JPH0562220U - ***移植物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】シリコンの袋が直接人体に触れることがなく、
またシリコンゲルが使用される場合には該シリコンゲル
が人体に触れる危険性を大幅に低減した***移植物を提
供する。 【構成】ポリテトラフルオロエチレンよりなる袋状物の
内部にゲル状または液状物が充填されたことを特徴とす
る***移植物。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は***の再形成または整形に用いられる***移植物の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

乳ガンの手術後に***を再形成するためあるいは***を大きくしもしくは整形 するために、多くの女性に***の移植が行なわれている。

【０００３】 現在使用されているこの種の***移植物としては、次のようなものがある。 ａ）シリコンの弾力性のある袋内に、軟らかい感触のシリコンゲルを封入した もの。 ｂ）シリコン袋内に無菌食塩水が封入されたもの。この食塩水は手術中に適量 が注入される。 ｃ）シリコンの内袋内にシリコンゲルが封入されたものが、さらに食塩水が封 入されたシリコンの外袋内に収納されたもの。外袋内の食塩水は手術中に適量を 注入することができる。

【０００４】 従来の***移植物にあっては、上述のように、シリコンの袋およびシリコンゲ ルが多用されているのであるが、近年このシリコンが人体に及ぼす影響が懸念さ れるようになった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、シリコンの袋が直接人体に触れることがなく、またシリ コンゲルが使用される場合には該シリコンゲルが人体に触れる危険性を大幅に低 減した***移植物を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

すなわち、上の課題解決のために、ここに提案される第一の考案は、ポリテト ラフルオロエチレンよりなる袋状物の内部にゲル状または液状物が充填されたこ とを特徴とする***移植物に係る。

【０００７】 また、第二の考案は、内袋内にゲル状または液状物が充填された移植体本体が 、ポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋によって包被されていることを特徴 とする***移植物に係る。

【０００８】 さらに、第三の考案は、内袋内にゲル状または液状物が充填された移植体本体 が、食塩水を封入したポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋内に収納されて いることを特徴とする***移植物に係る。

【０００９】 第四の考案は、ゲル状または液状物が充填された内袋が食塩水を封入した中間 袋内に収納された移植体本体が、ポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋によ って包被されていることを特徴とする***移植物に係る。

【００１０】 第五の考案は、ゲル状または液状物が充填された内袋が食塩水を封入した中間 袋内に収納された移植体本体が、食塩水を介してポリテトラフルオロエチレンよ りなる外袋内に収納されていることを特徴とする***移植物に係る。

【００１１】

【実施例】

以下添付の図面に従って、実施例を説明すると、図１はこの考案に係る***移 植物の一例を示す斜視図、図２は第一の考案の実施例を示す断面図、図３は第二 の考案の実施例を示す断面図、図４は第三の考案の実施例を示す断面図、図５は 第四の考案の実施例を示す断面図、図６は第五の考案の実施例を示す断面図であ る。

【００１２】 図１に図示した***移植物１０はこの考案の基本的概念を表わすもので、平べ ったい円形状の袋状物のなかに***の形状を補正する所定量のゲル状または液状 物が装填されてなるものである。そして、図２ないし図６にその具体例が示され る。

【００１３】 図２は第１の考案の実施例を示す***移植物１１で、ポリテトラフルオロエチ レンよりなる外袋２１内に直接ゲル状または液状物３０が充填されたものである 。

【００１４】 外袋１１を構成するポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）は、以下述べる 実施例でも同様であるが、一般に生体用補填材として心臓あるいは血管系の再建 に使用されている種類のもので、例えば、米国のＷ．Ｌ．ＧＯＲＥ ＆ ＡＳＳ ＯＣＩＡＴＥＳの製造に係る商品名「ゴアテックス（ＧＯＲＥ−ＴＥＸ）」が有 用である。

【００１５】 この商品名「ゴアテックス」等のポリテトラフルオロエチレンは、高い強度を 有し、生体組織との適合性に優れ、柔らかく滑らかで周囲の生体組織との摩擦が 少ないという、この種生体組織内で使用される材質として優れた特性があること が既に立証されている。

【００１６】 このポリテトラフルオロエチレンを所定の袋状物に成形し、この中に、ゲル状 または液状物３０が充填される。安全のためには、この充填物は食塩水（一般に 生理食塩水と称される無菌塩水）が好ましい。

【００１７】 図３に図示した***移植物１２は、第２の考案に係るもので、内袋４１内にゲ ル状または液状物３１が充填された移植体本体Ａ１が、ポリテトラフルオロエチ レンよりなる外袋２２によって包被されてなるものである。

【００１８】 この例の***移植物１２においては、ゲル状物３１がシリコンゲルで、また内 袋４１がシリコンよりなる、前述した従来公知の構造の移植体本体Ａ１をポリテ トラフルオロエチレンよりなる外袋２２によって包被したものを含む。

【００１９】 図４に図示した***移植物１３は、第３の考案に係るもので、内袋４２内にゲ ル状または液状物３２が充填された移植体本体Ａ２が、食塩水５１を封入したポ リテトラフルオロエチレンよりなる外袋２３内に収納されたものである。

