JPH0564935A - 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法 - Google Patents

記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法

Info

Publication number
JPH0564935A
JPH0564935A JP3047092A JP3047092A JPH0564935A JP H0564935 A JPH0564935 A JP H0564935A JP 3047092 A JP3047092 A JP 3047092A JP 3047092 A JP3047092 A JP 3047092A JP H0564935 A JPH0564935 A JP H0564935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
ink sheet
recording medium
ink
thermal transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3047092A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Sasai
敬三 笹井
Masakatsu Iwata
正勝 岩田
Hirohisa Sawada
宏久 沢田
Fumihiko Nakamura
中村  文彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3047092A priority Critical patent/JPH0564935A/ja
Publication of JPH0564935A publication Critical patent/JPH0564935A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体とインクシートの貼り付きを防止
し、インクシートの搬送異常を正常化する。 【構成】 記録動作終了後、次の記録動作を開始するま
での待機時間(T)や、その間に前の記録動作でサ−マ
ルヘッド13に設けられた複数の発熱抵抗体と黒印字の
ため通電された発熱抵抗体の数の比率(黒率(R))を
計測し、T>T0(閾値)或はR>R0 (閾値)である
場合、インクシート14を微小量だけ矢印a方向に搬送
し、T≦T0 或はR≦R0 の場合、インクシート搬送を
行わず次の記録動作に移る。さらに、インクシートセン
サ19がインクシート14の搬送を監視し、インクシー
ト搬送異常時には、n値(記録紙の搬送速度とインクシ
ートの搬送速度の比)の値を小さく変更して記録紙11
とインクシート14の相対速度を増加させインクシート
搬送量を大きくし、インクシート搬送正常時には、その
まま次の記録動作に移る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばインクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、記録媒体に画像記録
を行う熱転写記録方法及び記録装置及び熱転写記録装置
及び該装置を用いたファクシミリ装置に関するものであ
る。
【0002】ここで、前記熱転写記録装置等の記録装置
としては、ファクシミリ装置の他に、例えば電子タイプ
ライタ、複写装置及びプリンタ装置等の形態を採るもの
が含まれる。
【0003】
【従来の技術】今日、情報処理システムの発展に伴い、
種々の情報処理機器が開発されている。これらの機器の
うち、ファクシミリ装置やプリンタ等の記録装置はオフ
ィスのみならず、一般家庭においても広く使用されるよ
うになっている。
【0004】これらファクシミリ装置等にあっては小型
化を容易にするために、加熱により発色する感熱シート
を使用した所謂感熱記録方式が一般的に使用されている
が、近年ではインクシートを使用した所謂熱転写記録方
式に係るファクシミリ装置も開発されている。一般にこ
のインクシートは、1回の画像記録により完全にインク
が記録紙に転写されるもの(所謂ワンタイムシート)で
あるため、1文字或いは1ラインの記録終了後、その記
録された長さに対応する分だけインクシートを搬送し、
次に記録する位置に確実にインクシートの未使用部分を
もってくる必要があった。このため、インクシートの使
用量が増大し、感熱紙に記録する通常の感熱プリンタに
比べ、熱転写プリンタのランニングコストが高くなる傾
向がある。
【0005】このような問題を解決するために、特開昭
57−83471号や特開昭58−201686号公報
及び特公昭62−58917号公報にみられるように、
記録紙とインクシートとを速度差を設けて搬送するよう
にした熱転写プリンタが提案されている。
【0006】従来複数回の画像記録が可能なインクシー
ト(所謂マルチプリントシート)が知られている。この
インクシートを用いれば、記録中さLを連続して記録す
るとき、各画像記録の終了後あるいは画像記録中に搬送
されるインクシートの搬送長をその長さLよりも小さく
(L/n:n>1)して記録することができる。これに
より、インクシートの使用効率が従来のn倍になり、熱
転写プリンタのランニングコストの低下が期待できる。
以下、この記録方式をマルチプリントといい、1ライン
記録時に搬送される記録紙とインクシートとの長さの比
をn値という。このようなインクシートによるマルチプ
リントを実施するとき、記録紙の搬送速度がインクシー
トの搬送速度に対して相対的に速い方が有利であること
が知られている。このような関係を成立させるために
は、従来のように1つのローラによってインクシートと
記録紙とを搬送するのではなく、それぞれ独立した搬送
機構系を設ける必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その
際、印字画像の黒率(発熱素子を有するライン型ヘッド
に1ラインの記録情報が与えられるとき、該情報により
発熱される発熱素子の割合)がある値より高い時や、あ
る記録動作終了後、次の記録動作を開始するまでの待機
時間がある値より長い時、インクシート、及び記録紙の
搬送不良・画像不良が発生するという問題があった。以
下、この点についての原因を図6〜図7を用いて説明す
る。
【0008】図6は従来例における記録紙11とインク
シート14の搬送方向を逆にして、画像記録を行うとき
の画像記録状態を示す図である。
【0009】図6に示したように、プラテンローラ12
とサーマルヘッド13との間には記録紙11とインクシ
ート14が挾持されており、サーマルヘッド13はスプ
リング21により所定圧でプラテンローラ12の方向に
押圧されている。ここで、記録紙11はプラテンローラ
12の回転により矢印b方向に速度VP で搬送される。
一方、インクシート14はインクシート搬送用モータ2
5の回転により矢印a方向に速度VI で搬送される。
【0010】いま、サーマルヘッド13の発熱抵抗体1
32に電源から通電されて加熱されると、インクシート
14の斜線部81で示す部分が加熱される。ここで、1
4aはインクシート14のベースフイルム、14bはイ
ンクシート14のインク層を示している。発熱抵抗体1
32に通電することにより加熱されたインク層81のイ
ンクは溶融し、そのうち82で示す部分が記録紙11に
転写される。この転写されるインク層部分82は81で
示すインク層のほぼ1/nに相当している。
【0011】この転写時において、記録紙はb方向へ、
インクシートはa方向へ搬送され、インク層14bの境
界線83で、インクに対する剪断力を生じるので、82
で示すインク層部分だけを記録紙11に転写する。
【0012】このようにして、1ラインの記録が終了す
ると、図7の状態になる。即ち、図6の状態から、記録
紙11はb方向へ1ライン搬送量(1)だけ、またイン
クシート14はa方向へ(1/n)だけ搬送されてい
る。この状態で次ラインの記録に備え待機する。
【0013】ところが、インク層82を剥離した境界線
83において、インク層と記録紙11が接したまま長時
間放置すると、サーマルヘッド13の予熱でやわらかく
なっているインク層が記録紙に貼り付いて冷え固まる現
象(貼り付きと呼ぶ)が発生する。もともと、マルチプ
リントのインクシートは、カーボン量がワンタイムに比
較して数倍に増量されているため、結着剤としてEVA
などの樹脂が多量に添加されているので、インクシート
と記録紙が貼り付き易い状態となっている。従って、こ
のような現象は、前回記録された画像の黒率が高いほ
ど、通電される発熱抵抗体の数が多くなり、インク層が
柔らかくなるので発生し易くなる。また、1ラインの記
録終了後、次ラインの記録を開始するまでの時間が長い
程、インク層の冷却時間が長くなるので、この貼り付き
は発生し易くなる。
【0014】このような貼り付きの発生は、画像抜けや
濃度むらとなり画質を低下させ、さらにはインクシー
ト、記録紙の搬送不良を起こし、最悪のケースではイン
クシートが記録紙と一体となり、b方向へ搬送されイン
クシートが切断したり、記録紙がインクシートと一体と
なりa方向へ搬送され紙無しになる等の重大トラブルを
引き起こす原因となっていた。
【0015】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
でその目的とするところは、鮮明な記録画像を得ること
のできる記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用い
