JPH0547150Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電子写真装置等に用いられる給紙カセ
ツトに関する。

〔従来の技術〕

一般に電子写真装置等においては、画像を形成
すべき紙葉類を各サイズ毎に別々に充填した給紙
カセツトを装置本体に取付け、必要に応じて給紙
カセツト中から紙葉類を１枚ずつ取り出して画像
形成を施している。

第６図および第７図はこの種の従来の給紙カセ
ツトの一例を示しており、ケーシング１内に各種
サイズの紙葉類Ａ，Ｂを充填するようにしてい
る。このケーシング１は長方形状の底板２の４辺
部にそれぞれ給紙側前壁３、後壁４および両側壁
５，５を連接するように立設して上方に開いた箱
型とされている。このケーシング１内には可動底
板６が給紙側前壁３側に寄せられ、かつ、後端部
６ａの鈎部１０を底板２に穿設されたスリツト２
ａに挿通して支持され、この支持部を中心として
給紙方向先端部６ｂを上下に動かすように揺動自
在とされている。この可動底板６の前後方向長さ
はケーシング１の底板２の前後方向長さの半分よ
り若干大きめとされ、両側部にはそれぞれ切欠き
部６ｃ，６ｃが形成されている。そして、ケーシ
ング１の底板２には、可動底板６の後端部６ａと
後壁４の間に、バツクプレート７が紙葉類Ａ，Ｂ
等の大きさに合せてそれぞれの後端を抑える位置
に位置換え自在にして配設させられている。ま
た、可動底板６の切欠き部６ｃと側壁５との間に
は、バツクプレート７と同様にしてサイドプレー
ト８がそれぞれの側端を抑える位置に位置換え自
在にして配設させられている。

このように形成されている従来の給紙カセツト
は、電子写真装置内へケーシング１の給紙側前壁
３を挿入するようにして装着される。そして、そ
の装着状態においては、第７図に示すように、電
子写真装置内に設けられている押上げ部材（図示
せず）により可動底板６が後端部６ａを中心にし
て上方へ揺動するようにして押上げられ、可動底
板６上に載置されている紙葉類ＡもしくはＢの最
上部のものが電子写真装置内に設けられているホ
ツピングローラ９に当接させられる。そして、必
要な時にホツピングローラ９が回転することによ
り、最上部の紙葉類から１枚ずつケーシング１か
ら取出されて内部へ搬入されて行く。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前記従来の給紙カセツトにおい
ては、可動底板６の大きさを多数枚の紙葉類を支
承するとともに自らの適度の剛性を保持するため
に、両切欠き部６ｃ，６ｃの間隔および後端部６
ａと給紙方向先端部６ｂとの間隔をある程度の大
きさをもつて形成していた。そのため、バツクプ
レート７およびサイドプレート８を可動底板６の
後端部６ａおよび切欠き部６ｃより内側部分には
移動させることが不可能であり、位置ずれするこ
となくケーシング１内に充填できる紙葉類の最小
サイズを第１図に示す紙葉類Ａの大きさに限定さ
れてしまう。従つて、例えば紙葉類Ａの大きさが
B5判サイズとすると、これより小さいはがき等
の紙葉類を位置ずれすることなく適正位置に充填
して貯留することができない。そこで、従来は紙
葉類Ａより小さい紙葉類を、１枚ずつ電子写真装
置内に手差ししなければならず、連続的な画像形
成を行なうことができなかつた。

本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであ
り、可動底板の平面形状によつて規制される紙葉
類の収容可能な最小寸法より小さい寸法の紙葉類
をも適正位置に位置ずれすることなく確実に保持
することができ、構造も簡単であり、コストも低
廉な給紙カセツトを提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の給紙カセツトは、上方に開いた箱型の
ケーシングと、このケーシングの内のりの平面形
状より小さな平面形状をしているとともに、前記
ケーシング内に給紙方向先端部が上下動するよう
にして揺動自在に配設されている可動底板と、こ
の可動底板の平面形状によつて規律される収容可
能な紙葉類の最小寸法位置および前記ケーシング
の内のりの平面形状によつて規律される収容可能
な用紙の最大寸法位置の間をそれぞれ位置換え自
在にして前記ケーシングの底部に配設されるサイ
ドプレートおよびバツクプレートとを有する給紙
カセツトにおいて、後端が前記バツクプレートに
よつて抑えられるとともに先端が前記可動底板上
の途中まで達して前記最小寸法より小さい紙葉類
の後端を抑える補助バツクプレートを着脱自在に
して設け、前記最小寸法より小さい紙葉類の側端
を抑える補助サイドプレートを有するレバーを前
記各サイドプレートに着脱自在にして設けたこと
を特徴とする。

〔作用〕

本考案の給紙カセツトによれば、補助バツクプ
レートおよび補助サイドプレートを用いることに
より、可動底板によつて規制されている最小寸法
より小さい紙葉類をケーシング内の適正位置に位
置ずれすることなく保持することができ、その紙
葉類に対する連続的な画像形成を施すことができ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を第１図から第５図につ
いて説明する。

