JPH0557907A - インクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録装置

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JPH0557907A
JPH0557907A JP3879192A JP3879192A JPH0557907A JP H0557907 A JPH0557907 A JP H0557907A JP 3879192 A JP3879192 A JP 3879192A JP 3879192 A JP3879192 A JP 3879192A JP H0557907 A JPH0557907 A JP H0557907A
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JP
Japan
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ink
recording medium
orifice
head
recording
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Application number
JP3879192A
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English (en)
Inventor
Toru Okamoto
徹 岡本
Kazuo Maruyama
和雄 丸山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温で固体、ヘッド内で加熱されると液体に
なる熱溶融性インクを前提とし、印字速度の高速化を図
りながら、インクドット径を制御可能に吐出し、被記録
体である普通紙の上でも高画質の中間調画像を記録する
ようにする。 【構成】 導電性の熱溶融性インク1が充填されるイン
ク室3を有し、このインク室3に連通するインク吐出用
オリフィス4が画素密度毎に開設されたヘッド本体2
と、このヘッド本体2のインク室3に充填される熱溶融
性インク1の少なくともオリフィス4近傍に位置する部
分が溶融される程度に当該インク1を加熱するインク加
熱手段5と、各オリフィス4近傍に制御電圧7が配設さ
れ、各制御電極7に対し多階調画像情報に応じて変化す
る制御電圧が印加されて各オリフィスに4対向配置され
る被記録対8側に向かって多階調画像情報に応じた可変
静電誘引力Sを作用させる静電誘引力可変制御手段6と
を備えているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙その他の被記録体
に向けて画像情報に応じたインクを飛翔させる所謂イン
クジェット記録装置に係り、特に、静電誘引力によって
インクを飛翔させるタイプのインクジェット記録装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】オリフィスやスリットからインクを吐出
させ、被記録体上にインク画像を記録するインクジェッ
トプリンタは、その簡易さ、高速性から広く使用されて
いる。この種のインクジェット記録装置としては、種々
の方法が提案されているが、中でも、印字ヘッド内部の
制御電極と被記録体の背面にある背面電極との間に静電
界を形成し、その静電誘引力で印字ヘッド内のインクを
引き出して印字する、所謂静電誘引型インクジェット記
録装置は、構成が特に簡易であること、ヘッドの製造が
簡易で容易にページ幅のヘッドが作成できること、高速
印字が可能であること、パルス幅変調によってドット径
を制御できること等で、注目されている。
【0003】このようなタイプにおいて、例えば特開平
1−297618号公報に示されるインクジェット記録
装置は、飛翔性のよい低粘度高抵抗の油性インクが使わ
れている。ところが、飛翔性のよい低粘度を実現するた
めには染料で着色しなければならないが、インクの主溶
媒が油なので、油溶性の染料を使わざるを得なかった。
この油溶性の染料は、人体に摂取されると、水に溶け難
いため体外に排出されずに蓄積する危険性が高い。ま
た、体粘度インクは容易に紙繊維に沿って浸透し、滲ん
だドットを形成して所謂フェザリングを起こすため、こ
のインクジェット記録を行うには、表面にクレー等のイ
ンク吸収層が設けられた特殊紙を使用せざるを得ず、普
通紙適性がない。また、顔料分散で低粘度インクを作る
と、分散安定性が悪く、保存中に顔料の沈降が起こり易
い。
【0004】このような技術的課題を解決する手段とし
て、例えば特開昭60−228163号公報に示される
熱溶融性インクを用いたPOD(パルスオンデマンド)
インクジェット記録方法がある。この方法では、室温で
固体、記録ヘッド内で加熱されると液体になるインクを
圧電素子によって発生した圧力波で噴射するので、イン
クが紙繊維に沿って流れる前に冷却固定されてフェザリ
ングを起こさず、普通紙適性があるという特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は、圧電素子を高密度で配列させることができないの
で、ページ幅の記録ヘッドを作成することができず、結
