JPH0547969Y2 - - Google Patents

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JPH0547969Y2
JPH0547969Y2 JP14581588U JP14581588U JPH0547969Y2 JP H0547969 Y2 JPH0547969 Y2 JP H0547969Y2 JP 14581588 U JP14581588 U JP 14581588U JP 14581588 U JP14581588 U JP 14581588U JP H0547969 Y2 JPH0547969 Y2 JP H0547969Y2
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JP
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pipe
heat pipe
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water
hydrogen gas
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  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、作動液として水が使用され、コン
テナの材料として水と反応して水素ガスを発生す
る鉄等が使用されるヒートパイプに関する。
この明細書において、「鉄」という語は、純鉄
の他にステンレス鋼、炭素鋼等の鉄合金を含むも
のとする。
従来の技術 たとえば、鉄製コンテナ内に水が封入されたヒ
ートパイプは、コンテナの強度の高さと、水の作
動液としての性能の高さから、広範囲に使用され
ている。しかしながら、このようなヒートパイプ
では、鉄と水とが反応して水素ガスが発生し、短
時間でヒートパイプの性能を劣化させるという問
題があつた。すなわち、発生した水素ガスは、原
子状態でコンテナの壁内を拡散して、一部は一定
速度でコンテナ外に放出されるが、大部分は次第
にコンテナ内の凝縮部に集まつてここに溜まり、
凝縮部を占領するため、蒸気の凝縮を妨げてヒー
トパイプの伝熱性能の劣化をまねく。しかも、こ
の種の劣化は時間に比例して増大するので、ヒー
トパイプの寿命は加速的に短縮される。さらに、
鉄製コンテナの外面を、耐食性付与およびブレー
ジング層を有するアルミニウム製フインの真空ろ
う付けの目的でアルミナイズド処理することがあ
るが、この場合コンテナの壁内部を拡散した水素
ガスは、形成されたアルミナイズド皮膜によつて
コンテナ外への放出を遮られる。
そこで、従来、上記のような水素ガスの発生に
よるヒートパイプの性能劣化を防止するために、
パイプ状コンテナ本体における凝縮部内に、水素
ガスを酸化させて水に戻す固体の酸化剤が配置さ
れたヒートパイプが提案された(特開昭62−
252893号公報参照)。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来のヒートパイプがウイ
ツクを持たない熱サイフオン型のものに適用され
た場合、、作動温度範囲のうちの低温側において、
内部圧力が低いことおよび蒸気密度が小さいこと
に起因して作動液が突沸を起こしやすいという問
題があつた。突沸が起こると、ハンマリングと呼
ばれる現象が起こり、このハンマリング現象によ
つて、上記酸化剤が破壊されたり、上記酸化剤が
凝縮部から移動させられたりし、発生した水素ガ
スに対する酸化機能が低下してヒートパイプの伝
熱性能の劣化をまねく。上記のハンマリングとい
う現象について以下に詳しく説明する。ヒートパ
イプの一部が加熱されると、作動条件によつて作
動液が突発的に沸騰蒸発する突沸が起こる。そし
て、急成長する蒸気泡によつて、作動液が分断さ
れ、分断された液の塊が凝縮部の方に急速に移動
する。このとき、液塊よりも凝縮部側に存在する
蒸気は、冷却されて凝縮するので消滅する。その
結果、分断された液の塊が凝縮部側のエンドキヤ
ツプに衝突する。衝突した液は重力によつて蒸発
部に流れて戻る。このような現象は、1分間に30
〜60回程度繰り返して起きることがあるが、これ
がハンマリングである。そして、凝縮部内に酸化
剤が存在すると、液塊が酸化剤に勢いよく衝突
し、酸化剤が破壊されたり、移動させられたりす
