JPH0552989U - パッケージ搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の搬送手段への駆動力を一つの駆動手段
により供給可能にし、組み付けを容易とする。 【構成】 搬送装置２，１０２のそれぞれの搬送スプロ
ケットの中央を駆動軸２１が貫通しており、この駆動軸
２１はモータの回転駆動にともなって回転するように構
成されている。また、各搬送スプロケットと駆動軸２１
との間にはクラッチ機構が取り付けられており、入力装
置の入力に応じてクラッチ機構の断続が制御され、必要
な搬送装置２，１０２が駆動される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パッケージ搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、この種のパッケージ搬送装置を備えた自動販売機においては、 本出願人が実開昭６２−８１２８３号公報にて開示したように、モータにより駆 動されるスプロケットでチェーンを回転させ、チェーンに取り付けられた押出部 材が磁気記憶媒体を梱包したパッケージを押すことにより、マガジンに収納され たパッケージを搬送している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、磁気記憶媒体の種類に対応して複数種のマガジンが必要となる ため、それぞれのマガジンに対してモータ及びモータの周辺に使用する部品が必 要となり、組み付けに手間がかかり、あるいは、コストアップの原因となってい た。

【０００４】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数の搬送 手段への駆動力を一つの駆動手段により供給可能にし、組み付けの容易なパッケ ージ搬送装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案のパッケージ搬送装置は、各種パッケージに 対応しており、それぞれのパッケージを収納する複数のマガジンと、その各マガ ジンに対応して設けられ、前記パッケージを搬送する複数の搬送手段と、その複 数の搬送手段のうち駆動させる搬送手段を選択する選択手段と、駆動手段による 駆動力を前記選択手段により選択された搬送手段へ伝達する伝達手段とを有する 。

【０００６】

【作用】

上記の構成を有する本考案のパッケージ搬送装置では、伝達手段は、必要なパ ッケージの収納されたマガジンに対応する搬送手段へ駆動手段による駆動力を伝 達する。すると、その搬送手段は対応するマガジンに収納されているパッケージ を搬送する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。

【０００８】 図３は、自動販売機本体内の搬送装置２にパッケージ１を収納したマガジン３ を載置した状態を示している。ソフトウェアを記憶するための磁気記憶媒体（図 示せず）を梱包したパッケージ１は、上記本体内に設けられたマガジン３内で複 数個積み上げて格納されている。上記パッケージ１は、ガイド部５を構成する複 数のガイドロール５ａからなるガイドロール群５Ａを所定間隔おいて平行に設け たものを一対とし、パッケージ１を水平方向に、つまり、マガジン３内の下方か ら自動販売機の前面板６に設けられた取出口６ａまでの搬送経路２２で、移動案 内するように構成されている。ガイド部５間には、チェーン７がレール８上に沿 って配置されており、このチェーン７は搬送スプロケット９ａ，９ｂ間で環状に 連結され、上部位置にあるチェーン７Ａは、ガイドロール５ａのわずかに下方で 水平に設置されている。

【０００９】 上記チェーン７には、図３に示すように、二組の押出部材１５が所定の間隔を おいて装着されている。すなわち、図４及び図５に示すように、チェーン７にお ける連結した二つのリンク７ａ，７ｂの両側には、Ｌ字形の支持部材１７ａ，１ ７ｂがピン１９により締結されており、一方の支持部材１７ａには、押出部材１ ５の水平部１５ａの前端がネジ１６で螺着されると共に、他方の支持部材１７ｂ 上には、水平部１５ａの後端が載置されている。押出部材１５には、水平部１５ ａより折曲された押圧部１５ｂが立設されており、押圧部１５ｂの上端１５ｄは 折り返されて曲面となっている。また、前記チェーン７の回転経路近傍には、押 出部材１５により作動され、後述するモータ１９を制御するリミットスイッチ３ ３が設けられている。

【００１０】 本実施例の自動販売機においては、図１に示すように、異なる大きさあるいは 種類の磁気記憶媒体を梱包したパッケージ１，１０１を収納しているマガジン３ ，１０３が、各々のマガジン３，１０３に対応した搬送装置２，１０２に載置さ れている。なお、それぞれの搬送装置２，１０２は単に並列に配置されているだ けであり、それぞれの構成は上述と同様であるため、マガジン１０３に対応する 搬送装置１０２を構成している部材の符号は、マガジン３に対応する搬送装置２ を構成している部材の符号に１００を加えて示すことにより、再度の説明を省略 する。

【００１１】 そして、図２（ａ）に示すように、これらの搬送装置２，１０２のそれぞれの 搬送スプロケット９ａ，１０９ａの中央を駆動軸２１が貫通しており、この駆動 軸２１はモータ１９によって回転駆動されるスプロケット２３とベルト２５とを 介して接続された駆動スプロケット２７と一体に回転するように、すなわち、モ ータ１９の回転にともなって駆動軸２１が回転するように構成されている。

【００１２】 また、各搬送スプロケット９ａ，１０９ａにはクラッチ板４１，１４１が搬送 スプロケット９ａ，１０９ａと一体に設けられており、さらに、駆動軸２１にお いて搬送スプロケット９ａ，１０９ａと対応した位置には、図２（ｂ）に示すよ うに、駆動軸２１の表面にその長手方向に形成された溝２２と係合するクラッチ 軸板４２，１４２が取り付けられている。このクラッチ軸板４２，１４２は、図 ６に示す周知のソレノイド５３，１５３の作用により前記溝２２に沿って駆動軸 ２１の軸方向に摺動可能であると共に、駆動軸２１と一体に回転可能である。

