してもよい。さらに、
上記実施例では反力ピストン55をスリーブとして利用
しているが、これに限定されるものではなく、反力ピス
トンとしての機能を有しないスリーブを設ける場合に
は、該スリーブをパワーピストンに一体に設ければよ
い。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来装
置に比較して摺動抵抗を小さくできるので軽快な操作フ
ィーリングを得ることができるとともに、充分なシール
作用を得るためにシール手段としての摺動面を軸方向に
長く形成しても、液圧倍力装置の軸方向寸法が大きくな
るのを可及的に防止することができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、図2のI−I線に沿
う断面図。
【図2】図1に示す反力ピストン55と筒状ストッパ部
材61との組付け状態を示す正面図。
【図3】液圧倍力装置の特性線図。
【符号の説明】
1…ハウジング 3…パワーピストン 5…プラ
グ(ハウジング) 8…動力室 17…入力軸 18…制
御弁 38…排出通路 42、43…通路 57…
ばね 55…反力ピストン(スリーブ) 68…シール部材
(第1シール手段) 70…摺動面(第2シール手段) 71…シール部材
(低圧側シール手段)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ハウジング内に摺動自在に設けたパワー
    ピストンと、上記ハウジング内でパワーピストンの後部
    に形成した動力室と、上記ハウジングにパワーピストン
    の後部側から摺動自在に貫通させた入力軸と、上記パワ
    ーピストンと入力軸の先端部とに渡って設けられ、該入
    力軸に加えられた入力に応じた液圧を上記動力室に供給
    する制御弁と、上記入力軸の軸部とハウジングとに形成
    され、上記制御弁を介して動力室とリザーバとを連通さ
    せる排出通路と、上記動力室と排出通路間をシールする
    高圧側シール手段と、上記排出通路と大気間をシールす
    る低圧側シール手段とを備えた液圧倍力装置において、
    上記ハウジングにスリーブを摺動自在に嵌合して該スリ
    ーブを上記パワーピストンに連動させるとともに、該ス
    リーブに上記入力軸を摺動自在に嵌合し、上記低圧側シ
    ール手段をハウジングと入力軸との間に設けて上記排出
    通路と大気間をシールさせ、また上記高圧側シール手段
    を、上記ハウジングとスリーブとの間に設けた第1シー
    ル手段と、上記スリーブと入力軸との間に設けた第2シ
    ール手段とから構成して上記動力室と排出通路間をシー
    ルさせ、さらに上記第2シール手段をスリーブと入力軸
    との摺動面から構成したことを特徴とする液圧倍力装置
    のシール装置。
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US6369161B1 (en) 1994-06-01 2002-04-09 The Dow Chemical Company Thermoplastic elastomeric blends
US6403710B1 (en) 1994-08-29 2002-06-11 The Dow Chemical Company Block copolymer compositions containing substantially inert thermoelastic extenders
WO2005018893A1 (ja) 2003-08-20 2005-03-03 Ngk Insulators, Ltd. ハニカム成形体の製造方法、ハニカムフィルタの製造方法、及びハニカムフィルタ
US9709457B2 (en) 2013-07-11 2017-07-18 Denso Corporation Method of detecting defects in honeycomb structural body

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