JPH0550544A - 成型用複合シート - Google Patents

成型用複合シート

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JPH0550544A
JPH0550544A JP23385191A JP23385191A JPH0550544A JP H0550544 A JPH0550544 A JP H0550544A JP 23385191 A JP23385191 A JP 23385191A JP 23385191 A JP23385191 A JP 23385191A JP H0550544 A JPH0550544 A JP H0550544A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
composite sheet
layer
thickness
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JP23385191A
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Takeshi Ogawa
武志 小川
Kazuaki Kiyomura
和明 清村
Kazuyuki Kobayashi
一行 小林
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Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 〔目的〕熱成型時に、成型用複合シートの表面に形成さ
れた絞模様が、絞消えや絞流れにより不鮮明になること
が極めて少なく、しかも熱成型した成型用複合シートは
収縮することが殆どない、クラッシュパッド、ドアトリ
ムシート等の自動車内装品や、鞄、ケース等の熱成型品
用に好適な熱成型用の複合シートを提供する。 〔構成〕合成樹脂発泡体層に、中引層、上引層が順次積
層されてなる複合シートであって、上引層は厚味0.05〜
0.3mmの架橋塩化ビニル系樹脂及び/又は平均重合度2
000以上の塩化ビニル系樹脂からなり、中引層は厚味
が前記上引層より厚い平均重合度2000未満の塩化ビ
ニル系樹脂からなる成型用複合シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空成形等の熱成形用
の複合シートに関し、特に熱成形後のシートの収縮が小
さく、しかも、複合シート表面の絞消えの少ない成型用
複合シートに係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、真空成形用のシートとして、
合成樹脂発泡体層上に塩化ビニル系樹脂層が積層された
シートが使用されてきた。塩化ビニル系樹脂層として
は、カレンダー法によるシートやプラスチゾルを使用し
たシートが使用されている。カレンダー法によるシート
の場合には、エンボス機により絞を形成し、これを真空
成形等の熱成形をするのであるが、熱成形時に絞消えが
起こり易いという問題があった。プラスチゾルを使用し
たシートの場合には、絞が形成された離型紙にプラスチ
ゾルを塗布し、これをゲル化、溶融して離型紙から剥離
することによってシートに絞模様を形成するので、カレ
ンダー法によるシートより絞消えの程度は少ないもの
の、やはり絞消えが起きるという問題点があった。
【0003】本発明者は、この塩化ビニル系樹脂シート
の絞消えの問題を解決すべく種々検討したところ、塩化
ビニル系樹脂の平均重合度が高いもの(平均重合度が2
000以上のもの)や架橋塩化ビニル系樹脂を使用する
ことにより解決できることを見出した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ビ
ニル系樹脂の平均重合度が高いものや架橋塩化ビニル系
樹脂を使用することにより絞消えは解決できるものの、
熱成形された成形品の収縮が大きく、好ましい成形用シ
ートが得られないという新たな問題が生じた。すなわ
ち、絞消えの少ない成形用シートにすると熱成形後の収
縮が大きく経時的に反りを発生し、一方経時的に反りの
ない成形用シートにすると絞消えが発生するという二律
背反的な性質を有するものである。本発明は、このよう
な従来技術を背景になされたもので、二律背反的な問題
点を見事に解決し、熱成形後の収縮が極めて小さく、し
かも絞消えが少ない成形用複合シートを提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の二律
背反的な問題点を解決するべく鋭意研究した結果、合成
樹脂発泡体層上の塩化ビニル系樹脂層を上引層と中引層
とから構成し、上引層を平均重合度2000以上の塩化
ビニル系樹脂もしくは架橋塩化ビニル系樹脂で形成し、
中引層を平均重合度2000以下の塩化ビニル系樹脂で
形成し、かつ、上引層の厚みが0.05〜0.3mmで、中引層
の厚みが上引層の厚みより厚くすることにより、絞消え
および熱成形後の経時的な反りの両者を同時に解決でき
ること見出し本発明を完成させたものである。
【0006】すなわち、本発明は、合成樹脂発泡体層
に、中引層、上引層が順次積層されてなる複合シートで
あって、上引層は厚味0.05〜0.3mmの架橋塩化ビニル系
樹脂もしくは平均重合度2000以上の塩化ビニル系樹
脂からなり、中引層は厚味が前記上引層より厚い平均重
合度2000未満の塩化ビニル系樹脂からなる成型用複
合シート。を要旨とするものである。
【0007】本発明の中引層および平均重合度2000
以上の塩化ビニル系樹脂からなる上引層に使用する塩化
ビニル系樹脂としては、塩化ビニル単独重合体、または
塩化ビニルと他のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル、
エチレン、プロピレン、マレイン酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、アクリル酸エステル、高級ビニルエーテ
ルなどとの共重合体が使用でき、これらは単独で使用し
ても良いし、複数を併用して使用してもよい。平均重合
度2000以上の塩化ビニル系樹脂を使用した上引層は
絞消えの効果などから平均重合度2400〜3500の
塩化ビニル系樹脂を使用するのが好ましい。平均重合度
が2000未満になると、絞消えが発生する場合があ
る。
【0008】上引層は架橋塩化ビニル系樹脂とすること
もできる。架橋塩化ビニル系樹脂で上引層を形成するに
は、架橋性塩化ビニル系樹脂組成物から架橋性塩化ビニ
ル系樹脂層を形成し、これを加熱架橋、または、紫外
