JPH0543753A - 極性重合体とのポリプロピレンブレンド - Google Patents

極性重合体とのポリプロピレンブレンド

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JPH0543753A
JPH0543753A JP19163891A JP19163891A JPH0543753A JP H0543753 A JPH0543753 A JP H0543753A JP 19163891 A JP19163891 A JP 19163891A JP 19163891 A JP19163891 A JP 19163891A JP H0543753 A JPH0543753 A JP H0543753A
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polypropylene
polymer
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polar polymer
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JP19163891A
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English (en)
Inventor
Casmir Stanislaus Ilenda
カスミル・スタニスラウス・イレンダ
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Rohm and Haas Co
Original Assignee
Rohm and Haas Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリプロピレンと極性重合体とのブレンドの
提供。 【構成】 ポリプロピレン100部、極性重合体10〜
175部および相溶化剤3〜35部からなり、相溶化剤
がポリオレフィンの第1のセグメントおよびメタクリル
エステル単量体の少なくとも80%と該メタクリルエス
テルと共重合性のアクリル又はスチレン単量体約20%
未満から誘導される第2のセグメントからなるセグメン
ト化共重合体である、重合体ブレンド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】ポリプロピレンは多くの魅力的な特徴を
有し、その低いコスト、その化学的抵抗性及びその低い
比重が含まれる。これらの特徴にもかかわらず、ポリプ
ロピレンは、その欠点のためにいくつかの市場において
競争するのに用途がいくらか限られている。
【0002】その欠点は、室温及び高温における低い剛
性、摩耗及び引っかきに対する乏しい抵抗性、脂肪族炭
化水素溶媒に対する低い抵抗性、高い型収縮、低い耐炎
性及び乏しい極性基材への接着である。
【0003】極性重合体がポリプロピレンと相溶性であ
る場合には、極性重合体とブレンドすることによってこ
れらの欠点の多くを克服することができる。相溶性と
は、ブレンドが、成分の物理的及び化学的特性の平均で
あるか、又は良好な化学的抵抗性を保持しながら改善さ
れたサービス温度等の両者の最善の特性が示される物理
的及び化学的特性を有する有用なものに処理することが
できることを意味する。しかし、極性重合体とのポリプ
ロピレンブレンドの大部分は非相溶性であり、ブレンド
は弱く、チーズ様もしくはもろく、又は成型することが
困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多くの非相溶性の重合
体ブレンドは、重合体相溶化剤の存在によって相溶性に
することができ、少量の上記相溶化剤は、相溶化剤の存
在しない同じブレンドに比しブレンドの特性の改善を生
じる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、極性重合体
とのポリプロピレンブレンド用のきわめて有用な相溶化
剤を発見し、この相溶化剤は、重合体及び非重合体の、
種々の追加成分をブレンドが含有する時更に有用であ
る。この相溶化剤は、次の本文及び実施例中更に詳細に
説明されるとおり、ポリオレフィンとポリメタクリレー
トとのセグメント型共重合体である。
【0006】本論述中使用されるとき、ポリプロピレン
は、イソタクチックポリプロピレン、並びに25%まで
のエチレンを持つランダム及びブロック共重合体を包含
する。又40%までの他のポリオレフィンと、例えばポ
リエチレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム及びE
PDMも包含される。
【0007】ポリプロピレンとブレンドされるとき前述
した欠点の1つ又はそれ以上をなくする改善された特性
を示す適当な極性重合体は、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、アセタール重合体、ポリアク
リレート、アクリル系−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−スチレン−アクリル系共重合体、エチレン−プ
ロピレンゴムによって改質されているアクリロニトリル
−スチレン重合体、セルロース系物質、ポリエステル−
ポリエーテルブロック共重合体、ポリブチレンテレフタ
レート及びポリエチレン等、又液体結晶ポリエステルを
含むポリエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルス
ルホン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩
化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化及びフッ化
ビニリデン、スチレン重合体、例えばポリスチレン、高
衝撃ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸(SMA)共重合体、スチレン単独又はスチレ
ン及びアクリロニトリル、ブタジエンもしくは無水マレ