果として印字速度が遅いといった技術的課題がある。更
に、圧力波でインクを噴出させるために、小さなドット
を形成しようとすると、小さなノズルに相対的に大きな
圧力波を印加することが必要となり、ノズル強度を確保
する上でノズルの加工が困難であったり、圧電素子が大
きくなったりするという技術的課題もある。更にまた、
普通紙の上にフェザリングのない良好なドットを形成で
きるにも拘らず、ノズル径で液滴の大きさが概略決まっ
てしまい、電気信号によってドットの大きさを制御する
ことが困難なため、高画質な中間調画像を記録できない
という技術的課題がある。
【0006】更に、水系のインクを用いたPODインク
ジェット記録方法や、水の沸騰の際の圧力変動を利用し
て液滴を吐出するインクジェット記録方法もあるが、こ
れらの方法では、ノズル先端からインクの水分が蒸発
し、着色剤がノズル周面に析出してインクの吐出特性を
低下させたり、さらにはノズルを詰まらせたりする懸念
があるため、インクの主溶媒である水の蒸発を避ける上
で、インク吐出孔のキャツピング、空吐出、インクの強
制吸い出し、インク吐出孔のワイピング等の付加的な装
置が数々必要不可欠になり、装置の簡易化が妨げられて
しまうという根本的な技術的課題がある。
【0007】この発明は、以上の技術的課題を解決する
ためになされたものであって、室温で固体、ヘッド内で
加熱されると液体になる熱溶融性インクを前提とし、印
字速度の高速化を図りながら、インクトツト径を制御可
能に吐出し、被記録体である普通紙の上でも高画質の中
間調画像を記録することができるインクジェット記録装
置を提供することを目的とする。また、この発明の他の
目的は、特別な詰まり防止手段を設けずに、長時間放置
してもノズル詰まりしないインクジェット記録装置を提
供することである。更に、この発明の他の目的は、長時
間の保存にも耐える顔料分散インクを使用することがで
きるインクジェット記録装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
図1に示すように、導電性の熱溶融性インク1が充填さ
れるインク室3を有し、このインク室3に連通するイン
ク吐出用オリフィス4が画素密度毎に開設されたヘッド
本体2と、このヘッド本体2のインク室3に充填される
熱溶融性インク1の少なくともオリフィス4近傍に位置
する部分が溶融される程度に当該インク1を加熱するイ
ンク加熱手段5と、各オリフィス4近傍に制御電圧7が
配設され、各制御電極7に対し多階調画像情報に応じて
変化する制御電圧が印加されて各オリフィスに4対向配
置される被記録対8側に向かって多階調画像情報に応じ
た可変静電誘引力Sを作用させる静電誘引力可変制御手
段6とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】このような技術的手段において、熱溶融性
インク1としては、インク加熱手段4によって加熱溶融
され、しかも、十分な定着性を示すように、室温で十分
な固さを示すような材料が選択される。同時に、オリフ
ィス4から曳糸飛翔し易いように、溶融粘度が低い材料
が選択される。例えばワックスを主成分としたインク等
を挙げることができる。また、インク1が絶縁性である
と、制御電極7からの電荷注入ができないし、過剰に導
電性であるとインクの曳糸が太くなる等、曳糸飛翔し難
くなるので、適当な導電性を示すように、導電性の程度
を適宜調整することが必要である。
【0010】また、インク加熱手段5としては、オリフ
ィス4近傍のインク1が溶融していればインクを飛翔さ
せることができるので、少なくともオリフィス4近傍位
置のインク1を溶融できる範囲でヘッド本体2を加熱す
るように設計すればよく、必ずしもヘッド本体2全体を
加熱する必要はない。但し、インクの一部だけを加熱溶
融させる場合には、消費されたインクを速やかに再供給
するために、液面の一部を大気圧空気に開放すること
と、固体インクが消費された分落ちる等して自動的に補
給される様インク室の形状等を工夫することが必要であ
る。
【0011】更に、静電誘引力可変制御手段6として
は、制御電極7への印加電圧を適宜変化させることによ
り静電誘引力を連続的に変化させるようにしてもよい
し、段階的に変化させるようにしてもよいが、どの程度
変化させるかについては、インクドット径の変化度合い
と、過剰にインクが引き出されて隣りの曳糸と合体流出
に至らないことを考慮して設定することが必要である。
【0012】更にまた、上記被記録体8としては、普通
紙やインク非浸透性素材からなるフィルム等のような最
終記録媒体は勿論のこと、中間転写体のようなものも含
む。この場合において、中間転写体としては、例えばヘ
ッド本体2から吐出されたインク1を保持搬送し、最終
記録媒体へ加圧転写するものが用いられるが、最終記録
媒体へのインク画像の転写動作を良好に確保するという
観点からすれば、所定の加熱手段により、中間転写体の
表面温度を熱溶融性インクの軟化温度近傍に維持するよ
うに設計することが必要である。
【0013】また、被記録体8の厚さが変化することに
よるドット径の変化を少なくするという観点からすれ
ば、オリフィス4内から***したインク曳糸が気体Aの
流れで被記録体8側へ真っ直ぐに搬送される気流搬送手
