JPH0558714A - セラミツク基板およびその製造方法 - Google Patents
セラミツク基板およびその製造方法Info
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- JPH0558714A JPH0558714A JP3219439A JP21943991A JPH0558714A JP H0558714 A JPH0558714 A JP H0558714A JP 3219439 A JP3219439 A JP 3219439A JP 21943991 A JP21943991 A JP 21943991A JP H0558714 A JPH0558714 A JP H0558714A
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Abstract
において、厚膜密着強度を低下させずに低温焼成を可能
とする。 【構成】主成分であるAl2 O3 が92〜94重量%
と、SiO2 が4〜6重量%と、残部がCaO、MgO
からなるセラミック原料を、所定形状に成形した後、最
高焼成温度1460〜1550℃で、昇温開始から降温
終了までの焼成時間を6時間以下として高速焼成を行
い、表面部のSiO2 量がAl2 O3 に対し10〜20
重量%であるセラミック基板を構成する。
Description
板などに用いる電子部品用セラミック基板に関する。
ルミナセラミックスからなるセラミック基板が用いられ
てきた。
成分であるAl2 O3 96重量%と、焼結助剤として合
計4重量%のSiO2、CaO、MgOをそれぞれの重
量比がSiO2 :CaO:MgO=70:5:25とな
るように添加混合してセラミック原料を調合し、このセ
ラミック原料を有機溶媒中に混合した後、ドクターブレ
ード法により所定厚みのグリーンシートに成形し、所定
形状に金型で打ち抜いた後、酸化雰囲気、最高焼成温度
1550〜1650℃で、昇温開始から降温終了までの
焼成時間を30時間程度として焼成を行い、得られた焼
結体に振動バレル、ブラスト、バフなどの表面処理を行
うようになっていた。
造工程中1550〜1600℃の高温での焼成が必要で
あり、また焼成時間も短縮できないため、コストが高い
ものであった。そこで、Al2 O3 を93重量%程度に
減らし、焼結助剤を増やすことによって、低温焼成を行
うことが考えられてきた。
成用セラミック基板では、焼結助剤としてのSiO2 を
多く含ませる必要があり、しかも焼成時にSiO2 は表
層部に多く析出するため、セラミック基板表面のSiO
2 量はAl2 O3 に対し20〜30重量%と多くなり、
厚膜の密着強度が低くなるという問題点があった。
はフリットボンドと呼ばれ、基板表面の凹凸にペースト
が入り込む物理的接着である。もう一つはケミカルボン
ドと呼ばれ、セラミック粒界のガラス相に拡散する化学
的接着であり、さらにこれらを合わせたミックスボンド
もあった。これらの3種類のうち、ケミカルボンドおよ
びミックスボンドは、基板表面のSiO2 量によって密
着強度が左右され、SiO2 量が多すぎるとかえって密
着強度が低下するものであった。
であるAl2 O3 92〜94重量%と、SiO2 4〜6
重量%と、残部がCaO、MgOおよび不可避不純物か
らなるセラミック原料を、所定形状に成形した後、最高
焼成温度1460〜1550℃で、昇温開始から降温終
了までの焼成時間を6時間以下として高速焼成を行うこ
とによって、低温焼成を可能とするとともに、表面部へ
のSiO2 の析出を抑え、セラミック基板表面部に存在
するSiO2 量がAl2 O3 に対し10〜20重量%と
なるようにしたものである。
り多いと低温焼成ができなくなり、一方Al2 O3 量が
92重量%より少ないとセラミック基板の特性が劣った
ものになってしまう。したがって、主成分であるAl2
O3 の量は92〜94重量%が良い。また、SiO2 量
が4重量%より少ないと低温焼成が困難となり、一方6
重量%より多いとアノーサイトなどのセラミック基板に
悪影響を及ぼす結晶が析出してしまうため、SiO2 量
は4〜6重量%、好ましくは4.8〜5.2%が良い。
O2 量を多くしてあるが、昇温開始から降温終了までの
焼成時間が6時間以下の高速焼成をすることによって、
基板表面へのSiO2 析出を減らし、表面部でのSiO
2 量をAl2 O3 に対し10〜20重量%とすることが
できる。また、このように高速焼成することによって、
平均結晶粒子径2μm以下、最大結晶粒子径5μm以下
と結晶粒子径を小さくでき、物理的接着のフリットボン
ドに対する密着強度を高めることができる。なお、この
ような高速焼成は、例えばローラーハースキルンを用い
ることによって容易に行うことができる。また、焼成時
間については、小型品で15分以上、通常品で30分以
上必要である。
したAl2 O3 、SiO2 の他に、焼結助剤としてのC
aO、MgOを含んでおり、これら以外にもセラミック
ス全体に対して0.1重量%以下の不純物を含有してい
ても良い。
O2 と残部CaO、MgOを添加混合し後、さらに有機
溶媒を混合し、ドクターブレード法でグリーンシートに
成形した後、金型で打ち抜いて板状成形体とした。この
成形体を表1中No.1、2に示す条件で、ローラーハ
ースキルンにより高速焼成して本発明のセラミック基板
を得た。また、比較例として、上記成形体に対しトンネ
ル炉で普通焼成したもの(表1中No.3)、およびA
l2 O3 量を96%とした従来のもの(表1中No.
