JPH055466A - ロータリピストンエンジンの排気再循環装置 - Google Patents

ロータリピストンエンジンの排気再循環装置

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JPH055466A
JPH055466A JP3158548A JP15854891A JPH055466A JP H055466 A JPH055466 A JP H055466A JP 3158548 A JP3158548 A JP 3158548A JP 15854891 A JP15854891 A JP 15854891A JP H055466 A JPH055466 A JP H055466A
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JP
Japan
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exhaust gas
rotor
working chamber
gas recirculation
rotary piston
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Application number
JP3158548A
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English (en)
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Yuji Akagi
赤木裕治
Toshiki Okazaki
岡崎俊基
Ryoji Kagawa
香川良二
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B47/00Methods of operating engines involving adding non-fuel substances or anti-knock agents to combustion air, fuel, or fuel-air mixtures of engines
    • F02B47/04Methods of operating engines involving adding non-fuel substances or anti-knock agents to combustion air, fuel, or fuel-air mixtures of engines the substances being other than water or steam only
    • F02B47/08Methods of operating engines involving adding non-fuel substances or anti-knock agents to combustion air, fuel, or fuel-air mixtures of engines the substances being other than water or steam only the substances including exhaust gas
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/04Charge admission or combustion-gas discharge
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリピストンエンジンに対し還流排気ガ
スの導入によりNOxの発生をより一層低減する。 【構成】 ロータ15の回転に対して吸気行程から圧縮行
程にある各作動室17のリーディング部分Lとトレーリン
グ部分Tとに臨んで開口する位置に排気還流ポート42を
設け、排気系から作動室に再循環させる還流排気ガスを
上記排気還流ポートから各作動室のリーディング部分お
よびトレーリング部分に偏在導入するように構成してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NOxの浄化性能を改
善するようにしたロータリピストンエンジンの排気再循
環装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの排気ガス中のNOxを低減す
る技術として、排気系から吸気系に排気ガスの一部を還