段9を付加することが好ましい。この場合、上記静電誘
引力可変制御手段6にて形成される静電誘引力として
は、インクを曳糸状に***させる程度に設定されていれ
ばよく、被記録体8までインク1を飛翔させる程度まで
は必要としない。
【0014】更に、被記録体8がインク浸透性素材にて
構成されている場合において、被記録体8上でのインク
の定着性をより高めるという観点からすれば、ヘッド本
体2から吐出されたインク1が被記録体8上で深い根を
持つ偏平なドットとして形成される程度に、被記録体8
が加熱される被記録体加熱手段10を付加することが好
ましい。この場合において、被記録体8の温度が高すぎ
ると、インク1は被記録体8上を必要以上に流れ、必要
以上に紙等のインク浸透性素材の繊維の間に浸透するの
で、ドットの滲み、プリントスルー(裏までインクが通
ってしまう現象)が起きるので、被記録体加熱手段10
の設定温度を適宜調整することが必要である。
【0015】
【作用】上述した技術的手段によれば、インク加熱手段
5は、ヘッド本体2のインク室3に充填される熱溶融性
インク1の少なくともオリフィス4近傍に位置する部分
が溶融される程度に当該インク1を加熱する。この状態
において、静電誘引力可変制御手段6が各オリフィス4
近傍に配設された各制御電極7に対し多階調画像情報に
応じて変化する制御電圧を印加すると、各オリフィス4
に対向配置される被記録体8側に向かって多階調画像情
報に応じた可変静電誘引力Sが形成される。すると、ヘ
ッド本体2内の溶融状態のインク1はその可変静電誘引
力Sに引っ張られて被記録体8側へ曳糸状に延びて飛翔
し、被記録体8に到達した後で、凝固固定する。このと
き、上記インクの曳糸状態は可変静電誘引力Sによって
変化するため、被記録体8上でのインクドット径が変化
して、各ドット径に対応した中間調画像が形成される。
【0016】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいてこの
発明を詳細に説明する。 ◎実施例1 図2はこの発明が適用されたインクジェット記録装置の
実施例1の概略構成図である。同図において、符号20
はヘッド本体であり、熱溶融性インク11が収容される
インク室21を有し、インク室21の一側壁として構成
されるオリフィス板22には紙面と垂直な方向に画素密
度単位でオリフィス23を多数開設したものである。ま
た、ヘッド本体20のオリフィス板22に対向する側壁
24の外部には、インク室21に収容される熱溶融性イ
ンク11を溶融するためのインク加熱手段としてのイン
クヒータ25が配設されている。また、上記オリフィス
板22の外表面には、表面溌液層26が設けられ、凸の
インクメニスカスの形成が可能な構成になっている。そ
して、図示外のインク供給装置によって消費されたイン
ク11が自動供給されると共に、図示外のインク供給圧
調整装置によってオリフィス23におけるインク圧力が
大気圧より400Pa程度高く設定されている。
【0017】更に、上記各オリフィス23の周囲には個
別の制御電極31が配設されており、夫々の制御電極3
1には個別の制御電極駆動回路32によって多階調画像
信号に対応する制御電圧が印加されるようになってい
る。一方、オリフイス23に対向する部位には記録紙等
の被記録体40の搬送部材をも兼用するロール状の電極
背面33が配設されており、一つの背面電極駆動回路3
4によって所定の制御電圧が印加されるようになってい
る。尚、符号27は上記制御電極31の引き出し電極部
分を被覆する絶縁保護層である。この実施例では、背面
電極33に印加されるパルス電圧及びパルス幅は、イン
ク11が表面張力で保持されて被記録体40に到達しな
い範囲でなるべく大きく選定される。また、制御電極3
1に印加される制御電圧の極性は、背面電極33に印加
される電圧と逆極性に選定される。このことによって、
インク11は背面電極33への印加電圧のみでは飛翔せ
ず、それに制御電圧が加算された時点で飛翔するように
調整することが可能になり、比較的小さな制御電圧で、
インク11の飛翔動作が制御されるのである。
【0018】この実施例に係る具体的な印字動作は以下
のステップで行われる。 (1)背面電極33に電圧が印加される。略同時に、画
像信号に応じて制御電極31に制御電圧が印加され、イ
ンク11は画像に応じてオリフィス23から糸状に引き
出され、被記録体40表面に達する。 (2)十分なドットが形成される時間幅の静電界が作用
した後に、背面電極印加電圧と制御電極印加電圧が略同
時にオフされる。 (3)インク11の曳糸が表面張力の働きで細くなり、
やがて切断されるのに要する時間経過後、被記録体40
がステップ送りされる。 (4)飛翔によって消費されたインク分が表面張力によ
って再供給され、初期のメニスカス高さに復帰するのに
要する時間経過後、次のサイクルが開始される。すなわ
ち、(1)に戻る。
【0019】また、この実施例におけるインクとして
は、分子量が約1,000の直鎖パラフィンを加熱溶融
させた状態で、平均一次粒子径0.05μmのカーボン
ブラックを撹拌分散させてなる黒色のインクが用いられ
る。このインクは140°Cで約13mpasの粘度を
示し、静電誘引型インクジェット方式で飛翔させるのに
