JPH0558940A - ジアステレオマーの化学的修飾方法及び分離精製方法 - Google Patents

ジアステレオマーの化学的修飾方法及び分離精製方法

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JPH0558940A
JPH0558940A JP3261003A JP26100391A JPH0558940A JP H0558940 A JPH0558940 A JP H0558940A JP 3261003 A JP3261003 A JP 3261003A JP 26100391 A JP26100391 A JP 26100391A JP H0558940 A JPH0558940 A JP H0558940A
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晃 岩崎
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I): 【化1】 で示される(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
6−トリメチルシクロヘキサノンと、式(II): 【化2】 で示される(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
6−トリメチルシクロヘキサノンとのジアステレオマー
混合物と、少なくとも(II)と等モルの水酸基と反応す
る試薬とを反応させて式(II)で示される化合物を式
(III): 【化3】 (式中、Rは水酸基の修飾基を表す。)で示される(4
S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノン誘導体に優先的に変換することを特徴
とする、式(I)の水酸基を実質的に修飾させることな
く式(II)の水酸基を優先的に修飾させる化学的修飾方
法、及び該反応で得られたジアステレオマー及びその誘
導体の混合物を水−有機溶剤に対する溶解度(分配係
数)の違いを利用して分離することを特徴とする化合物
(I)の分離精製方法。 【効果】 高収率で且つ容易に、(4R,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
を分離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(4R,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
と、そのジアステレオマーである(4S,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
の混合物から、色素などの光学活性な化合物の合成原料
として有用な、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンを分離精製する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、(4R,6R)−4−ヒドロキシ
−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンと(4S,
6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシク
ロヘキサノンのジアステレオマー混合物を分離する方法
として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分
離、向流分配による分離、晶析による分離などが知られ
ている(特公昭58−7277)。しかしながら、これ
らの分離法は、多量のシリカゲルや溶離剤を必要とした
り、向流分配の場合は、エーテルなどの危険性の高い溶
剤を大量に必要としたり、また晶析の場合も、エーテル
等の溶剤や−70℃程度の低温を必要とする、晶析で得
られたものの純度が悪く、数回の再結晶を行なわなけれ
ばならないため回収率が悪い、などの多くの問題点があ
り、経済的な方法とは言い難く、工業的に有利な分離法
が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高収率で且
つ容易に、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
6−トリメチルシクロヘキサノンを分離精製する方法を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、光学活性(4R,6R)−4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの経済的な分
離精製法の開発を目指し鋭意研究を重ねた結果、(4
R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンのジアステレ
オマー混合物を、(4S,6R)−4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンと等モル以上
の、水酸基と反応する試薬と反応させて、優先的に(4
S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンの水酸基を修飾して誘導体とし、(4
R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンとの極性の差を大きくすることによ
り、容易に且つ高収率で未反応の(4R,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
を回収できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明の第1は、式(I):
【0006】
【化7】
【0007】で示される(4R,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンと、式
(II):
【0008】
【化8】
【0009】で示される(4S,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンとのジア
ステレオマー混合物と、少なくとも(II)と等モルの水
酸基と反応する試薬とを反応させて式(II)で示される
化合物を式(III):
【0010】
【化9】
【0011】(式中、Rは水酸基の修飾基を表す。)で
示される(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6
−トリメチルシクロヘキサノン誘導体に優先的に変換す
ることを特徴とする、式(I)の水酸基を実質的に修飾
させることなく式(II)の水酸基を優先的に修飾させる
ことを特徴とする化学的修飾方法を、
【0012】本発明の第2は、上記反応で生じたジアス
テレオマー及びその誘導体の混合物を、水−有機溶剤に
対する溶解度(分配係数)の違いを利用して分離するこ
とを特徴とする式(I)で示される(4R,6R)−4
−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノ
