JPH0547576B2 - - Google Patents

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JPH0547576B2
JPH0547576B2 JP1041733A JP4173389A JPH0547576B2 JP H0547576 B2 JPH0547576 B2 JP H0547576B2 JP 1041733 A JP1041733 A JP 1041733A JP 4173389 A JP4173389 A JP 4173389A JP H0547576 B2 JPH0547576 B2 JP H0547576B2
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JP
Japan
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foam
polyethylene resin
blowing agent
resin
mol
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JP1041733A
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JPH02222427A (ja
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Toshiro Kobayashi
Ikuo Azuma
Tatsuya Matsugashita
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はポリエチレン系樹脂発泡体の製造方
法、特に環境破壊の心配のない発泡剤を用いて、
均一微細気泡を有するポリエチレン系樹脂発泡体
の製造方法に関する。 (従来の技術) ポリエチレン系樹脂を押出機内で押出機内で溶
融可塑化し、高温、高圧下で発泡剤と混和した
後、押出機先端より押出して発泡体を得る方法は
均質な製品が効率よく得られることから広く普及
している。 ところが、ポリエチレン糸樹脂を例えばポリス
チレンと同様にして押出機によつて発泡成型する
と、押出機先端から押出された発泡体は、一旦発
泡して膨張した後、著しく収縮し、その後多大の
時間を要して徐々に膨張して一定の密度を有する
発泡体となる。特に高発泡体になるほど収縮が大
きく、寸法が安定化するのに長時間を要する。 このような収縮は、樹脂の発泡成型に通常用い
られるほとんどの発泡剤のポリエチレン皮膜に対
する気体透過性が空気に比べて非常に大きいため
おこる。すなわち、押缶発泡直後に発泡体セル内
に充満した気化発泡剤は、発泡体が大気中に置か
れている間に空気と置換されていくが、この際、
発泡剤がポリエチレン樹脂皮膜を通して大気中に
透過する速度に比べ、空気が発泡体セル内部へ透
過する速度が小さいために、次第にセル内部が減
圧され、大気圧によりセル膜が歪んで発泡体が著
しく収縮してしまうのである。この収縮は、その
後、徐々に空気がセル内部に透過侵入していくに
つれて回復するが、多大の時間と保管とスペース
を要し、初期の収縮が大きい場合は完全にもとの
寸法にもどらないこともある。 したがつて、ポリエチレン系樹脂の押出発泡成
型には発泡剤の選定が非常が重要であるが、前述
のような収縮が比較的少ない発泡剤としてジクロ
ロテトラフルオロエタン(以下F114と略う)が
公知であり、F114は毒性がなく不燃性であり微
細な気泡を有する発泡体が得られることから、ポ
リエチレン系樹脂の発泡体として従来より広く用
いられてきた。 しかしながら、近年、F114は自然環境保護の
観点からその使用が規制されるようになつてき
た。それは、F114を含む飽和クロロフルオロカ
ーボン類は非常に安定な化合物であり、地表をと
りまく対流圏で、分解されないまま成層圏に到達
し、オゾン層(成層圏にあり、人体に有害な紫外
線を吸収して地表への到達を防ぐと共に大気温度
の維持を行なつている)を破壊することが知られ
るようになつてきたからである。 そこで、本発明者等は上記のF114に替わる発
泡剤として、対流圏で分解してオゾン層を破壊す
る心配のない不飽和クロロフルオロカーボン類で
あるモノクロロジフロオロメタン(以下F22と略
す)を用い、ポリエチレン樹脂発泡体を得ようと
した。 ところが、F22はF114に比して大気圧沸点(約
−41℃)が低く、樹脂の発泡適正温度域における
飽和蒸気圧(100℃で約5Kg/cm2・abs)が高い
