JPH05507857A - 柔軟な遠位先端部を有するガイドワイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 な遠　端部を　するガイドワイヤ ■ １亙立互 本発明はカテーテルのガイドワイヤ、特に柔軟な遠位先端部を有するガイドワイ ヤ、および該ガイドワイヤを製造する方法に関する。

え五旦互盈 循環系を通してアクセスし得る体内のターゲット部位に診断用剤または治療層剤 を送達する手段として、カテーテルを使用することが次第に多くなっている。カ テーテルによりアクセスすることが望まれる部位は、多くの場合、脳、肝臓など の軟組織内に埋もれており、これに到達するには、組織内の、典型的には内腔直 径が約３ｍｍより小さい、細い脈管または管を通る曲がりくねった経路によるし かない。

曲がりくねった管路に沿って体内深部の器筐のターゲット部位にアクセスする１ つの一般的な方法においては、ねじり可能なガイドワイヤとカテーテルとが１つ のユニットとして、体のアクセス部位からターゲット部位を含む組織領域へ向か う。ガイドワイヤはその遠位端部で曲げられ、曲がりくねった細管の通路に沿っ てワイヤを交互に回転および前進させることにより誘導される。典型的には、ガ イドワイヤとカテーテルとは、ワイヤを通路のある領域に沿って前進させ、次に カテーテルを、前進したワイヤ部を越えて軸方向に前進させることを交互に繰り 返すことにより前進する。

このようにターゲットの体内領域にアクセスするときに、困難なことは、曲がり くねった通路に沿って組織内に入り込むためには、カテーテルとガイドワイヤは 極めて柔軟である必要があると同時に、カテーテルの遠位端部を、組織部位から １メートル以上も離れることもあり得る外部のアクセス部位から操作し得るほど の剛性を有する必要があることである。

これまでのところ、曲がりくねった通路に沿ってカテーテルを誘導するために使 用されるカテーテル用のガイドワイヤでは、これによりワイヤの屈曲が最大とな るワイヤの遠位端部領域では柔軟性が増大するように、ワイヤの遠位端部が長さ 方向に先細となって、この遠位端部でワイヤターンが最も先鋭となる、様々に異 なる柔軟性を有する構造が使用されている。ワイヤの先細部はプラチナコイルな どのワイヤコイルで覆われ、これにより、この領域の柔軟性を著しく損なうこと なく先細ワイヤ部の縦強度が増大する。このようなガイドワイヤ構造は、例えば 米国特許第３．７８９．８４１号、第４．５４５．３９０号、および第４．６１ ９．２７４号にて開示されている。

上述の先細ガイドワイヤ構造は、典型的には、細いワイヤコイルを形成し、この コイルを所望の長さに切断して、ガイドワイヤの先細の遠位端部に、典型的には はんだ付けにより取り付けることにより製造される。この構成方法は製造に比較 的時間および費用を要する。さらに、コイルをガイドワイヤ先端部にはんだ付け すると使用中に割れる可能性があり、患者の管内でコイルがワイヤから分離する 危険が生じる。従来の構造の他の制約は、例えばコイルが使用中に不可逆的に延 伸することによりコイルの比較的きついピッチが緩むと、ワイヤの遠位端部が曲 がるときにねじれる傾向にあるということである。

及朋！丞 本発明の概括的な目的は、従来の柔軟な先端部ガイドワイヤに関連する制約を克 服し、あるいは上述の問題点を低減するガイドワイヤを提供することである。

本発明のガイドワイヤは、近位部と、長さが少くとも約３ｃｍの柔軟な遠位端部 を有する細長いワイヤを有する。遠位端部は細長いポリマースリーブで覆われる 。該ポリマースリーブはスリーブの長さ方向に（ａ）連続したポリマー広域部（ ｅｘｐａｎｓｅ）と、（ｂ）軸方向に間隔を開けて配置された溝とを有し、該溝 はスリーブと被覆された遠位端部との実質的にすべての曲げ方向における曲げ柔 軟性以上に、該溝が形成されない場合の曲げ柔軟性より増大させるのに効果的で ある。

