JP2003274070A - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP2003274070A
JP2003274070A JP2002069110A JP2002069110A JP2003274070A JP 2003274070 A JP2003274070 A JP 2003274070A JP 2002069110 A JP2002069110 A JP 2002069110A JP 2002069110 A JP2002069110 A JP 2002069110A JP 2003274070 A JP2003274070 A JP 2003274070A
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sliding
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electronic device
rib
angular displacement
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JP2002069110A
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Shigeru Kida
茂 木田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M1/00Substation equipment, e.g. for use by subscribers
    • H04M1/02Constructional features of telephone sets

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チルト動作部の重量に拘わらずチルト動作部
を希望する角度で保持し、保持力の低下を防止する電子
機器を提供する。 【解決手段】 表示部4を備えるパネルユニット部3が
電話機本体1に対して角変位自在に設けられ、パネルユ
ニット部3に連なる扇状のリブ12が、第1および第2
摺動部材15,23によって、角変位軸線両側から挟ま
れ、各摺動部材15,23は、リブ12を弾発的に面接
触する。リブ12は、各摺動部材15,23から摩擦力
が与えられる。パネルユニット部3は、自重によってパ
ネルユニット部3が角変位することを防止し、操作者が
希望する角変位位置に保持される。各摺動部材15,2
3がリブ12を広い範囲にわたって摺動するので、リブ
12の磨耗を少なくすることができ、摺動部分15a,
23aの摩擦力の低下を防止することができる。これに
よって摺動不良を生じることなく確実にパネルユニット
部3を保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶等の表示機能や
給紙機能を備えた電話機、ファクシミリ、携帯型情報機
器等の電子機器に係り、特に、電子機器の表示部及び給
紙部のチルト機構を簡単な構造で安定に行い、かつ表示
部及び給紙部の角度を安定に保持して良好な摺動性を得
ることにより、表示部及び給紙部の保持角度の調整を安
定にした電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶表示装置などによって実
現される表示部を有する電子機器において、その表示部
を操作者が希望する角度に調整することができるチルト
機構を備える電子機器がある。
【0003】たとえば、特開平9−160669号公報
に開示の従来技術では、チルト動作部のハウジング等の
合成樹脂製の回転結合部分に、軸穴および軸を設け、合
成樹脂製の非回転部材に一対の圧縮コイルバネを相互に
逆方向に、アジャスタによって圧縮調整可能に構成し、
チルト対象回転部材の軸穴または軸と非回転部材の軸ま
たは軸穴とを嵌合したチルト機構により、チルト動作部
が自重によって下方へ角変位しようとするのを阻止し、
かつ円滑に角変位させることができる保持力を、最適に
調整することができるように構成されている。
【0004】また、特開2000−227763号公報
では、チルト動作部である表示部を、円弧形状またはU
字形状の断面形状をした角度保持手段の摺動部分と本体
ケースユニットの一部であるプリント基板の摺動面との
圧接力を一定にする角度保持手段によって、電子機器本
体に対するチルト角を保持することができるように構成
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平9−160
669号公報に示される従来の技術では、圧縮コイルバ
ネのバネ力をアジャスタの位置の変化によって調整し、
回転部材と非回転部材との接触部の摩擦力を変化させ、
これによってチルト動作部を希望するチルト角に維持
し、かつ円滑にチルト動作させることができる機構を達
成しようとするものであるが、チルト機構を備えた表示
部が大型化し、それに伴って重量が大きくなると、前記
圧縮コイルバネのバネ力を大きくして、回転部材と非回
転部材との接触部の摩擦力を大きくする必要があるが、
前記圧縮コイルバネのバネ力の増大によって、回転部材
および非回転部材の強度も大きくしなければならず、構
成が大型化し、構成も複雑化してしまうという問題があ
る。また圧縮コイルばねのばね力の増大によって、チル
ト動作部を角変位させるための外力が大きくなり、円滑
な角変位ができないという問題がある。また回転部材と
非回転部材との接触部分での磨耗量が大きく、接触部分
が磨耗することによって摩擦係数が低下し、保持力が低
下するという問題がある。
【0006】また、特開2000−227763号公報
に開示の電子機器では、チルト角の大小に関わらず、摺
動用ゴムは、常にプリント基板と線接触状態になるた
め、摺動面との圧接力は一定になり、チルト角が小さい
とき、つまり表示部が低角度で位置したときのブレーキ
保持力が弱く、更に部品のばらつきや周囲温度や湿度の
変化及び、チルト機能の使用累積回数の増大に伴って、
部品の摩耗が進んだり、表面の摩擦係数が変化したりす
ることでチルト機構の保持力が更に減少して、電子機器
や設置台に操作者の身体の一部が接触する等の僅かな衝
撃が作用しても、チルト動作部は自重によって表示部を
閉じてしまうばかりでなく、ショック音を発するという
問題がある。
【0007】したがって本発明の目的は、チルト動作部
の重量に拘わらずチルト動作部を希望する角度で保持
し、保持力の低下を防止して円滑に角変位させることが
できる電子機器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子機器本体
と、電子機器本体に、角変位自在に支持位置で支持され
るチルト動作部と、チルト動作部から角変位軸線に垂直
な方向に突出する突出部材と、支持位置とは異なる位置
で、突出部材に弾発的に面接触する摺動部材を有する位
置保持手段とを含むことを特徴とする電子機器である。
【0009】本発明に従えば、電子機器本体に支持され
るチルト動作部が、電子機器本体に対して角変位する
と、チルト動作部とともに突出部材が角変位する。突出
部材には、角変位するための外力と反対の方向に摩擦力
が、摺動部材によって与えられる。突出部材に連なるチ
ルト動作部は、摺動部材によって与えられる摩擦力を超
える外力が与えられるまで、その変位が阻止され、摩擦
力を超える外力が与えられると、その変位が許容され
る。自重によって与えられる外力よりも、摺動部材によ
って与えられる摩擦力が大きく設定されることによっ
て、自重によってチルト動作部が不所望に角変位するこ
とを防止することができる。
【0010】さらに本発明では、突出部材と摺動部材と
を線接触させるのではなく、面接触させた状態で、突出
部材を角変位させることによって、突出部材と摺動部材
とを広範囲に摺動させることができる。これによって突
出部材と摺動部材とが線接触する場合に比べて、摺動部
材および突出部材の摺動による磨耗量を低減することが
できる。仮に突出部材および摺動部材が磨耗したとして
も、その磨耗による突出部材と摺動部材との間の摩擦力
の変化を小さく抑えることができる。したがってチルト
動作部の角変位動作が、長期間繰り返されたとしても、
摩擦力が低下することを防ぎ、たとえば自重によってチ
ルト動作部が角変位することを防止して、チルト動作部
を任意の角度で保持する保持力を維持することができ
る。
【0011】またチルト動作部の支持位置とは異なる位
置で突出部材と摺動部材とが接触するので、チルト動作
部の支持位置に角変位方向以外の方向に外力が作用する
ことを防止することができる。これによってチルト動作
部の支持位置部分が損傷することを防止することができ
る。
【0012】また本発明は、突出部材は、前記角変位軸
線を中心とする円弧状の外周面を有することを特徴とす
る。
【0013】本発明に従えば、突出部材が前記角変位軸
線を中心とする円弧状の外周面を有するので、突出部材
としてチルト動作部の角変位を保持するために必要な最
低強度を得たうえで、角変位するために必要とされる必
要とされる占有領域を有効的に利用することができ、占
有領域を小さくすることができる。したがって突出部材
の強度を保ったうえで、電気機器を小型化することがで
きる。
【0014】また本発明は、チルト動作部は、突出部材
に関して、軸線方向に対称に配置される支持位置で角変
位自在に支持されていることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、突出部材に対して対称に
支持位置が配置されるので、チルト動作部が角変位する
ときに、突出部材から与えられる反力が支持位置に均等
に与えられる。これによってチルト動作部にねじれる力
が生じることを防止し、チルト動作部の角変位を円滑に
行うことができる。また一箇所の支持位置で集中的に外
力を受けることを防止して、支持位置での破損を防止す
ることができる。
【0016】また本発明は、摺動部材における突出部材
に摺動される摺動部分と、突出部材における摺動部材に
摺動される摺動部分との少なくともいずれか一方は、粗
面状に形成されることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、各摺動部分の少なくとも
いずれか一方が粗面状に形成されることによって、突出
部材と摺動部材との摩擦係数を大きくすることができ、
これによって、摩擦係数と摺動部材が突出部材を押圧す
る押圧力との積となる摩擦力を大きくすることができ
る。これによってチルト動作部の重量が大きい場合であ
っても、チルト動作部の自重による角変位を防止するこ
とができる。
【0018】また本発明は、摺動部材における突出部材
に摺動される摺動部分と、突出部材における摺動部材に
摺動される摺動部分との少なくともいずれか一方は、相
互の摩擦係数が、チルト動作部の自重による変位を防止
できる摩擦力が得られる程度に大きい材料から成ること
を特徴とする。
【0019】本発明に従えば、各摺動部分が互いに面接
触することによって、チルト動作部の自重による角変位
を防止できる摩擦力が得られるので、チルト動作部は、
自重による外力に抗する摩擦力によって角変位が防止さ
れ、チルト動作部を任意の角変位位置に保持することが
できる。
【0020】また本発明は、摺動部材における突出部材
に摺動される摺動部分と、突出部材における摺動部材に
摺動される摺動部分との少なくともいずれか一方には、
複数の凸部が形成され、各凸部は、周方向に非対称に形
成されることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、一方の摺動部分に形成さ