好適なインクである。表面張力は140゜Cで26dy
ne/cmを示した。
【0020】以下に示す条件で画像記録を行ったとこ
ろ、ドットの直径約100μmの良好な画像を得た。 記録密度 8dot/mm(縦
横) 記録繰り返し周波数 200Hz ヘッド温度 約140゜C オリフィス直径 80μm オリフィス配列 2列千鳥 制御電圧 +400V 背面電極印加電圧 −2,000V パルス幅 1msec 被記録体 当社標準紙(L紙) 被記録体厚さ 約100μm ヘッド表面から紙までの距離 約250μm
【0021】インクが飛翔する状態を顕微鏡観察装置と
ストロボ露光装置を用いて観察した。ストロボ露光装置
は、インクの飛翔(駆動)に同期して繰り返し発光す
る。インクが曳糸を引いて飛翔する様子を図3(a)
(b)に示す。この実施例の熱溶融性インクを使用する
と、溶融時の粘度を低く抑えられるので、溶融粘度が1
3mpasの時、曳糸の太さは高々10μmに留まる。
したがって、パルス幅や作用電界を調整することによ
り、直径10μmの微小ドットも印字可能である。この
ことは、パルス幅変調による中間調記録や、より高密度
記録を行う時に重要なことである。更に、曳糸が細いた
めに、静電界がオフされた後、ヘッド側に戻るインク量
や、紙側にサテライトドットとして飛散するインク量が
少なく、オリフィス板22表面のインク汚れによる信頼
性低下や、サテライトドットによる画質の乱れが極めて
少ない。
【0022】この実施例におけるもう一つの特徴は、被
記録体40の種類を選ばないことである。すなわち、印
字した被記録体40は、標準的なコピー用紙で、表面コ
ート等は施されていないが、滲みのない略円形のドット
を形成した。これは、溶融したインクが紙表面に到達し
てから速やかに冷却固化するためである。フェザリン
グ、紙の反り、裏写りのない良好な画像であった。ドッ
トの直径約100μmに対して、ドットの紙表面から約
30μm程盛り上がった形状で形成されるが、目視では
盛り上がりはほとんどわからない。触れるとドットの盛
り上がりを感じることと、両面印字する際に、先に印字
したどっとによって紙が背面電極33から僅かに持ち上
がり、飛翔特性を僅かに変化させることはあるが、この
ような場合には、PTFE(ポリテトラフロロエチレ
ン)や、PFA(4フッ化エチレン・パーフロロアルキ
ルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂を塗布した
加熱ロールで抑えて、極めて容易に平滑化することがで
きるので、特に支障はない。
【0023】次に、インクヒータ25を含む全ての電源
をオフし、一週間放置した後、再度電源を投入して印字
を行った。電源をオフしている間、勿論熱溶融性インク
11は固化しているので、極めて安定であって、顔料の
沈降、2次凝集も起きないし、水系インクのように、乾
燥してオリフィス23を詰まらせたりすることもない。
一週間放置後も、正常な印字が可能であった。勿論、オ
リフィス23をキャッピングはしていない。更に、イン
クの保管による変質を見るために、30°C、湿度80
%の環境に固形のインクを一か月放置した後印字ヘッド
に供給し、印字実験を行ったところ、正常な印字が可能
であった。
【0024】また、使用インクとして、分子量が約5,
000のアルファオレフィン/マレイン酸エステル共重
合体を加熱溶融させた状態で、平均一次粒子径が約0.
05μmのカーボンブラックを撹拌分散させてなる黒色
のインクを試作した。このインクは100°Cで約50
mpasの粘度を示し、静電誘引型インクジェット記録
方式で飛翔させるのに好適な低粘度インクである。表面
張力は100°Cで約30dyne/cmを示した。こ
のインクを用いて、上述したのと同様な印字試験を行っ
たところ、良好な印字結果を得た。
【0025】尚、この発明において適用されるインク材
料は、直鎖パラフィンとアルファオレフィン/マレイン
酸エステル共重合体に限定されるものではない。例え
ば、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸
亜鉛、オレイン酸アミド等、室温で固体で適当な融点を
もち、溶融粘度が低い物質を主溶媒として、顔料を分散
したものなら、いかなるものでもよい。分散する顔料も
カーボンブラックに限定されるものではない。
【0026】(比較例)従来の油をベースとするインク
で同様の飛翔を達成しようとしても、顔料であるカーボ
ンブラックの分散安定性と粘度を低く抑えることは両立
できない。顔料で着色すれば、顔料沈降も起きないし、
着色による増粘もないが、油溶性顔料は人体に蓄積する
ので、安全性の面から好ましくない。我々の検討では、
油性の主溶媒に顔料を分散して、200mpasが分散
安定性を確保できる最も低粘度なインクであった。この
インク11’を同様のヘッドで曳糸飛翔させた時の、曳
糸観察結果を、参考のため図4(a)(b)に示す。
【0027】曳糸の形状は、図に示すように概ね円錐状
となる。これは、電界は曳糸先端に集中するにも拘ら
ず、粘性が周りのインクも引き連れて上昇するために曳
糸が太くなるのである。観察のタイミング(ストロボの
発光タイミング)は、静電界がオフした時である。この
後、曳糸の節は、紙のインク浸透に応じてヘッド側へ移