たファクシミリ装置及び熱転写記録方法を提供すること
である。
【0016】また本発明の他の目的は、記録媒体とイン
クシートの貼り付きによる搬送不良を防止する記録装置
を提供することである。
【0017】さらに本発明の他の目的は、記録媒体とイ
ンクシートの貼り付きによる搬送不良を防止する熱転写
記録装置を用いたファクシミリ装置を提供することであ
る。さらにまた本発明の他の目的は、記録動作終了から
次記録動作開始までの待機時間を計測し、待機時間が所
定時間以上になるとインクシート或は記録媒体の少なく
とも一方を、搬送するよう動作する熱転写記録装置及び
該装置を用いたファクシミリ装置を提供することであ
る。
【0018】さらにまた本発明の他の目的は、記録終了
後、次記録開始までの記録待機中に、サーマルヘッド等
の記録手段によって前回記録動作において記録媒体に転
写されたインクの使用率を所定の閾値と比較し、その使
用率が閾値以上であった時はインクシート或は記録媒体
の少なくとも一方を搬送するよう動作する熱転写記録装
置及び該装置を用いたファクシミリ装置を提供すること
である。
【0019】さらにまた本発明の他の目的は、インクシ
ートの搬送状態を監視し、インクシートの搬送状態によ
ってインクシートの搬送量を制御する熱転写記録装置及
び該装置を用いたファクシミリ装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。即
ち、記録媒体に画像の記録を行う記録装置であって、前
記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、前
記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記インク
シートに作用して前記記録媒体に画像記録を行う記録手
段と、前記インクシートの搬送状態を検出する検出手段
と、前記検出手段により検出される前記インクシートの
搬送状態の情報に応じて、前記インクシート搬送量を調
整する調整手段とを有することを特徴とする記録装置を
備える。
【0021】また他の発明によれば、インクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像
記録を行う熱転写記録装置であって、前記インクシート
を搬送するインクシート搬送手段と、前記記録媒体を搬
送する記録媒体搬送手段と、前記インクシートに作用し
て前記記録媒体に画像記録を行う記録手段と、記録終了
後から次記録開始までの記録待機中に、前記記録手段に
よって前回記録動作において前記記録媒体に転写された
前記インクの使用率と、記録時の前記インクシートと前
記記録媒体との貼り付きを低減させるために定められた
閾値とを比較し、前記使用率が前記閾値以上である場合
に前記インクシート或は前記記録媒体の少なくとも一方
を搬送する搬送調整手段とを有することを特徴とする熱
転写記録装置を備える。
【0022】また他の発明によれば、インクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像
記録を行う熱転写記録装置を用いたファクシミリ装置で
あって、外部の通信回線を介して信号を受け取る手段
と、前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段
と、前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記
インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を行う
記録手段と、該記録手段による記録が行われる記録領域
で前記インクシートと前記記録媒体とは反対方向に搬送
され、前記インクシートの記録の間の搬送長は、前記記
録媒体の記録の間の搬送長よりも短く、記録終了後から
次記録開始までの記録待機中に、前記記録手段によって
前回記録動作において前記記録媒体に転写された前記イ
ンクの使用率と、記録時の前記インクシートと前記記録
媒体との貼り付きを低減させるために定められた閾値と
を比較し、前記使用率が前記閾値以上である場合に前記
インクシート或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送
する搬送調整手段とを有することを特徴とするファクシ
ミリ装置を備える。
【0023】また他の発明によれば、インクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像
記録を行う熱転写記録装置であって、前記インクシート
を搬送するインクシート搬送手段と、前記記録媒体を搬
送する記録媒体搬送手段と、前記インクシートに作用し
て前記記録媒体に画像記録を行う記録手段と、記録終了
後から次記録開始までの記録待機時間間隔を計測する計
測手段と、前記計測された待機時間間隔と、記録時の前
記インクシートと前記記録媒体との貼り付きを低減させ
るために定められた時間間隔とを比較し、前記待機時間
間隔が前記定められた時間間隔以上である場合に前記イ
ンクシート或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送す
る搬送調整手段とを有することを特徴とする熱転写記録
装置を備える。
【0024】また他の発明によれば、インクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像
記録を行う熱転写記録装置を用いたファクシミリ装置で
あって、外部の通信回線を介して信号を受け取る手段
と、前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段
と、前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記
インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を行う
記録手段と、該記録手段による記録が行われる記録領域
で前記インクシートと前記記録媒体とは反対方向に搬送
され、前記インクシートの記録の間の搬送長は、前記記
録媒体の記録の間の搬送長よりも短く、記録終了後から
次記録開始までの記録待機時間間隔を計測する計測手段
と、前記計測された待機時間間隔と、記録時の前記イン
クシートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるため
に定められた時間間隔とを比較し、前記待機時間間隔が
前記定められた時間間隔以上である場合に前記インクシ
ート或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送する搬送
調整手段とを有することを特徴とするファクシミリ装置
を備える。
【0025】また他の発明によれば、インクシートを搬
送するインクシート搬送工程と、記録媒体を搬送する記
録媒体搬送工程と、前記インクシートに作用して前記記
録媒体に画像記録を行う記録工程とを有して、前記イン
クシートと前記記録媒体とを記録領域で反対方向へ搬送
して前記インクシートの有するインクを記録媒体に転写
して前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記録方法であ
って、記録終了後から次記録開始までの記録待機中に、
前記記録手段によって前回記録動作において前記記録媒
体に転写された前記インクの使用率と、記録時の前記イ
ンクシートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるた
めに定められた閾値とを比較し、前記使用率が前記閾値
以上である場合に前記インクシート或は前記記録媒体の
少なくとも一方を搬送する搬送調整工程を有することを
特徴とする熱転写記録方法を備える。
【0026】また他の発明によれば、インクシートを搬
送するインクシート搬送工程と、記録媒体を搬送する記
録媒体搬送工程と、前記インクシートに作用して前記記
録媒体に画像記録を行う記録工程と、記録終了後から次
記録開始までの記録待機時間間隔を計測する計測工程と
を有して、前記インクシートと前記記録媒体とを記録領
域で反対方向へ搬送して前記インクシートの有するイン
クを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行
う熱転写記録方法であって、前記計測された待機時間間
隔と、記録時の前記インクシートと前記記録媒体との貼
り付きを低減させるために定められた時間間隔とを比較
し、前記待機時間間隔が前記定められた時間間隔以上で
ある場合に前記インクシート或は前記記録媒体の少なく
とも一方を搬送する搬送調整工程を有することを特徴と
する熱転写記録方法を備える。
【0027】また他の発明によれば、インクシートの有
するインクを記録媒体に転写して、前記記録媒体に画像
記録を行う熱転写記録装置であって、前記記録媒体の幅
に相当するインク幅を備えている前記インクシートを搬
送するインクシート搬送手段と、前記記録媒体を搬送す
る記録媒体搬送手段と、前記記録媒体の幅長を記録でき
る複数の発熱素子を備え、前記インクシートに作用して
前記記録媒体に画像記録を行うライン型サーマルヘッド
と、該サーマルヘッドによる記録が行われる記録領域で
前記インクシートと前記記録媒体とは反対方向に搬送さ
れ、前記インクシートの記録の間の搬送長は、前記記録
媒体の記録の間の搬送長よりも短く、記録終了後から次
記録開始までの記録待機待機中に、前記記録手段によっ
て前回記録動作において前記記録媒体に転写された前記
