JPH0559882U - プリント配線板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既設計のプリント配線板に設計当初の寸法と
異なる実装部品を実装でき、設計変更を経済的に行うこ
とができるプリント配線板を提供する。 【構成】 基板２，１２のパッド３，１３と実装部品
４，１４の電極部４ａ，１４ａの双方と重なり合う補助
用電極箔５，１５を有する補助シート６，１６を基板
２，１２の上面に貼着し、この補助シート２，１２の上
面に前記実装部品４，１４を載置し、この実装部品４，
１４の電極部４ａ，１４ａと補助用電極箔５，１５、お
よび補助用電極箔５，１５と基板２，１２のパッド３，
１３とをそれぞれはんだ７，１７によって電気的に導通
させたことを特徴とするプリント配線板１，１１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はプリント配線板に係り、特に既設計のプリント配線板に、設計当初の 寸法以外の寸法を有する実装部品を実装できるプリント配線板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にプリント配線板は、プリント配線板の所期の機能に応じて実装部品を選 定し、この実装部品の寸法に応じて実装部品の配置を設計し、この実装部品の電 極部と整合するようにプリント配線板の所定位置にパッドを設けている。 図５は、上記従来のプリント配線板に実装された実装部品の一つを示している 。図に示すように、従来のプリント配線板２１は、基板２２の所定位置に実装部 品２３と整合するパッド２４を予め設け、このパッド２４の上面に実装部品２３ を載置し、この実装部品２３の電極部２３ａをはんだ２５によってパッド２４に 直接固定している。これにより、実装部品２３の電極部２３ａは基板２２のパッ ド２４と電気的に導通し、プリント配線板２１の所定の機能を果たしている。 図６(a),(b) は、既に設計したプリント配線板に設計寸法以外の実装部品を実 装する場合を示している。図６(a) は、設計寸法より電極部間の寸法が短い実装 部品２３を実装した場合の状態を示している。この場合、実装部品２３は基板２ ２のパッド２４の間に入り込み、電極部２３ａが基板２２のパッド２４に届かな い。 一方図６(b) は、設計寸法より電極部間の寸法が長い実装部品を実装した場合 の状態を示している。この場合、実装部品２３の電極部２３ａはパッド２４より 突出し、電極部２３ａとパッド２４の位置が整合しない。 上記いずれ場合も、実装部品２３の電極部２３ａをはんだによってパッド２４ に固定することができない。。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように、既に設計したプリント配線板に設計寸法と異なる寸法を有する 実装部品を実装する場合、実装部品の電極部と基板のパッドの位置が整合せず、 実装できないという問題があった。すなわち、プリント配線板の設計条件の変更 によって実装部品の規格や種類を変更する必要が生じた場合、プリント配線板自 体を再度設計するか、新たに他のプリント配線板を設けて変更された機能を達成 するようにしている。しかし、このように寸法が変化した一部の実装部品のため に、プリント配線板全体を設計し直したり、新たなプリント配線板を設けること は極めて不経済であった。 そこで、本考案は上記従来のプリント配線板の課題を解決し、既設計のプリン ト配線板に設計当初の寸法と異なる実装部品を実装でき、設計変更を経済的に行 うことができるプリント配線板を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案によるプリント配線板は、基板のパッドと実 装部品の電極部の双方と重なり合う補助用電極箔を有する補助シートを基板の上 面に貼着し、この補助シートの上面に前記実装部品を載置し、この実装部品の電 極部と補助用電極箔、および補助用電極箔と基板のパッドとをそれぞれはんだに よって電気的に導通させたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