4)を用意した。なお、表1中焼成温度とは最高焼成温
度のことであり、焼成時間とは昇温開始から降温終了ま
での時間のことである。
粒子径、表面部のSiO2 量(Al2 O3 に対する
比)、およびケミカルボンドを用いた厚膜の密着強度を
調べた。結果は表2に示す通りである。なお、表面部の
SiO2 量は、オージェ電子分光分析法によりセラミッ
ク基板表面部に存在する元素の定量分析を行い、Si元
素とAl元素の量比から求めた。
は、SiO2 添加量が多く30時間の長時間焼成をして
いるために、表面のSiO2 量が20重量%以上と多
く、厚膜の密着強度が低かった。これに対し、本発明実
施例であるNo.1、2は、No.3と同じ組成である
が2〜6時間の高速焼成をしているために、表面のSi
O2 量が20重量%以下と少なく、ケミカルボンドを用
いた厚膜の密着強度もNo.4に示す従来例と同程度で
あった。
には、6時間以下の高速焼成を行って表面部のSiO2
量を20%以下とすればよいことがわかる。ただし、種
々実験の結果、SiO2 量が10%以下となると、Si
O2 量が少なすぎて厚膜の密着強度が低下してしまうた
め、結局セラミック基板の表面部のSiO2 量はAl2
O3 に対し10〜20重量%のものが良かった。
を行ったため、平均結晶粒子径が5μm以下と小さく、
抗折強度が大きいだけでなく、後述するように物理的結
合であるフリットボンドを用いた厚膜の密着強度を高め
ることができる。
板に対し、エッチングを行いながら、表面部から深さ方
向へのSiO2 量を測定した。結果は図1に示す通り、
本発明実施例(No.1)は、従来のAl2 O3 96重
量%のもの(No.4)と同様のSiO2 分布をしてい
ることから、ケミカルボンドを用いた厚膜の密着強度も
同程度であることがわかる。なお、エッチングスピード
は0.84Å/秒であり、図1より、エッチング時間1
分(深さ50Å)までの範囲では、いずれもSiO2 量
が10重量%以上であった。
らに厳しい条件での厚膜密着強度を調べる実験を行っ
た。厚膜として物理的結合であるフリットボンド、化学
的結合であるケミカルボンド、両者の混合したミックス
ボンドを用いた。そして、これらの厚膜を密着させた
後、温度85℃、湿度85%でのエージング試験や、−
55〜125℃の温度サイクルを1時間に1回繰り返す
温度サイクル試験を行い、それぞれ密着強度の変化を調
べた。
(C)に、温度サイクル試験の結果を図3(A)〜
(C)にそれぞれ示す。まず図2(A)、図3(A)を
みれば明らかなように、物理的結合であるフリットボン
ドでは、本発明実施例のほうが大きな密着強度を示し
た。これは、本発明のセラミック基板の平均結晶粒子径
が2μm以下と小さいためである。また、図2(B)
(C)、図3(B)(C)を見れば、化学的結合である
ミックスボンドやケミカルボンドを用いた場合でも、本
発明のセラミック基板は従来のAl2 O3 96重量%の
セラミック基板と同程度の密着強度であった。
Al2 O3 量93%であるが、従来のAl2 O3 96%
のセラミック基板と同程度以上の厚膜密着強度を示すこ
とがわかる。
るAl2 O3 92〜94重量%と、SiO2 4〜6重量
%と、残部がCaO、MgOおよび不可避不純物からな
るセラミック原料を、所定形状に成形した後、最高焼成
温度1460〜1550℃で、昇温開始から降温終了ま
での焼成時間を6時間以下として高速焼成を行うことに
よって、表面部に存在するSiO2 量がAl2 O3 に対
し10〜20重量%となるようなセラミック基板を得る
ことができ、このセラミック基板は厚膜の密着強度が高
く、かつ低温焼成が可能であるから製造コストを低くで
き、電子部品用セラミック基板として好適に用いること
が可能となる。
おける深さ方向のSiO2 量分布を示すグラフである。
セラミック基板におけるエージング試験後の厚膜密着強
度を示すグラフである。
セラミック基板における温度サイクル試験後の厚膜密着
強度を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】主成分であるAl2 O3 92〜94重量%
と、SiO2 4〜6重量%と、残部がCaO、MgOお
よび不可避不純物からなり、基板表面部に存在するSi
O2 量がAl2 O3 に対し10〜20重量%であること
を特徴とするセラミック基板。 - 【請求項2】主成分であるAl2 O3 92〜94重量%
と、SiO2 4〜6重量%と、残部がCaO、MgOか
らなるセラミック原料を、所定形状に成形し、最高焼成
温度1460〜1550℃で、昇温開始から降温終了ま
での焼成時間を6時間以下として高速焼成を行うことを
特徴とするセラミック基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03219439A JP3130972B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | セラミック基板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03219439A JP3130972B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | セラミック基板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558714A true JPH0558714A (ja) | 1993-03-09 |
JP3130972B2 JP3130972B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=16735428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03219439A Expired - Lifetime JP3130972B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | セラミック基板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3130972B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140010392A (ko) | 2011-05-20 | 2014-01-24 | 가부시키가이샤 야쿠르트 혼샤 | 미생물의 사균화 방법 |
JPWO2012141244A1 (ja) * | 2011-04-14 | 2014-07-28 | 株式会社ヤクルト本社 | 微生物菌体乾燥粉末の製造方法 |
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-
1991
- 1991-08-30 JP JP03219439A patent/JP3130972B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US10465160B2 (en) | 2011-04-14 | 2019-11-05 | Kabushiki Kaisha Yakult Honsha | Method for producing dry microbial cell powder |
KR20140010392A (ko) | 2011-05-20 | 2014-01-24 | 가부시키가이샤 야쿠르트 혼샤 | 미생물의 사균화 방법 |
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