イン酸と共重合されたアルキル置換スチレン、ポリフェ
ニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスル
ホン、ポリウレタン、ポリアミド、例えばナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン6,9、ナイロン6,10、ナ
イロン6,12、ナイロン11及びナイロン12、無定
形ナイロン、ポリアミドイミド、ポリカプロラクトン、
ポリグルタルイミド、ポリ(メタクリル酸メチル)、他
のC1〜C8ポリ((メタ)アクリル酸アルキル)、並び
にポリカーボネートである。
【0008】これらのうち2種又はそれ以上のブレンド
も、極性重合体部分を形成する。適当な対の例は、ポリ
カーボネート−ABS、ポリエステル−ポリカーボネー
ト、PVC−ポリグルタルイミド、PVC−ABS、ポ
リカーボネート−ポリアミド、ABS−ポリグルタルイ
ミド、ABS−SMA、ABS−ポリアミド、ABS−
PMMA、ポリカーボネート−ポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリカーボネート−SMA、ABS−ポリスルホ
ン、PVC−ポリアミド、PET−PBT、PET−ポ
リグルタルイミド、PET−PPO、PBT−PPO、
PBT−ポリグルタルイミド、ポリアミド−ポリグルタ
ルイミド、ポリアミド−PPO、ポリスチレン−PPO
及びポリスチレン−SMAを包含する。
【0009】ブレンド中必要とされる極性重合体の量
は、使用される極性重合体、興味の特性に対する効果及
び応用によってきまる。一般に、有意な効果を得るため
に最小10部の極性重合体(ポリプロピレン100部を
基にして)を使用することができるが、約10部〜約1
75部を使用してもよい。使用される極性重合体の量
は、ブレンドのポリプロピレンの本性が保持されるため
に規定の限界より低く保たれるべきである。極性重合体
相の容量がブレンドのポリプロピレン相の容量より小さ
い場合には、一般に規定の限界を超えない。ABS等の
重合体の場合には、これはポリプロピレン100部あた
り約110部において起こる。PVC等の高密度重合体
の場合には、これは約175部において起こる。部数は
すべて重量部である。
【0010】グラフト共重合体等のセグメント型共重合
体相溶化剤の機能は、極性重合体をポリプロピレンと相
溶化することである。セグメント型共重合体、例えばグ
ラフト共重合体なしでは、ブレンドはチーズ様であり、
低い強度を示す。場合によっては共重合体相溶化剤は、
極性重合体の効率を増大させることによるか又は極性重
合体の有益な効果に寄与することによってブレンドの性
能にも寄与する。
【0011】相溶化重合体は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブチレン、ポリ(4−メチルペンテン)、
該オレフィンの他のものとの共重合体、並びに少量の1
−アルケン、ビニルエステル、塩化ビニル、(メタ)ア
クリルエステル及び(メタ)アクリル酸との該オレフィ
ンの1種又はそれ以上の共重合体よりなる群から選択さ
れる少なくとも1種の第1のセグメント;並びに式CH
2=C(CH3)COOR(式中Rはアルキル、アリール、
置換アルキル、置換アリール又はシクロアルキルであ
る)のメタクリルエステルである単量体少なくとも80
%及び該メタクリルエステルと共重合性のアクリル又は
スチレン単量体約20%未満から誘導される、該第1の
セグメントと共有結合によって結合されている少なくと
も1種の第2のセグメントよりなるセグメント化共重合
体である。用語「セグメント型共重合体」は、グラフト
及びブロック共重合体を共に包含する意味である。
【0012】ポリオレフィンセグメントの分子量は、好
ましくは約50,000〜約1,000,000のMWw
(重量平均分子量)である。ポリメタクリル酸エステル
セグメントの分子量は、好ましくはMWw(重量平均分
子量)約20,000〜約200,000である。ポリオ
レフィンセグメント対ポリ(メタクリル酸エステル)の
比は、好ましくは約9:1〜約1:4である。
【0013】適当なグラフト共重合体は、米国特許4,
957,974中記載されているものである。好ましい
のは、トランクがポリプロピレンの単独重合体であり、
グラフトが少なくとも80%のメタクリル酸メチルの重
合体であるグラフト共重合体である。同様の構造のブロ
ック共重合体も用いることができる。
【0014】適当なグラフト共重合体は、米国特許4,
957,974に教示されているとおりつくることがで
き、少なくとも80%のメタクリル酸メチルを含有する
単量体混合物を、ポリメタクリル酸エステルの分子量を
コントロールする特定のラジカルフラックスを得るため
にコントロールされた条件下に添加される遊離ラジカル
開始剤を用いて溶液又はスラリ法において、ポリオレフ
ィン、例えばポリプロピレンの存在下に重合させる。適
当なブロック共重合体は、イソプレン及びメタクリル酸
メチルの逐次アニオン重合によって製造されるブロック
共重合体の水素添加等の方法によって製造することがで
きる。
【0015】ブレンド中に存在するセグメント型相溶化
剤の量は、ポリプロピレン100部を基にして約3から
約35部まで変動してよい。
【0016】大部分の重合体において、特に「工業樹
脂」として使用するためには、商業上の成功を得るため
更に添加剤が必要である。添加剤は、ブレンドの化学的
特性、例えば酸化、熱、溶媒、光等に対する抵抗性を改
善するために使用される。他の用途は、処理の改善、例
えば流動性の改善、熱金属面への接着の克服、熱成形の
改善等であった。添加剤の第3の用途は、ブレンドの物
理的特性を改善すること、例えば熱変形の改善、弾性率
の向上、強じん化等である。上記添加剤は、別々にポリ
プロピレン又は極性重合体について使用されることが多
い。
【0017】他の成分の添加は、これらの応用の多くに
おいて利点を有している。上記の添加剤は、耐衝撃性付
与剤、充填剤、強化剤、抗酸化剤、熱安定化剤、紫外線
(UV)安定化剤、静電防止剤、難燃剤及び相乗剤、可
