JPH0558611A - フラーレン類の精製方法 - Google Patents

フラーレン類の精製方法

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JPH0558611A
JPH0558611A JP3246509A JP24650991A JPH0558611A JP H0558611 A JPH0558611 A JP H0558611A JP 3246509 A JP3246509 A JP 3246509A JP 24650991 A JP24650991 A JP 24650991A JP H0558611 A JPH0558611 A JP H0558611A
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JP
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fullerene
fullerenes
hydrogenated
solvent
hydrogenation
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JP3246509A
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English (en)
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Kazuyoshi Shigematsu
一吉 重松
Kazuaki Abe
和明 阿部
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラファイト等の炭素のアーク放電、レーザ
ーアブレーション等によって得られたフラーレン類含有
スス状物質やこれより分離された粗製フラーレン類等の
フラーレン類含有物から、十分に高純度の所望のフラー
レン類を、大量に、効率よく回収することができるフラ
ーレン類の精製方法を提供する。 【構成】 フラーレン類含有原料を、芳香族化合物に溶
解分散した後、水添触媒の存在下に水素ガスと反応さ
せ、次いで、不純物を廃触媒と共に除去し、得られた水
素化フラーレン類を脱水素剤と反応させて脱水素するこ
とによりフラーレン類を精製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラーレン類の精製方
法に関し、より詳しく言うと、フラーレンC60やフラー
レンC70等のフラーレン類を不純物とともに含有すると
ころの粗製のフラーレン類含有物(例えば、グラファイ
トのアーク放電やレーザーアブレーション等によって得
られるスス、あるいは、これらのフラーレン類を含有す
るススよりベンゼン、トルエン等の芳香族溶媒により抽
出された粗製フラーレン類粉体やその溶液等)から高純
度のフラーレン類を効率よく得ることができる実用上著
しく有用なフラーレン類の精製方法に関する。
【0002】なお、本発明の方法によって得られた精製
フラーレン類は、例えば、導電材料、超導電体の素材等
として、電気・電子材料分野をはじめてとする各種のフ
ラーレン類利用分野に好適に利用することができる。
【0003】
【従来の技術】最近、炭素数60、70、84等の閉殻
構造型のカーボンクラスター(球状の巨大分子)という
新しいタイプの分子状炭素物質が合成され、注目されて
いる。この特殊な構造を有するカーボンクラスターは、
フラーレンとも称され、その分子骨格を構成する炭素数
によって、フラーレンC60、同C70、同C84などと呼ば
れている(単に、C60、C70、C84等と呼ばれることも
ある。)。これらのフラーレン類は、新しい炭素材料で
あり、また特殊な分子構造を有することからも特異な物
性を示すことが期待されるので、その性質及び用途開発
についての研究が盛んに進められている。例えば、フラ
ーレン類は、球状の巨大分子であることなど分子レベル
での潤滑剤としての用途が見込まれており、また、均一
な炭素数の不飽和性の巨大炭素分子であることなどか
ら、黒鉛等に代わる高特性の導電材料としての期待も大
きい。実際、ごく最近、フラーレンC60にカリウムをド
ープすると絶対温度18Kでも超伝導体となることが見
出され、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の添加
によって次々に高温超伝導体が得られることも示され、
多方面からの注目を集めている[Nature,35
,320−322(1991)、Nature,35
,600−601(1991)]。また、さらに最近
になって、フラーレンC60にハロゲン(ヨウ素や臭素)
を添加するとアルカリ金属の場合よりもさらに高温での
