JPH0548056U - マークカード記入具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マークシート方式の各種のマークカードに、
所定のマークを誤りなく、所定位置に確実に記入できる
ようにする。 【構成】 硬質素材製の台盤３と透明素材製のマーク定
規盤４との間にマークカードＣを収納保持する収納室２
を配して、台盤３とマーク定規盤４とを支持部５を介し
て一体状にした記入具本体１を形成する。支持部５は、
記入具本体１の連続した２側縁でほぼＬ字形に形成し、
収納室２に収納したマークカードＣの２辺縁を当接支持
する。マーク定規盤４には、マーク記入位置に対応した
マーク記入窓７を配列開穿し、台盤３には、収納室２の
開ロ部２Ａ外方に突出する案内支持片６を一体状に連続
形成し、この案内支持片６に吊り下げ孔８を開穿する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば競馬、競輪等の勝馬投票券等を購入する際、マークシート 方式で記入し、申し込む投票カード等のマークカードに、所定のマークを誤りな く確実に記入できるマークカード記入具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

競馬、競輪、競艇等の優勝者を賭ける公認の賭博レースには、その優勝者に投 票するいわゆる馬券等と称される勝馬投票券を申し込み、賭金を払い込むものと している。この勝馬投票券の申し込みに際し、単勝／複勝あるいは枠番連勝／馬 番連勝を区別し、レース場、レース番号、枠番・馬番等の対象コース、金額その 他を明らかにし、必要金額を払い込み、勝馬投票券の交付を受けるものである。

【０００３】 こうした勝馬投票券の申し込み、交付は、馬券売場にて行なわれているが、こ の売場は極めて混雑し、また、混乱していることとも相俟ち、間違いも生じるも のであった。そのため、これらの合理化を図るべく、近時は、購入希望内容を記 入したマークシート方式の投票カードによって勝馬投票券を申し込み、購入する ようにし、また、これらをコンピュータ処理して配当率、配当額その他を迅速に 決定するようになっている。

【０００４】 この投票カードには、単勝／複勝あるいは枠番連勝／馬番連勝の投票式別に分 類され、夫々に、レースの開催場名、レース番号、枠番・馬番等の対象コース、 金額、更には取消等を各ベット（種類）毎に表示しているマーク記入欄が設定さ れている。そして、購入希望者は、購入希望の勝馬投票券の内容に対応して投票 カードの所定のマーク記入欄におけるマーク欄・数字等を鉛筆等で塗り潰し、そ れを提出している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 ところが、馬券売場では、上述したように非常に混乱し、また、混雑している ために記入場所がなく、また、しっかりした台盤と成る下敷きがない等によって 、投票カード面に設定されている所定のマーク記入欄のマーク欄・数字等を誤り なく塗り潰すことが困難なことがある。そうすると、例えば誤ってマーク欄から はみ出したり、マークの濃淡の有無、塗り残し等の正しい塗り潰し方法でなかっ たりすることがあり、その結果、コンピュータ処理するマークカードリーダーの 誤読等によって、希望しない投票券を購入したり、購入枚数・金額等が異なるこ とになったりし、トラブルの原因になることもあった。

【０００６】 また、こうしたマークシート方式の記入は、上述した投票カードのみならず、 資格試験、入学試験、運転免許試験の学科テスト、更には集計される各種のアン ケートの解答用のものとして、それらを迅速に処理する場合にも利用されている 。ところが、これらの解答に際しても、同様に、その所定のマーク記入欄のマー ク欄・数字等を誤りなく塗り潰すことが必要があり、これが確実に行なわれない 場合には、採点ミスによる合否判定等に重大な影響を及ぼすこともあり、また、 集計が不十分になることもあった。

【０００７】 そこで、この考案は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので 、例えば上述の投票カード、各種の解答用紙等であるマークシート方式のマーク カード等の所定のマーク記入欄に誤りなく確実にマーク・数字等の塗り潰し作業 を行なうことができ、しかも、混乱、混雑した雑踏の中でも簡単に行なえるもの とし、購入希望者の意志に反した勝馬投票券が購入されたり、解答者の意志に反 した採点が行なわれたりすること等を未然に防止し得るマークカード記入具の提 供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、硬質素材製の台盤３と透 明素材製のマーク定規盤４との間に、マークを記入すべき所定のマークカードＣ を収納保持する空洞状の収納室２を配して、台盤３とマーク定規盤４とを支持部 ５を介して一体状にした平面ほぼ矩形状の記入具本体１を形成し、支持部５は、 記入具本体１の下側縁と左右側縁のいずれか一方とでほぼＬ字形に形成されてい て、収納室２内に収納したマークカードＣの連続する２辺縁を当接支持するもの としてあり、マーク定規盤４には、マークカードＣにおけるマーク記入位置に対 応した多数のマーク記入窓７を配列開穿し、台盤３には、収納室２の開口部２Ａ 外方であるマーク定規盤４外方に突出する案内支持片６を一体状に連続させて形 成してあることを特徴とする。