れる各凸部に他方の摺動部分が接触した状態で、突出部
材が周方向に角変位するので、他方の摺動部分は、周方
向一方に角変位するときには周方向他方側から各凸部を
乗り越えて角変位し、周方向他方に変位するときには周
方向一方側から各凸部を乗り越えて角変位する。このと
き各凸部が周方向に非対称に形成されるので、他方の摺
動部分が凸部を乗り越える時の接触状態が角変位方向に
よって異なり、周方向一方に変位する場合と周方向他方
側に変位する場合とで摩擦係数を変えることができる。
【0022】また本発明は、摺動部材における突出部材
に摺動される摺動部分と、突出部材における摺動部材に
摺動される摺動部分との少なくともいずれか一方は、チ
ルト動作部の角度位置によって、相互の摩擦係数が変化
するように構成されていることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、各摺動部分の少なくとも
いずれか一方がチルト動作部の角度位置に応じて相互の
摩擦係数が変化するように構成されることによって、突
出部材と摺動部材とによって生じる摩擦力を、チルト動
作部の角度位置に応じて変化させることができる。これ
によってチルト動作部の角度位置に応じて、チルト動作
部が角変位するために必要な外力の大きさを変化させる
ことができる。摩擦係数を大きくした領域に応じた角度
位置にチルト動作部が配置された場合には、角変位する
ために大きな外力が必要である。また摩擦係数を小さく
した領域に応じた角度位置にチルト動作部が配置された
場合には、小さな外力で角変位する。このようにチルト
動作部の角度位置に応じて、角変位するために必要な外
力の大きさを変化させることができ、利便性を向上させ
ることができる。
【0024】また本発明は、前記摩擦係数は、電子機器
の設置時におけるチルト動作部の重心位置が、角変位軸
線を含む鉛直な平面から遠ざかるにつれて大きくなるよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0025】チルト動作部は、その重心位置が角変位軸
線を含む鉛直な平面から遠ざかるにつれて、水平方向に
向かって変位し、自重によってチルト動作部に与えられ
る外力が大きくなる。本発明に従えば、チルト動作部が
前記鉛直な平面から遠ざかるにつれて摩擦係数を大きく
して、摩擦力が大きくなるように構成することができ
る。これによってチルト動作部が水平方向に向かって変
位するにつれて、チルト動作部に与えられる外力の増大
に応じて摩擦力を大きくすることができ、チルト動作部
の角変位を確実に阻止することができる。これによって
簡単な構成で、チルト動作部の角変位位置に拘わらず、
希望する角度に傾斜させたチルト動作部を確実に保持す
ることができる。
【0026】また本発明は、位置保持手段は、摺動部材
に、軸線方向で突出部材に向う付勢方向に、ばね力を与
えるばね力発生部であって、摺動部材が付勢方向上流側
に配置されるにつれて大きなばね力を摺動部材に与える
ばね力発生部を有し、突出部材における摺動部材に摺動
される摺動部分の表面と、摺動部材における突出部材に
摺動される摺動部分の表面との少なくともいずれか一方
は、周方向一方に向かうにつれて、軸線方向一方に傾斜
して形成されることを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、摺動部材は、ばね力発生
部によって軸線方向にばね力が与えられ、突出部材を面
接触し、突出部材が角変位することによって突出部材を
摺動する。互いの摺動部分の表面のうちの少なくともい
ずれか一方が傾斜して設けられるので、突出部材が周方
向一方に角変位することによって、突出部材の摺動部分
に摺動する摺動部材は、表面となる傾斜面に沿って摺動
して軸線方向一方に向かう。軸線方向と付勢方向とは同
方向であるので、摺動部材が軸線方向に移動することに
よって、摺動部材は付勢方向に変位する。
【0028】摺動部材が付勢方向上流側に変位するよっ
て、ばね力発生部によって与えられるばね力が大きくな
る。これによって摺動部材が突出部材を押圧する押圧力
が大きくなり摩擦力を大きくすることができる。また摺
動部材が付勢方向下流側に変位することによって摩擦力
を小さくすることができる。
【0029】このように突出部材が角変位する方向に応
じて、摺動部材が突出部材に与える押圧力を変化させる
ことによって、摩擦力を変化させることができ、チルト
動作部の変位を保持する機構が大型化することなく、簡
単な構成によってチルト動作部の状態に応じて適切な摩
擦力を与えることができる。
【0030】また本発明は、位置保持手段は、突出部材
を軸線方向両側から弾発的に挟持する2つの摺動部材を
有することを特徴とする。
【0031】本発明に従えば、突出部材は、軸線方向に
対向する2つの摺動部材によって両側から挟持されるこ
とによって、軸線方向に変位することが防止される。こ
れによって摺動部材が突出部材に大きい押圧力を与えて
も、突出部材が軸線方向に変形することを防止すること
ができ、大きい押圧力を突出部材に与えることができ
る。これによって摩擦力を大きくすることができ、した
がってチルト動作部の自重が大きい場合であっても、自
重によるチルト動作部の角変位を防止することができ
る。また2つの摺動部材が突出部材を軸線方向両側から
挟むので、突出部材と摺動部材を含むチルト動作部を保
持するための機構が大型化することなく、大きな摩擦力
を生じさせることができる。
【0032】また突出部材が軸線方向に変形することが
防止されるので、チルト動作部にねじれる力が生じるこ
とを防止することができ、チルト動作部およびチルト動
作部の支持位置部分がねじれによって破損することを防
止することができる。
【0033】また本発明は、位置保持手段は、2つの摺
動部材が1つの保持部材に保持されてユニット化されて
いることを特徴とする。
【0034】本発明に従えば、2つの摺動部材は、保持
部材に保持されてユニット化される構成であるので、2
つの摺動部材が予め定められる位置関係に保持される保
持部材を電子機器に配置することによって、2つの摺動
部材の位置関係を調整して電子機器に配置する必要がな
い。これによって電子機器の組立ておよび保守を容易に
することができる。
【0035】また本発明は、保持部材は、可撓性および
弾発性を有し、保持部材の弾性回復力によって、各摺動
部材で突出部材を弾発的に挟持することを特徴とする。
【0036】本発明に従えば、保持部材が、可撓性およ
び弾発性を有し、保持部材の弾性回復力によって、突出
部材を2つの摺動部材で挟持する構成であるので、摺動
部材に弾発性を与えるための手段を兼用することがで
き、圧縮コイルばねなどのばね力発生部を別途に必要と
しない。これによって構造を単純化することができると
ともに、電子機器の組立ておよび保守をさらに容易にす
ることができる。
【0037】また本発明は、突出部材の軸線方向寸法
は、半径方向外方側部分に比べて半径方向内方側部分が
大きく形成されることを特徴とする。
【0038】本発明に従えば、突出部材の軸線方向寸法
は、半径方向外方に比べて半径方向内方側部分が大きく
形成される構成であるので、突出部材全体の材料が少な
く、重量を抑えたうえで、突出部材の強度を大きくする
ことができる。これによってチルト動作部の重量が大き
い場合であっても、突出部材が変形および破損すること
を防止することができる。
【0039】また本発明は、位置保持手段は、摺動部材
に、角変位軸線と平行な方向な突出部材に向う付勢方向
に、ばね力を与えるばね力発生部と、ばね力発生部によ
って与えられるばね力によって、摺動部材が突出部材を
押圧する押圧力を、突出部材が周方向一方へ角変位する
ときと、周方向他方へ角変位するときとで変化させる押
圧力変化部とを有することを特徴とする。
【0040】本発明に従えば、押圧力変化部は、摺動部
材が突出部材を押圧する押圧力を変化させ、突出部材が
周方向一方に角変位するときと周方向他方に角変位する
ときとで、その押圧力を変化させる。このように突出部
材が角変位する方向に応じて、摺動部材が突出部材に与
える押圧力を変化させることによって、摩擦力を変化さ
せることができ、チルト動作部の変位を保持する機構が
大型化することなく、簡単な構成によってチルト動作部
の状態に応じて適切な摩擦力を与えることができる。
【0041】また本発明は、前記押圧力変化部は、電子
機器本体に設けられる固定ガイドおよび摺動部材に設け
られる摺動部材ガイドを備え、固定ガイドおよび摺動部
材ガイドは、周方向に互いに当接し、少なくともいずれ
か一方のガイドは、いずれか他方のガイドを、周方向一
方へ向かうにつれて軸線方向一方へ案内することを特徴
とする。
【0042】本発明に従えば、摺動部材は、突出部材が
周方向一方に角変位するとともに周方向一方に移動す
る。摺動部材が周方向一方に移動すると、摺動部材に設
けられる摺動部材ガイドが固定ガイドに案内され、摺動
部材ガイドとともに摺動部材が軸線方向一方に変位され
る。したがって突出部材が周方向一方に角変位する場合
に、摺動部材は軸線方向一方に変位する。軸線方向と付
勢方向とは同方向であるので、摺動部材が軸線方向に移
動することによって、摺動部材は付勢方向に変位する。
【0043】摺動部材が付勢方向上流側に変位すること
によって、摺動部材が突出部材から離される。これによ
って摺動部材が突出部材を押圧する押圧力が小さくなり
摩擦力を小さくすることができる。また摺動部材が付勢
方向下流側に変位することによって摩擦力を大きくする
ことができる。
【0044】このように突出部材が角変位する方向に応
じて、摺動部材が突出部材に与える押圧力を変化させる
ことによって、摩擦力を変化させることができ、チルト
動作部の変位を保持する機構が大型化することなく、簡
単な構成によってチルト動作部の状態に応じて適切な摩
擦力を与えることができる。
【0045】また本発明は、前記押圧力変化部は、電子
機器の設置時におけるチルト動作部の重心位置が、角変
位軸線を含む鉛直な平面から遠ざかる方向に変位させる
ときの押圧力が、電子機器の設置時におけるチルト動作
部の重心位置が、角変位軸線を含む鉛直な平面に近づく
方向に変位させるときの押圧力よりも大きくなるように
構成されていることを特徴とする。
【0046】チルト動作部は、その重心位置が角変位軸
線を含む鉛直な平面から遠ざかるにつれて、水平方向に
向かって変位し、自重によってチルト動作部に与えられ
る外力が大きくなる。本発明に従えば、チルト動作部が
前記鉛直な平面から遠ざかるにつれて押圧力を大きく
し、摩擦力が大きくなるように構成することができる。
これによってチルト動作部が水平方向に向かって変位す
るにつれて、チルト動作部に与えられる外力の増大に応
じて摩擦力を大きくすることができ、チルト動作部の角
変位を確実に阻止することができる。これによって簡単
な構成で、チルト動作部の角変位位置に拘わらず、希望
する角度に傾斜させたチルト動作部を確実に保持するこ
とができる。
【0047】また本発明は、前記チルト動作部は、画像
を表示する表示手段を有することを特徴とする。
【0048】本発明に従えば、前記チルト動作部が画像
を表示する表示手段を有するので、操作者が表示画面を
確認しやすい位置に前記チルト動作部を角変位させるこ
とができる。また上述のように前記チルト動作部の重量
および角変位位置に拘わらず、希望位置に配置すること
ができるので、表示手段が大型化したとしても好適に用
いることができる。
【0049】また本発明は、前記チルト動作部は、電子
機器本体外部から電子機器本体に用紙を取り入れる給紙
部を有することを特徴とする。
【0050】本発明に従えば、前記チルト動作部が給紙
部を有することによって、給紙部を角変位させることが