スリーブは様々な異なる柔軟性を有するポリマー材料により形成される内部およ び外部スリーブを有し得る。例えば、低密度ポリエチレンまたはラテックスにて 内部スリーフ部ヲ形成し、テフロン（商標）、高密度ポリエチレン、またはポリ ウレタンにて外部スリーブ部を形成し得る。もしくは、これに加えて、スリーブ を形成するポリマー材料は、近位から遠位の方向に同かうに従って比較的大きい 柔軟性を有し得る。

外部スリーブ部に形成される複数の溝またはらせん状の１本の溝は、スリーブの 遠位端部の方向に向かうに従って柔軟性が増大するような大きさとされる。これ はスリーブの遠位端部の方向に向かうに従って溝の半径方向の深さおよび／また は軸方向の幅を増大させることにより実現し得る。

別の面においては、本発明は、カテーテルガイドワイヤの先細、縮径の遠位端部 において縦強度を増大させる方法を包含する。この方法は、遠位端部を細長いポ リマースリーブで覆うことを包含する。該スリーブは、スリーブの長さ方向に（ ａ）連続したポリマー広域部と、（ｂ）軸方向に間隔を開けた溝とを有し、該溝 はスリーブと被覆された遠位端部の実質的にすべての曲げ方向における曲げ柔軟 性を、該溝が形成されない場合の曲げ柔軟性以上に増大させるのに効果的である 。

また、ガイドワイヤと、ターゲット部位に位置付けるために曲がり（ねった管路 を通ってガイドワイヤに沿って前進するように設計された薄壁のカテーテルとか らなるカテーテル装置が開示される。

Ｉ工区ＪソＩＬ鼠匪 図１は、本発明に従って構成される柔軟な先端部ガイドワイヤを有するカテーテ ル装置を示す。

図２は、ガイドワイヤの外部スリーブ部に形成されるらせん溝を有する本発明の ガイドワイヤの１つの実施態様である、遠位端部の一部断面部分拡大図である。

図３は、図３のガイドワイヤのようなガイドワイヤのスリーブ外周部の溝が曲げ に適応する様子を示す。

図４は、ガイドワイヤの遠位端部の方向に同かうに従って深さが増大する一連の 軸方向に間隔を開けた溝をワイヤのスリーブ外周部に形成した、ガイドワイヤの １つの実施態様を示す、図２と同様の図である。

図５は、同軸スリーブ構造を有するガイドワイヤの１つの実施態様を示す、図２ と同様の図である。

図６は、ガイドワイヤのスリーブを形成する材料が長さ方向に単一ステップの柔 軟性勾配度を有する、本発明の１つの実施態様を示す、図２と同様の図である。

図７は、外部スリーブ部に形成された一連の軸方向に間隔をあけた非円周溝を有 する本発明の１つの実施態様を示す、図２と同様の図である。

図８は、溝がスリーブの内壁に形成される本発明の１つの実施態様を示す、図２ と同様の図である。

図９は、図２に示すタイプのガイドワイヤを作成する方法の概略図である。

図１０は、図４に示すタイプのガイドワイヤを作成する方法の概略図である。

図１１は、アコーディオン状の外部表面部を有する押し出しポリマースリーブを 製造する方法の概略図である。

良豆然毘血呈五皿 Ａ、ｆｌ血ヱニエヱ盈盈 図１は曲がりくねった管路を通って体内のターゲット部位にアクセスするように 設計されたカテーテル装置１０を示す。

この装置は、通常は、以下に述べるように、カテーテル１２と本発明に従って構 成されるガイドワイヤ１４とを有する。

続けて図１を参照して、カテーテルは近位および遠位端部１８．２０をそれぞれ 有する細長い管状部材１６を備えている。管状部材は、好ましくは長さ５０〜３ ００ｃｍ程度、典型的には長さ１００〜２００ｃｍ程度である。管状部材は、好 ましくは、カテーテル長さの大部分を占める２２で示す比較的硬質の近位部と、 ２４で示される１つ以上の比較的柔軟な遠位部とを備えている。この遠位部は、 カテーテルが曲がりくねった通路に沿って前進するとき遭遇し得る急な湾曲部や 屈曲部を通ってガイドワイヤの後をたどることをさらに可能にする。長さ方向に 異なる柔軟性を有するカテーテルの構成は、米国特許第４．７３９．７６８号に 示されている。

