JPH0565464U - タンディッシュ等の内張り耐火物流し込み施工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、タンディッシュ等の複雑な形状や
２以上のものの内張り施工を省力化することにある。 【構成】 タンディッシュ１の長手方向およびその直交
方向に、ホッパ−３を移動制御自在に走行台車４に配設
している。そして、この走行台車４に搭載のホッパ−３
を振動したり、流し込んだ耐火物を加振する振動器１
２、１４を、ホッパ−３や走行台車４に配設して流し込
み施工できるようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、耐火物施工におけるタンディッシュ等の内張り耐火物流し込み施工 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、タンディッシュ等の内壁、底部に不定形耐火物を内張り施工する場合、 不定形耐火物のフレキシブルコンテナ−をクレ−ンでミキサ−に搬送し、ミキサ −で混練した不定形耐火物をベルトコンベヤ−を介して台車で走行可能なホッパ −に投入し、ホッパ−の排出シュ−トから中子を枠組みしたタンディッシュの内 周部に流し込んでいる。

【０００３】 そして、ホッパ−に装填した量の不定形耐火物の排出が終わると、作業者が棒 状バイブレ−タ−を操作して、流し込んだ不定形耐火物を加振して流動充填して いる。このような作業を繰り返し、タンディッシュの上面まで不定形耐火物を充 填して施工するものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の内張り耐火物流し込み装置では、ホッパ−の台車の走行がタン ディッシュの長さ方向だけであるので、直線的な単一形状のタンディッシュにし か有効に利用できず、複雑な形状のタンディッシュや２以上の形状のタンディッ シュを使用するところでは利用価値が乏しかった。

【０００５】 また、加振作業は、作業者が棒状バイブレ−タ−を持って行っており、れんが 積み作業より要員増になる等の問題があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、タ ンディッシュ等の溶融金属容器にホッパ−を走行台車に搭載してホッパ−から不 定形耐火物を流し込み施工するようにしたタンディッシュ等の内張り耐火物流し 込み施工装置において、上記タンディッシュ等の溶融金属容器の長手方向および その直交方向にホッパ−を移動制御自在に走行台車に配設し、上記走行台車に搭 載のホッパ−を振動したり、流し込んだ耐火物を加振する振動器をホッパ−また は走行台車に配設したことを特徴とするタンディッシュ等の内張り耐火物流し込 み施工装置を提供するにある。

【０００７】

【作用】

本考案の内張り耐火物流し込み装置を使ってタンディッシュの内張り施工をす ると、ホッパ−をタンディッシュの長手方向およびその直交方向に移動制御自在 に走行台車に配設していることによって、ホッパ−を一直線状のみでなく、広範 囲に移動することができ、複雑な形状のタンディッシュや２以上の形状のタンデ ィッシュにも容易に不定形耐火物を流し込むことができる。

【０００８】 また、上記ホッパ−を振動したり、流し込んだ耐火物を加振する振動器をホッ パ−または走行台車に配設していることによって、流し込んだ耐火物の加振用の 要員を削除でき、省力化がはかれて耐火物流し込みコストの低減がはかれる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を実施例にもとづいて説明する。図１以下は、本考案を実施例に もとづいて説明する。図１以下は、本考案の一実施例である。タンディッシュ１ は、図１、図２のような形状としているもので、その内張り耐火物流し込み装置 ２は、不定形耐火物の流し込み用のホッパ−３を走行台車４に搭載し、タンディ ッシュ１の長手方向およびその直交方向に移動して、タンディッシュ１の内周部 に不定形耐火物を流し込んで内張り施工できるようにしている。

【００１０】 走行台車４は、図１、図２のようにタンディッシュ１の長手方向にそって、そ の両側に配設した走行レ−ル５の上を走行駆動制御自在に搭載している。そして 、タンディッシュ１間に架設した走行台車４上にタンディッシュ１の長手方向に 直交方向に走行レ−ル６を配設し、ホッパ−３をこの走行レ−ル６にそって走行 駆動制御自在に搭載し、サ−ボモ−タ−等の走行駆動装置（図示せず）で上記し たようにホッパ−３をタンディッシュ１の長手方向およびその直交方向に自由に 移動できるようにしている。

【００１１】 このようなホッパ−３は図３のように所定の容量の逆円錐状としていて、その 側周部を複数の球面軸受７等で旋回可能に走行台車４に支持している。そして、 ホッパ−３の流し込み耐火物の投入部８の周部に歯車係合機構９を設けて、サ− ボモ−タ−等の旋回駆動装置１０で所定の角度に旋回駆動制御できるようにし、 下部に偏心して配設した排出シュ−ト１１を適宜の方向に向けるようにして、で きるだけ広範囲にわたって円滑に流し込み施工を行えるようにしている。

【００１２】 また、上記ホッパ−３の側周部には、図３のように棒状バイブレ−タ−の振動 器１２を昇降自在に昇降装置１３に装着し、ホッパ−３の排出シュ−ト１１の開 閉に追従して、排出シュ−ト１１から流し込み耐火物をタンディッシュ１に流し 込むと、予め設定したパタ−ンにしたがって棒状バイブレ−タ−の振動器１２を 下降し、流し込んだ耐火物を加振して流動充填できるようにしている。

