JPH0558994U - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JPH0558994U
JPH0558994U JP7985292U JP7985292U JPH0558994U JP H0558994 U JPH0558994 U JP H0558994U JP 7985292 U JP7985292 U JP 7985292U JP 7985292 U JP7985292 U JP 7985292U JP H0558994 U JPH0558994 U JP H0558994U
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周治 松村
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周治 松村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば洋式便器の蓋を閉じるときは蓋の自重
によりゆっくりと閉蓋させ、蓋を開けるときは軽い力で
開けられるようにするダンパ装置を提供すること。 【構成】 内面に遊動体9の通路11を有する第1本体
7と、第1本体7内に収容され点Oを中心にして回動自
在であり外面に第1凹部19と第1凹部19に連通する
第2凹部20とが回動方向に沿って設けられ中心Oに向
かう方向の第1凹部19の深さが第2凹部20の同方向
の深さよりも深く形成されている第2本体8と、通路1
1の表面と第2本体8とに接触した状態で第1、第2凹
部20、19内に収容されている遊動体9と、からな
り、遊動体9の材質をゴムとすることにより、第2凹部
20から第1凹部19側に向かう回転方向に第2本体8
を回転させたとき遊動体9が第2凹部20内に移動し、
その方向と反対方向に第2本体8を回転させたとき遊動
体9が第1凹部19内に移動する構成。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、例えばラップトップ型パーソナルコンピュータの蓋、便器の蓋、 ドア等の開閉速度を制動するダンパ装置、又は一方の他方に対する移動速度を制 動するダンパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の洋式便器の蓋と便器本体とを連結する蝶番は、図には示していないが、 例えば蓋の縁部に設けられている蝶番の軸部と、この軸部を回動自在に支持し、 便器本体に設けられている軸受部とからなっている。この蝶番によると、手軽に 蓋を開閉することができるように、開閉時の摩擦抵抗ができるだけ小さくなるよ うに製作されている。しかし、蓋を閉じるときは、蓋と本体とが衝突して大きな 音を立てないようにするために、そして、蓋又は本体が破損しないようにするた めに、蓋を手で持ってゆっくりと閉方向に回転させる必要がある。
【0003】 そこで、蓋と便器本体のなす角度が90°未満となったときに、手を蓋から離 しても蓋がゆっくりと閉まるようにするために、ダンパ装置を蝶番に取り付ける ことが考えられる。
【0004】 従来、上記使用の目的に対応するダンパ装置には、図11に示すように先端部 に制動用の羽根1が設けられている回動軸2と、この羽根1が浸漬されている粘 度の高い油3と、この油3を密封して収容するケース4とからなっているものが ある。このダンパ装置を蝶番に取り付けるときは、ダンパ装置の回動軸2を蓋と 共に回転する蝶番の軸部に一方クラッチを介して連結し、ケース4を便器本体に 取り付ける。これにより、蓋を閉じるときは、蓋が自重により閉方向に回転する が、油3が羽根1の回転の抵抗となり、回動軸2がゆっくりと回転し、これによ り蓋がゆっくりと閉じるようにすることができる。そして、蓋を開ける方向に持 ち上げるときは、ダンパ装置の制動力が作用しないように、蝶番の軸部と回動軸 2とを一方クラッチにより切り離し、これにより小さい力で蓋を開けることがで きるようにすることができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
洋式便器の蓋の閉じる方向の速度は、蓋が約90°開いた状態から完全に閉じ る手前の角度までは蓋が速やかに閉方向に回転し、蓋が完全に閉じる手前の角度 から閉蓋状態となるまでは蓋がゆっくりと閉方向に回転することにより、蓋の閉 塞を速やかに行わしめるが望まれる。しかし、図11に示す従来のダンパ装置は 、油3が羽根1の回転の抵抗となって回動軸2の回転を制動するものであるから 、回動軸2(蓋)の回転角度の範囲に応じて制動トルクの大きさを変更させるこ とができないという問題がある。そして、蓋を手軽に開けられるようにするため に、一方クラッチを設ける必要があるという問題もある。また、油3を利用して いるので、このダンパ装置を製造する際に油3の取扱が面倒であり、手間が掛か るという問題がある。更に、油3がケース4から漏れないように封入することが 困難であり、漏れた油3によりダンパ装置の取付け場所が汚れるという問題もあ る。
【0006】 本考案は、少なくとも上記問題点を解決するダンパ装置を提供することを目的 とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の考案は、表面に下記遊動体の通路を有する第1本体と、第1本体の通路 に沿って第1本体に対して相対的に動かすことができ表面に第1凹部とこの第1 凹部に連通する第2凹部とが上記可動方向に沿って設けられており第1本体から 離れる方向の第1凹部の深さが第2凹部の同方向の深さよりも深く形成されてい る第2本体と、上記通路の表面と第2本体とに接触した状態で第1凹部、第2凹 部及び上記通路の表面が形成する空間内に収容されている遊動体と、からなり、 第1本体、第2本体、上記遊動体のうちの少なくとも1つを弾性的性質を有する 材料により形成することにより、第1凹部から第2凹部側に向かう方向に第2本 体を第1本体に対して相対的に動かしたとき上記遊動体が第1凹部内に移動し、 その方向と反対方向に第2本体を第1本体に対して相対的に移動させたとき上記 遊動体が第2凹部内に移動するように構成したことを特徴とするものである。
【0008】 第2の考案は、内側に空洞部を有しこの空洞部を形成する内側面に下記遊動体 の通路が形成されている第1本体と、上記空洞部に収容され上記第1本体に対し て相対的に上記通路に沿って回動自在であり外面に第1凹部とこの第1凹部に連 通する第2凹部とが上記回動方向に沿って設けられ上記回動の中心に向かう方向 の第1凹部の深さが第2凹部の同方向の深さよりも深く形成されている第2本体 と、上記通路の表面と上記第2本体とに接触した状態で第1凹部、第2凹部及び 上記通路の表面が形成する空間内に収容されている遊動体と、からなり、上記第 1本体、上記第2本体、上記遊動体のうちの少なくとも1つを弾性的性質を有す る材料により形成することにより、第2凹部から第1凹部側に向かう回転方向に 第2本体を上記第1本体に対して相対的に回転させたとき上記遊動体が第2凹部 内に移動し、その方向と反対方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転さ せたとき上記遊動体が第1凹部内に移動するように構成したことを特徴とするも のである。
【0009】 第3の考案は、外側面に下記遊動体の通路が形成されている第1本体と、内側 に第1本体を収容する空洞部を有し第1本体に対して相対的に上記通路に沿って 回動自在であり内面に第1凹部とこの第1凹部に連通する第2凹部とが上記回動 方向に沿って設けられ上記回動の中心から離れる方向の第1凹部の深さが第2凹 部の同方向の深さよりも深く形成されている第2本体と、上記通路の表面と第2 本体とに接触した状態で第1凹部、第2凹部及び上記通路の表面が形成する空間 内に収容されている遊動体と、からなり、第1本体、第2本体、上記遊動体のう ちの少なくとも1つを弾性的性質を有する材料により形成することにより、第2 凹部から第1凹部側に向かう回転方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回 転させたとき上記遊動体が第2凹部内に移動し、その方向と反対方向に第2本体 を第1本体に対して相対的に回転させたとき上記遊動体が第1凹部内に移動する ように構成したことを特徴とするものである。