点線で示した内腔２６がカテーテルの両端部の間を延びている。この内腔は長さ 方向に実質的に均一な断面積を有するか、または例えば遠位端部が先細となるよ うにカテーテルの長さ方向に変動している。先細の構成とする場合は、ガイドワ イヤとカテーテルとの間の適切な隙間を維持するためにガイドワイヤの直径も同 様に先細とし得る。

カテーテルは端部取付具２８を有し、これを通してガイドワイヤが収容され、ま たこれを通してカテーテル内腔に流体物質が注入される。適切な標準型の取付具 は軸方向に延びるボート３０を有し、これを通してカテーテル内にガイドワイヤ が収容され、カテーテルの位置付は操作の間、回転される（ねじられる）ととも に軸方向に前進または後退される。外部ポート３４は、ガイドワイヤを取り外し た後、カテーテルを通してターゲット部位に液体物質を送達するために使用され 得る。

図２は、本発明の１つの実施態様に従って構成されるガイドワイヤ３６の遠位端 部の拡大部分断面図を示す。ワイヤは、ガイドワイヤの大部分を占める比較的硬 質の近位部４０を有する細長いワイヤフ７３８と、好ましくは図示するように長 さ方向に先細となるより柔軟な遠位部４２とを有する。

ワイヤコアはステンレススチールなどの柔軟なねじり可能なワイヤフィラメント 材料により形成されており、全長は典型的には５０〜３００ｃｍ程度である。近 位部４０は好ましくは、８〜３０ミル（１インチの十分の−）程度の長さに沿っ て直径厚さが均一である。比較的柔軟な部分はワイヤコアの遠位の３〜３０ｃｍ またはそれ以上にわたって延びる。コアワイヤは、図示するように連続的に先細 とされるか、または１つ以上の縮径ステップにわたって段階的に先細とされる。

遠位端部におけるコアの最小直径は好ましくは１〜５ミル程度である。

１つの実施態様においては、ワイヤコアの遠位端部は金または他の放射線不透過 性めっき材料により被覆され、これによりワイヤのこの部分がＸ線透視法によっ て見えるようにされる。めっきは、電気めっき、スパッタリング、または他の金 属めっき法が適用される。めっきの厚さは、好ましくは、０．２から０．５ミル 程度である。

ワイヤコアの遠位領域、すなわち、コアの少な（とも約３ｃｍの遠位端部は細長 いポリマースリーブ４４内に覆われている。スリーブの長さは、好ましくは３〜 ２５ｃｍ程度、壁厚は好ましくは２〜１０ミル程度である。

スリーブを形成する材料は、軸方向の収縮または拡張の下で比較的非弾性である 内部または外部スリーブ部を少なくとも有している。好適なポリマーとしては、 テフロン（商標）、高密度ポリオレフィン（例えば、ポリエチレン）、またはポ リウレタンが含まれ、これらはコアワイヤに結合または強く付着されており、ま たテフロンの場合のようにそれ自体低摩擦表面を有するか、表面が低摩擦表面で 被覆される。他の適切なコーティングとしては、ポリエステル、ポリカーボネー ト、ポリ塩化ビニル、ラテックスまたはシリコーンゴム、ポリスチレンなどの外 側に位置する水素を有するすべてのポリマー、およびポリビニルピロリドン、ポ リエチレンオキシド、またはポリヒドロキシエチルメタクリレートまたはこれら のフポリマーなどの親水性の高い、低摩擦ポリマーにより形成される表面コーテ ィングが含まれる。

スリーブは押し出し成形、鋳型成形、ディップコーティングなどの従来の方法で 形成される。押し出し成形の場合には、押し出されたスリーブを、摩擦嵌合、接 着剤、または熱収縮によりワイヤコアに取り付けられる。鋳型成形スリーブの場 合には、ポリマー材料をワイヤコアの遠位端部領域に、好ましくは直接鋳型成形 される。スリーブで覆われるワイヤ部分は、成形前に化学処理などにより粗面処 理される。ディ、ツブコーティングによるスリーブ形成は、従来のポリマーコー ト補強方法によりコアの遠位領域を適切なポリマー溶液に連続して浸漬すること により行われる。以下に示すように、スリーブはスリーブの軸または半径のいず れかに沿って柔軟性が異なる２つ以上の異なるポリマー材料により形成され得る 。