超伝導体が得られることも見出されている。このよう
に、フラーレン類は、電気・電子分野をはじめとする各
種の利用分野において、新材料、新素材としての期待が
極めて大きく、それゆえ、できるだけ高純度のものを大
量に生産する技術の開発が望まれている。
【0004】ところで、これらフラーレン類は、グラフ
ァイト等の炭素のアーク放電(抵抗加熱法)やレーザー
アブレーション(レーザー蒸発法)によって容易に生成
することが知られているが、その際、得られるのはフラ
ーレン類を少量含有するスス状物質である。そこで、フ
ラーレン類をこのスス状物質から分離(濃縮)精製する
技術が重要となる。この分離・精製方法を含めた従来の
フラーレン類の製造技術としては、上記の方法で得たス
ス状物質から、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素
により抽出分離して粗製のフラーレン類とし、さらに、
これを中性アルミナカラム等用いてクロマト分離によっ
て単離精製するという方法が知られている[Natur
e,347,354−358(1990)]。ここで、
フラーレン類の抽出に芳香族炭化水素を用いるのは、フ
ラーレン類が殆んどの溶媒に不溶であるが芳香族炭化水
素にはわずかではあるが溶解するからである。
【0005】しかしながら、該スス状物質から単に芳香
族溶媒によって抽出するだけでは、十分に高純度のフラ
ーレン類を得ることが困難であるし、また、この単純な
芳香族抽出法では、フラーレン類の溶解度が低いために
著しく多量の芳香族溶媒を用いる必要があるという欠点
もある。また、カラムクロマトによる精製法では、少量
の精製には容易に適用できるものの、大量の精製品を得
る目的には実用的でないなどの問題点がある。それゆ
え、高純度のフラーレン類を上記のスス状物質や粗製フ
ラーレン類等のフラーレン類含有物から大量に、効率よ
く得るための実用的な精製法の開発が強く望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
を鑑みてなされたものである。本発明の目的は、例え
ば、グラファイト等の炭素のアーク放電、レーザーアブ
レーション等によって得られたフラーレン類含有スス状
物質やこれより分離された粗製フラーレン類等のフラー
レン類含有物から、十分に高純度の所望のフラーレン類
を、大量に、効率よく回収することができる実用上著し
く有用な、フラーレン類の精製方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、まず、フラーレン
類はベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素にわずかに
溶解するのみで、知る限りにおいては他の溶媒には溶解
しないが、これを十分に水素化した水素化フラーレン類
は、芳香族炭化水素だけでなく、例えば、シクロアルカ
ン等の他の炭化水素溶媒にも十分に溶解することに注目
した。なお、そのような水素化フラーレンは、フラーレ
ン類含有物(グラファイト等から得られたフラーレン類
含有スス状物質やその芳香族炭化水素抽出物である粗製
フラーレン類等)をベンゼン、トルエン等の芳香族化合
物に溶解分散(溶解及び/又は分散)し、適当な水添触
媒を用いて水素ガスと反応させることによって効率よく
得られること、また、その際、分散溶媒として用いた芳
香族化合物も条件によってはシクロアルカン等に水添す
ることができることなどを確認した。これらの考察及び
事実を考慮して、本発明者らは、溶解性が悪く、そのま
までは選択的に抽出分離しにくいフラーレン類を、一
旦、上記の効率よい接触水添反応によって水素化フラー
レンに変えて、溶解性を向上させれば、該水素化フラー
レンをより適当な溶媒(例えば、用いた芳香族溶媒の水
添物であるシクロアルカン類等)によって選択的に効率
よく溶解することができるので、原料中の不純物や廃触
媒等の固体残渣を容易に除去することができて、原料中
のフラーレン類を高純度の水素化フラーレンとして効率
よく分離・精製することができ、さらに、分離・精製さ
れた水素化フラーレンをうまく脱水素して元のフラーレ
ン類に戻せば、所望の高純度のフラーレン類を高収率で
回収することができるはずであるという着想を得た。
【0008】この着想を実現すべく、本発明者らは、種
々の検討を行った結果、上記したフラーレン類含有スス
状物質あるいはこれを芳香族炭化水素によって抽出した
粗製フラーレン類等のフラーレン類含有物を、特定の溶
媒(芳香族化合物)に溶解分散(溶解及び/又は分散)
し、適当な水添触媒の存在下で水素ガスと反応させた
後、不純物を使用した触媒と共に除去し、得られた水素
化フラーレンを適当な脱水素剤と反応させて脱水素する