インクの使用率と、記録時の前記インクシートと前記記
録媒体との貼り付きを低減させるために定められた閾値
とを比較する第1の比較手段と、記録終了後から次記録
開始までの記録待機時間間隔を計測し、該計測された待
機時間間隔と、記録時の前記インクシートと前記記録媒
体との貼り付きを低減させるために定められた時間間隔
とを比較する第2の比較手段と、前記使用率が前記閾値
以上である場合、及び/又は前記待機時間間隔が前記定
められた時間間隔以上である場合に前記インクシート或
は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送する搬送調整手
段とを有することを特徴とする熱転写記録装置を備え
る。
【0028】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0029】[ファクシミリ装置の説明(図1〜図
4)]図1〜図4は本発明の代表的な実施例である熱転
写プリンタを用いたファクシミリ装置を示す図である。
図1はファクシミリ装置の側断面図、図2はファクシミ
リ装置の概略構成を示すブロック図である。
【0030】まず、図2をもとに概略構成を説明する。
【0031】図2において、100は原稿を光電的に読
取ってデジタル画像信号として制御部101に出力する
読取部で、原稿搬送用モータやCCDイメージセンサな
どを備えている。次に、この制御部101の構成を説明
する。110は画像データの各ラインのイメージデータ
を格納するラインメモリで、原稿の送信あるいはコピー
のときは読取部100よりの1ライン分のイメージデー
タが格納され、画像データの受信のときは復号された受
信画像データの1ラインデータが格納される。そして、
格納されたデータが記録部102に出力されることによ
って、画像形成が行われる。111は送信する画像情報
をMH符号化などにより符号化するとともに、受信した
符号化画像データを復号してイメージデータに変換する
符号化/復号化部である。また、112は送信する或い
は受信された符号化画像データを格納するバッファメモ
リである。これら制御部101の各部は、例えばマイク
ロプロセッサなどのCPU113により制御されてい
る。制御部101にはこのCPU113の他に、CPU
113の制御プログラムや各種データを記憶しているR
OM114、CPU113のワークエリアとして各種デ
ータを一時保存するRAM115などを備えている。
【0032】102はサーマルラインヘッド(記録幅に
わたって複数個の発熱素子を有している)を備え、熱転
写記録法により記録紙に画像記録を行う記録部である。
この構成は図1を参照して詳しく後述する。103は送
信開始などの各種機能指示キーや電話番号の入力キーな
どを含む操作部、103aは使用するインクシート14
の種類を指示するスイッチで、スイッチ103aがオン
のときはマルチプリントのインクシートが、オフのとき
は通常のインクシートが装着されたことを指示する。1
04は通常、操作部103に設けられている各種機能や
装置の状態などを表示する表示部である。105は装置
全体に電力を供給するための電源部である。106はモ
デム(変復調器)、107は網制御部(NCU)、10
8は電話器である。
【0033】次に、図1を参照して記録部102の構成
を詳しく説明する。なお、図2と共通な部分は同一番号
で示している。
【0034】図1において、10は普通紙である記録紙
11をコア10aにロール状に捲回したロール紙であ
る。このロール紙10は、プラテンローラ12の矢印方
向への回転により記録紙11をサーマルヘッド部13に
供給できるように、回転自在に装置内に収納されてい
る。なお、10bはロール紙装填部であって、ロール紙
10を着脱可能に装填している。さらに12はプラテン
ローラであって、記録紙11を矢印b方向に搬送すると
ともに、サーマルヘッド13の発熱体132との間で、
インクシート14や記録紙11を押圧するものである。
サーマルヘッド13の発熱により画像記録の行われた記
録紙11は、プラテンローラ12のさらなる回転によっ
て排紙ローラ16(16a,16b)方向に搬送され、
1頁分の画像記録が終了するとカッタ15(15a,1
5b)の噛合によって頁単位に切断されて、排出され
る。
【0035】17はインクシート14を捲回しているイ
ンクシート供給ロール、18はインクシート巻取ロール
であって、後述するインクシート搬送用モータにより駆
動され、インクシート14を矢印a方向に巻取るもので
ある。なお、このインクシート供給ロール17及びイン
クシート巻取りロール18は、装置本体内のインクシー
ト装填部70に着脱可能に装填されている。さらに、1
9はインクシート14の残量検出やインクシート14の
搬送速度を検出するためのインクシートセンサであり、
図3に示すように、エンコーダ19′で構成しても良
い。また、20はインクシート14の有無を検出するた
めのインクシート有無センサ、21はスプリングで記録
紙11やインクシート14を介して、前記プラテンロー
ラ12に対してサーマルヘッド13を押圧するものであ
る。また、22は記録紙の有無を検出するための記録紙
有無センサである。
【0036】次に、読取部100の構成を説明する。
【0037】図1において、30は原稿32の照射する
光源で、原稿32で反射された光は光学系(ミラー5
0,51,レンズ52)を通してCCDセンサ31に入
力され、電気信号に変換される。原稿32は原稿搬送用
モータ(不図示)により駆動される搬送用ローラ53,
54,55,56により、原稿32の読取り速度に対応
して搬送される。なお、57は原稿積載台であって、こ
の積載台57に積載された複数枚の原稿32はスライダ
57aに案内されつつ搬送用ローラ54と押圧分離片5
8との協動によって1枚ずつに分離されて、読取部10
0へ搬送されて、読取後トレイ77に排出される。
【0038】41は制御部101の主要部を構成する制
御基板で、この制御基板41より装置の各部に各種制御
信号が出力される。また、105は電源ユニット、10
6はモデム基板ユニット、107はNCU基板ユニット
である。
【0039】さらに、図3はインクシート14を記録紙
11の搬送機構の詳細を示す図である。
【0040】図3において、24はプラテンローラ12
を回転駆動し、記録紙11を矢印a方向とは反対の矢印
b方向に搬送するための記録紙搬送用モータである。ま
た、25はインクシート14を矢印a方向に搬送するた
めのインクシート搬送用モータである。さらに、26,
27は記録紙搬送用モータ24の回転をプラテンローラ
12に伝達する伝達ギア、28,29はインクシート搬
送用モータ25の回転を巻取りロール18に電圧する伝
達ギアである。
【0041】また、インクシートセンサ19は、光学式
或は磁気式エンコーダを供給ロール17或は巻取ロール
18と同軸に取付けるか、または、スリットを回転させ
てフォトセンサで読み取るか、または、インクシートに
所定のマークを記しておき、それを読み取るようにして
構成する。
【0042】このように記録紙11とインクシート14
の搬送方向を互いに逆にすることにより、記録紙11の
長手方向に順次画像が記録される方向(矢印a方向、記
録紙11の搬送方向と逆方向)とインクシート14の搬
送方向とが一致する。ここで、記録紙11の搬送速度V
P を、VP =−n・VI (VI はインクシート14の搬
送速度で、−は記録紙11の搬送方向とインクシート1
4の搬送方向が異なることを示している)とすると、サ
ーマルヘッド13に対する記録紙11とインクシート1
4との相対速度VPIは、VPI=VP −VI =(1+1/
n)VP で表され、この相対速度VPIは、VP 以上にな
っていることがわかる。
【0043】図4は本実施例のファクシミリ装置におけ
る制御部101と記録部102との電気系接続を示す図
で、他の図面と共通する部分は同一図番で示している。
【0044】サーマルヘッド13はラインヘッドであ
る。そして、このサーマルヘッド13は制御部101よ
りの1ライン分のシリアル記録データ43を入力するた
めのシフトレジスタ130、ラッチ信号44によりシフ
トレジスタ130のデータをラッチするラッチ回路13
1、1ライン分の発熱抵抗体からなる発熱素子132を
備えている。ここで、発熱抵抗体132は132−1〜
132−mで示されたm個のブロックに分割して駆動さ
れている。また、113はサーマルヘッド13に取付け
られているサーマルヘッド13の温度を検出するための
温度センサである。この温度センサ133の出力信号4
2は、制御部101内でA/D変換されて前記CPU1
13に入力される。これによりCPU113はサーマル
ヘッド13の温度を検知し、その温度に対応してストロ
ーブ信号47のパルス幅を変更したり、あるいはサーマ
ルヘッド13の駆動電圧などを変更して、インクシート
14の特性に応じてサーマルヘッド13への印加エネル
ギーを変更している。このインクシート14の種類(特
性)は前述したスイッチ103aにより指示されてい
る。なお、このインクシート14の種類や特性などは、
インクシート14に印刷されたマークなどを検出して判
別するようにしても良く、またインクシートのカートリ
ッジに付されたマークや切り欠きあるいは突起などを判
別して行うようにしても良い。
【0045】46は制御部101よりサーマルヘッド1
3の駆動信号を入力し、サーマルヘッド13を各ブロッ
ク単位で駆動するストローブ信号47を出力する駆動回
路である。なお、この駆動回路46は制御部101の指
示により、サーマルヘッド13の発熱素子132に電流