線、電子線などのエネルギー線を照射して架橋させるこ
とにより形成できる。具体的な例を挙げると、 反応性官能基を有する塩化ビニル系樹脂単独あるいは
通常の塩化ビニル系樹脂とを併用し、前記の反応性官能
基と反応しうる官能基を分子内に2個以上有する架橋剤
を添加して、これを加熱架橋させる方法。 塩化ビニル系樹脂にトリアジンチオール系化合物など
の架橋剤を添加して、これを加熱架橋させる方法。 塩化ビニル系樹脂に反応性モノマーを添加し、これを
加熱架橋またはエネルギー線照射架橋させる方法。 などがあるが、これらに限定されるものではない。ま
た、塩化ビニル系樹脂を架橋させる場合に使用する塩化
ビニル系樹脂の平均重合度は特に制限されるものではな
い。反応性官能基を有する塩化ビニル系樹脂としては、
例えば、塩化ビニルと分子内にヒドロキシル基またはカ
ルボキシル基を有するモノマー(例えば、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシブチルビニルエーテル、メアクリル酸、モノブチル
マレイン酸など)との共重合体、または塩化ビニル−ビ
ニルエステル共重合体の加水分解物、塩化ビニル−アク
リル酸エステル共重合体の加水分解物、塩化ビニル−エ
ポキシ基含有ビニルモノマー共重合体の酸処理物などが
挙げられる。前記の反応性官能基(ヒドロキシル基また
はカルボキシル基など)と反応しうる官能基を分子内に
2個以上有する架橋剤としては、イソシアネート基、カ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基
などを分子内に2個以上有する、例えば、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ア
ジピン酸、フタル酸、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、エポキシ樹脂、トリエチルテトラミン、メチロール
メラミン、ブトキシブチルメラミン等が挙げられる。反
応性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル類
(トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールペンタメタクリレートなど)、フタル酸エステル類
(ジアリールフタレートなど)、イソシアヌレート誘導
体(トリアリルイソシアヌレートなど)が挙げられる。
【0009】上引層の厚みは0.05〜0.3mmとしなければ
ならず、0.05mm未満の場合には、熱成型時に絞が消え易
く、0.3mmを越えると熱成型後の収縮が大きくなる。上
引層は単層で構成されていても、複数層で構成されてい
てもいずれでも良い。複数層で構成する場合には、0.05
mm以下の厚みの層があっても全体で0.05〜0.3mmの範囲
になれば良いものである。上引層を複数層で構成する場
合には、平均重合度2000以上の塩化ビニル系樹脂か
らなる層だけで複数層としてもよいし、架橋塩化ビニル
系樹脂からなる層だけで複数層としてもよいし、更に
は、平均重合度2000以上の塩化ビニル系樹脂からな
る層と架橋塩化ビニル系樹脂からなる層とを組み合わせ
て複数層としてもよい。
【0010】中引層に使用する塩化ビニル系樹脂の平均
重合度は2000未満のものとしなければならない。中
引層に使用する塩化ビニル系樹脂の平均重合度は好まし
くは1400を越えて2000未満である。平均重合度
が2000以上になると、成形用複合シートを熱成形し
た後に収縮による反りが発生する場合がある。平均重合
度が1400以下になると真空成型等の熱成型時に成型
用複合シートがドローダウンすることがあるので、中引
層に使用する塩化ビニル系樹脂の重合度は1400を越
えるものを使用するのが好ましい。また中引層の厚みは
上引層の厚みより厚くしなければならない。中引層の厚
みが上引層の厚みより薄い場合は、成形用複合シートを
熱成形した後に収縮による反りが発生する場合がある。
中引層は単層で構成されていても、複数層で構成されて
いてもいずれでも良い。複数層で構成する場合には、上
引層の厚み以下の層があっても全体で上引層の厚みより
厚くなれば良いものである。
【0011】塩化ビニル系樹脂に添加することのできる
可塑剤としては、一般に塩化ビニル系樹脂に使用される
可塑剤であればいずれのものでも使用できる。具体的に
はジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフ
タレート、ブチルベジルフタレート、ジイソデシルフタ
レート、ジウンデシルフタレートなどに代表されるフタ
ル酸エステル系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジオク
チルセバケート、ジオクチルアゼレートなどに代表され
る脂肪酸エステル系可塑剤、トリオクチルトリメリテー
トなどに代表されるトリメリット酸エステル系可塑剤、
トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート
などに代表されるトリアリールホスフェート系可塑剤の
ほか、エポキシ大豆油などに代表されるエポキシ系可塑
剤、ポリプロピレンアジペート等に代表されるポリエス
テル系可塑剤などの高分子系可塑剤、塩素化パラフィン
等の一般の可塑剤が使用できるが、これらの可塑剤は単
独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用しても
よい。これらの可塑剤は目的とする種々の用途に合わせ
て、塩化ビニル系樹脂に適宜量添加される。一般に添加
される量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して3
0〜150重量部程度である。
【0012】また、塩化ビニル系樹脂に使用される安定
剤としては、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリ
ン酸カルシウム等の金属石鹸、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫ジマレート、有機錫メルカプチド、有機
錫スルホンアミド等の錫系安定剤、三塩基性硫酸鉛、三
塩基性亜燐酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛など通常用いら
れる安定剤が使用でき、これらの安定剤は単独でまたは
2種以上を併用して使用できるものである。この安定剤
の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.
