JPH055656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、配電盤内において、電源につながる
主幹導線に、ブレーカ等につながる多数の分岐導
線を接続するための集合端子台に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来の配電盤においては、主幹導線に、分岐導
線を接続するための集合端子台として、多数の端
子接続用のボルト挿通孔を備えた導体板を絶縁台
上に架設した形式のものが知られている。これ
は、絶縁台上に３つの入力端子と、これに導通す
る３つの分岐用導体を固定して成り、分岐用導体
に複数の分岐線の端子が接続されている。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の制御盤用の集合端子台においては、
分岐用導体が絶縁台から夫々平面的に絶縁間隔を
おいて延出しているため、大きな設置面積を占
め、盤の小型化の障害となつているという問題点
がある。これに対して、絶縁台を階段状にして上
下に立体的に導体板を架設したものがある。（実
開昭60−15768号）が、導体板と絶縁台とが接続
用ボルトだけで止めるものであるから接続用ボル
トが緩むと容易に導体板が離脱してしまい接触故
障を起こすおそれがあり、また分岐導線を導体板
の前方から接続するので、上位の導体板から接続
していくと下位のそれへの接続作業が妨げられ
る。さらに、隣合う分岐導線間が短絡し易いとい
う問題がある。

本考案は、従来の配電盤用集合端子台における
上記のような問題点を解決し、大きな設置スペー
スを必要とせず、しかも十分な絶縁距離を確保し
つつ、可及的に多数の分岐線を接続することがで
き、しかも接続作業が容易な配電盤用の集合端子
台を提供することを課題としている。

（課題を解決するための手段） 本考案においては、上記課題を解決するため、
主幹端子台１と、主幹端子台１に隣接して所望数
並べて配置される分岐端子台２と、分岐端子台２
に隣接して設けられる終端支持台３と、これらに
支持された導体板４とから集合端子台を構成し、
主幹端子台１は、電気絶縁性の合成樹脂から構成
し、その下部には、配電盤の取付け板Ｐ上に固定
するための取付け座５を設け、この取付け座５か
ら直角に立ち上がるように区画板６を設け、この
区画板６には、各相の導体板４を貫通させるため
に階段状に位置をずらして水平方向の複数の貫通
孔６ａを穿ち、さらに各貫通孔６ａの下縁に沿つ
て区画板６から直角方向に水平に主幹端子受け部
７を突出させ、これら主幹端子受け部７には、端
子接続用ボルト８の挿通孔７ａを形成し、分岐端
子台２は、同じく電気絶縁性の合成樹脂から構成
し、区画板６と平行に広がり、かつ区画板６の貫
通孔６ａに対向して導体板４を貫通させるための
複数の貫通孔９ａを有する絶縁板９を備え、この
絶縁板９の各挿通孔９ａの下縁に沿つて絶縁板９
から直角に水平に分岐端子受け部１０を突出さ
せ、この分岐端子受け部１０には、端子接続用ボ
ルト１１の挿通孔１０ａを形成すると共に、その
先端を区画板６に当接させるようにし、終端支持
台３は、同じく電気絶縁性の合成樹脂から構成
し、下部には配電盤の取付け板Ｐ上に固定するた
めの取付け座１２を設け、この取付け座１２から
直角に立ち上がつて、絶縁板９と平行に広がるよ
うに終端板１３を設け、この終端板１３には、絶
縁板９の分岐端子受け部１４に対応する位置にお
いて導体板受け部１４を水平に突出させ、この導
体板受け部１４には、導体板固定用ボルト１５の
挿通孔１４ａを設けると共に、その先端が絶縁板
９に当接させるようにし、導体板４には、主幹端
子受け部７、分岐端子受け部１０及び導体板受け
部１４の各ボルト挿通孔７ａ，１０ａ，１４ａに
対応するボルト挿通孔４ａ，４ｂ，４ｃを設け、
主幹端子台１及び分岐端子台２の各貫通孔６ａ，
９ａを貫通させ、主幹端子受け部７上において導
体板４の延長方向に主幹導線Ａの端子Ａ１をねじ
止めすると共に、分岐端子受け部１０上において
導体板４に直交する方向に複数の分岐導線Ｂの端
子Ｂ１をねじ止めするようにした。