塑剤、潤滑剤、離型剤、並びに着色剤を包含する。勿
論、必要に応じて異なった添加剤が用いられるので、こ
れらの材料の存在は随意である。
【0018】種々の目的で使用される添加剤の量は、所
望の結果によって変動するが、一般に使用のレベルは、
随意には約5部までの抗酸化剤、抗オゾン剤、紫外線安
定化剤、静電防止剤、着色剤、潤滑剤又は処理助剤のう
ち少なくとも1つである添加剤、そして別に随意には約
5〜約200部(phr)又はそれ以上の耐衝撃性付与
剤、強化充填剤、非強化充填剤、難燃剤又は可塑剤のう
ち少なくとも1つである添加剤である。耐衝撃性付与剤
は、80phrを超えるレベルでまれに必要とされ、通常
は40phr以下である。
【0019】本発明のセグメント型ポリオレフィン/ポ
リメタクリレート相溶化剤は、重合体添加剤、特にブレ
ンドのポリプロピレン成分内の耐衝撃性付与剤の分散、
又分布さえも促進する点でも有用である。
【0020】ブレンドの衝撃強度を改善するために耐衝
撃性付与剤を添加することができる。耐衝撃性付与剤
は、ポリプロピレン相、極性相、両方の相中、又は界面
において作用することができる。耐衝撃性付与剤の例
は、MBSコア−シェル改質剤、全アクリル系コア−シ
ェル改質剤、ブタジエン−スチレンランダム及びブロッ
ク共重合体、酸改質ブタジエン−スチレン共重合体、エ
チレン−プロピレン(EP)共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン三元重合体、酸改質EP、酸改質E
PDM、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム、イオノマー、並びにエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を包含する。
【0021】充填剤及び強化剤は、上述した重合体と共
に使用されることが多く、ブレンド中に有益に配合する
ことができる。適当な充填剤及び強化剤の中には固体ガ
ラスビーズ、炭酸カルシウム、木粉、粘土、アルミナ、
雲母、珪酸アルミニウム、カーボンブラック、中空ガラ
ス及びセラミック球、珪酸カルシウム、例えばWollasto
nite、金属フレーク及び繊維、フローク、ガラス繊維、
重合体繊維、並びに炭素繊維が包まれる。
【0022】一般に、極性重合体は耐炎性を向上させる
が、追加の難燃性化合物を添加して更に改善することが
できる。適当な難燃剤及び相乗剤は、燐酸エステル、臭
素化芳香族物質、例えばデカブロモジフェニルオキシ
ド、三酸化アンチモン、水和アルミナ、ポリ燐酸アンモ
ニウム、三酸化モリブデン、塩素化アルカン及びシクロ
アルカン、並びにホウ酸亜鉛を包含する。
【0023】これらのブレンド中、特に軽量、強度又は
絶縁が重要である応用において発泡剤も有利に使用する
ことができる。適当な発泡剤は、ガス、例えば窒素及び
炭酸ガス、並びに化学発泡剤、例えばアゾジカルボンア
ミド、アゾイソブチロニトリル、ヒドラゾ化合物及びニ
トロソ基を含有する化合物を包含する。
【0024】安定化剤は、高温処理の間、高温における
長期の使用の間、又は光に露出する間に、重合体を安定
化するために必要とされることがある。抗酸化剤、例え
ば立体障害フェノール性物質及び二級芳香族アミンは、
ラジカルを途中で止めることによって連鎖分解機構を停
止させるが、これらが使用される。硫黄又は燐含有化合
物を使用し、存在することがある過酸化物を分解するこ
とによって安定化させる。チオエステル及びホスファイ
トが代表的な例である。鉛、カドミウム及びスズをベー
スにした化合物はPVCの安定性のために重要である。
ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール及び立体障害アミ
ンは、光誘起分解を防止するために重要である。可塑
剤、例えばフタレート、アジーペート、グルタレート、
アゼレート、ホスフェート、トリメリテート及びセバケ
ートは、柔軟性の改善を要する時重要な添加剤である。
【0025】添加剤は又、溶融した重合体が金属面に粘
着せずよく流動することを確保するために処理の間に重
要である。これらの潤滑剤又は離型剤は、脂肪酸又はそ
れらのエステル、アミド、又は金属塩であることが多
い。パラフィン、シリコーン及びフルオロカーボン重合
体も使用されることが多い。
【0026】特別な部分を着色しなければならないとき
には、追加の添加剤が内部で着色することができる。カ
ーボンブラック、アゾ色素等の色素及びアンスラキノ
ン、無機顔料、並びに有機顔料が使用される。
【0027】重合体相溶化剤は、カルボキシル、ヒドロ
キシル、エポキシドその他の官能性を導入するように、
グラフト化操作においてある種の官能性単量体を用いる
ことによって官能化してよい。上記官能性は、ブレンド
からの処理物品の捺染性又はペイント性の改善の点で有
用なことがある。
【0028】剛性 ポリプロピレンの欠点の1つは、低い剛性を有すること
である。このことは、プロピレンと共重合させるか又は
添加されたポリエチレンもしくはエチレン−プロピレン
重合体の形態でエチレンを配合する衝撃等級のポリプロ
ピレンに特にあてはまる。この低い剛性とは、ポリプロ
ピレンが大きい荷重を支えることができないという意味
である。ポリプロピレンが荷重を持つ応用に使用される
ときには、追加の支持体(より短かいはり)又はより厚
い断面を要する。
【0029】重合体の剛性又は弾性率は、引張り又は曲
げ試験によって測定される。ポリプロピレンの弾性率
は、極性重合体の添加によって増大させることができ
る。弾性率の増大は、成分の重量平均性能によって予測
されるものに近似する。即ち; ブレンド弾性率=PP弾性率×PP重量分数+極性重合
体弾性率×極性重合体重量分数 したがって、ブレンドの弾性率を増大させるためには、
高い弾性率の極性重合体が好ましく、最高の弾性率は、
最高の弾性率の極性重合体を用いるブレンドにおいて達
成される。特に適しているのは、ポリグルタルイミド、
PMMA、SAN、アセタール、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、PVC、並びにポリカーボネー
