JPH0548261Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来分野 本考案は、回転ヘツド式デイジタル・オーデイ
オ・テープレコーダ等の情報記録再生装置に関す
るものである。

背景技術 デイジタル・オーデイオ機器としては、いわゆ
るコンパクト・デイスクと称される小径のデイス
クを再生する再生専用のデイスクプレーヤが知ら
れているが、近時、録音・再生の両機能を有する
デイジタル・オーデイオ・テープレコーダ（以
下、DATと略称する）が商品化されつつある。

このDATの１方式である回転ヘツド式DATに
おいて、磁気テープ上の記録トラツクは、回転ヘ
ツドによつて斜め方向に形成され、中央のPCM
データ領域、その外側のトラツキング用のATF
（Automatic Track Finding）信号領域、さらに
その外側のサブコード信号領域によつて１トラツ
クが構成されている。そして、それぞれの領域は
IBG（Inter Block Gap）で分離されているので、
独立に書き込みや書き換え等が可能であり、アフ
ターレコーデイングモード（以下、アフレコと略
称する）などに対応できるようになつている。ア
フレコを可能とするために、DATにはアフレコ
操作キーが設けられ、操作の動作モードがアフレ
コを許可するモード（例えば、再生モード）であ
れば、アフレコ操作キーのキー入力を受け付け、
これにより例えばサブコード信号のアフレコが行
なわれるのである。

ところで、回転ヘツド式DATでは、磁気テー
プに記載されている複数のプログラム情報間（い
わゆる曲間）にRF信号の未記録部が存在する場
合がある。このようにRF未記録部が存在する磁
気テープにおいて、当該未記録区間を走行中にア
フレコ操作キーのキー入力があつたとき、無条件
にアフレコ動作を開始したのでは、RF未記録部
においてもサブコードのアフレコが可能であるこ
とから、RF未記録部にはサブコード領域のみが
存在し、ATF領域及びPCMデータ領域が存在し
ないパターン、すなわち回転ヘツド式DATのト
ラツクフオーマツトに準拠しないパターンが記録
されてしまうことになる。しかも、サブコード領
域のみが記録されていても、原理的にはサブコー
ドの読取りは可能であるため、所望のプログラム
情報を迅速に検索するサーチ動作において、意味
のない記録部分を頭出しする可能性がある。

考案の概要 本考案は、上述した点に鑑みなされたもので、
回転ヘツド式DATのトラツクフオーマツトに準
拠しないパターンが記録されるのを未然に防止し
得る情報記録再生装置を提供することを目的とす
る。

本考案による情報記録再生装置は、磁気テープ
からの再生信号中にRF信号が含まれているか否
かを検出し、RF信号の未記録部区間ではアフレ
コ操作キーのキー入力を無効とする構成となつて
いる。

実施例 以下、本考案の実施例を図に基づいて詳細に説
明する。

第１図は、本考案による情報記録再生装置であ
る回転ヘツド式DATの一実施例を示すブロツク
図である。図において、１はデツキ機構部であ
り、当該機構部には磁気テープ２を収容するカセ
ツト３が装着されている。磁気テープ２はカセツ
ト３から引き出され、一対の回転磁気ヘツド４
ａ，４ｂを有する回転ドラム５に約90度巻回され
ている。そして、磁気テープ２は通常の記録・再
生時の速度で走行する又はその10数倍の中速で走
行するときはキヤプスタン６及びピンチローら７
により駆走され、例えば200倍の高速で走行する
ときは供給リールモータ８又は巻取リールモータ
９により駆走される。磁気テープ２の始端及び終
端は検出回路１０，１１によつて検出される。切
換スイツチ１２は再生時にはａ側に、記録時には
ｂ側に切り換えられ、その切換え制御は後述する
制御回路１３によつて行なわれる。

再生モードにおいて、一対の回転磁気ヘツド４
ａ，４ｂによつて磁気テープ２から読み取られた
信号は、回転トランス（図示せず）を介して外部
へ取り出され、切換スイツチ１２を介して再生ア
ンプ１４に供給される。再生アンプ１４で増幅さ
れた読取信号は復調・デコード回路１５及びRF
検出回路１６に供給される。復調・デコード回路
１５では、読取信号の復号化、誤り訂正、デイン
ターリーブ等の信号処理が行なわれる。これらの
処理が行なわれた読取データはＤ／Ａ変換器１７
でアナログ化されて元のオーデイオ信号として出
力される。RF検出回路１６はエンベロープ検波
回路構成となつており、読取信号中にRF信号が
含まれているか否かを検出し、RF信号が含まれ
ていないことを検出したときその検出期間高レベ
ルの検出信号を出力する。この検出信号は制御回
路１３に供給される。

記録モードにおいて、外部から入力されるアナ
ログオーデイオ信号はＡ／Ｄ変換器１８でデイジ
タル化されて信号処理回路１９に供給される。信
号処理回路１９にはさらに、信号発生回路２０か
らサブコード信号（識別信号）としてのスタート
ID信号、スキツプID信号及びプログラムナンバ
ー信号が供給される。信号発生回路２０から出力
される信号の種類及び出力タインミングは制御回
路１３によって制御される。信号処理回路１９は
制御回路１３によって信号の処理タイミングが制
御され、入力される各種信号及びデイジタルオー
デイオ信号を所定のフオーマツトの信号として出
力する。信号処理回路１９の出力信号は記録アン
プ２１で増幅された後、切換スイツチ１２を介し
て回転磁気ヘツド４ａ，４ｂに供給され、磁気テ
ープ２に記録される。記録アンプ２１にはATF
信号生成回路２２から出力されるATF信号が時
分割多重され、所定のトラツク領域に記録が行な
われるようになつている。ATF信号の出力タイ
ミングは制御回路１３によつて制御される。