為に押出機先端のダイで内部発泡を生じたり、口
金を出た後の急激すぎる体積膨張を生じたりし
て、その結果発泡体の表面荒れ、気泡の連通化を
引き起こし、良好な発泡体は得られなかつた。ま
た、得られた発泡体は押出直後より著しく収縮
し、その後1カ月放置しても寸法回復は認められ
なかつた。 F22を用いてポリエチレン系樹脂発泡体を得る
方法としては特公昭52−50220号明細書に記載の
技術が公知である。該明細書には、ポリエチレン
系樹脂の発泡剤として、F22とジクロロジフロオ
ロメタン、(以下F12と略す)の混合物を用い、
セルからの発泡剤逸散防止剤として衝撃スチレ
ン、アクリル酸エラストマー、トリオレフイン酸
ソルビタン、モノスアリン酸ソルビタン、モノス
テアリン酸グリコール等を用いる方法が示されて
いる。しかしながら、この方法は、環境保護の観
点からF114と同様に使用が規制されるようにな
つてきたF12を発泡剤として用いるものであると
ともに、F12は発泡剤特性上からも低い大気圧沸
点(約−30℃)と高い飽和蒸気圧(100℃で約34
Kg/cm2・abs)を有しているため、たとえこれを
F22と混合して使用しても、ダイでの内部発泡の
生成や気泡の連通化を阻止することは容易でな
い。特に、大きな横断面積を持つ発泡体を得よう
とする場合にはダイの樹脂排出開口を大きくする
必要があるので、ダイ内の圧力低下が発泡剤の気
化を促進し内部発泡が生じ易くなるので良好な発
泡体は得られない。また、発泡剤の逸散防止剤は
ポリエチレン系樹脂に対して5〜20重量%添加す
ることが示されており、このような多量の添加
は、たとえ発泡剤を逸散防止効果があつてもポリ
エチレン系樹脂本来の性状を変化させ好ましくな
い。 (発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、自然環境保護上受け入れられる
発泡剤を用いてポリエチレン系樹脂発泡体を得ん
が為に鋭意研究した結果、発泡剤としてオゾン破
壊能の小さいF22と、比較的高沸点、低蒸気圧を
有するオゾン破壊能の小さい他の発泡剤の混合系
を用いると共に、少量添加で発泡の発泡剤からの
逸散速度を抑える限られた寸法安定化剤を併用す
ることにより、押出発泡成型時におけるダイでの
内部発泡が抑制されると共に、ダイを出た後の急
激な体積膨張が緩和され、その結果、外観が美麗
で独立気泡構造を有し、且つ押出後の寸法収縮が
少ない発泡体が得られること、及び、内部発泡が
抑制されることによつて、断面積の大きい厚物の
発泡体が得られることを見出し、更に詳細な検討
を進めて本発明を完成するに至つたものである。 (課題を解決するための手段) 本発明の要旨は、発泡剤としてモノクロロジフ
ルオロメタン10〜90モル%、並びに大気圧沸点−
15℃〜30℃で100℃における飽和蒸気圧が30Kg/
cm2・abs以下のハロゲン化炭化水素及び(また
は)脂肪族炭化水素90〜10モル%の混合物を、寸
法安定化剤として樹脂100重量部に対して0.1〜3
重量部の多価アルコールの高級脂肪酸エステルを
使用し、これら発泡剤、寸法安定化剤をポリエチ
レン系樹脂に添加してなる混合物を溶融状態で押
出機から押出して発泡体とすることを特徴とする
ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法である。 本発明において、ポリエチレン系樹脂とはエチ
レン単量体の単独重合体は勿論、エチレンを主体
とした例えば酢酸ビニル、プロピレン、スチレ
ン、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、塩
化ビニル、ブテン、ブタジエン、ヘキセン、メチ
ルペンテン、オクテン等との共重合体も含まれ
る。その他、ポリエチレン樹脂に他の熱可塑性樹
脂、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリ
ル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体樹脂やその他、混和可能な熱可塑性樹脂ま
たは天然ゴムや合成ゴムと混合して用いることも
できる。 本発明において使用する発泡剤は、先に述べた
ように、モノクロロジフルオロメタン(F22)10
〜90モル%、並びに大気圧沸点−15℃〜30℃で
100℃における飽和蒸気圧が30Kg/cm2・abs以下
のハロゲン化炭素水素及び(または)脂肪族炭化
水素90〜10モル%の混合物でなければならない。
F22はオゾン破壊能の小さい自然環境保護上受け
入れられる発泡剤であるが、特性として低い大気
