JPH0546108U - アンテナ支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 小型軽量な構造で、しかも仰角調整が極めて
容易なアンテナ支持具を実現する。 【構成】 結合部材１５がウォーム１４を回動自在に軸
支すると共に、ウォーム１４とアンテナ１０の背面に固
設されたウォーム歯車１２ａとを螺合させる。したがっ
て、このウォーム１４の回転に応じてウォーム歯車１２
ａが上方向あるいは下方向に回動してアンテナ１０の仰
角が変化する。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

【０００１】 この考案は、例えば、衛星放送受信用の平面アンテナを設置するのに用いて好 適なアンテナ支持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、衛星放送の開始に伴い、各種の平面アンテナが実用化されている。この 種の平面アンテナは、放送衛星側の送信電力の向上や、受信側のアンテナに具備 されるＢＳコンバータの雑音指数（ＮＦ）の改善に伴い、小型化／高性能化が進 められている。

【０００３】 ところで、このような平面アンテナは、その方位角および仰角を放送衛星に指 向させた状態でアンテナマスト等の支柱に固定される。例えば、放送衛星「ゆり 」は、東経１１０゜の赤道上空の静止軌道上にあり、従ってこの放送波を受信す る場合には、日本各地からの方位角は略南西方向となり、その仰角は受信点の緯 度に応じて変化する。また、各受信家庭の家屋の向きは千差万別であり、このよ うな条件下で、平面アンテナを支柱等に装着する支持具には、任意の方位角およ び仰角に調整できる構造であって、しかも、風雨等に耐えて該アンテナを固定す る構造であることが要求されている。

【０００４】 図４は、こうしたアンテナ支持具の一例を示す斜視図である。この図に示すア ンテナ支持具は、支柱取付け部２とアンテナ取付け部３とから構成されている。 支柱取付け部２は、管部４とこれの両側に形成される側板５，６とからなる。管 部４には、支柱１が介挿され、ボルト７，７の締結によりこの支柱取付け部２が 支柱１に固定される。側板５，６には、それぞれアンテナ取付け部３を形成する 板材３ａ，３ｂがボルト９，１０によって固定される。

【０００５】 ここで、側板５，６には、各々ボルト１０の締結位置が可動自在となる切り欠 き８が穿設されている。このような構成によるアンテナ支持具にあっては、まず 、ベース３ｃの取付け面にアンテナが装着される。そして、ベース３ｃに装着さ れたアンテナの仰角は、上記ボルト１０の締結位置に対応して調整される。一方 、アンテナの方位角は、支柱１に取付けられる支柱取付け部２の方位によって調 整される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述した従来のアンテナ支持具は、サイズが大きく重量の重い大型 のアンテナを装着する構造を有しており、必然的に支持具自体の構造も大型化し ている。このように、アンテナ支持具自体が大型化した場合、重量の増大もあい まってアンテナ調整、特に、仰角が調整し難いという欠点がある。また、多くの 場合、アンテナ支持具はアンテナの附属品として扱われており、このため支持具 の大型化が結果的に製品価格上昇を招致しているという弊害もある。 この考案は上述した事情に鑑みてなされたもので、近年のアンテナ小型化に対 応して小型軽量な構造とし、かつ、仰角調整が極めて容易なアンテナ支持具を提 供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は、アンテナ背面の所定位置に固設され、上下方向に回動するウォー ム歯車と、ウォームを回転自在に軸支すると共に、該ウォームを前記ウォーム歯 車に螺合させる結合部材と、前記結合部材を支柱に対して回動自在に装着し、前 記結合部材を所定の方位角に固定するアンテナ支持部材とを具備することを特徴 としている。

【０００８】

【作用】

上記構造によれば、結合部材がウォームを回動自在に軸支すると共に、該ウォ ームとアンテナ背面に固設されたウォーム歯車とを螺合させる。したがって、こ のウォームの回転に応じてウォーム歯車が上方向あるいは下方向に回動し、これ に伴ってアンテナ仰角が変化する。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の実施例について説明する。図１はこの考案の 第１実施例によるアンテナ支持具の構造を示す側面図である。図において、１０ は平面アンテナ、１１はこの平面アンテナ１０の背面中央部に配設されるコンバ ータである。１２は平面アンテナ１０の背面上部に配設されるアンテナ支持部で ある。このアンテナ支持部１２は、略２分割されてなる半円状のウォーム歯車１ ２ａと、該歯車１２ａをアンテナ背面に取り付ける装着板１２ｂとから構成され ている。