流することが行われているが、その一手法として、例え
ば、特開昭61−19961 号公報に見られるように、レシプ
ロエンジンで吸気行程の初期に還流排気ガスを導入し、
燃焼室下部の点火プラグから離れた位置に排気ガスを偏
在させてこの部分の混合気を加熱して気化、霧化を促進
すると共に、局部的な不活性ガスの導入で混合気の燃焼
温度の低下により有効にNOxの発生を低減するように
した排気再循環装置が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロータリピ
ストンエンジンにおいては、燃費性能の改善が重要な課
題であり、そのためには点火プラグ近傍に燃料を偏在さ
せて良好な着火性を確保しつつ作動室全体の空燃比はリ
ーンとする成層燃焼の技術が有効であるが、この成層燃
焼の技術には、次のようなエミッション性の問題があ
り、大幅な燃費性能の改善を得ることが困難となってい
る。
【0004】すなわち、第1に、空燃比のリーン化に伴
って混合気が理論空燃比の領域を外れるため、従来の三
元触媒の使用ができず、リーン条件でも良好なNOx浄
化が行える高性能の触媒が実用化されない限りはNOx
の浄化が不十分で排出量が多くなることから、エンジン
燃焼でNOxの発生量を抑制するようにしなければなら
ない。第2に、燃費性を大幅に改善するには極端なリー
ン化が必要となるが、このリーン化にともなって排気ガ
ス温度が極端に低下し、触媒が酸化反応を行うための活
性温度に達せず、未燃焼成分などの浄化が十分に得られ
ない。
【0005】また、上記のような問題に対して、吸気閉
時期を遅らせて圧縮上死点での作動室の圧力、温度を下
げることで燃焼を抑制し、NOx発生量を低減すると共
に、後燃えを促進させることで排気ガス温度を上昇させ
るか、または、吸気を絞って作動室内の空気充填量を抑
制することで排気ガス温度を上昇させることが可能であ
る。しかし、これらの手法によるエミッション性の改善
では、最も燃費性能の改善が期待されるアイドル領域か
ら軽負荷領域において燃焼が悪化するため、滑らかな運
転性を確保するためには燃料増量が必要となり、燃費性
の改善が不十分となる問題を有する。
【0006】一方、前記先行例のように、吸気行程期間
の一部にのみ還流排気ガスを導入するように制御して燃
焼性の低下を抑制しつつ有効にNOxの排出を低減する
技術は、特殊な偏平形状の作動室がロータの外周側に形
成されたロータリピスエンジンにそのまま適用すること
は困難性を伴う。
【0007】そこで、本発明は上記事情に鑑み、最も有
効にNOxの発生を低減できるように還流排気ガスを導
入して成層燃焼による燃費性の改善が行えるようにした
ロータリピストンエンジンの排気再循環装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のロータリピストンエンジンの排気再循環装置
は、ロータの回転に対して吸気行程から圧縮行程にある
各作動室のリーディング部分とトレーリング部分とに臨
んで開口する位置に排気還流ポートを設け、排気系から
作動室に再循環させる還流排気ガスを上記排気還流ポー
トから各作動室のリーディング部分およびトレーリング
部分に偏在導入するように構成したものである。
【0009】なお、上記排気還流ポートは、ロータの側
面に位置するハウジングの内側面に開口するのが好適で
ある。
【0010】また、ロータの側面に位置するハウジング
に、上記ロータの回転に対して吸気行程から圧縮行程に
ある各作動室のリーディング部分とトレーリング部分と
に臨んでサイドシールの内側と作動室側とを連通開口す
る位置に凹部による排気還流ポートを設けると共に、排
気系から作動室に再循環させる還流排気ガスを上記ロー
タ側面のサイドシールとオイルシールとの間に導入する
排気導入ポートを設け、還流排気ガスを上記排気還流ポ
ートから各作動室のリーディング部分およびトレーリン
グ部分に偏在導入するように構成してもよい。
【0011】
【作用および効果】上記のようなロータリピストンエン
ジンの排気再循環装置では、ロータの回転に対して吸気
行程から圧縮行程にある各作動室のリーディング部分と
トレーリング部分とに臨んで開口する位置に設けた排気
還流ポートによって、排気系からの還流排気ガスを各作
動室のリーディング部分およびトレーリング部分に偏在
導入することができ、この部分における断熱圧縮燃焼を
防止することで、軽負荷領域においても燃焼性の低下を
抑制しつつ有効にNOxの発生を低減することができ、
ひいては成層燃焼によるリーン化が可能となり、エミッ