という方法が、前記目的を満足する優れたフラーレン類
の精製方法となることを見出した。
【0009】以上の知見及び考察に基づいて、本発明者
らは、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、フラーレン類含有原料を、芳香族化合物に溶解分散
した後、水添触媒の存在下に水素ガスと反応させ、次い
で、不純物を廃触媒と共に除去し、得られた水素化フラ
ーレン類を脱水素剤と反応させて脱水素することを特徴
とするフラーレン類の精製方法を提供するものである。
本発明の方法において、前記水添反応に供される前記フ
ラーレン類含有原料としては、例えば、グラファイトの
アーク放電により得られたフラーレン類含有スス状物
質、グラファイトのレーザーアブレーションにより得ら
れたフラーレン類含有スス状物質等のフラーレン類含有
スス類、これらのススからベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素溶媒などによって抽出された粗製フラーレン
類粉体あるいはその際のフラーレン類含有抽出液等の粗
製フラーレン類の溶液等をはじめとする各種の純度及び
形態のフラーレン類含有物を挙げることができる。な
お、これら各種のフラーレン類含有物は、1種単独で使
用してもよいし、2種以上を混合するなどして併用する
こともできる。
【0010】前記フラーレン類含有原料中に含有されて
いるフラーレン類としては、各種の炭素数のフラーレン
類、例えば、フラーレンC60、フラーレンC70、フラー
レンC84等及びこれらの任意の割合の混合フラーレン類
を挙げることができる。これらの原料中のフラーレン類
は、本発明の精製方法によって、原料中のフラーレン類
の組成等に応じて、それぞれ単独の高純度のフラーレン
として、あるいは高純度の混合フラーレンとして回収す
ることができる。
【0011】本発明の方法においては、前記フラーレン
類含有原料を芳香族化合物に溶解分散(溶解及び/又は
分散)し、水添触媒の存在下で水素ガスと反応させる。
この水添反応によって、原料中のフラーレン類を水素化
フラーレン類に転化する。
【0012】この際、フラーレン類含有原料の溶解分散
に使用する前記芳香族化合物としては、通常、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水
素(単独化合物又はそれらの2種以上の混合物)が好適
に使用されるが、これらに限定されるものではなく、芳
香族炭化水素以外の他の芳香族化合物も使用可能であ
る。また、これらの芳香族炭化水素等の芳香族化合物
は、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の炭化水素溶
媒類等の他の溶媒類との混合物として用いてもよく、例
えば、前記芳香族炭化水素を主成分とするシクロアルカ
ン類やアルカン類との混合物等も好適に使用される場合
がある。いずれにしても、水添触媒の触媒活性を阻害し
ないものであれば、各種の芳香族化合物系溶媒類(溶解
分散媒)が使用可能である。
【0013】なお、フラーレン類含有原料として、前記
抽出液等の芳香族炭化水素あるいは芳香族化合物系溶媒
類にすでに溶解若しくは溶解分散してある原料を用いる
場合には、必ずしも、前記芳香族化合物にあらためて溶
解分散しなくてもよく、そのまま水添反応に供すること
もできる。
【0014】前記水添触媒としては、特に制限はなく、
公知の、炭化水素等の水素化触媒として使用若しくは提
案されているものなど各種の水添用触媒が使用可能であ
る。そのような水添用触媒としては、例えば、Cr、F
e、Co、Ni、Mo、Ru、Rh、Pd、W、Re、
Os、Ir、Pt等の遷移金属をはじめとする各種の金
属からなる種々の形態の触媒があり、それらのうちの代
表的なものを例示すると、例えば、Ptコロイド、ラネ
ーニッケル、ラネールテニウム、ラネーコバルト等で代
表される金属コロイド等の金属系触媒、白金黒、パラジ
ウムブラック、ルテニウムブラック、ロジウムブラッ
ク、レニウムブラック、酸化クロム、酸化モリブデン等
で代表される金属酸化物系触媒、硫化モリブデン、硫化
レニウム等で代表される金属硫化物系触媒、各種の金属
錯体系触媒などの金属化合物系触媒、さらには、これら
の金属又は金属化合物を各種の担体に担持してなる各種
の担持型触媒(例えば、担持Pd/カーボン、Ru/カ
ーボン、ニッケル/珪草土、Pd/シリカなどの様々な
ものを挙げることができる。これらの中でも、特に好適
に使用することができるものとして、例えば、Pd/カ
ーボン、Ru/カーボンなどを挙げることができる。な
お、これらの水添触媒は1種単独で使用してもよく、2
種以上を混合したり複合化するなどして併用することも