ンの分離精製方法をそれぞれ内容とするものである。
【0013】水酸基と反応させる試薬としては、塩基性
条件下で反応させる場合には、アルコキシアルキルクロ
ライド、例えばメトキシメチルクロライド、t−ブトキ
シメチルクロライド、2−メトキシエトキシメチルクロ
ライド、1−エトキシエチルクロライド;アルキル又は
アリールシリルクロライド、例えばトリメチルシリルク
ロライド、トリエチルシリルクロライド、t−ブチルジ
メチルシリルクロライド、イソプロピルジメチルシリル
クロライド、t−ブチルジフェニルシリルクロライド;
アルキル又はアリールスルホニルクロライド、例えばメ
タンスルホニルクロライド、エタンスルホニルクロライ
ド、p−メチルフェニルスルホニルクロライド、フェニ
ルスルホニルクロライド、ベンジルスルホニルクロライ
ド;アルカノイルクロライド、例えばアセチルクロライ
ド、プロパノイルクロライド、ブタノイルクロライド、
ペンタノイルクロライド、ヘキサノイルクロライド、2
−メチルプロパノイルクロライド、ピバロイルクロライ
ド、3−メチルブタノイルクロライド、3,3−ジメチ
ルブタノイルクロライド;無置換又は置換ベンゾイルク
ロライド、例えばベンゾイルクロライド、2−メチルベ
ンゾイルクロライド、2−クロロベンゾイルクロライ
ド、2,4−ジクロロベンゾイルクロライド、2,6−
ジクロロベンゾイルクロライド、2−アセトキシベンゾ
イルクロライド、3,4,5−トリメトキシベンゾイル
クロライド;置換アセチルクロライド、例えばフェニル
アセチルクロライド、ジフェニルアセチルクロライド;
置換カルボニルクロライド、例えばシクロヘキサンカル
ボニルクロライド、9−フルオレンカルボニルクロライ
ド;酸無水物、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水酪酸、無水吉草酸、無水ヘキサン酸、無水安息香酸、
無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、炭酸ア
ルキル類として炭酸ジメチル、炭酸ジエチル;クロル炭
酸アルキル類としてクロル炭酸メチル、クロル炭酸エチ
ル等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上組
み合わせて用いられる。
【0014】また酸性条件下で反応させる場合には、
2,3−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ラン、2−メトキシプロペン、エチルビニルエーテル等
を挙げることができ、これらは単独又は2種以上組み合
わせて用いられる。
【0015】水酸基と反応する試薬は、用いる(4R,
6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシク
ロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混合物中の(4
S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンに対して、1当量以上用いればよい。
1当量より多く用いた場合、反応時間を長くすると化合
物(I)も反応して未反応化合物(I)の回収率が低下
するため、ガスクロマトグラフィー等で反応の進行を確
認しつつ、反応を行なえばよい。反応は、各種溶媒中で
行うことができる。溶媒としては、塩化メチレン、ヘキ
サン、アセトニトリル、酢酸エチル、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、アセトン、テトラヒドロフラン、イソプ
ロピルエーテル、エチルエーテル、ジメチルホルムアミ
ド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせ
て用いられる。
【0016】反応を塩基性条件下で行う場合、塩基とし
ては、含窒素複素環化合物類、例えばピリジン、4−ジ
メチルアミノピリジン、イミダゾール、ピコリン、ルチ
ジン、コリジン;芳香族アミン類、例えばN,N−ジメ
チルアニリン;三級アミン類、例えばトリエチルアミ
ン、トリメチルアミン;その他テトラメチル尿素、炭酸
水素ナトリウム等が挙げられ、これらは単独又は2種以
上組み合わせて用いられる。これらの塩基は、水酸基と
反応する試薬に対し1当量以上用いればよい。反応方法
は、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−ト
リメチルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒド
ロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混
合物を溶媒に溶かし、塩基を加えた後、水酸基と反応す
る試薬を滴下又は添加、又は溶剤で希釈した溶液を滴下
すればよい。
【0017】酸性条件下で行う場合には触媒が必要であ
り、触媒としては、ピリジニウムp−トルエンスルホネ
ート、p−トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸、燐酸や、
それらの塩が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み
合わせて用いられる。触媒は、水酸基と反応する試薬に
対し0.001〜0.5当量用いればよい。反応方法
は、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−ト
リメチルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒド
ロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混
合物を溶媒に溶かし、水酸基と反応する試薬を加えた
後、触媒を添加すればよい。反応温度は、用いる溶媒や
塩基又は触媒によって変えることができるが、−70℃
〜溶媒の還流温度で行えばよい。一般に低温で行うほ
ど、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−ト
リメチルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒド
ロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの反
応速度の差が大きくなる傾向にある。反応時間は、水酸
基と反応する試薬、溶媒、塩基、触媒、及びそれらの
量、温度などによって異なるが、1〜100時間程度で
よい。反応速度が遅い場合は、(4S,6R)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンに
対して、過剰量の、水酸基と反応する試薬を加えて反応
させ反応を促進させる。この際、(4R,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
の水酸基が修飾された誘導体(IV)
【0018】
【化10】
