JPH0557413A - 連続鋳造におけるブレークアウト予知方法 - Google Patents
連続鋳造におけるブレークアウト予知方法Info
- Publication number
- JPH0557413A JPH0557413A JP24641291A JP24641291A JPH0557413A JP H0557413 A JPH0557413 A JP H0557413A JP 24641291 A JP24641291 A JP 24641291A JP 24641291 A JP24641291 A JP 24641291A JP H0557413 A JPH0557413 A JP H0557413A
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- JP
- Japan
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- breakout
- casting
- continuous casting
- temperature
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続鋳造におけるブレークアウトの予知を、
誤検知や見逃しすることなしに行う方法を提案する。 【構成】 連続鋳造用鋳型の温度を測定し、この測定温
度に基いた単位時間当たり温度上昇変化率から拘束性ブ
レークアウトの発生を予知する方法において、拘束性ブ
レークアウト発生の判定基準となる温度上昇変化率を、
鋳造速度の関数とすることによって、正確な予知を実現
する。
誤検知や見逃しすることなしに行う方法を提案する。 【構成】 連続鋳造用鋳型の温度を測定し、この測定温
度に基いた単位時間当たり温度上昇変化率から拘束性ブ
レークアウトの発生を予知する方法において、拘束性ブ
レークアウト発生の判定基準となる温度上昇変化率を、
鋳造速度の関数とすることによって、正確な予知を実現
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、連続鋳造におけるブ
レークアウト、特に鋳片が鋳型に何らかの原因で拘束さ
れて生じる，いわゆる拘束性のブレークアウトを予知す
る方法に関する。
レークアウト、特に鋳片が鋳型に何らかの原因で拘束さ
れて生じる，いわゆる拘束性のブレークアウトを予知す
る方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】連続鋳造における生産性や安全性等を阻
害する鋳片のブレークアウトの発生を防止するには、ブ
レークアウトの発生を予知して、これに対処することが
肝要である。このブレークアウトの予知は、連続鋳造用
鋳型の温度挙動を指標とするのが、通例である。具体的
には、検出温度が平均温度より上昇してから下降したと
き（特開昭57−152356号公報参照）、検出温度が参照値
より高いとき（特開昭57−115959号公報参照）、検出温
度の変化率が所定範囲をこえたとき（特開昭57−115962
号公報参照）及び検出温度が定常水準より高温側に偏倚
したとき（特開昭56−95461 号及び同60−44163 号各公
報参照）を、それぞれブレークアウトの発生と判断して
いる。
害する鋳片のブレークアウトの発生を防止するには、ブ
レークアウトの発生を予知して、これに対処することが
肝要である。このブレークアウトの予知は、連続鋳造用
鋳型の温度挙動を指標とするのが、通例である。具体的
には、検出温度が平均温度より上昇してから下降したと
き（特開昭57−152356号公報参照）、検出温度が参照値
より高いとき（特開昭57−115959号公報参照）、検出温
度の変化率が所定範囲をこえたとき（特開昭57−115962
号公報参照）及び検出温度が定常水準より高温側に偏倚
したとき（特開昭56−95461 号及び同60−44163 号各公
報参照）を、それぞれブレークアウトの発生と判断して
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら鋳型の温
度は鋳造条件によって異なるため、上記した方法ではブ
レークアウトの発生を正確に予知することが難しい。そ
こでこの発明は、拘束性ブレークアウトの発生を、鋳造
条件の変化に拘わらず正確に予知する方法について提案
することを目的とする。
度は鋳造条件によって異なるため、上記した方法ではブ
レークアウトの発生を正確に予知することが難しい。そ
こでこの発明は、拘束性ブレークアウトの発生を、鋳造
条件の変化に拘わらず正確に予知する方法について提案
することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】発明者らが鋳型温度と鋳
造条件、つまりモールドフラックス、鋳型振動条件及び
鋳造速度等との関係を調べたところ、鋳型温度は鋳造条
件の中でも特に鋳造速度によって変化することを知見
し、この発明を完成するに到った。
造条件、つまりモールドフラックス、鋳型振動条件及び
鋳造速度等との関係を調べたところ、鋳型温度は鋳造条
件の中でも特に鋳造速度によって変化することを知見
し、この発明を完成するに到った。
【０００５】すなわちこの発明は、連続鋳造用鋳型の温
度を測定し、この測定温度に基いた単位時間当たり温度
