JPH0548281B2 - - Google Patents

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JPH0548281B2
JPH0548281B2 JP10763587A JP10763587A JPH0548281B2 JP H0548281 B2 JPH0548281 B2 JP H0548281B2 JP 10763587 A JP10763587 A JP 10763587A JP 10763587 A JP10763587 A JP 10763587A JP H0548281 B2 JPH0548281 B2 JP H0548281B2
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metal
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mixture
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光磁気記録媒体の磁性金属薄膜の形
成をスパツタリングで製造するのに好適である焼
結合金からなるスパツタリング用ターゲツトの製
造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、情報を高密度で記録でき、再生、消去さ
らに再記録を容易に行なうことができる記録媒体
として光磁気記録媒体が開発され、その記録層を
形成する磁性金属薄膜として希土類元素と遷移金
属からなる非晶質合金(Tb−Fe−Co、Gd−Tb
−Feなど)は、記録に必要なエネルギーが少な
くてすむこと、粒界ノイズが現われないこと、さ
らに比較的容易に大型のものが作成できること等
の多くの利点を持つため実用上注目されている。
このように、光磁気記録媒体において希土類−
遷移金属合金薄膜が注目されているが、その形成
方法としては、化学めつき法、スパツタリング
法、イオンプレーテイング法、真空蒸着法等が用
いられている。これらの方法の中でも、得られる
磁性薄膜の品質が良好であることから、スパツタ
リング法が優れている。
スパツタリング法ではターゲツトが必要である
が、歩留が良く、組成変化が少なくて目的組成の
合金薄膜を得やすい点で、合金型のターゲツトが
有利である。
さて、ターゲツトとして用いる希土類元素−遷
移金属合金の製造方法として、従来、希土類元素
と遷移金属をアーク放電等によつて溶解させて合
金化する方法があるが、希土類元素が高活性であ
るため歩留が悪く、また偏析が起り易く、空孔を
含むインゴツトが生じ易い上、希土類元素と遷移
金属の合金の持つ極めて脆いという金属間化合物
に特有な性質が現われてしまい、特に大型の合金
塊の作成時にヒビ、割れなどが発生し易いという
問題がある。
これに対して、希土類元素粉末と遷移金属粉末
の混合物または希土類元素と遷移金属を所要組成
で含む合金粉末を原料とし、その原料粉末を粉末
冶金法により焼結する方法によると、ヒビ、割れ
などを回避することができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記の粉末冶金法に供される原料合金
粉末は、従来、特開昭60−230903号公報に記載の
ように、成分金属を溶解して得られた合金塊を粉
砕して製造されるものであつたが、希土類元素は
空気中で酸化され易いという性質があるので、粉
砕時に得られる合金粉末の酸素含有量が増し、そ
の結果、焼結体の酸素含有量も高いものとなるこ
とは避けられない。この焼結合金中の酸素は、ス
パツタリング法、で作成した薄膜の光磁気特性を
著しく低下させるという問題がある。焼結金属中
の酸素含有量を低減するためには、前記の粉砕工
程を有機溶媒中または不活性雰囲気中で行なう必
要があるが、工程が繁雑となる上製造コストが非
常に高くなるという欠点がある。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解決
し、スパツタリング法により、光磁気記録媒体の
記録層として良好な特性を有する金属薄膜を形成
するのに有用である低酸素含有量の焼結合金製タ
ーゲツトの製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、プラセオジム(Pr)、ネオジム
(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリウム(Gd)、
テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホル
ミウム(Ho)およびエルビウム(Er)の少なく
とも1種を含む希土類元素の酸化物粉末と;鉄
(Fe)、ニツケル(Ni)およびコバルト(Co)の
少なくとも1種を含む遷移金属の金属粉末、その
酸化物粉末およびその塩化物粉末から選ばれる少
なくとも1種と;アルカリ金属、アルカリ土類金
属およびこれらの水素化物から選ばれる少なくと
も1種との混合物を、不活性ガス雰囲気中または
真空下で加熱した後、反応生成混合物を湿式処理
して、希土類−遷移金属合金粉末を得、該粉末を
含む金属粉末を粉末冶金法により焼結させること
からなる、光磁気記録媒体の製造に用いるスパツ
タリング用焼結合金製ターゲツトの製造方法を提
供するものである。
また、本発明は上記製造方法において加熱に供
する前記混合物に、さらにアルカリ金属塩化物お
よびアルカリ土類金属塩化物から選ばれる少なく
とも1種を含有させる焼結合金製ターゲツトの製
造方法をも提供するものである。
本発明で用いられる希土類元素は、Pr、Nd、
Sm、Gd、Tb、Dy、HoおよびErの少なくとも
1種を含有しなければならないが、特に、Gd、
Tb、Dy、HoおよびErの少なくとも1種を含有
することが好ましい。希土類元素としては、これ
ら以外の希土類元素を含有してもよく、この場合
得られる金属薄膜の光磁気特性の点で、Pr、
Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、HoおよびErのうちの
用いられるものの合計が、用いられる希土類元素
と遷移金属元素の全体に対し20〜80重量%、特に
30〜60重量%であることが好ましい。Pr、Nd、
Sm、Gd、Tb、Dy,HoおよびEr以外の希土類
元素としては、ランタン(La)、セリウム(Ce)、
ユウロピウム(Eu)、ツリウム(Tm)、イツテル
ビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、プロメチウム
(Pm)、イツトリウム(Y)およびスカンジウム
(Sc)があげられている。これら希土類元素の酸
化物粉末は1種単独でも2種以上の混合物として
も用いることができる。これらの粉末の粒度は特
に限定されないが、平均粒径が1〜50μm(フイ
ツシヤー・サブシーブ・サイザー法、以下同じ)
が好ましい。
また、本発明で用いられる遷移金属元素として
は、Fe、CoおよびNiの少なくとも1種を含有し
なければならない。遷移金属としては、Fe、Co
およびNi以外の遷移金属を含有してもよい。Fe、
Co、Ni以外の遷移金属の種類は特に制限されな
い(ただし、前記希土類元素を除く)が、代表的
な例としては、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、
バナジウム(V)、チタン(Ti)等が挙げられる。
これらの遷移金属は1種単独でも2種以上の混
合物もしくは合金として用いることもできる。遷
移金属の形態は、金属粉末(合金粉末を含む)、
酸化物粉末および塩化物粉末のいずれでもよく、
これらの混合物でもよい(以下単に「遷移金属粉
末等」という)。通常は金属粉末として用いるこ
とが好ましい。酸化物や塩化物を使用する場合は
金属粉末の一部として用いるのが好ましいが、そ
の金属の使用量が少量である場合にはその金属の
全量を酸化物および/または塩化物として用いる
ことができる。遷移金属粉末等の粒度は特に限定
されないが、得られる合金粉末の粒度および合金
組成の均一性から粒度100メツシユ(Tyler、以
下同じ)以下が望ましい。また、原料金属粉末の
粒度は、一般に目標粒度の1/2以下が望ましい。
したがつて、例えば粉末冶金原料として好ましい
粒度100メツシユ以下の微細な合金粉末を製造す
るためには、粒度200メツシユ以下の金属粉末の
使用が好ましい。
本発明に用いられるアルカリ金属、アルカリ土
類金属およびこれらの水素化物(以下、単に「ア
ルカリ金属等」という)は、還元剤としても働く
ものである。具体例としてはリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウムおよびその水素化物
が挙げられるが、取扱い上の安全性およびコスト
の点からカルシウムが好ましい。またこれらの金
属または金属水素化物は粒状または粉末状のもの
が使用されるが、コストの点からは粒度4メツシ
ユ以下の粒状金属カルシウムが好ましい。これら
