JPH0545278A - 複屈折測定装置 - Google Patents

複屈折測定装置

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JPH0545278A
JPH0545278A JP20063791A JP20063791A JPH0545278A JP H0545278 A JPH0545278 A JP H0545278A JP 20063791 A JP20063791 A JP 20063791A JP 20063791 A JP20063791 A JP 20063791A JP H0545278 A JPH0545278 A JP H0545278A
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JP
Japan
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light
laser
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frequency
axis
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Pending
Application number
JP20063791A
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English (en)
Inventor
Keiichi Yoshizumi
恵一 吉住
Yoshibumi Hara
義文 原
Katsue Kenmochi
加津衛 剣持
Yoshihiro Ikemoto
義博 池本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0545278A publication Critical patent/JPH0545278A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、複屈折測定をより高速,高精度に
行うことができる複屈折測定装置を提供することを目的
とする。 【構成】 2波長の発振周波数安定化He−Neゼーマ
ンレーザーを使用し、差周波信号の測定物を透過するこ
とによる位相ずれをロックインアンプ7で検出し、複屈
折量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶ディスプレイに使用
される液晶パネル、配向膜のついたガラス板やレンズ等
の光学部品,光ディスク等の複屈折の量と方向を高速高
精度に測定する為の複屈折測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の複屈折の測定方法として、回転検
光子法,位相補償法,位相変調法がある。回転検光子法
とは偏光子の後に被測定物を偏光子の偏光方向に対して
複屈折の方向が45°を向くように置き、その後に検光
子を置き回転させる。検光子の後に置かれた光検出器出
力の最大値と最少値から複屈折量を算出する方法であ
る。位相補償法とは偏光子と検光子を互いに軸が直交す
るように置き、その間に被測定物を複屈折の方向が45
°を向くように置く。被測定物と検光子の間にバビネソ
レイユ補償板を置き、透過光量が最小になるよう補償板
を調節する。補償板の位相補償値が求める複屈折量であ
る。これらの方法ではnm以下の分解能での複屈折量の
測定ができない。より高分解能の測定ができる方法が位
相変調法である。これはx軸から45°方向に直線偏光
したレーザ光を光弾性変調器でx方向だけ位相変調さ
せ、被測定物を透過した光のビート信号と変調信号の位
相差から複屈折量を求める方法である。
【0003】位相変調法の詳細は持田悦宏:「位相変調
法による複屈折測定と応用」,光技術コンタクト,Vo
l.27.No.3(1989)に記載されている。この
方法では0.01nmもの高分解能測定が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(1)第1の発明が解決しようとする課題は以下の点で
ある。
【0005】前記の位相変調法では、光弾性変調器で変