第１図から第５図は本考案の一実施例を示し、
従来と同一部分には同一符号を付してある。

本実施例においては、可動底板６によつて規制
される最小寸法の紙葉類Ａよりも小さい紙葉類Ｃ
を適正位置に保持するために、補助バツクプレー
ト１１と１対の補助サイドプレート１２，１２と
を設けている。一方の補助バツクプレート１１
は、第４図に示すように、後方プレート１３と前
方プレート１４とをヒンジ１５によつて折畳自在
に連結し、一方の後方プレート１３の後端にバツ
クプレート７に当接する後端ブロツク１６を固着
し、他方の前方プレート１４の先端に紙葉類Ｃの
後端を抑える断面略Ｌ字形の先端ブロツク１７を
固着して形成されており、バツクプレート７から
可動底板６の途中までの間にケーシング１の上方
から着脱自在にして装着される。他方の補助サイ
ドプレート１２は、第５図に示すように、断面Ｌ
字形をしており、紙葉類Ｃの側端を抑えるもので
あり、サイドプレート８に第１枢軸１８をもつて
一端を枢着するようにして着脱されるレバー１９
の他端に、第２枢軸２０をもつて枢着されてい
る。

次に、本実施例の作用を説明する。

紙葉類Ａより小さい紙葉類Ｃをケーシング１内
にセツトする場合には、第１図から第３図に示す
ように、補助バツクプレート１１をケーシング１
内へバツクプレート７と可動底板６の途中までの
間に載置するとともに、後端ブロツク１６をバツ
クプレート７に当接させて自らの位置規制を行な
つて、先端の先端ブロツク１７により紙葉類Ｃの
後端を抑える。同時に、１対のサイドプレート８
に対してそれぞれレバー１９を第１枢軸１８を介
して枢着し、そのレバー１９の他端に取付けられ
ている補助サイドプレート１２を可動底板６上に
載置させて、各補助サイドプレート１２により紙
葉類Ｃの両側端を抑える。これにより紙葉類Ｃは
ケーシング１内の適正位置に位置ずれすることな
くセツトされる。

なお、補助バツクプレート１１において、例え
ば先端ブロツク１７を前方プレート１４に対して
前後方向に移動自在としたり、前方プレート１４
を相互に前後方向に相対移動自在な複数枚のプレ
ートとしたりするなど各種のスライド機構を設け
ることにより、補助バツクプレート１１の後端ブ
ロツク１６と先端ブロツク１７との間隔を調整自
在とすることにより、紙葉類Ｃと異なる前後方向
長さを有する紙葉類をも良好にセツトできるよう
にしてもよい。更に、補助サイドプレート１２が
固着されている第２枢軸２０をレバー１９に対し
て紙葉類Ｃの給紙方向と直交する方向、すなわち
紙葉類Ｃの幅方向に出入自在にして装着すること
により、紙葉類Ｃと異なる幅を有する紙葉類をも
良好にセツトできるようにするとよい。

なお、紙葉類Ａ以上の大きさの紙葉類をセツト
する場合には、一方の補助バツクプレート１１は
第１図鎖線に示すようにバツクプレート７と可動
底板６の途中との間から取外してヒンジ１５を中
心にして折畳んで、ケーシング１の不要空所に収
納する。他方の補助サイドプレート１２は、第５
図鎖線に示すようにレバー１９を上方へ起した
り、レバー１９をサイドプレート８から取外した
りするとよい。そして、バツクプレート７および
サイドプレート８を用いて従来と同様にして紙葉
類をケーシング１内の適正位置に保持する。

また、本考案は前記各実施例に限定されるもの
ではなく、必要に応じて変更することができる。

〔考案の効果〕

このように本考案の給紙カセツトは構成され、
作用するものであるから、可動底板の平面形状に
よつて規制される紙葉類の収容可能な最小寸法よ
り小さい寸法の紙葉類をも適正位置に位置ずれす
ることなく確実に保持することができ、構造も簡
単であり、コストも低廉となる等の効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図から第５図は本考案の給紙カセツトの一
実施例を示し、第１図は全体の平面図、第２図は
第１図の−線に沿つた断面図、第３図は第１
図の−線に沿つた断面図、第４図は補助バツ
クプレートの斜視図、第５図は補助サイドプレー
トの斜視図、第６図は従来例を示す全体の平面
図、第７図は第６図の−線に沿つた断面図で
ある。 １……ケーシング、２……底板、６……可動底
板、７……バツクプレート、８……サイドプレー
ト、１１……補助バツクプレート、１２……補助
サイドプレート、１３……後方プレート、１４…
…前方プレート、１５……後端ブロツク、１７…
…先端ブロツク、１８……第１枢軸、１９……レ
バー、２０……第２枢軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １） 上方に開いた箱型のケーシングと、このケ
   ーシングの内のりの平面形状より小さな平面形
   状をしているとともに、前記ケーシング内に給
   紙方向先端部が上下動するようにして揺動自在
   に配設されている可動底板と、この可動底板の
   平面形状によつて規律される収容可能な紙葉類
   の最小寸法位置および前記ケーシングの内のり
   の平面形状によつて規律される収容可能な用紙
   の最大寸法位置の間をそれぞれ位置換え自在に
   して前記ケーシングの底部に配設されるサイド
   プレートおよびバツクプレートとを有する給紙
   カセツトにおいて、後端が前記バツクプレート
   によつて抑えられるとともに先端が前記可動底
   板上の途中まで達して前記最小寸法より小さい
   紙葉類の後端を抑える補助バツクプレートを着
   脱自在にして設け、前記最小寸法より小さい紙
   葉類の側端を抑える補助サイドプレートを有す
   るレバーを前記各サイドプレートに着脱自在に
   して設けたことを特徴とする給紙カセツト。 ２） 補助バツクプレートは、先後端の途中で折
   畳自在とされ、かつ折畳状態でケーシング内の
   不要空所に収容自在な大きさとされることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   給紙カセツト。