動し、ヘッドと紙表面の概ね中間点で曳糸の切断が起き
て、夫々がヘッドと紙へ向かう。この油性インクの場
合、ヘッドへ戻るインク量が多いために、オリフィス板
22表面は溌液処理してあるにも拘らず、オリフィス板
22表面をインクが汚したり、初期状態に復帰するまで
に時間がかかるという欠点がある。これと比較すると、
図3に示した実施例の飛翔状態がいかに好ましいかがよ
くわかる。更に、油性インクでは、背面電極印加電圧が
−2,400V必要だったのに対し、実施例のもので
は、−1,800Vで十分な印字が可能であった。
【0028】◎実施例2 図5はこの発明が適用されるインクジェット記録装置の
実施例2を示す。同図において、符号50はヘッド本体
であり、このヘッド本体は熱溶融性インク11が収容さ
れるインク室51を有し、このインク室51の頂部壁と
して構成されるインクノズル板52に紙面と垂直な方向
に多数のノズル孔(オリフィス)53を開設したもので
ある。この実施例において、インクノズル板52は、感
光性ガラスを使ってノズル孔53を形成し、上部に感光
性ポリイミドで円筒状の凸部54を形成し、下部に金を
電子ビーム真空蒸着してフォトエッチングすることで制
御電極61を作った。そして、インクノズル板52端部
には、アモルファスフッ素樹脂(旭硝子(株)製、商品
名サイトップ)を塗布した。これによって、インクノズ
ル板52端部のインク汚れによる飛翔の不安定さをなく
すことが可能になる。
【0029】また、ヘッド本体50のインク室51の一
側壁を形成するガラス側板55の内側面にはインクヒー
タ56が設けられている。このインクヒータ56はガラ
ス側板55の内側面に厚膜抵抗体をシルク印刷、焼成に
よって帯状に形成したもので、このインクヒータ56は
保護と絶縁のため図示外のガラス保護層でオーバコート
されている。そして、インク室51には図示外のインク
温度検出器があり、この検出結果を基に、図示外のイン
クヒータ制御回路が間欠的にインクヒータ56に通電子
つつインク温度を設定温度近傍に維持する。尚、ガラス
側板55とインクノズル板52とはエポキシ樹脂系の接
着剤で接着されている。
【0030】更に、エアノズル板70は、感光性ガラス
の前記ノズル孔53に対応した位置に露光、現像によっ
てエアノズル孔71を開設し、表面にアルミニウム共通
電極62をスパッタリングして作成した。また、空気流
通路72の側壁73はポリスルホン樹脂の射出成形で形
成し、エアノズル板70とエポキシ樹脂系の接着剤で接
着した。そして、図示外のエアポンプによって加圧され
た空気が空気流通路72を通じてエアノズル孔71に流
れるようになっている。
【0031】また、上記制御電極61と共通電極62と
の間には、多階調画像信号に応じた制御電圧が印加され
るようになっている。
【0032】また、上記エアノズル板70に対向する部
位には被記録体40を加熱支持するホットサポート80
が配設されており、このホットサポート80は、例えば
ステンレス鋼枠で保持されたセラミック製PTCサーミ
スタ(Positive Thermal Coeff
icientの略。TDK社製)を使用した。
【0033】更に、この実施例で使用される熱溶融性イ
ンクとしては、直鎖ポリエステルを主成分として、カー
ボンブラック、染料、酸化防止剤を添加して作成した。
融点は90°C、色調は黒である。
【0034】このように作成したインクジェット記録装
置を以下のようなパラメータで動作させたところ、実施
例1よりも更に高解像度かつ被記録体材質、厚さの影響
を受けない安定で、良好な画像を得た。 ドット密度 200spi ヘッドスキャン速度 400mm/sec ノズル集積数 24ノズル インクヒータ設定温度 140゜C 被記録体設定温度 40゜C 飛翔繰り返し周波数 2KHz 制御電極印加電圧 +400V 共通電極印加電圧 −500V 空気圧力 10KPas
【0035】この実施例におれる画像記録動作を解析し
てみると、制御電極61と共通電極62との間に電圧を
印加すると、制御電極61からインク11に電荷が注入
され、インクメニスカス11aの表面まで電荷が到達し
て、インクメニスカス11a表面が実質的に制御電極6
1と等電位になる。このとき、形成される静電界は、イ
ンクノズル板52から被記録体40側に向かっている。
このため、クーロン力によって、インクメニスカス11
aの一部が引き出され、インク曳糸を形成する。図示外
のエアポンプによって加圧された空気Aは、空気流通路
72を通じてエアノズル孔71に流れる。この空気流に
運ばれて、インク曳糸11bは略真っ直ぐ被記録体40
方向に向かって飛翔するため、インクドット位置のばら
つきが実施例1よりも少なく抑えられる。この間、イン
ク曳糸11は飛翔中冷却されるが、インク室51でのイ
ンク温度が高いため、凝固温度には至らない。
【0036】一方、被記録体40は、図示外の搬送機構
によって印字位置まで搬送される。そして、印字位置で
は、ホットサポート80が被記録体40を加熱して、適
当な温度に制御する。この状態において、被記録体40
が紙の場合、図6に示すように、被記録体40上に到達
したインクは、適当に被記録体40上を流れて、適当に
紙の繊維に浸透してからインクの固化が起こるので、平
滑なドット90で且つ深い根91を持ち、定着性もよ