でき、用紙を収納する可動位置と用紙を収納せず装置に
近接して配置される非可動位置とで角変位させることが
できる。これによって非可動状態の電子機器を小型化す
ることができる。また用紙の枚数が増加したとしても、
チルト動作部が積載物の重力によって角変位することが
なく好適に用いることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施のファク
シミリ機能を備える電話機1の外観を示す斜視図であ
る。電子機器である電話機1は、電話機本体2の筐体を
構成する下キャビネット部2aおよび上キャビネット部
2bと、電話機本体2に角変位自在に設けられるチルト
動作部となるパネルユニット部3とを含んで構成され
る。パネルユニット部3は、略矩形板状に形成され、液
晶表示素子などから成る表示部4を備える。パネルユニ
ット部3は、上キャビネット部2b寄りの面が裏面11
となり、裏面11と反対の面が表の面9となる。パネル
ユニット部3の表の面9には表示面が設けられる。
【0052】パネルユニット部3は、その上キャビネッ
ト部2b寄りの基端部3aに、パネルユニット部3を角
変位自在に形成するための回転軸受6が設けられる。パ
ネルユニット部3の回転軸受6は、上キャビネット部2
bに軸支され、パネルユニット部3の支持位置部分とな
る。この回転軸受6をパネルユニット部3の角変位軸線
Xが通る。パネルユニット部3は、予め定められる角度
範囲内で任意の角度位置に角変位可能であるとともに、
任意の角度位置で保持可能に構成され、後述するチルト
機構が構成される。角変位するパネルユニット部3の角
変位を妨げることのないように、上キャビネット部2b
には、パネルユニット部3が角変位するために必要とさ
れる占有空間を除いた部分に形成される。
【0053】たとえばパネルユニット部3の基端部3b
とは反対側の他側部3bを手指によって上キャビネット
部2bから離れる開方向A1に外力を与えることによっ
てパネルユニット部3を開くことができ、パネルユニッ
ト部3の他側部3bを手指によって上キャビネット部2
bに近づく閉方向A2に外力を与えることによってパネ
ルユニット部3を閉じることができる。
【0054】このように電話機1は、パネルユニット部
3を角変位させる外力が操作者によって与えられること
によって、操作者が表示部4を見やすい角度位置にパネ
ルユニット部3を角変位軸線まわりに角変位させ、その
角度位置で保持することができるように構成される。
【0055】また電話機1は、ファクシミリ電話機とし
ての機能を有し、電話回線などを介して与えられる画像
データに基づいて画像形成可能に構成され、画像を形成
するための媒体となる用紙を電話機本体内に給紙するた
めの給紙部10を有する。給紙部10は、前記パネルユ
ニット部3と同様に、電話機本体2に対して角変位自在
に設けられる。給紙部10は、板状に形成され、基端部
10aに設けられる回転軸受が下キャビネット部2aま
たは上キャビネット部2bに軸支される。給紙部10も
また、操作者が臨む角度位置で保持可能に形成される。
たとえば給紙部10は、操作性および設置場所に適した
角度に角変位可能に構成される。電話機1は、その他に
基本的な構成を有し、たとえば電話機1外部から電話番
号入力および応答命令などの動作を入力するための電話
操作キー部8とハンドセット部5とを含んで構成され
る。
【0056】図2は、電話機1の裏面側を見てパネルユ
ニット部3付近を拡大して示す斜視図である。図3は、
図2に示す電話機1のIII−III切断面線から見た
断面図である。本発明では、角変位軸線Xを中心として
角変位する方向を周方向Aとし、さらにパネルユニット
部3を上部キャビネット部2bから遠ざける周方向一方
を開方向A1とし、パネルユニット部3を上部キャビネ
ット部2bに近づける周方向他方A2を閉方向とし、開
方向A1と閉方向A2とをまとめて周方向Aとする。パ
ネルユニット部3は、閉方向A1に向かうにつれて水平
位置に移動し、開方向A1に向かうにつれてその重心が
角変位軸線を含む鉛直位置に移動する。また角変位軸線
Xと平行な方向に延びる方向を軸線方向Bとする。
【0057】パネルユニット部3は、その基端部3aに
2つの回転軸受6a,6bが設けられ、各回転軸受6
a,6bは、基端部3aの軸線方向X両側部分に配置さ
れる。また上部キャビネット部2bは、各回転軸受6
a,6bに対向する位置に、各回転軸受6a,6bを軸
支するための軸部7a,7bが形成される。パネルユニ
ット部3は、2つの回転軸受6a,6bが各軸部7a,
7bにそれぞれ軸支されることによって、角変位自在に
構成される。2つの回転軸受6a,6bは角変位軸線X
に並び、角変位軸線Xは2つの回転軸受6a,6bをと
もに挿通して延びる。これによってパネルユニット部3
は、角変位軸線X周りに角変位自在に設けられる。
【0058】また電話機1は、パネルユニット部3の裏
面11側に、パネルユニット部3から突出するリブ12
と、リブ12を軸線方向Bに押圧し、弾発的に面接触す
る摺動部材15とを有する。リブ12は、パネルユニッ
ト部3の裏面11から垂直に突出し、角変位軸線Xに垂
直に配置される板状の突出部材である。リブ12は、リ
ング円板をその半径線を含む2つの平面で切り欠いた扇
形板状に形成され、中心からの半径が異なり、角度が等
しい2つの円弧と、2つの円弧の各端部をそれぞれ結ぶ
2つの縁辺によって囲まれる側面を軸線方向両側に有す
る。この各側面は、角変位軸線Xに垂直な面に形成され
る。またリブ12は、角変位軸線Xを中心とする円弧状
の外周面26と、角変位軸線Xを中心とする円弧状の内
周面27とを有する。
【0059】リブ12は、パネルユニット部3の基端部
3aから離れた位置から突出し、たとえばパネルユニッ
ト部3の幅方向および長手方向中央部分から突出して2
つの回転軸受6a,6bの軸線方向B中央位置に配置さ
れる。言換えるとリブ12を含み、角変位軸線Xに垂直
な仮想平面に対して、2つの回転軸受6a,6bが軸線
方向Bに対称に配置される。またリブ12は、摺動部材
15が取り除かれた状態で周方向一方側端部13がパネ
ルユニット部3に連なり、周方向他方側端部14が遊端
となる片持ちに支持される。またリブ12の軸線方向寸
法は、半径方向外方側部分に比べて半径方向内方側部分
が大きく形成される。これによってリブ12の強度を向
上することができる。
【0060】リブ12は、たとえばポリスチレンなどの
合成樹脂から成り、成形加工によって形成される。リブ
12は、パネルユニット部3に一体に成形されてもよ
く、またパネルユニット部3とは、異なる材質、形状お
よび製造方法によって形成された後、パネルユニット部
3に取付られてもよい。リブ12は、上述する扇状でな
くてもよく、たとえば角変位軸線Xを中心とする円板を
その半径線を含む2つの平面で切り掛かれる円弧形状で
あってもよい。このような円弧形状に形成されることに
よって、より強度を向上させることができる。
【0061】本発明の実施の形態では、リブ12と摺動
する第1摺動部材15および第2摺動部材23が設けら
れる。各摺動部材15,23は、位置保持手段18を構
成する一要素となる。この位置保持手段18とリブ12
とを含んでチルト機構を構成する。位置保持手段18
は、第1および第2摺動部材15,23と、第1摺動部
材15にばね力を与える圧縮コイルばね16と、第1摺
動部材15および圧縮コイルばね16を収容する付勢ケ
ース17とを含んで構成される。
【0062】付勢ケース17は、外形が大略的に直方体
状に形成され、第1摺動部材15および圧縮コイルばね
16を収容する。付勢ケース17は、上部キャビネット
部2bに固定され、リブ12に臨んで開放する開口が設
けられる。付勢ケース17は、第1摺動部材15を軸線
方向Bに変位可能に案内し、付勢ケース17に収容され
る第1摺動部材15は、付勢ケース17のリブ12に臨
む開口から突出し、リブ12に面接触する。リブ12と
第1摺動部材15とは、パネルユニット部3の基端部3
aとは異なる位置で接触し、特に角変位軸線Xから半径
方向Cに離反した位置で接触する。またリブ12と第1
摺動部材15とは、パネルユニット部3が角変位可能な
角度範囲内における角度位置すべてで、リブ12と第1
摺動部材15とが面接触する。
【0063】付勢ケース17は、上キャビネット部2b
に配置される底壁部と、底壁部から立設し軸線方向Bに
延びる一対の側壁部19,20と、一対の側壁部19,
20に連なり、底壁部に対向し、底壁部と平行に配置さ
れる蓋壁部22と、底壁部から立設し一対の側壁部のリ
ブ反対側端部に連なる端壁部21とを有し、各壁部はそ
れぞれ板状に形成される。側壁部19,20には、図3
に示すように、第1摺動部材15をリブ12に向けて円
滑に案内するために側壁部19,20から付勢ケース内
方に突出するガイド部19a,20aが設けられてもよ
い、これによって第1摺動部材15は、ガタなく軸線方
向Bに案内される。
【0064】圧縮コイルばね16は、第1摺動部材15
に軸線方向Bに向かう付勢方向にばね力を与えるばね力
発生部であって、第1摺動部材15が付勢方向上流側に
配置されるにつれて大きなばね力を第1摺動部材15に
与える。具体的には圧縮コイルばね16は、自然状態か
ら圧縮された状態で付勢ケース17に軸線方向Bと同軸
に収容され、一端部16aが第1摺動部材15に接し、
他端部16bが付勢ケース17の端壁部21に接する。
圧縮コイルばね16は、復元力によって第1摺動部材1
5をリブ12に向けて軸線方向Bに弾発的に押圧する。
このようにばね力発生部として圧縮コイルばね16を用
いることによって、リブ12および第1摺動部材15な
どの磨耗による軸線方向Bの寸法変化の影響によって、
ばね力の変化が生じにくく、安定して第1摺動部材15
を押圧することができる。
【0065】第1摺動部材15は略4角柱形状に形成さ
れる角柱部分24と角柱部分24から軸線方向Bに突出
する軸部分25とが設けられる。軸部分25は、円柱状
に形成され、圧縮コイルばね16の内周径よりも小さい
外周径を有する。第1摺動部材15は、軸部分25が圧
縮コイルばね16に挿通した状態で、付勢ケース17に
収容され、角柱部分24がリブ12に臨み、軸部分25
が軸線方向Bに延びる。圧縮コイルばね16は、角柱部
分24のリブ12と臨む面と反対側の端面に当接する。
軸部分25の先端部は、端壁部21に設けられる挿通孔
21aを挿通し、付勢ケース17から突出する。第1摺
動部材15の角柱部分24は、底壁部、2つの側壁部1
9,20および蓋壁部22に囲まれる空間に配置され
る。軸線方向以外の方向に大きく変位することが防止さ
れる。
【0066】また圧縮コイルばね16が第1摺動部材1
5に与えるばね力を調整する押圧力変化部を有してもよ
く、たとえば軸部分25に外ねじが設けられるねじ部が
形成されてもよい。ねじ部にナットを螺着させることに
よって、圧縮コイルばね16の一端部16aが当接する
位置を調整して、圧縮コイルばね16が第1摺動部材1
5を押圧するばね力を変化させることができる。このよ
うな押圧力変化部によって、第1摺動部材15がリブ1
2を押圧する押圧力を調整可能に構成されてもよい。
【0067】蓋壁部22は、各側壁部19,20の軸線
方向Bのリブ12寄りに部分的に形成される。したがっ
て各側壁部19,20の軸線方向Bのリブ反対側部分
は、パネルユニット部3に向かって開放され、付勢ケー
ス17に収容される圧縮コイルばね16および摺動部材
15を操作者が目視可能に形成される。
【0068】本実施の形態では、さらに第1摺動部材1
5とは異なる第2摺動部材23を有する。第2摺動部材
23は、第1摺動部材15にリブ12を挟んで軸線方向
Bに対向して配置される。たとえば第2摺動部材23