【0010】 第4の考案は、第1の考案において、夫々が互いに所定の間隔を隔てて上記通 路に突設されており、第1凹部から第2凹部側に向かう方向に第2本体を第1本 体に対して相対的に動かしたとき第1凹部に移動している上記遊動体と係合して 第2本体の上記方向の動きを停止させる第1凸部と、第2凹部から第1凹部側に 向かう方向に第2本体を第1本体に対して相対的に動かしたとき第2凹部に移動 している上記遊動体と係合して第2本体の上記方向の動きを停止させる第2凸部 と、を具備することを特徴とするものである。
【0011】 第5の考案は、第2又は第3の考案において、夫々が互いに所定の間隔を隔て て上記通路に突設されており、第1凹部から第2凹部側に向かう回転方向に第2 本体を第1本体に対して相対的に回転させたとき第1凹部に移動している上記遊 動体と係合して第2本体の上記方向の回転を停止させる第1凸部と、第2凹部か ら第1凹部側に向かう回転方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転させ たとき第2凹部に移動している上記遊動体と係合して第2本体の上記方向の回転 を停止させる第2凸部と、を具備することを特徴とするものである。
【0012】 第6の考案は、第1、2又は3の考案において、第2本体側に突出する段部を 上記通路の所定の区間に沿って設けたことを特徴とするものである。 第7の考案は、第1、2又は3の考案において、第2本体側に突出する小突起 を上記通路内に設けたことを特徴とするものである。 第8の考案は、第1、2又は3の考案において、上記遊動体が、大きさ、硬度 の2つの要素のうち少なくとも1つの要素が異なる2つ以上の遊動体からなるこ とを特徴とするものである。
【0013】 第9の考案は、第1、2又は3の考案において、上記遊動体が、複数個の遊動 体からなることを特徴とするものである。 第10の考案は、第1、2又は3の考案において、第1凹部と第2凹部のうち 少なくともいずれか一方を上記通路に沿って長く形成したことを特徴とするもの である。 第11の考案は、第1、2又は3の考案において、上記遊動体が、円柱状であ りその中心軸方向が上記通路の方向に対して直交すると共に、上記通路の表面に 沿う方向に設けられていることを特徴とするものである。 第12の考案は、第1、2又は3の考案において、上記遊動体が、球状である ことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】
第1、第2、第3の考案のダンパ装置は、第1本体(又は第2本体)を固定側 に取り付けて第2本体(又は第1本体)を可動側に取り付けることができる。ま た、いずれの側も固定されておらず、いずれの側も他方に対して動くことができ る関係を有する両者に対し、その一方に第1本体を取り付けて、他方に第2本体 を取り付けることができる。ただし、説明を簡単にするために、第1本体を固定 部に取り付けて、第2本体を可動部に取り付けた場合について説明する。
【0015】 第1乃至第3の考案のダンパ装置によると、今、遊動体が第1凹部に移動して いる状態で、第2凹部から第1凹部側に向かう方向(回転方向)に第2本体を動 かすと(回転させると)、まず、遊動体が、通路の表面と第1凹部の内側面とに 接触した状態で滑りながら、又は転がりながら第1凹部から第2凹部内に移動す る。遊動体が第2凹部に移動した状態では、遊動体が通路の表面と第2凹部の内 面とによって両側から強く押圧される。なお、第1本体、第2本体、遊動体のう ちの少なくとも1つを弾性的性質を有する材料により形成してあるので、通路の 表面と第2凹部の内面との間の空間内に遊動体が入ることを許容する。そして、 遊動体が第2凹部に移動した状態で第2本体を同方向に動かすときは(回転させ るときは)、遊動体と通路の表面との摩擦抵抗、又は遊動体と第2凹部の内面と の摩擦抵抗が制動力(制動トルク)として働く。つまり、第2本体を同方向に動 かす(回転させる)ときには、この制動力(制動トルク)が働き、第2本体を同 方向に動かす(回転させる)にはこれよりも大きい力(回転力)が必要となる。
【0016】 次に、遊動体が第2凹部に移動している状態で、第1凹部から第2凹部側に向 かう方向(回転方向)に第2本体を動かすと(回転させると)、まず、遊動体が 、通路の表面と第2凹部の内面とに接触した状態で滑りながら、又は転がりなが ら第2凹部から第1凹部内に移動する。遊動体が第1凹部に移動した状態では、 第1凹部の深さが第2凹部の深さよりも深いので、遊動体が通路の表面と第1凹 部の内面とによって両側から押圧される力が、遊動体が第2凹部にあるときより も小さくなる。従って、遊動体が第1凹部に移動した状態で第2本体を同方向に 動かす(回転させる)ときは、遊動体と通路の表面との摩擦抵抗、又は遊動体と 第1凹部の内面との摩擦抵抗が制動力(制動トルク)として働くが、このときの 制動力(制動トルク)は、第2本体を逆方向に動かす(回転させる)ときの制動 力(制動トルク)よりも小さくなる。つまり、第1凹部から第2凹部側に向かう 方向(回転方向)に第2本体を動かす(回転させる)ときには、第2凹部から第 1凹部側に向かう方向(回転方向)に第2本体を動かす(回転させる)ときより も小さい制動力(制動トルク)が働き、第2本体を同方向に動かす(回転させる )にはこの小さい制動力(制動トルク)よりも大きい力(回転力)が必要となる 。
【0017】 第4の考案によると、第1の考案において、第1凹部から第2凹部側に向かう 方向に第2本体を第1本体に対して相対的に動かしたとき、第1凹部に移動して いる遊動体が第1凸部と係合して第2本体の同方向の動きを停止させる。そして 、第2凹部から第1凹部側に向かう方向に第2本体を第1本体に対して相対的に 動かしたとき、第2凹部に移動している遊動体が第2凸部と係合して第2本体の 同方向の動きを停止させる。
【0018】 第5の考案によると、第2又は第3の考案において、第1凹部から第2凹部側 に向かう回転方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転させたとき、第1 凹部に移動している遊動体が第1凸部と係合して第2本体の同方向の回転を停止 させる。そして、第2凹部から第1凹部側に向かう回転方向に第2本体を第1本 体に対して相対的に回転させたとき、第2凹部に移動している遊動体が第2凸部 と係合して第2本体の同方向の回転を停止させる。
【0019】 第6の考案によると、第1、第2又は第3の考案において、遊動体が通路の所 定の区間に沿って設けた段部を通過する際の、第1若しくは第2凹部の内面と段 部の表面とが遊動体を両側から押圧する力が、段部を設けていない通路を遊動体 が通過するときに遊動体が両側から押圧される力よりも大きくなることから、遊 動体が段部を通過しない区間よりも段部を通過する区間において、第2本体の第 1本体に対する相対的な動き(回転)に抗する制動力(制動トルク)を大きくす ることができる。
【0020】 第7の考案によると、第6の考案と同等の理由により、遊動体が小突起を通過 するときにおいて、第2本体の第1本体に対する相対的な動き(回転)に抗する 制動力(制動トルク)を小突起を通過しないときよりも大きくすることができる 。
