JPH0564529A - 水棲生物保存輸送装置 - Google Patents

水棲生物保存輸送装置

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Publication number
JPH0564529A
JPH0564529A JP22305391A JP22305391A JPH0564529A JP H0564529 A JPH0564529 A JP H0564529A JP 22305391 A JP22305391 A JP 22305391A JP 22305391 A JP22305391 A JP 22305391A JP H0564529 A JPH0564529 A JP H0564529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
oxygen
container
preservation
transportation
Prior art date
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Pending
Application number
JP22305391A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadatoshi Yamawaki
忠利 山脇
Katsuhiko Saito
勝彦 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jujo Kimberly KK
Nichimo Co Ltd
Original Assignee
Jujo Kimberly KK
Nichimo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Jujo Kimberly KK, Nichimo Co Ltd filed Critical Jujo Kimberly KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大気中に存在する無限ともいえる酸素を環境
水への補給酸素とすることができ、特段の動力やエネル
は必要とせず、構造も簡単でコストも低廉な水棲生
物保存輸送装置を提供する。 【構成】 生物環境水を収容する容器の少なくとも一部
分を、液体を透過せず、気体を透過する境界膜により形
成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は魚類、甲殻類、貝類等の
水棲生物の保存・輸送を行なう水棲生物保存輸送装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に魚類の活魚輸送においては、活魚
輸送船やトラック等によって大量輸送を行なうものか
ら、気密容器内に環境水、魚を入れた上で酸素を充填し
短期間内で輸送を行なうもの等さまざまな方法がある。
【0003】生体である魚類は常に呼吸をし酸素を消費
し続けるから、輸送期間中は環境水の溶存酸素レベルを
一定値以上に保つ必要があり輸送手段によってその方法
が異なっている。
【0004】例えば、活魚輸送船においては、船内の活
魚倉内に常に新鮮な海水を導き一定の酸素レベルを維持
するようにしている。
【0005】また、活魚輸送トラックにおいては、活魚
倉に酸素ボンベ等から酸素の補給を行なうようにして
る。
【0006】また、活魚輸送バッグにおいては、プラス
チック袋の中に酸素を充填して環境水の中への溶け込み
をはかるようにしている。
【0007】また、酸素発生剤を用いる場合には、水中
でタブレットが溶解して酸素を発生するようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来法
においては酸素補給源が必ず必要である。なぜならば、
加圧酸素充填法にせよ、酸素発生剤によるものにせよ、
溶存酸素レベルは一定時間経過後には下降し、魚類は生
存できなくなるからである。また、酸素ボンベや曝気法
では相応の装置を連続して運転しつづける必要があり、
ランニングコストが高いものであるという問題点があっ
た。
【0009】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、大気中に存在する無限ともいえる酸素を環境水
への補給酸素とすることができ、特段の動力やエネルギ
は必要とせず、構造も簡単でコストも低廉な水棲生物保
存輸送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、生物環境水を収容する容器の少なくとも一
部分を、液体を透過せず、気体を透過する境界膜により
形成したことを特徴とする水棲生物保存輸送装置。
【0011】
【作用】本発明によれば、境界膜を通して大気中の酸素
が容器内の生物環境水に長期に亘って連続して供給さ
れ、水棲生物の保存・輸送を長期に亘って良好に行なう
ことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図4につい
て説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例を示している。
【0014】本実施例は、密閉状の容器1の全体を水等
の液体をほとんど透過せず、空気等の気体を透過する境