は、上キャビネット部2bに固定され、リブ12に近接
または面接触した状態で配置される。第1押圧部材15
が軸線方向Bにリブ12を押圧することで、第1および
第2摺動部材15,23は協働してリブ12を軸線方向
Bに挟む。
【0069】第1および第2摺動部材15,23のリブ
12を摺動する部分である摺動部分15a,23aの表
面は、大略的に見て平面状に形成される。また第1およ
び第2摺動部材15、23に摺動するリブ12の摺動部
分12a,12bは、軸線方向両側の側部に設けられ、
その表面が大略的に見て平面状に形成される。リブ12
と各摺動部材15,23の摺動部分15a,23aは、
その互いの平面が面接触する。
【0070】リブ12の摺動部分12a,12bは、周
方向に延び、各摺動部材15、23の摺動部分15a,
23aの表面の面積よりも大きく設けられる。また各摺
動部材15、23の摺動部分15a,23aは、残余の
摺動部材本体よりも摩擦係数が高くなる材料によって構
成される。たとえば摺動部材本体に薄いシート状の材料
が接着剤などによって接着されることによって、摺動部
分15a,23aが実現される。この材料は、たとえば
コルクの粉末を混合したシート状ゴムが用いられる。本
実施の形態の各摺動部材15,23は、その摺動部分1
5a,23aが接触時の摩擦係数が高く、可撓性および
弾発性を有する材料によって実現され、その摺動部分を
除く本体部分が摺動部分15a,23aよりも剛性の高
い材料によって実現される。少なくとも摺動部分15
a,23aは、パネルユニット部3の自重による角変位
を防止できる摩擦力が得られる摩擦係数に設定される。
【0071】また上部キャビネット部2bは、リブ12
を収容する収容凹所28が形成される。収容凹所28
は、リブ12に対向する位置に設けられ、角変位軸線X
に垂直な方向に上部キャビネット部2bが切り欠かれて
形成される。上部キャビネット部2bは、収容凹所28
によって、パネルユニット部3が閉方向A2に向かう間
に、上部キャビネット部2bがリブ12の角変位を阻害
しないように設けられる。またパネルユニット部3に
は、操作者が手指を掛ける凹所または凸部が形成される
ことが好ましく、これによって操作者が前記凹所または
凸部に手をかけて角変位外力を容易に与えることができ
る。
【0072】以上のような構成によれば、操作者がパネ
ルユニット部3の先端部3bに指を掛け、パネルユニッ
ト部3を角変位軸線まわりに周方向Aに外力を与えるこ
とによって、パネルユニット部3は、角変位し操作者の
望む角度位置に保持されるチルト機構を構成する。
【0073】図2に示すように、付勢ユニット17に収
容される圧縮コイルばね16は、自然状態に復元しよう
として、両端部に弾発的にばね力を与える。圧縮コイル
ばね16の他端部16bは、付勢ケース17の端壁部2
1によって変位が阻止されるので、圧縮コイルばね16
は、その一端部16aに当接する第1摺動部材15の角
柱部24を軸線方向Bにばね力を与える。このとき圧縮
コイルばね16は、軸部分25を半径方向内方に通した
状態で変形するので、軸部分25と当接し、軸線方向B
以外の方向に変形しても軸部分25から抜け出ることが
防止される。
【0074】圧縮コイルばね16によって、ばね力が与
えられた第1摺動部材15は、付勢ケース17のリブ側
の開口からリブ12に向かって突出し、リブ12に弾発
的に面接触する。リブ12は、第1摺動部材15によっ
て軸線方向一方側から押圧されると、軸線方向一方側か
ら第2摺動部材23を押圧する。このときリブ12は、
第2摺動部材23から第2摺動部材23を押圧した力に
等しい反力を受ける。これによってリブ12は、第1お
よび第2摺動部材15,23から軸線方向両側に押圧さ
れる。第1摺動部材15を押圧することによって、第1
および第2摺動部材15,23がリブ12と面接触する
ので、第1摺動部材15のみの場合に比べて、大きい摩
擦力が生じる。
【0075】両側から押圧されたリブ12は、その側面
に垂直な方向に作用する垂直抗力を受ける。この垂直抗
力は、圧縮コイルばね16によって与えるので、パネル
ユニット部3の角変位位置およびパネルユニット部3の
重力に拘わらず、第1摺動部材15の位置が一定であれ
ば同じ値となる。
【0076】第1摺動部材15は、付勢ケース17を介
して上キャビネット部2bに固定され、また第2摺動部
材23は、上キャビネット部2bに固定されるので、リ
ブ12が上キャビネット部2bに対して、角変位軸線ま
わりに角変位するにつれて、リブ12が各摺動部材1
5,23に面接触している接触領域が移り変わる。たと
えば図2のように、リブ12が、周方向他方側端部14
寄りで各摺動部材15,23に接触している場合、リブ
12が閉方向A2に角変位した場合には、接触領域がリ
ブ12の周方向一方側端部13寄りに移り変わる。言い
換えるとリブ12と各摺動部材15,23は、互いに摺
動し、摺動するとともにリブ12の摺動位置が移り変わ
る。
【0077】リブ12は、パネルユニット部3の自重に
よって、閉方向A2に角変位外力を受ける。リブ12
は、角変位外力を受けた場合には、第1および第2摺動
部材15,23から垂直抗力を受けているので、角変位
を妨げる方向に摩擦力を受ける。この摩擦力の大きさ
は、リブ12と各摺動部材15、23との間の摩擦係数
と、各摺動部材15,23がリブ12を押圧する押圧
力、言換えると垂直抗力との積によって決定される。パ
ネルユニット部3の自重によって受ける角変位外力より
も、静止時に作用する摩擦力が大きく設定されることに
よって、リブ12は角変位が阻止される。これによって
リブ12に連なるパネルユニット部3の角変位も阻止さ
れる。したがって第1および第2摺動部材15,23が
リブ12を押圧することによって、パネルユニット部3
の自重による角変位が阻止される。
【0078】操作者によって摩擦力を超える角変位外力
が与えられた場合には、リブ12の角変位が許容され、
パネルユニット部3は、角変位外力によって角変位す
る。また操作者が望む角変位位置にパネルユニット部3
を配置した状態で、操作者が角変位外力を解除すること
によって、パネルユニット部3には自重による角変位外
力しか受けないので角変位が阻止され、その状態位置す
なわち操作者が望む角変位位置に保持される。
【0079】以上のように本発明の実施の一形態に従え
ば、リブ12に摩擦力を与えることによって、自重によ
るパネルユニット部3の角変位を阻止し、操作者による
角変位外力が与えられるとパネルユニット部3の角変位
を許容し、操作者が望む角変位位置にパネルユニット部
3を保持するチルト機構を構成することができる。
【0080】また各摺動部材15,23がリブ12の側
部で面接触することによって、リブ12の磨耗量を少な
くすることができる。
【0081】さらにリブ12が角変位するとリブ12と
各摺動部材15,23との相対位置が変化し、各摺動部
材15,23に面接触する領域であるリブ12の接触領
域が周方向に変化する。リブ12および各摺動部材1
5,23が面接触した状態で、リブ12が移動すること
によって、リブ12の接触領域もまた周方向に変化す
る。これによってリブ12と各摺動部材15,23とを
広範囲にわたって摺動させることができる。このように
各摺動部材15,23が、広範囲のリブ12の領域にわ
たって摺動するので、角変位時にリブ12が磨耗する磨
耗量をさらに少なくすることができる。このように面接
触した状態で広範囲にわたって摺動することによって、
リブ12が軸線方向Bに磨耗し、軸線方向Bに削れる量
が小さくなる。
【0082】これによってパネルユニット部3の角変位
動作が長期間繰り返し行われた場合であっても、摩擦係
数および摩擦力の低下を防止することができる。また仮
にリブ12が磨耗したとしても面接触しているので、リ
ブ12と各摺動部材15,23との間の摩擦力を予め定
められる範囲に保つことができる。これによって長期間
にわたって適切な保持力を得ることができ、パネルユニ
ット部3の角変位動作の使用頻度の高い装置に特に良好
に用いることができる。またパネルユニット部3の重量
が大きく、自重によるパネルユニット部3の角変位を防
止するために、各摺動部材15,23がリブ12を押圧
する押圧力が大きく設定される場合であっても、磨耗に
よる摩擦力の低下を防ぎ、パネルユニット部3を任意の
角度位置で確実に保持する保持力を維持することができ
る。
【0083】また各摺動部材15,23の摺動部分15
a,23aが可撓性および弾発性を有する材料から成る
ので、リブ12と摺動部材15,23との接触面に不均
一な荷重分布で押圧される場合であっても、摺動部分1
5a,23aが変形して片あたりを防止し、リブ12と
摺動部材15との面接触状態を保つことができる。
【0084】またリブ12の両側面および各摺動部材1
5,23は、大略的に平面状に形成される面同士が当接
するので、曲面同士が接触する場合に比べて容易かつ確
実に面接触させることができる。またリブ12の両側面
および各摺動部材15,23の表面が平面に形成される
ことによって、各摺動部材15,23の摺動部分15
a,23aとなるシート状ゴムを正確にかつ容易に接着
することができる。さらに摺動部分15a,23aの残
余の部分が摺動部分15a,23aよりも剛性の高い材
料からなることによって、残余の部分が圧縮コイルばね
16からのばね力によって変形することが少なく、良好
に押圧力をリブ12に与えることができる。
【0085】角変位軸線Xから半径方向に離れたパネル
ユニット部3の位置から突出して、リブ12が形成され
ることによって、パネルユニット部3の角変位軸線Xか
ら半径方向に離れた位置に摩擦力を与えることができ
る。パネルユニット部3は、自重によって角変位軸線X
まわりに角変位させる外力である転倒モーメントが作用
するが、摩擦力によって、転倒モーメントとは反対方向
に抵抗モーメントが作用する。転倒モーメントと抵抗モ
ーメントとが等しくなることによって、パネルユニット
部3の角変位が阻止される。この抵抗モーメントは、与
えられる摩擦力が角変位軸線Xから半径方向に離れるに
つれて大きくなる。したがってパネルユニット部3の自
重が大きい場合であっても、摩擦力を与える位置を調整
することによって、第1摺動部材15がリブ12を押圧
する押圧力を大きくすることなく抵抗モーメントを大き
くすることができ、構成が大型化することなく構成を簡
単にして適切な保持力を得ることができる。
【0086】またリブ12が角変位軸線Xを中心とする
円弧状の外周面を有することによって、リブ12が角変
位するために必要な占有領域を小さくすることができ
る。これによって電話機1を小型化することができる。
【0087】またパネルユニット部3を開閉する角変位
外力はリブ12を介して、パネルユニット部3の基端部
3aに設置された2つの軸支部分である回転軸受6a,
6bに作用する。リブ12は、パネルユニット部3に設
けられる2つの回転軸線の軸線方向B寸法の中央位置に
設けられるので、角変位外力が与えられた場合に、2つ
の回転軸受6a,6bに作用する力と方向が対称にな
り、パネルユニット部3にねじれ力が作用することを防
止することができる。またパネルユニット部3の動きを
スムーズにすることができるとともに、可動部の磨耗が
大きくなることを防止して、回転軸受6a,6bの耐久
性を向上させることができる。
【0088】さらに2つの摺動部材15,23によって
軸線方向両側からリブ12を押圧することによって、圧
縮コイルばね16からのばね力が大きくなった場合であ
ってもリブ12が変形することを防止することができ
る。これによってパネルユニット部3が大型化して、パ
ネルユニット部3の自重による角変位を防止するための
摩擦力を大きくするためにばね力を大きくした場合であ