い。一方、上記ホットサポート80がない場合や、ホッ
トサポート80の設定温度が低すぎる場合には、図7に
示すような現象が起こる。すなわち、インク曳糸11b
は、被記録体40に接触して急激に冷却され、流れる間
もなく直ちに固化するので、被記録体40上で盛り上が
ったドット92が形成される。また、被記録体40が紙
の場合には、紙の繊維の間に表面張力によってインクが
浸透するまもなく直ちに固化するので、紙に十分根をお
ろさず、浅い根93のドット92になる分、定着性が悪
い。
【0037】◎実施例3 図8はこの発明が適用されるカラーインクジェット記録
装置の実施例3の全体構成を示す説明図である。同図に
おいて、カラー印字のための4色の記録ヘッド100、
具体的には、Kヘッド(ブラック用)111、Yヘッド
(イエロ用)112、Mヘッド(マゼンタ用)113、
Cヘッド(シアン用)114が中間転写体115に対向
して並設されている。そして、4色の記録ヘッド111
〜114は、図示外のホストコンピュータからの画像信
号に応じて夫々の色成分の画像状インクを中間転写体1
15上に出力する。また、符号116は中間転写体11
5上の画像状インクが転写される記録媒体、117は記
録媒体116を搬送し、中間転写体115に記録媒体1
16を押しつける背面ロール、118は中間転写体11
5表面の残留インクや紙粉、異物、ゴミを除去するクリ
ーナである。
【0038】図9は各色の記録ヘッド100の構成を示
し、図10はその記録ヘッド100の作用を示す。この
実施例では、図示外の粉体インク供給器によって粉体イ
ンク120が記録ヘッド100内のインク室121に供
給される。粉体インク120は、直鎖ポリエチレンを主
成分とし、着色剤として各色染料、酸化防止剤、粘度調
整剤等を添加して作成されている。
【0039】また、ヘッドヒータ122は、PI(ポリ
イミド)フレキシブル基板123上に形成された厚膜抵
抗体であって、図示外のヘッドヒータ駆動回路によって
プリンタのスタンバイ中、プリント動作中を通じて通電
され、粉体インク120をその融点以上に加熱し、イン
ク120aを作る。一方、PIフレキシブル基板123
にはオリフィス124が形成されており、この実施例で
は、PIフレキシブル基板123は感光性ポリイミドで
作られ、オリフィス124は感光性ポリイミドの現像工
程で形成される。そして、PIフレキシブル基板123
の中間転写体115に対向する面には、図示外の溌液性
層が形成されており、溶融インク120aが重力、表面
張力によって記録ヘッド100外に流出するのを防止し
ている。
【0040】また、PIフレキシブル基板123の反対
側の面(記録ヘッド100内部側の面)には、制御電極
125が設けられており、上記オリフィス124と制御
電極125とは、プリンタの所望のドット間隔で、最大
記録媒体幅に亘って紙面に対して垂直方向に多数並んで
おり、並行に動作して、印字速度の向上に一役買ってい
る。また、この実施例において、制御電極125は、一
個のオリフィス124に連通して一本設けられており、
円形のオリフィス124を取り囲む形状に加工されてい
る。そして、制御電極125は、PIフレキシブル基板
123に銅箔をエポキシ樹脂系の接着剤で接着し、フォ
トエッチングプロセスを施すことによって作成されてい
る。
【0041】更に、制御電極125は画素駆動ボード1
26に異方導電性膜を介して圧接されている。ここで、
上記画素駆動ボード126は、多数の制御電極125を
多階調画像信号に応じてパルス幅が変化する高電圧(こ
の実施例では+400V)にて駆動するもので、この実
施例では、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)
技術で高耐圧駆動素子アレイ及び画像データのシリアル
パラレル変換のためのシフトレジスタを形成したもので
ある。
【0042】また、中間転写体115は、アルミニウム
管の中間転写体ドラム基材131と、中間転写体ドラム
表面層132とからなる。ここで、中間転写体ドラム表
面層132は、シリコンゴムに帯電防止のためにカーボ
ンフィラーを混入して作成したものである。そして、上
記シリコンゴムについては、溶融インク120aの表面
張力が26dyne/cmであるので、これに近い表面
エネルギを持つものを選定した。
【0043】更にまた、中間転写体ドラム基材131に
は−1KVのバイアスパルスが印加され、画素駆動ボー
ド126によって制御電極125に画像信号に応じて+
400Vのパルスが印加されると、溶融インク120a
のオリフィス124近傍にあるものは、クーロン力を受
けて、インク120aの曳糸120bを形成して中間転
写体115に向かって飛翔する。中間転写体ドラム表面
層132は、中間転写体ヒータ133によってインク1
20の軟化温度に保持されている。特に、この実施例で
は、インクの表面張力と中間転写体ドラム表面層132
の表面エネルギとが略等しいので、インクの曳糸120
bによって形成されたドットは、緩やかに拡大を続け、
比較的偏平な画像状インク120cに変化する。
【0044】また、減法混色は中間転写体115上で行
われる。中間転写体115は、紙等に比べて、外乱によ
る寸法の変化が少ない構成なので、各色の位置合わせ