【0019】が生じる場合があるが、後述の分離方法で
除去できるので、化合物(I)の回収率が若干落ちる程
度で本発明に特に影響を与えない。反応停止は、例えば
ガスクロマトグラフィー等で反応の進行を確認しつつ、
例えば、反応液に、飽和重曹水等を加えることにより行
うことができる。
【0020】以上に述べた反応を行う際、強塩基や強酸
を多量に用いると、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、及び(4
S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンの6位メチル基がラセミ化を起こすこ
とがあり、(4R,6S)体や(4S,6S)体が生成
して、(4R,6R)体の回収率が悪くなる上に、得ら
れる物が鏡像体混合物となるので注意が必要である。
【0021】次に、分離精製法について説明する。反応
液に重曹水等を加えて反応を停止した後、有機層を分離
し、更に、水層より有機溶剤で抽出する。続いて、有機
層より塩基を除去するため、酸性水溶液や硫酸銅水溶液
等で洗浄する。その後、一部水層に転溶された(4R,
6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシク
ロヘキサノンを再び有機溶剤で抽出する。すべての有機
層を混合、減圧濃縮後、化合物(I)、(III)、(IV)
を含有する粗生成物を得る。塩基の除去を減圧濃縮によ
って行った場合は、濃縮物として、化合物(I)、(II
I)、(IV)を含有する粗生成物を得ることができる。こ
の際、得られたものが化合物(I)のみで(III)、(I
V)が含まれていない場合は、以下の操作は必要でな
い。
【0022】粗生成物を有機溶剤−水に溶解し水層を分
離後、更に有機層より水で抽出を行う。ここで、有機溶
剤としては、化合物(III)及び(IV)は効率よく抽出す
るが、化合物(I)はあまり抽出しないものとして、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、石油エーテル、及びそれらの
混合溶剤を使用できる。得られた水層を混合し、酢酸エ
チル等で抽出することにより、化合物(I)を有機層に
転溶する。有機層を、無水硫酸ナトリウム等で乾燥後、
濾過、濃縮して、高純度の(4R,6R)−4−ヒドロ
キシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンを得る
ことができる。尚、水酸基と反応させる試薬として無水
マレイン酸、無水フタル酸等を用いる場合は、反応液に
水を加え反応を停止した後、有機層を分離し、さらに水
層より有機溶剤で抽出する。すべての有機層を混合、減
圧濃縮後、化合物(I)を含有する生成物を得ることが
できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例にて更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 (4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメ
チルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混合物
(80:20)10g(64mmol)を塩化メチレン20
0mlに溶解後、−30℃で攪拌しながら、ピリジン4.
0g(51mmol)を添加し、続いて塩化ベンゾイル5.
9g(42mmol)を滴下した。−30℃で20時間攪拌
した後、飽和重曹水200mlを加えた。有機層を分離し
た後、水層から酢酸エチル200mlで3回抽出した。有
機層を混合し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過、減圧
濃縮しピリジンを除去した。
【0024】得られた油状物質を水1リットル及びヘキ
サン1リットルに溶解し、水層を分離後、ヘキサン層か
ら、さらに水1リットルで1回抽出した。得られた水層
2リットルから、酢酸エチル2リットルで3回抽出し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過、減圧濃縮し、4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
4.8gを得た(回収率48%)。ガスクロマトグラフ
ィーにより分析した結果、ジアステレオマー純度は10
0%であった。
【0025】ガスクロマトグラフィー分析条件:OV−2
10.10%/Uniport HP、mesh80/100、2m×
3mm、100℃、N2 、0.6kg/cm2 回収率(%):〔回収した(4R,6R)+(4S,6
R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロ
ヘキサノン〕/〔原料として用いた(4R,6R)+
(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメ
チルシクロヘキサノン〕×100 ジアステレオマー純度(%):〔(4R,6R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノ
ン〕/〔(4R,6R)+(4S,6R)−4−ヒドロ
キシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン〕×1
00
【0026】実施例2 (4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメ
チルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混合物
(80:20)1.0g(6.4mmol)を塩化メチレン
20mlに溶解後、−30℃で攪拌しながら、ピリジン
0.27g(3.2mmol)を添加し、続いて塩化ベンゾ
イル0.38g(2.7mmol)を滴下した。−30℃で
20時間攪拌した後、飽和重曹水20mlを加えた。有機
層を分離した後、水層から酢酸エチル20mlで3回抽出
した。有機層を混合し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾
過、減圧濃縮しピリジンを除去した。
【0027】得られた油状物質を水100ml及びヘキサ
ン100mlに溶解し、水層を分離後、ヘキサン層から、
さらに水100mlで1回抽出した。得られた水層200
mlから、酢酸エチル200mlで3回抽出し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濾過、減圧濃縮し、4−ヒドロキシ
−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン0.63g
を得た(回収率63%)。ガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、ジアステレオマー純度は98%であっ
た。
【0028】実施例3 ピリジン0.21g(2.7mmol)、塩化ベンゾイル