調させた光の成分と変調されていない光の成分を干渉さ
せて得られるビート信号はサイン波にならないのでサイ
ン波になるよう同期整流する等の操作が必要であること
と、発振周波数を安定化していないレーザを使用するの
で光強度や光の発振モードが変化して測定精度が劣化す
る恐れがあること、全体的に装置が複雑で高価になる、
変調周波数が50KHzと比較的低いため、速く測定で
きない等の問題点がある。
【0006】ビート信号がサイン波にならない理由を説
明する。光弾性変調器はx方向のみ透過光の位相を50
KHz程度の周波数でサイン状に最大±πだけ位相をず
らせる。x軸から45°の方向に直線偏光したレーザ光
の電場は、x=sinwt,y=sinwtと書ける。
但し、電場の大きさは1とし、wは光の角周波数であ
る。この光弾性変調器に透過させ、x軸のみ位相変調す
ると、 x=sin(wt+πsinw′t) ここで、w′は光弾性変調器の変調角周波数である。
【0007】w=3×1015,w′=3×105程度の
値である。 x軸から45°の方向に検光子を置き、その後に光検出
器を置いた時、光検出器で検出される信号Pは、
【0008】
【数1】
【0009】光検出器は光周波数wには応答しないので
wの入った項は省略できるので、 P=1+cos(πsinw′t) (1) このように光弾性変調器で変調した光をもとの光と干渉
させるとビート信号はサインカーブとはならないことが
わかる。
【0010】(2)第2の発明が解決しようとする課題
は以下の点である。従来の技術で記したいずれの方法で
も被測定物の複屈折の方向、即ち進相軸と遅相軸の方向
と複屈折量、即ち光波の電場が進軸方向を向いている透
過光と遅相軸方向を向いている透過光の位相の差を同時
に測定することはできない。そこで、まず被測定物を測
定光の方向を軸として回転させながら複屈折量を測定す
ることによって複屈折の方向を知り、その角度に被測定
物を合わせて置いて初めて複屈折量が測定できることに
なる。被測定物の回転を含めると、測定時間は1ポイン
ト当たり3分程度かかる。
【0011】被測定物を回転させなければ複屈折量と方
向を測定することができないので、板状の被測定物の前
面の複屈折の分布を細かく測定したい場合、各測定点で
複屈折の方向に合わせて被測定物を回転させるとなる
と、測定時間が長くかかるのと、測定点が回転中心から
ずれていると測定位置が円を描くので測定誤差を生じる
という問題点がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の前記の課題
(1)を解決するための手段として、発振周波数f1で
発振し、x軸方向に光電場が向き、z軸方向に伝播する
直線偏光レーザ光1と、発振周波数f2で発振し、レー
ザ光1に対して垂直なy軸方向に光電場が向き、レーザ
光1と同じ光路を進む直線偏光レーザ光2とを発生し、
差周波数f1−f2が一定になるよう制御された発振周
波数安定化ゼーマンレーザと、この差周波数を検出する
差周波数検出手段と、前記ゼーマンレーザ光が透過する
ように配置した被測定物と、この被測定物を透過した前
記ゼーマンレーザ光のx軸から45°方向の偏光成分の
み透過するように置かれた検光子と、この検光子を透過
した光の光強度を検出する光検出器と、この光検出器か
ら得られた交流信号と前記差周波数発生手段から発生す
る交流信号との位相差を検出する位相差検出手段と、こ
れらの位相差から前記被測定物の持つ複屈折量を計算す
る手段を有する。また、本発明の課題(2)を解決する
ための手段として、光周波数f1で、x軸方向に光電場
が向き、z軸方向に伝播する直線偏光レーザ光1と、光
周波数f2で、レーザ光1に対して垂直なy軸方向に光
電場が向き、レーザ光1と同じ光路を進む直線偏光レー
ザ光2とを発生する光源と、差周波数f1−f2を発生
する差周波数発生手段と、前記レーザ光1とレーザ光2
の光路に配置されレベル1とレベル2の電圧からなる矩
形波を印加することにより複屈折が結晶軸方向に偏光し
た光と結晶軸に垂直な方向に偏光した光では位相差Oと
πの交互に変化する結晶でxy平面内における結晶軸方
向をx軸又はy軸から+22.5°又は−22.5°の方
向に向かせた光変調手段と、この光変調手段を透過した
前記レーザ光1とレーザ光2が透過するように配置した