界膜によって製したものである。魚等の水棲生物を保存
・輸送する場合には、容器1内に淡水または海水等から
なる生物環境水2を充填するとともに、魚3を入れ、入
口を紐等の緊締具4によって閉塞したり、蓋や栓によっ
て閉塞する。図1は、容器1内の生物環境水2内の溶存
酸素を測定端子5によって測定するようにしている。
【0015】この境界膜として使用できるものは、例え
ば次のものが挙げられる。
【0016】1)メルトブローンシート 2)スパンボンド/メルトブローン/ラテックスコート
の3層シート(SMCシート) 3)スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドの3
層シート(SMSシート) 4)通気性フィルム 5)スパンボンド/通気性フィルムの2層シート 6)スパンボンド/メルトブローン/通気性フィルム/
スパンボンドの4層シート 7)スパンボンド/通気性フィルム/スパンボンドの3
層シート ここでメルトブローンシートとは、熱可塑性樹脂(ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンそ
の他)を0.1〜20μm程度の太さの短繊維に紡糸し
シート状に積繊したシートをいう。シート強度を向上さ
せたり、密度を上げるために、シート全面あるいは部分
的にヒートシールや超音波シールあるいは熱エンボスシ
ールを行なうことがある。ただし、前記のような数値に
限定されるものではない。
【0017】スパンボンドとは、熱可塑性樹脂(ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンその
他)を10〜100μm程度の太さの連続長繊維に紡糸
しシート状に積繊したシートをいう。シート強度を向上
させたり、密度を上げるために、シート全面あるいは部
分的にヒートシールや超音波シールあるいは熱エンボス
シールを行なうことがある。ただし、前記のような数値
に限定されるものではない。
【0018】通気性シートとは、熱可塑性樹脂(ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等)でできたフイルムで無数の
独立でない微細孔をもつ通気性のあるフイルムをいう。
この通気性の程度は、例えば通気度(ガーレー法)を測
定することにより数値化できる。現在市販の通気性フイ
ルムを測定した所、30sec/100cc〜5000
sec/100ccの範囲であった。ただし、前記のよ
うな数値に限定されるものではない。
【0019】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の容器1は境界膜によって製せられているために、境
界膜に接している空気が、境界膜を通して容器1内の生
物環境水2中に溶け込み、大気中の酸素が長期に亘って
連続的に生物環境水2中に供給されることになる。
【0020】従って、魚3は長期に亘って生存し、しか
し従来のような酸素供給源や酸素発生剤を必要とせず、
低コストで魚を保存・輸送することができる。
【0021】次に、具体的実施例を説明する。
【0022】実施例1:20g/m2 のポリプロピレン
のスパンボンドの層の間に、20g/m2 のメルトブロ
ーン層を挟んで、超音波シールにより点状にシールして
一体化したシート(SMSシート)を境界膜として用い
た。このシートの通気度は1sec/100cc以下
(JIS L1096 B法・ガーレー法)、耐水圧は
58cm(JIS L1092 A−a法・静水圧法)
であった。このシートで容器1としての袋を作り、その
中に2リットルの淡水を入れ、その中に体長約5cmの
金魚を10匹入れ、袋の口を紐で結んで密閉した。20
℃の部屋に図1のように放置して袋の中の残存酸素量と
金魚の状態を測定、観察した。比較としてこの境界膜で
作成した袋の代わりに、空気など気体を殆ど通さない6
0μm厚のポリエチレンフィルムで作った袋を用い、同
一条件で試験を行った。
【0023】その結果、図2のような結果が得られた。
【0024】ポリエチレンフィルム製の袋で試験したも
のは、1.5時間後金魚は全数斃死したが、本実施例の
境界膜を用いた袋の方は3日後も全数生きていた。
【0025】実施例2:30g/m2 のポリプロピレン
のスパンボンドの層に20g/m2 のメルトブローン層
を重ね、超音波シールにより点状にシールして一体化し
たシートのメルトブローン層の上に、酢ビ系ラテックス
を20g/m2 塗布したシート(SMCシート)を境界
膜として用いた。このシートの通気度は77sec/1
00cc(JIS L1096 B法・ガーレー法)、
耐水圧は85cmであった。
【0026】実施例1と同様にこのシートで袋を作り同
様の試験を行った。
【0027】その結果は図3に示すように、72時間後
も水中の溶存酸素濃度は2mg/リットル以上に保た
れ、金魚は全数生存していた。
【0028】実施例3:30g/m2 のポリプロピレン
のスパンボンドの層に、20g/m2 のメルトブローン
層を重ね、超音波シールにより点状にシールして一体化
したシートの上に、酢ビ系ラテックスを20g/m2
布したシート(SMCシート)を境界膜として用いた。
このシートで袋を作り、これに800ccの淡水を入
れ、その中に体長約5cmのサクラマスを20尾入れ、
袋の口を紐で結んで密閉した。袋の中の残存酸素量と魚