の還元剤の使用量は、反応当量(希土類酸化物お
よびその他の金属成分の原料として酸化物や塩化
物が用いられた場合にはそれらを還元するのに必
要な化学量論的量)の1.1〜3.0倍量が好ましく、
1.5〜2.0倍量が特に好ましい。
本発明の製造方法において、加熱に供する混合
物に場合によつて含まれるアルカリ金属塩化物お
よびアルカリ土類金属塩化物(以下「アルカリ金
属塩化物」等という)は、原料として用いられる
金属粉末や生成合金粉末の粒子が互いに溶着、結
合したり、副生するアルカリ金属等の酸化物の粒
子と結合するのを抑制し、また塊状混合物として
得られる反応生成物の湿式処理における崩壊を促
す働きをするものである。またアルカリ金属等、
酸素、炭素などの不純物含有量をいつそう低減す
ることができる。このアルカリ金属塩化物等とし
ては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウムの塩化物が挙げられ、水和物を
含んでいない無水のものが好ましい。中でも、加
熱した際に揮発性をほとんど示さず、コストの点
でも有利である無水塩化カルシウムが特に好まし
い。これらのアルカリ金属塩化物等の使用量は、
希土類酸化物の量に対して1〜30重量%が好まし
く、特に生成分である希土類−遷移金属合金粉末
中のカルシウム等のアルカリ金属等の含有量およ
び酸素含有量を極力低くし、かつ、より微細な合
金粉末の製造を望む場合には、3〜20重量%が特
に好ましい。
本発明によれば、まず、上述した稀土類酸化物
粉末等原料の混合物が不活性ガス雰囲気中または
真空下、例えば10-5Torr以下において加熱に供
される。
各原料は十分に混合されるが、この取扱いは乾
燥した不活性ガス雰囲気など吸湿が起らない条件
下で実施される。得られた混合物は、前記のとお
り不活性ガス雰囲気または真空下で加熱される。
ここで、用いられる不活性ガス雰囲気としては、
アルゴン、チツ素等を挙げることができる。ま
た、このときの加熱温度は900〜1300℃、特に950
〜1100℃の範囲が好ましく、加熱時間は特に制約
されないが、組成が均一な合金粉末が得られるた
めには1〜10時間が好ましい。この加熱処理によ
り得られる反応生成物は、目的とする希土類−遷
移金属合金のほか副生するアルカリ金属等の酸化
物、未反応のアルカリ金属等を含む塊状の混合物
である。
次に、得られたこの塊状混合物に湿式処理を施
す。ここで、湿式処理は反応生成物混合物を必要
により水蒸気中に放置後、水中に投入し撹拌する
などの方法で水と接触させればよく、必要に応じ
て酸処理を施す。反応生成混合物を水と接触させ
ると、これに含まれている残留アルカリ金属等お
よび副生酸化物は水と反応し、例えばCa(OH)2
等のアルカリ金属等の水酸化物を生成して溶解す
るので塊状混合物は崩壊する。崩壊によつて生じ
たスラリーを撹拌後、デカンテーシヨンによつて
上部のアルカリ金属等の水酸化物の懸濁物を除去
し、注水−撹拌−デカンテーシヨンの操作を繰り
返すことによつて該水酸化物を得られた合金粉末
から除去することができる。また、一部残留した
水酸化物は、酢酸あるいは塩酸を用いてPH3〜
6、好ましくはPH4〜5において洗浄することに
よつて完全に除去することができる。このような
湿式処理を経て得られた合金粉末は、例えば、水
洗後、アルコールあるいはアセトン等の有機溶剤
で洗浄、脱水し、真空乾燥すればよい。反応生成
物である塊状の混合物の湿式処理における崩壊
は、アルカリ金属塩化物等の有無によつて次のよ
うな差がみられる。アルカリ金属塩化物等の混合
がない場合には、ほぼ完全に崩壊するのに20〜30
時間を要するが、アルカリ金属塩化物等を混合し
た場合には崩壊は5〜30分で完結する。
また、得られる合金粉末中の不純物含有量(重
量%)の点では、例えば、還元剤としてカルシウ
ムを使用した場合を例に述べると、アルカリ金属
塩化物等を混合しない場合は、Ca:0.1〜0.2%、
C:0.05〜0.15%、O2:0.2〜0.4%と不純物含有
量が低く、光磁気記録媒体の金属薄膜作成に用い
るスパツタリング用ターゲツトの原料粉末として
良好な純度を有している。一方、アルカリ金属塩
化物等を混合した場合は、Ca:0.1%以下、C:
0.02%以下、O2:0.2%以下と不純物含有量が極
めて低く、不純物に対するアルカリ金属塩化物等
の優れた効果が現われ、前記スパツタリング用タ
ーゲツトの原料粉末として特に優れたものが得ら
れる。
こうして得られた合金粉末または該合金粉末を
含む金属粉末を、次に、粉末冶金法による焼結に