できる。
【0015】前記水添反応に使用する水素ガスとして
は、純粋なものはもとより、種々の工業用のものなど種
々の純度若しくはグレードのものが使用可能であり、水
素ガス含有ガスとしても使用することができる。前記水
添反応は、通常、室温〜300℃、好ましくは、50〜
250℃の範囲の温度で好適に行われる。反応時間は、
温度、水素ガス圧等の他の条件によって異なるので、一
律に定めることができないが、通常は、10分間〜10
時間程度で十分である。また、前記水添反応における水
素ガスの圧力としては特に制限はないが、この水添反応
は、通常、水素ガス分圧が大気圧以上、好ましくは、1
0〜200kg/cm2 Gの範囲の条件で実施するのが
適当である。水素ガス圧が、大気圧未満では、反応速度
が遅く実用的でない。なお、好ましい水素ガス圧の範囲
は、原料中のフラーレン類の種類(炭素数)によって異
なる場合があり、例えば、フラーレンC60の水添は、1
0〜100kg/cm2 Gという比較的低い水素ガス圧
でも効率よく行われ、一方、フラーレンC70の水添は、
通常、水素ガス圧が20kg/cm2 G以上という比較
的高い圧力でより効率よく行われる。このようなフラー
レン類の種類(炭素数)による反応性の違いをうまく利
用することによって、原料中に2種以上のフラーレン類
が含有されている場合に特定のフラーレン類のみを選択
的に水添することも可能であり、例えば、フラーレンC
60とフラーレンC70を含有する原料の場合に水素ガス圧
等の反応条件の制御によってフラーレンC60を選択的に
水素化フラーレン類に転化することもできる。
【0016】以上のようにして、原料中のフラーレン類
(場合により、フラーレン類中の特定のフラーレン類)
を効率よく水添し、対応する水素化フラーレン類に転化
することができる。
【0017】こうして得られる水素化フラーレン類に
は、一般に、同じ炭素数のものでも水素化度(H/C
比)の異なる各種の水素化フラーレンがある。上記の接
触水添法によれば、例えば、フラーレンC60からは、C
60n (nは、例えば、36〜44程度の偶数であ
る。)で表される水素化フラーレンの混合物等の十分に
水素化度の高い水素化フラーレン類を効率よく得ること
ができるし、一方、フラーレンC70からは、C70m
(mは、例えば、30〜46程度の偶数である。)で表
される水素化フラーレンの混合物等の十分に水素化度の
高い水素化フラーレン類を効率よく得ることができる。
【0018】前記水添反応の反応条件(例えば、水素ガ
ス圧、反応温度、反応時間等)の精密な制御によって特
定の水素化度の水素化フラーレンを選択的に得ることも
可能であるが、水素化度にある分布を持つ水素化フラー
レンの混合物を得る方がずっと容易であり、収率も十分
に大きくしやすい。本発明の精製方法の目的のために
は、この水素化度には分布があっても何等差し支えない
ので、通常は、水素化度の異なる水素化フラーレンの混
合物とすれば十分である。
【0019】どのような水素化度の範囲の水素化フラー
レン類とするのが適当かどうかは、その後の不純物等の
分離工程や脱水素工程の効率等を考慮して決定すればよ
い。通常は、例えばシクロヘキサン類等の後述の溶媒へ
の溶解性を十分に向上させるには十分に高い水素化度ま
で水添すればよく、一方、脱水素剤の節約等の脱水素工
程の効率の点を考慮すると必要以上に水素化度を大きく
しない方が好ましい。このような点と水添反応の効率等
を考慮すると、例えば、フラーレンC60については、主
としてnが36程度から44程度の範囲にある水素化フ
ラーレン類C60n の混合物とする方法が好適に採用で
き、一方、フラーレンC70を水添する場合には、主とし
てmが30程度から46程度の範囲にある水素化フラー
レン類C70mの混合物とする方法が好適に採用され
る。
【0020】なお、場合によっては、前記水添反応の際
に分散溶媒として使用した芳香族炭化水素等の芳香族化
合物をフラーレン類と共に水添して、シクロヘキサン類
等の芳香族化合物の水添物に転化する方法も好適に採用
される。このようにして水添されたシクロヘキサン類等
の芳香族水添物は、そのまま、得られた水素化フラーレ
ン類の良溶媒となり、一方、原料中の不純物や廃触媒あ
るいは未反応のフラーレン類に対する貧溶媒又は不溶性
溶媒となるので、水素化フラーレン類の選択的分離に好
適となるからである。
【0021】本発明の方法においては、前記水添反応を
行った後、その反応混合物(あるいは、この反応混合物
に適当な処理を行って得られた混合物)から、不純物及
び廃触媒を除去する。これらの不純物及び廃触媒の除去
は、各種の方法によって行うことができるが、通常は、
シクロアルカン系溶媒等の適当な溶媒を用いて水素化フ