被測定物と、この被測定物を透過した前記レーザ光1,
レーザ光2を偏光方向によらず一定の比率で分離する無
偏光ビームスプリッタと、これにより分離された一方の
光をxy軸から45°方向の光のみ透過する検光子1を
通して光検出器1で光強度を検出し、前記無偏光ビーム
スプリッタにより分離された他方の光をx軸又はy軸方
向のみを透過する検光子2を通して光検出器2で光強度
を検出し、これらの光検出器の交流出力を前記光変調手
段に印加する矩形波に同期させて交互に検出し、前記差
周波数発生手段から発生した交流信号との位相差を検出
する位相差検出手段とこれらの位相差から前記被測定物
の持つ複屈折量と複屈折方向を計算する複屈折計算手段
を持つ。
【0013】
【作用】前記課題(1)を解決する為の手段の作用を説
明する。
【0014】ゼーマンレーザはf1とf2の互いに偏光
方向が直交する2つの周波数の光を発するが、これらの
差周波数f1−f2のビート信号は以下のように正確な
サイン波となる。
【0015】ゼーマンレーザがx方向にw1,y方向に
w2の角周波数で発振しているとすると光の電場は次式
で表される。
【0016】 x=sinw1t y=sinw2t これらの光をxy方向に対して45°の方向に置かれた
検光子を通して光検出器で受光すると、光検出器の出力
Pは、
【0017】
【数2】
【0018】w1やw2の光周波数には応答しないので
ビート信号の角周波数をw1−w2=w′とすると、 P=1+cosw′t (2) このように光検出器出力はサインカーブになる。光弾性
変調器では(1)式となりサインカーブにならない。ゼ
ーマンレーザのビート信号周波数は100KHz〜数M
Hzで光弾性変調器の変調周波数が50KHz程度なの
に比べると高いのでより速く測定できる。
【0019】次に、ゼーマンレーザ光を被測定物に透過
させると、被測定物が複屈折を持っているとf1とf2
の光の位相がずれる為、被測定物を透過しない光のビー
ト信号との間に位相差が発生する。この位相差を電気的
に検出することにより被測定物の複屈折量を検出でき
る。つまり位相差が最大になるよう被測定物をレーザ光
軸を中心に回転させた位置での位相差にλ/2πをかけ
たものが複屈折量である。λはレーザの波長である。
【0020】また、前記課題(2)を解決する為の手段
の作用は、被測定物を回転させる必要がなくなり、かわ
りに、測定光の偏光方向を光変調器で高速で回転させる
ことにより、複屈折量と方向を同時に高速で測定できる
という点である。光源は2周波で発振する発振周波数安
定化ゼーマンレーザを用いても、単一周波数で発振する
レーザと光弾性変調器を組み合わせてもよい。便宜上、
ゼーマンレーザを使ったとして作用の説明をする。
【0021】被測定物を透過した光と透過しない光の位
相差を検出することにより複屈折量を検出する点までは
前記第1の作用で記したのと同じである。
【0022】電圧をかけることにより一軸方向に光学異
方性を発生する結晶、例えば、ポッケルスセルにx軸、
又はy軸に対して±22.5°軸を傾けて前記光源の後
に配置し、この結晶にπだけ位相がずれる電圧をかける
と以下に示すようにf1とf2の周波数を持つ光はそれ
ぞれ45°だけ偏光方向がずれる。
【0023】このことを数式で詳しく説明すると以下の
ようになる。計算を簡単化するため、ポッケルスセルが
y軸方向のみ位相をπだけずらせるように置かれている
とする。周波数f1の光がx方向から22.5°ずれ、
f2の光がx方向から−67.5°ずれているとする
と、レーザ出力光の電場は以下の式で表される。
【0024】
【数3】
【0025】ここで、w1=2πf1,w2=2πf2
である。ポッケルスセルでy方向のみπだけ位相をずら
せると、
【0026】
【数4】
【0027】(3),(4)と(5),(6)を比較す
るとf1の光が−45°回転し、f2の光が135°回
転したことがわかる。図4に図示しているように、±の
極性を別にするとポッケルスセルで位相をずらせること
によりそれぞれの光の偏光方向を45°ずらせることが
できることがわかった。なお、ポッケルスセルに電圧を
かけて光を変調させる装置全体をElectroopt
ic Modulator(EOM)と呼び、図4では
EOMと記している。
【0028】この光を被測定物に透過させた後、ビート