る。
この考案の目的は、上記の問題を解決し、長期
間にわたつて性能劣化を起こすことがないヒート
パイプを提供することにある。
課題を解決するための手段 この考案によるヒートパイプは、水と反応して
水素ガスを発生させる材料からなるコンテナ内
に、作動液として水が封入されたヒートパイプに
おいて、コンテナ内に、周壁を水素が透過しうる
ようになされたパイプが入れられ、パイプ内に水
素ガスを酸化させて水にする酸化剤が封入されて
いるものである。
上記において、コンテナの材料としては、たと
えば炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄や、キユプロニ
ツケル等の銅合金や、銅が用いられる。
上記において、コンテナ内に入れられた周壁を
水素が透過しうるパイプとしては、鉄、パラジウ
ム、ニツケル、チタン等の水素透過性金属から形
成されたもの、ポリテトラフルオロエチレンのよ
うな水素透過性および耐熱性を有する樹脂から形
成されたもの、上記金属や樹脂等の水素透過性材
料から形成されるとともに、周壁に、水素ガスが
通過しかつ酸化剤が通過し得ない微細な孔があけ
られたもの、銅または銅合金のような水素非透過
性金属や水素非透過性耐熱樹脂から形成されると
ともに、周壁に、水素ガスが透過しかつ酸化剤が
透過し得ない微細な孔があけられたものなどが用
いられる。この中でも、水と反応そしない水素透
過性金属から形成されたものを用いることが好ま
しい。また、パイプの周壁の肉厚は、薄いほど良
く、たとえば0.01〜1.0mmのものが用いられる。
パイプの長さは、ヒートパイプの蒸発部の長さよ
りも長い方が好ましく、コンテナのほぼ全長にわ
たつていることが望ましい。パイプの外径は、大
きすぎるとヒートパイプの性能を低下させること
となり、小さすぎると封入される酸化剤の量が少
なくなるので、コンテナの内径の1/2〜1/5である
のがよい。パイプは横断面円形や横断面角形など
種々の形状のものを用いることができる。なお、
パイプの両端を溶接したり、かしめたり、蓋を取
付けたりすることにより、酸化剤が封入される。
上記において、水素ガスを酸化させて水に戻す
酸化剤としては、H2+MO→H2O+M(Mは金属
元素を示す)の反応を起すものを用いるのがよ
い。この中でも、ヒートパイプ内に入れたさいに
ヒートパイプの性能に悪影響を及ぼすことなく、
コストが安く、水素ガス酸化効果がすぐれている
等の点からCu2Oや、CuOを用いるのがよい。こ
のような酸化剤は、固体状態、とくに粉末または
顆粒の状態で用いられるのがよい。何故ならば、
表面積が大きくなつて、水素ガスとの接触面積が
大きくなるので、低温においても水素酸化速度が
速くなるからである。酸化剤の量は、、ヒートパ
イプ内で発生する水素を酸化させるために十分な
量でなくてはならず、ヒートパイプの使用期間に
応じて決められる。
作 用 この考案のヒートパイプによれば、酸化剤がパ
イプ内に封入されているから、、上記ハンマリン
グ現象が起こつたさいにも、作動液の塊の一部が
酸化剤に直接衝突することはない。
また、水とコンテナとが反応することにより生
じる水素ガスは、パイプの周壁を通つてパイプ内
に封入された酸化剤に接触し、この酸化剤により
酸化されて水に戻るので、凝縮部内にガスの状態
で溜まることはない。
実施例 以下、この考案の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
第1図および第2図において、ヒートパイプ1
は、鉄製コンテナ2内に、純水からなる作動液3
が封入され、コンテナ2内に、水素透過性金属か
ら形成されかつコンテナ2のほぼ全長にわたるパ
イプ4が入れられ、パイプ4内に水素ガスを酸化
させて水にする粉末または顆粒状のCuO製酸化剤
5が封入されたものである。
このヒートパイプ1は、凝縮部側端部が上方に
くるように垂直状にしてまたは傾斜して使用され
る。そして、作動液3とコンテナ2との反応によ
り発生した水素ガスは、パイプ4の周壁を透過し
て酸化剤5と接触し、酸化剤5によつて酸化され
次の反応を起こして水に戻る。
CuO+H2→Cu+H2O 次に、上記ヒートパイプ1の性能を評価するた
めに行つた試験について述べる。
まず、外径6mm、管壁の肉厚0.4mm、長さ2950
mmのSTB35製パイプ4内に、36gのCuO製粉末状