5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度である。
【0013】上記以外に必要に応じて三酸化アンチモ
ン、トリアルコキシアルキルホスフェートなどの難燃
剤、炭酸カルシウム、タルク、ハイドロタルサイト、炭
酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム等の充填剤、NBR、ABS、MBS、アクリル系
樹脂等の加工助剤の他に、顔料、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、老化防止剤なども添加することができる。
【0014】合成樹脂発泡体層を形成する合成樹脂発泡
体としては、上記した塩化ビニル系樹脂発泡体および架
橋塩化ビニル系樹脂発泡体、ポリオレフィン系樹脂発泡
体および架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリウレタ
ン発泡体などが挙げられる。塩化ビニル系樹脂発泡体お
よび架橋塩化ビニル系樹脂発泡体は化学発泡剤により発
泡したものであってもよいし、機械発泡したものであっ
てもいづれのものであってもよい。
【0015】本発明の成形用複合シートの上引層、中引
層はカレンダー法や押出法で成形してもよいし、ペース
ト法で成形してもいづれであってもよい。カレンダー法
や押出法で成形する場合には、上引層、中引層は熱ラミ
ネートで積層一体化するか、または、上引層と中引層を
2層同時成型すればよい。ペースト法で成形する場合に
は、離型性担体上に上引層を形成するペーストを塗布
し、これをゲル化させ、この上引層上に中引層を形成す
るペーストを塗布し、ゲル化させて、溶融すればよい。
合成樹脂発泡体層は、ポリオレフィン系樹脂発泡体、架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリウレタン発泡体等
の場合には、シートを作った後で接着剤を使用してラミ
ネートすればよい。塩化ビニル系樹脂発泡体、架橋塩化
ビニル系樹脂発泡体の場合には、熱ラミネートでもよい
し、接着剤を使用してラミネートしてもよいし、発泡剤
を含有する塩化ビニル系樹脂ペーストや発泡剤を含有す
る架橋性塩化ビニル系樹脂ペーストを使用して同時一体
発泡させてもよい。もちろん、カレンダー法、押出法に
よるシートとペースト法によるシートを併用して成形用
複合シートとしても何ら差し支えない。
【0016】
【作用】本発明は、上引層が架橋塩化ビニル系樹脂また
は平均重合度2000以上の塩化ビニル系樹脂から形成
されているので、真空成型等の熱成型をしても、上引層
表面に形成された絞模様が消えたり、不鮮明になること
なく、鮮明な絞模様が保持されるものである。また、本
発明においては、架橋塩化ビニル系樹脂または平均重合
度2000以上の塩化ビニル系樹脂から形成された上引
層の厚みが0.05〜0.3mmとされており、しかも重合度2
000未満の塩化ビニル系樹脂から形成される中引層の
厚みが前記上引層の厚みより厚く形成されているので、
熱成型後の収縮がきわめて少ないものである。
【0017】
【実施例】以下、具体的な実施例を掲げ、本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 表1の配合Aの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.05mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Eの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.85mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。 〔絞状態〕真空成型された複合シートの表面の絞状態を
目視にて観察し、次の評価基準で評価した。 ○……絞消えがきわめて少ない。 □……絞消えが若干認められるも、商品として問題がな
い。 △……絞消えが多く発生し、絞模様が不鮮明になってい
る。 ×……絞消えが激しく全体的に絞消えが認められる。 〔収縮状態〕真空成型品を70℃で24時間加熱し、収縮の
程度を観察し、次の基準により評価した。 ○……殆ど異変がみられない。 □……やや型くずれが認められるも、商品として問題が
ない。 △……型くずれが多く認められる。 ×……型くずれが大きく成型の形がほとんど残っていな
い。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 表1の配合Bの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.3mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Dの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.4mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み3.2mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0020】実施例3 表1の配合Aの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.1mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Eの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。更に上記中引層上に配合Fの発泡性塩化ビニル
樹脂ペーストを塗布し、これを140℃で3分間加熱し
てゲル化させ、厚み0.5mmの発泡性塩化ビニル樹脂層を
形成し、これを200℃で3分間加熱発泡させて厚み2.
