JPH0565493A - アルミ合金又は非鉄金属の塑性加工潤滑剤 - Google Patents

アルミ合金又は非鉄金属の塑性加工潤滑剤

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JPH0565493A
JPH0565493A JP25565991A JP25565991A JPH0565493A JP H0565493 A JPH0565493 A JP H0565493A JP 25565991 A JP25565991 A JP 25565991A JP 25565991 A JP25565991 A JP 25565991A JP H0565493 A JPH0565493 A JP H0565493A
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DAIDO KAGAKU KOGYO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アルミ合金又は非鉄金属の塑性加工潤滑剤とし
て、優れた潤滑性と防錆性を有し、且つ脱脂性の劣化し
ないものを開発すること。 【構成】炭素原子数が6ないし60個のα位に二重結合
を有するオレフィンと、亜リン酸、次亜リン酸及びジア
ルキルフォスファイトの少なくとも1種とより合成され
た特定のアルキルホスホン酸誘導体を、希釈剤に含有せ
しめること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミ合金、非鉄金属の
プレス、引抜き、押出し、ドロウイング及びアイヨニン
グ塑性加工潤滑剤に関し、更に詳しくは、単一油剤で潤
滑性、防錆性、脱脂性に優れるという広範囲な性質、性
能に優れた性能を有する塑性加工潤滑剤を提供せんとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミ合金板のプレス加工潤滑剤
は、基油たる鉱物油にナフテン酸、石油スルホネート、
アルキルカルボン酸、脂肪族アルコール、合成エステ
ル、油脂等を、又はそれらの金属塩とアルキルフェノー
ル等が添加されるのが一般的である。
【0003】しかし、地球温暖化に対する環境問題改
善、石油資源の節約、石油価格の上昇から、自動車燃費
向上が望まれ、ここ数年より自動車外板にアルミ合金板
を使用して車体重量を減少して燃費効率を向上させる努
力がされている。
【0004】現状の高張力鋼板に代わるべくアルミ合金
板にて検討されているが、プレス成形性が難しく潤滑不
足のためにプレス割れ、アルミ合金粉末の発生等のトラ
ブルが発生している。アルミ合金板に塗布される潤滑油
にも多機能の性質を有するものが要求されてきた。
【0005】これらのアルミ合金は比強度を向上させる
ために、アルミニウムにマグネシウム、シリコン、等が
添加されている。この他元素が添加されると非常に加工
性が劣るようになり、また剛性が低く、キズが付きやす
くなるという欠点がある。また、加工後に製品の組立を
するためにスポット溶接性が必要である。アルミ合金表
面に加工性を保持するために多くの潤滑剤が残っている
と熱や電気の伝導性が悪くなり、更に溶接性が劣ること
になる。このことより非常に薄膜にて塑性加工できる潤
滑剤が要求されている。
【0006】スポット溶接後、自動洗浄装置にて加工ア
ルミ合金表面より潤滑皮膜を除去し、表面処理、塗装さ
れる。これらの後処理に悪影響させないために潤滑皮膜
の被洗浄性が必要となってくる。
【0007】潤滑皮膜の被洗浄性が良いと、その後の表
面処理性が優れ、塗装性に優れ、塗膜の密着性に優れ、
剥離等のトラブルが発生せず商品価値を高める。これら
の洗浄工程は短時間で行われ、またアルミ合金は化学反
応性に富むために、弱アルカリ性の洗浄剤で行われる。
それ故、潤滑剤の皮膜を除去するには、潤滑剤自身が水
に溶けるか又は乳化し易い構造にする必要がある。
【0008】また、アルミ合金の板、コイルのメーカー
にてこれらの表面に潤滑剤を塗布して出荷されたり、塑
性加工前にこれらの表面に潤滑剤を塗布して、長時間放
置されることが推定される。この間にアルミ合金表面が
腐食されないことが後工程を良くするには必要になり、
又必須条件となる。