ト及びポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート及
びSMA、PVC及びポリグルタルイミド、ポリエステ
ル及びPPO、ポリエステル及びポリグルタルイミド、
ポリアミド及びPPO、並びにポリスチレン及びPPO
のブレンドである。
【0030】ポリプロピレン100部を基にして、極性
重合体25〜175部がこの効果を達成するのに必要で
ある。場合によっては25部が所望の増大に十分であ
る。ブレンドのポリプロピレンの本性を保持することが
必要であるときには、130〜175部(極性重合体に
よる)を超える量の添加を避けるべきである。
【0031】これらの処方物中セグメント型共重合体相
溶化剤の目的は、ブレンドを相溶化することである。即
ち、ポリプロピレンと極性重合体との相の間に十分な接
着を付与して離層を最小にすることである。場合によっ
ては相溶剤は更に弾性率を改善することも寄与する。約
5〜約20phrのセグメント型共重合体は、追加の接着
を付与するのに一般に十分であるが、それより大量もと
きに有益である。
【0032】追加の添加剤の中には弾性率を増大させる
点でも役に立つものがある。繊維状強化剤(例えばガラ
ス)、並びにタルク及び炭酸カルシウム等の添加剤が特
定して挙げられる。
【0033】上述した添加剤は、安定性の増大のため、
色のため、衝撃強度のため、又は提供する他の利益のい
ずれかのためにも包含されることができる。
【0034】剛性が増大すれば利益を得るポリプロピレ
ンのいくつかの応用がある。利益を得る自動車の応用
は、アンダー−ザ−フードパーツ、例えばファンシュラ
ウド、エアクリーナーハウジング、エンジンシールド、
及びステアリングカラム組立物、内装パーツ、例えば計
器板コンソール、計器ベゼル、並びに窓及びドアのハン
ドル、並びに外装パーツ、例えばランプハウジング、ミ
ラーハウジング、車輪カバー、バンパー強化材、フェン
ダー及びボディ板を包含する。他の応用は、ベアリング
保持器、動力器具ハウジング、スキー結合材、歯車、ロ
ーラー、スライド及びカムである。
【0035】強度 ポリプロピレンは比較的低い強度を有する。ポリプロピ
レンは、中程度の荷重を加えると破断する。引張り強度
は、プラスチックのパーツを破断するのに必要な力の尺
度である。ブレンドが、例えば、ポリオレフィン−アク
リル系グラフト共重合体と相溶化されている場合には、
高強度極性重合体の添加によってこの引張り強度が増大
する。ほとんどすべての極性重合体はポリプロピレンよ
り強度が高く、正しく相溶化される時にはほとんどすべ
てがポリプロピレンの強度を増大させることができる。
上記極性重合体の例は、ポリグルタルイミド、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、ポリアミド、ポリフェニレン
スルフィド、ポリ(メタ)アクリレート、アセタール、
並びにポリカーボネート及びABS、ポリグルタルイミ
ド及びPVC、ポリカーボネート及びポリエステル、並
びにポリアミド及びポリグルタルイミドのブレンドを包
含する。
【0036】ポリプロピレン100部を基にして、約2
5〜約150部の極性重合体は、ブレンドのポリプロピ
レンの本性を破壊することなしにポリプロピレンの引張
り強度を増大させる。
【0037】セグメント型共重合体相溶化剤は、極性重
合体の引張り強度がポリプロピレンに寄与するために必
要である。即ち、ポリプロピレン及び極性重合体の相の
間に十分な接着を付与し、離層を最小にすることであ
る。相溶化剤なしにはブレンドの引張り強度は、重量平
均の値のはるか下に低下する。約5〜約20phrのセグ
メント型共重合体、例えばグラフト共重合体又はブロッ
ク共重合体は、一般に追加の接着を与えるのに十分であ
るが、より大量がときに有益である。
【0038】上述した追加の添加剤は又、安定性の増大
のため、色のため、衝撃強度のため、又はそれらが与え
る他の利益のいずれかのために包含させることもでき
る。
【0039】ポリプロピレン−極性重合体ブレンドによ
り強度が増大すれば利益を得るポリプロピレンのいくつ
かの応用がある。利益を得る自動車の応用は、アンダー
−ザ−フードパーツ、例えばファンシュラウド、エアク
リーナーハウジング、エンジンシールド及びステアリン
グカラム組立物、内装パーツ、例えば計器板コンソー
ル、計器ベゼル、並びに窓及びドアのハンドル、並びに
外装パーツ、例えばランプハウジング、ミラーハウジン
グ、車輪カバー、バンパー強化材、フェンダー及びボデ
ィ板を包含する。他の応用は、ベアリング保持器、動力
器具ハウジング、スキー結合材、歯車、ローラー、スラ
イド及びカムである。
【0040】高温における剛性 ポリプロピレンは、高温においても低い剛性を有する。
このことは、高温において荷重を持つポリプロピレンの
能力を限定する。このことは大きな荷重について特にあ
てはまる。この特性は、高温において弾性率(Clash-Ba
rgねじり弾性率)を測定するか、又は荷重(264psi
又は66psi)があるたわみを生じる温度(DTUF
L)を測定することによって測定される。
【0041】DTUFLは、極性重合体の添加によって
上昇させることができる。この上昇は、重量平均組成に
よって予測されるものより実際は高い。適当な極性重合
体は、高いDTUFLを持つか、又はポリプロピレンD
TUFL温度の領域において高い弾性率を持つものであ
る。ポリグルタルイミド、ポリフェニレンスルフィド、
ポリスルホン、ポリアリールエーテル、ポリエーテルス
ルホン、アセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、
PBT、DET並びにポリカーボネート及びポリエステ
ル、ポリカーボネート及びポリアミド、ABS及びポリ
グルタルイミド、DET及びPBT、ポリエステル及び
ポリグルタルイミド、ポリエステル及びPPO、並びに
ポリアミド及びポリグルタルイミドが包含される。
【0042】ポリプロピレン100部を基にして、これ
らの効果を達成する極性重合体の量は、極性重合体約2