ラーレン類の選択的溶解による分離手段によって好適に
なされる。ここで重要な点のひとつは、前記水添反応で
得た十分に水素化度の高い水素化フラーレン類が、原料
中のフラーレン類に比べて、用いた芳香族化合物だけで
なく、他の多くの有機溶媒(例えば、シクロアルカン類
等の芳香族化合物の水添物等)に対しても十分に溶解し
やすいという点である。また、原料中のフラーレン類以
外の炭素類(フラーレン類以外のスス状物質)は、一般
に、フラーレン類よりも水添されにくく、また、たとえ
水添されたとしても水素化フラーレン類よりもずっと溶
解性が低く、例えば、シクロアルカン類等の多くの溶媒
に対して実質的に溶解しないという点も重要である。さ
らに、使用した触媒も固体触媒の場合にはそのままでも
溶媒に不溶であるし、たとえ錯体触媒を用いた場合にも
これをうまく分解させることによって容易に不溶性の固
体残渣に変えることができる。このような点から、前記
水添反応によって得られた高い水素化フラーレン類を、
その高い溶解性を利用するなどして、不純物(原料中の
不溶性のスス類等)及び使用した触媒(廃触媒)から選
択的に効率よく分離することができるのである。
【0022】水素化フラーレン類の溶液と不純物や廃触
媒等の不溶性成分の分離は、公知の方法、例えば、濾
過、遠心分離等の沈降法等の各種の方法によって容易に
なすことができる。これらの中でも、通常は、濾過によ
る方法等が好適に採用される。もちろん、濾過によって
分離された不溶物を適当な洗浄用溶媒によって洗浄し、
該不溶物に残留する水素化フラーレン類を濾液と共に回
収する常法も好適に用いられる。
【0023】ここで適当な分離用溶媒及び洗浄用溶媒と
しては、得られた水素化フラーレン類を選択的にかつ十
分に溶解することができる溶媒(単独溶媒又は混合溶
媒)が使用され、具体的には、例えば、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、
トリメチルシクロヘキサン等のシクロヘキサン類、ある
いはそれ以外の芳香族炭化水素の水添物、さらには、シ
クロペンタン類、シクロオクタン類等のシクロアルカン
類など、あるいはこれらの混合物やこれらを主成分とす
る混合溶媒などが好適に使用される。中でも、特に、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロ
ヘキサン、トリメチルシクロヘキサン等のシクロヘキサ
ン類が好ましく使用される。なお、これらの溶媒は、1
種単独で使用してもよいし、2種以上を混合溶媒等とし
て併用することもできる。
【0024】ところで、こうしたシクロヘキサン類系溶
媒等の分離用溶媒は、別途に準備して使用してもよい
が、前記したように前記水添反応の際に使用した芳香族
化合物を該水添反応の際にフラーレン類とともに適宜水
添すれば、自動的に水素化フラーレン類はシクロヘキサ
ン類等の芳香族化合物の水添物に溶解した形で得られる
ので、この場合には、必ずしも、別途に分離用溶媒を用
いないでも、単に、反応混合物を濾過するなどして、不
溶性の不純物と廃触媒を容易に除去することができる。
【0025】以上のようにして、原料中の不純物や廃触
媒等の不純物が十分に除去された高純度の水素化フラー
レン類を(通常、その溶液として)高収率で効率よく得
ることができる。
【0026】本発明の方法においては、こうして得られ
た水素化フラーレン類に適当な脱水素剤を反応させてこ
れを脱水素することによって、所望の、高度に精製され
たフラーレン類(例えば、フラーレンC60、フラーレン
70等の単独化合物又はそれらの混合物)を得る。
【0027】この脱水素反応は、上記で得た水素化フラ
ーレン類の溶液に対してそのまま行ってもよいが、通常
は、脱水素反応により好適な形態(濃度、溶媒等)に変
えてから、脱水素反応に供する方法が好適に採用され
る。例えば、シクロヘキサン類溶媒の溶液として分離回
収された水素化フラーレン類について、該溶媒を蒸発さ
せて溶液を十分に濃縮した後、これにベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒を添加し、水素化
フラーレン類の芳香族炭化水素溶液としてから、これを
前記脱水素反応に供する方法なども好適に採用すること
ができる。
【0028】前記脱水素剤としては、水素化フラーレン
類をフラーレン類に脱水素することが可能なものであれ
ば、どのようなものでも使用可能であるが、通常は、こ
の脱水素反応に対する効率(反応性若しくは活性、選択
性等)などを考慮して選定するのが好ましい。
【0029】脱水素剤には、化学量論的なもの、繰り返
し性を有する触媒的なもの、それらの組合せ型のものな
ど様々なものがあり、また、他の分類によれば、例え