【0009】即ち、潤滑性はもちろん防錆性、脱脂性等
があげられ、単一プレス油で全てを満足するものは現状
では得られていない。このような現状に鑑み、単一油剤
にて潤滑性はもとより、防錆性に優れ、脱脂し易いとい
う新規なプレス潤滑剤を提供することが本発明の目的で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記従来のアルミ合金プレス油、引き抜き
油等の塑性加工油の欠点を解消することにある。更に詳
しくはアルミ合金板の成型工程、例えばプレス工程に優
れた潤滑性を有し、かつ優れた防錆性を併せて有し、さ
らに従来のプレス油と同等以上の脱脂性を有するアルミ
合金の塑性加工油を開発することにある。又、従来の市
販リン酸エステルは耐加水分解に乏しく、無機性リン酸
の生成が避けられず、アルミ合金の腐食の原因となって
いる。更に熱的にも不安定で、比較的低温で分解し易
く、無機性リン酸の生成が速く、腐食の原因となってい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため鋭意検討した結果、特定化合物を合成し、そ
の化合物を鉱油等の基油に1.0〜100重量%添加す
ることによって、上記課題を解決出来ることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、従来のアルミ合金プレス油等の塑性
加工油では得られない優れたプレス成形潤滑性を有し、
更に従来のアルミ合金プレス油等の塑性加工油の防錆性
と脱脂性を同等以上の特性を有することである。
【0013】
【発明の作用】本発明に於いては、炭素原子数が6ない
し60個のα位に二重結合を有するオレフィンと亜リン
酸、次亜リン酸、又はジアルキルフォスファイトより合
成された[化1]で示されるアルキルホスホン酸誘導体
を基油(鉱物油)に単独あるいは他の助剤と共用するこ
とを基本としている。
【0014】
【化1】
【0015】(但しR1はC6〜C60の直鎖又は分岐アル
キル基、R2又はR3は両方又はいずれか一方がH又はC
1〜C18の直鎖又は分岐アルキル基、オキシアルキレン
基、アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す)
【0016】また、本発明に於いては、上記[化1]で
示される特定の化合物に更に下記化合物(1)及び
(2)〜(3)で表される化合物の少なくとも1種との
反応生成物を基油に単独又は他の助剤と共に含有せしめ
る態様も包含される。 化合物(1)
【0017】
【化2】
【0018】(但し、R4、R5、R6、は全部又は2個
又は1個がH又はC1〜C18の直鎖又は分岐アルキル
基、又はR6がR7−O−R8で示されるアルコキシル基
で、残りがHである。R7はC1〜C6の直鎖又は分岐ア
ルキル基、R8はC1〜C18の直鎖又は分岐アルキル基)
【0019】化合物(2) アミノアルコール
【0020】化合物(3)
【0021】
【化3】
【0022】(R15は炭素数C1〜C18のアルキル基、
14161718はH又はアルキル基)
【0023】
【発明の作用並びに構成】本発明においては、上記[化
1]と、化合物(1)〜(3)の化合物の少なくとも1
種を使用することにより、アルミ又はアルミ合金に対す
る潤滑性に優れ、防錆性、脱脂もし易い油剤となる。更
に詳しくは、本発明塑性加工油組成物において、上記
[化1]と(1)〜(3)の化合物の少なくとも1種と
の反応物を基油、例えば灯油、スピンドル油、マシン
油、等の鉱物油にまた、トルエン等低沸点溶剤に1.0
〜100重量%添加したものは、無添加基油、市販アル
ミ合金プレス油に比べ優れた潤滑性と防錆性を示す。こ
れは上記式[化1]と(1)〜(3)の化合物の少なく
とも1種との反応物であるアルキルホスホン酸誘導体の
吸着皮膜がアルミ合金表面に均一に形成され、水、ハロ
ゲン、無機酸等の腐食因子によっても破壊されない強靭
なものであることをものがたっている。
【0024】さらに本発明化合物は下記の実験例にも示
すように、耐加水分解性、熱分解性に優れ、無機性リン
酸が生成し難く、腐食に対しても優位に働いている。
【0025】
【実験例】下記表1に示す添加剤の特性を測定した。
【0026】
【表1】