0〜約150部であるべきである。場合によっては20
部がこれらの変化のために十分である。120〜150
部(極性重合体による)を超える量の添加は、ブレンド
のポリプロピレンの本性を保持することが必要であると
きには避けるべきである。
【0043】これらの処方物中上述したセグメント型共
重合体の目的は、ブレンドを相溶化することである。即
ち、それはDTUFL又は高温弾性率に有意には寄与せ
ず、むしろ離層を最小にするようにポリプロピレン及び
極性重合体の相の間に十分な接着を付与する。約5〜約
20phrのグラフト共重合体が追加の接着を付与するの
に一般に十分である。
【0044】追加の添加剤の中にはDTUFLを増大さ
せる点でも役に立つものがある。特定すれば重合体HD
T改善剤、例えばポリグルタルイミド、SMA及びアル
ファ−メチルスチレン共重合体、繊維性強化剤、例えば
ガラス、並びに充填剤、例えばタルク及び炭酸カルシウ
ムが挙げられる。
【0045】適用するのに適当である場合他の添加剤も
配合してよい。抗酸化剤及び安定化剤、耐衝撃性付与
剤、並びに着色剤が包含される。
【0046】DTUFLが上昇すれば利益を得るポリプ
ロピレンのいくつかの応用がある。アンダー−ザ−フー
ド自動車部品、動力器具及び設備のハウジング及び部
品、調理用品、マイクロウェーブ、アイロン及びトース
ターのハンドル、熱水ヒーター及びエアクリーナーが包
含される。
【0047】脂肪族炭化水素に対する抵抗性 ポリプロピレンの化学抵抗性一般はきわめて良好であ
る。しかし、それは脂肪族溶媒に対する良好な化学抵抗
性を欠いている。この型の溶媒は、ガソリン、ケロセン
及びオイルを包含する。このことの効果は、脂肪族炭化
水素との接触が存在する時間及び温度によって膨潤及び
変色から変形、並びに抽出ないし可溶化のいずれかに至
る可能性があることである。
【0048】極性重合体は、ポリプロピレンに対する溶
媒の効果を阻止する点で有効である。ポリフェニレンス
ルフィド、PVC、ポリグルタルイミド、アクリル系物
質、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、SA
N、並びにPVC及びポリグルタルイミド、ポリアミド
及びポリグルタルイミド、並びにポリエステル及びポリ
グルタルイミドのブレンドが特に有効である。
【0049】この効果のために要する量は、応用及び条
件によってきまる。小さい効果のみを要する温和な条件
の場合には、25部の少量が有効である。よりきびしい
条件の場合には、125〜175部(極性重合体によ
る)の大量が必要であることがある。
【0050】セグメント型共重合体相溶化剤の中には、
脂肪族炭化水素抵抗性に少し寄与することがあるが、そ
の主な機能は、極性重合体及びポリプロピレンを相溶化
することである。必要な量は、ポリプロピレンを基にし
て約5〜約35phrの範囲である。
【0051】この効果が望ましい応用は、充填剤キャッ
プ、レベルセンサー、フロート、ポンプ、ため、ホー
ス、燃料蒸気カニスター及びチュービングを包む燃料取
扱い系、ガソリン缶、地下タンク及びガソリンタンク等
の燃料貯蔵容器、並びに偶然の接触によって燃料に曝露
されるようになる表面を有するパーツ、例えば燃料充填
剤ドア、ボディ板、モーターハウジング、バルブカバ
ー、分配器キャップ、ローター、バルブカバー、芝草刈
機ハウジング、トラクターパーツ、動力器具ハウジング
及び油田ハードウェアを包含する。
【0052】耐炎性 ポリプロピレンは又すぐにかつ容易に燃え、添加剤を用
いて耐炎性にすることが困難である。これは、炎の拡散
速度により、炎が自ら消減するのに要する時間、又は燃
焼を支えるのに要する酸素の量(酸素係数)によって測
定することができる。
【0053】極性重合体の中にはポリプロピレンの耐炎
性を改善するのに役立つものがある。特に注目されるの
は、燃焼性を改善することが知られている脂肪族塩素又
は芳香族臭素を有するもの、例えばPVC、CPE、C
PVC、臭素化ポリカーボネート、並びにPVC及びC
PE、並びにPVC及びCPVCのブレンドである。し
かし、本来良好な耐炎性を持つ他の重合体を使用してポ
リプロピレンの耐炎性を改善することもできる。これら
の場合には追加の難燃性材料を要することが殆ど確実で
ある。例にはポリプロピレンスルフィド、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、ポリスルホン、並びにポリカーボ
ネート及びABS、ポリカーボネート及びポリエステ
ル、ABS及びPVC、PVC及びポリグルタルイミ
ド、PET及びPBT、並びにポリエステル及びPPO
が含まれる。
【0054】必要な極性重合体の量は、必要とされる耐
炎性の程度によってきまる。40phrの少量が有益であ
る。大部分の厳しい条件に対しては125〜175phr
の大量を使用してよい。
【0055】セグメント型共重合体相溶化剤、例えばグ
ラフト共重合体は、構造の一体性のために必要である。
その外、それは重合体の一層微細な分散を生じ、したが
って耐火性がよくなる。
【0056】前記のとおり、幾つかの応用についてこれ
らの処方物の中には追加の耐炎性添加剤を必要とするも
のがある。その外、応用によっては、追加の添加剤を要
することがある。これらの型の応用は抗酸化剤及び熱安
定化剤、充填剤及び強化剤、耐衝撃性付与剤、並びに着
色剤の添加から利益を得る。
【0057】ポリプロピレンの耐炎性が増大すれば利益
を得る応用は、動力器具ハウジング、サイディング、建
設材料、並びに電気部品及びコネクターである。
【0058】型収縮 結晶性重合体としてポリプロピレンは、成型すると過度
の収縮を受ける。これは結晶化すると密度が増大するた
めである。このことの効果は、型の寸法がよく合わない
こと及び自動切取及び切断の際の再現不良である。その
外収縮がはげしくかつ(又は)非等方性である場合に
は、成型ひずみがパーツをゆがめることがある。このこ
とは、メルトからの冷却が含まれる加工技術すべて、例
えば射出成型、熱成形、吹込成型、並びにシート及び異
形押出成型において重要である。
