JPH0544539U - インクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録装置

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JPH0544539U
JPH0544539U JP9529391U JP9529391U JPH0544539U JP H0544539 U JPH0544539 U JP H0544539U JP 9529391 U JP9529391 U JP 9529391U JP 9529391 U JP9529391 U JP 9529391U JP H0544539 U JPH0544539 U JP H0544539U
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正樹 伝田
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セイコー電子工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性が高く安価でメンテナンス性の良いイ
ンクジェット記録装置を提供する。 【構成】 微小なインク滴を噴射する印字ヘッド6と、
インクを貯蔵するインクタンク1と、該インクタンク1
からインクが前記印字ヘッド6へ供給される様に連結さ
れたインク供給管路2と、フィルターユニット11と、
一端部が印字ヘッド6に連通し他端部がインク供給管路
2に連通するインク流路と内部に空気層を密閉した圧力
調整管路部を設けたダンパー部材4で、このダンパー部
材4のインク流路と圧力調整管路部との分岐部分にはフ
ィルタ5が固着された構成のインク供給システムで、印
字ヘッド6とダンパー部材4とは着脱容易な形態にてヘ
ッドユニット11として組立られ、往復動作するヘッド
キャリッジに搭載されているものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本孝案は、インクジェット記録装置に関し特にインクの供給システムに関する 。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置に於いては、気泡・圧力変動によるドット抜けやイン ク沈澱物・塵挨・異物等によって印字ヘッドのノズル内に目詰まりを生じないこ とが重要な特性であるため、従来は図5に示す如く、インクタンク1から印字ヘ ッド6までのインク供給系におけるインク流路のうち、インク供給管路2の一部 にフィルターユニット3を1個設けることでインク供給系内の微小な気泡・塵挨 ・異物等の捕獲、除去及び圧力変動の緩和などを計りながらインクを印字ヘッド 内のノズルに供給し、微小なインク滴を噴射させて印字していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のインクの供給システムのようにインク供給管路の一部に フィルターユニットを1個設けただけでは、微小な気泡・塵挨・異物等を完全に 捕獲することが困難なばかりか、印字装置の組立時にフィルターユニット以降か ら印字ヘッドまでのインク供給系内に塵挨・異物の混入が生じた場合、印字ヘッ ドのノズル詰まりを防止することができなかった。そのため組立中に於ける塵挨 ・異物混入を防ぐため、インク供給系全体を組み上げるまではクリーンルームや クリーンブース内で作業しなければならず、作業効率が悪かったり高価な設備が 必要であったりして、コストアップの要因にもなっていた。
【0004】 また、微小な気泡・インク組成物の沈澱やインク供給系を形成する部材とイン クとの化学反応によって生ずる生成物などが、前記フィルターユニット以降のイ ンク供給系に生ずればノズルの目詰まりの危険性を回避することができず、記録 装置の信頼性を大きく損なうものであった。 従来、ユーザー先に於いて前記内容を原因とする印字ヘッドの不具合が発生し メンテナンスの必要が生じた場合、現地での印字ヘッド交換等は塵挨・異物等の 混入を伴う危険性が高いため、修理できずに工場返送となっており、ユーザーに 大きな負担を掛けることにもなっていた。
【0005】 さらに、インク供給管路の一部にフィルターユニットを設けることで、インク 供給管路に発生する圧力変動を緩和する効果があるが、印字ヘッドのノズル内に 影響を与える圧力変動を緩和するためには、印字ヘッドの近傍に配設することが 望ましく、従来のままでは十分な効果を果たしていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述の問題点を解決するため本考案は、印字ヘッドの近傍に配置され、一端部 が前記印字ヘッドに連通し、他端部が前記インク供給管路に連通して、前記印字 ヘッドにインクを供給するインク流路を有するとともに、内部に空気層を密閉し た圧力調整管路部を設けることにより、ヘッドキャリッジの往復動作に伴って発 生する圧力変動を吸収・緩和するための機能を持つダンパー部材の、前記インク 流路と前記圧力調整管路部との分岐部分にフィルターを固着することにより、微 小な気泡・インク組成物の沈澱や、インク供給系を形成する部材とインクとの化 学反応によって生ずる生成物などの捕獲と、圧力緩和効果をより確実なものとし 、インク供給システムの信頼性を向上させ、印字装置の製造工程に於ける組立効 率の改善とコストダウンを計るものである。