を供給する電源線45に出力する電圧を変更してサーマ
ルヘッド13の印加エネルギーを変更することができ
る。48,49はそれぞれ対応する記録紙搬送用モータ
24、インクシート搬送用モータ25を回転駆動するモ
ータ駆動回路である。記録紙搬送用モータ24やインク
シート搬送用モータ25は、この実施例ではステッピン
グモータであるが、これに限定されるものではなく、例
えばDCモータであっても良い。
【0046】[第1の実施態様例の記録動作の説明]以
下に図1〜図4を用いて説明した構成をもつ熱転写プリ
ンタを用いたファクシミリ装置における1頁分の記録処
理の第1の実施態様例を、図5Aに示すフローチャート
を参照しながら説明する。なお、この処理を実行する制
御プログラムは制御部101のROM114に記憶され
ているものとし、この処理は記録する1ライン分のイメ
ージデータがラインメモリ110に格納されて、記録動
作が開始できる状態になることにより開始される。
【0047】まずステップS0でn値を初期値n0 に設
定する(本実施例では、仮にn0 =5とする)。次に、
ステップS1では、1ライン分の記録データをシリアル
でシフトレジスタ130に出力する。そして、1ライン
の記録データの転送が終了すると、ステップS2でラッ
チ信号44を出力して、ラッチ回路131に1ライン分
の記録データを格納する。次にステップS3でインクシ
ート搬送用モータ25を駆動し、インクシート14を
(1/n)ライン分(本実施例では、1/5ライン分に
なる)、図1の矢印a方向に搬送する。そして、ステッ
プS4で記録紙搬送用モータ24を駆動して、記録紙1
1を矢印b方向に1ライン分搬送する。なお、この1ラ
イン分はサーマルヘッド13により記録される1ドット
の長さに相当する長さである。
【0048】ここで、インクシート14と記録紙11と
はほぼ同時に搬送されるので、記録紙11の搬送速度を
P 、インクシート14の搬送速度をVI とし、VP
Iとの関係をVI =VP /nとすれば、記録紙11と
インクシート14との相対速度(V)は、V=(1+1
/n)VP となるので、本実施例の場合、nに“5”を
代入して、V=(1+1/5)、即ち、VP =6/5V
P となる。
【0049】次に、ステップS5に進み、サーマルヘッ
ド13の発熱素子132の各ブロックに通電する。そし
て、ステップS6でブロック数mの全てに通電されたか
を調べ、発熱素子132の全ブロックに通電されて1ラ
インの画像記録が終了するとステップS7に進み、1頁
分の画像記録が終了したかをみる。
【0050】ステップS7で1頁分の画像記録が終了し
たと判断されると、処理はステップS8に進み、記録紙
11を所定量排紙ローラ16a,16b方向に送る。そ
して、ステップS9でカッタ15a,15bを駆動して
噛合させ、記録済みの記録紙11を頁単位に切断する。
次にステップS10で記録紙11をサーマルヘッド13
とカッタ15の間隔に相当する距離だけ戻して、1頁分
の画像記録処理を終了する。
【0051】これに対して、ステップS7で1頁分の画
像記録が終了していないと判断された場合、次ラインの
記録に備え、処理はステップS11に進み、制御部10
1でインクシートセンサ19の出力を読み取り、先の1
ライン記憶においてインクシート14が正常に搬送され
たか(即ち、1/n0 ライン分搬送されたか)を判断す
る。
【0052】ここで、インクシート14の搬送が正常で
あると判断されたなら、処理はステップS12に進み、
次のラインデータをサーマルヘッド13に転送した後、
処理をステップS2に戻し、次のラインの記録動作を実
行する。
【0053】一方、ステップS11でインクシート14
に貼り付きが発生し、搬送が正常でなかったと判断され
たなら、処理はステップS13へ進み、n値を変更(例
えば、本実施例では初期値がn=5になっているので、
n=3と変更)した後、処理ステップS12を実行す
る。
【0054】このようなn値変更を実行すると、これ以
降、搬送されるインクシート14の量は、例えば、1ラ
イン目では1/5ライン分であったが、2ライン目以降
では1/3ライン分となり、1ラインの記録動作に対し
て搬送されるインクシート14の搬送量が増加する。ま
た同時に、相対速度(V)もV=(1+1/3)VP
4/3VP となり、V=6/5VP から、V=4/3V
P へと、1ライン目より2ライン目の方が相対速度
(V)も速くなる。
【0055】マルチプリントでは、インクシートと記録
紙の相対速度(V)が速い程、貼り付きが発生し難い。
そのため本実施例においては、1ライン目で貼り付きが
生じた場合、2ライン目以降ではn値を小さくして、イ
ンクシート14の搬送量を大きくし、相対速度(V)を
速くすることで、貼り付きの発生を防いでいる。さらに
次のラインの記録動作が続いてもその都度、インクシー
トの搬送状態を観察し、n値を適正の値に変更すること
ができる。また、本実施例のようにn値を小さくしてい
くとインクシート14の使用量が増えてしまうので、記
録データが貼り付きの発生しにくい黒率になるなどし
て、搬送不良が発生しなくなったと判断される場合、n
値を初期値n0 にリセットすることがインクシート14
の使用量節約の観点からは望ましい。そのため、n値を
小さい値に変更後、所定長インクシートが正常に搬送さ
れていた場合、n値を再び大きな値に変更するような制
御を付加するとさらに好ましい。
【0056】なお、以上の説明でのn値の変更は、段階
的な変更でも、無段階的な変更方法いづれの方法をとる
こともできる。また、n値変更に伴ないインクシート1
4の搬送量変更は、インクシート搬送用モータ24の回
転量を変えてやれば良い。実験によれば、黒率50%の
記録時、サーマルヘッドの通電パルスが0.6(msec)の
条件下では、n値が6以上では貼り付きが発生し搬送不
良となったが、n値を5に下げる事で改善された。
【0057】また、本実施態様例では搬送不良が生じた
場合、n値を小さくする制御について説明したが、装置
の設置環境等の条件によっては、搬送不良が生じた場
合、n値を大きな値に変更しても正常な搬送が行われる
場合もある。
【0058】これは、n値が例えば2というようにに小
さいとき、即ち記録時のインクシート14の搬送が本実
施例よりも速い場合である。このときはインクの供給が
大量となり、一度にたくさんのインクが融けることによ
りインクシート14と記録紙11との貼り付きが生じ
る。この場合、n値を大きく(例えば3≦n≦5)とす
ると、インクシート14と記録紙11との正常な搬送が
行なわれるようになる。なお、前述したインクシート1
4の送りを決定するnの値は、記録紙搬送用モータ24
とインクシート搬送用モータ25の回転量によるだけで
はなく、プラテンローラ12の駆動系の伝達ギア26,
27および巻取りローラ18の駆動系の伝達ギア28,
29の減速比を変更することによっても変えることがで
きる。また、記録紙搬送用モータ24とインクシート搬
送用モータ25がともにステッピングモータで構成され
ているときは、そのモータの最小ステップ角がそれぞれ
互いに異なるものに選択することにより設定できる。こ
のようにして、記録紙11とインクシート14の相対速
度を、(1+1/n)VP とすることができる。
【0059】[第2の実施態様例の記録動作の説明]以
下に図1〜図4を用いて説明した構成をもつ熱転写プリ
ンタを用いたファクシミリ装置における1頁分の記録処
理の第2の実施態様例を、図5Bに示すフローチャート
を参照しながら説明する。
【0060】ステップS101〜S107までは前述の
第1実施態様例のステップS1〜ステップS7と同じな
ので援用する。
【0061】ステップS107で1頁分の画像記録が終
了していないと判断された場合、次ラインの記録に備
え、処理はステップS111に進み、前ライン記録終了
からの経過時間(以下、これを待機時間(T)と呼ぶ)
のカウントを開始する。次にステップS112では待機
時間(T)を予め決められた時間(T0 )と比較して、
T≦T0 であれば、処理はステップS113に進み、T
>T0 であれば処理はステップS115に進む。
【0062】さて、ステップS113ではモデム106
を介して制御部101へ次ラインの記録情報が来るのに
備える。ここで、次ラインの記録情報が来ないと処理は
ステップS111に戻り、待機時間(T)の係数を続行
する。
【0063】これに対して記録情報が来た場合、処理は
ステップS114へ進み、待機時間(T)のカウントを
リセットするとともに、次のラインデータをサーマルヘ
ッド13に転送し記録動作を実行した後、処理をステッ
プS102へ戻し、同様の記録動作を続行する。この場
合、待機時間(T)がそれ程長くないので、貼り付きが
発生しないため、待機中にインクシート及び記録紙を搬
送することなく記録を続ければ良いのである。
【0064】一方、T>T0 となった場合、処理はステ
ップS115に進み、インクシートの貼り付きが発生し
易くなったと判断し、インクシート14又は記録紙11
を搬送して貼り付きを防止する処理を行う。本実施態様
例では、記録紙11は搬送せず現在位置を保ち、インク
シート14のみを所定長(l)だけa方向に搬送する。
このとき、サーマルヘッド13は駆動しない。これによ
って、境界面83がa方向へ移動するので、記録紙11
上の次ライン記録位置には、新しいインク層が接してい
るため、さらに待機時間が長くなっても貼り付きは発生
しない。
【0065】こうした処理の後、処理はステップS11
6に進み、次ライン記録情報待ちの状態となる。ここ
で、制御部101へ次ライン記録情報が来ると、処理は