【0059】極性重合体は、ポリプロピレンの収縮を減
少させる。特に適当なのは、セグメント型共重合体、例
えばブロック又はグラフト共重合体によって相溶化する
ことができ、又それ自体が冷却してあまり収縮しない重
合体である。加工技術においてポリプロピレンの収縮を
減少させることができる極性重合体としてポリグルタル
イミド、アクリル系重合体、ポリフェニレンスルフィ
ド、PPO、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネー
ト、ABS、SAN、ポリスルホン、PVC、並びにポ
リカーボネート及びABS、ポリカーボネート及びポリ
(メタ)アクリレート、ABS及びPVC、ABS及び
ポリグルタルイミド、PVC及びポリグルタルイミド、
並びにポリスチレン及びPPOのブレンドが包含され
る。
【0060】必要とされる量は、収縮の大きさによって
きまる。10phrの少量で若干の低下を生じる。しかし
有意な低下のためには、40部以上が一般に使用され
る。120〜175部(極性重合体による)を超える量
を使用すれば、ブレンドのポリプロピレンの特性を破壊
する可能性がある。約4〜約25部のグラフト共重合体
を使用して、収縮低下の際使用するため極性重合体をポ
リプロピレンと相溶化させることができる。
【0061】ポリプロピレンにおいて収縮又は成型ひず
みの減少から利益を得る応用は、エレクトロニックスの
組立物、プラスチックスのランバー、精密装置及びボデ
ィ板を包含する。射出成型パーツはいずれも利益を得
る。
【0062】接着 ポリプロピレン自体は、きわめて非極性かつ疏水性であ
り、表面は、極性の基材と、又それ自身と不十分にしか
相互作用しない。このことは、ポリプロピレンのパーツ
を水性ベースのペイントで塗装すること、ポリプロピレ
ンのパーツを他のポリプロピレンのパーツ、金属パーツ
又は織物と積層すること、紙、ラベルに接着すること等
が困難であることを意味する。
【0063】きわめて親水性又はイオン性の重合体の添
加は、ポリプロピレンのこれらの基材と相互作用する能
力を増大させる。ポリプロピレン中に配合されるときこ
れらの効果を生じる適当な重合体は、ポリアクリル酸、
ポリエチレンオキシド、ポリ酸のイオン形態、並びにポ
リアミン及びポリアミン塩である。
【0064】極性の基質との相互作用のために十分に表
面の極性を増大させるため、一般に約10〜約50phr
の極性重合体が使用される。これらのレベルの極性重合
体は、ポリプロピレン中発生する静電荷を低下させると
いう利点を更に有する。
【0065】ポリプロピレンと極性重合体を相溶化する
ため、約3〜約15部のグラフト共重合体が一般に使用
される。グラフト又はブロック共重合体が親水性又は酸
性官能性、例えばカルボキシル性、中和カルボキシル
性、ヒドロキシル等を含有するときには、それは極性の
基材への接着を更に増大させる。
【0066】適用にはペイントへの接着の増大を要する
もの、例えば、バンパー及びバンパーカバー、計器板、
車体板、外扉要具、並びに窓枠の場合、機器パネル及び
多層構成物等の金属への接着を含む適用、機器パネル、
絶縁パネル及び扉パネル等の織物への接着を含む適用、
並びにパン袋、食料雑貨大袋及び容器等の水ベース型イ
ンキへの接着を含む適用が含まれる。
【0067】マーレジスタンスポリプロピレンは比較的
軟質の材料であり、その表面は容易に引っかき傷がつ
く。このことは外観に影響するのみならず、パーツの破
局的な機能停止を始めさせることもある。このマーレジ
スタンス又は硬度は、標準の硬度試験(Rockwell)によ
るか又は摩耗試験(Taber)によって測定することがで
きる。
【0068】グラフト共重合体と組み合わせた極性重合
体は硬度を増大させる。極性重合体は、極性重合体とプ
ロピレン重合体との非相溶性のために、自身では実際に
ポリプロピレンの硬度を低下させる。しかし、グラフト
又はブロック共重合による相溶化は、硬度をポリプロピ
レン単独の硬度より上の値まで増大させる。適性な極性
重合体は、ポリグルタルイミド、ポリメタクリレート、
アセタール、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、PB
T、SAN、PVC、並びにポリグルタルイミド及びP
VC、ポリカーボネート及びポリ(メタ)アクリレー
ト、並びにポリグルタルイミド及びSANを包含する。
【0069】使用することができる極性重合体の量は、
約20〜約175phrである。約3〜約25部のグラフ
ト又はブロック共重合体が、極性重合体をポリプロピレ
ンと相溶化し、そして極性重合体をポリプロピレンとブ
レンドすると超える硬度の低下を克服するのに十分であ
る。
【0070】応用は、自動車硬質内装適用、ABC鏡、
装飾成型物及びバンパー(未塗装か又は色つき成型され
た)を包含する。
【0071】
【実施例】次の実施例及び表においては、実施例中使用
されるポリプロピレン及び極性重合体、並びに各極性重
合体について使用される略号は次のとおりである。
【0072】
【表1】
【0073】〔実施例1〕この実施例は、相溶化なしに
は相溶性が不良であるポリプロピレン及び極性重合体に
対する相溶化剤としての、本発明のいくつかの相溶化剤
の有効性を例示する。上の表1は、本実施例中使用され
た重合体を要約する。表2は、相溶化剤の存在下にブレ
ンドされた重合体の引張り強度を実証し、これは、本発
明のグラフト共重合体の存在下ブレンドされた重合体相
互の相溶性が増大していることを示す。
【0074】ブレンドは、スクリュー長さ対直径10:
1を持つ、スクリューかけ合い共回転型二軸スクリュー
押出機中200rpmにおいて配合することによって製造
された。温度は、種々のブレンドについて組成に合わ
せ、かつ処理可能なメルトを生じるように調節された。
メルトは、長さ対直径8:1を持つ38mmの単軸ペレッ
ト押出機に直接供給された。次にこれら細片を射出成型
して引張り強度を求める試料とした。相溶化剤は、米国
特許4,957,974の実施例52中記載されているとおり、
ポリプロピレン(mfr=4)上へのメタクリル酸メチル