【0021】 第8の考案によると、大きさ、硬度の2つの要素のうち少なくとも1つの要素 が異なる2つ以上の遊動体を組み合わせて1組の遊動体として第1、第2又は第 3の考案のダンパ装置に設けることにより、所望の大きさの制動力(制動トルク )を発生させることができる。 第9の考案によると、2以上の適当な個数の遊動体を組み合わせて1組の遊動 体として設けることにより、第8の考案と同様に、所望の大きさの制動力(制動 トルク)を発生させることができる。
【0022】 第10の考案によると、第1凹部と第2凹部のうち少なくともいずれか一方を 通路に沿って長く形成することにより、制動力(制動トルク)の生じる第2本体 の第1本体に対する相対的な可動範囲(回転範囲)を長くとることができる。 第11の考案によると、遊動体を円柱状とすることにより、第2本体が第1本 体に対して相対的に通路に沿って動いたとき(回動したとき)、遊動体をその動 いた方向(回動方向)に転動させることができる。 第12の考案によると、遊動体を球状に形成することにより、第11の考案と 同様に遊動体を転動させることができる。
【0023】
【実施例】
本考案の第1実施例を図1乃至図7を参照して説明する。この実施例のダンパ 装置は、洋式便器の蓋21と便器本体22とを連結する蝶番と一体に形成されて いる。つまり、図7に示すように、蝶番は、蓋21に結合されている軸部5と、 この軸部5を回動自在に支持し、便器本体22に取り付けられている軸受部6と からなっている。そして、ダンパ装置の第1本体7がこの軸受部6と一体に形成 されており、第2本体8が軸部5に一体に形成されている。なお、図7に現れて いる9、9は遊動体である。
【0024】 第1本体7は、材質がプラスチックであり、図7に示すように、短円筒状に形 成されており、右側開口部が円板により閉塞されている。ただし、この円板の中 央には円孔10が穿設されており、この円孔10の内周面が軸部5を回動自在に 支持する。図1は、図7のダンパ装置を図7の右側軸方向から見た断面図である 。図1に示すように、円筒状の第1本体7の円周方向に約112°の範囲に亘り 、内周面が窪んでおり、この内周面の窪んでいる部分が遊動体9の通路11であ る。そして、この通路11の位置から点Oを中心にして180°回転した位置に この通路11と同等の通路11が約112°の範囲に亘って設けられている。つ まり、第1本体7の内周面のうちこの2つの通路11が設けられていない部分は 、図1に示すように、通路11の表面よりも円筒の中心方向(内側)に少し突出 し、周方向に沿って略一定の厚みに形成されており、これが突出部12、12で ある。
【0025】 まず、図1の上側に示されている通路11について説明する。この通路11の 左端は突出部12の右端の位置で終わり、この突出部12の右端が、請求項4、 5に記載の第1凸部13に相当する。そして、通路11の他方の端部(右端部) はもう一方の突出部12の図の上側の端部(右端部)の位置で終わり、この突出 部12の上側端部が、請求項4、5に記載の第2凸部14に相当する。
【0026】 そして、図1に示すように、通路11の第1凸部13側に、第1凸部13と所 定の間隔を隔てて約17°の範囲に亘って請求項7に記載の小突起15が突設さ れており、この小突起15の表面は第1凸部13側に向かうに従って徐々に中心 Oに接近する傾斜面として形成されている。小突起15と第1凸部13との間隔 は遊動体9の直径よりも少し狭い間隔である。図1に示すように遊動体9は、こ の第1凸部13及び小突起15の間に位置した状態で、図の鉛直方向の軸線Pに 対して反時計方向に22°回転した位置にある。 図1に示すように、通路11の第2凸部14と隣接する約30°の区間には請 求項6に記載の段部16が突設されている。この段部16の表面は、第2凸部1 4側に向かうに従って徐々に中心Oに接近する傾斜面として形成されており、段 部16の中心Oに向かう方向の高さは第2凸部14の同方向の高さよりも低くな っている。
【0027】 なお、図1に示すように、上側の通路11に設けられている第1凸部13、第 2凸部14、小突起15及び段部16の各位置から中心点Oを中心にして180 °回転移動した位置に上記と同等の第1凸部13、第2凸部14、小突起15及 び段部16が図の下側の通路11に設けられている。これら第1凸部13、第2 凸部14、小突起15及び段部16は上記と同等のものであるので詳細な説明を 省略する。
【0028】 第2本体8は、材質がプラスチックであり、図7に示すように、円柱状に形成 されており、両端面の中心に軸部5が突設されている。図に示す軸部5の右端部 は第1本体7の右側開口部に設けられている円板の円孔10に挿通し、軸部5の 左端部は円板の形をした蓋体17の中央に穿設されている円孔18に挿通する。 即ち、第2本体8は、2本の遊動体9と共に第1本体7の内側に挿入されて、こ の挿入された状態で両側の軸部5が対応する各円孔10、18に回動自在に支持 され、蓋体は第1本体7の左側開口縁に固定して取り付けられる。
【0029】 第2本体8は、図1に示すように、外径が第1本体7の突出部12の表面が形 成する円筒の内径よりも少し小さく形成されており、2つの各第1凸部13と対 向する位置の外面には夫々第1凹部19が軸部5の方向に沿って設けられている 。そして、第1凹部19の位置から図1の反時計方向に回転する側の位置に、対 応する第1凹部19と連通する第2凹部20が軸部5の方向に沿って設けられて いる。なお、第1凹部19と第2凹部20の断面形状は、図1に示すように円弧 状であり、第1凹部19の中心O方向の深さは第2凹部20の同方向の深さより も深く形成されている。
【0030】 遊動体9は、材質がゴムであり、図7に示すように細長い円柱状に形成されて いる。そして、直径が図1に示すように通路11の表面と第1凹部19の底との 間隔よりも少し長く形成されており、長さが第2本体8の幅と略一致している。 この遊動体9は、第1凹部19、第2凹部20及び通路11により形成される2 つの空間内に軸部5の方向に沿う状態で夫々1本づつ収容されている。
【0031】 ただし、第1本体7と第2本体8の材質はプラスチックであり、2本の遊動体 9の材質を弾性的性質を有するゴムとしたことにより、図1に示すように遊動体 9が第1凹部19にある状態で第2本体8を時計方向に回転させたとき、各遊動 体9が図2に示すように第2凹部20と通路11との隙間が遊動体9の直径より も狭い第2凹部20側に移動することができるようにしている。つまり、遊動体 9が第2凹部20内にあるときは、遊動体9が圧縮変形している状態となる。
【0032】 上記のように構成したダンパ装置の作用を以下説明する。図1に示す状態は、 ダンパ装置の2つの各遊動体9が対応する第1凹部19に移動しており、各遊動 体9が対応する第1凸部13と当接している。従って、図1に示す第2本体8に 反時計方向(開方向)に回転させる力を加えても、遊動体9が第1凹部19の内 面と第1凸部13とに係合し、これにより第2本体8を同方向に回転させること ができない。このとき、第2本体8と結合する洋式便器の蓋21は、便器本体2 2に対して130°開いた状態となっている。そして、この開蓋状態で蓋21を 閉じる方向に或る回転トルクTb よりも小さい回転トルクTa を加えても、遊動 体9が第1凹部19の内面と小突起15とに係合し、これにより、蓋21は閉じ る方向(時計方向)に回転することができない。ただし、第1凹部19と連通す る第2凹部20が回転方向に対して後ろ側に設けられていることと、遊動体9が ゴムにより形成されているので、蓋21に対して閉じる方向に回転トルクTb を 加えると、図2に示すように、遊動体9が小突起15に係止された状態で、転が りと滑りを伴いながら圧縮変形し、第1凹部19から第2凹部20側に乗り移る 。そして、遊動体9が第2凹部20の終端内面に当接し、蓋21が18°回転し た位置で停止する。つまり、蓋21が130°開いた状態では、蓋21に対して Ta の回転トルクを開閉方向に加えても回動させることができないが、蓋21に 対してTb の回転トルクを閉方向に加えると約18°回転した位置で停止する。