（作用） 本考案の端子台においては、主幹端子受け部７
上において導体板４の延長方向に沿つて主幹導線
Ａの端子Ａ１をねじ止めすると共に、分岐端子受
け部１０上において導体板４に直交する方向に複
数の分岐導線Ｂの端子Ｂ１をねじ止めする。下位
の導体板４に接続された分岐導線Ｂは上位の導体
板４との間を通して導出させる。分岐導線Ｂの端
子Ｂ１を導体板４に接続する際には、上位の導体
板４に先に分岐線端子Ｂ１を接続しても、それよ
り下位の導体板４に上からドライバＤを接近させ
ることができるので、下位の導体板４への分岐線
端子Ｂ１の接続作業に何ら影響を及ぼさない。従
つて、分岐線端子Ｂ１の接続作業は手順に拘束さ
れることがないし、いつたん接続した端子Ｂ１を
いつでも増し締めすることができる。

（実施例） 本考案の一実施例を第１図ないし第３図につい
て説明する。この実施例の端子台は、電源につな
がる主幹導線Ａの端子Ａ１を支持するための主幹
端子台１と、ブレーカ等の機器につながる分岐導
線Ｂの端子Ｂ１を支持するための分岐端子台２
と、導体板４の終端を支持する終端支持台３と、
主幹端子台１と分岐端子台２とを貫通して終端が
終端端子台３に接続された導体板４とを備えてい
る。

主幹端子台１は、電気絶縁性の合成樹脂から成
り、配電盤の取付け盤Ｐ上にねじ止めするために
下部に設けられた取付け座５と、この取付け座５
から直角に立ち上がつた区画板６と、この区画板
６から直角方向に水平に突出した主幹端子受け部
７とを備えている。

区画板６は、各相の導体板４を貫通させるため
に階段状に位置をずらして穿たれた水平方向の複
数の貫通孔６ａを備えている。主幹端子受け部７
は、各貫通孔６ａの下縁に沿つて区画板６から直
角方向に水平に突出し、かつ端子接続用ボルト８
の挿通孔７ａを有する。

分岐端子台２は、主幹端子台１の主幹端子受け
部７と反対側に隣接して所望数並べて配置される
もので、同じく電気絶縁性の合成樹脂製である。
そして、分岐端子台２は、区画板６と平行に広が
る絶縁板９と、この絶縁板９から直角に水平に突
出した分岐端子受け部１０とを備えている。

絶縁板９は、区画板６の貫通孔６ａに対向して
導体板４を貫通させるための複数の貫通孔９ａを
有する。分岐端子受け部１０は、絶縁板９の各貫
通孔９ａの下縁に沿つて絶縁板９から直角に水平
に突出し、先端が区画板６に当接するようになつ
ており、中央部に端子接続用ボルト１１の挿通孔
１０ａを有する。

終端支持台３は、同じく電気絶縁性の合成樹脂
から成り、配電盤の取付け板Ｐ上に固定するため
に下部に設けられた取付け座１２と、この取付け
座１２から直角に立ち上がつて、絶縁板９と平行
に広がる終端板１３と、この終端板１３から直角
に水平に突出した導体板受け部１４とを具備して
いる。導体板受け部１４は、絶縁板９の分岐端子
受け部１０に対応する位置において終端板１３か
ら直角に水平に突出し、先端が絶縁板９に当接す
るようになつており、中央部に導体板固定用ボル
ト１５の挿通孔１４ａを有する。

導体板４は、主幹端子受け部７、分岐端子受け
部１０及び導体板受け部１４の各ボルト挿通孔７
ａ，１０ａ，１４ａに対応するボルト挿通孔４
ａ，４ｂ，４ｃを備えている。そして、導体板４
は、主幹端子台１及び分岐端子台２の各貫通孔６
ａ，９ａを貫通して終端において導体板受け部１
４上に支持され、ボルト８，１１，６によつて主
幹端子受け部７、分岐端子受け部１０，導体板受
け部１４上にねじ止めされている。