【0007】 また、前記印字ヘッドと前記ダンパー部材とは、着脱容易な形態にてヘッドユ ニットとして組立られ、往復動作するヘッドキャリッジに搭載されるように印字 装置を構成することで、フィルター詰まり等の不具合発生時の部品交換を簡便化 し、メンテナンス性の向上をも計るものである。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案のインク供給システムの一実施例であり、図2は本考案を実施し たダンパー部材4の平面図、図3は本考案を実施したダンパー部材4の断面図で ある。図4は本考案を実施したヘッドユニット11の断面図である。図に於いて 、符号1で示すものはインクタンクであり、図示しないが内部には貯蔵されるイ ンクの物性などが外部環境等の影響を受けて変化しないように、金属薄膜や高分 子樹脂フィルム等をラミネート加工した袋状のインク袋パッケージが収納されて いる。符号2はインク供給管路で、空気浸透や耐インク性などを考慮して、本実 施例ではポリエチレンやナイロン等の高分子樹脂材料による多層構造チューブを 採用しているが、ステンレスやアルミニュウム等の金属管でもよく、あるいは両 者を併用してもよい。符号3はフィルターユニットで、図示しないがナイロン繊 維を織って作成したシート状メッシュフィルターを、両側からゴムパッキンとプ ラスチックの外装とで挟みこむ構造で、内部にはインク溜り及び空気溜まりとし て機能する空間部分を有している。
【0009】 本実施例ではシート状メッシュフィルターの開口孔は25〜40μm程度のも のを使用しているが、基本的にはインクが噴射されるノズルの開口孔よりも小さ くなければならない。フィルターユニット3はインクタンク1からフィルターユ ニット3までのインク供給経路内に混入したり、析出したりした微小な気泡・塵 挨・異物・析出物などを捕獲するとともに、インク供給管路内に発生する急激な 圧力変動をフィルターの開口孔部分で緩和させる働きも併せ持つものである。符 号4はダンパー部材で、部材本体4aとダンパーシート4bから成っており、両 者は熱圧着や超音波溶着あるいは接着などの加工方法によって固着している。部 材本体4aは耐インク性を考慮してポリエチレンなどの高分子樹脂材料により成 形加工されている。ダンパーシート4bは空気浸透や耐インク性などを考慮して 、ポリエチレンやナイロン等の高分子樹脂による多層構造薄膜シートとなってい て、前記部材本体4a内に形成された形状の断面方向を封止して密閉形状を得る ために、前述の加工方法により部材本体4aに固着されている。
【0010】 部材本体4aの内部には、インクタンク1からのインクが印字ヘッド6に供給 されるように連通したインク流路4cが形成され、該インク流路4cの一端部に は前記印字ヘッド6に連結されるヘッド連結部4d、及び他端部には前記インク 供給管路2に連結される管路連結部4eが、それぞれ配設されている。そして、 前記ヘッド連結部4dにはゴムパッキン4fが有り、印字ヘッド6とダンパー部 材4との連結を保持し、機密性を保つ役割をはたしている。管路連結部4eには 、連結継ぎ手12を締結させるためのねじ部4gが有り、インク供給管2を挿入 後図示しないゴムパッキンとともに、ダンパー部材4とインク供給管2とを連結 保持し機密性を保っている。
【0011】 また、ダンパー部材4の内部には、他に前記インク流路4cと異なる部分に圧 力調整管路部4hが形成されている。該圧力調整管路部4hは、端部がインク流 路4c内の分岐部分4iでインク流路4cに連通するだけで、他の部分では連通 しない形状に加工されているため、インク流路4c内にインクが満たされると、 圧力調整管路部4i内部は空気を密閉した状態となり、インクに働く急激な圧力 変化に対して、圧力調整管路部4i内部の空気がソリッド状態のインクに比べダ ンパー効果を発揮し、有効な圧力緩和機能を持つものものである。さらに、前記 インク流路4c内の分岐部分4iには、フィルター5が熱圧着や超音波溶着ある いは接着などの加工方法によって固着している。
【0012】 本実施例に於いて、前記フィルター5はナイロン製シート状メッシュフィルタ ーを使用しており、その開口孔は20〜25μm程度の径に形成されている。こ れにより、フィルターユニット3を通過してきたり、フィルターユニット3から フィルター5までの間のインク供給経路内に混入したり、析出したりしたより微 小な気泡・塵挨・異物・析出物などを捕獲するものである。また、フィルター5 はフィルターユニット3と同様に、印字ヘッド6やインク流路4c内に発生する 急激な圧力変動を、シート状メッシュフィルターの開口孔部分で緩和させる働き も併せ持つものである。