ション性を確保しつつ燃費性能の改善が行えるものであ
る。
【0012】すなわち、一般に燃焼におけるNOxの発
生量は、燃焼温度と強い相関があり、さらに、燃焼温度
は着火点からの距離と非常に強い相関がある。つまり、
着火点から発生する火炎は、進行方向である未燃焼混合
気部分を断熱圧縮しながら進むため、末端においては未
燃焼混合気の温度が相当高まり、その結果、末端におけ
るNOx発生量は極大となる。それらの関係を式で示す
と、着火点からの距離xにおける単位体積当たりのNO
x発生量は、 [dθNOx /dv]x =f(ξ)・xg(K) ここで、f(ξ):作動室の形状因子 g(K):作動室内雰囲気のxにおける比熱比 f(ξ)>0,dg(K)/dK>0 となる。したがって、着火点から遠い部位において比熱
比を小さくすることでNOx発生量は有効に抑制できる
ことが分かる。
【0013】そして、本発明のように、還流排気ガスを
点火プラグから離れた作動室のリーディング部分および
トレーリング部分に偏在させることで、この排気ガス中
にはCO2 、H2 O等の3原子分子の存在によって比熱
比は下がり、しかも、CO2 のような分子量の大きな成
分は慣性によって局在化することで、リーディング部分
およびトレーリング部分で有効に作用してNOxが低減
できるものである。
【0014】
【実施例】以下、図面に沿って本発明の実施例を説明す
る。図1は第1の実施例の排気再循環装置を備えたロー
タリピストンエンジンの全体構成を示している。
【0015】ロータリピストンエンジンEのケーシング
は、内周面がトロコイド状に形成されたロータハウジン
グ11と、該ロータハウジング11の両側に位置するサイド
ハウジング12(複数気筒の場合には気筒間に位置するイ
ンタメディエイトハウジング)とを備え、これらにより
気筒が形成されている。この気筒内の空間にはほぼ三角
形のロータ15が収容されており、該ロータ15は偏心軸16
に支承されて遊星回転運動するようになっている。そし
てこのロータ15により、気筒内の空間が3つの作動室17
に区画されるとともに、ロータ15の回転に伴って吸気、
圧縮、爆発および排気の各行程が行われるようになって
いる。
【0016】さらに、前記ロータ15には各作動室17間の
シールを行うために、各頂部にロータハウジング内周面
に摺接するアペックスシール(図示省略)が、両側面の
各辺に沿って頂部と頂部を結ぶ弓形にサイドシール18
が、さらに各頂部の両側にコーナシール19がそれぞれ装
着され、内周側側面には円形状にオイルシール20が装着
されている。
【0017】上記サイドハウジング12には吸気行程が行
われるべき位置で作動室17に開口する吸気ポート21が形
成され、該吸気ポート21に接続された吸気通路22には、
サージタンク23の上流側にスロットル弁25が介装され、
さらに上流の吸気通路22には吸気量を検出するエアフロ
ーセンサ26が配設され、下流側にはマニホールド噴射弁
27が配設されている。
【0018】また、前記ロータハウジング11には、排気
行程が行われるべき位置で作動室17に開口する排気ポー
ト31が形成されるとともに、爆発行程が行われるべき位
置に点火プラグ32が配設されている。さらに、上記点火
プラグ32に隣接して筒内高圧噴射弁33が設置され、この
筒内高圧噴射弁33によって作動室17に直接燃料が噴射供
給される。上記排気ポート31に接続された排気通路35に
は、触媒装置36が介装されている。また、前記筒内高圧
噴射弁33には高圧燃料噴射ポンプ38からの燃料通路が接
続され、加圧燃料が送給される。
【0019】一方、排気系の排気通路35から排気ガスの
一部を作動室17に再循環させる排気再循環装置40が配設
され、この排気再循環装置40は、一端が排気ポート31下
流の排気通路35に接続されたEGR通路41を備え、該E
GR通路41の他端は前記サイドハウジング12の内側面に
開口した排気還流ポート42に連通接続されている。この
排気還流ポート42は、ロータ15の回転に対して該ロータ
15のサイドシール18によって開閉され、吸気行程から圧
縮行程にある各作動室17のリーディング部分Lとトレー
リング部分Tとに臨んで開口する位置に形成されてい
る。なお、複数気筒の場合には上記排気還流ポート42は
インタメディエイトハウジングに形成される場合もあ
る。
【0020】また、上記排気ガスを還流させるEGR通
路41の途中には、エンジンの出力軸によって駆動され還
流ガスを圧送するポンプ43と、該EGR通路41を開閉す