【0033】 次に、図2に示す開蓋状態の蓋21に更に閉じる方向にTb よりも大きい回転 トルクTc を加えると、遊動体9が更に圧縮変形すると共に滑りと転がりを伴っ て小突起15を乗り越える。そして、小突起15を乗り越えた後は、通路11の 表面と第2凹部20の内面が遊動体9を押圧した状態となり、遊動体9と通路1 1の表面との間に生じる摩擦力と、遊動体9と第2凹部20の内面との間に生じ る摩擦力とが蓋21の閉じる方向の制動トルクTb ´(Tb ´<Tb )となり、 Tc よりも小さい回転トルクTb で、図3に示すように蓋21を閉じる方向に回 転させることができる。ただし、蓋21の便器本体22に対する開蓋角度が90 °未満(実際には60°〜80°)となると、蓋21の重量が蓋21を閉じる方 向の回転トルクとして働き、これにより、蓋21から手を離しても蓋21が自重 によりゆっくりと自然に閉じる方向に回転する。
【0034】 そして、図4に示すように、蓋21が閉蓋位置の少し手前まで回転すると、遊 動体9が段部16に到達し、この際、遊動体9が段部16の傾斜面に沿って移動 するに従って段部16が遊動体9を第2本体8側に押圧する力が徐々に増加し、 この押圧力に比例してダンパ装置の制動トルクが大きくなる。従って、蓋21が 30°の開蓋位置まで閉じる方向に回転すると、遊動体9が段部16に到達し、 これにより蓋21は回転速度を滑らかに減速しながら回転して、遊動体9が第2 凸部14と当接し、蓋21が便器本体22と衝突することなく閉蓋位置(図5) で停止する。
【0035】 次に、図5に示す閉蓋状態から蓋21を開けるときは、蓋21を手で少し引き 上げる。すると、遊動体9の弾性力に基づいて遊動体9が第2凹部20から第1 凹部19側に移動する力を発生するが、遊動体9は第2凸部14と係合している ので、遊動体9が第2本体8を開方向に回転させて第1凹部19に移動する。つ まり、閉じた状態の蓋21を少し引き上げると、蓋21は自然に開蓋方向に少し 回転(ホップアップ)して停止する。そして、少し持ち上がった蓋21を手でも って開蓋方向に回転させると、図6に示すように遊動体9が第1凹部19にある 状態で第2本体8に伴って転動する。
【0036】 このように、遊動体9が第1凹部19に移動した状態では、第1凹部19の深 さが第2凹部20の深さよりも深いので、遊動体9が通路11の表面と第1凹部 19の内面とによって両側から押圧される力が、遊動体9が第2凹部20にある ときよりも極めて小さくなる。従って、遊動体9が第1凹部19に移動した状態 で蓋21を開方向(第2本体8を図6の反時計方向)に回転させるときは、遊動 体9と通路11の表面との摩擦抵抗及び遊動体9と第1凹部19の内面との摩擦 抵抗が制動トルクとして働くが、このときの制動トルクTd ´は、蓋21を閉方 向(第2本体8を図6の時計方向)に回転させるときの制動トルクTb ´よりも 極めて小さくなる。つまり、蓋21を開けるときには、蓋21を閉じるときより も小さい制動トルクTd ´しか働かないので、蓋21を小さい力で簡単に開方向 に回転させることができる。
【0037】 そして、蓋21を開方向に回転させていくと、遊動体9が通路11に突設した 小突起15に到達し、この小突起15が遊動体9を押圧して遊動体9と小突起1 5との摩擦抵抗が強くなり制動トルクが少し大きくなるが、遊動体9が第1凹部 19内にあるので、このときの制動トルクは遊動体9が第2凹部20内にあると きよりも小さいトルクである。従って、遊動体9に小突起15を乗り越えさせて 第1凸部13に当接するまで小さい力で蓋21を開方向に回転させることができ 、図1に示す130°の開蓋状態にすることができる。
【0038】 第2実施例を図8を参照して説明する。第2実施例のダンパ装置は、請求項1 0に記載のダンパ装置の一実施例であり、第2凹部24を通路11に沿って長く 形成したものである。即ち、第2実施例のダンパ装置は、図8に示すように、第 1実施例のダンパ装置の第2凹部20を第2本体8の外周面に沿って長く形成し たものであり、これにより、第2本体8を第1本体7に対して相対的に約220 °の範囲で回動させることができる。従って、このダンパ装置は、例えばオフィ ースオートメーション機器(OA機器)の蓋23、扉等の開閉用ダンパとして利 用することができる。なお、第2凹部24以外の部分は第1実施例と同等であり 、同等部分は同一の図面符号で示す。
【0039】 図8に示す状態は、ダンパ装置の2つの各遊動体9が対応する第1凹部19に 移動しており、各遊動体9が対応する第1凸部13に係合している。従って、図 8に示す第2本体8に反時計方向に回転させる力を加えても、第1実施例と同様 に第2本体8を同方向に回転させることができない。このとき、第2本体8と結 合するOA機器の蓋23は、この蓋23が閉塞する開口縁25に対して220° 開いた状態となっている。そして、この開蓋状態で蓋23を閉じる方向に回転ト ルクTb を加えると、遊動体9が小突起15に係止された状態で、転がりと滑り を伴いながら圧縮変形し、第1凹部19から第2凹部24側に乗り移る。そして 、蓋23の回転に伴って第2本体8が約108°時計方向に回転すると遊動体9 が第2凹部24の終端部の内面に当接し、蓋23が108°回転した位置で停止 する。 なお、この108°回転させた開蓋状態の蓋23を閉蓋状態にするまでのこの ダンパ装置の作用は第1実施例と同等であり、詳細な説明を省略する。
【0040】 次に、閉蓋状態の蓋23を開けるときは、蓋23を手で引き上げるが、第2凹 部24を第2本体8の外周に沿って長く形成してあるので、第1実施例のように 蓋23を少し引き上げたとき蓋23が自然に浮き上がらず、遊動体9が第2凹部 24から第1凹部19に移動するまでは制動トルクTb ´がかかり(ただし、遊 動体9が段部16を通過する範囲の制動トルクは、Tb ´よりも大きい。)、遊 動体9が第2凹部24に移動した状態では、蓋23を220°の開蓋位置まで軽 く回転させることができる。
【0041】 第3実施例を第9図を参照して説明する。この実施例のダンパ装置は、ラップ トップ型のパーソナルコンピュータの液晶表示部側(以下、「蓋26」という。 )とキーボード側(以下、「本体27」という。)とを連結する蝶番と一体に形 成されている。そして、ダンパ装置の第1本体28が蝶番の軸部29に取り付け られており、第2本体8が蝶番の軸受部(図示せず)と一体に形成されている。 第3実施例と第1実施例とが相違するところは、第1実施例では第1本体7が第 2本体8を内側に収容する構造であるのに対して、第3実施例では第2本体30 が第1本体28を内側に収容する構造であるところと、第1実施例では蓋21が 完全に閉じる手前の30°の位置から閉蓋方向に回動するときに大きな制動トル クが発生するように通路11に段部16を設けたが、第3実施例では蓋26が1 35°の全開位置から閉じる方向に60°の回動範囲で大きな制動トルクが発生 するように通路11に段部16を設けたところと、第1実施例では130°の全 開位置で蓋21がきっちりと止まるように、つまり蓋21が閉方向に無闇に回転 しないように、通路11に小突起15を設けたが、第3実施例では小突起15を 設けていないところと、第1実施例では遊動体9の材質をゴムとしたが、第3実 施例では遊動体9の材質をプラスチックとし、第1本体28の材質をゴムとした ところである。ただし、それ以外の部分は第1実施例と同等であり、同等部分を 同一の図面符号で示し、詳細な説明を省略する。