【0013】 符号6は印字ヘッドで、本実施例に於いては図4の如く、複数の噴射ノズル6 aが8ノズル/mmの間隔で記録媒体8の幅方向に対し往復運動するヘッドキャ リッジ7の動作方向と直角方向に直列に配列し、印字情報に基づいて図示しない フレキシブル基板を介して、図示しないヘッド駆動回路より供給される駆動パル スによって、記録用紙や記録フィルム等の記録媒体8に向かって微小なインク滴 をノズルから噴射する、マルチノズルオンデマンドタイプのインクジェット記録 ヘッドを使用している。印字ヘッド6の内部には、前記噴射ノズル6aにインク を供給するためのインク溜り6bが有り、ノズルからインクを噴射した後のイン ク補給を迅速に行えるように設計されている。外部からインク供給を受けるため の供給口6cはインク溜り6bに連通し、前記ダンパー部材4のヘッド連結部4 d及びゴムパッキン4fが着脱自在に挿入されることにより、インク供給を受け ながら外部からの気泡・異物等の混入を防止している。
【0014】 そして、ヘッド固定板9に印字ヘッド6をネジ等で固定後、前述のように供給 口6cにヘッド連結部4d及びゴムパッキン4fを挿入するだけで、印字ヘッド 6とダンパー部材4とは容易に組立可能で、外装10を実装すればヘッドユニッ ト11としてユニット化された状態で一体的に管理・流動されるとともに、ヘッ ドキャリッジ7にはユニット状態で搭載されるものである。また、供給口6cと ヘッド連結部4d及びゴムパッキン4fは着脱自在に挿入されているため、印字 ヘッド6とダンパー部材4との分解も容易であり、ヘッドキャリッジ7に搭載さ れたままでもダンパー部材4の交換が可能である。
【0015】 次に、以上の構成に於ける本考案の一実施例のインク供給システムの組立作業 について説明する。 先ず、各部品の清浄性については各々製造工程に於ける作業標準に基づき、ク リーン環境での組立あるいは製造後の洗浄や密封処理によって確保する必要が有 る。フィルターユニット3・ダンパー部材4・印字ヘッド6・ヘッドユニット1 1などは、クラス50000〜10000程度のクリーンルームまたはクリーン ブースにて製造・組立作業を行うことが望ましく、インク供給管路2は、製造後 溶剤により十分洗浄しておくことが望ましいが、これらは従来に於いても本実施 例に於いても全く同様である。さらに従来に於いてはインク供給システムの組立 作業を行う工場内に於いても、クリーンルームまたはクリーンブースを設置して 作業していた。これは組立作業中にフィルターユニット3以降のインク供給シス テムの経路内に工場環境中を浮遊している粉塵や異物などが混入することを恐れ たからである。
【0016】 本実施例においては、フィルターユニット3以降で印字ヘッド6直前に配置さ れたダンパー部材4内部のインク流路4c内にフィルター5を固着してあり、さ らにダンパー部材4と印字ヘッド6とを連結、ヘッド固定板9や外装10と共に 組立ててヘッドユニット11としてあるため、印字装置やインク供給システム等 の組立に於いて、クリーンルームまたはクリーンブースなどの設備を必要としな い。ヘッドユニット11内にフィルター5が有るため、組立中に於ける塵挨・異 物に対する防御はノズル6a先端部だけでよく、作業者の注意負担は大幅に低下 し逆にクリーンルームまたはクリーンブースなどへの入場時や防塵着着用時の時 間ロスが無くなるなどで、作業効率が大幅に向上する。
【0017】 さらにまた、ヘッドユニット11のノズル6a部分をキャップ等で封止すれば 塵挨・異物等に対する注意をそれ程しなくても良いため、各々の部品の密封処理 などを簡易的に行うことが可能になる他、部品の管理・輸送などの機材・設備も 一般的なもので十分となる。 次に、本考案の一実施例のインク供給システムの動作について説明する。図示 していないインク吸引システムの吸引ポンプが発生する負圧を、印字ヘッド6の ノズル6aの先端部にくわえることによってインク供給管路2、フィルターユニ ット3、再びインク供給管路2、ダンパー部材4、印字ヘッド6の順にインクタ ンク1内のインクが供給され、インク供給システム全体にわたりインクの初期充 填が実行され、このインク初期充填動作に於いて、インク供給システム全体の機 密性や詰まり・管路抵抗なども同時に確認される。インクが充填された状態に於 いてノズル6aよりインク滴が噴射されると、毛細管現象とノズルの体積変化に よって発生する自己ポンプ作用によりインクが自動供給され、インクタンク1か ら印字ヘッド6に向かってインクの流れが形成される。