図２をさらに参照して、スリーブ４４は、長さの大部分にわたって延びるらせん 溝４６（以下、軸方向に間隔をあけた溝または溝手段という）を有する。後に図 ８を参照して述べる方法により形成され得る溝は、スリーブの長さ方向に深さお よびらせんピッチが実質的に均一である。溝の深さは、好ましくはスリーブの平 均半径寸法の少なくとも約５０％である。溝のピッチは、好ましくは約５〜５０ ミルである。溝の幅は、好ましくはピッチ幅の約１０〜４０％、例えば２〜１０ ミルである。スリーブの溝は、スリーブの内周側部分４９と一体に形成されまた これを取り囲むらせん状ストランドまたは巻線４８を形成する。図２に示す実施 態様においては、溝は下記のＢ項にて述べるようにブレードでカットすることに より形成される。

ガイドワイヤには、（ワイヤコアの遠位部が放射線不透過性材料によりめっきさ れていない場合に）ガイドワイヤを透視により見えるようにするために、図示す るように、スリーブの両端部に隣接して配置される一対の放射線不透過性バンド ４５，４７が装備されている。バンドのスリーブ部は、金、プラチナなどにより 形成されて、ガイドワイヤを締め付けている。

図３は、図２のワイヤの遠位端部領域の湾曲した形状であり、スリーブのらせん 溝によりガイドワイヤの遠位端部の柔軟性が向上する様子を示す。管を曲げるの に必要な力は管の壁厚、管の外径、および管を形成する材料の曲げ係数に関係す ることが知られている。本実施例の場合には、スリ−１外部のらせん巻線により 、スリーブ外部の外径は溝の深さだけ、典型的にはスリーブ壁厚の半分以上が、 効果的に減少する。

これが、材料の実効曲げ係数を、（曲げられる壁の厚さを減少させることにより ）実質的に減少させる。円弧状部分の内側では、巻線は、図示するように、僅か に半径方向に移動することにより曲げに順応し、また管の内壁の半径を減らすこ とにより実効曲げ係数を減少させる。

また、図３に示すように、ガイドワイヤが曲がった状態にあるとき、曲げられた 円弧状部分の内側のらせん巻線は互いに接触し、曲げ角度が大きいときは互いに 圧縮し合う。この接触と圧縮によりガイドワイヤにおける実効断面厚さおよび軸 方向の圧縮への抵抗が増大し、これにより湾曲領域においてガイドワイヤの縦強 度が増大する。

また、上述の圧縮下での巻線の半径方向の摺動により屈曲部領域における局所的 な圧縮が緩和され、これにより、鋭い屈曲部領域における軸方向の圧縮によるワ イヤのねじれ傾向が減少する。

図４は本発明の別の実施態様により構成されたガイドワイヤ５０の遠位端部領域 の拡大部分断面図を示す。ガイドワイヤの遠位端部を形成するワイヤコアおよび ポリマースリーブはそれぞれ５２．５４で示されている。本発明は２つの点で図 ２の実施態様とは異なる。第１に、スリーブはワイヤコアの先細部に配備される と、長さ方向に直径が実質的に均一であり、コアワイヤの外径にほぼ対応する。

スリーブは、例えばワイヤコアの先細端部にスリーブを成形することにより、ま たはスリーブの遠位端部に向かうに従ってスリーブ厚さを次第に増大させるディ ップコーティングにより形成され得る。

第２に、スリーブの溝手段は、スリーブの遠位端部に向かうに従って溝深さが増 大する、スリーブの外周側部分５８を通って延びる溝５６のような、複数の軸方 向に間隔を開けた円周溝を有する。図示するように、溝の深さは、スリーブの長 さ方向に延びる厚さが実質的に均一でコアの先細部に接触する内周側部分６０の 範囲が設定されるように規定される。

溝の深さは、遠位方向に同かうに従ってスリーブの半径方向の厚さの約１０％か ら約８０％に増大する。溝間の軸方向の間隔は、図２の実施態様のらせん溝のピ ッチと同様である。

溝は、リング６２のように、外径が均一で内径がスリーブに沿って遠位方向に向 かうに従って減少する軸方向に間隔をあけた複数のリングを形成する。例えば、 溝は、後に図１０を参照して示す方法により形成され得る。ガイドワイヤの遠位 部の長さ方向に沿った柔軟性を増大させてワイヤのねじれ傾向を減少させるリン グの機能は、実質的には図３を参照して述べたものと同じである。特に、スリー ブの遠位方向の比較的深くなる溝により、曲げられたときスリーブ全長の円弧状 の外周側に沿った実効壁厚は小さく実質的に均一となる。