の状態を7日間測定、観察した。比較例として、60μ
厚のポリエチレンフィルムで作った袋を用い同一条件で
試験を行った。
【0029】その結果、図4のような結果が得られた。
【0030】ポレエチレンフィルム製の袋で試験したも
のは48時間で死亡し始め、56時間後には20尾全数
斃死したが、一方本実施例の境界膜を用いた袋の法は1
67時間後も全数生存していた。
【0031】実施例4:実施例3に用いたものと同じ境
界膜を使って、マダイ、ヒラメについても長時間の輸送
テストを行ったが、いずれも少なくとも3日以上の生存
がみられた。
【0032】なお、前記実施例においては容器1の全体
を境界膜によって製したが酸素の供給量を十分に確保で
きるものであれば、容器の1部だけを境界膜によって製
するようにしてもよい。また、容器1は密閉状のものの
ほかに、開放状に形成してもよいことは勿論である。
【0033】また、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0034】
【発明の効果】このように、本発明の水棲生物保存輸送
装置は構成され、作用するものであるから、大気中の酸
素を容器内に境界膜を通して供給することができ、酸素
を供給するために従来のような特別な方法やエネルギを
必要とせず、構造も簡単でコストも低廉とすることがで
きる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水棲生物保存輸送装置の一実施例を示
す正面図
【図2】実施例1で行った試験の時間と溶存酸素量の関
係のグラフ
【図3】実施例2で行った試験の時間と溶存酸素量の関
係のグラフ
【図4】実施例3で行った試験の時間と溶存酸素量の関
係のグラフ
【符号の説明】
1 境界膜 2 生物環境水 3 魚 4 緊締具 5 溶存酸素測定端子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、大気中に存在する無限ともいえる酸素を環境水
への補給酸素とすることができ、特段の動力やエネルギ
は必要とせず、構造も簡単でコストも低廉な水棲生物
保存輸送装置を提供することを目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】なお、前記実施例においては容器1の全体
を境界膜によって製したが酸素の供給量を十分に確保
できるものであれば、容器の1部だけを境界膜によって
製するようにしてもよい。また、容器1は密閉状のもの
のほかに、開放状に形成してもよいことは勿論である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【発明の効果】このように、本発明の水棲生物保存輸送
装置は構成され、作用するものであるから、大気中の酸
素を容器内に境界膜を通して供給することができ、酸素
を供給するために従来のような特別な方法やエネルギ
を必要とせず、構造も簡単でコストも低廉とすることが
できる等の効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物環境水を収容する容器の少なくとも
    一部分を、液体を透過せず、気体を透過する境界膜によ
    り形成したことを特徴とする水棲生物保存輸送装置。
JP22305391A 1991-09-03 1991-09-03 水棲生物保存輸送装置 Pending JPH0564529A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22305391A JPH0564529A (ja) 1991-09-03 1991-09-03 水棲生物保存輸送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22305391A JPH0564529A (ja) 1991-09-03 1991-09-03 水棲生物保存輸送装置

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Publication Number Publication Date
JPH0564529A true JPH0564529A (ja) 1993-03-19

Family

ID=16792101

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22305391A Pending JPH0564529A (ja) 1991-09-03 1991-09-03 水棲生物保存輸送装置

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JP (1) JPH0564529A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100689689B1 (ko) * 1999-03-18 2007-03-08 카미하타 휘시 인더스트리즈 리미티드 생물운송용기

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100689689B1 (ko) * 1999-03-18 2007-03-08 카미하타 휘시 인더스트리즈 리미티드 생물운송용기

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