【0027】<耐加水分解性> 方法:試料2gに10%KOH水溶液100mlを加え
95℃で10時間加熱還流を行い、エーテル抽出し、油
層、水層の燐分を測定し、無機性燐化合物の生成度合よ
り耐加水分解性の指標とした。結果を表1に示す。
【0028】A:
【化4】
【0029】B:
【化5】
【0030】C:
【化6】 表1より明らかなように、本発明化合物は、市販燐酸エ
ステルに比べ化学的に安定なことを示している。これは
燐と結合する原子の違いによるもので、P−C結合と、
P−O−C結合の結合エネルギーの差によるものであ
る。
【0031】<熱安定性>
【0032】
【図1】
【0033】図1に於いて1は本発明化合物A(参考例
6)、2は市販リン酸エステルB、3は市販リン酸エス
テルCを示す。熱天秤による減量測定
【0034】測定条件:試料10〜15mg 昇温速度 5℃/min 温度範囲 室温〜700℃ N2ガス量 100ml/min
【0035】<潤滑性>
【0036】
【図2】
【0037】図2に於ける各番号は図1と同じことを示
す。曽田式振り子式油性試験による摩擦係数測定
【0038】測定条件:温度範囲 40〜280℃ 試験球 SUJ−2 (φ3/16inch) 試験棒 SUJ−2
【0039】本発明で使用する上記特定の化合物である
アルキルホスホン酸誘導体は、その製法は何ら限定され
ないが、例えば次のような方法で製造される。
【0040】炭素原子数が6〜60個のα位に二重結合
を有するオレフィンと、亜燐酸、次亜燐酸及びジアルキ
ルホスファイトの少なくとも一種とを、オレフィンに対
して1.0〜2.0モル混合し、触媒として過酸化ベンゾ
イル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤
を用い、窒素雰囲気中、60〜150℃で4〜20時間
反応を行い、アルキルホスホン酸又はアルキルホスホン
酸ジアルキルエステルを得る。アルキルホスホン酸ジア
ルキルエステルは、更に適当な触媒下、例えば濃塩酸、
濃アルカリ水の存在下、加水分解してアルキルホスホン
酸モノアルキルエステル又はアルキルホスホン酸を得る
ことが出来る。次いで、アルキレンオキサイドの付加、
アミノ化又はアミン塩、アミノアルコールとの縮合又は
アミノアルコールとの塩、アルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩にすることが出来る。
【0041】更に詳しく反応条件を例示すると以下の通
りである。
【0042】(イ)アルキレンオキサイド付加反応 オートクレーブ中に、アルキルホスホン酸又はアルキル
ホスホン酸モノアルキルエステルを1モル入れ、触媒と
して水酸化カリウム等のアルカリを0.5〜2重量%加
え、オートクレーブ中を窒素置換し、撹拌しながら酸化
エチレン、酸化プロピレン等の1種0.5〜10モルを
圧入し、昇温し、50〜200℃で1〜20時間反応を
行い、必要とあれば濾過を行い、アルキレンオキサイド
付加物を得る。
【0043】(ロ)アミン又はアミノアルコールとの塩 温度計、撹拌機、還流冷却管を取りつけた反応器に、ア
ルキルホスホン酸又はアルキルホスホン酸モノアルキル
エステルを1モル入れ、アルキルアミン又はアルカノー
ルアミンを0.5〜2.0モル加え、100〜150℃で
1〜5時間撹拌しアルキルアミン塩又はアルカノールア
ミン塩を得る。
【0044】(ハ)アルカリ金属又はアルカリ土類金属
塩 温度計、撹拌機、還流冷却管を取りつけた反応器にアル
キルホスホン酸又はアルキルホスホン酸モノアルキルエ
ステルを1モル入れ、水酸化ナトリウム又は水酸化マグ
ネシウムを0.5〜1.0モル加え、100〜150℃で
1〜5時間反応を行い、アルカリ金属又はアルカリ土類
金属塩を得る。
【0045】本発明に於いて使用するα位に二重結合を
有するオレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドテセン、1−トリデセン、1−
テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、
1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセ
ン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセ
ン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン等の炭素数6
〜60の各αオレフィンが挙げられ、好ましくは炭素数
12〜60のオレフィンである。炭素数5以下では、沸
点、引火点が低く合成上の収率が極めて低い。炭素数6
0より多くなると融点が極めて高く、溶解性に乏しく好
ましくない。
【0046】ジアルキルホスファイトとしては、ジメチ
ルホスファイト、ジエチルホスファイト、ジイソプロピ
ルホスファイト、ジブチルホスファイト、ジヘキシルホ
スファイト、ジ−2エチルヘキシルホスファイト、ジデ
シルホスファイト、ジドデシルホスファイト、ジテトラ
デシルホスファイト、ジヘキサデシルホスファイト、ジ
オクタデシルホスファイト等が挙げられ、好ましくは炭
素数1〜8のジアルキルホスファイトである。炭素数9
以上のジアルキルホスファイトは加水分解を受け易く好
ましくない。
【0047】アルキレンオキサイドとしては、アルキレ
ン基の炭素数が2〜6程度のもので、特に、酸化エチレ
ン、酸化プロピレンが好ましい。
【0048】アミノ化、アミン塩に使用されるアミンと
しては、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、
トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソピロ
ピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、
ジブチルアミン、トリブチルアミン、ペンチルアミン、
ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2
−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、テトラデシルアミン、オクタデシルアミンが挙げら
れ、好ましくは1級アルキルアミンである。又、H2
−R7−0−R8で示されるアミンでは、R7は炭素原子
数1〜3、R8は炭素原子数6〜18のものが好まし
い。R7の炭素原子数5や6の化合物は、市販合成品の
単価が高くこの点からは好ましいとは言い難い。R8
炭素原子数19以上のものは、融点が高く、溶解性に乏
しい傾向がある。付加モル数は、1〜10程度であり、
これより多いと溶解性が低下する。
【0049】アミノアルコールとしては、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、
N、N−ジメチルプロパノールアミン、N、N−ジエチ
ルプロパノールアミン、ブタノールアミン、ネオペンタ
ノールアミンが好ましい。
【0050】ポリアミンとしては、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、N、N−ジメチルアミノプロピ
ルアミン、N、N−ジエチルアミノプロピルアミンが好
ましい。
【0051】アルカリ金属、アルカリ土類金属として
は、Na、K、Ca、Ba、Mg等が好ましい。
【0052】本発明化合物は1.0重量%以下では効果
がなく、又、本発明化合物は、公知の添加剤、例えばス
ルホネート類、エステル類、アルコール類、金属石鹸、
酸化防止剤等適宜に共用出来る。
【0053】
【実施例】本発明を理解し易くするために以下に合成例
たる参考例を示し、その合成品を用いての実施例を示す
が、下記の合成例及び実施例は本発明を何ら制限するも
のではない。
【0054】
【参考例1】1−オクテン(1.0モル)、と亜燐酸
(2.0モル)および溶媒としてジオキサン500ml
を温度計、撹拌機、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流
冷却管を取りつけた反応器に仕込み、触媒として過酸化
ベンゾイル(0.1モル)を1−オクテン50gに溶解
させ、滴下ロートよりゆっくり加え、60〜80℃で1
0時間反応を行い、溶剤抽出により、未反応亜燐酸、未
反応1−オクテンを除去し、更に溶剤留去して、オクチ
ルホスホン酸を得た。中和価580(計算値584)。
【0055】
【参考例2】温度計、撹拌機、窒素ガス導入管、滴下ロ
ート、還流冷却管を取りつけた反応器に、炭素数16の
