JPH0557751U - 偏向ヨークネック側の締め付けビス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 六角レンチやボックスレンチいずれにも対応
でき、管理コストの安価な偏向ヨークネック側の締め付
けビスを提供する。 【構成】 偏向ヨークネック側の締め付けビス５Ｃの頭
部の側周面８にボックスレンチが嵌まる六角面14を設
け、このビス５Ｃの頭部の頂面９には六角レンチが嵌ま
る六角形状の凹部11を形成する。これにより、六角レン
チやボックスレンチいずれにも対応することが可能とな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、偏向ヨークを陰極線管に装着する際の締め付けビスに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

図３にはテレビジョン受像機やディスプレイ装置の陰極線管のネック側に偏向 ヨークを装着した状態の説明図が示されている。同図において、偏向ヨーク４の ネック側には陰極線管13のネック側に偏向ヨーク４を装着するための取り付け筒 部２が突設されており、この取り付け筒部２の外周に締め付けバンド３が設けら れ、図４に示されるように、この締め付けバンド３の両端部６，７を通して締め 付けビス５が嵌め込まれている。この締め付けビス５には図２の（ａ）に示され る締め付けビス５ａと図２の（ｂ）に示される締め付けビス５ｂとがあり、ユー ザーの要望によって使い分けられている。

【０００３】 前記締め付けビス５ａの頭部の側周面８はボックスレンチに嵌まる六角面14に 形成され、このビス５ａの頭部の頂面９にはプラスドライバーが嵌まる十字形状 の凹部10が形成されている。すなわち、この締め付けビス５ａはボックスレンチ およびプラスドライバーいずれでもバンド３の締め付けが可能な構造となってい るが、バンド３の締め付け力は通常10〜15Kgと極めて大きいので、プラスドライ バーを使用した場合、十字形状の凹部10のプラスドライバーにフィットするべき 角がへたってくずれ易く、使用に耐えない虞から、現状ではプラスドライバーを 使用するユーザーはほとんど見当たらない。

【０００４】 また、最近ユーザー側からの要望により、図２の（ｂ）に示すような締め付け ビス５ｂが採用され、増加傾向にある。この締め付けビス５ｂの頭部12は円柱状 に形成され、ビス頭部の頂面９には六角レンチが嵌まる六角状の凹部11が形成さ れている。すなわち、このビス５ｂは六角レンチ専用の締め付けビス５ｂという ことになる。

【０００５】 前記締め付けビス５ａ，５ｂのいずれかを図４に示すように締め付けバンド３ の端部６のビス挿入孔16（ばか穴）に通し、次いで対面側端部７のねじ穴17に合 わせて、締め付けビス５ａ，５ｂのいずれかを螺合回転によってバンド３を締め 付け、図３に示されるように、偏向ヨーク４を陰極線管13のネック側に装着固定 していた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記二種類の締め付けビス５ａ，５ｂを使用している現状では 、これらのビス５ａ，５ｂそれぞれの生産管理や在庫管理は、ビスが二種類のた め必然的に管理が二倍となるので、管理コストが高くつくという問題があった。

【０００７】 また、締め付けビス５ａ，５ｂに対応する専用工具（ボックスレンチや六角レ ンチ）をいちいち合わせて使用しなければならないので作業が面倒であった。

【０００８】 さらに、二種類のビス５ａ，５ｂをそれぞれ生産すると、一種類当たりのビス の数量が少量となり、必然的に少量生産となるので、コストアップになるという 問題があった。

【０００９】 本考案は上記従来の課題を解決するためのものであり、その目的は、六角レン チやボックスレンチいずれにも対応可能で、かつ、管理コストが安価な偏向ヨー クネック側の締め付けビスを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、 本考案は、偏向ヨークのネック側の取り付け筒部の外周に締め付けバンドが設け られ、この締め付けバンドの両端部を通して締め付けビスが嵌め込まれ、この締 め付けビスの螺合回転によって締め付けバンドを締め付け、偏向ヨークを陰極線 管のネックに固定する偏向ヨークネック側の締め付けビスにおいて、前記締め付 けビスの頭部の側周面はボックスレンチに嵌まる六角面に形成され、同ビスの頭 部の頂面には六角レンチが嵌まる六角形状の凹部が形成されていることを特徴と して構成されている。