１６は絶縁カバーであつて、端子台上に被せら
れるものである。

この実施例の端子台においては、主幹端子受け
部７上において導体板４の延長方向に沿つて主幹
導線Ａの端子Ａ１をねじ止めすると共に、分岐端
子受け部１０上において導体板４に直交する方向
に複数の分岐導線Ｂの端子Ｂ１をねじ止めする。
下位の導体板４に接続された分岐導線Ｂは上位の
導体板４との間を通して導出させる。分岐導線Ｂ
の端子Ｂ１を導体板４に接続する際には、上位の
導体板４に先に分岐線端子Ｂ１を接続しても、そ
れより下位の導体板４に上からドライバＤを接近
させることができるので、下位の導体板４への分
岐線端子Ｂ１の接続作業に何ら影響を及ぼさな
い。従つて、分岐線端子Ｂ１の接続作業は手順に
拘束されることがないし、いったん接続した端子
Ｂ１をいつでも増し締めすることができる。

（考案の効果） 以上のように、本考案においては、主幹端子台
１と、主幹端子台１に隣接して所望数並べて配置
される分岐端子台２と、分岐端子台２に隣接して
設けられる終端支持台３と、これらに支持された
導体板４とから集合端子台を構成し、主幹端子台
１は、電気絶縁性の合成樹脂から構成し、その下
部には、配電盤の取付け板Ｐ上に固定するための
取付け座５を設け、この取付け座５から直角に立
ち上がるように区画板６を設け、この区画板６に
は、各相の導体板４を貫通させるために階段状に
位置をずらして水平方向の複数の貫通孔６ａを穿
ち、さらに各貫通孔６ａの下縁に沿つて区画板６
から直角方向に水平に主幹端子受け部７を突出さ
せ、これら主幹端子受け部７には、端子接続用ボ
ルト８の挿通孔７ａを形成し、分岐端子台２は、
同じく電気絶縁性の合成樹脂から構成し、区画板
６と平行に広がり、かつ区画板６の貫通孔６ａに
対向して導体板４を貫通させるための複数の貫通
孔９ａを有する絶縁板９を備え、この絶縁板９の
各挿通孔９ａの下縁に沿つて絶縁板９から直角に
水平に分岐端子受け部１０を突出させ、この分岐
端子受け部１０には、端子接続用ボルト１１の挿
通孔１０ａを形成すると共に、その先端を区画板
６に当接させるようにし、終端支持台３は、同じ
く電気絶縁性の合成樹脂から構成し、下部には配
電盤の取付け板Ｐ上に固定するための取付け座１
２を設け、この取付け座１２から直角に立ち上が
つて、絶縁板９と平行に広がるように終端板１３
を設け、この終端板１３には、絶縁板９の分岐端
子受け部１４に対応する位置において導体板受け
部１４を水平に突出させ、この導体板受け部１４
には、導体板固定用ボルト１５の挿通孔１４ａを
設けると共に、その先端が絶縁板９に当接させる
ようにし、導体板４には、主幹端子受け部７、分
岐端子受け部１０及び導体板受け部１４の各ボル
ト挿通孔７ａ，１０ａ，１４ａに対応するボルト
挿通孔４ａ，４ｂ，４ｃを設け、主幹端子台１及
び分岐端子台２の各貫通孔６ａ，９ａを貫通さ
せ、主幹端子受け部７上において導体板４の延長
方向に主幹導線Ａの端子Ａ１をねじ止めすると共
に、分岐端子受け部１０上において導体板４に直
交する方向に複数の分岐導線Ｂの端子Ｂ１をねじ
止めするようにしたため、コンパクトに多数の分
岐導線を接続することができ、しかも分岐導線Ｂ
の端子Ｂ１を導体板４に接続する際に、上位の導
体板４に先に分岐線端子Ｂ１を接続しても、それ
より下位の導体板４に上からドライバＤを接近さ
せることができるので、下位の導体板４への分岐
線端子Ｂ１の接続作業に何ら影響を及ぼさない。
従つて、分岐線端子Ｂ１の接続作業は手順に拘束
されることはないし、いったん接続した端子Ｂ１
をいつでも増し締めすることができる。また、導