オレフィン(1.0モル)とジイソプロピルホスファイ
ト(1.2モル)を入れ、窒素ガス雰囲気中、触媒とし
て過酸化ベンゾイル(0.2モル)をゆっくり加え、1
00〜150℃で8時間反応を行い、炭素数16のアル
キルホスホン酸ジイソプロピルエステルを得た。
【0056】
【参考例3】参考例2と同方法で、炭素数28のアルキ
ルホスホン酸ジイソプロピルエステルを得、更に、20
%塩酸を用いて共沸下15時間撹拌を行い、水洗精製し
て炭素数28のアルキルホスホン酸モノイソプロピルエ
ステルを得た。中和価116(計算値109)。
【0057】
【参考例4】参考例1と類似な方法で、炭素数30〜5
0のアルキルホスホン酸を得、更にオートクレーブ中、
触媒として水酸化カリウム(1重量%)を用い、エチレ
ンオキサイドを1モル付加させ、炭素数30〜50のア
ルキルホスホン酸モノヒドロキシエチルを得た。中和価
79(計算値72)。
【0058】
【参考例5】参考例3と類似な方法で、炭素数30〜5
0のアルキルホスホン酸モノイソプロピルエステルを
得、その1モルに対して、ラウリルアミン1モルを加
え、80〜100℃で1時間加熱撹拌して、炭素数30
〜50のアルキルホスホン酸モノイソプロピルのラウリ
ルアミン塩を得た。
【0059】
【参考例6】参考例1と類似方法で、炭素数20〜28
のアルキルホスホン酸を得、その1モルに対してN、N
−ジエチルプロパノールアミン1モルを加え、100〜
130℃にて5時間加熱撹拌し縮合させ、炭素数20〜
28のアルキルホスホン酸モノ(ジエチルアミノ)プロ
パノールエステルを得た。
【0060】
【参考例7】参考例3と同じ方法で、炭素数20〜28
のアルキルホスホン酸モノイソプロピルを得、その1モ
ルに対し、水酸化マグネシウム0.5モルを加え、10
0〜130℃で3時間加熱撹拌し、炭素数20〜28の
アルキルホスホン酸モノイソプロピルモノMg塩を得
た。
【0061】
【参考例8】参考例6にて作成した試験液を試験片(ア
ルミニウム#5052)に塗布後、コンタクトして14
日間放置した。その膜厚は2μであった。その後、性能
試験をした。
【0062】
【実施例1〜7】下記表2に示す各成分を所定量配合し
て、塑性加工油を調製した。但し同表中は全て重量%を
示す。
【0063】
【表2】
【0064】〈潤滑性試験〉 1.バウデン式付着スベリ試験 方法・条件:試 験 片;アルミニウム(#5052)
板 摩 擦 球;SUJ−2、3/16インチφ 試験 温度;100℃ 荷 重;3Kg スベリ速度;3.88mm/sec 給 油;2滴〃下 スベリ回数;往復50回 評価:往復5回目と50回目の摩擦係数測定結果を表3
に示す。
【0065】2.プレス性試験(円筒深絞り試験) 試 験 片:アルミニウム合金(#5052)
板 ブ ラ ン ク 径 (D):φ70〜φ85(厚さ0.8
mm) ポ ン チ 径 (dp):φ40(平頭ポンチ) ポ ン チ 肩半径 (rp):R4.2 ダ イ ス 径 (dd):φ41.6 ダ イ ス 肩半径 (rd):R8.7 し わ 押 さ え 力 :10.0Kg/cm2 ポ ン チ 速度(m/min):0.3、40.0 試 料 油 :3g/m2塗布(潤滑添加剤の皮
膜量) 評 価 :塗布後24時間放置しテス
トに供し、限界絞り比で評価した。限界絞り比が高いブ
ランク径まで絞れたものが良い潤滑性を示す。試験結果
を表3に示す。 (注)限界絞り比(LDR)=ブランク径/ポンチ径
【0066】〈洗浄性試験〉 方法・条件:試験片 ;アルミニウム合金(#505
2)板 試料油 :3g/m2塗布(潤滑添加剤の皮膜量) 放置期間;7日間吊り下げ放置 脱脂方法;スプレー脱脂 洗浄剤;燐酸塩を主成分とする市販洗浄剤 濃度2%、温度60℃、スプレー圧1.5Kg/cm2
時間 1分間 判定評価;スプレー脱脂後1分間流水中に浸して、水漏
れ法により脱脂率を判定。結果を表3に示す。
【0067】〈アルミ合金の腐食試験〉 条 件:60℃×90%(湿度) 7日間 試 験 片:アルミニウム合金(#5052)板 方 法:試験片を#1000のエメリー紙で研磨
後、試料油に浸漬塗布し、24時間垂直ドレン後、更に
試料油に半浸漬し、アルミ箔で蓋をし、数箇所に空気穴
をあけ試験に供した。 評 価:未浸漬部、浸漬部の腐食状態を観察した。