ば、水素受容型のもの、酸化的脱水素型のもの、単純脱
水素型のもの、それらの組合せ型のものなど種々のタイ
プのものがあるが、いずれのものも使用可能である。
【0030】通常好適に使用される脱水素剤の具体例と
しては、例えば、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ
−1,4−ベンゾキノン等の有機系脱水素剤、四酢酸
鉛、酢酸水銀(II)等の無機系脱水素剤、白金触媒、
パラジウム触媒等の金属系触媒などの脱水素活性触媒、
さらには、こうした脱水素機能を有する触媒と適当な水
素アクセプターとの組み合わせなどを挙げることができ
る。なお、これらの脱水素剤は1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用することもできる。脱水素剤の使用
量は、脱水素剤の種類によって異なり、また、脱水素す
る水素化フラーレン類の水素化度、反応温度等の他の条
件によっても異なるので一律に表わすことができない
が、その使用は、予備的な実験や計算等によって容易に
決定することができる。
【0031】この脱水素反応は、脱水素反応に支障のな
い各種の溶媒中で行うことができ、例えば、前記水素化
反応の際用いた芳香族化合物の水添物等のシクロヘキサ
ン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素など、さらには、シクロヘキサン類と芳香族炭化水素
との混合溶媒等の各種の単独又は混合溶媒中で行うこと
ができる。これらの中でも、脱水素反応の効率等の点か
ら、通常、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素溶媒、あるいは、これを主成分とする混合溶媒な
どが好適に使用される。このような芳香族炭化水素は、
反応の接触効率を高め、しかも脱水素剤によって脱水素
されることがないなどの利点を有しており、また、その
後のフラーレン類の分離回収に対しても好適となる。
【0032】前記脱水素反応の反応温度は、通常、室温
〜300℃、好ましくは、50〜250℃の範囲の温度
とするのが適当である。その際、溶媒をリフラックスす
ることによって反応温度を制御する方法なども好適に採
用される。室温未満の温度では、一般に、反応の進行が
遅かったり、冷却を要するので、プロセス的に不利とな
り、一方、300℃を超える温度では、副反応が併発す
るなどして反応の制御が困難となるなどの支障を生じや
すい。反応時間は、反応温度や脱水素剤の種類等の他の
条件によって異なるが、通常、10分間〜10時間程度
とすれば十分である。
【0033】以上のようにして高純度のフラーレン類を
含有する反応混合物(溶液、あるいは場合によっては、
溶解分散液等)を得ることができる。こうして得られた
反応混合物からの所望のフラーレン類の分離回収は、公
知の分離方法等の各種の方法によって容易に達成するこ
とができる。
【0034】例えば、脱水素用溶媒として十分な量の芳
香族炭化水素を用い、フラーレン類や脱水素剤及びその
分解物も溶解している場合には、その溶液をそのまま、
あるいは、脱水素剤及びその分解物を例えば水洗して水
相に移したり、これらが固体の場合には濾過等するなど
して分離した後に、溶液を適宜濃縮することによって最
も溶解性の低いフラーレン類を選択的に析出させて、こ
れを例えば濾過等によって分離する方法、あるいは、溶
媒等の低い沸点物を十分に留去するなどしてフラーレン
類をその蒸発残渣として分離する方法などが好適にされ
るが、これらに限定されるものではなく、様々な方法が
使用可能である。
【0035】一方、使用した脱水素用溶媒がフラーレン
類のみに対してのみ溶解性が低い場合には、例えば、反
応混合物から直接、あるいは、適宜濃縮後、必要に応じ
て脱水素剤及びその分解物の水洗等による除去を行うな
どしてから、所望のフラーレン類の沈殿物を例えば濾過
等によって分離する方法なども好適に採用される。な
お、こうして分離されたフラーレン類は、必要に応じ
て、適当な溶媒によって洗浄したり、抽出したり、再結
晶させたり、さらに精製分離操作を施して、より一層高
純度のフラーレン類として回収することもできる。
【0036】ここで、この脱水素後の分離回収工程にお
いて、前記水添反応に供した原料中にフラーレン類より
も溶解性の高い不純物が含有されていた場合にも、これ
らが選択的に除去できる点にも注目すべきである。すな
わち、本発明の精製方法によると、まず、フラーレン類
含有原料の水添反応工程によって所望のフラーレン類を
溶解性の高い水素化フラーレン類に変えているので、そ
の反応混合物から高純度の水素化フラーレンをその溶液
としての分離回収が著しく容易になり、その際水素化フ