図４に示すガイドワイヤ構造は、曲げられたとき図２の構造より縦強度が大とな る。これはスリーブのリングが屈曲部の円弧状の内側に沿って互いに接触および 圧縮する曲げ状態においてスリーブの実効厚さが大となるためである。

ガイドワイヤ５０は、図５〜７に示すガイドワイヤと同様に、図４に示すバンド ５５．５７のような放射線不透過性ノインドを備えている。

図５は本発明の第３の実施態様にしたがって構成されるガイドワイヤ６４の実施 態様を示す。ガイドワイヤ６４は、６６で示すスリーブが、エラストマー内部管 ６８と、この内部管を覆う比較的非弾性の外部管７０とを備える点において、図 ２に示すガイドワイヤ３６とは異なっている。２つの管は化学的あるいは熱融合 することにより、もしくは接着剤により、もしくは外部管を内部管上に熱収縮さ せることにより、一体として形成される。典型的には、内部管はラテックスまた は他の柔軟なエラストマーにより、外部管はポリプロピレン、高密度ポリエチレ ン、またはテフロン（商標）により形成される。

スリーブ６６に形成される溝手段は、外部管７０のみを通って延びる軸方向に間 隔を開けた円周溝７２を含む。好ましくは、溝の幅は、スリーブ外部の溝により 形成されるリングが、ワイヤがまっすくの状態において互いに接触するように、 例えば約１ミル以下などのように十分に小さい。

ワイヤの遠位端部の縦方同の柔軟性はエラストマー内部スリーブ部により与えら れ、これにより外部スリーブ部に形成される比較的非収縮性のリングが湾曲の円 弧の外側にて離れて広がることが可能となる。すなわち、スリーブによってもた らされる曲げ抵抗は、エラストマースリーブ自体の曲げ抵抗に加えて、湾曲にお ける円弧の外側にてリングが離れて広がることにより生じるエラストマースリー ブの歪みによるものである。この抵抗はきわめて小さくされる。

同時に、ワイヤがまっすぐまたは曲がった形状のいずれにおいてもリングが互い に重なることによってリングが軸方向に圧縮するには、スリーブの全長にわたる 軸方向のゆがみが必要であるために、ワイヤの遠位端部領域の縦強度が著しく増 大する。

本発明の別の実施態様を図６に７４で示す。ここでは、７６で示すガイドワイヤ スリーブは、選択された柔軟性を有するポリマーにより形成される近位スリーブ 部７８と、より柔軟性のあるポリマー材料により形成される遠位スリーブ部７９ とを備える。実施例としては、近位および遠位部は、高密度および低密度のポリ エチレンによりそれぞれ形成される。

スリーブ７６に形成される溝手段は、近位スリーブ部の溝８０および遠位スリー ブ部の溝８２などの一連の軸方向の溝を含む。図示するように、後者の溝は遠位 方向に向かうに従って軸方向の幅が増大し、これによりガイドワイヤのこの部分 を通して柔軟性が増大する。この特徴を得ることにより遠位部の縦強度が減少す る。これは溝により形成されるリングは、ガイドワイヤが湾曲における円弧の内 側にてリング同士が接触するとき以外は、縦圧縮を支持しないためである。この 実施態様はさらに、（ａ）スリーブを形成する材料の柔軟性、（ｂ）スリーブの 厚さ、および（Ｃ）スリーブに形成される溝の深さと幅を変動させることにより 、ガイドワイヤの遠位領域の長さ方向に柔軟性および縦強度を選択的に変動させ 得る。

図７は本発明の別の実施態様に従って形成されたガイドワイヤ８４を示し、ワイ ヤコア８６とスリーブ８８とを備えている。スリーブの溝手段は、溝９０などの 複数の軸方向に間隔をあけた溝を含み、これらの溝は（ａ）スリーブの円周の一 部においてのみ延びており、（１））スリーブの円周面が軸方向のいかなる位置 においても連続的に切断されないように軸方向において一致しないようにされ、 さらに（Ｃ）選択された深さだけスリーブを通って延びており、従って、スリー ブの全厚さにわたって延び得る。