っても、リブ12が破損することを防止することができ
る。
【0089】リブ12の半径方向外方部分が内方部分に
比べて軸線方向寸法が小さく形成されるので、リブ12
と各摺動部材15,23との間に隙間を設けた状態で各
摺動部材15,23に対向した位置に案内することがで
き、容易にリブ12と各摺動部材との予め定められる位
置に配置することができる。このあとリブ12の半径方
向内方側部分を各摺動部材15,23に近づけることに
よって、各摺動部材15,23とリブ12との隙間をな
くして、各摺動部材15,23をリブ12に弾発的に面
接触させることができる。このようにリブ12を所定位
置に容易に配置することができ、電子機器の組立て作業
を簡単に行うことができる。
【0090】上述する構成は、本発明の一例示に過ぎず
発明の範囲内で構成を変更することができる。たとえば
ファクシミリ機能を有する電話機を例示したが、電話機
でなくてもよく、他の電子機器であってもよい。たとえ
ば表示部を有し、角変位自在のパネルを有するノートパ
ソコンおよび携帯電話機などの携帯型情報機器であって
もよい。またチルト動作部として表示部4を備えるパネ
ルユニット部3としたが、パネルユニット部以外の角変
位部分に上述するチルト機構を用いてもよい。たとえば
電子機器が有する給紙部10の角変位部分に上述するチ
ルト機構を用いてもよい。給紙部10に上述するチルト
機構を用いることによって、用紙を収納する可動位置と
用紙を収納しない非可動位置とで角変位させることがで
きる。給紙部10に収納される用紙の枚数が増加したと
しても、給紙部10が用紙の重力によって角変位するこ
とがなく好適に用いることができる。
【0091】また第1および第2摺動部材15,23の
摺動部分15a,23aに摩擦係数が高くなるシート状
のゴムなどを接着したが、本発明の構成はこれに限定さ
れるものではなく、第1および第2摺動部材15,23
に摺動するリブ12の摺動部分12a,12bにシート
状ゴムなどを接着して摩擦係数が高くなる構成にして、
第1および第2摺動部材15,23にシート状ゴムなど
を接着しない構成でもよく、またリブ12および各摺動
部材15,23の摺動部分12a,12b,15a,2
3aの両方に摩擦係数が高くなるような構成にしてもよ
い。このように各摺動部分は、必要な保持力に応じてそ
の形状および材質が調整される。
【0092】また各摺動部分12a,12b,15a,
23aは、シート状ゴムなどを接着して摩擦係数を高く
する他に、粗面状に形成されてもよく、粗面状に形成さ
れることによっても摩擦係数を高くすることができる。
たとえば成形加工で形成される場合、その金型におい
て、前記摺動部分12a,12b,15a,23aに対
応する部分に予め粗面を形成することによって、成形さ
れたリブ12および各摺動部材15,23の摺動部分を
粗面状に形成することができる。また成形後に摺動部を
ワイヤーブラシなどによって粗面に加工してもよい。こ
のように摺動部分を粗面状に形成することによって、角
変位する頻度の少ない電子機器に特に適している。
【0093】またたとえば電子機器への配置場所、リブ
12の軸線方向寸法および材質を適切に選定してリブ1
2の変形を防止することで、第2摺動部材23を省略す
ることができ、第1摺動部材15だけであっても、本発
明の効果を得ることができる。第2摺動部材23を省略
することによって、構成部品をさらに少なくすることが
でき、省スペース化が重要な小型機器に特に好適に用い
ることができる。また第1摺動部材15は、リブ12の
側面でなくリブ12の周面で面接触してもよい。
【0094】図4は、本発明の他の実施の形態の電話機
の要部を示す断面図である。図4に示す電話機は、上述
する電話機1とは異なる位置保持手段29を有し、他の
構成については同様であり、同様の構成については説明
を省略し、同一の参照符を付す。
【0095】位置保持手段29は、第2摺動部材23と
付勢ケース17とを連結する保持部材30をさらに有す
る。保持部材30は、角変位軸線Xの半径方向C外方側
の付勢ケース側壁部19と、半径方向C外方側の第2摺
動部材23の部分とを連結し、半径方向C外方に向かっ
て凸な略U字状に形成される。これによって位置保持手
段29は、付勢ケース17と第2摺動部材23とを1つ
のユニットとして一体に構成される。電話機組立て時に
は、付勢ケース17と第2摺動部材23とが一体となっ
たユニットを配置するだけでよく、第2摺動部材23と
付勢ケース17との相対的な位置合せを行う必要がな
く、組立てを容易に行うことができる。また第2摺動部
材23と付勢ケース17との相対的な位置合せが保たれ
た状態で組立てることができるので、調整が容易で精度
も高く、さらに組立て後の保守もまた容易に行うことが
できる。また図1に示す電話機1と同様の構成について
は、同様の効果を得ることができる。
【0096】図5は、本発明のさらに他の実施の形態の
電話機の要部を示す断面図である。図5に示す電話機
は、上述する電話機1とは異なる位置保持手段40を有
し、他の構成については同様であり、同様の構成につい
ては説明を省略し、同一の参照符を付す。
【0097】位置保持手段40は、第1摺動部材41
と、第2摺動部材42と、第1摺動部材41および第2
摺動部材42を連結する保持部材43と、上キャビネッ
ト部2bに固定するための付勢台44とを有する。保持
部材43は、略U字状に形成され、その両端部にそれぞ
れ第1摺動部材41および第2摺動部材42とが設けら
れる。保持部材43は、可撓性および弾発性を有し、第
1および第2摺動部材41,42は、弾発的に変位可能
に設けられる。保持部材43は、リブ12を跨ぐように
配置され、リブ12を軸線方向両側に第1および第2摺
動部材41,42がそれぞれ対向する。第1および第2
摺動部材41,42の間の距離は、自然状態でリブ12
の軸線方向寸法よりも小さく形成されるので、リブ12
に対向する位置に配置された第1および第2摺動部材4
1,42は、保持部材43からばね力が与えられ、リブ
12を両側から弾発的に押圧する。第1および第2摺動
部材41,42は、リブ12と当接する部分に摺動部分
41a,42aが設けられ、摺動部分41a,42a
は、摺動部本体よりも摩擦係数の高い材料たとえばシー
ト状のゴムから成る。保持部材43の中央部付近には、
付勢台44が固定され、付勢台44は、上キャビネット
部2bに固定される。
【0098】このように保持部材43が第1および第2
摺動部材41,42にばね力を与えることによって、図
1に示す位置保持手段18に比べて、付勢ケース17お
よび圧縮コイルばね16を必要とせず、構成をさらに簡
略化することができる。これによって小型軽量のパネル
ユニット部3を備えた簡易電子機器に適している。
【0099】図6は、本発明のさらに他の実施の形態の
電話機の第1摺動部材51と付勢ケース52とを示す斜
視図である。図6に示す電話機は、上述する電話機1と
第1摺動部材51および付勢ケース52以外の構成につ
いては同様であり、同様の構成については説明を省略
し、同一の参照符を付す。図6に示すように、第1方向
Dと、第1方向Dに直交する第2方向Eと、第1および
第2方向D,Eにともに直交する第3方向Gと想定す
る。第1摺動部材51は、角柱状に形成される本体部5
3と、本体部53の第1方向一端部に設けられ、リブ1
2に摺動する部分となる摺動部分54と、本体部53の
第1方向他端部から第1方向Dに突出する軸部55と、
本体部53の第1方向他端部から第1方向Dに突出する
底板部56と、第1摺動部材51の対向する2つの第2
方向側部から第2方向Eに突出する一対のガイドピン5
7a,57bとを有する。本体部53は、矩形状の底面
の一対の縁辺から立設し、互いに対向し第1方向Dに並
ぶ各第1方向端面と、底面の他の1対の縁辺から立設
し、互いに対向し第2方向Eに並ぶ各第2方向側面とを
それぞれ有する。
【0100】摺動部分54は、本体部53の第1方向一
端部に設けられ、たとえばリブ12との摩擦係数が高い
シート状ゴムが接着される。底板部56は、本体部53
の第1方向他端部から突出し、第1方向他端面に対して
垂直に延びる。また底板部56は、本体部53の底面と
面一な底面と、本体部53の一対の第2方向側面に面一
な側面とを有する。底板部56の底面から底面に対向す
る対向面までの第3方向寸法、いいかえると高さ方向寸
法は、本体部53の高さ寸法よりも小さく形成される。
【0101】軸部55は、円柱状に形成される軸であっ
て、第1方向他端面の第2方向Eおよび第三方向Fのほ
ぼ中央位置から第1方向Dに垂直に突出する。軸部55
は、圧縮コイルばね16の内周空間を挿通し、圧縮コイ
ルばね16と軸部55とが同軸に配置される。各ガイド
ピン57a,57bは、摺動部材ガイドであって、短円
柱状に形成され、本体部53の各第2方向側面の略中央
位置から、垂直にそれぞれ対向して突出する。
【0102】付勢ケース52は、第1摺動部材51が収
容可能に形成され、外形形状が大略的に直方体に形成さ
れる。付勢ケース52は、矩形板状の底壁部58と、底
壁部58の3方の縁辺部から垂直にそれぞれ突出する、
1対の側壁部59,60と、端壁部61とを有する。第
1摺動部材51が収容された状態で、付勢ケース52
は、第1方向Dと第3方向Gとに開口62,63がそれ
ぞれ設けられる。
【0103】一対の側壁部59,60は、第1摺動部材
51が収容された状態で、第1摺動部材51のガイドピ
ン57が当接する固定ガイド64a,64bがそれぞれ
設けられる。一方の固定ガイド64aは、一方の側壁部
59に設けられ、一方の側壁部59から他方の側壁部6
0に向かって突出する。同様に他方の固定ガイド64b
は、他方の側壁部60から一方の側壁部59に向かって
突出する。各固定ガイド64a,64bは、互いに対向
し、付勢ケース52の底壁部58に臨む面が第1方向他
方言換えると端壁部61に向かうにつれて、第3方向G
に形成される開口63に向かって傾斜する傾斜面65
a,65bを有する。
【0104】また端壁部61には、第1摺動部材51が
収容された状態で、軸部55が端壁部61を挿通するた
めの挿通孔66が設けられる。挿通孔66は、端壁部6
1を挿通し、第3方向Gに延びる長孔として設けられ
る。
【0105】第1摺動部材51が付勢ケース52に収容
された状態では、軸部55が圧縮コイルばね16を挿通
して、その先端67が挿通孔66から付勢ケース外に突
出する。挿通孔66は、圧縮コイルばねの外周径よりも
小さく形成され、圧縮コイルばね16は、付勢ケース5
2内に収容される。圧縮コイルばね16は、自然状態か
ら圧縮された状態で付勢ケース52内に収容され、復元
力によってケース52の端壁部61と本体部53とを互
いに離反する方向に押圧する。摺動部材51は、ケース
52の端壁部61から離反する第1方向D一方側に向か
って押圧され、第1摺動部材51のガイドピン57a,
57bが固定ガイド64a,64bの傾斜面65a,6
5bに弾発的に当接する。このとき第1摺動部材51の
摺動部分54は、付勢ケース52の第1方向Dの開口6
2から突出する。また付勢ケース52には、収容された
状態の第1摺動部材51が、第1方向Dに移動可能でか
つ第3方向Gに微動可能な収容空間を有する。第1摺動
部材51の底面は、本体部と底壁部56との底面が面一
に形成されるので、底面が付勢ケースの底壁部58に接
し、第1方向Dに安定して変位することができる。
【0106】図7および図8は、第1摺動部材51が付
勢ケース52に収容された状態を拡大して示す断面図で
あり、図7は、リブ12が静止している状態を示し、図
8は、リブ12が開方向A1に移動する状態を示す。付
勢ケース52および第1摺動部材51は、第1方向Dが
角変位軸線Xに対して平行になるように、すなわち軸線