本考案によるプリント配線板は、基板のパッドと設計当初と異なる寸法を有す る実装部品の電極部の双方と重なり合う補助用電極箔を有する補助シートを基板 の上面に貼着し、この補助シートの上面に電極部が補助用電極箔と整合するよう に実装部品を載置し、電極部と補助用電極箔および補助用電極箔と基板のパッド とをはんだによって電気的に導通させるので、実装部品の電極部は補助用電極箔 を介して基板のパッドと電気的に導通する。このことにより、プリント配線板の 設計変更によって実装部品の種類や大きさが変わり、実装部品の電極部と基板の パッドの位置や寸法が整合しない場合に、基板上に上記補助シートを貼着し、こ の補助シート上に上述のように実装部品を載置し、電極部と補助用電極箔および 補助用電極箔とパッドとをはんだによって接続すれば、実装部品とプリント配線 板は電気的に導通状態になり、プリント配線板を再度設計することなく、設計当 初と異なる寸法を有する実装部品を既設計のプリント配線板に実装することがで きる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例について、添付の図面を参照して説明する。 図１は、既設計のプリント配線板に、電極部間の距離がパッドの間の距離より 短い実装部品を実装した本考案の第一の実施例によるプリント配線板の平面を示 している。図において、プリント配線板１は基板２を有し、この基板２の所定位 置には、当初の設計条件による実装部品の電極部の位置に応じてパッド３が形成 されている。このプリント配線板１の設計条件の変更により、パッド３間の距離 より電極部間の距離が短い実装部品４を実装する場合、パッド３と実装部品４の 電極部４ａの双方と重なり合う補助用電極箔５を有する補助シート６をパッド３ 間の基板２の表面に貼着し、この補助シート６の上面に電極部４ａが補助用電極 箔５と重なるように設計当初と異なる寸法の実装部品４を載置する。次に、実装 部品４の電極部４ａと、補助用電極箔５と、パッド３とをはんだ７によって一体 に固着させる。

【０００７】 図２は、上述したような構成を有するプリント配線板１の断面を示している。 プリント配線板１の基板２上には一対のパッド３が形成されている。このパッド ３の間の基板２の表面に補助シート６が貼着され、補助シート６は接着剤８によ って基板２と一体に接着され、基板２から脱落することがない。補助シート６の 上面には、パッド３と重なり合うと共に、実装部品４の電極部４ａとも重なり合 う補助用電極箔５が形成されている。実装部品４の電極部４ａと補助用電極箔５ とパッド３は、はんだ７によって一体に固着され、電気的に導通している。

【０００８】 図３は既設計のプリント配線板に、電極部間の距離がパッド間の距離より長い 実装部品を実装した本考案の第二の実施例によるプリント配線板の平面を示して いる。図において、プリント配線板１１は基板１２を有し、この基板１２の所定 位置には、当初の設計条件によるパッド１３が形成されている。このプリント配 線板１の設計条件の変更により、パッド間の距離より長い電極部間の距離を有す る実装部品１４を実装する場合、パッド１３と実装部品１４の電極部１４ａの双 方と重なり合う補助用電極箔１５を有する長い補助シート１６を基板１２に貼着 し、この補助シート１６の上面に電極部１４ａが補助用電極箔１５と重なるよう に実装部品１４を載置する。この補助シート１６の補助用電極箔１５の内側には 、パッドに連通する開口部１６ａが設けられている。図３の仮想線に示すように 、実装部品１４の電極部１４ａは、はんだ１７によって補助用電極箔１５に固定 され、さらに、はんだ１７は開口部１６ａ内に流れ込み、補助用電極箔１５とパ ッド１３とを接続されている。

【０００９】 図４は、上述したような構成を有するプリント配線板１１の断面を示している 。プリント配線板１１の基板１２は一対のパッド１３を有し、基板１２の上面に は補助シート１６が貼着されている。補助シート１６は接着剤１８によって基板 １２と一体に接着されている。補助シート１６の上面には、パッド１３と重なり 合うと共に、実装部品１４の電極部１４ａとも重なり合う補助用電極箔１５が形 成されている。この補助シート１６には、補助用電極箔１５とパッド１３とを連 通させる開口部１６ａが設けられている。補助シート１６の上には実装部品１４ が載置され、実装部品１４の電極部１４ａは補助用電極箔１５に重なって載置さ れている。実装部品１４の電極部１４ａと補助用電極箔１５ははんだ１７によっ て電気的に導通状態にある。また、補助用電極箔１５は、開口部１６ａ内に流れ 込んだはんだ１７によってパッド１３と電気的に接続されている。このことによ り、実装部品１４の電極部１４ａと基板１２のパッド１３は電気的に導通してい る。