ガイドワイヤの溝は上述の理由により遠位端部領域の柔軟性を増大させている。

同時に、スリーブ材料の軸方向への連続性により、実質的にスリーブの延伸また は圧縮が妨げられ、ワイヤコアに縦強度を加える。

本発明のさらに別の実施態様を図８の９２で示す。本実施例のスリーブ９４は、 溝９６のように、リング９７のような軸方向に間隔を開けた内部リングを形成す る内周面溝を有しており、リングは、接着剤などによって、９８で示すワイヤコ アに取り付けられている。スリーブは、例えばねじ切りされたマンドレルの回り に押し出しにより管を形成し、硬化後、管からマンドレルを「反対に回して取る 」ことにより製造され得る。

ガイドワイヤのスリーブ部が曲げられると、スリーブの内部リングが、半径方向 に圧縮または延長することによって局部的に歪むことにより曲げに順応する。こ れは、曲げられるスリーブの厚さを減らすことによりスリーブの実効曲げ係数を 減少させる効果を有する。同時に、スリーブの溝の形成されていない外部は、ま っすぐのまたは曲がった形状の両方においてワイヤの縦強度に貢献する。

上述のガイドワイヤのそれぞれにおいて、ワイヤコアを覆うポリマースリーブは 、（ａ）連続したまたは途切れ目のないポリマー広域部と、（ｂ）スリーブの曲 げ柔軟性を増大させることに効果的な、軸方向に間隔を開けた溝とを有するスリ ーブを含む。図２〜６の実施態様の連続したポリマー広域部とは、ワイヤコアと 接触する連続した広域部を形成する溝が形成されていない内部スリーブ部であり 、図７の実施態様においてはスリーブの溝が形成されていない部分であり、図８ の実施態様においては、溝が形成されていないスリーブ外周部である。

各実施態様において、連続したポリマー広域部は、ワイヤコアの覆われた遠位端 部の縦強度を増大させることに効果的な、比較的非圧縮性の広域部を含む（図２ ．４、および６〜８）。または柔軟な基板を含み、この上に、必要な縦強度を得 るために、比較的非圧縮性の溝形成スリーブ部が取り付けられる（図５）。

Ｂ、ガイドワイヤ法 別の面においては、本発明は、カテーテルガイドワイヤのワイヤコアの先細、縮 径の遠位端部においてコラム強さを増大させる方法を包含する。この方法は、（ ａ）長さ方向に実質的に連続した平らな広域部と、（ｂ）スリーブおよび被覆さ れた遠位端部の曲げ柔軟性を実質的にすべての曲げ方向に、実質的にスリーブの 長さ方向に、溝が形成されない場合の曲げ柔軟性以上に増大させるために、スリ ーブの長さ方向に配置される軸方向に間隔を開けた溝と、を有するポリマースリ ーブによって、コアの遠位端部を覆うことを包含する。

本発明を実行するために使用することに適した多様なポリマースリーブを上記Ａ 項にて示した。スリーブは、接着剤、スリーブをワイヤコア上に熱収縮させるこ と、あるいは化学処理されたコアに被覆表面を化学的に接着させることにより、 ワイヤコアの遠位領域に固定し得る。

スリーブの溝はスリーブをコアワイヤに接着させる前または接着させた後に形成 され得る。一般的に好適な方法においては、スリーブはスリーブに溝を形成する 前にコアに接着される。

図９はワイヤコア１０２を覆うスリーブ１００にらせん溝を形成する方法を概略 図で示す。（ａ）同時に回転し、また（ｂ）互いに離れる方向（矢印１０５．１ ０７の方向）に引っ張り力によってバイアスされた一対のモータ駆動チャックを 有する機械が、図９に示す方法においての使用に適切である。ワイヤコアの遠位 端部の両端部がチャックにより引っ張られて支持され、チャックを、選択された 回転速度、好ましくは約１０および５０ｒｐｍの間で回転させる。回転方向は図 においては矢印１０６によって示す。

スリーブの溝は、ガイドワイヤから、選択された距離だけ離れて配置され得るブ レード１０８によって、スリーブを所望の深さだけ切削することにより形成され る。ブレードは、切削具とも呼ぶが、ワイヤが回転すると、ガイドワイヤの軸方 向を選択された速度で移動するように、キャリ、ジ１１４上に取り付けられる。