4mmの成型用複合シートを得た。得られた成型用複合シ
ートを 150℃で真空成型し、成型品の絞状態、及び収縮
の状態を観察した。結果を表2に示す。
【0021】実施例4 表1の配合Cの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.1mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Eの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.9mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0022】比較例1 表1の配合Dの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.1mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Aの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.9mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0023】比較例2 表1の配合Eの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.1mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Cの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.9mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0024】比較例3 表1の配合Aの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.3mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Dの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.1mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.9mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0025】比較例4 表1の配合Aの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.4mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Dの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.5mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み3.4mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0026】比較例5 表1の配合Aの塩化ビニル系樹脂ペーストを絞模様を有
する離型紙に塗布し、これを140℃で3分間加熱して
ゲル化させ厚み0.03mmの上引層を形成し、上引層上に配
合Eの塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、これを140
℃で3分間加熱してゲル化させ厚み0.3mmの中引層を形
成した。この複合シートにポリウレタン系の2液接着剤
を介して、厚み2.5mmの架橋ポリプロピレン発泡シート
をラミネートして厚み2.83mmの成型用複合シートを得
た。得られた成型用複合シートを 150℃で真空成型し、
成型品の絞状態、及び収縮の状態を観察した。結果を表
2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】上記の実施例および比較例からも明らかな
ように、絞消えが少なく、且つ熱成型品の収縮が少ない
のは、上引層が架橋塩化ビニル系樹脂または平均重合度
2000以上の塩化ビニル系樹脂からなる厚み0.05〜0.
3mmの層からなり、中引層が平均重合度2000未満の
塩化ビニル系樹脂からなる厚みが上引層より厚い層から
なる実施例1〜4だけである。上引層が架橋塩化ビニル
系樹脂や平均重合度2000以上の塩化ビニル系樹脂か
ら構成されていない場合には、比較例1〜2に見られる
ように絞流れが発生してしまうものである。また上引層
が架橋塩化ビニル系樹脂または平均重合度2000以上
の塩化ビニル系樹脂からなるものであっても、中引層の
厚みが上引層の厚みより小さい比較例3の場合には、収
縮が発生してしまうものである。さらに、上引層が架橋
塩化ビニル系樹脂または平均重合度2000以上の塩化
ビニル系樹脂からなり、中引層の厚みが上引層の厚みよ
り大きくても、上引層の厚みが0.3mmを越える比較例4
の場合には、収縮が発生してしまうものである。更に
は、上引層が架橋塩化ビニル系樹脂または平均重合度2
000以上の塩化ビニル系樹脂からなり、中引層の厚み
が上引層の厚みより大きくても、上引層の厚みが0.05mm
未満の比較例5の場合には、絞消えが発生してしまうも
のである。
【0029】
【発明の効果】本発明の成型用複合シートは、合成樹脂
発泡体層上に、中引層、上引層が順次積層されてなる複
合シートであって、上引層は厚味0.05〜0.3mmの架橋塩
化ビニル系樹脂及び/又は平均重合度2000以上の塩
化ビニル系樹脂からなり、中引層は厚味が前記上引層よ
り厚い平均重合度2000未満の塩化ビニル系樹脂から
なるものであるから、成型用複合シートの表面に形成さ
れた絞模様が、熱成型時に絞消えや絞流れにより不鮮明
になりにくく、しかも熱成型した成型用複合シートは収
縮することがきわめて少ないものである。したがって、
本発明の成型用複合シートはクラッシュパッド、ドアト
リムシート等の自動車内装品や、鞄、ケース等の熱成型
品用に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡体層に、中引層、上引層が
    順次積層されてなる複合シートであって、上引層は厚味
    0.05〜0.3mmの架橋塩化ビニル系樹脂及び/又は平均重
    合度2000以上の塩化ビニル系樹脂からなり、中引層
    は厚味が前記上引層より厚い平均重合度2000未満の
    塩化ビニル系樹脂からなる成型用複合シート。
  2. 【請求項2】 平均重合度2000未満の塩化ビニル系
    樹脂が平均重合度1400以上2000未満である請求
    項1記載の成型用複合シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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