【０００９】 また、平面Ｌ字形の支持部５の角隅部と記入具本体１のほぼ中心とを通る対角 線上で、支持部５の角隅部に対する反対側に位置している案内支持片６部位に吊 り下げ孔８を開穿して構成することができる。

【００１０】

【作用】

この考案に係るマークカード記入具にあっては、所定のマークを記入すべきマ ークカードＣ表面が、マーク定規盤４表面から透視外観できるように収納室２内 に挿入し、記入具本体１内に保持させる。

【００１１】 収納室２内に収納状態で、マーク定規盤４におけるマーク記入窓７を介してマ ークカードＣの所定のマーク欄に筆記具Ｐによって記入する。

【００１２】 このとき、マーク記入窓７は、筆記具Ｐを自身の内部でその内縁に沿って案内 し、外部にマークをはみ出させずに正規のマークを記入させる。

【００１３】 そして、マークカードＣにマークが記入されるとき、マークカードＣ下方にあ る記入具本体１は、堅い台紙として機能する。

【００１４】 吊り下げ孔８は、これに挿通させる吊り下げ紐９によって、不使用時における 記入具本体１自体を吊り下げ支持させる。

【００１５】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明するに、図において示される 符号１は、いわゆる馬券と称される勝馬投票券を申し込む投票カード等のマーク カードＣが挿入収納されるようにした内部が空洞の収納室２を有する記入具本体 １であり、この記入具本体１は、硬質素材製の台盤３と透明素材製のマーク定規 盤４とを支持部５を介して一体状に形成したものである。

【００１６】 収納室２自体は、台盤３、マーク定規盤４相互間に所定の間隙幅員を設定する ことで形成され、この間隙幅員自体は、マークカードＣが出納挿入されるに足り るよう、マークカードＣ自体の肉厚に比し僅かに大きい程度のものとし、また、 マークカードＣの平面形状、その大きさに対応して、マークカードＣ自体を収納 するに十分な程度の平面で矩形状を呈するものである。

【００１７】 一方、支持部５は、収納室２の間隙幅員を設定するもので、記入具本体１の下 側縁と左右側縁のいずれか一方とを連続させた平面Ｌ字形を呈しており、挿入収 納するマークカードＣの連続する２辺縁に当接してこれを支持するようになって いる。この支持部５自体は、例えば図示のように、マーク定規盤４の下側縁及び 右側縁にマークカードＣの肉厚に比し薄くはないものとして突部状にして突設形 成され、これを熱溶着手段等によって台盤３面上に一体化させてあるものである （図２参照）。これによって、収納室２は、記入具本体１における上側縁、左側 縁側が平面でほぼＬ字状に開放された開口部２Ａとなっており、この開口部２Ａ によって、また、必要があればをマーク定規盤４自体をめくることで、マークカ ードＣを収納室２に出し入れできるようにしてある。

【００１８】 台盤３自体は、硬質な合成樹脂板にて形成され、この上に載置されたマークカ ードＣに対して筆記具Ｐ等にてそのマークを記入させるときの下敷きとして十分 に機能するに足りる硬度を有しており、例えば、この台盤３自体を掌上において も、それらが十分に可能な程度のものとされる。また、この台盤３は、マーク定 規盤４とは明瞭に識別できるように、例えば黒色等で着色されている。

【００１９】 そしてまた、この台盤３には、収納室２内にマークカードＣを出し入れする際 の案内となる案内支持片６を一体状に連続させて、収納室２の開口部２Ａ外方で あるマーク定規盤４外方、例えばその上方、左側方夫々に全体でほぼＬ字形を呈 するものとして突出するように形成してある。この案内支持片６は、例えばその 幅員を１０ｍｍ程度のものとして、台盤３とマーク定規盤４とを一体化させる支 持部５が設けられていない収納室２の開口部２Ａ側に配置されている。

【００２０】 マーク定規盤４は、透明な合成樹脂板にて形成され、記入具本体１へのマーク カードＣの出し入れを容易とすべく、開口部２Ａの角隅部であるマーク定規盤４ 自体の上側縁と左側縁との隅部は、湾曲状に隅取り形成してあって、収納室２内 に収納したマークカードＣの一部が外出しているようにしてある。