【００２０】 この例の***移植物１３においても、前記第２の考案の移植物１２と同様に、 ゲル状物３２がシリコンゲルで、また内袋４２がシリコンよりなる、従来公知の 移植体本体Ａ２を用いることができる。また、外袋２３内の食塩水５１は手術の 際にその適量が注入されて、***移植物１３の大きさを調整することができる。

【００２１】 図５に図示した***移植物１４は、第４の考案に係るもので、ゲル状または液 状物３３が充填された内袋４３が食塩水５２を封入した中間袋６１内に収納され た移植体本体Ａ３が、ポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋２４によって包 被されたものである。

【００２２】 この例の***移植物１４においては、ゲル状物３３がシリコンゲルで、また内 袋４１および中間袋６１がシリコンよりなる、前述した従来公知の移植体本体Ａ ３を用いて、この移植体本体Ａ３をポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋２ ２によって包被して得ることができる。

【００２３】 さらに、図６に図示した第５の考案に係る***移植物１５は、ゲル状または液 状物３４が充填された内袋４４が食塩水５３を封入した中間袋６２内に収納され た移植体本体Ａ４が、食塩水５５を介してポリテトラフルオロエチレンよりなる 外袋２５内に収納されたものである。

【００２４】 この例の***移植物１５においても、前記第４の考案の移植物１４と同様に、 ゲル状物３４がシリコンゲルで、また内袋４４および中間袋６２がシリコンより なる、従来公知の移植体本体Ａ４を用いることができる。また、外袋２５内の食 塩水５５は手術の際にその適量が注入されて、***移植物１５の大きさを調整す ることができることは、前記した通りである。

【００２５】

【考案の効果】

以上図示し説明したように、この考案の***移植物によれば、該移植物の外袋 がポリテトラフルオロエチレンより構成されているものであるから、従来のこの 種***移植物に多用されているシリコンの袋が直接人体に触れることを回避する ことができる。

【００２６】 また、シリコンゲルが使用される場合には、内袋に充填し、さらにこれをポリ テトラフルオロエチレンよりなる外袋に収容するので、該シリコンゲルが破裂や 漏出によって人体に触れる危険性を大幅に低減するができる。 このように、この考案によれば、シリコンが人体に触れることによって生ずる 種々の危険を回避もしくは大幅に軽減することができる。

【００２７】 さらに、人体の生体組織と直接接することになる外袋を構成するポリテトラフ ルオロエチレンは、高い強度を有するとともに、当該生体組織との適合性に優れ 、柔らかく滑らかで周囲の生体組織との摩擦が少ないという、この種生体組織内 で使用される材質として優れた特性がある。 このように、この考案の***移植体は、多大な効果と有利性を有する極めて実 用性の高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る***移植物の一例を示す斜視図
である。

【図２】第一の考案の実施例を示す断面図である。

【図３】第二の考案の実施例を示す断面図である。

【図４】第三の考案の実施例を示す断面図である。

【図５】第四の考案の実施例を示す断面図である。

【図６】第五の考案の実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１０〜１５ ***移植体 ２１〜２５ 袋状物（外袋） ３０〜３４ ゲルまたは液状物 ４１〜４４ 内袋 ５１〜５３ 食塩水 ６１，６２ 中間袋 Ａ１〜Ａ４ 移植体本体

Claims (12)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポリテトラフルオロエチレンよりなる袋
   状物の内部にゲル状または液状物が充填されたことを特
   徴とする***移植物。
2. 【請求項２】 請求項１において、液状物が食塩水であ
   る***移植物。
3. 【請求項３】 内袋内にゲル状または液状物が充填され
   た移植体本体が、ポリテトラフルオロエチレンよりなる
   外袋によって包被されていることを特徴とする***移植
   物。
4. 【請求項４】 請求項３において、ゲル状物がシリコン
   ゲルである***移植物。
5. 【請求項５】 請求項３において、内袋がシリコンより
   なる***移植物。
6. 【請求項６】 内袋内にゲル状または液状物が充填され
   た移植体本体が、食塩水を封入したポリテトラフルオロ
   エチレンよりなる外袋内に収納されていることを特徴と
   する***移植物。
7. 【請求項７】 請求項６において、ゲル状物がシリコン
   ゲルである***移植物。
8. 【請求項８】 請求項６において、内袋がシリコンより
   なる***移植物。
9. 【請求項９】 ゲル状または液状物が充填された内袋が
   食塩水を封入した中間袋内に収納された移植体本体が、
   ポリテトラフルオロエチレンよりなる外袋によって包被
   されていることを特徴とする***移植物。
10. 【請求項１０】 請求項９において、ゲル状物がシリコ
    ンゲルである***移植物。
11. 【請求項１１】 ゲル状または液状物が充填された内袋
    が食塩水を封入した中間袋内に収納された移植体本体
    が、食塩水を介してポリテトラフルオロエチレンよりな
    る外袋内に収納されていることを特徴とする***移植
    物。
12. 【請求項１２】 請求項１１において、ゲル状物がシリ
    コンゲルである***移植物。