【００１０】 上記構造に基づいて、本考案の作用について以下に説明する。 本考案のプリント配線板１，１１は、既設計のプリント配線板１，１１に当初 の設計と異なる寸法を有する実装部品４，１４を実装する場合、パッド３間の距 離より短い電極部４ａ間の距離を有する実装部品４を実装するときは第一の実施 例の補助シート６を基板２に貼着し、パッド１３間の距離より長い電極部１４ａ 間距離を有する実装部品１４を実装するときは第二の実施例の補助シート１６を 基板１２に貼着し、これら補助シート６，１６の上に実装部品４，１４を載置し 、はんだ７，１７によって電極部４ａ，１４ａと補助用電極箔５，１５とパッド ３，１３とを固着させることにより、実装部品４，１４は基板２、１２のパッド ３，１３と電気的に導通になるので、プリント配線板自体を新たに設計すること なく、設計当初と異なる寸法を有する実装部品を実装することができる。したが って、設計変更に伴うプリント配線板の無駄を防止でき、設計変更を経済的に行 うことができるプリント配線板を得ることができる。 なお、上記実施例では、機械的強度を得るために実装部品４，１４と補助用電 極箔５，１５とパッド３，１３とをはんだ７，１７によって一体に固着している が、電極部４，４ａと補助用電極箔５，１５、および補助用電極箔５，１５とパ ッド３，１３とをそれぞれ別々にはんだ７，１７によって接続させれば良いこと は明らかである。 また、上記説明では理解のために、パッド間の距離と電極部間の距離とが異な る場合について説明したが、電極部とパッドの幅方向の寸法が異なる場合にも、 補助用電極箔をパッドの幅方向に設けることにより、本考案を適用できることは 明らかである。

【００１１】

【考案の効果】

上記の説明から明らかなように、本考案によるプリント配線板は、基板のパッ ドと実装部品の電極部の双方と重なり合う補助用電極箔を有する補助シートを基 板の上面に貼着し、この補助シートの補助用電極箔を介して実装部品の電極部と 基板のパッドとを電気的に導通させているので、プリント配線板の設計変更によ って実装部品の大きさや種類が変化し、実装部品の電極部と基板のパッドの位置 が整合しない場合に、既設計のプリント配線板を無駄にすることなく、補助シー トを介して設計当初と異なる寸法を有する実装部品をそのまま既設計のプリント 配線板に実装でき、設計変更を経済的に行うことができるプリント配線板を得る ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パッド間の距離より短い電極部間距離を有する
実装部品を実装した本考案のプリント配線板の平面図。

【図２】パッド間の距離より短い電極部間距離を有する
実装部品を実装した本考案のプリント配線板の断面図。

【図３】パッド間の距離より長い電極部間距離を有する
実装部品を実装した本考案のプリント配線板の平面図。

【図４】パッド間の距離より長い電極部間距離を有する
実装部品を実装した本考案のプリント配線板の断面図。

【図５】従来のプリント配線板の平面図。

【図６】従来のプリント配線板に設計当初と異なる寸法
を有する実装部品を実装する場合の説明図。

【符号の説明】

１ プリント配線板 ２ 基板 ３ パッド ４ 実装部品 ４ａ 電極部 ５ 補助用電極箔 ６ 補助シート ７ はんだ １１ プリント配線板 １２ 基板 １３ パッド １４ 実装部品 １４ａ 電極部 １５ 補助用電極箔 １６ 補助シート １７ はんだ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基板のパッドと実装部品の電極部の双方と
   重なり合う補助用電極箔を有する補助シートを基板の上
   面に貼着し、この補助シートの上面に前記実装部品を載
   置し、この実装部品の電極部と補助用電極箔、および補
   助用電極箔と基板のパッドとをそれぞれはんだによって
   電気的に導通させたことを特徴とするプリント配線板。