【００２１】 また、このマーク定規盤４には、マークカードＣにおけるマークすべき位置に 対応したマーク記入窓７が配列開穿されている。このマーク記入窓７は、この種 のマークカードＣ表面に表記されているマーク欄、数字等を塗り潰すように記入 するマーク記号に対応する平面形状を呈しており、例えば図示のように縦長の長 円形状に形成され、図２に示すように、マークすべき記号を記入する鉛筆等の筆 記具Ｐが挿入し得るものとしてある。また、図示を省略したが、必要があれば、 マーク記入窓７におけるマーク定規盤４の外表面がわ孔縁周囲を傾斜しておくも よく、こうすることで、筆記具Ｐによる記入作業を容易にさせることができる。

【００２２】 また、マーク記入窓７は、この種のマークカードＣに記入すべきマーク位置、 例えば投票式別に分類された単勝／複勝あるいは枠番連勝／馬番連勝のの式別、 レースの開催場名、レース番号、枠番・馬番等の対象コース、金額、更には取消 等を各ベット（種類）毎に表示している夫々のマーク記入欄の全てに対応して、 これらの記入欄夫々に多数にして各別に配列開穿されている。

【００２３】 更に、案内支持片６には吊り下げ孔８が開穿されており、この吊り下げ孔８は 、図示例のように、マークカードＣを収納した記入具本体１全体を、その支持部 ５が下方に位置するものとされるようになる位置に設けられる（図３参照）。す なわち、平面矩形状の記入具本体１において、平面Ｌ字形の支持部５の角隅部と 記入具本体１のほぼ中心とを通る対角線上で、支持部５の角隅部に対する反対側 に位置しているのであり、この吊り下げ孔８に挿通させた吊り下げ紐９によって 使用者の首から吊り下げた場合に、支持部５が収納室２内に収納したマークカー ドＣを収納室２の開口部から落下させることなく、しっかりと支持するものとし てある。

【００２４】 次に、この考案記入具の使用の一例を説明すると、例えば購入すべき勝馬投票 券の各種内容のものを申し込む投票カードである所定のマークカードＣを、その 表面がマーク定規盤４上から直接に透視外観できるように、開口部２Ａから収納 室２内に挿入し、記入具本体１内に保持させる。

【００２５】 記入具本体１内にマークカードＣを保持させた状態で、購入を希望する勝馬投 票券の内容にしたがい、マーク記入窓７を介して夫々のマーク欄に筆記具Ｐによ って記入する。このとき、夫々のマーク記入窓７は、筆記具Ｐを自身の内部で案 内し、外部にマークをはみ出させないのであり、また、「×」、「−」、「Ｖ」 等の主催者が希望する正規のマーク以外のマークの記入を困難にし、縦長の一本 棒印の正規のマークを記入させるようにするものである。

【００２６】 また、吊り下げ孔８に挿通させた吊り下げ紐９によって、不使用時における記 入具本体１自体を、例えば使用者の首から吊り下げることができ、これの携帯を 容易にし、また、収納室２内にマークカードＣが収納保持されていても、これを 収納室２開口部から落下させることなく、しっかりと保持する。

【００２７】 なお、この実施例において、マークカードＣが勝馬投票券の購入を申し込む投 票カードに使用する場合について説明したが、資格試験、入学試験、運転免許試 験の学科テスト、更には集計される各種のアンケートの解答用のものとして利用 される各種のマークシート方式のものにも同様に実施できるものであり、その場 合、台盤１、マーク定規盤４夫々の大きさ、形状、マーク記入窓７の配列その他 が、それらに対応するように形成されることは勿論である。

【００２８】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されており、これがため、勝馬投票券その他を申 し込む投票カード等、各種の試験における解答用紙等であるマークシート方式の マークカードＣの所定位置にマークを誤りなく確実に塗り潰して記入でき、しか も、マークカードＣを記入具本体１の収納室２内に挿入するだけでマークカード Ｃ面のマーク位置にマーク記入窓７が対応合致するから、混雑し、混乱している 売場等であっても、また、マーク記入者が十分な注意を要せずとも簡単に記入で きるものである。