【0042】 第1本体28は、図9に示すように、短円筒状であり、中心にプラスチック製 の軸部29が嵌入されており、この軸部29の両端は、第2本体30に設けられ ている両側の蓋体17及び円板に穿設されている円孔18、10に挿通されてい 。つまり、第1本体28は、2本の遊動体9と共に第2本体30の内側に挿入さ れて、この挿入された状態で軸部29の両端が対応する各円孔18、10に回動 自在に支持されている。そして、図9に示すように、短円筒状の第1本体28の 円周方向に約135°の範囲に亘り、外周面が窪んでおり、この外周面の窪んで いる部分が遊動体9の通路11である。そして、第1本体28の外周面において 、この通路11の位置から点Oを中心にして180°回転移動した位置にこの通 路11と同等の通路11が約135°の範囲に亘って設けられている。つまり、 第1本体28の外周面のうちこの2つの通路11が設けられていない部分は、図 9に示すように、通路11の表面よりも外側に少し突出し、周方向に沿って略一 定の厚みの突出部12が形成されている。
【0043】 まず、図9の上側に示されている通路11について説明する。この通路11の 左端は突出部12の右端の位置で終わり、この突出部12の右端が第1実施例の 第2凸部14に相当する。そして、通路11の他方の端部(右端部)はもう一方 の突出部12の図の上側の端部(右端部)の位置で終わり、この突出部12の上 側端部が、第1実施例の第1凸部13に相当する。
【0044】 そして、図9に示すように、通路11の第1凸部13側に、第1凸部13と所 定の間隔を隔てて約60°の範囲に亘って段部16が突設されており、この段部 16の第2凸部14側の端部の約10°の表面は第2凸部14側に向かうに従っ て徐々に中心Oに接近する傾斜面として形成されている。そして、段部16の中 心Oから離れる方向の高さは第1凸部13の同方向の高さよりも低くなっている 。また、段部16と第1凸部13との間隔は丁度遊動体9が入る幅であり、その 表面の断面形状は図9に1/4円の円弧として現れている。 なお、図9に示すように、上側の通路11に設けられている第1凸部13、第 2凸部14及び段部16の各位置から点Oを中心にして180°回転移動した位 置に上記と同等の第1凸部13、第2凸部14及び段部16が図の下側の通路1 1に設けられている。これら第1凸部13、第2凸部14及び段部16は上記と 同等のものであり、詳細な説明を省略する。
【0045】 第2本体30は、図9に示すように、短円筒状であり、右側開口部が円板によ 、左側開口部が蓋体17により閉塞されており、この円板及び蓋体17が軸部2 9を回動自在に支持している。 第2本体30は、図9に示すように、内径が第1本体28の突出部12の表面 が形成する円筒の外径よりも少し大きく形成されており、2つの各第1凸部13 と対向する位置の内面には夫々第1凹部19が円筒方向に沿って設けられている 。そして、第1凹部19の位置から図9の時計方向に回転する側の位置に、対応 する第1凹部19と連通する第2凹部20が円筒方向に沿って設けられている。 なお、第1凹部19と第2凹部20の内面の断面形状は、図1に示すように円弧 状であり、第1凹部19の中心Oから離れる方向の深さは第2凹部20の同方向 の深さよりも深く形成されている。 遊動体9は、第1実施例と同等のものである。
【0046】 ただし、第2本体30と遊動体9の材質はプラスチックであり、第1本体28 の材質をゴムとしたことにより、第1実施例と同様に、遊動体9が第1凹部19 にある状態で第1本体28を時計方向に回転させたとき、各遊動体9が図9に示 すように第2凹部20と通路11との隙間が遊動体9の直径よりも狭い第2凹部 20側に移動することができるようにしている。つまり、遊動体9が第2凹部2 0内にあるときは、遊動体9が第2本体30側に押し込まれている状態となる。
【0047】 上記のように構成したダンパ装置の作用を以下説明する。図9に示す状態は、 ダンパ装置の2つの各遊動体9が対応する第2凹部20に移動しており、各遊動 体9が対応する第1凸部13と当接している。この状態で図9に示す第1本体2 8に反時計方向(開方向)に回転させる力を加えると、蓋26が少し開方向に回 転するが、遊動体9が第1凹部19の内面と第1凸部13とに係合し、これによ り第1本体28は同方向に回転することができない。このとき、第2本体30と 結合するパソコンの蓋26は、本体27に対して約135°開いた状態となって いる。そして、この開蓋状態で蓋26を閉じる方向(時計方向)に或る一定以上 の回転トルクTh を加えると、第1本体28がゴムにより形成されているので、 遊動体9が第2凹部20内にある状態で、転がりと滑りを伴いながら第1本体2 8側に押し込まれ、段部16に乗り移る。そして、遊動体9が段部16に乗り移 ると、段部16の表面と第2凹部20の内面が遊動体9を押圧した状態となり、 遊動体9と段部16の表面との間に生じる摩擦力と、遊動体9と第2凹部20の 内面との間に生じる摩擦力とが蓋26の閉じる方向の制動トルクTh ´となる。 そして、段部16が60°の範囲に亘って設けられていることより、蓋26が図 9に示す135°開いた位置から60°の回動範囲に亘って制動トルクTh ´が 働く。なお、この制動トルクTh ´により、この回動範囲内の所望の回動位置に 蓋26を自由に停止させておくことができる。従って、このパソコンの液晶表示 部の画面をこの範囲内で利用者が見やすい位置に止めておくことができる。
【0048】 次に、蓋26の回転位置が60°を越えると、遊動体9が段部16から外れる ので、制動トルクが小さくなり、蓋26を閉方向に手で軽く回転させることがで きる。ただし、段部16を越えて蓋26を閉じるときも、遊動体9が通路11の 表面と第2凹部20の内面とに押圧されているので、その押圧力に対応する制動 トルクTi ´(Ti ´<Th ´)が働いている。そして、蓋26を更に閉方向に 回転させていくと、第2凹部20内の遊動体9が第1本体28の第2凸部14と 当接し、蓋26の回転が止められて閉蓋状態となる。
【0049】 閉蓋状態から開蓋するときは、蓋26を開方向に手で持ち上げる。このとき、 遊動体9は第2凹部20から第1凹部19に移動し、これにより、遊動体9が両 側から押圧される力が小さくなるので、閉蓋するときよりも小さい回転トルクで 蓋26を開けることができる。つまり、閉蓋位置から開方向に75°の回動位置 まで回転させるときの制動トルクは、この区間の閉じるときの制動トルクTi ´ よりも小さく、75°の開蓋位置から全開位置までの制動トルクは、この区間の 閉じるときの制動トルクTh ´よりも小さくなる。
【0050】 なお、閉蓋位置で遊動体9が第2凸部14と第2凹部20の内面とに当接し、 閉蓋方向の回転が係止されるが、第1本体28がゴムにより形成されているので 、蓋26に閉方向の力を加えると、蓋26が少し回転し、この回転位置で蓋26 を本体27に対して例えばフックにより係止する構成とすることができる。この ように構成すると、蓋26を開けるためにフックを外すと、第1本体28の弾力 により蓋26が開方向に少し開き、これにより、蓋26と本体27との間に指を 入れることができ、蓋26を開け易くすることができる。
【0051】 第4実施例を図11乃至図13を参照して説明する。この実施例のダンパ装置 と第1実施例のダンパ装置とが相違しているところは、第1実施例のダンパ装置 では図5に示すように、遊動体9が段部16によって圧縮された状態で蓋21が 閉じた状態となるのに対して、第4実施例のダンパ装置では図13に示すように 、段部16と第2凸部14との間に遊動体9の退避凹部31を通路11に設け、 閉蓋状態で遊動体9が略元の円柱状に復元するようにしたところである。その他 の部分は、第1実施例と同等であり、詳細な説明を省略する。
【0052】 このダンパ装置は、図13に示すように、閉蓋状態で、遊動体9が略元の円柱 状に復元するようにしてある。これにより、蓋を長時間閉じた状態にしておいて も、遊動体9が圧縮されていないので永久歪みを生じることがなく、このダンパ 装置の品質及び機能を良好に保つことができる。