制御回路１３はマイクロコンピユータ等によつ
て構成され、テープ始端、終端検出回路１０，１
１の検出出力等に基づくデツキ機構部１の制御、
切換スイツチ１２の切換え制御、信号処理回路１
９の処理タイミングの制御、信号発生回路２０か
ら出力すべき信号の選択及び出力タイミングの制
御、ATF信号生成回路２２に対するATF信号の
出力タイミングの制御等を行なう。さらに、装置
の動作モードがアフレコを許可するモード（例え
ば、再生モード）において、例えばサブコード信
号のアフレコを指令するアフレコ操作キー２３の
キー入力があつた場合には、信号処理回路１９に
対する処理タイミングの制御及び信号発生回路２
０に対するサブコード信号の出力タイミングの制
御を行なうとともに、RF検出回路１６から検出
信号が供給されているとき、すなわちRF信号の
未記録区間ではアフレコ操作キー２３のキー入力
を無効とする動作を行なう。

次に、制御回路１３のプロセツサによつて実行
されるアフレコ動作の手順を第２図のフローチヤ
ートに沿つて説明する。

装置の動作モードがアフレコを許可する例えば
再生モードにおいて、アフレコ操作キー２３のキ
ー入力があると（ステツプS1）、プロセツサはま
ずアフレコフラグをセツトし（ステツプS2）、続
いてテープ終端検出回路１１の出力をセンスする
ことによつてテープエンドか否かを判断する（ス
テツプS3）。テープエンドである場合にはアフレ
コフラグをリセツトし（ステツプS4）、しかる後
アフレコ動作を終了する。

テープエンドでない場合には、RF検出回路１
６の出力をセンスすることによつてRF信号があ
るか否か、すなわちRF信号の記録区間であるか
否かを判断し（ステツプS5）、RF信号の記録区
間であれば、アフレコフラグがセツトされている
ことを確認し（ステツプS6）、しかる後仕換スイ
ツチ１２をｂ側に切り換えるとともに、信号処理
回路１９に対する処理タイミングの制御及び信号
発生回路２０に対するサブコード信号の出力タイ
ミングの制御を行なう（スイツチS7）。これによ
り、サブコード信号領域へのサブコード信号のア
フレコが行なわれることになる。そして、アフレ
コフラグをリセツトし（ステツプS8）、アフレコ
動作を終了する。なお、ステツプS7でサブコー
ドの書込み指令を発した後は、フレーム数あるい
は時間管理によつて書込み期間の制御が行なわれ
る。

ステツプS5において、RF信号がない、すなわ
ちRF信号の未記録区間であると判定した場合に
は、アフレコフラグをリセツトし（ステツプ
S9）、アフレコ動作を終了する。すなわち、アフ
レコ動作が許可された動作モードにおいて、アフ
レコ操作キー２３のキー入力があつても、RF信
号の未記録区間を走行中にはアフレコ操作キー２
３のキー入力を無効とするのである。これによ
り、磁気テープ２に回転ヘツド式DATのトラツ
クフオーマツトに準拠しないパターンが記録され
ることを未然に防止できることになる。

なお、アフレコ動作が許可された動作モードに
おいて、アフレコ操作キー２３のキー入力があつ
たときアフレコ可能の表示をなす表示手段を有す
る装置にあつては、RF信号の未記録区間を走行
中には、キー入力を無効にすることと並行して、
アフレコ可能の表示を行なわないようにすること
により、操作者に対してその旨を告知できること
になるのでより効果的である。

考案の効果 以上説明したように、本考案によれば、磁気テ
ープからの再生信号中のRF信号が含まれている
か否かを検出し、RF信号の未記録部区間ではア
フレコ操作キーのキー入力を無効とする構成とな
つているので、回転ヘツド式DATのトラツクフ
オーマツトに準拠しないパターンが記録されるの
を未然に防止できることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図は第１図における制御回路のプロセツサに
よつて実行されるアフレコ動作の手順を示すフロ
ーチヤートである。 主要部分の符号の説明、１……デツキ機構部、
２……磁気テープ、４ａ，４ｂ……回転磁気ヘツ
ド、５……回転ドラム、１３……制御回路、１５
……復調・デコード回路、１６……RF検出回路、
１９……信号処理回路、２３……アフレコ操作キ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープに対する情報の記録及び再生を行な
   う記録再生手段と、前記記録再生手段から出力さ
   れる再生信号中に高周波（RF）信号が含まれて
   いないことを検出して検出信号を発生する検出手
   段と、所定の識別信号を発生する信号発生手段
   と、前記識別信号の前記磁気テープへの記録を指
   令する指令手段と、前記指令手段からの指令に応
   答して前記識別信号を前記記録再生手段に供給す
   べく前記信号発生手段を制御する制御手段とを備
   え、前記制御手段は前記検出信号の発生期間にお
   いては前記指令手段からの指令を無効とすること
   を特徴とする情報記録再生装置。