信号に位相ずれを検出すると、被測定物のx方向から4
5°ずれた方向と−45°ずれた方向の位相差が測定で
きる。
【0029】上記結晶に発生する複屈折量がπだけ異な
るレベル1とレベル2の2つの電圧を交互にかけ、被測
定物を透過した光を無偏光ビームスプリッタで分け、そ
れぞれ検光子を透過させた後、光検出器でビート信号を
検出し、参照ビート信号との位相差を行うことにより、
被測定物を45°だけ回転させるのと同等の測定ができ
る。
【0030】被測定物を回転させてxとy方向のビート
信号に位相のずれを測定する場合、横軸に回転角a、縦
軸に位相ずれ量をとってグラフを書くと周期πのサイン
カーブとなる。遅相軸の方向をd、進相軸と遅相軸の位
相差をeとすると、 位相ずれ量=esin{2(a+d)} (7) と書ける。回転角aがゼロの時と45°の時の位相ずれ
量bとcは(7)式より b=esin(2d) (8) c=esin{2(d+45°)} =−ecos(2d) (9) となる。
【0031】被測定物を回転させずに測定光を45°回
転させて測定することにより、2つの位相ずれ量bとc
が測定できる。dとeが求める複屈折の方向と位相差で
あるが、(8),(9)式から、 2d=−tan-1(b/c) (10) e=(b2+c21/2 (11) となり、複屈折の方向dと位相ずれ量eを求めることが
でき、複屈折量は(λ/2π)eと、求められる。
【0032】
【実施例】図1は本願の第1の発明の実施例の構成を示
す。
【0033】発振周波数安定化He−Neゼーマンレー
ザ1から−z方向にレーザ光が発する。このレーザはx
方向に電場が向いた周波数f1の直線偏光レーザ光とy
方向に電場が向いた周波数f2の直線偏光レーザ光より
なる。このレーザはレーザ管に磁場をかけることにより
ゼーマン効果によりわずかにエネルギー準位がずれf1
とf2に発振周波数がずれているが、f1とf2の差は
安定化させないと変動する。f1とf2の差が一定にな
るようにレーザの供振器長を一定になるように制御した
ものが発振周波数安定化ゼーマンレーザで、制御法とし
てはファンを使用して温度を一定にする方式やピエゾ素
子を共振器ミラーにつけ共振器長を制御する方式があ
る。
【0034】f1とf2の差は100KHzから数MH
zまで種類がある。ゼーマンレーザのコントローラ2か
らはf1−f2の差周波数の参照ビート信号を出力す
る。
【0035】ゼーマンレーザ光は被測定物3,検光子4
を通過して光検出器5に入る。検光子4はx軸から45
°の偏光成分の光のみ透過する。被測定物上に測定光の
直径を小さくしたり大きくしたりしたい場合はレンズ1
0を挿入する。
【0036】光検出器では被測定物のx方向とy方向の
複屈折量の差に応じて位相がずれたビート信号を検出す
る。このビート信号はプリアンプ6を通してロックイン
アンプ7によって参照ビート信号と位相比較される。ロ
ックインアンプ7からはこれらのビート信号の位相差を
出力し、AD変換器8でAD変換されたのちコンピュー
タ9に送られる。コンピュータでは位相差から複屈折量
を計算し出力する。
【0037】図2は本願の第2の発明の実施例の構成を
示す。レーザ11からはx方向に対し45°の方向に直
線偏光した発振周波数f2のレーザ光が発する。この光
のxy方向の電場は次式となる。但し、振幅は規格化し
ている。w2はレーザの角周波数である。
【0038】 x=sinw2t y=sinw2t 光弾性変調器12はx方向のみ透過光の位相を50KH
z程度基準信号でサイン状に最大±πだけ位相をずらせ
るとレーザの電場は次式となる。
【0039】 x=sin(w2+πsinw′)t y=sinw2t w′は光弾性変調器の変調角周波数である。図2では簡
単の為(w2+πsinw′)/2π=f1と置いた。
【0040】この光をポッケルスセル13、被測定物1
6を通さずにx軸に対し45°の光のみを透過する検光
子19を通して光検出器20で受光すると前述のように
(1)式のような信号が得られる。
【0041】 P=1+cos(πsinw′t) (1) この信号をロックインアンプ25で同期整流してw′の
角周波数の成分を取り出す。
【0042】次に、y軸に対し遅相軸22.5°傾けた
ポッケルスセル13を透過させ、位相がπだけずれるよ