上昇変化率から拘束性ブレークアウトの発生を予知する
方法において、拘束性ブレークアウト発生の判定基準と
なる温度上昇変化率を、鋳造速度の関数とすることを特
徴とする連続鋳造におけるブレークアウト予知方法であ
る。
度を測定し、この測定温度に基いた単位時間当たり温度
上昇変化率から拘束性ブレークアウトの発生を予知する
方法において、拘束性ブレークアウト発生の判定基準と
なる温度上昇変化率を、鋳造速度の関数とすることを特
徴とする連続鋳造におけるブレークアウト予知方法であ
る。
【０００６】
【作用】さて鋳型の検出温度の温度上昇変化率（以下Δ
Ｔ／Δｔと示す）と鋳造速度との関係を、ブレークアウ
トの発生に到った鋳造について図１に、またブレークア
ウトのない健全な鋳造について図２に、それぞれ示す。
図１及び２に示すように、ΔＴ／Δｔは低速鋳造域で小
さく高速鋳造域で大きいことがわかり、特にブレークア
ウトの発生した鋳造で、この傾向は強いことが判明し
た。従って、例えばブレークアウト発生の判定基準とな
るΔＴ／Δｔ（以下判定しきい値と示す）を0.5 ℃/sと
した場合、図１に示した鋳造において鋳造速度が1.0m/m
in以下ではブレークアウトの発生を見逃す場合が生じ、
一方図２に示した鋳造において鋳造速度が1.4m/min以上
では健全な鋳造をブレークアウトの発生と誤って検知す
る場合が生じる。
Ｔ／Δｔと示す）と鋳造速度との関係を、ブレークアウ
トの発生に到った鋳造について図１に、またブレークア
ウトのない健全な鋳造について図２に、それぞれ示す。
図１及び２に示すように、ΔＴ／Δｔは低速鋳造域で小
さく高速鋳造域で大きいことがわかり、特にブレークア
ウトの発生した鋳造で、この傾向は強いことが判明し
た。従って、例えばブレークアウト発生の判定基準とな
るΔＴ／Δｔ（以下判定しきい値と示す）を0.5 ℃/sと
した場合、図１に示した鋳造において鋳造速度が1.0m/m
in以下ではブレークアウトの発生を見逃す場合が生じ、
一方図２に示した鋳造において鋳造速度が1.4m/min以上
では健全な鋳造をブレークアウトの発生と誤って検知す
る場合が生じる。
【０００７】そこで判定しきい値を鋳造速度の関数とす
ることによって、鋳造速度が低速から高速までの幅広い
領域の鋳造において、ブレークアウトの発生を見逃し又
は誤検知することなく、ブレークアウトの正確な判定が
可能になる。
ることによって、鋳造速度が低速から高速までの幅広い
領域の鋳造において、ブレークアウトの発生を見逃し又
は誤検知することなく、ブレークアウトの正確な判定が
可能になる。
【０００８】なお判定しきい値を鋳造速度の関数とする
には、鋼種や連続鋳造機等によって異なるため、予め実
験などで関数化をはかって実際の鋳造に適用するとよ
い。
には、鋼種や連続鋳造機等によって異なるため、予め実
験などで関数化をはかって実際の鋳造に適用するとよ
い。
【０００９】
【実施例】低炭素鋼を用い、厚さ:260mm及び幅:800〜19
00mmの鋳型にて鋳造速度を0.5 〜1.7m/minの範囲で種々
に変化する連続鋳造を行った。そして実施した鋳造速度
毎に図３に示す判定しきい値を設定し、まず鋳型温度を
図４に示すところに従って測定し、これらの測定温度と
判定しきい値とを図５に示す演算器で比較し、測定温度
のうち隣接する３測温点が判定しきい値をこえたときに
警報を発するとともに、自動又は手動で鋳造速度を低下
しブレークアウトの発生を防止した。
00mmの鋳型にて鋳造速度を0.5 〜1.7m/minの範囲で種々
に変化する連続鋳造を行った。そして実施した鋳造速度
毎に図３に示す判定しきい値を設定し、まず鋳型温度を
図４に示すところに従って測定し、これらの測定温度と
判定しきい値とを図５に示す演算器で比較し、測定温度
のうち隣接する３測温点が判定しきい値をこえたときに
警報を発するとともに、自動又は手動で鋳造速度を低下
しブレークアウトの発生を防止した。
【００１０】上記の各連続鋳造中のブレークアウト予知
における誤検知率及び見逃し率を、図６及び７に示すよ
うに、この発明に従う方法はブレークアウトの発生を正
確に予知できた。さらに中及び高炭素鋼についても同様
の鋳造を、それぞれ実験によって求めた判定しきい値に
基くブレークアウトの予知の下に、行ったところ、ブレ
ークアウトの発生は皆無であった。
における誤検知率及び見逃し率を、図６及び７に示すよ
うに、この発明に従う方法はブレークアウトの発生を正
確に予知できた。さらに中及び高炭素鋼についても同様
の鋳造を、それぞれ実験によって求めた判定しきい値に
基くブレークアウトの予知の下に、行ったところ、ブレ
ークアウトの発生は皆無であった。
【００１１】なお判定しきい値は鋳造速度毎に段階的に
変化させたが、鋳造速度に対応して直線的に変化させて
もよい。例えば先に図１及び２に示した鋳造において
は、図１の下限値と図２の上限値との間を通る直線式と
すればよい。一例を図３中の１点鎖線で示す。この場合
の直線は、 ΔＴ／Δｔ＝ａ＋ｂ×Ｖc （ａ＝0.2, ｂ＝0.3,
Ｖc ：鋳造速度（m/分) ）で表される。この式中のａお
よびｂは、鋼種などによって変化するのは、既に述べた
とおりである。
変化させたが、鋳造速度に対応して直線的に変化させて
もよい。例えば先に図１及び２に示した鋳造において