【0018】 しかしながら、ノズルから噴出されるインク滴の量が極めて微量なため、イン ク供給システム内のインクの流れがゆるやかであったり、記録装置としても長時 間の連続印字動作を実施することが少なく、休止している時間のほうが長いなど の動作上及び使用上の条件が有って、インク組成物の沈澱や、インク供給系を形 成する部材とインクとの化学反応によって生ずる生成物などが起こり易かったり 、インク中の溶存ガスやインク供給管路2を浸透してきた空気が気泡核を形成し 寄り集まって気泡に成長したりして、インク供給システムの正常な働きを阻害す る危険因子になっていた。またこれとは別に、インクエンプティ時にインクタン クを交換する場合やインク供給システムの組立作業中に混入する気泡・異物・ゴ ミ等も前述と同様な危険因子であった。
【0019】 これらの危険因子を放置すると、インク供給システム内の自然なインクの流れ や、吸引システムの作動で吸引ポンプが発生する強力な吸引力による強制流によ って、不都合な場所に移動したり堆積したりするため、管路抵抗の増大化やイン ク供給管路2を詰まらせるなどの不具合を発生し、重大な場合は印字ヘッド6内 の噴射ノズル6aにまで達してノズル詰まりを引き起こし、印字ヘッドの交換に まで至ってしまうことすらある。
【0020】 これら危険因子の除去装置としてフィルターユニット3及びフィルター5が配 置されており、インクタンク1から印字ヘッド6に向かって流れているインク流 内に有る危険因子は、先ずフィルターユニット3によって捕獲される。フィルタ ーユニット3に捕獲される危険因子は、インクエンプティ時にインクタンクを交 換する場合やインク供給システムの組立作業中に混入する気泡・異物・ゴミ等が 主なもので、沈澱物・化学反応によって生ずる生成物も比較的大きな部類に入る 危険因子が捕獲される。フィルターユニット3で捕獲される危険因子は多く、フ ィルター詰まりを短時間で引き起こす可能性があるため、フィルターユニット3 は分解・組立が容易であるとともに、フィルター自身の面積を大きくし、インク 溜り及び空気溜まり部分を持つ構造になっていて、捕獲された危険因子が前記イ ンク溜り及び空気溜まり部分に堆積し、インク供給に影響を与えないように設計 されている。
【0021】 このようなことを配慮してインク溜り及び空気溜りを大きく設計すれば、フィ ルターユニット3の目詰まりによる不具合は殆ど発生しない。前述のようにフィ ルタユニット3の除去装置としての効果は大きいが、25μm以下の微小な気泡 ・沈澱物・化学反応によって生ずる生成物などは通過してしまう。また、フィル ターユニット3以降のインク供給経路内に混入したり、析出したりした微小な気 泡・塵挨・異物・析出物なども、印字ヘッド6に向かって流れて行くが、これら の危険因子についてはダンパー部材4の内部に設けられたフィルター5によって 除去するものである。
【0022】 このフィルター5によって捕獲される危険因子のうち比較的大きなものは、イ ンク供給システムの組立作業中に混入する塵挨・異物などであるため、多量に混 入し短時間にフィルター詰まりを引き起こすということは無いが、フィルター5 の面積が小さいため、メンテナンス性を考慮に入れて供給口6cとヘッド連結部 4d及びゴムパッキン4fは着脱自在に挿入されているおり、印字ヘッド6とダ ンパー部材4との分解も容易である。これによりフィールドに於いてフィルター 5の目詰まり等のトラブルが発生しても、印字ヘッド6の防塵に注意してダンパ ー部材4の交換を行えば、短時間で容易に回復しユーザーの負担を大幅に低減で きるものである。またインク流路4cと圧力調整管路部4hとの分岐部分4iに フィルター5が固着しているため、捕獲された気泡はこの圧力調整管路部4hに 吸収されてしまいインク供給に影響を与えない。
【0023】 これにより、印字ヘッド6には清浄なインクのみしか供給されず、またたとえ フィルタ5を通過する危険因子が有ったとしても、その大きさは20μm以下で あり、噴射ノズル6aの先端径が110*40μmの楕円形状であることを考え 合わせれば、全く影響無いといえるものである。これによりインクジェット記録 装置の最大の問題であったところの、インク供給経路内に混入したり析出したり した微小な気泡・塵挨・異物・析出物などによる印字の欠落、ノズル詰まりなど を解決することが可能である。
【0024】 次にフィルタ5が持つ圧力緩和作用について述べる。ヘッドキャリッジ7の往 復動作に伴って発生する加速度変動や装置が受ける振動・衝撃で、インク供給シ ステム内には急激な圧力変動が加わるが、この影響を最も受けるのは印字ヘッド 6の噴射ノズル6a先端に形成されているメニスカスで、この保持力はインクの 表面張力のみであるため、それほど大きな力でなくても破壊されてしまう。メニ スカスが破壊されてしまうと、ノズル表面にインクが流れ出たりノズル内からイ ンクが後退してしまったりして、インク滴を噴射しつづけることができなくなっ てしまうため、信頼性の面でこのようなことを発生させないことが重要課題であ る。対応策としてインク流路4cに連通させた圧力調整管路部4iによってダン パー作用を果たさせているが、ダンパーは前述の理由でノズル6aに近い程望ま しい。