0.31g(2.2mmol)を用いた他は、実施例2と同
様に行った。その結果、4−ヒドロキシ−2,2,6−
トリメチルシクロヘキサノン0.71gを得た(回収率
71%)。ガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、ジアステレオマー純度は96%であった。
【0029】実施例4 酸塩化物として、塩化ベンゾイルの代わりに、2−メチ
ルプロパノイルクロライド、ピバロイルクロライド、3
−メチルブタノイルクロライド、2−メチルベンゾイル
クロライド、2−クロロベンゾイルクロライド、2−ア
セトキシベンゾイルクロライドを用いて実施例2と同様
の実験を行った。その結果を表1に示す。
【0030】実施例5 溶媒として、塩化メチレンの代わりに、ヘキサン、アセ
トニトリル、酢酸エチル、トルエンを用いて実施例2と
同様の実験を行った。その結果を表2に示す。
【0031】実施例6 塩基として、ピリジンの代わりにトリエチルアミンを用
い、温度を−30℃から15℃、0℃に変えて実施例2
と同様の実験を行った。その結果を表3に示す。
【0032】実施例7 反応温度を、15℃、0℃、−15℃、−60℃に変え
て、実施例2と同様の実験を行った。その結果を表4に
示す。
【0033】表1〜4中、HTHは、4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンを表す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】実施例8 (4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメ
チルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混合物
(80:20)10g(64mmol)をトルエン100ml
に溶解後、無水マレイン酸2.5g(26mmol)を加
え、室温で攪拌しながら溶解させた。続いて、−20℃
で攪拌しながら、トリエチルアミン2.9g(28mmo
l)を滴下した。−20℃で24時間攪拌した後、反応
液に水100mlを加え、トルエン層を分離した。さら
に、水層よりトルエンで抽出(100ml×5)した。有
機層を混合し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過、減圧
濃縮して4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシク
ロヘキサノン6.5gを得た(回収率65%)。ガスク
ロマトグラフィーにより分析した結果、ジアステレオマ
ー純度は98%であった。
【0039】実施例9 反応温度を0℃に変えて、実施例8と同様の実験を行っ
た。その結果、4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチ
ルシクロヘキサノン7.0gを得た(回収率70%)。
ジアステレオマー純度は96%であった。
【0040】実施例10 (4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメ
チルシクロヘキサノンと(4S,6R)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンの混合物
(80:20)10g(64mmol)をトルエン100ml
に溶解後、無水フタル酸5.69g(38.4mmol)を
加え、室温で攪拌しながら溶解させた。続いて、室温で
トリエチルアミン4.66g(46mmol)を滴下した。
室温で24時間攪拌した後、反応液に水100mlを加
え、トルエン層を分離した。さらに、水層よりトルエン
で抽出(100ml×5)した。有機層を混合し無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濾過、減圧濃縮して4−ヒドロキ
シ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン5.5g
を得た(回収率55%)。ガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、ジアステレオマー純度は97%であっ
た。
【0041】
【発明の効果】叙上の通り、本発明によれば、高収率で
且つ容易に、(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンを分離することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/76 Z 9279−4H // C07B 57/00 343 7419−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 で示される(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
    6−トリメチルシクロヘキサノンと、式(II): 【化2】 で示される(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
    6−トリメチルシクロヘキサノンとのジアステレオマー
    混合物と、少なくとも(II)と等モルの水酸基と反応す
    る試薬とを反応させて式(II)で示される化合物を式
    (III): 【化3】 (式中、Rは水酸基の修飾基を表す。)で示される(4
    S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノン誘導体に優先的に変換することを特徴
    とする、式(I)の水酸基を実質的に修飾させることな
    く式(II)の水酸基を優先的に修飾させることを特徴と
    する化学的修飾方法。
  2. 【請求項2】 式(I): 【化4】 で示される(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
    6−トリメチルシクロヘキサノンと、式(II): 【化5】 で示される(4S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,
    6−トリメチルシクロヘキサノンとのジアステレオマー
    混合物と、少なくとも(II)と等モルの水酸基と反応す
    る試薬とを反応させて優先的に(II)で示される化合物
    を式(III): 【化6】 (式中、Rは水酸基の修飾基を表す。)で示される(4
    S,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノン誘導体に変換し、水−有機溶剤に対す
    る溶解度の差を利用して(I)で示される化合物と(II
    I)で示される化合物とを分離することを特徴とする(4
    R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノンの分離精製方法。
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