は、図１の下限値と図２の上限値との間を通る直線式と
すればよい。一例を図３中の１点鎖線で示す。この場合
の直線は、 ΔＴ／Δｔ＝ａ＋ｂ×Ｖc （ａ＝0.2, ｂ＝0.3,
Ｖc ：鋳造速度（m/分) ）で表される。この式中のａお
よびｂは、鋼種などによって変化するのは、既に述べた
とおりである。
【００１２】
【発明の効果】この発明によれば、誤検知や見逃しの極
めて少ないブレークアウトの予知を行うことができ、従
って正確な予知に基づくブレークアウトの防止をはか
れ、安定した連続鋳造を実現し得る。
めて少ないブレークアウトの予知を行うことができ、従
って正確な予知に基づくブレークアウトの防止をはか
れ、安定した連続鋳造を実現し得る。
【図１】鋳造速度と温度上昇変化率との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図２】鋳造速度と温度上昇変化率との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図３】鋳造速度と温度上昇変化率との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図４】鋳型の測温位置を示す摸式図である。
【図５】ブレークアウトの防止要領を示す摸式図であ
る。
る。
【図６】誤検知率を示すグラフである。
【図７】見逃し率を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸山 誓司 千葉県千葉市川崎町１番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 田中 修二 千葉県千葉市川崎町１番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 渡利 三夫 千葉県千葉市川崎町１番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内
Claims (1)
- 【請求項１】 連続鋳造用鋳型の温度を測定し、この測
定温度に基いた単位時間当たり温度上昇変化率から拘束
性ブレークアウトの発生を予知する方法において、拘束
性ブレークアウト発生の判定基準となる温度上昇変化率
を、鋳造速度の関数とすることを特徴とする連続鋳造に
おけるブレークアウト予知方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24641291A JPH0557413A (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 連続鋳造におけるブレークアウト予知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24641291A JPH0557413A (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 連続鋳造におけるブレークアウト予知方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0557413A true JPH0557413A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=17148106
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24641291A Pending JPH0557413A (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 連続鋳造におけるブレークアウト予知方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0557413A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013052431A (ja) * | 2011-09-06 | 2013-03-21 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造用鋳型の鋳型内温度測定方法 |
| JP2013128946A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造における鋳造鋳片の拘束性ブレークアウトの予知方法 |
-
1991
- 1991-09-02 JP JP24641291A patent/JPH0557413A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013052431A (ja) * | 2011-09-06 | 2013-03-21 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造用鋳型の鋳型内温度測定方法 |
| JP2013128946A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Jfe Steel Corp | 連続鋳造における鋳造鋳片の拘束性ブレークアウトの予知方法 |
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