【0053】 このダンパ装置によると、図11に示すように、蓋が開位置側から閉蓋位置に 接近すると、遊動体9が段部16によって圧縮されるので、第1実施例と同様に 、蓋に制動トルクが働いて蓋がゆっくりと閉位置まで回動して図12に示す閉蓋 状態となる。この図12の状態では、遊動体9が圧縮状態となっているが、遊動 体9の一部が退避凹部31に侵入しており、遊動体9がその復元力により膨張し て、図13に示すように退避凹部31内に完全に移動する。その結果、閉蓋状態 で遊動体9は、円柱状に復元する。次に、図13に示す閉蓋位置から蓋を開方向 に回動すると、図13、図12及び図11に示す順に遊動体9が移動して、第1 実施例と同様に蓋を軽い力で開けることができる。
【0054】 第5実施例を図14及び図15を参照して説明する。この実施例のダンパ装置 は、図14に示すように、第4実施例のダンパ装置において、その第1凹部19 と第2凹部20の底面に第1凹部19及び第2凹部20に亘る1条の突条32を 設けてなるものである。なお、突条32の本数は、遊動体9の材質等に応じて複 数本とすることができる。この突条32を設けた目的は、図6に示すように、蓋 21を開位置側に回動する途中において、この蓋21を手から放すと、通常は遊 動体9が第1凹部19から第2凹部20側に移動して、蓋21が閉位置側にゆっ くりと回動するが、例えば遊動体9が比較的滑り易い材質で形成した場合は、遊 動体9が第1凹部19に収容された状態で蓋21が閉方向に回動することがあり 、この場合、蓋21が勢い良く便器本体22に衝突するので、これを防止するこ とである。
【0055】 また、この突条32によると、遊動体9の全体ではなく、その中央部分のみを 通路11側に押し付けているので、図6に示すように、遊動体9が第1凹部19 内に収容されている状態で蓋21を開けるときは、第1実施例と略同様に、蓋2 1を小さい力で開けることができる。
【0056】 図15は、この突条32の拡大端面図である。突条32の幅Aは、約1mm、 高さBは約0.4mmである。なお、第2本体8の幅は、約20mmであり、外 径が約15mmである。この突条32の幅及び高さは、使用の状態に応じて適当 な寸法に形成する必要がある。図14は、蓋21が閉位置にある状態を示す断面 図であり、実線で示す遊動体9がその復元力により復元した状態を示す。
【0057】 第6実施例を図16を参照して説明する。この実施例のダンパ装置と第1実施 例のダンパ装置と相違しているところは、第1実施例のダンパ装置では、図1に 示すように短円筒状の第1本体7の内周面に通路11を設け、短円柱状の第2本 体8の外周面に第1及び第2凹部19、20を設けて、円柱状の遊動体9を第1 本体7の内周面の通路11に沿って移動させる構成としたが、第6実施例のダン パ装置では、図16に示すように円板状の第1本体7aの右側面に通路11を設 け、円板状の第2本体8の左側面に第1及び第2凹部19、20(図16には現 れていないが、第2本体8の右側面に現れている第1及び第2凹部19、20と 対称な形状のものを左側面に設けてある。)を設けて、球状の遊動体9を第1本 体7aの右側面の通路11を孔35aを中心として円周方向に沿って移動させる 構成としたところである。
【0058】 このダンパ装置は、図16に示すように、2つの第1本体7a、7bと第2本 体8とからなっており、第1本体7aの右側面に設けた通路11と第2本体8の 左側面に設けた第1及び第2凹部19、20(図には現れていない。)とが1つ の組を成して1つのダンパ機構を構成している。そして、第2本体8の右側面に 設けた第1及び第2凹部19、20とカップ状の第1本体7bの内側底面に設け た通路11(図には現れていないが第1本体7aの右側面に設けた通路11、段 部16等と同等のものを、第1本体7bの内側底面に設けてある。)とが1つの 組を成して1つのダンパ機構を構成している。この2つのダンパ機構の要部は、 左右対称の形状である。そして、第2本体8の中心位置の両側に突設してある軸 34a、34bが、第1本体7aに設けた孔35aと第1本体7bの設けた孔3 5bに夫々挿通すると共に、第2本体8が第1本体7bの内側にゆるく嵌挿され る。この状態で、第2本体8が第1本体7a、7bに対して回動自在であると共 に、第1本体7a、7bが固定機構(図示せず)によりある一定の間隔を隔てて 互いに結合される。
【0059】 このダンパ装置は、第1本体7a、7bを固定側に取付けて固定し、第2本体 8をこの第1本体7a、7bに対して回動させて使用する。そして、図16に示 す中心軸線33の矢印方向から第2本体8を見て、この第2本体8を反時計方向 に回転させるときに第1実施例と同様の制動トルクが働き、第2本体8を時計方 向に回転させるときは第1実施例と同様に上記制動トルクが働かないように構成 してある。なお、このダンパ装置には、第1実施例と同等の突出部12、第1及 び第2凸部13、14、小突起15、段部16を設けてあり、これらは第1実施 例と同等の作用をするので、同一図面符号で示しそれらの作用の説明を省略する 。
【0060】 ただし、第1乃至第6実施例において、第1本体7、28に2組の通路11と 、第2本体8、30に2組の第1凹部19、第2凹部20、24と、各通路11 に対して1本ずつ2組の遊動体9を設けたが、2組以外の1組又は3組以上の通 路、第1、第2凹部及び遊動体を設けたダンパ装置とすることができる。
【0061】 そして、第1、第2実施例の遊動体9の材質をゴムとし、第3実施例の第1本 体28の材質をゴムとしたが、要は、第1本体、第2本体及び遊動体のうちの少 なくとも1つをゴムとすることにより、遊動体が第1凹部と第2凹部との間を移 動することができるようにすればよい。そして、材質をゴムとしたが、ゴムの様 な弾性的性質を有するものであればよく、例えば、プラスチック、塩化ビニール 、ウレタン等でもよい。更に、材質をゴム様弾性体としてその弾性的性質を利用 する以外に、例えば押圧したときにゴムのような弾力性を持つように鉄等の金属 を中空に加工したものでもよく、このような加工方法により第1本体、第2本体 、遊動体のうちの少なくとも1つを形成することができる。
【0062】 また、第2実施例において、第2凹部24を第2本体8の周方向に長く形成し たが、第2凹部24を第2本体8の周方向に長く形成せずに、第1凹部19を第 2本体8の周方向に長く形成してもよいし、第1凹部19と第2凹部24の両方 を周方向に長く形成してもよい。
【0063】 更に、第1乃至第5実施例において、各通路11に対して遊動体9を1本ずつ 対応させたが、例えばダンパ装置の制動トルクを大きくとるために軸方向に長く 形成した場合(必ずしも軸方向に長く形成した場合に限らない。)は、各通路1 1に対して複数本の遊動体9を直列に並べて配置することができる。勿論、第6 実施例においても遊動体9を半径方向に複数個配置する構成とすることができる 。
【0064】 そして、1組の第1及び第2凹部に対して複数の遊動体9を対応させる場合、 各遊動体9を異なる直径とすることができるし、各遊動体9の弾性力を相違させ ることもできる。これにより、所望の制動トルクを得ることができる。そして、 例えば、図9に示す第3実施例において、直径が遊動体9の直径よりも小さく、 かつ弾性力が遊動体9の弾性力よりも大きい別個の遊動体と、長さがこの実施例 の1/2の遊動体9と、を直列に配置し、この2本の遊動体が段部16を通過す るときは2本の遊動体の制動トルクが発生し、この2本の遊動体が段部16の設 けられていない区間の通路11を通過するときは主に遊動体9の制動トルクが発 生するように構成することができる。これにより、2本の遊動体が段部16を通 過するときの制動トルクを段部16を通過しないときの制動トルクと比較して非 常に大きい制動トルクを得ることができる。