【００１１】

【作用】

偏向ヨークネック側の締め付けビスの頭部側周面にボックスレンチが嵌まる六 角面を形成し、同ビスの頭部の頂面に六角レンチが嵌まる六角状の凹部を形成す る。この一種類の締め付けビスによってボックスレンチおよび六角レンチいずれ にも対応を可能とする。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例の説明にお いて、従来例と同一の名称部分には同一符号を付し、その詳細な重複説明は省略 する。

【００１３】 図１には本実施例に係る偏向ヨークネック側の締め付けビスの要部構成の説明 図が示されている。同図において、締め付けビス５Ｃの頭部の側周面８はボック スレンチに嵌まる六角面14に形成され、このビス５Ｃの頭部の頂面９には六角レ ンチが嵌まる六角形状の凹部11が形成されている。この締め付けビス５Ｃの特徴 的なことはこの一種類のビス５Ｃで、ボックスレンチあるいは六角レンチのいず れにも使用可能としたことである。なお、ボックスレンチを使用する場合、ボッ クスレンチの深さがビス５Ｃの六角形状の頭部より深い場合にボックスレンチと バンド３とのタッチを防ぐために、段差Ａ部を設け、バンド３の端部６とこの締 め付けビス５Ｃとの摩擦抵抗を小さくするために段差Ａ部に丸味15が設けられて いる。また、Ｂ部にはネジタップを切らない部分を設け、バンド３のばか穴16と の摩擦抵抗を小さくしている。

【００１４】 本実施例によれば、偏向ヨークネック側の締め付けビス５Ｃを六角レンチおよ びボックスレンチいずれにも使用できる一種類のビスに統一したので、管理が簡 単となり、管理コストの低減が図れる。

【００１５】 また、締め付けビス５Ｃを一種類に統一したので、締め付けビス５Ｃの製作等 の設計仕様の標準化が図れる。

【００１６】 さらに、締め付けビス５Ｃを一種類としたので、多量生産が可能となり、生産 コストの低減が図れる。

【００１７】 なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り 得る。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は偏向ヨークのネック側の締め付けビスを六角レンチやボックスレンチ いずれにも対応できるようにしたので、管理が簡単となり、管理コストの低減が 図れる。

【００１９】 また、締め付けビスを一種類に統一したので、締め付けビスの製作等の設計仕 様の標準化が図れる。

【００２０】 さらに、締め付けビスを一種類に統一したので、多量生産が可能となり、生産 コストの低減が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例に係る偏向ヨークのネック側締め付け
ビスの要部構成の説明図である。

【図２】偏向ヨークのネック側締め付けビスの従来例の
説明図である。

【図３】テレビジョン受像機等の陰極線管に偏向ヨーク
を装着した状態のネック側の模式説明図である。

【図４】偏向ヨークのネック側締め付けバンドと従来の
締め付けビスとの螺合状態の斜視説明図である。

【符号の説明】

３ 締め付けバンド ５Ｃ 締め付けビス ８ ビス頭部の側周面 ９ ビス頭部の頂面 11 六角レンチ用凹部 13 陰極線管 14 六角面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 偏向ヨークのネック側の取り付け筒部の
   外周に締め付けバンドが設けられ、この締め付けバンド
   の両端部を通して締め付けビスが嵌め込まれ、この締め
   付けビスの螺合回転によって締め付けバンドを締め付
   け、偏向ヨークを陰極線管のネックに固定する偏向ヨー
   クネック側の締め付けビスにおいて、前記締め付けビス
   の頭部の側周面はボックスレンチに嵌まる六角面に形成
   され、同ビスの頭部の頂面には六角レンチが嵌まる六角
   形状の凹部が形成されていることを特徴とする偏向ヨー
   クネック側の締め付けビス。