JPH0544882B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は圧締工具を必要としない化粧材の木口
貼り接着法に関する。

＜従来技術と問題点＞ 従来より、基材端面への化粧材の接着法として
は、所定寸法の芯材となる基材端面または化粧材
に接着剤を塗布して貼り合わせて、接着剤が硬
（固）化するまで圧締する必要があつた。従つて、
圧締装置（器具）、時間、技術（精度）などの接
着加工装置及び技術を要した。他方、圧締装置を
必要としない接着法として、ゴム系又はアクリル
系などの感圧型接着剤を使用して接着する方法も
あるが、加工精度が悪くて仕上り外観や耐熱接着
力に問題があつた。また、芯材の表面と木口面に
化粧材を接着する場合に、木口面接着、トリミン
グ（余分な部分を除くこと）、表面接着、トリミ
ングと、２回のトリミング工程を要した。

＜発明の開示＞ 本発明の要旨は前記の如くであるが、一実施例
の図面により説明すると、厚さ15mmの合板からな
る基材１に厚さ３mmのメラミン化粧板からなる化
粧材２１を表面に酢酸ビニル系エマルジヨン接着
剤で接着した天板の端面より内側の化粧材２の接
着箇所に、化粧材２の厚みに応じた溝３を天板裏
面側より施こし、表面保護膜付き化粧材２の接着
面に酢酸ビニル系エマルジヨンからなる接着剤４
を塗布して、溝３に挿入して、基材１の芯材部１
１に化粧材２を接着したのちに、天板表面の化粧
材２１の表面より溝部に向けて切削加工５するこ
とにより、基材１の外側部分１２を取り除くこと
を要旨とする化粧材の木口貼り接着法である。な
お、溝３の底部で化粧材２同士の接着箇所には、
接着剤４として、100％樹脂分の瞬間接着剤１４
を使用した。また、接着加工後に、化粧材接合部
はルーターにて曲面に切削加工５した。

ここで、被着体となる基材１とは、合板、集成
材、パーチクルボード、ハードボードなどの切削
加工性の良い材料が適用される。化粧材２とは、
メラミン化粧板、ジアリルフタレート化粧板、ポ
リエステル化粧板などの樹脂含浸積層板、アクリ
ル樹脂やポリエステル樹脂と無機質フイラーとの
混合物からなる合成樹脂化粧材、天然木単板、天
然石板などで、厚みが１mm以上の剛性のある化粧
材で、表面に保護膜を施してあるものが表面に傷
をつけない点で適している。溝３を施すには、ル
ーターやカツターなどの切削機で施すが、溝幅は
化粧材の厚みと適合するように調整するのが好ま
しいが、若干幅広に施して、さね材を挿入して圧
締効果を加味する方法でも良い。接着剤４として
は、被着体（基材、化粧材）や要求性能に応じ
て、任意に選定されて使用に供せられる。また、
接着剤塗布箇所は化粧材または基材のいずれか一
方又は両方に塗布してもよい。次に、基材１の外
側部分１２を取り除くには、接着剤が硬化したの
ちに、溝３の延長線上で、天板表面の化粧材２１
の表面側より、溝３部に向けて切削加工５するこ
とにより取り除くことができる。

＜発明の作用効果＞ 本発明では、木口貼り用の化粧材を基材に施こ
した溝に挿入して接着加工するので、圧締装置
（器具）及び技術を必要としない。また、接着剤
も任意に選択使用できるので、接着力及び加工精
度が優れている。また、圧締した状態で化粧材端
面などを切削加工できるので、仕上り外観が優れ
ている。また、前記実施例の如く、芯材の表面及
び木口面に化粧材を接着する場合に、従来は木口
面に接着して、接着面をトリミングして均一面に
したのちに、木口面を表面化粧材が覆う状態に接
着して、表面化粧材をトリミングするので、２回
トリミングを要したが、本発明では前記の如く１
回のトリミング加工で済む。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例の工程を示し、第１図
は基材に溝を施こした裏面からの傾斜図、第２図
は溝を施こした要所断面図、第３図は溝に化粧材
を挿入した要所断面図、第４図は得られた製品の
要所断面図を示す。 １……基材、１１……芯材部、１２……外側部
分、２……化粧材（木口用）、２１……化粧材
（表面用）、３……溝、４……接着剤、４１……瞬
間接着剤、５……切削加工部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基材端面に化粧材を接着するにあたり、基材
   の化粧材接着箇所に溝を施こし、該溝に化粧材を
   挿入して基材の芯材部に化粧材を接着したのち
   に、溝を形成していた基材の外側部分を取り除く
   ことを特徴とする化粧材の木口貼り接着法。