ラーレンよりも溶解性の低い全ての不純物(例えば、原
料中の所望のフラーレン類以外のスス状炭素や廃触媒
等)を効率よく分離除去することができ、しかも、前記
脱水素反応によって戻されたフラーレン類の分離工程に
おいて、使用した脱水素剤やその分解物はもとよりフラ
ーレン類よりも溶解性の高い全ての不純物が除去される
ので、結果として、著しく高純度の所望のフラーレン類
を効率よく得ることができるのである。また、原料中に
フラーレンC60とフラーレンC70等の異なるフラーレン
類が含有されている場合に、反応条件の制御等によって
所望のフラーレン類(例えば、フラーレンC60)のみを
選択的に溶解性のよい水素化フラーレンに変えることも
可能であるので、不要なフラーレン類(例えば、フラー
レンC70等のフラーレンC60以外のフラーレン類)をそ
の溶解性の低さを利用して容易に分離することもでき、
結果として、所望のフラーレン類(例えば、フラーレン
60)のみを高純度に効率よく回収することもできるの
である。
【0037】以上の本発明の精製方法によって、不純物
を含むフラーレン類含有原料から、所望の高純度のフラ
ーレン類を収率よく回収することができる。また、本発
明の方法は、必ずしも、カラムクロマト分離という生産
性の悪い分離精製方法を用いないでも極めて高純度のフ
ラーレン類(フラーレンC60、フラーレンC70等のそれ
ぞれの単品、あるいはそれらの混合物や溶液等)を得る
ことができるので、大量生産にも好適であり、実用上極
めて有利な方法である。
【0038】本発明の方法によって得られたフラーレン
類は、例えば、各種導電材料、超伝導性の素材等とし
て、電気・電子材料の分野に好適に利用することができ
るし、このほか、各種の形式の潤滑部材(潤滑油添加
剤、固体潤滑剤等)など種々の用途に好適に利用するこ
とができる。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の実施例によって本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 実施例1 フラーレン類含有原料としてグラファイトのアーク放電
によって得られたスス状物質を用い、該スス状物質10
gをソックスレー抽出器を用いて800mlのトルエン
で抽出処理して抽出液を得た。得られた抽出液全量をト
ルエンの1部除去により濃縮して500mlの溶液と
し、該溶液全量を、水添触媒である5%ルテニウム/カ
ーボン(50%wet)5.00gと共に、内部を排気
してあるオートクレーブに仕込んだ。該オートクレーブ
内に水素ガスを水素圧70Kg/cm2 (絶対圧:以下
同様)として導入し、昇温を開始した。約50℃程度に
昇温した時点から圧力の低下が始まり、10Kg/cm
2 以下に圧力が降下した時点で新たに水素ガスを追加し
た。この操作を数回繰り返すと水素の圧力降下が無くな
り、その時内温は180℃まで昇温していた。この時点
で、水素圧を80Kg/cm2 とし、温度を180℃に
保持しながら、2時間反応を行った。得られた反応混合
物を冷却後、濾過し、廃触媒とこれに付着した固形物等
の固形物を濾別し、次いで、該固形物(濾さい)を少量
の溶媒(メチルシクロヘキサン)で数回洗浄し、洗浄液
を濾液に移した。こうして得られた濾液を濃縮して溶媒
を十分に除去した後、該濃縮物をトルエン800mlに
溶解した。次いで、この溶液に、脱水素剤として2,3
−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
(7.0g)を添加し、5時間リフラックス下で反応さ
せた。反応終了後、反応混合物に適量の水を添加して水
洗し、水層を有機層(トルエン層)から分離除去した。
この回収したトルエン層から溶媒(トルエン等)を留去
し、所望の精製物(収量0.65g)を得た。
【0040】この精製物の一部をトルエンに溶解してマ
ススペクトル分析を行ったところ、溶媒のトルエンのほ
かにはC60(すなわち、フラーレンC60)に基づくピー
ク[M+ =720(1260),M++1=721(12
59 131 ),M++2=722(1258 132 ),M2+
=360等]が観察された。また、該精製物の一部を重
ベンゼンに溶解し、13C−NMR分析を行った結果、フ
ラーレンC60に特有の143ppmのピークのみが観察
された。これらの結果等から該精製物が殆ど純粋なフラ
ーレンC60であることが確認された。
【0041】実施例2 実施例1で用いたものと同じフラーレン類含有原料であ
るグラファイトのアーク放電により得られたスス状物質
10gを、抽出処理することなくそのまま、500ml
のトルエンに分散させ、これを水添反応に供した以外
は、実施例1と同様にして実施し、所望の精製物を0.