（矢印１１６方向の）移動速度は、スリーブの所望のらせんピッチが得られるよ うに調整される。

スリーブにらせん溝を形成するこの方法は、図２に示すガイドワイヤを形成する のに適切である。

もし、スリーブ１１９が、スリーブに形成される一定の深さの軸方向に間隔をあ けた円周溝を外周部に有する場合、図１０に示すような切削構成が使用され得る 。ガイドワイヤの遠位端部は、上述のように同時に回転するチャックに支持され る。ブレード１２０などの複数のブレードを有する多ブレード切削具１１８は、 ガイドワイヤスリーブの選択された切削深さまで矢印１２２の方向に移動するよ うに、回転するガイドワイヤに隣接して取り付けられている。切削具は、ガイド ワイヤが数回転した後に最大溝深さに達するように、好ましくは回転するワイヤ の方向に徐々に移動する。隣接するブレード間の間隔は、スリーブにおける隣接 する溝間に所望の間隔が形成されるように調整される。

ベロー状の構造を有する外部スリーブ部を形成する方法を図１１に示す。この図 は、環体１３０を有するポリマー管押し出し成形装置１２８の押し出し先端部１ ２６を示している。

この環体１３０を通してポリマー材料が溶融状態で押し出される。本適用例によ れば、先端部は、ポリマー材料が押し出されるときに、矢印１３４の方向に振動 する振動要素１３２を備えるように改変される。この振動により、押し出された 材料が交互におよび繰り返し圧縮および延伸され、図に示すアコーディオン状の 表面特性を有する管が形成される。管が形成されると、いくつかの部分に切断さ れ、例えば熱収縮によりガイドツイヤコアに接着される。

以上述べたことから、本発明の様々な目的が如何に達成され得るかが分かる。ス リーブのポリマー広域部は、曲がりくねった管路領域を通ってガイドワイヤを前 進させるためにワイヤの先細ワイヤコア領域の縦強度をさらに増大させる。スリ ーブを曲げると、スリーブのリングまたは巻線の圧縮により連続する縦強度が提 供される。

スリーブの溝により、ワイヤの遠位領域に急角度の曲げを形成するために必要な 曲げ力が実質的に減少する。これは、（ａ）屈曲における円弧の外側においてス リーブの実効外径が減ること、および（ｂ）半径方向の摺動により屈曲における 円弧の内側での圧縮に順応すること、による。また、急角度の屈曲領域における ガイドワイヤのねじれ傾向は、スリーブの局部的圧縮を減らすように屈曲におけ る円弧の内側の巻線または巻回部を移動させることによって減少される。

ガイドワイヤは安価なポリマー管材料により容易に形成され、ポリマーの組成、 および溝のパターン、深さ、軸方向の幅は、ガイドワイヤのスリーブ部の長さ方 向の所望の曲げおよび縦強度が達成されるように選択され得る。

ガイドワイヤの遠位端部領域は、例えば透視方法においてガイドワイヤスリーブ の両端部に隣接して放射線不透過性バンドを配置することにより、容易に見れる ようにされる。

Ｆ工［：ｒ−５５− Ｆ工Ｃｒ−Ｅｌ ＩＦ工［：ｒ−Ｅ３ Ｆ工［シー１０− 要Ｊ１１ コアの縦強度を増大させるために遠位端部（１４）がポリマースリーブ（４４） により覆われたワイヤコア（３８）を備えたカテーテルのガイドワイヤ（１４） 。スリーブに形成される軸方同に間隔を開けた溝（４６）によりコア端部の柔軟 性が増大する。ガイドワイヤは曲がりくねった管路に沿つて体内の部位にアクセ スする直径の小さいカテーテル（１２）に使用すると有益である。