ステップS114に進み、次のラインデータをサーマル
ヘッド13に転送し記録動作を実行した後、処理をステ
ップS102へ戻し、同様の記録動作を続行する。
【0066】なお、ステップS115で実行するインク
シート14の搬送量は、記録紙11の1ライン分の搬送
量(l)と同じが好ましいが、適当な量に設定しても良
い。また、インクシート14をb方向へも搬送する機構
を設け、ステップS115でインクシート14をまずa
方向へ所定量搬送して貼り付きを防止した後、同じ量b
方向へ搬送すればインクシート14の無駄が無くなる。
または、インクシート14の位置を保ち、記録紙11を
同様にb方向へ所定量搬送した後、a方向へ同じ量戻す
ことでも同様の効果が得られる。
【0067】ここで、T0 の値はインクシート14と記
録紙11とが貼り付かない適当な値を選べば良いが、実
験によるとT0 ≧50(msec)で貼り付きが発生しやすい
ので、好ましくは、T0 <50(msec)にすることが望ま
しい。更には、T0 <20(msec)とすると一層望まし
い。この最適値は環境あるいは前ラインで記録された黒
率(R)等より貼り付きの発生頻度が変わるので、T0
の最適値は他の値を設定することが望ましい。
【0068】なお、前述したインクシート14の送りを
決定するnの値は、記録紙搬送用モータ24とインクシ
ート搬送用モータ25の回転量によるだけではなく、プ
ラテンローラ12の駆動系の伝達ギア26,27および
巻取りローラ18の駆動系の伝達ギア28,29の減速
比を変更することによっても変えることができる。ま
た、記録紙搬送用モータ24とインクシート搬送用モー
タ25がともにステッピングモータで構成されていると
きは、そのモータの最小ステップ角がそれぞれ互いに異
なるものに選択することにより設定できる。このように
して、記録紙11とインクシート14の相対速度を、
(1+1/n)VP とすることができる。
【0069】また、ステップS103とステップS10
4で示したように、インクシート搬送用モータ25の搬
送駆動は記録紙搬送用モータ24の搬送駆動よりも先に
することが望ましい。これは、インクシート搬送用モー
タ25が駆動されても、そのモータの特性や駆動伝達系
の特性などにより、実際にインクシート14の搬送が開
始されるまでに時間的な遅れが生じるためである。
【0070】また、待機時間(T)のカウンタをリセッ
トするのを本実施態様例では、次ラインの記録情報が制
御部101へ入力された時としたが、次ライン記録のた
めのインクシート搬送を制御部101が指示する時とし
ても良い。
【0071】[第3の実施態様例の記録動作の説明]以
下に図1〜図4を用いて説明した構成をもつ熱転写プリ
ンタを用いたファクシミリ装置における1頁分の記録処
理の第3の実施態様例を、図5Cに示すフローチャート
を参照しながら説明する。
【0072】ステップS201〜S207までは前述の
第1実施態様例のステップS1〜ステップS7と同じな
ので援用する。
【0073】ステップS207で1頁分の画像記録が終
了していないと判断された場合、次ラインの記録に備
え、処理はステップS211に進み、制御部101にお
いて、前ラインで記録された黒率(R)を計数する。こ
こで、黒率(R)とはサーマルヘッド13に設けられる
発熱抵抗体132の数に対する黒印字のため通電された
発熱抵抗体の数の百分率(%)と定義する。例えば、B
4サイズ幅で画像記録を行うサーマルヘッド13には発
熱抵抗体132が2048個、設けられており、このう
ち、黒印字のため通電された発熱抵抗体の数が1024
個だったとすれば、黒率(R)の値は、R=(1024
/2048)×100=50%となる。
【0074】次にステップS212では、制御部101
はさらに黒率(R)を予め設定された所定の黒率(R
0 )と比較演算する。ここで、もし、R≦R0 であれば
処理はステップS213に進み、R>R0 であれば処理
はステップS215に進む。
【0075】さて、ステップS213ではモデム106
を介して制御部101への次ライン記録情報待ちの状態
となる。ここで、次ラインの記録情報が来ると、処理は
ステップS214へ進み、次のラインデータをサーマル
ヘッド13に転送した後、処理をステップS202に戻
し、同様の記録動作を続行する。この場合、黒率(R)
の値がそれ程大きくないので、貼り付きが発生しないた
め、待機中にインクシート及び記録紙を搬送することな
く記録を続ければ良いのである。
【0076】一方、R>R0 となった場合、処理はステ
ップS215に進み、インクシートの貼り付きが発生し
易くなったと判断し、インクシート14又は記録紙11
を搬送して貼り付きを防止する処理を行う。本実施態様
例では、記録紙11は搬送せず現在位置を保ち、インク
シート14のみを所定長(l)だけa方向に搬送する。
このとき、サーマルヘッド13は駆動しない。これによ
って、境界面83がa方向へ移動するので、記録紙11
上の次ライン記録位置には、通電された発熱抵抗体によ
って柔らかくなったインク層が接することなく、新しい
インク層が接することになるため、貼り付きは発生しな
い。
【0077】こうした処理の後、処理はステップS21
3に進み、上述した処理(即ち、ステップS213〜S
214)を実行する。
【0078】なお、ステップS215で実行するインク
シート14の搬送量は、記録紙11の1ライン分の搬送
量(l)と同じが好ましいが、適当な量に設定しても良
い。また、インクシート14をb方向へも搬送する機構
を設け、ステップS215でインクシート14をまずa
方向へ所定量搬送して貼り付きを防止した後、所定時間
経過後、同じ量b方向へ搬送して、インクシート14の
無駄が無くなるよう制御することも可能である。この場
合、境界面83が再び記録紙と接するが、インク層は所
定時間が経過し、すでに冷えているため貼り付きは生じ
ない。また、インクシート14を位置を保ち、記録紙1
1を同様にb方向へ所定量搬送した後、a方向へ同じ量
戻すことでも同様の効果が得られる。
【0079】ここで、黒率の閾値(R0 )は、インクシ
ート14と記録紙11とが貼り付かない適当な値を選べ
ば良いが、実験によるとサーマルヘッドへの通電パルス
が、0.6(msec)の条件では、R0 ≧50%になると貼
り付きが発生しやすいので、好ましくは、R0 <50%
に定めれば良いが、更にはR0 <30%とすると一層望
ましい。この値は環境あるいは待機時間(T)等により
貼り付きの発生頻度が変わるので、他の値を最適値とし
て設定することが望ましい。
【0080】例えば、前述した貼り付き防止のインクシ
ート搬送動作は、前ラインの記録終了後、適当な時間内
に行なう事が好ましい。実験によれば、前ライン記録終
了後、そのままの状態で50(msec)以上経過すると、貼
り付きの発生頻度が高くなることが発見され、一方、前
ライン記録終了と同時にインクシートを搬送すると転写
したインクがこすられて汚れが生じるので、好ましく
は、前ライン終了後、少なくとも約10〜50(msec)の
時間内に前述貼り付き防止のインクシート搬送動作を行
なうのが望ましい。
【0081】なお、前述したインクシート14の送りを
決定するnの値は、記録紙搬送用モータ24とインクシ
ート搬送用モータ25の回転量によるだけではなく、プ
ラテンローラ12の駆動系の伝達ギア26,27および
巻取りローラ18の駆動系の伝達ギア28,29の減速
比を変更することによっても変えることができる。ま
た、記録紙搬送用モータ24とインクシート搬送用モー
タ25がともにステッピングモータで構成されていると
きは、そのモータの最小ステップ角がそれぞれ互いに異
なるものに選択することにより設定できる。このように
して、記録紙11とインクシート14の相対速度を、
(1+1/n)VP とすることができる。
【0082】また、ステップS203とステップS20
4で示したように、インクシート搬送用モータ25の搬
送駆動は記録紙搬送用モータ24の搬送駆動よりも先に
することが望ましい。これは、インクシート搬送用モー
タ25が駆動されても、そのモータの特性や駆動伝達系
の特性などにより、実際にインクシート14の搬送が開
始されるまでに時間的な遅れが生じるためである。
【0083】[第4の実施態様例の記録動作の説明]以
上、詳述した通り、インクシート14と記録紙11とが
貼り付く要因として、前ラインで記録された黒率(R)
と待機時間(T)とがあるが、両者は相互に関連を有す
るものである。
【0084】表1に黒率(R)と待機時間(T)の値を
変化させたときの貼り付きの有無を実験で調べた結果を
示す。
【0085】
【表1】 表1で○印は貼り付きが生じないことを表わす。Δは通
常この種の記録装置で推奨されている記録紙以外の非規
格紙を用いた場合に貼り付きが生じることがあることを
表わす。×は記録紙として規格紙を用いた場合であって
も貼り付きが生じやすいことを表わす。
【0086】この表より、T0 単独で考察した場合、T
0 <50(msec)が好ましく、更にT0 <20(msec)
がより好ましいことがわかる。
【0087】また、R0 単独で考察した場合、R0 <5
0%が好ましく、更にR0 <30%がより好ましいこと
がわかる。
【0088】しかし、記録装置としてのランニングコス
トを考慮した場合、インクシート14あるいは記録紙1
1の空搬送(記録しない状態での搬送)を極力避ける方
が好ましい。
【0089】そこで、50(msec)≦T0 あるいは50
%≦Rのときにインクシート搬送を行なって貼り付きを
防止するための前述処理を行なう。