(レジストレーション)は、紙上で減法混色する場合に
比べて、格段に容易で、しかも、精度が高い。
【0045】また、図11は、中間転写体115から記
録媒体116への転写定着の様子を示す。同図におい
て、中間転写体ヒータ133は、中間転写体115を加
熱し、表面が熱溶融性インク120の軟化温度近傍にな
るように温度制御する。そして、図示外の紙送り装置に
よって、普通紙からなる記録媒体116が中間転写体1
15と背面ロール117との間に送り込まれる。
【0046】すると、各色の記録ヘッド100によって
形成された画像は、中間転写体115上で軟化温度近傍
に保たれたまま、圧力をかけて記録媒体116に押しつ
けられる。この実施例では、中間転写体ドラム表面層1
32の表面エネルギは、溶融インク120aの表面張力
と略等しくなるように、かつ、記録媒体116の表面エ
ネルギより十分低いように材料選定される。このため、
中間転写体115と記録媒体116との表面エネルギ差
によって、インクは中間転写体115から記録媒体11
6へ移転する。
【0047】このとき、インクは軟化温度近傍の温度で
あって、背面ロール117によって圧力が付与されるの
で、インク120dは変形し、ドットの表面は実質的に
偏平になるばかりか、記録媒体116が普通紙であれ
ば、潰れたインク120dが紙の素地を被覆する。この
ため、こすりに対するインクの剥がれガ少なくなり、し
かも、インク部分の光学濃度は十分に高いものとして確
保される。また、本実施例では、中間転写体ドラム表面
層132がシリコンゴムと、比較的柔らかい材料で形成
されているので、背面ロール117は鉄製管にクロム鍍
金を施した金属ロールを使用した。尚、中間転写体11
5側を堅い材料とし、背面ロール117側を比較的柔ら
かい材料にしても、実質的に同様な作用を奏する。
【0048】また、中間転写体115から記録媒体11
6への転写率は、実質的に100%であるので、転写残
りのインクをクリーニングする必要はない。しかし、記
録媒体116は、しばしば繊維、埃等を中間転写体11
5へ付着させる虞れがある。各色の記録ヘッド100と
中間転写体115との間の間隙は数10μm〜数100
μmであるので、中間転写体115にこれらの比較的大
きなゴミを付着させたまま印字位置に送ることは好まし
くない。クリーナ118はこれら数10μm以上の大き
なゴミをトラップするものである。
【0049】以上のように、本実施例によれば、簡易な
構成で、定着性と、透明フィルムシートに対する発色性
に優れる偏平な熱溶融性インク画像を形成することがで
きた。更に、本実施例によれば、平滑な中間転写体ドラ
ム表面層132の面を転写した、平滑なドットを形成す
るので、記録媒体116上での反射像でも色再現性に優
れたドットを形成することができた。
【0050】以上説明してきたように、請求項1〜4い
ずれかに記載の発明によれば、多階調画像情報に応じた
可変静電誘引力によってヘッド本体の溶融状態のインク
を引っ張り、被記録体側へ延びるインクの曳糸状態を変
化させながら飛翔させ、被記録体に到達した時点で凝固
固化させるようにしたので、被記録体上で多階調画像情
報に応じた径のインクドットを定着強度を高くした状態
で形成でき、その分、被記録体として普通紙を使用した
としても、定着性の良好な高画質の中間調画像を記録す
ることができる。また、この発明によれば、特別な詰ま
り防止手段を設けることなく、長時間放置したとしても
ノズル詰まりが発生せず、安定した記録動作を実現する
ことができ、更に、長時間の保存に耐える顔料分散イン
クを使用でき、更にまた、比較的低い駆動電圧で画像記
録を実現することができる。
【0051】特に、請求項2記載の発明によれば、オリ
フィス内から***したインク曳糸を気体の流れで被記録
体側へ真っ直ぐに搬送するようにしたので、インク曳糸
の被記録体上への飛翔位置精度を高めることができ、そ
の分、被記録体上でのインク画像の解像度をより高める
ことができ、かつ、被記録体材質、厚さの変化に対して
安定な印字を行うことができる。
【0052】また、請求項3記載の発明によれば、イン
ク浸透性素材からなる被記録体を適宜加熱し、ヘッド本
体から吐出されたインクを被記録体上で深い根を持つ偏
平なドットとして形成するようにしたので、インクの定
着性をより確実なものにすることができる。
【0053】更に、請求項4記載の発明によれば、加熱
された中間転写体を設け、この上に一度画像状インクを
軟化状態で仮置きし、その後、被記録体に加圧転写若し
くは加圧転写定着することによって、記録媒体上に平坦
な熱溶融性インク像を押し潰して形成するようにしたの
で、こすられることによってインクが剥がれ落ちる度合
いも少なく、実質的に十分な定着度合いを実現すること
ができ、しかも、インク部分が記録媒体内に含浸する量
が少なくなる分、インク像部分の光学濃度を高くでき、
記録媒体上でのインク画像品質を長期に亘って良好に保
つことができる。そしてまた、透明フィルムシート上に
カラー印字したとしても、平坦なインク画像を得ること
ができるため、透明フィルムシート上での発色性を極め
て良好に保つこともできる。更にまた、記録ヘッドから
のインク像を一旦中間転写体に仮置きし、しかる後に、
記録媒体に加圧転写させるようにしたので、記録ヘッド