圧沸点(約−41℃)と高い飽和蒸気圧(100℃で
約50Kg/cm2・abs)を有しているため、これを単
独で使用するダイヤでの内部発泡や気泡の連通化
を阻止することはできない。したがつて、F22と
比して比較的高い沸点を有し、且つ低い蒸気圧を
有する他の発泡剤をF22と混合して用いるのであ
るが、大気圧沸点が−15℃未満、もしくは100℃
における飽和蒸気圧が30Kg/cm2・absを超える発
泡剤では、F22と混合しても前述の内部発泡や気
泡の連通化を完全に阻止することができず、一
方、大気圧沸点が30℃を超える発泡剤をF22に混
合した場合は気泡の粗大化がみられ共に好ましく
ない。 本発明における大気圧沸点−15℃〜30℃で100
℃における飽和蒸気圧が30Kg/cm2・abs以下のハ
ロゲン化炭化水素及び(または)脂肪族炭化水素
としては、ジクロロトリフルオロエタン
(F123)、モノクロロテトラフロオロエタン
(F124)、モノクロロトリフルオロエタン
(F133)、モノクロロジフルオロエタン(F142b)、
ジクロロモノフルオロメタン(F21)、モノクロ
ロモノフルオロメタン(F31)、ブタン、塩化エ
チル等であり、また、オゾン破壊能が大きいと云
われているトリクロロモノフルオロメタン
(F11)、ジクロロテトラフルオロエタン(F114)
もその使用量が規制されているものの、少量であ
れば使用可能である。これらF22と混合する発泡
剤の中で、特に好適な発泡剤はモノクロロジフル
オロエタン(F142b)、塩化エチル及びブタンで
ある。 F22と他の発泡剤の混合割合は、F22 10〜90モ
ル%、他の発泡剤90〜10モル%の範囲内で任意に
選定することができるが、F22に混合する発泡剤
の種類に応じて、また得ようとする発泡体の目
的、性状に応じて適当に定める。 F22の割合が90モル%を超えると、たとえば他
の発泡剤を混合してもダイでの内部発泡、気泡の
連通化を阻止することができず好ましくない、ま
た、F22の割合が10モル%未満の場合には、F22
の利点である微細気泡の形成が困難になると共
に、F22はそれ自体付燃性の発泡剤であるが、混
合する他の発泡剤、例えば塩化エチル、ブタン等
は可燃性の発泡剤であるため、これらを多く用い
ることは火災発生の危険があり好ましくない。 特に、密度が0.04g/cm3以下の高発泡体を得よ
うとする場合は、F22の混合割合は60モル%以下
が好ましく、その内、特に好ましい範囲はF22が
20〜50モル%である。 F22は熱安定性がさほど良くない発泡剤である
ので、熱安定剤として亜リン酸エステルをF22も
しくはポリエチレン系樹脂中に含ませて使用する
のが好ましい。亜リン酸エステルとしては、ジメ
チルフオスフアイト、ジエチルフオスフアイト、
ジイソプロピルフオスフアイト、トリイソプロピ
ルフオスフアイト、ジオレイルフオスフアイト、
ジフエニルフオスフアイト、トリフエニルフオス
フアイト、トリスノニルフエニルフオスフアイト
等があり、これらの亜リン酸エステルの中から選
ばれた1種、もしくは、複数組合せ使用が好まし
い。その添加量は樹脂に対して0.01〜1.0重量部、
好ましくは0.05〜0.5重量部である。 一般に、使用される混合発泡剤の量は樹脂1Kg
に対して0.3〜3.0モル添加される。 本発明におけるもう1つの要点は、寸法安定化
剤として多価アルコールの高級脂肪酸エステルを
発泡剤と併用する点である。多価アルコールとし
ては、例えばグリセリン、ペンタエリスリツト、
ソルビツト、ソルビタン、マンニツト、マンニタ
ン、ジペンタエリスリツト、ジグリセリン等を挙
げることができる。高級脂肪酸としては、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、リノール酸、リシノール酸等の飽和または不
飽和の炭素数10〜30の高級脂肪酸、もしくは、こ
れらの高級脂肪酸の混在する牛脂脂肪酸、糟油脂
肪酸、ヤシ油脂肪酸等が包含される。 本発明においては、これらの多価アルコールと
高級脂肪酸がエステル結合した化合物が使用され
るが、そのエステル体が1分子中に、1個以上の
水酸基が残存した部分エステルが好ましい。その
例としては、ラウリン酸モノ(ジ)グリセライ
ド、パルミチン酸モノ(ジ)グリセライド、ステ
アリン酸モノ(ジ)グリセライド、ペンタエリス
リツトモノカプレート、ペンタエリスリツトモノ
ラウレート、ジペンタエリスリツトジステアレー
ト、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセキ
ス糟油脂肪酸エステル、ソルビタンモノパルミテ
ート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモ
ノステアレート、マンニタンモノオレエート、マ
ンニタンモノラウレート等があり、このうち特に
好ましいものはステアリン酸モノ(ジ)グリセラ
イドである。 これらの多価アルコール脂肪酸エステルは、ポ
リエチレン系樹脂100重量部に対して0.1〜3重量
部使用される。 多価アルコールの高級脂肪酸エステルはポリエ
チレン系樹脂発泡体の押出直後からの収縮、膨張
に極めて多大な影響を及ぼし、例えば多価アルコ
ールの高級脂肪酸エステルを全く使用しない場合
は、発泡体は押出後10分以内に著しく収縮し、そ
の後、20℃恒温室中に1カ月間放置しても寸法回
復してこないのに対して、例えばステアリン酸モ
ノグリセライドを樹脂に対して0.5重量部添加し
た場合は、押出後30分で最大収縮するが、その後
20℃恒温室中に放置すると徐々に膨張し、10日間
でほぼ押出直後の寸法まで回復する。またステア
リン酸モノグリセライドを1重量部以上添加した
場合には、押出直後より発泡体の寸法はほとんど
変化しない。但し、多価アルコールの高級脂肪酸
エステルを3重量部より多く混入しても発泡体の
寸法安定化や高発泡化にそれ以上役立たないばか
りでなく、押出機内の溶融樹脂の移送に滑りが生
じ、押出機内の樹脂圧力が変動し一定量の押出が
不可能となり、発泡体の品質がばらつき良好な製
品は得られない。したがつて、多価アルコールの
高級脂肪酸エステルの添加は樹脂に対して0.1〜
3重量部、好ましくは0.5〜2.0重量部が適正であ
る。 また、本発明では、発泡剤、寸法安定剤のほか
に、タルクのような気泡調整剤や顔料、染料のよ
うな着色剤や滑剤、界面活性剤等を加えることが
できる。 本発明に係るポリエチレン系樹脂発泡体の製造
は、通常の押出機を用いて、従来公知の方法によ
り行なうことができる。すなわち、例えば低密度
ポリエチレン樹脂にタルクの如き無機微粉末少量
ステアリン酸モノグリセライド等の多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステルを添加し、押出機に供給
する。押出機途中よりF22と他の発泡剤を所定の
割合で混合した混合発泡剤を圧入し、これらを充
分に溶融混合した後、100〜120℃に加熱されたダ
イより大気中に押出すと共に、サイジング装置等
で所望の形状に賦形することにより発泡成型体が
得られる。 (実施例) 以下に本発明方法の実施例と比較例を挙げ更に
具体的に説明する。 各実施例の発泡体の性状を示した第1表におい
て、発泡剤の性状評価は、次の方法によつて、行
つた。 (1) 密度は押出後10分以内に測定した発泡体密度
であり、平均気泡径とはASTM D−3576に準
拠して測定した気泡寸法である。 (2) 連気率とは空気置換法で測定した発泡体容積
中に占める連通化した気泡の容積割合を示した
ものである。 (3) 外観は、表面の平滑性、スキンの美麗性を評
価したもので、◎は極めて良好、○は良い、△
は普通、×は良くないをそれぞれ意味する。 (4) 寸法安定性は押出直後の発泡体容積に対する
30分後の容積収縮率(初期収縮率)とその後20
℃恒温室中に2週間放置した債の容積変化より
評価したものである。 VG:初期収縮率が10%以下で1日放置で完全に
収縮回復し、その後変化しなかつた。 G:初期収縮率が10〜20%であるが、放置により
徐々に収縮回復し、5日間以内で完全に回復し
た。 B:初期収縮率が20%以上であり、放置により
徐々に収縮回復したが、2週間放置後も完全に
は収縮回復しなかつた。 VB:初期収縮率が20%以上であり、その後2週
間放置してもほとんど収縮回復しなかつた。 実施例 1 低密度ポリエチレン樹脂(MI値0.3、密度0.921
g/cm3)100重量部に微粉末タルク0.5重量部を混
合し、口径40mmのものが2機連結された押出機に
時間当り8Kgの割合で供給した。発泡剤として
は、F22 50モル%とF142b 50モル%の混合物を
樹脂1Kgに対して1モルの割合で第1の押出機の
先端付近から樹脂中に圧入混合した。これとは別
に寸法安定化剤としてステアリン酸モノグリセラ
イドを樹脂100重量部に対して1重量部の割合で
押出機中に供給した。ダイとしては口径4mmの樹
脂排出開口を有するロツドダイを使用した。第1
の押出機に供給された樹脂組成物は最高200℃に
加熱、溶融混合され、第2の押出機で樹脂温度を
約110℃に調整され、やはり110℃に設定されたダ