【0090】そのための記録動作は図5Cを用いて説明
すると、制御部101において、前ライン記録終了後、
次ライン記録開始までの待機時間(T)を計測し、ステ
ップS212の演算に加える。そして、50%≦R0
るいは50(msec)≦T0 のときにはステップS215
へ進み、貼り付き防止のためのインクシート搬送をした
後、記録を行う。
【0091】図8は本実施例のマルチプリントに使用さ
れるインクシートの断面図で、ここでは4層で構成され
ている。
【0092】まず第2層はインクシート14の支持体と
なるベースフイルムである。マルチプリントの場合、同
一個所に何回も熱エネルギーが印加されるため、耐熱性
の高い芳香族ポリアミドフイルムやコンデンサ紙が有利
であるが、従来のポリエステルフイルムでも使用に耐え
る。これらの厚さは、媒体という役割から、なるべく薄
い方が記録品質の点で有利となるが、強度の点から3〜
8μmが望ましい。
【0093】第3層は記録紙(記録シート)にn回分の
転写が可能な量のインクを含有したインク層である。こ
の成分は、接着剤としてのEVAなどの樹脂,着色のた
めのカーボンブラックやニグロシン染料,バインデング
材としてのカルナバワックス,パラフィンワックスなど
を主成分として同一個所でn回の使用に耐えるように配
合されている。この塗布量は4〜8g/m2 が望ましい
が、塗布量によって感度や濃度が異なり、任意に選択で
きる。
【0094】第4層は印字をしない部分で記録紙に第3
層のインクが圧力転写されるのを防止するためのトップ
コーティング層であり、透明なワックスなどで構成され
る。これにより、圧力転写されるのは透明な第4層だけ
となり、記録紙の地汚れを防止できる。第1層はサーマ
ルヘッド13の熱から、第2層のベースフイルムを保護
する耐熱コート層である。これは、同一個所にnライン
分の熱エネルギーが印加される可能性のある(黒情報が
連続したとき)マルチプリントには好適であるが、用い
るか用いないかは適宜選択できる。また、ポリエステル
フイルムのように比較的耐熱性の低いベースフイルムに
は有効となる。
【0095】また、インクシート14の構成はこの実施
例に限定されるものでなく、例えばベース層及びベース
層の片側に設けられたインクが含有された多孔性インク
保持層とからなるものでも良く、ベースフイルム上に微
細多孔質網状構造を有する耐熱性インク層を設け、その
インク層内にインクを含有させたものでもよい。また、
ベースフイルムの材質としては、例えばポリアミド,ポ
リエチレン,ポリエステル,ポリ塩化ビニル,トリアセ
チルセルロース,ナイロンなどからなるフイルムまたは
紙であってもよい。さらに、耐熱コート層は必ずしも必
要でないが、その材質としては、例えばシリコーン樹脂
やエポシキ樹脂,フッソ樹脂,エトロセルロースなどで
あってもよい。
【0096】またさらに、熱昇華性インクを有するイン
クシートの一例としては、ポリエチレンテレフタート,
ポリエチレンナフタート,芳香族ポリアミドフイルムな
どで形成された基材上に、グアナミン系樹脂とフッソ系
樹脂で形成したスペーサ粒子及び染料を含有する色材層
を設けたインクシートが挙げられる。
【0097】また、加熱方式は、前述したサーマルヘッ
ドを用いるサーマルヘッド方式に限定されるものでな
く、例えば通電方式あるいはレーザ転写方式を用いても
良い。なお、本実施例では、サーマルラインヘッドを使
用したときの例で説明したが本発明はこれに限定される
ものではない。例えば、本実施例で説明したインクシー
トと同じ材質のインクリボンを使用し、シリアルヘッド
により記録する場合でも同じようにマルチプリントを実
現できる。即ち、キャリッジの移動する方向(記録方
向)に、キャリッジに搭載されたインクリボンを記録長
の1/nだけ巻取るようにして、マルチプリントを実現
するようにできる。
【0098】また、記録媒体としては記録紙に限らず、
インク転写が可能な材質であれば、例えば布,プラスチ
ックシートなどが挙げられる。また、インクシートは実
施例で示したロール構成に限定されずに、例えば記録装
置本体に着脱可能な筺体内にインクシートを内蔵して、
この筺体ごと記録装置本体に着脱する、所謂インクシー
トカセットタイプなどであっても良い。
【0099】また、本実施例では、熱転写プリンタをフ
ァクシミリ装置に適用した場合で説明したが、本発明は
これに限定されるものでなく、例えば、熱転写プリンタ
を、ワードプロセッサ,タイプライタあるいは複写装置
などにも適用した場合でもよい。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録媒体とインクシートとの貼り付きを防止することがで
きるので、画像抜けや濃度むらが無くなり、画像品質が
向上するという効果がある。また、記録媒体とインクシ
ートとの貼り付きを防止はインクシート切れや記録媒体
切れのトラブル減少にも資する。
【0101】また、本発明によれば、鮮明な記録画像を
得ることのできる記録装置及び熱転写記録装置を用いた
ファクシミリ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例である熱転写プリンタ
を用いたファクシミリ装置の機構部を示す断面図であ
る。
【図2】図1で示したファクシミリ装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図3】図1で示したファクシミリ装置のインクシート
と記録紙の搬送系の構造を示す図である。
【図4】図1で示したファクシミリ装置の制御部と記録
部との電気的接続を示す図である。
【図5A】第1の実施態様例の記録処理を示すフローチ
ャートである。
【図5B】第2の実施態様例の記録処理を示すフローチ
ャートである。
【図5C】第3の実施態様例の記録処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】従来の記録時における記録紙とインクシートの
状態を示す模式的説明図である。
【図7】従来の記録時における記録紙とインクシートの
状態を示す模式的説明図である。
【図8】本実施例で使用されるインクシートの断面図で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 29/00 (72)発明者 中村 文彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に画像の記録を行う記録装置で
    あって、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録手段と、 前記インクシートの搬送状態を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出される前記インクシートの搬送
    状態の情報に応じて、前記インクシート搬送量を調整す
    る調整手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクシートの記録のための搬送長
    は、前記記録媒体の記録のための搬送長よりも短いこと
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段による記録が行われる記録
    領域で、前記インクシートと前記記録媒体とは反対方向
    に搬送されることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段は、前記記録媒体の幅長を
    記録できるライン型サーマルヘッドを有することを特徴
    とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インクシートは、前記記録媒体の幅
    に相当するインク幅を備えていることを特徴とする請求
    項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、記録に使用された前記
    インクシートを巻き取る巻き取り軸に設けられたエンコ
    ーダを有することを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記調整手段は、前記検出手段からの前
    記インクシートの搬送不良の情報に応じて前記インクシ
    ート搬送量を多くするように調整することを特徴とする
    請求項1に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記調整手段は、前記検出手段からの前
    記インクシートの搬送不良の情報に応じて前記インクシ
    ート搬送量を少なくするように調整することを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録装置は、外部の通信回線を介し
    て信号を受け取る手段を有し、受け取った信号に応じて
    記録を行うファクシミリ装置であることを特徴とする請
    求項1に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 インクシートの有するインクを記録媒
    体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記
    録装置であって、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録手段と、 記録終了後から次記録開始までの記録待機中に、前記記
    録手段によって前回記録動作において前記記録媒体に転