【００１３】 また、ホッパ−３の上記排出シュ−ト１１には、図３のように振動モ−タ−の 振動器１４を配設し、排出シュ−ト１１を振動して不定形耐火物を円滑にタンデ ィッシュ１に流し込めるようにしている。１５はダンパ−、１６はダンパ−開閉 装置、１７はタンディッシュ１の内側に枠組みした中子１８の底部を振動する中 子振動モ−タ−である。

【００１４】 さらに、タンディッシュ１の側部には、図１、図２のようにミキサ−１９を配 置し、クレ−ン２０でフレキシブルコンテナ−２１から投入される不定形耐火物 を混練して、伸縮可能のベルトコンベヤ−２２によって上記ホッパ−３に装填で きるようにしている。

【００１５】 このように配設したタンディッシュ１は、予め長手方向、その直交方向の複数 個所の位置、深さ等の内張り施工用デ−タ−をコンピュ−タ−等の制御装置に入 力し、所定の内張り流し込みパタ−ンのシ−ケンシャル制御やプログラム制御に よって、上記した走行台車４、ホッパ−３を走行レ−ル５、６にそって自動的に 駆動制御し、棒状バイブレ−タ−、他の振動器１２、１４を自動的に作動して、 タンディッシュ１に自動的に不定形耐火物を流し込んで内張り施工できるように している。

【００１６】 したがって、図２のようにミキサ−１９、ベルトコンベヤ−２２を介して混練 した流し込み耐火物をホッパ−３に投入し、設定にもとづいてホッパ−３を作動 すると、走行台車４が作動して、ホッパ−３が所定のパタ−ンにしたがって走行 レ−ル５、６にそって移動し、必要に応じてホッパ−３を所定角度旋回して、タ ンディッシュ１と中子１８との間に流し込み耐火物を排出シュ−ト１１から排出 し、振動器１４で排出シュ−ト１１を加振し、棒状バイブレ−タ−１２を設定に 応じて適宜量繰り出して下降してタイマ−等で所定時間順次加振して流動充填し ていく。

【００１７】 このようにして、不定形耐火物の排出や加振を何回か繰り返してタンディッシ ュ１に流動充填していくことによって、タンディッシュ１を内張り施工していく ことができる。そして、適宜量に充填すると、中子１８に設置した中子振動モ− タ−１７を作動して中子１８を振動し、流動充填した流し込み耐火物の脱気処理 を行って充填していくものである。

【００１８】 そのため、タンディッシュの側周等が湾曲した複雑な形状であっても、ホッパ −をタンディッシュの形状にそって自由に移動制御できるため、自動的に不定形 耐火物を流し込み処理できて内張り施工することができる。

【００１９】 また、異形状のタンディッシュが配設してあっても、タンディッシュの長手方 向のみならず、その直交方向にもホッパ−を移動するため、ホッパ−を広範囲に 移動できて、有効にタンディッシュの内張り施工を実施することができる。

【００２０】 上記では、タンディッシュについて説明したが、高炉樋等の大型溶融金属容器 についても同様に適用可能なものである。

【００２１】

【考案の効果】

以上のように本考案にあっては、タンディッシュ等の溶融金属容器の長手方向 およびその直交方向にホッパ−を移動制御できるので、タンディッシュ等の形状 が複雑なものや２以上の形状のものに交互に施工する場合であっても、流し込み 耐火物を自動的に流し込み施工することができ、施工能率を高めることができる 。

【００２２】 また、上記走行台車、ホッパ−に振動器を配設してホッパ−を振動したり、流 し込み耐火物を加振するので、振動作業の要員を削減でき、省力化がはかれ、し かもたとえ熱間状態であっても、内張り施工を実施できるのもので、作業環境の 改善がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の一部省略した概略平面図、

【図２】同上の側面図、

【図３】同上のホッパ−部の一部省略した側断面図。

【符号の説明】

１…タンディッシュ ２…内張り耐火物流し込み装
置 ３…ホッパ− ４…走行台車 ５、
６…走行レ−ル １２、１４…振動器 １８…中子

フロントページの続き (72)考案者 木南 哲也 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の２ 川 崎炉材株式会社内 (72)考案者 馬舟 棹三 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の２ 川 崎炉材株式会社内 (72)考案者 鳥山 貫也 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の２ 川 崎炉材株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タンディッシュ等の溶融金属容器にホッ
   パ−を走行台車に搭載してホッパ−から不定形耐火物を
   流し込み施工するようにしたタンディッシュ等の内張り
   耐火物流し込み施工装置において、 上記タンディッシュ等の溶融金属容器の長手方向および
   その直交方向にホッパ−を移動制御自在に走行台車に配
   設し、 上記走行台車に搭載のホッパ−を振動したり、流し込ん
   だ耐火物を加振する振動器をホッパ−または走行台車に
   配設したことを特徴とするタンディッシュ等の内張り耐
   火物流し込み施工装置。