【００２９】 この記入に際し、記入具本体１は、硬質素材製の台盤３と透明素材製のマーク 定規盤４との間に、マークを記入すべき所定のマークカードＣを収納保持する空 洞状の収納室２を配して形成されているものであるから、マークカードＣを収納 室２内に挿入するだけでマークカードＣは記入具本体１内で位置決めされ、マー クカードＣ表面に表記されているマーク記入欄位置をマーク記入窓７にきっちり と対応させることができる。また、記入具本体１内に挿入したマークカードＣに マーク定規盤４のマーク記入窓７を介してマークが記入されるとき、マークカー ドＣ下方に位置する台盤３はその下敷き台紙として機能し、特別な机、記入台等 を必要とせず、これらがない、例えば馬券売場でも掌の上等で簡単に記入できる ものである。

【００３０】 また、マーク定規盤４は、透明素材製のものであるから、これらを透視してマ ークカードＣ表面を外観でき、マークカードＣの記入欄位置、内容を間違えるこ ともない。

【００３１】 更に、収納室２は、台盤３とマーク定規盤４とを一体状にする支持部５を介し て記入具本体１に空洞状で形成され、しかも、支持部５は、記入具本体１の下側 縁と左右側縁のいずれか一方とでほぼＬ字形に形成されていて、収納室２内に収 納したマークカードＣの連続する２辺縁を当接支持するものとしてあるから、収 納室２内に収納されたマークカードＣは、しっかりと支持される。また、収納さ れたマークカードＣは、その辺縁が支持部５に当接することできっちりと位置決 め設定されるから、予め設定されているマーク記入窓７の配列開穿位置と、マー クカードＣにおけるマークの記入位置とがずれることもなく、マークカードＣの 所定位置にマーク記入窓７を介して明瞭にマークを記入させるものである。

【００３２】 そればかりでなく、収納室２の開口部２Ａ外方であるマーク定規盤４外方に突 出する案内支持片６を台盤３と一体状に連続させてあるから、この案内支持片６ 上でマークカードＣを案内させ、滑らせるようにすることで、収納室２内へのマ ークカードＣの出し入れを極めて円滑にし、記入具本体１自体が小さいものであ っても、これを取扱う上では便利である。

【００３３】 また、平面Ｌ字形の支持部５の角隅部と記入具本体１のほぼ中心とを通る対角 線上で、支持部５の角隅部に対する反対側に位置している案内支持片６部位に吊 り下げ孔８を開穿してあるから、この吊り下げ孔８に吊り下げ紐９を挿通させて おくことで適当に吊り下げ支持でき、不使用時での携帯に便利である。そればか りでなく、収納室２内にマークカードＣが収納されているときには、支持部５が マークカードＣをしっかりと保持するから、その吊り下げ中でもマークカードＣ が収納室２内から落下せず、紛失の虞れもない。

【００３４】 したがって、マークカードＣに所定のマークが正しく記入されるため、マーク カードリーダーによる正確な判読を可能にし、勝馬投票券等の購入者は、希望す る種類のものを間違いなく購入でき、購入に伴なうトラブルその他が発生したり 、また、マークシート方式で解答するときの解答者の意志に反した採点が行なわ れたりすること等を未然に防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部切欠平面図である。

【図２】使用状態の要部断面図である。

【図３】使用者の首から吊り下げた状態の斜視図であ
る。

【符号の説明】

Ｃ マークカード Ｐ 筆記具 １ 記入具本体 ２ 収納室 ２Ａ 開口部 ３ 台盤 ４ マーク定規盤 ５ 支持部 ６ 案内支持片 ７ マーク記入
窓 ８ 吊り下げ孔 ９ 吊り下げ紐

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬質素材製の台盤と透明素材製のマーク
   定規盤との間に、マークを記入すべき所定のマークカー
   ドを収納保持する空洞状の収納室を配して、台盤とマー
   ク定規盤とを支持部を介して一体状にした平面ほぼ矩形
   状の記入具本体を形成し、支持部は、記入具本体の下側
   縁と左右側縁のいずれか一方とでほぼＬ字形に形成され
   ていて、収納室内に収納したマークカードの連続する２
   辺縁を当接支持するものとしてあり、マーク定規盤に
   は、マークカードにおけるマーク記入位置に対応した多
   数のマーク記入窓を配列開穿し、台盤には、収納室の開
   口部外方であるマーク定規盤外方に突出する案内支持片
   を一体状に連続させて形成してあることを特徴とするマ
   ークカード記入具。
2. 【請求項２】 平面Ｌ字形の支持部の角隅部と記入具本
   体のほぼ中心とを通る対角線上で、支持部の角隅部に対
   する反対側に位置している案内支持片部位に吊り下げ孔
   を開穿してある請求項１記載のマークカード記入具。