    写された前記インクの使用率と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた閾値とを比較し、前記使用率が前記閾値以上で
    ある場合に前記インクシート或は前記記録媒体の少なく
    とも一方を搬送する搬送調整手段とを有することを特徴
    とする熱転写記録装置。
  11. 【請求項11】 前記インクシートの記録のための搬送
    長は、前記記録媒体の記録のための搬送長よりも短いこ
    とを特徴とする請求項10に記載の熱転写記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録手段による記録が行われる記
    録領域で、前記インクシートと前記記録媒体とは反対方
    向に搬送されることを特徴とする請求項10に記載の熱
    転写記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録手段は、前記記録媒体の幅長
    を記録できる複数の発熱素子を備えたライン型サーマル
    ヘッドを有することを特徴とする請求項10に記載の熱
    転写記録装置。
  14. 【請求項14】 インクの使用率は、前記ライン型サー
    マルヘッドに与えられる1ラインの記録情報により発熱
    される前記発熱素子を全ての発熱素子に対する割合で表
    したものであることを特徴とする請求項13に記載の熱
    転写記録装置。
  15. 【請求項15】 前記インクシートは、前記記録媒体の
    幅に相当するインク幅を備えていることを特徴とする請
    求項10に記載の熱転写記録装置。
  16. 【請求項16】 熱転写記録装置は、外部の通信回線を
    介して信号を受け取る手段を有し、受け取った信号に応
    じて記録を行うファクシミリ装置であることを特徴とす
    る請求項10に記載の熱転写記録装置。
  17. 【請求項17】 インクシートの有するインクを記録媒
    体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記
    録装置を用いたファクシミリ装置であって、 外部の通信回線を介して信号を受け取る手段と、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録手段と、 該記録手段による記録が行われる記録領域で前記インク
    シートと前記記録媒体とは反対方向に搬送され、前記イ
    ンクシートの記録の間の搬送長は、前記記録媒体の記録
    の間の搬送長よりも短く、 記録終了後から次記録開始までの記録待機中に、前記記
    録手段によって前回記録動作において前記記録媒体に転
    写された前記インクの使用率と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた閾値とを比較し、前記使用率が前記閾値以上で
    ある場合に前記インクシート或は前記記録媒体の少なく
    とも一方を搬送する搬送調整手段とを有することを特徴
    とするファクシミリ装置。
  18. 【請求項18】 前記記録手段は、前記記録媒体の幅長
    を記録できる複数の発熱素子を備えたライン型サーマル
    ヘッドを有することを特徴とする請求項17に記載のフ
    ァクシミリ装置。
  19. 【請求項19】 インクの使用率は、前記ライン型サー
    マルヘッドに与えられる1ラインの記録情報により発熱
    される前記発熱素子を全ての発熱素子に対する割合で表
    したものであることを特徴とする請求項18に記載のフ
    ァクシミリ装置。
  20. 【請求項20】 前記インクシートは、前記記録媒体の
    幅に相当するインク幅を備えていることを特徴とする請
    求項17に記載のファクシミリ装置。
  21. 【請求項21】 インクシートの有するインクを記録媒
    体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記
    録装置であって、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録手段と、 記録終了後から次記録開始までの記録待機時間間隔を計
    測する計測手段と、 前記計測された待機時間間隔と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた時間間隔とを比較し、前記待機時間間隔が前記
    定められた時間間隔以上である場合に前記インクシート
    或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送する搬送調整
    手段とを有することを特徴とする熱転写記録装置。
  22. 【請求項22】 前記インクシートの記録のための搬送
    長は、前記記録媒体の記録のための搬送長よりも短いこ
    とを特徴とする請求項21に記載の熱転写記録装置。
  23. 【請求項23】 前記記録手段による記録が行われる記
    録領域で、前記インクシートと前記記録媒体とは反対方
    向に搬送されることを特徴とする請求項21に記載の熱
    転写記録装置。
  24. 【請求項24】 前記記録手段は、前記記録媒体の幅長
    を記録できる複数の発熱素子を備えたライン型サーマル
    ヘッドを有することを特徴とする請求項21に記載の熱
    転写記録装置。
  25. 【請求項25】 前記インクシートは、前記記録媒体の
    幅に相当するインク幅を備えていることを特徴とする請
    求項21に記載の熱転写記録装置。
  26. 【請求項26】 外部の通信回線を介して信号を受け取
    る手段をさらに有し、受け取った信号に応じて記録を行
    うファクシミリ装置であることを特徴とする請求項21
    に記載の熱転写記録装置。
  27. 【請求項27】 インクシートの有するインクを記録媒
    体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記
    録装置を用いたファクシミリ装置であって、 外部の通信回線を介して信号を受け取る手段と、 前記インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録手段と、 該記録手段による記録が行われる記録領域で前記インク
    シートと前記記録媒体とは反対方向に搬送され、前記イ
    ンクシートの記録の間の搬送長は、前記記録媒体の記録
    の間の搬送長よりも短く、 記録終了後から次記録開始までの記録待機時間間隔を計
    測する計測手段と、 前記計測された待機時間間隔と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた時間間隔とを比較し、前記待機時間間隔が前記
    定められた時間間隔以上である場合に前記インクシート
    或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送する搬送調整
    手段とを有することを特徴とするファクシミリ装置。
  28. 【請求項28】 前記記録手段は、前記記録媒体の幅長
    を記録できる複数の発熱素子を備えたライン型サーマル
    ヘッドを有することを特徴とする請求項27に記載のフ
    ァクシミリ装置。
  29. 【請求項29】 前記インクシートは、前記記録媒体の
    幅に相当するインク幅を備えていることを特徴とする請
    求項27に記載のファクシミリ装置。
  30. 【請求項30】 インクシートを搬送するインクシート
    搬送工程と、記録媒体を搬送する記録媒体搬送工程と、
    前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録工程とを有して、前記インクシートと前記記録
    媒体とを記録領域で反対方向へ搬送して前記インクシー
    トの有するインクを記録媒体に転写して前記記録媒体に
    画像記録を行う熱転写記録方法であって、 記録終了後から次記録開始までの記録待機中に、前記記
    録手段によって前回記録動作において前記記録媒体に転
    写された前記インクの使用率と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた閾値とを比較し、前記使用率が前記閾値以上で
    ある場合に前記インクシート或は前記記録媒体の少なく
    とも一方を搬送する搬送調整工程を有することを特徴と
    する熱転写記録方法。
  31. 【請求項31】 外部の通信回線を介して信号を受け取
    る工程をさらに有し、受け取った信号に応じて記録を行
    うファクシミリ装置に用いられることを特徴とする請求
    項30に記載の熱転写記録方法。
  32. 【請求項32】 インクシートを搬送するインクシート
    搬送工程と、記録媒体を搬送する記録媒体搬送工程と、
    前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記録を
    行う記録工程と、記録終了後から次記録開始までの記録
    待機時間間隔を計測する計測工程とを有して、前記イン
    クシートと前記記録媒体とを記録領域で反対方向へ搬送
    して前記インクシートの有するインクを記録媒体に転写
    して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記録方法で