【００１０】 ウォーム歯車１２ａは、その回転軸１２ｃが連結部材１３によって軸支される と共に、ウォーム１４と螺合するようになっている。このウォーム１４は、固定 部材１５ａ，１５ｂを介して回動自在に取り付けられている。また、このウォー ム１４の頂部には、調整部１６が設けられている。この調整部１６は、ウォーム １４と連接しており、該ウォーム１４を回転させる際に用いられる。なお、固定 部材１５ａ，１５ｂが取り付けられる管部４は、支柱１に介挿されており、図示 されていないボルトによって締結され、支柱１に固定される。

【００１１】 上記構造によるアンテナ支持具において、アンテナ方位角を調整する際には、 支柱１の頂部に管部４を介挿した状態にして支持具全体を回動させ、アンテナ指 向面を所望の方位角に設定する。そして、目的の方位角に固定する場合には、図 示されていないボルトを締結する。次に、アンテナ仰角を調整するには、上述し た調整部１６を回転させる。すなわち、調整部１６を時計回り方向ＣＷに回転さ せると、これに伴ってウォーム１４が回転し、このウォーム１４に螺合するウォ ーム歯車１２ａも回転軸１２ｃに対して時計回り方向ＣＷに回動する。これによ り、平面アンテナ１０が下向きとなり、仰角が減少する。

【００１２】 一方、回転調整部１６を反時計回り方向ＣＣＷに回転させた場合には、ウォー ム歯車１２ａが回転軸１２ｃに対して反時計回り方向ＣＣＷに回動し、平面アン テナ１０の仰角が増加する。このように、ウォーム１４の回転を調整することで 、ウォーム歯車１２ａが回動してアンテナ仰角の調整がなされるので、小型軽量 な構造としつつ、微調整を容易に行うことができる。しかも、この場合、従来の ものに比べ、極めて作業性に富み、簡単な調整作業になる。

【００１３】 次に、図２〜図３は、第２実施例の構造を示す側面図である。これらの図にお いて、図１に示した各部と共通する部分には同一の番号を付し、その説明を省略 する。また、これらの図に示す第２実施例と、上述した第１実施例（図１参照） と異なる点は、アンテナ支持部１２にスライド部１２ｄを設けると共に、該スラ イド部１２ｄを摺動自在に挟持する結合部１８を設けたことにある。すなわち、 スライド部１２ｄは、円弧状に湾曲させた板材であって、ウォーム歯車１２ａに 沿って装着されている。一方、結合部１８は、ウォーム１４に対して対向配置さ れる側板であって、スライド部１２ｄを摺動自在に挟持するスライドレール部１ ８ａが形成されている。

【００１４】 上記構造によれば、調整部１６の回転に伴ってウォーム１４が回転すると、こ れに連れてウォーム歯車１２ａも回動する。そして、このウォーム歯車１２ａの 回動とともにスライド部１２ｄがスライドレール部１８ａに沿って摺動自在に移 動する。この結果、上述した第１実施例と同様にして平面アンテナ１０の仰角を 調整できる。なお、この第２実施例においては、固定部材１５がウォーム１４を 傾斜させた状態で固定しており、アンテナ仰角に所定のオフセット角を与えてい る。

【００１５】 以上のように、第１実施例では、ウォーム歯車１２ａの回転を軸支する態様で アンテナ仰角を調整し、第２実施例では、円弧状のスライド部１２ｄおよびスラ イドレール部１８ａを設け、これに基づいてウォーム歯車１２ａの移動を支える 態様としている。これら両者は、いずれも調整部１６を回転させるだけで平面ア ンテナ１０の仰角を調整できるので、従来に比し、小型軽量な構造であり、かつ 、極めて良好な作業性をもたらす。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、結合部材がウォームを回動自在に軸 支すると共に、該ウォームとアンテナ背面に固設されたウォーム歯車とを螺合さ せる。したがって、このウォームの回転に応じてウォーム歯車が上方向あるいは 下方向に回動してアンテナ仰角が変化する小型軽量な構造となり、しかも仰角調 整が極めて容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による第１実施例の構造を示す側面
図。

【図２】この考案による第２実施例の構造を示す側面
図。

【図３】この考案による第２実施例の構造を示す側面
図。

【図４】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

４…管部（アンテナ支持部）、 １２ａ…ウォーム歯車、 １３…連結部材（結合部材）、 １４…ウォーム、 １５…固定部材（結合部材）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡崎 康弘 東京都台東区台東一丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アンテナ背面の所定位置に固設され、上
   下方向に回動するウォーム歯車と、 ウォームを回転自在に軸支すると共に、該ウォームを前
   記ウォーム歯車に螺合させる結合部材と、 前記結合部材を支柱に対して回動自在に装着し、前記結
   合部材を所定の方位角に固定するアンテナ支持部材とを
   具備することを特徴とするアンテナ支持具。