る制御弁44とが介装されている。上記制御弁44は、エン
ジン全体の制御を行うコントローラ50からの制御信号に
よって駆動制御され、軽負荷領域ではロータ15の回転位
相に対して所定タイミングで開閉作動を行う一方、中高
負荷領域では作動が停止されて常時閉状態とされる。そ
して、上記排気還流ポート42の作動室17に対する開口タ
イミングに合わせて、前記制御弁44の開閉駆動を行っ
て、EGR通路41を通して排気系から作動室17に低温還
流排気ガスを排気還流ポート42から各作動室17のリーデ
ィング部分Lおよびトレーリング部分Tに再循環させて
偏在導入するように構成されている。
【0021】前記マニホールド噴射弁27、筒内高圧噴射
弁33による燃料噴射制御は、エンジン負荷が所定値以下
の軽負荷領域においては、筒内高圧噴射弁33のみによっ
て筒内燃料噴射を行い、マニホールド噴射弁27による燃
料噴射は停止して成層燃焼を行う。そして、上記燃料噴
射制御は、上記コントローラ50からのマニホールド噴射
弁27および高圧燃料噴射ポンプ38に対する制御信号の出
力によって行われる。また、前記スロットル弁25にはス
ロットルモータ51が接続されて、該スロットルモータ51
の作動によって所定スロットル開度に開閉駆動される。
【0022】上記コントローラ50には、運転状態を検出
するために、前記エアフローセンサ26からの吸入空気量
信号、アクセル操作量(エンジン負荷)を検出するアク
セルセンサ55からのアクセル開度信号、エンジン回転の
位相を検出するために基準センサ56からの基準信号と位
相センサ57からの回転信号などがそれぞれ入力される。
【0023】このコントローラ50による排気循環および
燃料制御を図2のフローチャートに基づいて説明する。
制御スタート後、ステップS1で各種センサからの検出
信号を読み込み、ステップS2で制御マップから現在の
運転状態が軽負荷領域か否かを判定する。この制御マッ
プは、例えば、図3に示すように、エンジン回転数とア
クセル開度とによって設定され、低アクセル開度でかつ
低回転領域の運転状態が軽負荷領域Pに設定され、それ
以外が中高負荷領域Sに設定されている。
【0024】上記ステップS2の判定がYESで軽負荷
領域Pにある場合には、ステップS3に進んでスロット
ル弁25を全開状態に開作動すると共に、ステップS4で
制御弁44を所定のタイミングで開作動する。この前記弁
44の開閉タイミングの例を図4に示し、吸気作動室17が
吸気上死点TDC から吸気下死点BDC に容積が拡大するよ
うに回転している際に、吸気下死点BDC の直前のリーデ
ィング用タイミングAで開き、吸気作動室17のロータ15
における回転前方のリーディング部分Lに還流排気ガス
を導入し、また、圧縮行程に移行して圧縮上死点TDC と
なるまでにトレーリング用タイミングBで開き、圧縮作
動室17のロータ15における回転後方のトレーリング部分
Tに還流排気ガスを導入し、それぞれ層状化する。
【0025】また、前記軽負荷領域Pでは、ステップS
5でマニホールド噴射弁27による燃料噴射を停止する。
そして、ステップS6でアクセル開度に基づく基本噴射
量に各種補正を施して燃料噴射量を演算し、ステップS
7でこの燃料噴射量に対応する信号を高圧燃料噴射ポン
プ38に出力して、作動室17に対する筒内高圧噴射弁33に
よる燃料噴射を実行し、この噴射量によって負荷制御を
行う。
【0026】一方、上記ステップS2の判定がNOで中
高負荷領域Sにある場合には、ステップS8に進んでア
クセル開度に基づくスロットル弁25の開度を演算するも
のであり、このスロットル開度で負荷制御を行う。そし
て、ステップS9で上記スロットル開度に対応した制御
信号をスロットルモータ51に出力してスロットル弁25を
駆動する。また、ステップS10で制御弁44を常時閉作動
してEGR通路41を閉じ、還流排気ガスの層状供給を停
止する。
【0027】燃料噴射については、ステップS11で筒内
高圧噴射弁33による燃料噴射を所定値に固定するのに対
し、ステップS12で吸入空気量およびエンジン回転数に
基づく基本噴射量に各種補正を施して燃料噴射量を演算
し、ステップS13でこの燃料噴射量に対応する信号をマ
ニホールド噴射弁27に出力して、作動室17に対し吸気通
路22a,22b から燃料の供給を実行する。
【0028】上記のような処理による作用を説明すれ
ば、軽負荷領域Pにある場合には吸気は全開のスロット
ル弁25を通って吸気通路22から吸気ポート21を経て吸気
