JPH0543188U - 発光表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面側に半透光層を設けた透明のマーク表示
部材の背後から光を照射するようにしたタイプの発光表
示装置を改良して、マーク表示部材の形状に拘わらずマ
ークを明確に表示できるようにする。 【構成】 マーク表示部材３と半透光層５との間に蛍光
体層４を設け、光源１からの光を蛍光体層４で吸収、再
放出させて、マークを立体的且つ明確に表示する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、文字や図形などの種々のマークを発光表示する発光表示装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、発光表示装置は、例えば自動車で車種などのマークを表示するオーナメ ントに用いられている。その構成の一例を要部断面図である図１に示している。 図において、１１は不図示の電源スイッチをオンにして電圧を印加することによ り発光するエレクトロルミネッセンス素子等を用いて構成された光源としての発 光体、１２はこの発光体１１を収納するとともに表示すべきマークに応じた形状 の開口１２aを前面に有するケーシング、１３は開口１２aとほぼ一致する形状に 形成された表示部１３a(図では作図の都合上、表示部１３aは開口１２aよりも幾 分小さく示している)を有するマーク表示部材としての透明樹脂板である。発光 体１１と透明樹脂板１３は不図示の保持手段によりケーシング１２内に固定され ている。

【０００３】 透明樹脂板１３の表面もしくは裏面には、クロム等の金属蒸着面からなるハー フミラー１４が、光の一部を透過させ、残りを反射する半透光層として形成され ている。そして、昼間はこのハーフミラー１４での外光反射により表示部１３ａ をマークとして表示し、夜間は電源をオンにして発光体１１から樹脂板１３に光 を照射することにより樹脂板１３とハーフミラー１４とを透過した光でマークの 表示を行っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この構成の発光表示装置において図に仮想線で示すように透明樹脂板１３の裏 面にハーフミラー１４を形成した場合、表示部１３ａを立体的に形成してもマー クが奥まった位置で平面的に見えるという問題があった。また、発光体１１から の光が樹脂板１３内に入射するときとその中から射出するときに屈折するため、 特に夜間は、表示部１３aの形状によってはマークが部分的に暗くなって一様に 光った状態では見えにくくなるという問題もあった。

【０００５】 これに対し、図に実線で示すように透明樹脂板１３の表面にハーフミラー１４ を形成した場合、昼間は樹脂板１３の表面で外光が反射するため、マークは表示 部１３aの形状に応じた立体形状で明確に表示される。しかし、夜間は発光体１ １からの光がやはり樹脂板１３内に入射するときとその中から射出するときにそ れぞれ屈折して向きを変えるため、表示部１３aの形状によっては明確に表示さ れない部分が生じるという問題があった。

【０００６】 したがって、本考案の解決すべき技術的課題は、表面側に半透光層を設けたマ ーク表示部材の背後から光を照射してマークを発光させるようにしたタイプの発 光表示装置を改良し、夜間でもマーク表示部材の表示部の形状に拘わらずマーク が明確に表示されるようにすることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の技術的課題を解決するため、本考案に係る発光表示装置は以下のように 構成されている。すなわち、透光性の表示部を有するマーク表示部材と、このマ ーク表示部材の背面側から光を照射する光源とを有し、マーク表示部材の表面側 に半透光層が形成された発光表示装置であって、マーク表示部材と半透光層との 間に蛍光体層が形成されたことを特徴としている。

【０００８】

【作用・効果】

上記構成においては、昼間は外光の一部がマーク表示部材の表面に形成された 半透光層で反射するため、マークは表示部材の形状に応じて立体的に表示される 。一方、夜間は光源から発された光が表示部材中を透過し、さらに蛍光体層で吸 収、再放出された後に半透光層を通って射出される。したがって、表示部材の表 面が発光しているように見えるから、夜間であってもマークを立体的且つ明確に 表示することができる。

【０００９】

【実施例】

以下に、図２に示した本考案の１実施例に係る発光表示装置について詳細に説 明する。

【００１０】 図２はこの発光表示装置の要部断面図である。図において、１は不図示の電源 スイッチをオンにすることにより発光する光源としての発光体、２は表示すべき マーク形状の開口２aを有するケーシング、３は開口２aと対応する形状の表示部 ３a(作図の都合上、表示部３aは開口２aよりも小さいものとして示している)を 有するマーク表示部材としての透明樹脂板であり、それぞれ、従来例で説明した ものと同様に構成されている。

【００１１】 透明樹脂板３の表面には、アクリル−ウレタン系の透明樹脂内に例えばシンロ イヒ(株)製のエレクトロルミネッセンス用蛍光体を分散させたものをコーティン グして形成した蛍光体層４が設けられている。また、この蛍光体４の表面には、 クロム等の金属を蒸着して形成したハーフミラー５が半透光層として設けられて いる。なお、図示していないが、ハーフミラー５の保護のため、その表面にアク リル−ウレタン系の透明樹脂などにより保護層を形成することが好ましい。

【００１２】 本実施例においては、昼間は外光がハーフミラー５で反射するため、マークは 表示部３aの形状に応じて立体的に表示される。一方、夜間は電源スイッチをオ ンにすることにより発光体１から発された光が透明樹脂板３の中を透過し、蛍光 体層４で吸収、再放出された後、さらにハーフミラー５内を透過して射出される 。したがって、その表示部３aの表面が発光して見えるため、表示マークが立体 的且つ明確に表示される。

【００１３】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、その他種々の態様で実 施することが可能である。例えば、蛍光体層４とハーフミラー５との間に、蛍光 体層４とハーフミラー５との両方に対して高い付着力を有するベースコート層６ を形成してもよい。そのように構成すれば、蛍光体層４とハーフミラー５とを強 く付着させ、ひいては透明樹脂板３にハーフミラー５を強く付着させることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来例に係る発光表示装置の要部断面図であ
る。

【図２】 本考案の１実施例に係る発光表示装置の要部
断面図である。

【符号の説明】

１ 発光体(光源) ２ ケーシング ２a 開口 ３ 透明樹脂板(マー
ク表示部材) ３a 表示部 ４ 蛍光体層 ５ ハーフミラー(半透光層）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性の表示部(3a)を有するマーク表示
   部材(3)と、該マーク表示部材(3)の背面側から光を照射
   する光源(1)とを有し、該マーク表示部材(3)の表面側に
   半透光層(5)が形成された発光表示装置において、 上記マーク表示部材(3)と半透光層(5)との間に蛍光体層
   (4)が形成されたことを特徴とする発光表示装置。