うにポッケルスセルに電圧をかけると上記レーザ光の偏
光方向は(5),(6)式で説明したように45°だけ
ずれる。この光は被測定物がない場合は光検出器20で
はビート信号が出ないが、偏光方向を変えずに光を分離
する無偏光ビームスプリッタ18で反射した光をx方
向、又は、y方向に電場が振動する光のみを透過させる
(光の進行方向を−zとする)検光子21を通して光検
出器22で受光することによりビート信号を検出する。
【0043】光検出器20では被測定物のx方向とy方
向の屈折率の違いによって生じた透過光の位相のずれb
を含むビート信号を検出し、光検出器22では被測定物
のx軸から±45°の方向の屈折率の違いによって生じ
た位相ずれcを含むビート信号を検出する。
【0044】ロックインアンプ25はポッケルスセル1
3にOとπの位相のずれを交互に与える変調電源28の
変調電圧の切り替えに同期させて光検出器20と22の
信号の基準信号に対する位相ずれb,cを検出する。基
準信号は光弾性変調器12の変調電源27から得る。
【0045】求めた位相ずれ量bとcから前述のように
複屈折の方向dと位相ずれ量eを(10),(11)式
のように求められる。
【0046】 2d=−tan-1(b/c) (10) e=(b2+c21/2 (11) 複屈折量は(λ/2π)eである。
【0047】本実施例では被測定物16をxyステージ
17に載せ、xy方向に走査することにより、被測定物
全面の複屈折量と方向の分布を高速で測定できる構成に
なっている。
【0048】図3は本願第1の発明と第2の発明を組み
合わせた実施例の構成を示す。ゼーマンレーザ1からは
x方向に電場が向いた周波数f1の直線偏光レーザ光と
y方向に電場が向いた周波数f2の直線偏光レーザ光を
発する。
【0049】この光をy軸に対し遅相軸を22.5°傾
けたポッケルスセル13を透過させ、位相がπだけずれ
るようにポッケルスセルに電圧をかけると上記レーザ光
の偏光方向は(5),(6)式で説明したように45°
だけずれる。
【0050】光検出器20では被測定物のx方向とy方
向の屈折率の違いによって生じた透過光の位相ずれbを
含むビート信号を検出し、光検出器22は被測定物のx
軸から±45°の方向の屈折率の違いによって生じた位
相ずれcを含むビート信号を検出する。
【0051】ビート信号はサイン波であるのでロックイ
ンアンプ30は同期整流回路はない。ポッケルスセル1
3にOとπの位相ずれを交互に与える変調電源28の変
調電圧の切り替えに同期させて光検出器20と22の信
号の基準信号に対する位相ずれb,cを検出する。基準
信号はゼーマンレーザ1の電源2から得る。
【0052】求めた位相ずれ量bとcから前述のように
複屈折の方向dと位相ずれ量eを(10),(11)式
のように求められる。
【0053】 2d=−tan-1(b/c) (10) e=(b2+c21/2 (11) 複屈折量は(λ/2π)eである。
【0054】本実施例ではゼーマンレーザの差周波数は
150KHzで位相差bとcは各1m秒以下で測定でき
るので、ポッケルスセルの変調周波数を500Hz程度
にし、測定速度は2m秒/ポイントと極めて高速で測定
できる。
【0055】
【発明の効果】本第1の発明では普通のレーザと光弾性
変調器を使用するかわりに発振周波数安定化ゼーマンレ
ーザを使用したために、差周波数を検出するためのビー
ト信号は正確なサイン波になる点と、レーザ光強度や発
振波長が一定でモードも安定しているのでより高精度な
測定ができる点、構成が簡単なので低コストで実現でき
る点と差周波数が高いのでより高速で測定できるという
効果がある。
【0056】本第2の発明では被測定物を回転させずに
複屈折の大きさと方向を測定できるので、測定速度を著
しく向上させることができるという効果がある。
【0057】さらに、本第1の発明と第2の発明を組み
合わせることにより、1ポイントにつき2m秒と従来比
3万倍もの高速測定ができる。
【0058】本発明を液晶パネルや配向膜,レンズ,光
ディスク等の複屈折測定に使用すると全面を細かく走査
して高速で測定ができ、量産工程での検査が可能となる
など産業上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の発明の実施例の構成図