    あって、 前記計測された待機時間間隔と、記録時の前記インクシ
    ートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるために定
    められた時間間隔とを比較し、前記待機時間間隔が前記
    定められた時間間隔以上である場合に前記インクシート
    或は前記記録媒体の少なくとも一方を搬送する搬送調整
    工程を有することを特徴とする熱転写記録方法。
  33. 【請求項33】 外部の通信回線を介して信号を受け取
    る工程をさらに有し、受け取った信号に応じて記録を行
    うファクシミリ装置に用いられることを特徴とする請求
    項32に記載の熱転写記録方法。
  34. 【請求項34】 インクシートの有するインクを記録媒
    体に転写して、前記記録媒体に画像記録を行う熱転写記
    録装置であって、 前記記録媒体の幅に相当するインク幅を備えている前記
    インクシートを搬送するインクシート搬送手段と、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、 前記記録媒体の幅長を記録できる複数の発熱素子を備
    え、前記インクシートに作用して前記記録媒体に画像記
    録を行うライン型サーマルヘッドと、 該サーマルヘッドによる記録が行われる記録領域で前記
    インクシートと前記記録媒体とは反対方向に搬送され、
    前記インクシートの記録の間の搬送長は、前記記録媒体
    の記録の間の搬送長よりも短く、 記録終了後から次記録開始までの記録待機待機中に、前
    記記録手段によって前回記録動作において前記記録媒体
    に転写された前記インクの使用率と、記録時の前記イン
    クシートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるため
    に定められた閾値とを比較する第1の比較手段と、 記録終了後から次記録開始までの記録待機時間間隔を計
    測し、該計測された待機時間間隔と、記録時の前記イン
    クシートと前記記録媒体との貼り付きを低減させるため
    に定められた時間間隔とを比較する第2の比較手段と、 前記使用率が前記閾値以上である場合、及び/又は前記
    待機時間間隔が前記定められた時間間隔以上である場合
    に前記インクシート或は前記記録媒体の少なくとも一方
    を搬送する搬送調整手段とを有することを特徴とする熱
    転写記録装置。
  35. 【請求項35】 前記インクシートの記録の間の搬送長
    が前記記録媒体の記録の間の搬送長の5分の1、及びサ
    ーマルヘッドの発熱素子への通電時間が0.6msec
    のとき、前記閾値は、50%であることを特徴とする請
    求項34に記載の熱転写記録装置。
  36. 【請求項36】 前記インクシートの記録の間の搬送長
    が前記記録媒体の記録の間の搬送長の5分の1、及びサ
    ーマルヘッドの発熱素子への通電時間が0.6msec
    のとき、前記定められた時間間隔は、50msecであ
    ることを特徴とする請求項34に記載の熱転写記録装
    置。
  37. 【請求項37】 外部の通信回線を介して信号を受け取
    る手段をさらに有し、受け取った信号に応じて記録を行
    うファクシミリ装置であることを特徴とする請求項34
    に記載の熱転写記録装置。
JP3047092A 1991-02-18 1992-02-18 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法 Withdrawn JPH0564935A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3047092A JPH0564935A (ja) 1991-02-18 1992-02-18 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2305891 1991-02-18
JP2433091 1991-02-19
JP3-27166 1991-02-21
JP2716691 1991-02-21
JP3-23058 1991-02-21
JP3-24330 1991-02-21
JP3047092A JPH0564935A (ja) 1991-02-18 1992-02-18 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0564935A true JPH0564935A (ja) 1993-03-19

Family

ID=27457889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3047092A Withdrawn JPH0564935A (ja) 1991-02-18 1992-02-18 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0564935A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013071442A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Brother Industries Ltd 印刷装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013071442A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Brother Industries Ltd 印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0286480A (ja) 熱転写記録装置
KR950010442B1 (ko) 열전사 기록방법 및 그 방법을 사용하는 기록장치
US5115255A (en) Thermal printer suitable for both thermal transfer and heat sensitive recording
US5576751A (en) Apparatus for either continuous or intermittent thermal transfer recording
JPH0349964A (ja) 熱転写記録装置及び方法
EP0500008B1 (en) Recording apparatus and a facsimile apparatus using the aforesaid recording apparatus
US5266971A (en) Thermal transfer recording apparatus and facsimile apparatus utilizing the same
JPH0564935A (ja) 記録装置及び熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置及び熱転写記録方法
JP2766025B2 (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JP2922558B2 (ja) フアクシミリ装置
JPH02125772A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
EP0368324B1 (en) Thermal transfer recording apparatus and method
US5248996A (en) Thermal transfer recording apparatus which avoids ink sheet sticking after recording data reception is interrupted
KR950010443B1 (ko) 열전사 기록방법 및 상기 방법을 사용하는 기록장치
JPH0298473A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
EP0363962B1 (en) Heat transfer recording apparatus and method
JP2584929B2 (ja) 熱転写記録方法及び熱転写記録装置及びファクシミリ装置
JP2845371B2 (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH0361057A (ja) 熱転写記録装置
JPH04273656A (ja) 熱転写記録装置及びその装置を用いたファクシミリ装置
JPH03227278A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH02102085A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH03227277A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたフアクシミリ装置
JPH06183042A (ja) 熱転写記録装置及び該装置を用いたファクシミリ装置
JPH0342261A (ja) 熱転写記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990518