結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】但し表3の各物性の判定方法は以下の通り
である。 防食試験 ○;変化なし 洗浄性 : ○;脱脂面積95%以上 △;わずかに白化 △;脱脂面積80〜95% ×;黒変 ×;脱脂面積80%以下 (注)比較例1:市販リン酸エステルB
【0070】比較例2に示した市販プレス油の組成は以
下の推定組成物である。 1.エステル系添加剤………………20.0% 2.アルコール系添加剤……………10.0% 3.スルホネート系添加剤………… 3.0% 4.酸化防止剤……………………… 0.5% 5.ナフテン系軽質潤滑油…………66.5% 粘度:12cst(40℃)
【0071】表3の結果から明らかなように、本発明品
はアルミ合金に対して優れた潤滑性、洗浄性、防食性を
示す。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】
【0074】図1は熱安定性を示すグラフである。
【0075】
【図2】
【0076】図2は摩擦係数を示すグラフである。
【0077】1……本発明化合物 2……市販リン酸エステルB 3……市販リン酸エステルC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:12) C10N 30:00 A 8217−4H 30:06 30:12 40:24 A 8217−4H (72)発明者 横山 東司 奈良県大和郡山市千日町41−2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子数が6ないし60個のα位に二重
    結合を有するオレフィンと、亜リン酸、次亜リン酸及び
    ジアルキルフォスファイトの少なくとも1種とより合成
    された下記一般式[化1]で示されるアルキルホスホン
    酸誘導体を、希釈剤に1.0〜100重量%含有せしめ
    たことを特徴とするアルミ合金又は非鉄金属の塑性加工
    潤滑剤。 【化1】 (但しR1はC6〜C60の直鎖又は分岐アルキル基、R2
    又はR3は両方又はいずれか一方がH又はC1〜C18の直
    鎖又は分岐アルキル基、オキシアルキレン基、アルカリ
    金属、若しくはアルカリ土類金属を示す)
  2. 【請求項2】炭素原子数が6ないし60個のα位に二重
    結合を有するオレフィンと、亜リン酸、次亜リン酸及び
    ジアルキルフォスファイトの少なくとも1種より合成さ
    れた下記一般式[化1]で示されるアルキルホスホン酸
    誘導体と、下記(1)〜(3)で示される化合物の少な
    くとも1種との反応物を、希釈剤に1.0〜100重量
    %含有せしめることを特徴とするアルミ合金または非鉄
    金属の塑性加工潤滑剤。 【化1】(但しR1はC6〜C60の直鎖又は分岐アルキル
    基、R2又はR3は両方又はいずれか一方がH又はC1
    18の直鎖又は分岐アルキル基、オキシアルキレン基、
    アルカリ金属、アルカリ土類金属を示す) 化合物(1) [化2]で示されるアミン 【化2】 (但し、R4、R5、R6、は全部又は2個又は1個がH
    又はC1〜C18の直鎖又は分岐アルキル基、又はR6がR
    7−O−R8で示されるアルコキシル基で、残りがHであ
    る。R7はC1〜C6の直鎖又は分岐アルキル基、R8はC
    1〜C18の直鎖又は分岐アルキル基を示す) 化合物(2) アミノアルコール 化合物(3) [化3]で示されるポリアミン 【化3】 (但し、R14、R16、R17、R18はH又は炭素数C1
    18アルキル基、R15は炭素数C1〜C18アルキル基を
    示す)
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の塑性加工潤滑剤
    組成物を、アルミ合金或いは非鉄金属板又はそれ等のコ
    イルに、その乾燥皮膜厚さが0.1〜10.0μmである
    潤滑皮膜を形成したアルミ合金又は非鉄金属板或いはコ
    イル。
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