54g得た。
【0042】この精製物について、実施例1と同様にし
てマススペクトル分析及び13C−NMR分析を行ったと
ころ、実施例1と同様の結果が得られ、この精製物が殆
ど純粋なフラーレンC60であることが確認された。
【0043】比較例1 実施例1で用いたものと同じフラーレン類含有原料であ
るグラファイトのアーク放電により得られたスス状物質
1gを実施例1と同様にしてトルエンで抽出処理し、抽
出液を得た。この抽出液を100mlまで濃縮し、中性
アルミナを分離剤とし、5%トルエン/ヘキサン混合液
を展開溶媒として、カラムクロマト分離を行い、フラー
レンC60に相当するフラクションを分取した。この分取
液から溶媒を留去し、精製物を得た。この精製物は、実
施例1で得た精製物と同様のマススペクトル及び13C−
NMRの結果を与え、殆ど純粋なフラーレンC60である
ことが確認された。その収量は0.072gであった。
【0044】なお、上記カラムクロマト分離の際の中性
アルミナの使用量は500g、展開溶媒の使用量は約2
0lであり、展開時間は約20時間であった。このよう
に、従来法であるカラムクロマト分離による精製法の場
合は、少量の精製に対しても多量の分離剤や展開溶媒を
必要とし、操作時間も長く、従来から一般に言われてい
るように、大量生産には不適当であり、工業的には不利
であるということが確認された。
【0045】これに対して、上記実施例1及び2からも
容易にわかるように、本発明の精製方法では、大量処理
が可能で、工業的にも容易に実施可能な水添反応、脱水
素反応と通常の分離手法を利用して高純度のフラーレン
類を収率よく得ることができるので、従来の方法に比べ
ても、その工業的価値は著しく大きい。
【0046】
【発明の効果】本発明の方法によると、グラファイト等
の炭素のアーク放電、レーザーアブレーション等によっ
て得られたフラーレン類含有スス状物質やこれより分離
された粗製フラーレン類の粉体や溶液等の不純物とフラ
ーレン類を含有する原料を接触水素化反応に供すること
によって該原料中の所望のフラーレン類を溶解性の高い
水素化フラーレン類に変えてから、不純物及び廃触媒の
除去を行い、次いで、得られた水素化フラーレンを脱水
素してもとのフラーレン類に戻すという特定の方法を用
いているので、所望のフラーレン類を、まず、高純度の
水素化フラーレンの溶液として効率よく分離することが
でき、その際に廃触媒はもとより、特に、水素化フラー
レンよりも溶解性の低い原料中の不純物等の不純物を効
率よく分離することができ、しかも、脱水素によっても
とに戻したフラーレン類の分離回収に際して、使用した
脱水素剤及びその分解物はもとより、該フラーレン類よ
りも溶解性の高い不純物(原料中のものなど)を効率よ
く除去することができ、したがって、上記の各種のフラ
ーレン類含有原料から、高純度の所望のフラーレン類を
収率よく回収することができる。
【0047】また、本発明の方法は、水素ガスによる接
触水素化反応、脱水素反応と通常の溶媒を用いる分離操
作等の工業的に容易な工程よりなっており、必ずしも従
来のカラムクロマト分離を用いないでも高純度のフラー
レン類に精製することができるので、大量生産が容易で
あるなどの実用上の利点も有している。
【0048】すなわち、本発明によると、例えば、グラ
ファイト等の炭素のアーク放電、レーザーアブレーショ
ン等によって得られたフラーレン類含有スス状物質やこ
れより分離された粗製フラーレン類等のフラーレン類含
有物から、十分に高純度の所望のフラーレン類を、大量
に、効率よく回収することができる実用上著しく有用
な、フラーレン類の精製方法を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラーレン類含有原料を、芳香族化合物
    に溶解分散した後、水添触媒の存在下に水素ガスと反応
    させ、次いで、不純物を廃触媒と共に除去し、得られた
    水素化フラーレン類を脱水素剤と反応させて脱水素する
    ことを特徴とするフラーレン類の精製方法。
JP3246509A 1991-09-02 1991-09-02 フラーレン類の精製方法 Pending JPH0558611A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0713153B1 (en) * 1994-11-08 2001-03-14 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic images, two component type developer, developing method, image forming method, heat fixing method, and process for producing toner
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KR102011690B1 (ko) * 2018-12-21 2019-08-19 주식회사 네프랩 풀러린의 제조방법

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