【0065】 また、第1乃至第5実施例の遊動体9を円柱としたが、軸方向の断面形状が楕 円又は多角形の柱状体とすることができるし、又は球とすることもできる。 更に、大きい制動力を発生させるためにダンパ装置を複数台連結して使用する ことができる。つまり、例えば、第1実施例の複数台のダンパ装置の各第1本体 7どうしを連結すると共に各第2本体8どうしを連結する。 更に、第10図に示すように、第1実施例の第1本体7内に、互いが軸部5を 中心にして90°回転方向にずれた状態で直列に連結されている2つの第2本体 8を装着することができる。
【0066】 そして、第1実施例では、第2本体8(蓋21)の回転に対向する制動トルク を発生する構造としたが、図には示さないが、第2本体8の直線方向の移動に対 抗する制動力を発生するダンパ装置とすることができる。つまり、外形が平板状 であり、表面に遊動体の通路を有する第1本体と、外形が平板状であり、第1本 体の通路に沿って第1本体に対して平行して動かすことができ、第1本体側の通 路側表面に第1凹部とこの第1凹部に連通する第2凹部とが通路の方向に沿って 設けられており、第1本体から離れる方向の第1凹部の深さが第2凹部の同方向 の深さよりも深く形成されている第2本体と、通路の表面と第2本体とに接触し た状態で第1凹部、第2凹部及び上記通路の表面が形成する空間内に収容されて いる遊動体と、からなっており、第1本体、第2本体、遊動体9のうちの少なく とも1つを弾性的性質を有する材料により形成することにより、第1凹部から第 2凹部側に向かう方向に第2本体を第1本体に対して通路に沿って平行して動か したとき、遊動体が第1凹部内に移動し、その方向と反対方向に第2本体を第1 本体に対して移動させたとき、遊動体が第2凹部内に移動するように構成したダ ンパ装置とすることができる。
【0067】 また、上記各実施例において、第2本体が第1本体に対して相対的に回動又は 移動するとき、この相対的な回動又は移動がびびり等を伴わずスムースに行われ るように、遊動体が接触する例えば通路11等の範囲に例えばフッ素、シリコン 油又は二流化モリブデン等を塗布するとよい。勿論、遊動体、第1本体、第2本 体のいずれかの部品若しくは全部の部品を上記フッ素等を練り込んで成形しても よい。
【0068】 更に、上記各実施例において、第1凹部及び第2凹部の断面の輪郭を2つの円 弧を連ねた形状としたが、これ以外の形状とすることができる。要は、深さの異 なる第1及び第2凹部が連通し、この第1及び第2凹部の間を遊動体が移動可能 な形状であれば良い。
【0069】
【考案の効果】
第1乃至第12の考案によると、遊動体が第2凹部に移動する方向に第2本体 を第1本体に対して相対的に動かしたとき(回転させたとき)の制動力(制動ト ルク)が、遊動体が第1凹部に移動する方向に第2本体を動かしたとき(回転さ せたとき)の制動力(制動トルク)よりも大きくなるように構成されている。従 って、第1実施例に示すように本考案のダンパ装置を洋式便器の蓋の蝶番に設け ることにより、蓋を閉じるときは、蓋に手を添えずに蓋の重みにより蓋がゆっく りと自然に閉じさせることができ、蓋を開けるときは、手で軽く開けられるよう にすることができると共に、図11に示す従来のダンパ装置のように一方クラッ チを設けなくて済むという効果がある。そして、従来のようにダンパ装置に油3 を使用していないので、油3を密封する必要がなく、油3による装置の汚れも解 消することができるという効果がある。
【0070】 第4、第5の考案によると、例えば第1実施例の図1のように便器の蓋が13 0°開いた状態で、第1凹部に移動している遊動体と係合する位置に第1凸部を 設けることにより、蓋がそれ以上に開かないようにするストッパの役目を果たす という効果がある。そして、蓋が閉じた状態となる回動位置で第2凹部に移動し ている遊動体と係合する位置に第2凸部を設けることにより、蓋が閉じる方向に それ以上回転しないようにすることができ、これにより閉蓋時に蓋と便器本体と が衝突しないようにすることができる。
【0071】 第6の考案によると、例えば第1実施例の図1のように便器の蓋が完全に閉じ る手前の角度から蓋が完全に閉じるまでの蓋の回動範囲と対応する遊動体の通過 する区間に段部を設けることにより、蓋がこの回動範囲を通過するときの制動ト ルクを増大させることができ、これにより、便器の蓋を閉蓋の少し手前から極め てゆっくりとした速度で閉じさせることができるという効果がある。そして、第 1実施例のように段部を傾斜部とすることにより、図5に示すように閉じた状態 の蓋を開けるとき、遊動体が傾斜部から外れる方向(図5の上方)に移動するの で、小さい力で蓋を持ち上げることができるという効果がある。
【0072】 第7の考案によると、例えば実施例のように蓋が開いた状態で遊動体が第1凸 部と当接しているが、遊動体が第2凸部側に移動しないように、図1に示すよう に通路に小突起を設けることにより、開いた状態の蓋が或る一定以下の力では閉 方向に回転しないようにすることができ、これにより112°の開蓋位置で蓋を 確実に止めておくことができるという効果がある。 第8の考案によると、大きさ、硬度の2つの要素のうち少なくとも1つの要素 が異なる2つ以上の遊動体を組み合わせて設けることにより、第1本体と第2本 体がこの2つ以上の遊動体を両側から押圧する力を自由に選択することができ、 これにより、所望の制動力(制動トルク)が得られるという効果がある。そして 、この2つ以上の遊動体が例えば実施例に示す傾斜部(段部)を通るようにした ときは、第1本体と第2本体とにより遊動体を両側から押し付ける押し込み量の 増加に伴って遊動体の制動トルクを加速度的に増加させることができ、これによ り、蓋が閉じるときの減速加速度を蓋が閉じる少し手前から増大させていくこと ができるという効果がある。
【0073】 第9の考案によると、所望の個数の遊動体を設けることにより、遊動体の個数 に応じた制動力(制動トルク)を得ることができるという効果がある。 第10の考案によると、第1凹部と第2凹部のうち少なくともいずれか一方を 通路に沿って長く形成することにより、制動力(制動トルク)の生じる第1本体 の第2本体に対する相対的な可動距離(回動範囲)を、通路の長さに加えてその 長く形成した凹部の長さの分だけ長くとることができるという効果がある。 第11の考案によると、遊動体を円柱状に形成することにより、第1の本体が 第2の本体に対して相対的に通路の方向に沿って動いたとき(回動したとき)、 遊動体をその動いた(回動した)方向に転動させることができる。つまり、遊動 体が移動する際に、滑りを少なくし、又は滑りを完全に無くすことができ、これ により第1、第2本体、遊動体の寿命を延ばすことができるという効果がある。 更に、第1本体の第2本体に対する相対的な動き(回動)をスムースに行わせる ことができるという効果もある。 第12の考案も第11の考案と同等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例において蓋が全開位置に
あるときのダンパ装置の断面図である。
【図2】同第1実施例におて蓋を全開位置から閉方向に
少し回転させたときのダンパ装置の断面図である。
【図3】同第1実施例において蓋を90°未満の開蓋位
置まで閉方向に回転させたときのダンパ装置の断面図で
ある。
【図4】同第1実施例において蓋を閉蓋位置の手前まで
閉方向に回転させたときのダンパ装置の断面図である。
【図5】同第1実施例において蓋を閉蓋位置まで閉方向
に回転させたときのダンパ装置の断面図である。
【図6】同第1実施例において蓋を閉蓋位置から開方向
に回転させたときのダンパ装置の断面図である。
【図7】同第1実施例のダンパ装置の分解斜視図であ
る。
【図8】この考案の第2実施例において蓋が全開位置に
あるときのダンパ装置の断面図である。
【図9】この考案の第3実施例において蓋が全開位置に
あるときのダンパ装置の断面図である。
【図10】この考案の他の実施例のダンパ装置の分解斜