酸化剤5を、嵩密度0.5となるように充填し、パ
イプ4の両端をかしめることによつて密封した。
そして、外径31.8mm、管壁の肉厚4.0mm、長さ
3000mmのSTB35製コンテナ2内に、酸化剤5が
封入されたパイプ4を入れるとともに、純水から
なる作動液3を、コンテナ2内容積の12.5%封入
してヒートパイプ1を作成した。
ついで、第3図に示すように、ヒートパイプ1
の略半分に水冷ジヤケツト10を被せるととも
に、残りの略半分に電気ヒータ線11を巻回し、
かつその上から断熱材12で覆っておいた。そし
て、水冷ジヤケツト10を被せた側の端部が上に
来るように、ヒートパイプ1を水平面に対して6
度傾けた状態に配置し、上端部を凝縮部、下端部
を蒸発部とした。この状態で、水冷ジヤケツト1
0内に冷却水を供給、循環させてヒートパイプ1
の略半分を冷却しながら、残りの略半分を電気ヒ
ータ線11により100℃に加熱しつつ、凝縮部の
先端近傍の点P1の温度と、断熱材12で覆われ
た部分の点P2の温度とを所定時間経過ごとに測
定し、両点P1,P2の温度差を調べた。このと
き、蒸発部から凝縮部への熱輸送量は3000Wとな
るようにした。その結果、2000時間経過した後
も、上記温度差はほとんどなかつた。
考案の効果 この考案のヒートパイプによれば、コンテナ内
に、周壁を水素が透過性しうるようになされたパ
イプが入れられ、パイプ内に水素ガスを酸化させ
て水にする酸化剤が封入されているので、作動液
である水とコンテナとが反応して水素ガスが発生
したとしても、この水素ガスは、パイプの周壁を
透過して酸化剤に接触し、この酸化剤により酸化
されて水に戻るので、凝縮部内にガスの状態で溜
まることはない。したがつて、発生した水素ガス
によるヒートパイプ性能の劣化を抑制することが
できる。さらに、発生するであろうと予測される
水素ガスの合計量を酸化しうる量の酸化剤を、パ
イプ内に封入しておけば、長期間にわたつての性
能劣化を確実に抑制することできる。また、高温
度下での使用のさいに水素ガスの発生量が増大し
ても、これを速やかに水に戻すことができ、ヒー
トパイプの性能劣化を抑制することができる。
しかも、上記ハンマリング現象が起こつたさい
にも、作動液の塊の一部が酸化剤に直接衝突する
ことはなく、その結果酸化剤が破壊されたり、移
動させられたりするのが防止される。したがつ
て、発生した水素ガスに対する酸化機能の低下す
ることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示す縦断面図、第
2図は第1図の−線にそう拡大断面図、第3
図は第1図および第2図に示すヒートパイプの性
能評価試験の方法を示す一部切欠正面図である。 1……ヒートパイプ、2……コンテナ、3…作
動液、4……パイプ、5……酸化剤。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 水と反応して水素ガスを発生させる材料からな
    るコンテナ内に、作動液として水が封入されたヒ
    ートパイプにおいて、コンテナ内に、周壁を水素
    が透過しうるようになされたパイプが入れられ、
    パイプ内に水素ガスを酸化させて水にする酸化剤
    が封入されているヒートパイプ。
JP14581588U 1988-11-08 1988-11-08 Expired - Lifetime JPH0547969Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14581588U JPH0547969Y2 (ja) 1988-11-08 1988-11-08

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14581588U JPH0547969Y2 (ja) 1988-11-08 1988-11-08

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Publication Number Publication Date
JPH0269279U JPH0269279U (ja) 1990-05-25
JPH0547969Y2 true JPH0547969Y2 (ja) 1993-12-17

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