供し、焼結合金を製造する。
このとき、焼結に供する金属粉末は、上記で得
られた合金粉末単独でもよいし、必要に応じて
Fe、Ni、Co等の遷移金属粉末を適当量混合して
組成調整を行なつた金属粉末でもよい。
粉末冶金法による金属粉末の焼結は、例えば、
合金粉末又は合金粉末を含む金属粉末を、常温で
0.5〜5t/cm2の圧力で単純圧縮するか、0.5〜2t/
cm2の圧力で静水圧プレスにて成形した後、真空あ
るいはAr雰囲気中、900〜1300℃の温度で1〜5
時間焼結する常圧焼結法、真空中、0.1〜0.5t/cm2
の圧力で800〜1200℃の温度で1〜5時間焼結す
る熱間加圧法、更には弾性体中に封入後、800〜
1200℃の温度、0.1〜2t/cm2の圧力で1〜5時間
焼結する熱間静水圧加圧法等により焼結を行なう
ことができる。
アルカリ金属塩化物等を用いる場合には、これ
は、熱還元反応で生じる熱の吸収剤として働き、
これにより原料の金属粉末および生成合金粉末の
粒子同士が焼結するのを防止し、また副生する
CaO等アルカリ金属等の酸化物に固溶して生成合
金粉末とCaO等アルカリ金属等の酸化物との分離
性を高めるものと考えられる。
本発明の方法により製造される光磁気記録媒体
の金属薄膜作成用希土類−遷移金属合金製ターゲ
ツトとしては、Tb−Fe系合金、Dy−Fe系合金、
Gd−Tb−Fe系合金、Gd−Tb−Co系合金、Tb
−Fe−Co系合金、Tb−Co系合金、Tb−Dy−Fe
−Co系合金、Nd−Dy−Fe−Co系合金等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
〔実施例〕
次に、本発明の方法を実施例により具体的に説
明する。
実施例 1 Tb−Fe−Co合金粉末(目標組成(重量%)
Tb:55%、Fe:42%、Co:3%)の製造を目的
として、それぞれ純度が99.9%以上の、Tb4O7
(平均粒径3μm以下)407.4g、鉄粉(粒度200メ
ツシユ以下)250.6g、コバルト扮(粒度200メツ
シユ以下)20.4g、金属カルシウム(粒度4メツ
シユ以下)305.1g、および無水塩化カルシウム
(粒度100メツシユ以下)40.7gを配合し、十分に
混合した。混合物をステンレススチール製の反応
容器に入れ、高純度アルゴンガスの気流中で1000
℃まで約1時間で昇温し、その温度で5時間保持
した後室温まで冷却した。生成した塊状の混合物
1012.3gを5の水に投入した。塊状の混合物が
崩壊後、生じたスラリーから上層のCa(OH)2
濁物をデカンテーシヨンによつて分離し注水した
後、スラリーを5分間撹拌し、再びデカンテーシ
ヨンを行つた。この注水−撹拌−デカンテーシヨ
ンの操作を繰り返して合金粉末から酸化カルシウ
ムを十分に分離した。合金粉末に水を加えたスラ
リーに、PH4.5になるように撹拌しながら希酢酸
を滴下し、これを20分間保持した。これを濾過し
て、得られた合金粉末を水洗後エタノールで数回
洗浄し、50℃、1×10-2Torrで12時間真空乾燥
した。このようにして得られた金属粉末の組成
(重量%)は、Tb:55.4%、Co:3.4%、Fe:
41.0%であり、不純物であるO2は0.10重量%と極
めて微量であつた。得られた合金粉末の540gを
内径130mmの黒鉛製の成形品に装入して熱間加圧
した。熱間加圧の条件として、真空度を5×
10-5Torrとし、粉末を加圧するために、0.15t/
cm2の圧力を1000℃に昇温するまで加え、昇温後は
圧力を0.25t/cm2としその温度を1時間保持した。
得られた焼結体を室温まで冷却した後、成形器か
ら取り出す際、成形器への付着は殆んどなく容易
に取り出せた。目視にて、焼結合金のヒビ、割れ
を観察したが全く見あたらず、透過X線を照射し
て内部を検査したがヒビ、割れは観測されなかつ
た。
この焼結合金の数ケ所からサンプリングを高純
度アルゴン雰囲気下で行ないO2を分析した結果、
O2含有量は0.11±0.02重量%であつた。
上記と同様にして得られた焼結合金(内径130
mm、厚さ4.5mm)をターゲツトとして使用し、ス
パツタリング法(アルゴンガス圧:6×
10-5Torr、スパツタリング電力:4W/cm2、基
板:ソーダガラス)により薄膜(膜厚:3000Å)
を作製し、光磁気特性を測定したところ、次のよ
うな良好な光磁気特性を有した膜が得られた。
極磁気力−回転角(θK):0.30° 保磁力(Hc):400kAm-1 比較例 1 Tb−Fe−Co合金粉末(目標組成(重量%)