方向Bに配置され、第1方向Dの開口62がリブ12に
臨む。また第2方向Eおよび第3方向Gが角変位軸線X
に対して垂直に配置され、第3方向Gを上部キャビネッ
ト部2bに対して垂直な方向に配置される。また付勢ケ
ース52は、底壁部58と上部キャビネット部2bとが
当接し、上部キャビネット部2bに固定される。付勢ケ
ース52が電話機1に配置された状態で、第3方向一方
G1は閉方向A2であり、第3方向他方G2は開方向A
1である。
【0107】リブ12が静止した状態では、第1摺動部
材51は、圧縮コイルばね16からばね力を与えられ
る。図7に示すように、摺動部分54はリブ12を弾発
的に押圧し、リブ12によって第1摺動部材51は、軸
線方向Bに押し戻されて、各ガイドピン57a,57b
と固定ガイド64a,64bとの接触が解除される。
【0108】リブ12は、パネルユニット部3からの自
重によって、閉方向A2に向かう角変位外力を受ける。
このとき第1摺動部材51は、リブ12を押圧している
のでリブ12と同方向に移動する外力が与えられる。す
なわち上部キャビネット部2bに向かう、言換えると第
3方向一方G1に向かう方向に外力が与えられる。第1
摺動部材51と付勢ケース52との間には、第3方向G
に微動可能な隙間が設けられることによって、第1摺動
部材51は、リブ12とともに上部キャビネット部2b
に向かって変位し、底面が付勢ケース52の底壁部58
に当接する。底壁部58に当接した第1摺動部材51
は、第3方向一方G1にさらに変位することが阻止され
る。
【0109】パネルユニット部3の自重によってリブ1
2は、第3方向一方G1への変位が阻止された第1摺動
部材51に対して、さらに第3方向一方G1に向かう外
力を与える。これによってリブ12と第1摺動部材51
との間に、第3方向他方G2に向かう摩擦力が生じる。
パネルユニット部3の自重による第3方向一方G1に向
かう外力と、第3方向他方G2に向かう摩擦力とが等し
くなることによって、リブ12の角変位が阻止され、パ
ネルユニット部3が自重によって角変位せずに、任意の
角度位置で保持される。
【0110】このとき付勢ケース52の底壁部58と第
1摺動部材51とが当接した状態となり、ガイドピン5
7a,57bと固定ガイド64a,64bの傾斜面65
a,65bとの間にガイド間隙間L1が生じる。ガイド
ピン57a,57bと傾斜面65a,65bとが当接せ
ずに、第1摺動部材51がリブ12を押圧することによ
って、第1摺動部材51は、圧縮コイルばね16からの
ばね力を押圧力としてそのまま与える。
【0111】またパネルユニット部3を閉方向A2に移
動させる場合であっても、リブ12が閉方向A2に動く
ことによって、第1摺動部材51は、リブ12と同方向
に移動し、上部キャビネット部2bに垂直な第3方向一
方G1に外力が与えられる。図7に示す場合と同様に、
第1摺動部材51は、リブ12とともに上部キャビネッ
ト部2bに向かって変位し、付勢ケース52の底壁部5
8に当接し、傾斜面65a,65bとガイドピン57
a,57bとの間にガイド間隙間L1が生じる。これに
よってばね力がガイドによって阻止されることなく、第
1摺動部材51は、圧縮コイルばね16からのばね力を
押圧力としてそのまま伝える。操作者によって与えられ
るパネルユニット部3を第3方向一方G1に向かう外力
が、第3方向他方G2に向かう摩擦力より大きくなるこ
とによって、リブ12の角変位が許容され、パネルユニ
ット部3が閉方向に角変位する。
【0112】このとき上述と同様に、付勢ケース52の
底壁部58と第1摺動部材51とが当接した状態とな
り、ガイドピン57a,57bと固定ガイド64a,6
4bの傾斜面65a,65bとの間にガイド間隙間L1
が生じるので、第1摺動部材51は、圧縮コイルばね1
6からのばね力を押圧力としてそのままリブ12に与え
る。
【0113】また図8に示すように、リブ12が開方向
A1に移動する場合、第1摺動部材51がリブ12を押
圧しているので、リブ12と同方向に移動する外力が与
えられ、上部キャビネット部2bから遠ざかる方向であ
る第3方向他方G2に外力が与えられる。第1摺動部材
51は、リブ12とともに上部キャビネット部2bから
離反する方向である第3方向他方G2に変位し、ガイド
ピン57a,57bが固定ガイド64a,64bの傾斜
面65a,65bに当接する。固定ガイド64a,64
bに当接した第1摺動部材51は、第3方向他方G2に
さらに変位することが阻止される。
【0114】リブ12は、第3方向他方G2への変位が
阻止された第1摺動部材51に対して、第3方向他方G
2に向かう外力を与えることによって、リブ12と第1
摺動部材51との間に、第3方向一方G1に向かう摩擦
力が生じる。操作者によって与えられるパネルユニット
部3を第3方向他方G2に向かう外力が、第3方向一方
G1に向かう摩擦力より大きくなることによって、パネ
ルユニット部3が開方向A1に角変位する。
【0115】このとき付勢ケース52の固定ガイド64
a,64bの傾斜面65a,65bと第1摺動部材51
のガイドピン57a,57bとが当接した状態となり、
付勢ケース52の底壁部58と第1摺動部材51の底面
との間に摺動部材間隙間L2が生じる。ガイドピン57
a,57bと傾斜面65a,65bとが当接した状態
で、第1摺動部材51がリブ12を押圧することによっ
て、第1摺動部材51は、圧縮コイルばね16からのば
ね力によって、リブ12および傾斜面65a,65bを
押圧する。これによって第1摺動部材51は、圧縮コイ
ルばね16からのばね力を2つに分け、一方の分力を押
圧力としてリブ12に与え、他方の分力を固定ガイド6
4a,64bに与える。
【0116】具体的には、リブ12の開方向角変位によ
って第1摺動部材51は、第1摺動部材51を第3方向
他方G2に変位させる力を受け、これによって固定ガイ
ド64a,64bは、第1摺動部材51によって図8に
示すように傾斜面65a,65bを、第3方向他方G2
に押圧する力fuを受ける。この固定ガイド64a,6
4bが受ける力fuは、fu=μFaで与えられる。た
だし、fuは固定ガイド64a,64bが押圧される力
であり、μはリブ12と摺動部分54との間の摩擦係数
であり、Faは圧縮コイルばね16が第1摺動部材51
を押圧する押圧力であるFに比例する力である。Fa
は、Fよりやや小さい値であるが、近似的にはFとして
もよい。また傾斜面65a,65bと第1方向Dに延び
る仮想線Rとの傾斜角をαとし、傾斜面65a,65b
を周方向他方に押圧する力fuによって、固定ガイド6
4a,64bがガイドピン57a,57bに与える水平
方向の反作用力の押圧力をfbとすると、fbは、次式
を充たす。
【0117】
【数1】
【0118】ここで前記fbは、前記押圧力Fとは方向
が逆であるから、第1摺動部材51がリブ12を押圧す
る押圧力をFbとすると、Fbは、次式を充たす。
【0119】
【数2】
【0120】上式に示すように、リブ12が開方向A1
に角変位し、固定ガイド64a,64bとガイドピン5
7a,57bとが当接した場合には、第1摺動部材51
がリブ12を押圧する押圧力Fbは、圧縮コイルばね1
6から第1摺動部材51が受ける押圧力Fよりも小さく
なる。また図7に示すように、リブ12を静止させた場
合およびリブ12を閉方向A2に角変位した場合に、第
1摺動部材51がリブ12を押圧する押圧力Fbは、圧
縮コイルばね16から第1摺動部材51が受ける押圧力
Fと等しくなる。
【0121】すなわち、パネルユニット部3を開くとき
にリブ12が第1摺動部材51から受ける押圧力より
も、パネルユニット部3が静止しているときおよびパネ
ルユニット部3を閉じるときに、リブ12が第1摺動部
材51から受ける押圧力のほうが大きくなる。したがっ
てチルト動作部であるパネルユニット部3が自重によっ
て閉方向A2となる下方へ角変位しようとするのを容易
に阻止することができる。またパネルユニット部3を小
さい力で開方向に角変位させることができ、円滑に角変
位させることができる。
【0122】図9は、本発明のさらに他の実施の形態の
電話機の要部を示す断面図である。図9に示す電話機
は、図6に示す位置保持手段の第1摺動部材51の構成
が異なり、他の構成については同様である。第1摺動部
材51は、摺動部材ガイドとしてガイドピンに代えて、
第1摺動部材51の両側面から垂直に突出する一対の回
転軸71と、回転軸71の外周に円筒状に形成され、回
転軸71の軸線まわりに回転自在な一対のローラガイド
72とを有する。第1摺動部材51がリブ12とともに
変位し、ローラガイド72が固定ガイド64a,64b
に当接したときに、ローラガイド72は傾斜面65a,
65bを転がる。これによってローラガイド72と固定
ガイド64a,64bとの間で転がり摩擦が生じ、摩擦
力を少なくすることができ、より円滑にパネルユニット
部3を開方向A1に角変位させることができる。
【0123】図10は、本発明のさらに他の実施の形態
の位置保持手段を示す断面図である。図10に示す電話
機は、図6に示す位置保持手段の第1摺動部材51の構
成が異なり、他の構成については同様である。第1摺動
部材51は、摺動部材ガイドとしてガイドピンに代え
て、第1摺動部材51の両側面から垂直に突出する摺動
部材ガイド73を有する。各摺動部材ガイド73は、第
1摺動部材51が付勢ケース52に収容された状態で、
付勢ケース52の第1方向一方すなわち端壁部61に向
かうにつれて、付勢ケース52の第3方向他方G2に向
かう傾斜面74を有し、傾斜面74は、付勢ケース52
の傾斜面65a,65bと平行に配置される。これによ
って第1摺動部材51がリブ12とともに変位し、摺動
部材ガイド73の傾斜面74が固定ガイド64a,64
bの傾斜面65a,65bに面接触する。このように2
つのガイド73,64が面接触することによって、広い
範囲で接触させることができ、接触面の局部的な摩耗を
少なくすることができる。また接触面にポリテトラフル
オロエチレンなどのポリフッ化エチレン系繊維、たとえ
ばテフロン(登録商標)等のテープを接着して摩擦を減
らし、より円滑にパネルユニット部3を開方向A1に角
変位させることができる。
【0124】図11は、本発明のさらに他の実施の形態
の電話機を示す断面図である。図11に示す電話機は、
図10に示す電話機50の付勢ケース52の構成が異な
り、他の構成については同様である。付勢ケース52
は、固定ガイド64a,64bの形状が異なる。第1摺
動部材51が付勢ケース52に収容された状態で、付勢
ケース52の固定ガイド64a,64bの傾斜面65
a,65bは、曲面状に形成され、第1方向一方すなわ
ち端壁部51に向かうにつれて、第3方向他方G2に向
かって傾斜する。このように摺動部ガイド73に固定ガ
イドの曲面となる傾斜面65a,65bが接触すること
によって、摺動部ガイド73と固定ガイド64a,64
bとの摩擦係数を少なくすることができ、円滑にパネル
ユニット部3を開方向A1に角変位させることができ
る。
【0125】図6〜図11において、上述する固定ガイ
ドまたは摺動部材ガイドのいずれか一方の傾斜面の軸線
方向Bに対する傾斜角αはパネルユニット部3の開閉時
の保持力により異なるが、たとえば30度以上でかつ6
0度以下の範囲に設定される。これによってパネルユニ
ット部3が自重によって角変位することを防止するとと
もに、小さい角変位力でパネルユニット部3を開方向A
1に角変位することができる。傾斜角αが30度未満の
場合には、各ガイド同士が接触したときに生じる摩擦力
が大きくなり、開方向に角変位するときに円滑な角変位
を行うことができない。また傾斜角αが60度を超えた
場合には、ガイド部の反作用力fbが小さくなるので、