視図である。
【図11】この考案の第4実施例において蓋を閉蓋位置
の手前まで閉方向に回転させたときのダンパ装置の断面
図である。
【図12】同第4実施例の蓋が全閉位置にあり遊動体が
段部に係合した状態のダンパ装置の断面図である。
【図13】同第4実施例の蓋が全閉位置にあり遊動体が
退避凹部内に移動した状態のダンパ装置の断面図であ
る。
【図14】この考案の第5実施例において蓋が全閉位置
にあり遊動体が退避凹部内に移動した状態のダンパ装置
の拡大断面図である。
【図15】同第5実施例の突条の拡大端面図である。
【図16】この考案の第6実施例のダンパ装置の分解斜
視図である。
【図17】従来のダンパ装置の原理図である。
【符号の説明】
7 第1本体 8 第2本体 9 遊動体 11 通路 13 第1凸部 14 第2凸部 15 小突起 16 段部 19 第1凹部 20 第2凹部 24 第2凹部 28 第1本体 30 第2本体 31 退避凹部 32 突条

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に下記遊動体の通路を有する第1本
    体と、第1本体の通路に沿って第1本体に対して相対的
    に動かすことができ表面に第1凹部とこの第1凹部に連
    通する第2凹部とが上記可動方向に沿って設けられてお
    り第1本体から離れる方向の第1凹部の深さが第2凹部
    の同方向の深さよりも深く形成されている第2本体と、
    上記通路の表面と第2本体とに接触した状態で第1凹
    部、第2凹部及び上記通路の表面が形成する空間内に収
    容されている遊動体と、からなり、第1本体、第2本
    体、上記遊動体のうちの少なくとも1つを弾性的性質を
    有する材料により形成することにより、第1凹部から第
    2凹部側に向かう方向に第2本体を第1本体に対して相
    対的に動かしたとき上記遊動体が第1凹部内に移動し、
    その方向と反対方向に第2本体を第1本体に対して相対
    的に移動させたとき上記遊動体が第2凹部内に移動する
    ように構成したことを特徴とするダンパ装置。
  2. 【請求項2】 内側に空洞部を有しこの空洞部を形成す
    る内側面に下記遊動体の通路が形成されている第1本体
    と、上記空洞部に収容され上記第1本体に対して相対的
    に上記通路に沿って回動自在であり外面に第1凹部とこ
    の第1凹部に連通する第2凹部とが上記回動方向に沿っ
    て設けられ上記回動の中心に向かう方向の第1凹部の深
    さが第2凹部の同方向の深さよりも深く形成されている
    第2本体と、上記通路の表面と上記第2本体とに接触し
    た状態で第1凹部、第2凹部及び上記通路の表面が形成
    する空間内に収容されている遊動体と、からなり、上記
    第1本体、上記第2本体、上記遊動体のうちの少なくと
    も1つを弾性的性質を有する材料により形成することに
    より、第2凹部から第1凹部側に向かう回転方向に第2
    本体を上記第1本体に対して相対的に回転させたとき上
    記遊動体が第2凹部内に移動し、その方向と反対方向に
    第2本体を第1本体に対して相対的に回転させたとき上
    記遊動体が第1凹部内に移動するように構成したことを
    特徴とするダンパ装置。
  3. 【請求項3】 外側面に下記遊動体の通路が形成されて
    いる第1本体と、内側に第1本体を収容する空洞部を有
    し第1本体に対して相対的に上記通路に沿って回動自在
    であり内面に第1凹部とこの第1凹部に連通する第2凹
    部とが上記回動方向に沿って設けられ上記回動の中心か
    ら離れる方向の第1凹部の深さが第2凹部の同方向の深
    さよりも深く形成されている第2本体と、上記通路の表
    面と第2本体とに接触した状態で第1凹部、第2凹部及
    び上記通路の表面が形成する空間内に収容されている遊
    動体と、からなり、第1本体、第2本体、上記遊動体の
    うちの少なくとも1つを弾性的性質を有する材料により
    形成することにより、第2凹部から第1凹部側に向かう
    回転方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転さ
    せたとき上記遊動体が第2凹部内に移動し、その方向と
    反対方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転さ
    せたとき上記遊動体が第1凹部内に移動するように構成
    したことを特徴とするダンパ装置。
  4. 【請求項4】 夫々が互いに所定の間隔を隔てて上記通
    路に突設されており、第1凹部から第2凹部側に向かう
    方向に第2本体を第1本体に対して相対的に動かしたと
    き第1凹部に移動している上記遊動体と係合して第2本
    体の上記方向の動きを停止させる第1凸部と、第2凹部
    から第1凹部側に向かう方向に第2本体を第1本体に対
    して相対的に動かしたとき第2凹部に移動している上記
    遊動体と係合して第2本体の上記方向の動きを停止させ
    る第2凸部と、を具備することを特徴とする請求項1に
    記載のダンパ装置。
  5. 【請求項5】 夫々が互いに所定の間隔を隔てて上記通
    路に突設されており、第1凹部から第2凹部側に向かう
    回転方向に第2本体を第1本体に対して相対的に回転さ
    せたとき第1凹部に移動している上記遊動体と係合して
    第2本体の上記方向の回転を停止させる第1凸部と、第
    2凹部から第1凹部側に向かう回転方向に第2本体を第
    1本体に対して相対的に回転させたとき第2凹部に移動
    している上記遊動体と係合して第2本体の上記方向の回
    転を停止させる第2凸部と、を具備することを特徴とす
    る請求項2又は3に記載のダンパ装置。
  6. 【請求項6】 第2本体側に突出する段部を上記通路の
    所定の区間に沿って設けたことを特徴とする請求項1、
    2又は3に記載のダンパ装置。
  7. 【請求項7】 第2本体側に突出する小突起を上記通路
    内に設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    のダンパ装置。
  8. 【請求項8】 上記遊動体が、大きさ、硬度の2つの要
    素のうち少なくとも1つの要素が異なる2つ以上の遊動
    体からなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    のダンパ装置。
  9. 【請求項9】 上記遊動体が、複数個の遊動体からなる
    ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のダンパ装
    置。
  10. 【請求項10】 第1凹部と第2凹部のうち少なくとも
    いずれか一方を上記通路に沿って長く形成したことを特
    徴とする請求項1、2又は3に記載のダンパ装置。
  11. 【請求項11】 上記遊動体が、円柱状でありその中心
    軸方向が上記通路の方向に対して直交すると共に、上記
    通路の表面に沿う方向に設けられていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3に記載のダンパ装置。
  12. 【請求項12】 上記遊動体が、球状であることを特徴
    とする請求項1、2又は3に記載のダンパ装置。
JP7985292U 1991-11-05 1992-10-22 ダンパ装置 Pending JPH0558994U (ja)

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