JPH0565067U - プリント板用コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互に直交する複数のプリント板等を相互に
接続させるコネクタにおいて、プリント板間の間隔の変
化および公差に追従して、取付け誤差の補償、破損の回
避を行なうことができるコネクタを得る。 【構成】 互いに直交する第１および第２面１３，１４
を有する絶縁性のハウジング１１と、一端部が前記ハウ
ジングの第１面から突出して直交するプリント板の一方
を接続し、かつ他端部が前記第２面から突出して前記直
交するプリント板の他方を接続するコネクタピン１２と
を有し、前記第１または第２面から突出する前記コネク
タピンの端部を前記ハウジングに対し遠近自在な構成で
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電気コネクタに関し、特に相互に直交する複数のプリント板等を 相互に接続するコネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３〜図５に示すように、相互直交するプリント基板１とプリント板２とを、 相互に接続するプリント基板用コネクタ３が一般に使用されている。基板１には メイン部品が実装され、プリント板２には、例えば表面実装式の小型ＬＥＤの表 示部品４など、小型部品が装着されている。 コネクタ３により相互に接続された基板１およびプリント板２は、ケース５内 に収納され、ケース５には前面パネル６が取り付けられる。 前面パネル６は、表示部品４に対応する窓７を有する。

【０００３】 一般に、プリント板２上の表示部品（ＬＥＤ）４は、全体を小型化する要求が あるため、密装設計となっている。したがって、ケース窓７とＬＥＤ４とを近付 けておかないと、どのＬＥＤが発光しているのか、判別しにくくなる問題がある 。そのため、プリント板２上のＬＥＤ４が前面パネル６の外部からはっきり見え るように、前面パネル６とＬＥＤ４の隙間は最小にすることが望まれる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来、ＬＥＤ４と前面パネル６との間の隙間を最小にする設計は、各 部の取付けの誤差ないし公差により難しく、ＬＥＤ４とケース５とが干渉し、プ リント板２上に実装してあるＬＥＤ４が破損されることがあった。 この原因は、コネクタ３に弾力的な融通性がなく、組付け時にプリント板２上 のＬＥＤ４に無理な力が加わるためである。

【０００５】 この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、互いに直交 状態に接続される複数のプリント板間に、隙間の変化ないし誤差が生じても、プ リント板上の実装部品に無理な力が加わるのを防止し、部品の破損等を回避する ことができるコネクタを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係るプリント板用コネクタは、互いに直交する第１および第２面を 有する絶縁性のハウジングと、一端部が前記ハウジングの第１面から突出して直 交するプリント板の一方を接続し、かつ他端部が前記第２面から突出して前記直 交するプリント板の他方を接続するコネクタピンとを有し、前記第１または第２ 面から突出する前記コネクタピンの端部を、前記ハウジングに対し遠近自在に構 成している。

【０００７】

【作用】

この考案におけるコネクタで、複数のプリント板等を相互に接続すると、コネ クタピンの一方の端部は、絶縁ハウジングに対し遠近自在に構成したことにより 、プリント板相互間の隙間の変化ないし誤差を吸収し、プリント板上の部品の破 損等を防止する。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図について説明する。なお、従来と同一のものに は、同一の符号を用いて説明する。 図１および図２において、この考案に係るコネクタは、絶縁性のハウジング１ １と、このハウジング１１内に装着されたコネクタピン１２とを具備している。 ハウジング１１は、互いに直交する第１面１３および第２面１４を有するほぼ ブロック形の一般的なものである。 コネクタピン１２は、一端部１２ａがハウジング１１の第１面１３から突出し 、かつ他端部１２ｂが第２面１４から突出している。

【０００９】 また、前記ハウジング１１は、第１面１３または第２面１４に沿う一体の薄形 延長部１１ａを有している。この延長部１１ａは、弾性を有するとともに、自由 端部１１ｂがハウジング１１の方へ接近するようにほぼＵ字状に湾曲されている 。 前記コネクタピン１２の端部１２ａ，１２ｂのうち、ハウジング１１の延長部 １１ａに面する端部１２ａが、この延長部１１ａの自由端部１１ｂを貫通して突 出し、かつ、この延長部１１ａを貫通する端部１２ａは、ハウジング延長部１１ ａの湾曲部内側で、弾性変形により伸縮してハウジングに対して遠近自在となっ ている。すなわち、ほぼＵ字形に湾曲された部分１２ｃを有している。

【００１０】 図２のように、この考案のコネクタを用いて、プリント基板１とプリント板２ とを互いに直交する状態に接続すると、前面パネル６の内面６ａとプリント板２ との間の隙間が狭すぎ、ＬＥＤ４が前面パネル６と干渉する場合でも、コネクタ ピン１２の一端部１２ａにおける湾曲部１２ｃと、ハウジング延長部１１ａの撓 み量が適度に変化し、ＬＥＤ４を矢印Ａのように変位させて、前面パネル６との 干渉が回避されることになる。

【００１１】 上記の実施例ではＬＥＤ４の干渉を防止する例を示したが、一般に、実装部品 が組立時に、他の部品やケースの内壁に接触するときに有効である。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、コネクタハウジングより突出するコネクタ ピンの端部を該ハウジングに対して遠近自在な構成となっているので、このコネ クタ自体、およびこのコネクタにより相互に接続されるプリント板等に、難度の 高いシビアな加工公差が要求されなくなる。また、このコネクタ自体が弾性変形 可能であるので、このコネクタにより相互接続されたプリント板等の実装部品の 破損が防止される。 さらに、コネクタによりプリント板等の取付け位置を調整できるので、ＬＥＤ が見にくくなる問題も解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この一実施例の斜視図である。

【図２】図１のコネクタの使用状態の正面説明図であ
る。

【図３】従来のコネクタの使用状態の斜視図である。

【図４】図３のコネクタを、ケース内に収納した状態の
斜視図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ線断面図である。

【符号の説明】

１ プリント基板 ２ プリント板 ４ ＬＥＤ ５ ケース ６ 前面パネル ７ 窓 １１ ハウジング １１ａ 延長部 １１ｂ 自由端部 １２ コネクタピン １２ａ 一端部 １２ｂ 他端部 １２ｃ 湾曲部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに直交する第１および第２面を有す
   る絶縁性のハウジングと、一端部が前記ハウジングの第
   １面から突出して直交するプリント板の一方を接続し、
   かつ他端部が前記第２面から突出して前記直交するプリ
   ント板の他方を接続するコネクタピンとを有するプリン
   ト板用コネクタにおいて、前記第１または第２面から突
   出する前記コネクタピンの端部を前記ハウジングに対し
   遠近自在に構成したことを特徴とするプリント板用コネ
   クタ。