イに供給された。 口金から排出された樹脂は、大きく発泡し、直
径30〜40mmのロツド状発泡体であつた。得られた
発泡体の性状を、その配合割合と共に第1表に示
す。第1表より明らかなように、得られた発泡体
は、均一微細な気泡を有し、外観美麗なものであ
つた。 なお、この発泡体は押出直後の初期収縮も小さ
く、その後、数日間放置してもほとんど寸法変化
が認められずクツシヨン性に優れたものであつ
た。 実施例 2〜5 実施例1における発泡剤の種類と混合比率を第
1表に示したように変え、寸法安定化剤の添加量
を第1表に示したように変えた以外は実施例1と
同様の装置、方法で行なつた。得られた発泡体は
実施例1と同様に外観及び寸法安定性の優れたも
のであつた。 比較例 1 寸法安定化剤の効果を明確にするため、寸法安
定化剤を全く添加しなかつた以外は実施例1と同
様の装置、条件で行なつた。得られた発泡体は押
出直後より著しく収縮し後、その20℃恒温室に10
日間放置により若干膨張したが完全には寸法回復
せずに表面シワの入つたクツシヨン性が乏しいも
のであつた。 比較例 2〜5 発泡剤の種類と量を本発明方法以外の組合せで
第1図に示したように変えた以外は実施例1と同
様の装置・条件で行なつたが、いずれも良好な発
泡体は得られなかたつた。 なお、第1表は実施例1〜5及び比較例1〜5
で使用した各種発泡剤の沸点、蒸気圧を第2表に
示す。
【表】
【表】
【表】 第1表で明らかなように、本発明の実施例1〜
5で得られたものは、それぞれ気泡が微細で気泡
の連通化もなく、外観、寸法安定性に優れた良好
なクツシヨン性を有する発泡体であつたのに対し
て、寸法安定化を全く使用しなかつた比較例1の
方法で得られたものは外観及び寸法安定性が特に
悪く発泡剤としてF22単独で用いた比較例2の方
法で得られたもの及び発泡剤としてF22と100℃
における飽和蒸気圧が高い塩化メチル及びF12を
それぞれ混合使用した比較例3及び比較例5の方
法で得られたものは、特に気泡の連通化が激し
く、発泡剤としてF22と大気圧沸点47.6℃と高い
トリクロロトリフルオロエタンを混合使用した比
較例4で得られたものは、特に気泡サイズが粗大
となつた。このように比較例1〜4の方法ではい
ずれも、クツシン性に劣る粗悪な発泡体しか得ら
れなかつた。 実施例 6 第1表における実施例4の配合によつて、更に
熱安定剤としてトリフエニルフオスフアイト0.2
重量部を添加し、実施例1と全く同様な操作によ
り長時間にわたり連続運転して発泡体を製造し
た。得られた発泡体の性状は実施例4のものと大
差なく、長時間運転についても何等の不都合を生
じなかつた。 (効果) 本発明によれば、オゾン破壊能の小さい発泡剤
を用いて、自然環境保護上、社会的に受け入れら
れるポリエチレン系樹脂発泡体を連続的に効率良
く製造することができる。またF22は従来、発泡
体の著しい収縮が発生してポリエチレン系樹脂へ
の適用が困難であつたが、他の限定された発泡剤
及び寸法安定化剤との併用効果により、押出され
た発泡体は押出直後の収縮がほとんどなく、した
がつて放置による寸法変化もしないものである。
故に発泡体の安定化工程が低減され保管の手間と
スペースが省略されるので、本発明の方法はポリ
エチレン系樹脂発泡体の工業的生産方法として極
めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発泡剤としてモノクロロジフルオロメタン10
    〜90モル%、並びに大気圧沸点−15℃〜30℃で
    100℃における飽和蒸気圧が30Kg/cm2・abs以下
    のハロゲン化炭化水素及び(または)脂肪族炭化
    水素90〜10モル%の混合物を、寸法安定化剤とし
    て樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部の多価ア
    ルコールの高級脂肪酸エステルを使用し、これら
    発泡剤、寸法安定化剤をポリエチレン系樹脂に添
    加してなる混合物を溶融状態で押出機から押出し
    て発泡体とすることを特徴とするポリエチレン系
    樹脂発泡体の製造方法。
JP1041733A 1989-02-23 1989-02-23 ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法 Granted JPH02222427A (ja)

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