体板４が、主幹端子台１及び分岐端子台２の貫通
孔６ａ，７ａを貫通するので、もし端子接続用ボ
ルト１１が外れるようなことがあつても、主幹端
子台１及び分岐端子台２から離脱することがなく
導体板が周囲との接触故障を起こすことがない。
さらに、前後に隣合う分岐導線Ｂ，Ｂ間を分岐端
子台２の端子受け部１０により、また左右に隣合
う分岐導線Ｂ，Ｂ間を分岐端子台２の絶縁板９に
より確実に絶縁することができるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
集合端子台の分解斜視図、第２図は集合端子台の
平面図、第３図は第２図−断面図である。 １……主幹端子台、２……分岐端子台、３……
終端支持台、４……導体板、５……取付け座、６
……区画板、６ａ……貫通孔、７……主幹端子受
け部、７ａ……挿通孔、８……端子接続用ボル
ト、９……絶縁板、９ａ……貫通孔、１０……分
岐端子受け部、１０ａ……挿通孔、１１……端子
接続用ボルト、１２……取付け座、１３……終端
板、１４……分岐端子受け部、１４ａ……挿通
孔、１５……導体板固定用ボルト、Ａ……主幹導
線、Ａ１……端子、Ｂ……分岐導線、Ｂ１……端
子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電源側につながる主幹導線に、各種機器につな
   がる分岐導線を接続するための集合端子台であつ
   て、 電気絶縁性の合成樹脂から成り、配電盤の取付
   け板上に固定するために下部に設けられた取付け
   座と、この取付け座から直角に立ち上がり、各相
   の導体板を貫通させるために階段状に位置をずら
   して穿たれた水平方向の複数の貫通孔を備えた区
   画板と、前記各貫通孔の下縁に沿つて前記区画板
   から直角方向に水平に突出し、かつ端子接続用ボ
   ルトの挿通孔を有する主幹端子受け部とを具備し
   た主幹端子台と、 同じく電気絶縁性の合成樹脂から成り、前記区
   画板と平行に広がり、かつ区画板の貫通孔に対向
   して導体板を貫通させるための複数の貫通孔を有
   する絶縁板と、この絶縁板の各挿通孔の下縁に沿
   つて絶縁板から直角に水平に突出し、先端が前記
   区画板に当接し、かつ端子接続用ボルトの挿通孔
   を有する分岐端子受け部とを具備し、前記主幹端
   子台の主幹端子受け部と反対側に隣接して延長方
   向に隣合う分岐導線の端子を絶縁板にて仕切るよ
   うに順次所望数配置される分岐端子台と、 同じく電気絶縁性の合成樹脂から成り、前記配
   電盤の取付け板上に固定するために下部に設けら
   れた取付け座と、この取付け座から直角に立ち上
   がつて、前記絶縁板と平行に広がる終端板と、絶
   縁板の分岐端子受け部に対応する位置において前
   記終端板から直角に水平に突出し、先端が絶縁板
   に当接し、かつ導体板固定用ボルトの挿通孔を有
   する導体板受け部とを具備し、終端に配置された
   前記分岐端子台に隣接して取り付けられる終端支
   持台と、 前記主幹端子台及び分岐端子台の各挿通孔に挿
   通され、前記主幹端子受け部、分岐端子受け部及
   び導体板受け部の各ボルト挿通孔に対応するボル
   ト挿通孔を備えた複数の導体板とから成り、 前記主幹端子受け部上において前記導体板に沿
   う方向に主幹導線の端子をねじ止めすると共に、
   前記分岐端子受け部上において導体板と直交する
   方向に後部から複数の分岐導線の端子をねじ止め
   するようにしたことを特徴とする配電盤用集合端
   子台。