【図2】本第2の発明の実施例の構成図
【図3】本第1の発明と第2の発明を含む実施例の構成
【図4】本第2の発明の測定光の偏光方向の変化を示す
説明図
【符号の説明】
1 発振周波数安定化He−Neゼーマンレーザ 2 ゼーマンレーザの電源 3,16 被測定物 4 検光子 5 光検出器 6,23,24 アンプ 7 ロックインアンプ 8 AD変換器 9,29 コンピュータ 10 レンズ 11 直線偏光He−Neレーザ 12 光弾性変調器 13 ポッケルスセル 14 レンズ 15 ミラー 17 xyステージ 18 無偏光ビームスプリッタ 19 検光子1 20 光検出器1 21 検光子2 22 光検出器2 25 同期整流器付きのロックインアンプ 26 AD変換器 27 光弾性変調器の変調電源 28 ポッケルスセルの変調電源 30 同期整流器なしのロックインアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 義博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数f1で発振し、x軸方向に光
    電場が向き、z軸方向に伝播する直線偏光レーザ光1
    と、発振周波数f2で発振し、レーザ光1に対して垂直
    なy軸方向に光電場が向き、レーザ光1と同じ光路を進
    む直線偏光レーザ光2とを発生し、差周波数f1−f2
    が一定になるよう制御された発振周波数安定化ゼーマン
    レーザと、この差周波数を検出する差周波数検出手段
    と、前記ゼーマンレーザ光が透過するように配置した被
    測定物と、この被測定物を透過した前記ゼーマンレーザ
    光のx軸から45°方向の偏光成分のみ透過するように
    置かれた検光子と、この検光子を透過した光の光強度を
    検出する光検出器と、この光検出器から得られた交流信
    号と前記差周波数発生手段から発生する交流信号との位
    相差を検出する位相差検出手段と、これらの位相差から
    前記被測定物の持つ複屈折量を計算する計算手段を有し
    た複屈折測定装置。
  2. 【請求項2】 光周波数f1で、x軸方向に光電場が向
    き、z軸方向に伝播する直線偏光レーザ光1と、光周波
    数f2で、レーザ光1に対して垂直なy軸方向に光電場
    が向き、レーザ光1と同じ光路を進む直線偏光レーザ光
    2とを発生する光源と、差周波数f1−f2を発生する
    差周波数発生手段と、前記レーザ光1とレーザ光2の光
    路に配置されレベル1とレベル2の電圧からなる矩形波
    を印加することにより複屈折が結晶軸方向に偏光した光
    と結晶軸に垂直な方向に偏光した光では位相差が0とπ
    の交互に変化する結晶でxy平面内における結晶軸方向
    をx軸又はy軸から+22.5°又は−22.5°の方向
    に向かせた光変調手段と、この光変調手段を透過した前
    記レーザ光1とレーザ光2が透過するように配置した被
    測定物と、この被測定物を透過した前記レーザ光1,光
    2を偏光方向によらず一定の比率で分離する無偏光ビー
    ムスプリッタと、これにより分離された一方の光をxy
    軸から45°方向の光のみ透過する検光子1を通して光
    検出器1で光強度を検出し、前記無偏光ビームスプリッ
    タにより分離された他方の光をx軸、又はy軸方向のみ
    を透過する検光子2を通して光検出器2で光強度を検出
    し、これらの光検出器の交流出力を前記光変調手段に印
    加する矩形波に同期させて交互に検出し、前記差周波数
    発生手段から発生した交流信号との位相差を検出する位
    相差検出手段とこれらの位相差から前記被測定物の持つ
    複屈折量と複屈折方向を計算する計算手段を有した複屈
    折測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511823A (ja) * 2002-12-20 2006-04-06 ハインズ インスツルメンツ インコーポレイテッド 面外複屈折の測定
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