国際調査報告

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. １．カテーテルなどと共に使用するためのガイドワイヤであって、 近位部と、長さが少なくとも３ｃｍの柔軟な遠位端部とを有する細長いワイヤコ アと、 該遠位端部を被覆する、細長いポリマースリーブとを有しており、該スリーブが 、（ａ）長さ方向に実質的に連続した平らな広域部と、（ｂ）該スリーブの長さ 方向に沿っており、スリーブと被覆された遠位端部との実質的にすべての曲げ方 向における曲げ柔軟性を、実質的に遠位端部の長さ方向に沿って、該溝手段が形 成されない場合の曲げ柔軟性以上に増大させる溝手段とを有する、 ガイドワイヤ。
2. ２．前記コアの近位部が、約８〜３０ミルの実質的に一定の直径を有しており、 前記遠位端部が、ワイヤの遠位端部において約１〜５ミルの縮小された先細の直 径を有する、請求項１に記載のガイドワイヤ。
3. ３．前記ポリマースリーブが、テフロン（商標）、ポリウレタン、またはポリエ チレンよりなるグループから選択されるポリマーにより形成されている、請求項 １に記載のガイドワイヤ。
4. ４．前記スリーブが、異なる柔軟性を有するポリマー材料により形成される内部 および外部スリーブ部を備えた、請求項１に記載のガイドワイヤ。
5. ５．前記内部スリーブ部が、低密度のポリエチレンにより形成され、前記外部ス リーブ部が、テフロン（商標）またはポリウレタンにより形成される、請求項４ に記載のガイドワイヤ。
6. ６．前記スリーブが、内部および外部スリーブ部を含み、前記溝手段が該外部ス リーブ部に形成される、請求項１に記載のガイドワイヤ。
7. ７．前記溝手段が、前記外部スリーブ部に一連の軸方向に間隔をあけたリングを 形成する軸方向に間隔をあけた円周溝を有する、請求項６に記載のガイドワイヤ 。
8. ８．前記内部スリーブ部がエラストマー材料により形成されており、前記スリー ブの前記外周溝形成部が、比較的非圧縮性のポリマー材料により形成されている 、請求項６に記載のガイドワイヤ。
9. ９．前記溝手段が、前記スリーブの遠位端部の方向に向かうに従って増大する柔 軟性を有する、請求項１に記載のガイドワイヤ。
10. １０．前記溝手段が、前記ワイヤの遠位端部の方向に向かうに従って増大する半 径方向の深さを有する、請求項９に記載のガイドワイヤ。
11. １１．前記ポリマースリーブを形成するポリマー材料が、該スリーブの近位部か ら遠位端部に向かうに従って増大する柔軟性を有する、請求項９に記載のガイド ワイヤ。
12. １２．前記スリーブが、比較的柔軟性の小さいポリマー材料により形成される近 位部と、比較的柔軟性の大きいポリマー材料により形成される遠位部とを含む、 請求項１１に記載のガイドワイヤ。
13. １３．前記コアの遠位端部が、放射線不透過性材料によりめっきされる、請求項 １に記載のガイドワイヤ。
14. １４．カテーテルガイドワイヤのワイヤコアの先細、縮径の遠位端部における縦 強度を増大させる方法であって、細長いポリマースリーブにより該端部を被覆す る工程を包含しており、該スリーブが、（ａ）長さ方向に実質的に連続した平ら な広域部と、（ｂ）該スリーブの長さ方向に沿っており、スリーブと被覆遠位端 部との実質的にすべての曲げ方向における曲げ柔軟性を、実質的に遠位端部の長 さ方向に沿って、該溝手段が形成されない場合の曲げ柔軟性以上に増大させる溝 手段とを有している 方法。
15. １５．前記溝が、前記スリーブの壁厚の半分を越える深さまで形成されている、 請求項１４に記載の方法。
16. １６．前記スリーブが、比較的柔らかいポリマー材料により形成された内部スリ ーブ部と、比較的硬質のポリマー材料により形成される外部スリーブ部とを有し 、また前記溝がその外周部に形成されている、請求項１４に記載の方法。
17. １７．前記スリーブが、押し出された管材料に規則的かつ反復したひだを形成す る軸方向の振動の下にて、ポリマー管を押し出し形成することにより形成される ベロー状構造を有する、請求項１６に記載の方法。
18. １８．（ｉ）近位部と、長さが少なくとも３ｃｍの柔軟な遠位端部とを有する細 長いワイヤと、（ｉｉ）該遠位端部を被覆する、細長いポリマースリーブとを有 するガイドワイヤとを有しており、該スリーブが、（ａ）長さ方向に実質的に連 続した平らな広域部と、（ｂ）該スリーブの長さ方向に沿っており、スリーブと 被覆された遠位端部との実質的にすべての曲げ方向における曲げ柔軟性を、実質 的に遠位端部の長さ方向に沿って、該溝手段が形成されない場合の曲げ柔軟性以 上に増大させる溝手段とを有する カテーテル装置。