【００１３】 これらのクラッチ軸板４２，１４２とクラッチ板４１，１４１とは、前記ソレ ノイド５３，１５３の作用によってクラッチ軸板４２，１４２を前記溝２２に沿 って往復動させることにより断続可能に構成されており、クラッチ軸板４２，１ ４２とクラッチ板４１，１４１とが接続された状態においては、駆動軸２１の回 転にともなって搬送スプロケット９ａ，１０９ａが回転し、クラッチ軸板４２， １４２とクラッチ板４１，１４１とが離間した状態においては、駆動軸２１が回 転してもその回転は搬送スプロケット９ａ，１０９ａへは伝達されないので、搬 送スプロケット９ａ，１０９ａは回転しない。

【００１４】 次に、上記のような構成の搬送装置２，１０２の動作を制御する制御装置５０ について説明する。

【００１５】 図６に示すように、周知のＣＰＵ５１には購入者が所望の磁気記憶媒体を選択 するためのキー等からなる入力装置５２と、前記モータ１９と、前記リミットス イッチ３３と、選択された磁気記憶媒体が梱包されたパッケージ１，１０１に対 応したマガジン３，１０３を載置している搬送装置２，１０２のクラッチ軸板４ ２，１４２をクラッチ板４１，１４１と接続させるための搬送装置２，１０２の 数と同数の前記ソレノイド５３，１５３と、前記ＣＰＵ５１の動作プログラムが 格納されたＲＯＭ５４とが接続されている。なお、ソレノイド５３とクラッチ軸 板４２とが対応し、ソレノイド１５３とクラッチ軸板１４２とが対応するように 構成されている。

【００１６】 次に、上記のような構成の自動販売機の搬送装置２，１０２の動作について説 明する。

【００１７】 いま、料金が投入され、購入者が入力装置５２を用いてどちらのマガジン３， １０３に収納されているパッケージ１，１０１を購入するかを選択する。例えば 、購入者がマガジン３に収納されたパッケージ１を選択したとすると、ＣＰＵ５ １はマガジン３に対応したソレノイド５３を駆動してクラッチ軸板４２を摺動さ せ、クラッチ軸板４２とクラッチ板４１とを接続させる。それと共にモータ１９ が回転駆動され、その駆動によりスプロケット２３、ベルト２５、駆動スプロケ ット２７を介して駆動力が駆動軸２１に伝達され、駆動軸２１が回転する。する と、駆動軸２１の回転がクラッチ軸板４２、クラッチ板４１、搬送スプロケット ９ａを介してチェーン７に伝達される。これにより、チェーン７が矢印Ａ方向に 移動すると共に、パッケージ１が押出部材１５に押されて図３に二点鎖線で示す 位置へ搬送され、取出口６ａから取り出し可能な状態となる。

【００１８】 一方、チェーン７に取り付けられている押出部材１５は、パッケージ１を搬送 後に矢印Ａ方向へ移動し、押出部材１５の押圧部１５ｂでリミットスイッチ３３ を作動してモータ１９の駆動を停止し、次の搬送指令のために他方の押出部材１ ５が待機する。

【００１９】 上記構成により、チェーン７に装着された押出部材１５が水平部１５ａの前端 で該チェーン７のリンク７ａに固定され、後端でリンク７ｂ上に載置されること により支持されているので、大きな力でパッケージ１を搬送でき、しかも、搬送 終りの位置での回転時に、押出部材１５がスムーズに回転可能である。

【００２０】 また、押圧部材１５の押圧部１５ａの上端１５ｄに曲面が形成されているので 、搬送を終えた位置にて、上端１５ｄでパッケージ１を傷つけることがない。

【００２１】 さらに、クラッチ軸板４２及びクラッチ板４１によりモータ１９の駆動力を動 作させるべき搬送装置２のみへ伝達可能となるため、モータ１９を一つ備えるだ けでよく、組み付けが容易となる。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したことから明かなように、本考案のパッケージ搬送装置によれば、 選択手段により選択された搬送手段へのみ駆動手段による駆動力を伝達できるの で、一つの駆動手段の駆動力を複数の搬送手段に対して選択的に供給可能であり 、装置の組付けが容易となると共に、コストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を具体化したパッケージ搬送装置の一例
を示す斜視図である。

【図２】（ａ） 本実施例のパッケージ搬送装置の駆動
系を示す断面図である。 （ｂ） 図２（ａ）の要部構成を示す説明図である。

【図３】本実施例のパッケージ搬送装置の概略構成を示
す側面図である。

【図４】本実施例のパッケージ搬送装置において押出部
材のチェーンへの取付の詳細を示す構成図である。

【図５】図４のＢ−Ｂ線断面図である。

【図６】本実施例のパッケージ搬送装置の制御装置の構
成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ パッケージ ２ 搬送装置 ３ マガジン ７ チェーン ９ａ 搬送スプロケット １５ 押出部材 １９ モータ ２１ 駆動軸 ４１ クラッチ板 ４２ クラッチ軸板 ５１ ＣＰＵ ５２ 入力装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種パッケージに対応しており、それぞ
   れのパッケージを収納する複数のマガジンと、 その各マガジンに対応して設けられ、前記パッケージを
   搬送する複数の搬送手段と、 その複数の搬送手段のうち駆動させる搬送手段を選択す
   る選択手段と、 駆動手段による駆動力を前記選択手段により選択された
   搬送手段へ伝達する伝達手段とを有することを特徴とす
   るパッケージ搬送装置。