【0025】 本実施例に於けるフィルター5は前述の危険因子の除去機能と共にシート状メ ッシュフィルターの開口孔部分でインク流路4c内に発生する急激な圧力変動を 緩和させる働きも併せ持つものであり、最も印字ヘッド6に近い位置に配設され ているためダンパー効果を一番有効に発揮するものである。また、吸引システム の作動でノズル6aの先端からインクが吸引される場合、ダンパー部材4内の圧 力調整管路部4hに於いても分岐部分4iまでのインクが吸い出されるため内部 が負圧状態となり、吸引システムの作動が停止しノズル6aの先端部の負圧が解 消された後で、圧力調整管路部4hは圧力バランスを保つため、内部にインクを 急激に引き込み元の状態に戻ろうとする。この作用によりノズル6a先端に形成 されているメニスカスが破壊されるという不具合に対しても、フィルター5をイ ンク流路4cと圧力調整管路部4hとの分岐部分4iから、印字ヘッド6に連結 するヘッド連結部4dまでのインク流路内に固着させてあるため、前述のような 圧力変動に対しても十分なダンパー効果を発揮するものである。
【0026】
【考案の効果】
以上説明した如く、本考案によれば印字ヘッドの近傍に配置され、圧力変動を 吸収・緩和するための機能を持つダンパー部材内のインク流路と圧力調整管路部 との分岐部分にフィルタを固着することにより、微小な気泡・インク組成物の沈 澱や、インク供給系を形成する部材とインクとの化学反応によって生ずる生成物 などの捕獲と、圧力緩和効果をより確実なものとし、インク供給システムの信頼 性を向上させ、印字装置の製造工程に於ける組立効率の改善とコストダウンを計 るという目的が達成され、信頼性が高く安価なインクジェット記録装置を提供で きる。
【0027】 また、印字ヘッドとダンパー部材とは、着脱容易な形態にてヘッドユニットと して組立られ、往復動作するヘッドキャリッジに搭載されるように印字装置を構 成したことで、フィルター詰まり等の不具合発生時の部品交換を簡便化し、メン テナンス性の向上が計られ、修理時間の大幅な短縮・修理費用の低減等のサービ スをユーザーに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるインク供給システムについての一
実施例を示す概略図である。
【図2】本考案によるダンパー部材についての一実施例
を示す平面図である。
【図3】本考案によるダンパー部材についての一実施例
を示す断面図である。
【図4】本考案によるヘッドユニットについての一実施
例を示す断面図である。
【図5】従来のインク供給システムを示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 インクタンク 2 インク供給管路 3 フィルターユニット 4 ダンパー部材 5 フィルター 6 印字ヘッド 7 ヘッドキャリッジ 8 記録媒体 9 ヘッド固定板 10 外装 11 ヘッドユニット 12 連結継手

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、微小なインク滴を噴射する
    印字ヘッドと、インクを貯蔵するインクタンクと、該イ
    ンクタンクからインクが前記印字ヘッドへ供給されるよ
    うに連結されたインク供給管路と、フィルターユニット
    と、一端部が前記印字ヘッドに連通し他端部が前記イン
    ク供給管路に連通するインク流路と内部に空気層を密閉
    した圧力調整管路部とフィルターとで構成されたダンパ
    ー部材とからなるインク供給システムを有するインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記ダンパー部材に設けられたフィルタ
    ーは、前記インク流路と前記圧力調整管路部との分岐部
    分から、前記印字ヘッドに連通する端部までのインク流
    路内に固着してなることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルターを設けたダンパー部材
    は、インクジェット記録装置のインク供給システムに於
    いて、前記フィルターユニットよりも前記印字ヘッド側
    により近く配置されるとともに、前記ダンパー部材に固
    着してなるフィルターは、前記フィルターユニットに用
    いるフィルターと同等、又はそれ以下の開口孔密度を有
    することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記
    録装置。
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