/アクリル酸エチル(95/5)共重合体のグラフト共
重合体であり、約40%のポリプロピレンを含有してい
た。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】〔実施例2〕この実施例2は、相溶化剤と
してポリプロピレン//メタクリル酸メチルのグラフト
共重合体を使用する重合体ブレンドの相溶化を更に例示
する。エチレン−ビニルアルコール共重合体(Kuraray E
P-F101A)、ポリプロピレン(Himont 6523)及びグラフト
共重合体を7.62cm×17.78cmの電気ミル上204
℃において摩砕してプラス3分間溶かした。このストッ
クを204℃及び103MPaにおいて3分間(Carver Pr
ess, 12.7cm×12.7cm×3.175mmの型)そして
室温及び103MPaにおいて3分間プレスした。この実
施例において2種のグラフト共重合体が使用された。第
1のもの(グラフト共重合体A)は、mfr=4のポリプ
ロピレン単独重合体(100部)及びメタクリル酸メチ
ル:アクリル酸エチル:メタクリル酸の93:2:5混
合物(100部)から製造されたポリプロピレン−アク
リル系グラフト共重合体であった。重合は、160℃の
Isopar E溶媒中50%の固形分において1時間にわた
り0.00012の過酸化ジ−t−ブチルラジカルフラ
ックスを用いて行なった。単離された生成物は、44%
のアクリレートを含有していた。第2のグラフト共重合
体(グラフト共重合体B)は、mfr=4のプレピレン単
独重合体(100部)及びメタクリル酸メチル:アクリ
ル酸エチルの95:5混合物(150部)から製造され
たポリプロピレン−アクリル系グラフト共重合体であっ
た。重合は、155℃のIsopar E溶媒中60%の固定
分において行なわれた。供給時間は60分であり、ラジ
カルフラックスは0.00010であった。生成物は5
3%のアクリレートを含有していた。グラフト共重合体
の添加の結果引張り強度及び弾性率が増大する。
【0078】
【表4】
【0079】〔実施例3〕この実施例は、ポリプロピレ
ンへのポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)重合体
の添加によって起こる23℃及び80℃における弾性率
の増大を実証する。それは又、相溶化剤としてポリプロ
ピレン/ポリメタクリレートグラフト共重合体の必要性
を実証する(引張り強度)。
【0080】ポリプロピレン単独重合体(Himont Pro F
ax 6523, 表5中のPP)、アクリル系重合体(Rohm and
Haas Plexiglas VM)及び実施例2のグラフト共重合体
相溶化剤(B)のブレンドを共回転型押出機中製造し、単
軸押出ペレント化機にメルト吐き出した。このブレンド
を射出成型し、試験した。
【0081】
【表5】
【0082】〔実施例4〕この実施例は、23℃におけ
るポリプロピレンの剛性及び264psi DTUFLに対
するABSの効果を例示する。それは又、相溶化剤の効
果を実証する。
【0083】ABS(General Electric Cycolac DFA-
R)及びポリプロピレン(Himont ProFax 6823)を、共回
転型二軸スクリュー押出機中配合することによって実施
例記載のグラフト共重合体(B)によって相溶化した。
このブレンドを射出成型し、試験した。
【0084】
【表6】
【0085】〔実施例5〕この実験は、ポリプロピレン
の型収縮に対するABSの影響を実証する。使用したポ
リプロピレン/ABS/ポリメタクリレートグラフト共
重合体は実施例2の(B)であった。アニーリングの前
及び後に射出成型されたパーツの長さを測定した。パー
ツの長さは、組成が0/100〜70/30の間のポリ
プロピレン/ABSブレンドが型収縮においてポリプロ
ピレン様よりABS様であることを実証する。
【0086】
【表7】
【0087】〔実施例6〕この実施例は、ポリプロピレ
ン共重合体の剛性、264psi(1820kPa)のDTU
FL及び硬度に対するPVCの効果を例示する。
【0088】PVCマスターバッチを調製した。K=6
0PVC 50ポンド及びTM181有機スズ安定剤を
室温で混合した。温度が52℃に達した時、Aldo
MSエステル型潤滑剤621gを添加した。温度が71
℃に達した時、AC629Aポリオレフィンワックス6
9gを添加した。温度が77℃に達した時、ParaloidK1
75(R)重合体潤滑助剤230g及びParaloid KM355(R)コ
アーシェルポリ(アクリル酸ブチル)//ポリ(メタク
リル酸メチル)耐衝撃性付与剤2092gを添加した。
このマスターバッチを、反転二軸スクリュー押出機中ポ
リプロピレン−アクリル系グラフト共重合体及び2種の
抗酸化剤(Irgafos 168及びCyanox 1790各0.2%)と
共にポリプロピレン共重合体とブレンドした。ペレット
にしたブレンドを射出成型した。表は、PVCがポリプ
ロピレンの硬度(Rockwell L)、264psiのDTUF
L及び弾性率を増大させることを示す。
【0089】
【表8】
【0090】〔実施例7〕この実施例は、室温及び高温
における弾性率が増大しているブレンドを得る2種の極
性重合体の使用を例示する。
【0091】共回転型二軸スクリュー押出機中ポリプロ
ピレン(HimontPro-Fax 6523)55重量部、市販のポリ
カーボネート/ポリブチレンテレフタレートブレンド
(General Electric Xenoy 1101)45重量%及び実施
例2のポリオレフィン−アクリル系グラフト共重合体
(B)15重量部のブレンドを製造した。次に配合され
たペレットを射出成型して試験片とした。23℃におい
て279,000psiの引張り張力及び100℃において
42,000psiのねじり弾性率が測定された。比較とし
て、同じ系列の工程を通った純ポリプロピレン(極性重
合体又はグラフト重合体を含有しない)は、それぞれ2
24,000及び22,000の弾性率が得られた。
【0092】〔実施例8〕この実施例は、充てん剤の配
合を例示する。共回転型二軸スクリュー押出機中13.