行程に対応して吸気作動室17に吸入され、圧縮され点火
プラグ32による点火が行われる前に、筒内高圧噴射弁33
によって燃料が噴射供給されて成層燃焼が行われる。そ
の際、作動室17のリーディング部分Lに還流排気ガスが
吸気行程で、トレーリング部分Tに還流排気ガスが圧縮
行程で送給され、それぞれ作動室17の点火プラグ32から
離れた部分に比熱比の小さい還流排気ガスを偏在させる
ことにより、NOxの発生を有効に低減するものであ
る。
【0029】すなわち、図5にNOx発生量を算出した
特性を比較例と共に示すものであって、この条件はエン
ジン回転数が 1500rpm、平均有効圧力が3Kg/cm2 相当で
ある。この図の横軸は着火点からの距離xであり、縦軸
にNOx発生量を示し、基本的には着火点から距離が離
れるにしたがって断熱圧縮が進行した燃焼となって、燃
焼温度が高くなってNOxの発生量が増大する傾向にあ
る。そして、長い破線がマニホールド噴射弁27によって
燃料と吸気を予め混合して作動室に供給し、層状燃焼を
行わない予混燃焼の場合の特性であり、作動室17の端部
の距離の大きい部分にまで燃焼が行われることから、こ
の端部での燃焼で多量のNOxが発生している。また、
短い破線が筒内高圧噴射弁33によって成層燃焼を行って
いる状態であり、燃焼性が良好でそれぞれの距離でのN
Ox発生量は多いが、燃料総量が少なく燃焼完了距離が
短くなり、終端部分でのNOx発生量が低減する。
【0030】これに対して、実線で示す本発明による端
部に還流排気ガスを偏在させた特性では、成層燃焼によ
って途中までは上記短い破線と同様なNOx発生特性を
示すが、端部においては還流排気ガスによって比熱比が
小さくなることに対応して断熱圧縮を受けても温度上昇
が少なく燃焼温度が抑制され、終端部でのNOx発生量
が低減し、全体としてのNOx発生量も減少するもので
ある。
【0031】また、この軽負荷時の筒内高圧噴射弁33に
よって負荷に応じて供給される燃料は、点火プラグ32の
近傍に偏在するように噴射され、成層燃焼が行われるも
のであり、空燃比のリーン化による燃費性の改善が得ら
れる。しかも、この状態では、スロットル弁25が全開で
筒内高圧噴射弁33の噴射量による負荷制御であることか
ら、ポンピングロスが低減して成層燃焼によるリーン化
に加えて燃費性能がさらに高くなる。
【0032】一方、中高負荷運転Sでは、制御弁44の開
閉作動を停止して作動室17のリーディング部Lおよびト
レーリング部Tへの還流排気ガスの導入を停止し、端部
に至まで十分な燃焼によって要求出力を確保する。すな
わち、負荷に応じた開度に開いているスロットル弁25を
介して流入した吸気に対して、燃料は主にマニホールド
噴射弁27によって供給され、あらかじめ吸気通路22内で
吸気と混合されて気化、霧化が促進されて良好な燃焼性
を得ると共に、筒内高圧噴射弁33からは所定量の燃料噴
射を行って、噴射弁の冷却および詰まりの防止によって
作動信頼性を得るようにしている。
【0033】上記のような実施例によれば、作動室17の
リーディング部分Lおよびトレーリング部分Tに還流排
気ガスを偏在導入して軽負荷領域におけるNOxの発生
を有効に低減してエミッション性を確保しつつ、筒内高
圧噴射弁33によって成層燃焼を行うことで空燃比のリー
ン化による燃費性改善との両立が図れるものである。次
に、図6は第2の実施例の排気再循環装置を備えたロー
タリピストンエンジンを示すものであり、この例では制
御弁のタイミング制御を不要とししている。
【0034】ロータリピストンエンジンEの基本的構造
は前例と同様であり、同一構成には同一符号を付してい
る。そして、本例の排気再循環装置60におけるEGR通
路61は、一端は前例同様に排気ポート31下流の排気通路
35に接続され、他端はロータ15のサイドシール18とオイ
ルシール20との間の空間C(図7参照)に臨んでサイド
ハウジング12に開口された排気導入ポート62に連通され
ている。また、上記EGR通路61の途中には、前例同様
の還流ガスを圧送するポンプ63と、該EGR通路61を開
閉する開閉弁64とが介装されている。この開閉弁64に対
しては、コントローラ50から制御信号が出力されて開閉
制御が行われるが、この例では単に軽負荷領域P(図3
参照)で開かれ、中高負荷領域Sで閉じるように制御さ
れる。
【0035】また、前記サイドハウジング12の前例の排
気還流ポート42と略同様な位置には、ロータ15の回転に
対して吸気行程から圧縮行程にある各作動室17のリーデ