と中間転写体との間の距離を一定にすることができる
分、記録媒体の厚さに影響されることなく、インクドッ
ト径を一定に保つことができ、インクドット径のばらつ
きによる画像品質の低下を有効に防止することができ
る。また、中間転写体は送り量が正確で、しかも、加熱
手段により一定の環境設定がなされ、環境変化による延
び、縮みが実質的に無視できるようにすれば、カラー画
像を形成する場合、記録媒体に複数色のインク像を重ね
合わせるタイプに比べて、色間の位置合わせ(レジスト
レーション)を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかるインクジェット記録装置の
構成を示す説明図である。
【図2】 実施例1に係るインクジェット記録装置の構
成を示す説明図である。
【図3】 実施例1に係るインクジェット記録装置の作
用を示す説明図である。
【図4】 比較例に係るインクジェット記録装置の作用
を示す説明図である。
【図5】 実施例2に係るインクジェット記録装置の構
成を示す説明図である。
【図6】 実施例2のホットサポートの作用を示す説明
図である。
【図7】 実施例2のホットサポートの温度が低い場合
の作用を示す説明図である。
【図8】 実施例3に係るカラーインクジェット記録装
置の全体構成を示す説明図である。
【図9】 実施例3で用いられる記録ヘッドの詳細を示
す説明図である。
【図10】 実施例3で用いられる記録ヘッドの作用を
示す説明図である。
【図11】 実施例3の中間転写体の作用を示す説明図
である。
【符号の説明】
1…熱溶融性インク,2…ヘッド本体,3…インク室,
4…オリフィス,5…インク加熱手段,6…静電誘引力
可変制御手段,7…制御電極,8…被記録体,9…気流
搬送手段,10…被記録体加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9012−2C B41J 3/04 103 G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の熱溶融性インク(1)が充填さ
    れるインク室(3)を有し、このインク室(3)に連通
    するインク吐出用オリフィス(4)が画素密度毎に開設
    されたヘッド本体(2)と、このヘッド本体(2)のイ
    ンク室(3)に充填される熱溶融性インク(1)の少な
    くともオリフィス(4)近傍に位置する部分が溶融され
    る程度に当該インク(1)を加熱するインク加熱手段
    (5)と、各オリフィス(4)近傍に制御電極(7)が
    配設され、各制御電極(7)に対し多階調画像情報に応
    じて変化する制御電圧が印加されて各オリフィス(4)
    に対向配置される被記録体(8)側に向かって多階調画
    像情報に応じた可変静電誘引力(S)を作用させる静電
    誘引力可変制御手段(6)とを備えていることを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、オリフィ
    ス(4)内から***したインク曳糸が気体(A)の流れ
    で被記録体(8)側へ真っ直ぐ搬送される気流搬送手段
    (9)を付加したことを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のもののうち被記録
    体(8)がインク浸透性素材にて構成されている場合に
    おいて、ヘッド本体(2)から吐出されたインク(1)
    が被記録体(8)上で深い根を持つ偏平なドットとして
    形成される程度に、被記録体(8)が加熱される被記録
    体加熱手段(10)を付加したことを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のものにおいて、被
    記録体(8)が中間転写体であり、この中間転写体はヘ
    ッド本体から吐出されたインクを保持搬送し、最終記録
    媒体へ加圧転写するものであることを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
JP3879192A 1991-04-05 1992-01-29 インクジエツト記録装置 Pending JPH0557907A (ja)

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JP3879192A JPH0557907A (ja) 1991-04-05 1992-01-29 インクジエツト記録装置

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JP10189891 1991-04-05
JP3-101898 1991-04-05
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021154658A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 富士フイルム株式会社 画像形成システム

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