開方向に角変位するときに円滑な角変位を行うことがで
きない。ただし本発明での傾斜角はこの範囲に限定され
るものではない。
【0126】図12は、本発明の他の実施例であるリブ
80を示す断面図である。リブ80は、第1および第2
摺動部材15,23が摺動する摺動部80aに凹凸が形
成されてもよい。これによってリブ80が角変位する方
向に応じて、第1および第2摺動部材15,23とリブ
80との摩擦係数を異なるように設定することができ
る。たとえばリブ80は、摺動部分80aに複数の凸部
81が形成される。各凸部81は、周方向に非対称に形
成される。具体的には、各凸部81は、のこぎり状に並
び、角変位軸線半径方向に延びて凸部81の頂点を通る
一仮想平面82に対して、周方向一方側となる開方向側
部分83と、周方向他方側となる閉方向側部分84とで
非対称に形成される。各凸部81の開方向側部分83
は、その頂点から開方向A1に向かうにつれてリブ内方
側に向かって傾斜する傾斜面85を有する。また各凸部
81の閉方向側部分84は、その頂点から閉方向A2に
向かうにつれてリブ内方側に向かって傾斜する傾斜面8
6を有する。開方向側部分83の傾斜面85と角変位軸
線Xに垂直な仮想面とのなす傾斜角度β1は、閉方向側
部分84の傾斜面86と角変位軸線Xに垂直な仮想面と
のなす傾斜角度β2に比べて小さく設けられる。
【0127】パネルユニット部3が角変位される場合に
は、リブ80は、第1摺動部材15および第2摺動部材
23の各摺動部分15a,23aが、リブ80の各凸部
81に弾発的に面接触した状態で開方向A1または閉方
向A2に角変位する。リブ80が開方向A1に角変位す
る場合には、第1および第2摺動部材15,23の各摺
動部分15a,23aは、凸部81の開方向側部分83
から凸部81の頂点を乗り越えて凸部81の閉方向側部
分84を摺動する。またリブ80が閉方向A2に角変位
する場合には、第1および第2摺動部材15,23の各
摺動部分15a,23aは、凸部81の閉方向側部分8
4から凸部81の頂点を乗り越えて凸部81の開方向側
部分83を摺動する。
【0128】凸部81の開方向側部分83と閉方向側部
分84は、その傾斜面の角度が異なり、閉方向側部分8
4のほうが開方向側部分83に比べて傾斜角度が大きい
ので、第1および第2摺動部材15,23の各摺動部分
15a,23aは、リブ80が開方向A1に比べて閉方
向A2に角変位する場合のほうが乗り越えるために大き
い力が必要である。これによってリブ80が開方向A1
に角変位する場合の摩擦係数を小さく、閉方向A2に角
変位する場合の摩擦係数を大きくなるように形成するこ
とができる。
【0129】したがってパネルユニット部3が自重によ
って閉方向A2に作用する摩擦力を開方向A1に作用す
る摩擦力に比べて大きくすることができる。このような
凸部81を設けたリブ80を用いることによって、自重
によってパネルユニット部3が閉方向A2に角変位する
ことを防止することができるとともに、小さい力でパネ
ルユニット部3を開方向に角変位させることができ、パ
ネルユニット部3の円滑な角変位を行うことができる。
【0130】また図12の実施例ではリブ80の表面形
状に形成される複数の凸部81の傾斜に方向性を持たせ
たが、当発明ではこの方法に限定されるものでなく、前
記異方向傾斜の凸部方式の他、摩擦係数に方向性を備え
た他の手段にも適用できるものである。また、このよう
な手段はリブ80への設定に限定されるものでなく、第
1または第2摺動部材15,23がリブ80に接触する
摺動部分15a,23aに形成することも可能であるこ
とは、改めて詳細を記述するまでもない。またリブ80
以外の構成について、図4、図5、図6〜図8、図9、
図10、図11に示す摺動部材および付勢ケースの構成
を併用してもよい。
【0131】図13は、本発明のさらに他の実施例であ
るリブ90を示す側面図である。リブ90は、第1およ
び第2摺動部材15,23と摺動するリブの摺動部分9
0aに、周方向に摩擦係数の異なる複数の摩擦領域が形
成される。この複数の摩擦領域は、隣接する摩擦領域同
士の摩擦係数が異なるように設けられる。たとえば図1
3に示すように、パネルユニット部3から周方向に遠ざ
かるにつれて、第1摩擦領域91、第2摩擦領域92お
よび第3摩擦領域93が順に形成される。たとえば表示
部4を有するパネルユニット部3に応用した場合には、
パネルユニット部3が保持される確率が高い角変位位置
に対応する摩擦領域の摩擦係数を大きくすることによっ
て、パネルユニット部3の全角変位位置にわたって一様
な保持力が得られるのでなく、パネルユニット部3が保
持される角変位位置の保持力を容易に高くすることがで
きる。これによってパネルユニット部3が保持される角
変位位置以外の角変位位置に対応する摩擦領域の摩擦係
数を小さくすることによって、小さい力でパネルユニッ
ト部3が保持される位置に角変位させることができる。
たとえば摩擦係数が小さい領域と大きい領域を形成し、
小さい領域では、パネルユニット部3の自重によって角
変位するように形成することによって、摩擦係数が大き
い位置でパネルユニット部3が保持され、段階的にパネ
ルユニット部3の角変位値を簡単な構成で容易に切換え
可能に形成することができる。
【0132】またたとえばリブ90の開方向側の摩擦領
域91の摩擦係数を、閉方向側の摩擦領域93の摩擦係
数よりも大きく形成することによって、パネルユニット
部3が水平方向に近い角変位位置にあるときに、開方向
側の摩擦領域91での摩擦係数が大きいので、その摩擦
力を大きくすることができる。これによって大きい転倒
モーメントを受けるパネルユニット部3が水平方向に近
い角変位位置にある場合であっても、保持力を高めるこ
とができる。
【0133】また、上記手段では、複数の摩擦領域91
〜93を設け、隣接の領域とは摩擦特性が異なるように
配置しているが、他の手段での実施も可能である。たと
えばリブ90は、第1および第2摺動部材15,23と
摺動するリブ90の摺動部分90aに、周方向に軸線方
向寸法、すなわち厚み寸法の異なる複数の摩擦領域が形
成されてもよい。言い換えるとリブ90の摺動部分90
aの表面を周方向に向かうにつれて、軸線方向Bに傾斜
して形成されてもよい。
【0134】たとえばリブ90の開方向側の摩擦領域9
1の厚み寸法を、閉方向側の摩擦領域93の厚み寸法よ
りも大きく形成することによって、パネルユニット部3
が水平方向に近い角変位位置にあるときに、第1摺動部
材15は、付勢方向上流側に変位され、リブ12を押圧
する押圧力が大きくなり、リブ12に作用する摩擦力を
大きくすることができる。これによって大きい転倒モー
メントを受けるパネルユニット部3が水平方向に近い角
変位位置にある場合であっても、保持力を高めることが
できる。さらに厚みの異なる隣接領域の境界での厚み変
化は急激でなく、なだらかに連続変化する構造にするの
が好ましく、境界に不連続な段差は少なくすることが好
ましい。また、リブ11の径方向の厚み変化もなだらか
に変化する構成にすることが好ましい。これによってパ
ネルユニット部3の円滑な角変位を行うことができる。
【0135】このようにリブ12に作用する摩擦係数お
よび押圧力を、パネルユニット部3の角変位位置に応じ
て変化させることによって、パネルユニット部3の自重
によってチルト角の保持力を失ってしまうことを防止す
ることができる。
【0136】以上のような各実施の形態は、電子機器に
搭載された表示器のチルト機構を一例であって、本発明
はこれに限定されるものでない。たとえば図1の給紙部
10に本発明のチルト機能を搭載するのはもちろんのこ
と、他の電子機器や事務機器等における給紙機構の角度
調整等への応用など、実施手段についても本発明を逸脱
しない範囲において種々の変形実施が可能である。
【0137】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、チルト動
作部が大型化し、重量が大きい場合であっても任意の角
度でチルト動作部を確実に保持することができる。また
摺動部材と突出部材とが広範囲にわたって摺動すること
によって、摺動部材および突出部材の摺動による磨耗量
を低減し、長期間繰り返しチルト動作部の角変位動作が
繰り返された場合であっても、チルト動作部を任意の角
度で保持する保持力を維持することができる。
【0138】また本発明によれば、突出部材が前記角変
位軸線を中心とする円弧状の外周面を有することによっ
て、突出部材が角変位に必要な占有領域を小さくするこ
とができ、電子機器を小型化することができる。
【0139】また本発明によれば、突出部材に関して、
軸線方向に対称にチルト動作部の支持位置を配置するこ
とによって、チルト動作部にねじれる力が生じることを
防止し、チルト動作部の角変位を円滑に行うことができ
る。また一箇所の支持位置で集中的に外力を受けること
を防止して、支持位置での破損を防止することができ
る。
【0140】また本発明によれば、各摺動部分の少なく
ともいずれか一方が粗面状に形成されることによって、
突出部材と摺動部材との摩擦力を大きくさせることがで
きる。これによってチルト動作部の重量が大きい場合で
あっても、チルト動作部が自重によって角変位すること
を防止することができる。
【0141】また本発明によれば、各摺動部分の少なく
ともいずれか一方がチルト動作部の自重による角変位を
防止できる摩擦力が得られる程度に大きい材料から成る
ことによって、チルト動作部が自重によって角変位する
ことを防止することができる。
【0142】また本発明によれば、各摺動部の少なくと
もいずれか一方に周方向に非対称な凸部を設けることに
よって、チルト動作部が周方向一方に変位する場合と周
方向他方に角変位する場合とで、互いの摺動部の接触状
態を変化させることができ、これによって周方向一方と
他方で角変位する場合で、摩擦力を異ならせることがで
きる。
【0143】また本発明によれば、各摺動部の少なくと
もいずれか一方がチルト動作部の角度位置に応じて相互
の摩擦係数が変化するように構成されることによって、
予め定めるチルト動作部の角度位置に応じて、チルト動
作部が角変位するために必要な外力の大きさを変化させ
ることができ、利便性を向上させることができる。
【0144】また本発明によれば、チルト動作部の重心
位置が角変位軸線を含む鉛直な平面に遠ざかるとともに
摩擦係数が大きくなるように構成されるので、自重によ
ってチルト動作部が角変位することをより確実に阻止す
ることができる。したがってチルト動作部の角変位位置
に拘わらず、希望する角度に傾斜させたチルト動作部に
対して、常に適切な保持力を得ることができる。
【0145】また本発明によれば、突出部材と摺動部材
との各摺動部分の表面のうち少なくともいずれか一方が
傾斜して設けられ、ばね力発生部が摺動部材の付勢方向
位置に応じた押圧力を与える。これによって突出部材の
角変位するときの方向に応じて、摩擦力を変化させるこ
とができ、チルト動作部の状態に応じて、適切な摩擦力
を与えることができる。
【0146】また本発明によれば、2つの摺動部材によ
って突出部材を弾発的に挟持することによって、突出部
材が軸線方向に変形することを防止することができ、大
きい押圧力を突出部材に与えることができる。これによ
って摩擦力を大きくすることができ、したがってチルト
動作部の自重が大きい場合であっても、自重によるチル
ト動作部の角変位を防止することができる。
【0147】また2つの摺動部材は、保持部材に保持さ
れてユニット化され、保持部材が、可撓性および弾発性
を有し、保持部材の弾性回復力によって2つの摺動部材
で挟持する。電子機器にこのような保持部材を配置する
ことによって、2つの摺動部材の配置位置を調整する必