ィング部分Lとトレーリング部分Tとに臨んでサイドシ
ール18の内側と作動室17側とを連通開口する位置に、図
7に示すように凹部による排気還流ポート65が形成され
ている。すなわち、ロータ17の姿勢が吸気下死点の直前
の所定期間でサイドシール18が排気還流ポート65を横切
り、前記空間Cと作動室17とが連通して空間C内に送給
されている還流排気ガスをリーディング部分Lに導入
し、また、圧縮行程の圧縮上死点となるまでの所定期間
で同様にサイドシール18が排気還流ポート65を横切り、
前記空間Cと作動室17とが連通して空間C内に送給され
ている還流排気ガスをトレーリング部分Tに導入するよ
うに構成されている。
【0036】この例においても、軽負荷領域において、
作動室17の燃焼の終端部分となる部分に還流排気ガスを
偏在させることで、有効にNOxの発生を抑制すること
ができ、良好なエミッション性を確保しつつ成層燃焼に
よる燃費性の改善を可能としているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における排気再循環装置
を備えたロータリピストンエンジンの全体構成図
【図2】コントローラの処理を説明するためのフローチ
ャート図
【図3】制御領域の設定例を示すマップ図
【図4】制御弁の開閉タイミングを示す説明図
【図5】還流排気ガスの導入とNOx発生量の関係を比
較例と共に示す特性図
【図6】本発明の第2の実施例における排気再循環装置
を備えたロータリピストンエンジンの全体構成図
【図7】図6の要部断面図
【符号の説明】
E ロータリピストンエンジン 11 ロータハウジング 12 サイドハウジング 15 ロータ 17 作動室 L リーディング部分 T トレーリング部分 18 サイドシール 20 オイルシール 27 マニホールド噴射弁 33 筒内高圧噴射弁 35 排気通路 36 触媒装置 40,60 排気再循環装置 41,61 EGR通路 42,65 排気還流ポート 43,63 ポンプ 44 制御弁 50 コントローラ 62 排気導入ポート 64 開閉弁

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ケーシング内をロータが遊星回転運動
    し、該ロータ外周側に複数の作動室を形成するロータリ
    ピストンエンジンにおいて、上記ロータの回転に対して
    吸気行程から圧縮行程にある各作動室のリーディング部
    分とトレーリング部分とに臨んで開口する位置に排気還
    流ポートを設け、排気系から作動室に再循環させる還流
    排気ガスを上記排気還流ポートから各作動室のリーディ
    ング部分およびトレーリング部分に偏在導入することを
    特徴とするロータリピストンエンジンの排気再循環装
    置。 【請求項2】 前記排気還流ポートは、ロータの側面に
    位置するハウジングの内側面に開口したことを特徴とす
    る請求項1記載のロータリピストンエンジンの排気再循
    環装置。 【請求項3】 ケーシング内をロータが遊星回転運動
    し、該ロータ外周側に複数の作動室が形成されたロータ
    リピストンエンジンにおいて、ロータの側面に位置する
    ハウジングに、上記ロータの回転に対して吸気行程から
    圧縮行程にある各作動室のリーディング部分とトレーリ
    ング部分とに臨んでサイドシールの内側と作動室側とを
    連通する位置に凹部による排気還流ポートを設けると共
    に、排気系から作動室に再循環させる還流排気ガスを上
    記ロータ側面のサイドシールとオイルシールとの間に導
    入する排気導入ポートを設け、還流排気ガスを前記排気
    還流ポートから各作動室のリーディング部分およびトレ
    ーリング部分に偏在導入することを特徴とするロータリ
    ピストンエンジンの排気再循環装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102017203951A1 (de) 2017-03-09 2018-09-13 Mtu Friedrichshafen Gmbh Brennkraftmaschine
DE102017203951A9 (de) * 2017-03-09 2018-12-27 Mtu Friedrichshafen Gmbh Brennkraftmaschine
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