Tb:55%、Fe:42%、Co:3%)の製造を目的
として、Tb−Fe母合金(Tb:75重量%、Fe:
25重量%)680g、電解鉄225g、電解コバルト27
gをアルミナルツボ中に装入し高周波誘導加熱炉
により真空中で溶解鋳造した。鋳塊は、アルゴン
雰囲気中で粗粉砕後、エタノールを入れたボール
ミル中で微粉砕して、平均粒径が25μmの粉末と
した。このようにして得られた合金粉末の組成
(重量%)は、Tb:54.6%、Co:2.98%、Fe:
41.8%であり、不純物であるO2は0.55%であつ
た。得られた合金粉末を、実施例1と同様にして
熱間加圧した。得られた焼結体を成形器から取り
出す際、成形器への付着が若干観察され、焼結体
の表面観察によると一部ザラザラした凹部が存在
していた。焼結合金のヒビ、割れは、目視でも透
過X線照射でも観測されなかつた。
この焼結体の数ヶ所からサンプリングを高純度
アルゴン雰囲気下で行ないO2を分析した結果、
O2含有量は0.58±0.03重量%であつた。
上記と同様にして別に得られた焼結合金をター
ゲツトとして使用し、実施例1と同様にして薄膜
を作製した所、実施例1より長時間要した。得ら
れた薄膜の光磁気特性は次のようであつた。
極磁気力−回転角(θk):0.27° 保磁力(Hc):250kAm-1 〔発明の効果〕 本発明の製法によると、O2含有量が極めて低
い希土類−遷移金属焼結合金製のスパツタリング
用ターゲツトを製造することができ、得られる合
金ターゲツトは希土類元素の偏析、空孔などがな
く均質である。しかがつて、光磁気記録媒体の磁
性金属薄膜を製造する際に、スパツタリング法の
ターゲツトとして好適であり、得られる金属薄膜
は光磁気特性に優れている。
本発明の製法は、このようなスパツタリング用
焼結合金製ターゲツトを任意の目的組成を有する
ものとして、歩留り良く、容易に製造することが
できる。また、この方法には粉砕工程が不要であ
り、焼結合金を少ない工程で目的の形状を有する
ものとして容易に製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガド
    リニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミ
    ウムおよびエリビウムの少なくとも1種を含む希
    土類元素の酸化物粉末と;鉄、ニツケルおよびコ
    バルトの少なくとも1種を含む遷移金属の金属粉
    末、その酸化物粉末およびその塩化物粉末から選
    ばれる少なくとも1種と;アルカリ金属、アルカ
    リ土類金属およびこれらの水素化物から選ばれる
    少なくとも1種との混合物を、不活性ガス雰囲気
    中または真空下で加熱した後、反応生成混合物を
    湿式処理して、希土類−遷移金属合金粉末を得、
    該粉末もしくは該粉末を含む金属粉末を粉末冶金
    法により焼結させることからなる、光磁気記録媒
    体の製造に用いるスパツタリング用焼結合金製タ
    ーゲツトの製造方法。 2 プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガド
    リニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミ
    ウムおよびエルビウムの少なくとも1種を含む希
    土類元素の酸化物粉末と;鉄、ニツケルおよびコ
    バルトの少なくとも1種を含む遷移金属の金属粉
    末、その酸化物粉末およびその塩化物粉末から選
    ばれる少なくとも1種と;アルカリ金属、アルカ
    リ土類金属およびこれらの水素化物から選ばれる
    少なくとも1種と;アルカリ金属塩化物およびア
    ルカリ土類金属塩化物から選ばれる少なくとも1
    種との混合物を、不活性ガス雰囲気中または真空
    下で加熱した後、反応生成混合物を湿式処理して
    希土類−遷移金属合金粉末を得、該粉末もしくは
    該粉末を含む金属粉末を粉末冶金法により焼結さ
    せることからなる、光磁気記録媒体製造に用いる
    スパツタリング用焼結合金製ターゲツトの製造方
    法。
JP10763587A 1986-04-30 1987-04-30 光磁気記録媒体製造に用いるスパッタリング用焼結合金製ターゲットの製造方法 Granted JPS63105909A (ja)

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