要がなく、電子機器を容易に組立てることができる。ま
た摺動部材に弾発性を与えるためにばね力発生部を別途
に設ける必要がなく、構造を簡単化することができる。
【0148】また本発明によれば、半径方向外方に比べ
て半径方向内方側部分が大きく形成することによって、
突出部材の重量を抑えたうえで、突出部材の強度を保つ
ことができる。
【0149】また本発明によれば、押圧力変化部によっ
て、摺動部材が突出部材を押圧する押圧力を変化させる
ことによって、突出部材の角変位するときの方向によっ
て、摩擦力の大きさを変化させることができ、チルト動
作部の状態に応じて、適切な摩擦力を与えることができ
る。
【0150】また本発明によれば、固定ガイドと摺動部
材ガイドによって、突出部材の角変位にともなって摺動
部材を軸線方向に移動させることができ、これによって
摺動部材が突出部材を押圧する押圧力を変化させ、突出
部材の角変位方向によって、摩擦力の大きさを変化させ
ることができ、チルト動作部の状態に応じて、適切な摩
擦力を与えることができる。
【0151】また本発明によれば、チルト動作部の重心
位置が角変位軸線を含む鉛直な平面に遠ざかるとともに
突出部材が摺動部材を押圧する押圧力が大きくなるよう
に構成される。チルト動作部は、自重によってチルト動
作部を角変位させようとする外力が増大するとともに、
摺動部材によって突出部材に与えられる押圧力もまた大
きくなるので、自重によってチルト動作部が角変位する
ことを阻止することができる。したがってチルト動作部
の角変位位置に拘わらず、希望する角度に傾斜させたチ
ルト動作部に対して、常に適切な保持力を得ることがで
きる。
【0152】また本発明によれば、チルト動作部が画像
を表示する表示手段を有するので、操作者が表示画面を
確認しやすい位置に前記チルト動作部を角変位させるこ
とができる。また上述のように前記チルト動作部の重量
および角変位位置に拘わらず、希望位置に配置すること
ができるので、表示手段が大型化したとしても好適に用
いることができる。
【0153】また本発明によれば、前記チルト動作部が
給紙部を有することによって、給紙部を角変位させるこ
とができ、用紙を収納する可動位置と用紙を収納せず装
置に近接して配置される非可動位置とで角変位させるこ
とができる。これによって非可動状態の電子機器を小型
化することができる。また給紙部に収容される用紙の枚
数が増加することによって、給紙部を角変位しようとす
る力が増加したとしても、チルト動作部が角変位するこ
とがなく好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施のファクシミリ機能を備える電
話機1の外観を示す斜視図である。
【図2】電話機1の背面側からみたパネルユニット部3
付近を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2に示す電話機1のIII−III切断面線
から見た断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の電話機の要部を示す
断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態の電話機の要部
を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態の電話機50の
第1摺動部材51と付勢ケース52とを示す斜視図であ
る。
【図7】第1摺動部材51が付勢ケース52に収容され
た状態の電話機50を拡大して示す断面図である。
【図8】第1摺動部材51が付勢ケース52に収容され
た状態を拡大して示す断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態の電話機の要部
を示す断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態の電話機の要
部を示す断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態の電話機の要
部を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施例であるリブ80を示す断
面図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例であるリブ90を
示す側面図である。
【符号の説明】
1 電話機 2 電話機本体 2a 下部キャビネット部 2b 上部キャビネット部 3 パネルユニット部 3a 基端部 3b 先端部 4 表示部 5 ハンドセット部 6 回転軸受 7 軸部 8 電話操作キー部 10 給紙部 12 リブ 15 第1摺動部材 15a 第1摺動部材の摺動部分 16 圧縮コイルばね 17 付勢ケース 18 位置保持手段 17 リブ逃げ溝 23 第2摺動部材 23a 第2摺動部材の摺動部分 F ばね力 Fa 押圧Fに比例する力 H 移動方向 fu 勾配面を押し上げる力 fb fuの水平成分 X 回転軸線 θ チルト角 α 傾斜面の傾斜角 A1 開方向 A2 閉方向 A 周方向 B 軸線方向 C 半径方向

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器本体と、 電子機器本体に、角変位自在に支持位置で支持されるチ
    ルト動作部と、 チルト動作部から角変位軸線に垂直な方向に突出する突
    出部材と、 支持位置とは異なる位置で、突出部材に弾発的に面接触
    する摺動部材を有する位置保持手段とを含むことを特徴
    とする電子機器。
  2. 【請求項2】 突出部材は、前記角変位軸線を中心とす
    る円弧状の外周面を有することを特徴とする請求項1記
    載の電子機器。
  3. 【請求項3】 チルト動作部は、突出部材に関して、軸
    線方向に対称に配置される支持位置で角変位自在に支持
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    電子機器。
  4. 【請求項4】 摺動部材における突出部材に摺動される
    摺動部分と、突出部材における摺動部材に摺動される摺
    動部分との少なくともいずれか一方は、粗面状に形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記
    載の電子機器。
  5. 【請求項5】 摺動部材における突出部材に摺動される
    摺動部分と、突出部材における摺動部材に摺動される摺
    動部分との少なくともいずれか一方は、相互の摩擦係数
    が、チルト動作部の自重による変位を防止できる摩擦力
    が得られる程度に大きい材料から成ることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子機器。
  6. 【請求項6】 摺動部材における突出部材に摺動される
    摺動部分と、突出部材における摺動部材に摺動される摺
    動部分との少なくともいずれか一方には、複数の凸部が
    形成され、各凸部は、周方向に非対称に形成されること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の電子
    機器。
  7. 【請求項7】 摺動部材における突出部材に摺動される
    摺動部分と、突出部材における摺動部材に摺動される摺
    動部分との少なくともいずれか一方は、チルト動作部の
    角度位置によって、相互の摩擦係数が変化するように構
    成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1つに記載の電子機器。
  8. 【請求項8】 前記摩擦係数は、電子機器の設置時にお
    けるチルト動作部の重心位置が、角変位軸線を含む鉛直
    な平面から遠ざかるにつれて大きくなるように構成され
    ていることを特徴とする請求項7記載の電子機器。
  9. 【請求項9】 位置保持手段は、摺動部材に、軸線方向
    で突出部材に向う付勢方向に、ばね力を与えるばね力発
    生部であって、摺動部材が付勢方向上流側に配置される
    につれて大きなばね力を摺動部材に与えるばね力発生部
    を有し、 突出部材における摺動部材に摺動される摺動部分の表面
    と、摺動部材における突出部材に摺動される摺動部分の
    表面との少なくともいずれか一方は、周方向一方に向か
    うにつれて、軸線方向一方に傾斜して形成されることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の電子機
    器。
  10. 【請求項10】 位置保持手段は、突出部材を軸線方向
    両側から弾発的に挟持する2つの摺動部材を有すること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の電子
    機器。
  11. 【請求項11】 位置保持手段は、2つの摺動部材が1
    つの保持部材に保持されてユニット化されていることを
    特徴とする請求項10記載の電子機器。
  12. 【請求項12】 保持部材は、可撓性および弾発性を有
    し、保持部材の弾性回復力によって、各摺動部材で突出
    部材を弾発的に挟持することを特徴とする請求項11記
    載の電子機器。
  13. 【請求項13】 突出部材の軸線方向寸法は、半径方向
    外方側部分に比べて半径方向内方側部分が大きく形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに
    記載の電子機器。
  14. 【請求項14】 位置保持手段は、 摺動部材に、角変位軸線と平行な方向な突出部材に向う
    付勢方向に、ばね力を与えるばね力発生部と、 ばね力発生部によって与えられるばね力によって、摺動
    部材が突出部材を押圧する押圧力を、突出部材が周方向
    一方へ角変位するときと、周方向他方へ角変位するとき
    とで変化させる押圧力変化部とを有することを特徴とす
    る請求項1〜13のいずれか1つに記載の電子機器。
  15. 【請求項15】 前記押圧力変化部は、電子機器本体に
    設けられる固定ガイドおよび摺動部材に設けられる摺動
    部材ガイドを備え、 固定ガイドおよび摺動部材ガイドは、周方向に互いに当
    接し、少なくともいずれか一方のガイドは、いずれか他
    方のガイドを、周方向一方へ向かうにつれて軸線方向一
    方へ案内することを特徴とする請求項14記載の電子機
    器。
  16. 【請求項16】 前記押圧力変化部は、電子機器の設置
    時におけるチルト動作部の重心位置が、角変位軸線を含
    む鉛直な平面から遠ざかる方向に変位させるときの押圧
    力が、電子機器の設置時におけるチルト動作部の重心位
    置が、角変位軸線を含む鉛直な平面に近づく方向に変位
    させるときの押圧力よりも大きくなるように構成されて
    いることを特徴とする請求項14または15記載の電子
    機器。
  17. 【請求項17】 前記チルト動作部は、画像を表示する
    表示手段を有することを特徴とする請求項1〜16のい
    ずれか1つに電子機器。
  18. 【請求項18】 前記チルト動作部は、電子機器本体外
    部から電子機器本体に用紙を取り入れる給紙部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つに記載
    の電子機器。
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