8%の充てん剤を含有するポリプロピレン/ポリカーボ
ネートを製造した。このブレンドは、20%炭酸カルシ
ウム充てんプロピレン共重合体1380g、ABS 4
60g、実施例2のグラフト共重合体(B)160g及び
Cyanox 1790及びIrgafos 168各4gを含んでいた。ペレ
ットを射出成型し、試験した。このものは、非切欠き衝
撃強度12ft−lb、最大引張り応力3820psi、
弾性率212,000psi、66psiにおけるDTUFL
98℃及びRockwell硬度50(L尺度)を有し
ていた。
【0093】〔実施例9〕この実施例は、室温及び高温
における剛性に対するポリカーボネート及び相溶化剤の
効果を実証する。共回転型二軸スクリュー押出機中ポリ
カーボネート(General Electric Lexan 141)、プロピ
レンインパクト共重合体(Rexene 9403, mfr 15)及び実
施例2のポリプロピレン−アクリル系グラフト共重合体
(B)を配合した。射出成型した試料について試験を行
なった。
【0094】
【表9】
【0095】〔実施例10〕この実施例は、室温及び高
温における剛性に対するポリカーボネート及び相溶化剤
の効果を実証する。共回転型二軸スクリュー押出機中ポ
リカーボネート(General Electric Lexan 141)、ポリ
プロピレン(Himont Pro Fax 6823,単独重合体mfr=0.
4)及びポリプロピレン−アクリル系グラフト共重合体
(実施例2の(B))を配合した。このブレンドを射出
成型し、試験した。
【0096】
【表10】
【0097】〔実施例11〕この実施例は、剛性に対す
るポリグルタルイミドの効果を実証する。Haake Rheoco
rd中2種のポリグルタルイミド(N−メチルジメチルグ
ルタルイミド単位約76重量%、メタクリル酸メチルか
ら誘導される単位19重量%を含有し、残余がメタクリ
ル酸/無水物から誘導される単位である重合体であるP
GI−1及びN−メチルジメチルグルタルイミド単位約
86重量%、メタクリル酸メチルから誘導される単位1
4重量%を含有し、メタクリル酸/無水物から誘導され
る単位を本質的に含有しない重合体であるPGI−
2)、プロピレンインパクト共重合体(Rexene 9403,mf
r=1.5)及び実施例2のポリプロピレン−アクリル系グ
ラフト共重合体(B)のブレンドを配合した。このブレ
ンドの塊りをプレスしてプラクとし、これを切って試料
とした。
【0098】
【表11】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) ポリプロピレンから誘導される単
    位少なくとも60%よりなる重合体100部; b) 極性重合体約10部〜約175phr(プロピレン
    の重合体100部あたりの部数); c) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、
    ポリ(4−メチルペンテン)、該オレフィンの他のもの
    との共重合体、並びに少量の1−アルケン、ビニルエス
    テル、塩化ビニル、(メタ)アクリルエステル及び(メ
    タ)アクリル酸との該オレフィンの1種又はそれ以上の
    共重合体よりなるポリオレフィンの群から選択される少
    なくとも1種の第1のセグメント;並びに式CH2=C
    (CH3)COOR(式中Rはアルキル、アリール、置換
    アルキル、置換アリール又はシクロアルキルである)の
    メタクリルエステルである単量体少なくとも80%及び
    該メタクリルエステルと共重合性のアクリル又はスチレ
    ン単量体約20%未満から誘導される、該第1のセグメ
    ントと共有結合によって結合されている少なくとも1種
    の第2のセグメントよりなるセグメント化共重合体であ
    る相溶化重合体約3〜約35部; d) 場合によっては抗酸化剤、抗オゾン剤、紫外線安
    定剤、静電防止剤、着色剤、潤滑剤又は処理助剤のうち
    少なくとも1つである添加剤約5部まで; e) 場合によっては耐衝撃性付与剤、強化充填剤、非
    強化充填剤、難燃剤又は可塑剤のうち少なくとも1つで
    ある添加剤約5〜約200部 よりなるブレンド。
  2. 【請求項2】 該ポリオレフィンセグメントが約50,
    000〜約1,000,000の重量平均分子量を有する
    請求項1記載のブレンド。
  3. 【請求項3】 該第2のセグメントが約20,000〜
    約200,000の重量平均分子量を有する請求項1記
    載のブレンド。
  4. 【請求項4】 該極性重合体がポリグルタルイミドであ
    る請求項1記載のブレンド。
  5. 【請求項5】 該極性重合体がスチレン系重合体である
    請求項1記載のブレンド。
  6. 【請求項6】 該極性重合体がアクリロニトリル−ブタ
    ジエン−スチレン重合体である請求項1記載のブレン
    ド。
  7. 【請求項7】 該極性重合体がポリアルキレンテレフタ
    レートである請求項1記載のブレンド。
  8. 【請求項8】 該極性重合体がポリカーボネートである
    請求項1記載のブレンド。
  9. 【請求項9】 該極性重合体がポリアミドである請求項
    1記載のブレンド。
  10. 【請求項10】 該ブレンドが押出成型された組成物で
    ある請求項1記載のブレンド。
  11. 【請求項11】 該ブレンドが熱成形された組成物であ
    る請求項1記載のブレンド。
  12. 【請求項12】 該ブレンドが射出成型された組成物で
    ある請求項1記載のブレンド。
  13. 【請求項13】 該ブレンドが異型押出成型された請求
    項1記載のブレンド。
  14. 【請求項14】 該セグメント型共重合体がグラフト共
    重合体である請求項1記載のブレンド。
  15. 【請求項15】 該セグメント型共重合体がブロック共
    重合体である請求項1記載のブレンド。
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